JP3442980B2 - 光電スイッチ - Google Patents

光電スイッチ

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JP3442980B2
JP3442980B2 JP29844397A JP29844397A JP3442980B2 JP 3442980 B2 JP3442980 B2 JP 3442980B2 JP 29844397 A JP29844397 A JP 29844397A JP 29844397 A JP29844397 A JP 29844397A JP 3442980 B2 JP3442980 B2 JP 3442980B2
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耕嗣 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、設定検出距離に応
じて受光増幅回路の増幅率を切換える構成を有する光電
スイッチに関する。 【0002】 【従来の技術】光電スイッチ、例えば反射形光電スイッ
チにおいては、投光素子から所定周期でパルス光を出力
し、そのパルス光に対する被検出物体からの反射光を受
光素子により受光し、その受光信号を増幅回路により増
幅する。そして、この増幅された受光増幅信号は、検出
回路において被検出物体の有無を判定するために設定さ
れた所定の判定レベルと比較され、その比較結果に基づ
いて被検出物体の検出を行うようになっている。 【0003】このような光電スイッチの多くは、被検出
物体からの反射光の検出感度を設定するための検出感度
設定手段を有しており、これにより被検出物体の検出距
離を設定することが可能となる。この検出感度設定手段
としては、例えば外部操作可能な可変抵抗器によって判
定レベルを可変することにより検出感度を設定するもの
がある。 【0004】ところで、可変抵抗器においてはその可動
端子を回転或いはスライドさせるなどしてその抵抗値に
対応した判定レベルを変化させるようになっているが、
検出距離を設定するための検出感度の調整は設定検出距
離が近距離であるほど細かい調整が必要となり、逆に設
定検出距離が遠距離であるほど大まかに行えば足りるた
め、検出感度の調整作業を行う上では可変抵抗器の設定
位置と設定検出距離との関係が対数カープ特性となるこ
とが望ましい。この場合の対数カーブは、近距離側にお
いて過度に調整が細かくなったり、また遠距離側におい
て過度に調整が大まかになったりすることのないよう
に、適切な対数カープ特性となるようにしなければなら
ない。しかしながら、このような適切な対数カープ特性
をハードウェアとしての回路構成によって得ることは、
回路構成の複雑化を伴うため容易ではない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本願発明者
は、可変抵抗器の設定位置に対して判定レベルを設定す
る手段として、ハードウェアとしての回路構成によって
行うのではなく、マイクロコンピュータを用いたソフト
ウェア手段によって行う方法を考えた。 【0006】つまり、可変抵抗器の設定抵抗値に応じて
発生する電圧をA/D変換回路によってデジタル値に変
換してこれをVR設定値とし、可変抵抗器の設定位置と
設定検出距離との関係が所望する適切な対数カープ特性
となるように設定されたVR設定値それぞれに対する判
定レベルデータを予めマイクロコンピュータ内のROM
にデータテーブルとして記憶する。そして、実際に可変
抵抗器を操作して検出距離を設定する場合には、このデ
ータテーブルから可変抵抗器の設定抵抗値に基づくVR
設定値に対応した判定レベルデータを読み出し判定レベ
ル値として使用する。 【0007】また、この場合のデータテーブルは、可変
抵抗器をある位置に設定したときに所望する設定検出距
離にするため、その設定検出距離のときの受光増幅信号
をA/D変換し、そのA/D変換された受光レベル値
を、可変抵抗器がその位置に設定されたときのVR設定
値に対応した判定レベル値として有している。 【0008】このようなデータテーブルを用いて判定レ
ベル値を設定する場合は、可変抵抗器の設定位置と設定
検出距離との関係を任意の特性とすることが容易であ
り、所望する適切な対数カープ特性とすることができ
る。そして、検出動作時においては受光増幅回路からの
受光増幅信号をA/D変換し、そのA/D変換された受
光レベル値と可変抵抗器によって設定された判定レベル
値とを比較し、その比較結果に基づき検出信号が出力さ
れる。 【0009】ここで、受光信号は被検出物体との距離の
二乗に反比例するため、設定検出距離と受光レベル値と
の関係は図16に示すような特性カーブとなる。この図
における3つの特性カーブは、互いに受光増幅回路の増
幅率を異にしたものである。この3つの特性カーブを比
較すると、受光増幅回路の増幅率が高いほど遠距離側に
おける受光レベル値の1デジット当たりの距離変化は緩
やかになり、逆に増幅率が低いほど遠距離側における受
光レベル値の1デジット当たりの距離変化は急激な変化
を示す。そのため、上記のように受光増幅信号をA/D
変換するものにおいては、受光増幅回路の増幅率が低い
と遠距離側で検出分解能が低くなってしまうと共に、判
定レベル値を設定する場合にも所望の特性とすることが
できないという問題があり、遠距離を設定する場合には
受光増幅回路の増幅率は高い方が良い。 【0010】一方、近距離側においては、受光増幅回路
の増幅率が高いと受光増幅信号が飽和状態となって検出
不能となる領域、所謂不感帯領域が大きくなり、設定検
出距離範囲が狭くなってしまう。従って、近距離を設定
する場合には受光増幅回路の増幅率は低い方が良い。 【0011】そこで、受光増幅回路を増幅率可変形と
し、可変抵抗器の設定可能抵抗値領域においてA/D変
換回路から出力されるVR設定値の最小値から最大値ま
でを複数区分に分割し、VR設定値がこの複数区分の内
の何れの領域にあるかによって受光増幅回路の増幅率を
複数段階に切り換えるようにする。そして、その切換え
られる夫々の増幅率における設定検出距離に対する受光
レベル値の特性に基づいて、VR設定値に対する判定レ
ベルデータが予め記憶されたデータテーブルから、可変
抵抗器の設定抵抗値に対する判定レベル値が読み出され
設定されるようにする。 【0012】これにより、可変抵抗器により設定検出距
離を遠距離側に設定する場合は受光増幅回路の増幅率を
高い増幅率に切換え、逆に設定検出距離を近距離側に設
定する場合には低い増幅率に切換え、以て遠距離側での
検出分解能が低下することなく所望の特性カーブとなる
ように判定レベル値を設定することができると共に、遠
距離側から近距離側までの広い検出距離範囲の設定が可
能となる。 【0013】ここで、受光増幅回路の増幅率を切換えた
場合、受光レベル値もそれに伴い変化するが、判定レベ
ルデータテーブルには、その受光増幅回路の増幅率が切
換わった場合でも可変抵抗器の設定抵抗値に対する設定
検出距離の特性カーブが近距離側から遠距離側まで滑ら
かな単調増加性を有するカーブを描くような判定レベル
データが予め記憶されている。 【0014】しかしながら、予め設定された判定レベル
データのテーブルは、予め定められた増幅率(基準値)
に基づいて設定されているため、受光増幅回路において
部品のばらつき等により切換えられる増幅率が基準値よ
りもずれると、可変抵抗器の設定抵抗値に対する設定検
出距離の特性カーブは滑らかな曲線を描かず、増幅率が
切換わるVR設定値の区分の境界部において図17又は
図18に示すような段付きの特性カーブとなってしま
う。 【0015】そのため、図17に示す特性の場合には、
設定検出距離をL1、L2の距離範囲内に設定すること
ができない。また、例えばA点の距離において被検出物
体を検出するように感度調整を行う場合においては、可
変抵抗器をMIN側からMAX側へ可変し、丁度検出出
力がONとなる可変抵抗器の設定位置から通常は検出感
度の余裕を持たせるために更にその設定位置からMAX
側へ少し可変した設定位置に設定を行うようにしている
が、A点から少しMAX側へ可変すると、実際上は大幅
に検出感度余裕を持った状態に検出感度が設定されてし
まう。従って、設定したい設定検出距離よりも大幅にず
れることになってしまい、所望する設定検出距離に設定
することができないと共に正確な検出感度設定が行えな
いという問題が生ずる。 【0016】さらにまた、図18に示す特性の場合に
は、B点の距離において被検出物体を検出するように感
度調整を行う場合に、可変抵抗器をMIN側からMAX
側へ可変し、丁度検出出力がONとなる可変抵抗器の設
定位置から検出感度の余裕を持たせるためにさらにその
設定位置からMAX側へ少し可変した設定位置に設定を
行うが、B点から少しMAX側へ可変すると、逆に検出
出力がOFFになってしまい、検出感度の余裕を持たせ
た状態で検出感度を設定することができないと共に、検
出感度を上げると検出出力がONからOFFになるとい
う通常では考えられない動作が発生することとなり、作
業者に対して不信感を与え製品の信頼性を損なうという
問題が生じる。 【0017】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、検出感度を調整する操作手段の操
作に対する設定検出距離の特性を任意の特性とすること
ができると共に、広い検出距離範囲の設定が可能であ
り、さらに、受光増幅回路のばらつきに対してもその検
出距離の設定が正しく行われ設定操作に不都合を生じさ
せることのない光電スイッチを提供することにある。 【0018】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の光電スイッチは、投光回路と、この投光回
路から出射された光を受光する受光回路と、この受光回
路からの受光信号を増幅する増幅回路と、この増幅回路
からの受光増幅信号をその信号レベルに応じた受光レベ
ル値に変換する変換手段と、判定レベル値を設定する検
出感度設定手段と、前記受光レベル値と前記判定レベル
値とを比較しその比較結果に基づき検出信号を出力する
検出手段とを有する光電スイッチにおいて、前記増幅回
路は、切換信号により増幅率を複数段階に切換え可能に
構成され、この増幅回路に対して前記切換信号により増
幅率を複数段階に順次切換える増幅率切換え手段と、こ
の増幅率切換え手段により増幅率が切換えられる毎に前
記増幅回路に対して前記受光回路からの受光信号に代え
て所定レベルの疑似受光信号を順次入力させる疑似受光
信号生成手段と、この疑似受光信号生成手段により前記
疑似受光信号が前記増幅回路に順次入力されたときに前
記変換手段から出力される受光レベル値夫々を予め定め
られた増幅率比に基づく受光レベル値に補正するための
補正値を演算する演算手段と、この演算手段により演算
された前記補正値を前記複数段階の増幅率夫々における
補正値として設定する補正値設定手段とからなる補正手
段を有すると共に、前記検出感度設定手段は、外部操作
可能に設けられた操作手段と、この操作手段の操作量に
応じて調整レベル値を出力する検出感度調整手段と、前
記検出感度調整手段の調整可能範囲内における前記調整
レベル値を前記複数段階の増幅率に対応した複数の区分
に分けると共に、前記調整レベル値がその複数の区分の
うちの何れの区分にあるかにより前記増幅回路をその区
分に対応する増幅率に設定する増幅率設定手段と、前記
検出感度調整手段からの調整レベル値に対応した判定レ
ベルデータが予め記憶されている記憶手段と、前記検出
感度調整手段からの調整レベル値に対応した判定レベル
データを前記記憶手段から読み出して、判定レベル値と
して設定する判定レベル設定手段とから構成され、前記
受光回路からの受光信号に基づく前記増幅回路からの受
光レベル信号及び前記記憶手段から読み出された判定レ
ベル値のうちの一方を、前記補正手段により設定された
補正値のうち前記増幅率設定手段によって設定される増
幅率における補正値により補正する補正実行手段を設け
るようにしたことを特徴とする。 【0019】上記構成の光電スイッチによれば、外部操
作可能に設けられた操作手段の操作量に応じた調整レベ
ル値を複数段階の増幅率に対応した複数の区分に分け、
調整レベル値が属する区分により増幅回路の増幅率を変
えるので、遠距離側での検出分解能を低下させることが
ないと共に近距離側での不感帯領域を極力小さくでき
る。 【0020】また、調整レベル値に対応した判定レベル
データは予め記憶手段に記憶され、この記憶手段から読
み出された判定レベルデータに基づく判定レベル値と増
幅回路からの受光増幅信号が変換された受光レベル値と
を比較して検出信号を出力するようにしたので、操作手
段の操作に基づき設定される検出感度に対する設定検出
距離の特性を所望の対数カーブ特性にすることができ、
検出感度の設定操作を容易に行うことができる。 【0021】さらに、増幅回路に対して増幅率を複数段
階に順次切換えると共に受光回路からの受光信号に代え
て疑似受光信号を入力し、そのときの受光レベル値を基
に予め定められた増幅率比に基づく受光レベル値に補正
するための補正値を得て、受光レベル信号又は判定レベ
ル値のいずれか一方を補正するようにしたので、複数段
階の増幅率夫々が受光増幅回路の部品のばらつき等によ
り予め定められた値からずれたような場合であっても、
可変抵抗器の設定抵抗値に対する設定検出距離の特性カ
ーブが滑らかな曲線を描き、検出感度の設定が正しく行
われ設定操作に不都合を生じることがない。 【0022】 【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につい
て、図1乃至図13を参照して説明する。まず、光電ス
イッチ全体の電気的構成のブロック図である図1におい
て、投光回路1は、後述するマイクロコンピュータ7の
出力端子aから出力されるパルス信号によって発光素子
をパルス点灯駆動し、外部に対しパルス光を出射する。
そして、このパルス光は被検出物体によって反射された
後受光回路2によって受光され、この受光信号は疑似受
光信号切換回路3へと出力される。 【0023】その疑似受光信号切換回路3は疑似受光信
号生成手段の一部として機能するもので、通常の検出動
作時には受光回路2からの受光信号をそのまま後述する
増幅回路、例えば増幅率可変増幅回路4へと出力し、マ
イクロコンピュータ7の出力端子d、eから入力切換信
号Sd 、Se が与えられたときには、増幅率可変増幅回
路4に対して受光回路2からの受光信号に代えて疑似受
光信号を出力するようになっている。なお、疑似受光信
号生成手段は疑似受光信号切換回路3とマイクロコンピ
ュータ7の内部における入力切換信号Sd 、Se の出力
処理とから構成されている。 【0024】増幅率可変増幅回路4は、マイクロコンピ
ュータ7の出力端子b、cからの増幅率切換信号Sb 、
Sc によって増幅率が複数段階に切り換わるように構成
されており、その増幅率切換信号Sb 、Sc によって設
定される増幅率に従って受光回路2から疑似受光信号切
換回路3を通過した受光信号を増幅し、その増幅された
受光増幅信号をマイクロコンピュータ7の入力端子xへ
と出力するようになっている。 【0025】ここで、これら疑似受光信号切換回路3と
増幅率可変増幅回路4の具体的構成について、その電気
的構成を示す図2を参照して説明する。図2において、
破線で囲まれた部分が疑似受光信号切換回路3、一点鎖
線で囲まれた部分が増幅率可変増幅回路4を構成してい
る。増幅率可変増幅回路4はカスケードに接続された2
段の演算増幅器8、9から構成され、その1段目の演算
増幅器8の反転入力端子と出力端子の間には抵抗10と
抵抗11が帰還抵抗として直列に接続され、この抵抗1
1にはマイクロコンピュータ7の出力端子bからの増幅
率切換信号Sbにより開閉するアナログスイッチSW1
が並列に接続されている。また、演算増幅器8の反転入
力端子は、入力抵抗12と直流分をカットするためのコ
ンデンサ13を介して入力端子14へと接続されてい
る。 【0026】2段目の演算増幅器9の非反転入力端子
は、抵抗15を介して1段目の演算増幅器8の出力端子
に接続され、反転入力端子と出力端子との間には帰還抵
抗16が接続され、反転入力端子と正の定電圧であるV
reg との間にはコンデンサ17と、入力抵抗としての抵
抗18及び抵抗19が直列に接続されている。この抵抗
18にはマイクロコンピュータ7の出力端子cからの増
幅率切換信号Sc により開閉するアナログスイッチSW
2が並列に接続されている。 【0027】このように構成された増幅率可変増幅回路
4は、上記アナログスイッチSW1及びSW2の開閉状
態の組み合わせによって増幅率が3段階に切り換わるよ
うになっている。アナログスイッチSW1及びSW2
は、夫々マイクロコンピュータ7の出力端子b及び出力
端子cからH(ハイ)レベルの信号が出力されたとき閉
状態となり、L(ロウ)レベルの信号が出力されたとき
開状態となるよう構成されている。この場合の増幅率切
換信号Sb 、Sc の信号レベルの組み合わせと夫々の組
み合わせにおける増幅率は表1に示すようになる。な
お、増幅率切換信号Sb 、Sc が共にHレベルとなる組
み合わせは使用していない。 【0028】 【表1】 【0029】図3は、増幅率可変増幅回路4の増幅率を
表1に示すMIN(低)、MID(中)、MAX(高)
に設定した場合における受光レベル値と設定検出距離と
の関係を示したものである。ここで、受光レベル値とは
受光増幅信号を後述するマイクロコンピュータ7に内蔵
されたA/D変換器によってその信号レベルに応じたデ
ジタル値に変換したものある。前述したように、受光信
号の大きさは被検出物体との距離の二乗に反比例するた
め、受光レベル値と設定検出距離との関係も略二乗特性
のカーブを呈する。また、増幅率がMIN、MID、M
AXと高くなるに従って、ある受光レベル値における設
定検出距離が近距離側から遠距離側に推移する。 【0030】ところで、表1及び図3における増幅率M
AX時及びMIN時の増幅率は、夫々最大設定検出距離
における分解能(受光レベル値1デジット当たりの検出
距離変化)及び最小設定検出距離に応じて以下のように
設定される。 【0031】増幅率可変増幅回路4の出力信号にはホワ
イトノイズが含まれているため、増幅率MAXのときの
ホワイトノイズをマイクロコンピュータ7においてA/
D変換した受光レベル値よりも少し高い受光レベル値D
1 (図3参照)のときに最大設定検出距離Lmax (製品
の定格の最大設定検出距離に対して回路部品のばらつき
を考慮しそれよりも少し高い設定検出距離)となり、な
お且つその最大設定検出距離Lmax 付近において所望す
る分解能が得られるように増幅率MAX時の増幅率が設
定される。これにより、回路素子のばらつき等があった
場合でも少なくとも最大設定検出距離Lmax までの受光
増幅信号は、ホワイトノイズに埋もれることなく検出す
ることができる。 【0032】そして、増幅率MIN時の増幅率は、増幅
率可変増幅回路4の飽和電圧をA/D変換した受光レベ
ル値よりも少し低い受光レベル値D2 (図3参照)のと
きに、最小設定検出距離Lmin (製品の定格の最小設定
検出距離に対して回路部品のばらつきを考慮しそれより
も少し低い設定検出距離)となるような増幅率に設定さ
れる。これにより、回路素子のばらつき等があった場合
でも少なくとも最小設定検出距離Lmin までの受光信号
は、飽和することなく検出することができる。なお、増
幅率MID時の増幅率はこれら増幅率MAX時の増幅率
と増幅率MIN時の増幅率との間に設定される。 【0033】さて、図2において疑似受光信号切換回路
3は、入力抵抗12とコンデンサ13の共通接続点とV
reg との間に接続されてマイクロコンピュータ7の出力
端子dからの入力切換信号Sd により開閉するアナログ
スイッチSW3を有し、さらに演算増幅器8の非反転入
力端子とVreg の間には抵抗20と抵抗R2 が直列に接
続されると共に、その共通接続点は抵抗R1 を介して入
力切換信号Se が出力されるマイクロコンピュータ7の
出力端子eに接続されている。ここで、アナログスイッ
チSW3は受光回路2からの受光信号を増幅率可変増幅
回路4に入力させないように遮断する機能を有し、抵抗
R1 と抵抗R2 からなる分圧回路は増幅率可変増幅回路
4における演算増幅器8の非反転入力端子に疑似受光信
号を入力させるように機能する。 【0034】このように構成された疑似受光信号切換回
路3は、通常の検出動作時においては、入力切換信号S
d 、Se が夫々Lレベル、Hレベル(Vreg )となって
おり、増幅率可変増幅回路4の初段の演算増幅器8の非
反転入力端子はVreg の基準電位に保持されると共に、
反転入力端子には受光回路2からの受光信号(被検出物
体からの反射光があると正電位側に振れる)が入力さ
れ、その受光信号はこの増幅率可変増幅回路4によって
増幅され受光増幅信号としてマイクロコンピュータ7の
入力端子xに出力される。 【0035】また、後述する補正処理動作時において
は、入力切換信号Sd がHレベルとなってアナログスイ
ッチSW3が閉状態となり、増幅率可変増幅回路4の初
段の演算増幅器8の反転入力端子をVreg の基準電位に
短絡させると共に、その後マイクロコンピュータ7の出
力端子eからパルス状のLレベルの入力切換信号Se が
出力され、非反転入力端子にはVreg の電圧を抵抗R1
と抵抗R2 とで分圧した電圧のパルス信号が疑似受光信
号として入力される。 【0036】なお、このとき反転入力端子側のVreg 基
準電位に対して非反転入力端子に入力される前記パルス
信号の振幅の大きさは、増幅率可変増幅回路4によって
最大増幅率でこのパルス信号を増幅したときに増幅率可
変増幅回路4の受光増幅信号の出力が飽和しないように
抵抗R1 と抵抗R2 とによって設定されており、またパ
ルス状のLレベルの入力切換信号Se のパルス幅も通常
動作時の受光信号のパルス幅と略同じ幅となるように設
定されている。 【0037】図1において出力回路5は、被検出物体を
検出した際にマイクロコンピュータ7の出力端子fから
出力される検出信号に基づき、図示しない外部の負荷を
駆動することができるように出力バッファとして機能す
るものである。 【0038】可変抵抗器6は被検出物体の検出距離を設
定するための操作手段であって、その2つの固定端子夫
々が正の定電圧であるVreg とGNDとに接続され、そ
の外部操作によって可動可能な可動端子がマイクロコン
ピュータ7の入力端子yに接続され、可動端子の設定位
置に応じたレベルの電圧信号がマイクロコンピュータ7
の入力端子yに入力される。 【0039】制御手段たるマイクロコンピュータ7は、
何れも図示しないCPU、受光増幅信号をその信号レベ
ルに応じた受光レベル値に変換する変換手段たるA/D
変換回路、可変抵抗器6の設定位置に応じて調整レベル
値を出力する検出感度調整手段たるA/D変換回路、記
憶手段たるROM、調整レベル値に応じて増幅率可変増
幅回路4に対し増幅率切換信号Sb 、Sc を出力する増
幅率設定手段、後述する判定レベル値を設定するための
判定レベル設定手段、後述する補正値を用いて補正演算
を実行する補正実行手段、補正値を記憶するためのRA
M、及び受光レベル値と判定レベル値とを比較しその比
較結果に基づき出力回路5に対し検出信号を出力する検
出手段を備えている。 【0040】また、マイクロコンピュータ7は、補正処
理動作時においてのみ機能するものとして、増幅率可変
増幅回路4に対し順次増幅率切換信号Sb 、Sc を出力
する増幅率切換え手段、増幅率切換え手段により増幅率
が切換えられる毎に増幅率可変増幅回路4に疑似受光信
号を入力させる疑似受光信号生成手段、補正値を演算し
設定する演算手段及び補正値設定手段を有して構成され
ている。 【0041】次に、本実施例の作用について、まず、マ
イクロコンピュータ7の主要動作とROMに記憶された
テーブルデータの設定内容について図3乃至図7を参照
して説明し、続いて図8乃至図13に示すフローチャー
トを参照して全体の動作について説明する。 【0042】まず、マイクロコンピュータ7の行う主要
動作について以下の〜について説明する。 補正処理動作 光電スイッチの電源が投入されると、増幅率切換え手段
によって増幅率可変増幅回路4に対して増幅率切換信号
Sb 、Sc を出力し、増幅率可変増幅回路4の増幅率を
MIN、MID、MAXの3段階に順次切換えると共
に、増幅率が切換えられる毎に疑似受光信号生成手段に
よって疑似受光信号切換回路3に対して入力切換信号S
d 、Se を与え、増幅率可変増幅回路4に対して受光回
路2からの受光信号に代えて疑似受光信号が入力される
ようにする。そして、このときの入力端子xに入力され
る増幅率可変増幅回路4からの受光増幅信号をA/D変
換して各増幅率毎の受光レベル値を得、その得られた各
増幅率の受光レベル値の比が予め定められたMIN、M
ID、MAXの増幅率の比と等しくなるように、演算手
段によってその増幅率毎の受光レベル値に対する補正値
を演算し、補正値設定手段によってMIN、MID、M
AX夫々の増幅率における補正値としてRAMに記憶す
る。ただし、補正は増幅率がMAXのときの受光レベル
値を基準として行うので、増幅率MAXにおける補正値
は常に0となる。 【0043】判定レベル値設定動作 可変抵抗器6から入力端子yに入力された電圧信号をA
/D変換回路によってA/D変換し、その変換されたデ
ジタル値であるVR設定値(調整レベル値)が初期設定
又は変更されると、増幅率設定手段は、そのVR設定値
に基づいて増幅率可変増幅回路4に対して増幅率切換信
号Sb 、Sc を出力し、増幅率を可変抵抗器6の設定抵
抗値に応じた増幅率に切換える。さらに、判定レベル設
定手段によってROMに予め記憶されている判定レベル
データテーブルから前記VR設定値に応じたメモリアド
レスの判定レベルデータを読み出して判定レベル値とし
て設定し、その設定された判定レベル値を、補正処理動
作においてRAMに記憶された各増幅率における補正値
によって補正する(補正実行手段)。 【0044】検出動作 投光回路1に対して出力端子aからパルス信号を出力す
ると共に、増幅率可変増幅回路4からの受光増幅信号を
入力端子xから入力し、A/D変換回路によってA/D
変換すると共に、検出手段によってそのA/D変換され
たデジタル値である受光レベル値を設定された判定レベ
ル値と比較し、その比較結果に基づき出力端子fから出
力回路5に対して検出信号を出力する。 【0045】次に、記憶手段たるROMに予め記憶され
ている判定レベルデータテーブル(図4参照)について
説明する。可変抵抗器6の設定抵抗値の調整可能範囲に
おいてマイクロコンピュータ7の入力端子yに入力され
る電圧信号は、0V(GND)〜Vreg までの電圧範囲
を有し、これがA/D変換されることにより0(VRmi
n )から最大値VRmax までのデジタル値を持つVR設
定値に変換される。このVR設定値は、VR設定値とO
N点判定レベル値(ONSL)との関係図である図4に
示すように、VR2〜VRmax 、VR1〜(VR2−
1)、0〜(VR1−1)の3区分に分割されており、
VR設定値がこれら各区分に設定されると増幅率可変増
幅回路4の増幅率は夫々MAX、MID、MINに切り
換わるようになっている。そして、判定レベルデータテ
ーブルには、VR設定値に対して、そのVR設定値の属
する各区分に対応した増幅率(予め定められた基準値)
の下でのON点判定レベル値ONSLが設定されてい
る。 【0046】判定レベルデータテーブルのうち増幅率可
変増幅回路4の増幅率MAXのときに対応する判定レベ
ルデータは、図4に示すように、VR2〜VRmax まで
のVR設定値に対して、図3に示す増幅率MAXのとき
の受光レベル値と設定検出距離との特性曲線上における
受光レベル値D2 から受光レベル値D1 までの間の受光
レベル値がON点判定レベル値ONSLとして降順に適
当なデジット間隔を有して設定される。このとき、VR
設定値の1デジット当たりに変化する受光レベル値のデ
ジット数の設定を幾つにするかによって、VR設定値に
対する設定検出距離の特性曲線を所望する特性曲線とす
ることが可能となる。 【0047】なお、判定レベルデータの値を受光レベル
値D1 までとするのは、それ以下の値を判定レベルデー
タとしてしまうと、可変抵抗器6の設定位置をMAXと
したときに被検出物体が何もない状態でもホワイトノイ
ズによって検出信号がON状態となってしまい、所謂全
感状態となってしまうためである。 【0048】また、判定レベルデータテーブルのうち増
幅率可変増幅回路4の増幅率MIDのときの判定レベル
データについても同様に、図4に示すように、VR1〜
(VR2−1)までのVR設定値に対して、図3に示す
増幅率MIDのときの受光レベル値と設定検出距離との
特性曲線上における受光レベル値D2 から受光レベル値
D3 までの間の受光レベル値がON点判定レベル値ON
SLとして降順に適当なデジット間隔を有して設定され
る。ここで受光レベル値D3 は、増幅率MAXのときに
D2 の受光レベル値となる設定検出距離La に対して、
増幅率をMIDに切り換えた場合の受光レベル値であ
り、これら受光レベル値D3 とD2 の比は増幅率MID
とMAXの比に等しくなる。 【0049】更に、判定レベルデータテーブルのうち増
幅率可変増幅回路4の増幅率MINの判定レベルデータ
についても同様に、図4に示すように、0〜(VR1−
1)までのVR設定値に対して、図3に示す増幅率MI
Nのときの受光レベル値と設定検出距離との特性曲線上
における受光レベル値D4 から受光レベル値(Dmax+
1)までの間の受光レベル値がON点判定レベル値ON
SLとして降順に適当なデジット間隔を有して設定され
る。ここで、受光レベル値D4 は、増幅率MIDのとき
にD2 の受光レベル値となる設定検出距離Lb に対し
て、増幅率をMINに切り換えた場合の受光レベル値で
あり、これら受光レベル値D4 とD2 の比は増幅率MI
NとMIDの比に等しくなる。 【0050】また、このとき判定レベルデータが受光レ
ベル値の最大値であるDmax に1を加えた値まで設定さ
れるのは、可変抵抗器6を操作してVR設定値を0とし
たときには何も検出しないようにするためであり、判定
レベルデータをDmax +1の値にすれば受光レベル値は
Dmax の値までしかとらないため検出信号が出力される
ことはない。 【0051】以上のように、VR設定値に応じた判定レ
ベル値のデータテーブルは、3つに区分されたVR設定
値に応じて増幅率を異にするON点判定レベル値ONS
Lが設定され全体としては図4に示すようになる。ま
た、VR設定値に対応して設定される判定レベル値と設
定検出距離との関係は図5に示すようになる。この図5
は、図3に示した受光レベル値と設定検出距離とのカー
ブ上において、データテーブルに設定されているデータ
をプロットしたものである。さらに、図6はデータテー
ブルに設定されるデータについて、VR設定値に対する
設定検出距離の関係を示したもので、近距離から遠距離
までの広範囲に対して検出距離を設定できると共に、可
変抵抗器6の操作量に対応したVR設定値と設定検出距
離との関係が所望する適当な対数カーブ特性を有してい
ることが判る。 【0052】なお、通常の検出動作時においては、被検
出物体の振動等により受光レベル値が変動しても検出信
号にチャタリングが生じないようにするため、比較演算
に対してON点判定レベル値とOFF点判定レベル値と
の間にヒステリシスが設定される。この場合、被検出物
体が遠距離の場合は受光レベル値が小さいので上記振動
等による受光レベル値の変動も小さく、一方近距離の場
合は受光レベル値が大きいので上記振動等による受光レ
ベル値の変動も大きくなる。このため、OFF点判定レ
ベル値のヒステリシス値はON点判定レベル値に対して
常に略同じ割合になるように設定され、予めマイクロコ
ンピュータ7のROMに記憶される。図7はVR設定値
に対するヒステリシス値を示したもので、VR設定値と
ON点判定レベル値との関係を示す図4と略同じ傾向を
有している。 【0053】次に、マイクロコンピュータ7における本
実施例の基本検出動作、補正処理動作、及び判定レベル
値設定動作について、図8乃至図13のフローチャート
に従って具体的に説明する。 基本検出動作 図8に示すメインルーチンにおいて、まず、電源を投入
すると、ステップS1でカウンタ等の初期化を行い、補
正処理サブルーチンS2へ移行して補正処理動作を行っ
て増幅率可変増幅回路4において切換えられる増幅率毎
の判定レベル値に対する補正値を算出する。 【0054】そして、ステップS3で可変抵抗器6の設
定抵抗値に基づく電圧信号をマイクロコンピュータ7の
入力端子yから入力し、内蔵するA/D変換回路によっ
てA/D変換してVR設定値VR0を得、ステップS4
でそのVR設定値VR0を変数VRに代入する。これに
より、操作手段たる可変抵抗器6の操作に応じた調整レ
ベル値としてのVR設定値VR0が変数VRに設定され
ることとなる。 【0055】次に、判定レベル値設定サブルーチンS5
へ移り、ステップS4で設定されたVR設定値に応じて
増幅率可変増幅回路4の増幅率を切換えると共に、その
増幅率における補正値を読み出し、VR設定値に対応し
て判定レベルデータテーブルから読み出された判定レベ
ルデータに対して補正演算処理を行ってON点判定レベ
ル値を求め変数ONSLに設定する。なお、この時図7
を参照してOFF点判定レベル値も同時に求められ変数
OFFSLに設定される。 【0056】ステップS6においては、VR設定値を読
み取る周期を生成するためのカウンタをインクリメント
し、ステップS7へ進んでマイクロコンピュータ7の出
力端子aからパルス信号を出力し、投光回路1によって
発光素子をパルス点灯駆動させ、外部にパルス光を出射
する。 【0057】ステップS8ではステップS6でインクリ
メントしたカウンタがカウントアップしたか否かを判断
し、「NO」の場合にはステップS9に進み、そのとき
の増幅率可変増幅回路4からの受光増幅信号をマイクロ
コンピュータ7の入力端子xから入力し、内蔵するA/
D変換回路によってA/D変換して受光レベル値Dを得
る。そして、ステップS10で、現在のマイクロコンピ
ュータ7の出力端子fの検出信号の状態がON状態か否
かを判断し、「NO」の場合にはステップS13へ進
み、ステップS13で前記受光レベル値Dと判定レベル
値設定サブルーチンS5にて設定した判定レベル値ON
SLとを比較し、受光レベル値Dの方が判定レベル値O
NSLよりも大きいか否かを判断し、「YES」のとき
はステップS14へ進み、マイクロコンピュータ7の出
力端子fから出力ONの検出信号を出力回路5に出力し
再びステップS6へ戻る。また、ステップS13で「N
O」と判断された場合は、ステップS12へ進み、マイ
クロコンピュータ7の出力端子fから出力OFFの信号
を出力し再びステップS6へ戻る。 【0058】先の、ステップS10で「YES」と判断
された場合は、ステップSllへ進み、受光レベル値D
と判定レベル値設定サブルーチンS5にて設定した判定
レベル値OFFSLとを比較し、受光レベル値Dの方が
判定レベル値OFFSLよりも小さいか否かを判断し、
「YES」のときはステップS12へ進み、また「N
O」のときはステップS14へ進み、夫々上記と同様の
動作を行い、再びステップS6へ戻る。 【0059】また、ステップS8において、インクリメ
ントしたカウンタがカウントアップした「YES」の場
合にはステップS15へ進み、可変抵抗器6の設定抵抗
値に基づく電圧信号をマイクロコンピュータ7の入力端
子yから入力し、内蔵するA/D変換回路によってA/
D変換したVR設定値VR0を読み取る。そして、ステ
ップS16で先に記憶されている変数VRとこの読み取
ったVR設定値VR0とが同じであるか否かを判断し、
「NO」の場合は、可変抵抗器6の設定抵抗値が変更さ
れていないので、再びステップS6へ戻る。また、「Y
ES」の場合は、可変抵抗器6の設定抵抗値が変更され
ており、ステップS17へ進み読み取ったVR設定値V
R0を変数VRに代入する。ステップS18ではステッ
プS5と同様に判定レベル値設定サブルーチンS18へ
移り、ステップS17で設定されたVR設定値に応じて
増幅回路の増幅率を切換えると共に、その増幅率におけ
る補正値を読み出し、VR設定値に対応して判定レベル
データテーブルから読み出された判定レベルデータに対
して補正演算処理を行ってON点判定レベル値を求めて
変数ONSLに設定し、さらにOFF点判定レベル値も
同時に求められて変数OFFSLに設定され、再びステ
ップS6へ戻る。そして、ステップS6からステップS
18の動作が以後繰り返し行われる。 【0060】以上のようなメインルーチンの基本動作に
よって、電源投入時毎に補正処理が行われ、可変抵抗器
6の設定抵抗値に基づくVR設定値を補正処理で求めら
れた補正値によって補正した判定レベル値と、増幅回路
からの受光レベル値とを比較して、その比較結果に基づ
き検出信号が出力されることにより検出動作が行われ
る。また、カウンタのカウント数で決められる所定回数
の投光動作を行う毎に、可変抵抗器6が操作されて設定
抵抗値が変更されたか否かを判断し、変更されていた場
合にはその変更された設定抵抗値に基づき補正された新
たな判定レベル値が設定され、その判定レベル値によっ
て再び検出動作が繰り返し行われるようになる。 【0061】補正処理動作 以下に、図9乃至図12をもとに、マイクロコンピュー
タ7の補正処理動作における補正処理サブルーチンS2
の説明を行う。メインルーチンから補正処理サブルーチ
ンS2に移行すると、図9において、まずステップA1
でマイクロコンピュータ7の出力端子dからHレベルの
入力切換信号Sd を出力し、アナログスイッチSW3を
閉状態にして、増幅率可変増幅回路4における初段の演
算増幅器8の反転入力端子を基準電位Vreg に固定し、
増幅率可変増幅回路4の入力に受光回路2からの受光信
号が入力されないようにする。 【0062】次に、ステップA2で、マイクロコンピュ
ータ7の出力端子b及びcから夫々Hレベルの増幅切換
信号Sb 及びLレベルの増幅切換信号Sc を出力し、増
幅率可変増幅回路4の増幅率をMINに切換え(表1参
照)、受光レベル値測定サブルーチンA3に移る。 【0063】この受光レベル値測定サブルーチンA3で
は、図10に示すように、まずステップA31で、マイ
クロコンピュータ7の出力端子eから入力切換信号Se
としてLレベルのパルス信号(疑似パルス)を出力す
る。すると、増幅率可変増幅回路4の初段の演算増幅器
8の非反転入力端子に受光信号に似せた疑似受光信号が
入力されることとなる。そして、ステップA32におい
て、そのときの増幅率可変増幅回路4からの受光増幅信
号をマイクロコンピュータ7の入力端子xから入力し、
内蔵するA/D変換回路でA/D変換し受光レベル値D
を得た後補正処理サブルーチンS2のステップA4に移
行する。 【0064】図9の補正処理サブルーチンS2のステッ
プA4においては、受光レベル値測定サブルーチンA3
で得られた受光レベル値Dを増幅率可変増幅回路4の増
幅率MIN時の受光レベル値として、変数MINに代入
する。 【0065】また、ステップA5乃至A10において
も、上記と同様に増幅率可変増幅回路4の増幅率を表1
に示すように増幅率MID、増幅率MAXに切換え、夫
々の増幅率における疑似受光信号入力時の受光レベル値
Dを変数MID及び変数MAXに代入する。その後、図
11に示す増幅率MID補正値算出サブルーチンA11
に移り、ステップA111乃至ステップA114で示さ
れるような演算処理を行った結果を変数E4に代入す
る。これらステップA111乃至ステップA114で
は、予め定められた基準の増幅率MIDのときの最小判
定レベル値SL2MIN(=受光レベル値D3 )に対す
る実際の増幅率MIDのときの最小判定レベル値E3の
ずれ量を算出し、そのずれ量を増幅率がMID時におけ
る仮の補正値として変数E4に代入する。 【0066】さらに、次のステップA115では、仮の
補正値として求めた変数E4の値に疑似パルス補正率X
を乗じて、これを実際に使用する増幅率可変増幅回路4
の増幅率がMID時における補正値として変数Eに代入
する。これは、疑似受光信号は矩形波であり本来の受光
信号とは信号自身の周波数成分が異なるために、増幅率
可変増幅回路4の増幅率MAX、MID、MINのとき
夫々において疑似受光信号によって得られる受光レベル
値の比と、同じく本来の受光信号によって得られる受光
レベル値の比とに若干の差があり、その差分を補正する
ためのものである。 【0067】この後、補正処理サブルーチンS2の図1
2に示す増幅率MIN補正値算出サブルーチンA12に
移る。この増幅率MIN補正値算出サブルーチンA12
では、ステップA121からステップA127におい
て、増幅率MID補正値算出サブルーチンの場合と若干
演算方法が異なるものの、基本的には増幅率MID補正
値算出サブルーチンの場合と同様に、基準の増幅率MI
Nのときの最小判定レベル値SL1MIN(=受光レベ
ル値D4 )に対する実際の増幅率MINのときの最小判
定レベル値L5のずれ量を算出し、そのずれ量を増幅回
路の増幅率がMIN時における仮の補正値として変数L
6に代入し、ステップA127で仮の補正値として求め
た変数L6の値に疑似パルス補正率Xを乗じて、これを
実際に使用する増幅率可変増幅回路4の増幅率がMID
時における補正値として変数Lに代入する。 【0068】そして、再び図9に示す補正処理サブルー
チンS2のステップA13に進み、先のステップA1に
おいてマイクロコンピュータ7の出力端子dから出力し
たHレベルの入力切換信号Sd をLレベルに戻してアナ
ログスイッチSW3を開状態とし、増幅率可変増幅回路
4の入力に対して受光回路2からの受光信号が入力され
るように切換えてから図8のメインルーチンに戻る。 【0069】判定レベル値設定動作 図13に判定レベル値設定サブルーチンS5、S18を
示す。この判定レベル値設定サブルーチンS5、S18
へは、電源投入時及び可変抵抗器6が操作されて設定抵
抗値が変更されたときに移行する。 【0070】まず、ステップB1において、メインルー
チンのステップS4で変数VRに代入されているVR設
定値が図4に示されるVR設定値VR1よりも小さいか
否かを判断し、「YES」の場合にはステップB2へ進
み、表1に示すように増幅率がMINとなる増幅率切換
信号Sb 及びSc をマイクロコンピュータ7の出力端子
b及びcから夫々出力して増幅率可変増幅回路4を増幅
率MINの状態に切換えると共に、ステップB3におい
て、補正処理サブルーチンS2にて算出され記憶された
増幅率MIN時の補正値Lを読み出して変数OSに代入
し、ステップB9へ進む。 【0071】また、ステップB1において「NO」の場
合にはステップB4へ進み、メインルーチンのステップ
S4で変数VRに代入されているVR設定値が図4に示
されるVR設定値VR2以上であるか否かを判断する。
そして、「YES」の場合にはステップB5へ進み、表
1に示すように増幅率がMAXとなる増幅率切換信号S
b 及びSc をマイクロコンピュータ7の出力端子b及び
cから夫々出力して増幅率可変増幅回路4を増幅率MA
Xの状態に切換え、ステップB6において、増幅率MA
X時は補正量が0のため変数OSに0を代入してステッ
プB9へ進む。 【0072】また、ステップB4において「NO」の場
合にはステップB7へ進み、表1に示すように増幅率が
MIDとなる増幅率切換信号Sb 及びSc をマイクロコ
ンピュータ7の出力端子b及びcから夫々出力して増幅
率可変増幅回路4を増幅率MIDの状態に切換える共
に、ステップB8において、補正処理サブルーチンS2
にて算出され記憶された増幅率MID時の補正値Eを読
み出して変数OSに代入し、ステップB9へ進む。 【0073】次に、ステップB9では、変数VRに対応
した判定レベルデータをROMに予め記憶されている判
定レベルデータテーブル(図4)から読み出して変数S
Lに代入し、ステップB10では同じく変数VRに対応
したヒステリシスデータをROMに予め記憶されている
ヒステリシスデータテーブル(図7)から読み出して変
数HYSに代入する。 【0074】そして、ステップB11において、前記変
数SLに代入されている判定レベルデータから変数OS
に代入されている補正値を減算し、ON点判定レベル値
ONSLとして設定すると共に、ステップB12へ進ん
で前記変数SLに代入されている判定レベルデータから
変数OSに代入され設定されている補正値及び変数HY
Sに代入されているヒステリシスデータを減算し、OF
F点判定レベル値OFFSLとして設定してメインルー
チンに戻る。 【0075】このように第1実施例によれば、可変抵抗
器6の設定抵抗値に対応したデジタル値であるVR設定
値(調整レベル値)を3段階の増幅率に対応した3つの
区分に分け、VR設定値が属する区分により増幅率可変
増幅回路4の増幅率を変えるようにしたので、遠距離側
での検出分解能を低下させることなく近距離側での不感
帯領域を小さくできる。 【0076】また、VR設定値に対応した判定レベルデ
ータは予めマイクロコンピュータ7のROMに記憶さ
れ、ここから読み出された判定レベルデータに基づく判
定レベル値と増幅率可変増幅回路4からの受光増幅信号
がA/D変換された受光レベル値とを比較して検出信号
を出力するようにしたので、VR設定値に対する設定検
出距離の特性を、検出感度の設定操作を行う上で都合の
良い対数カーブ特性にすることができる。 【0077】この場合、検出動作に先立って、増幅率可
変増幅回路4に対して受光回路2からの受光信号に代え
て疑似受光信号切換回路3によって疑似受光信号を入力
し、そのときの受光レベル値を基に、増幅率可変増幅回
路4の3段階の増幅率と予め定められた基準の増幅率と
のずれ量を補正するための補正値を算出し、判定レベル
値を補正するようにしたので、各増幅率と予め定められ
た基準の増幅率とがずれている場合であっても、VR設
定値に対する設定検出距離の特性カーブが滑らかに単調
増加する曲線を描くようになり、検出感度の設定が正し
く行われる。また、常に電源投入時に補正処理動作を行
うようにしているため、電源オフ状態において補正値を
記憶保持しておくためのEEPROMが不要であり、コ
ストダウンが可能となる。 【0078】さらに、上記特性カーブを得るために、各
増幅率に対応した区分内におけるVR設定値の各デジッ
ト(例えば増幅率MAXにおいてはVR2〜VRmax )
に対し、その増幅率において受光レベル値のとる全範囲
のデジット(例えば増幅率MAXにおいてはD1 〜D2
)を適当なデジット間隔で判定レベル値として設定す
るようにしたため、可変抵抗器6から入力端子yに入力
された電圧信号をA/D変換するA/D変換回路、又は
増幅率可変増幅回路4からの受光増幅信号をA/D変換
するA/D変換回路のビット数が小さくても、実質的に
ビット数の大きいA/D変換回路と同様に機能するの
で、必要に応じて安価なビット数の小さいA/D変換回
路を使用することができる。 【0079】加えて、本実施例においては、マイクロコ
ンピュータ7のROMにON点判定レベル値とヒステリ
シス値のデータテーブルを記憶させており、OFF点判
定レベル値はこのON点判定レベル値とヒステリシス値
から演算により求めている。この場合、ヒステリシス値
の代わりに直接OFF点判定レベル値のデータテーブル
を記憶させることが考えられるが、OFF点判定レベル
値よりもヒステリシス値の方が値が小さいためそのデー
タビット数も小さく、従ってヒステリシス値を記憶させ
た方がデータテーブルの記憶容量が小さくてすむ利点が
ある。 【0080】次に、本発明の第2実施例について図14
乃び図15に示すフローチャートに従って説明する。こ
の第2実施例は、判定レベルデータではなく受光レベル
値に対して補正を行うもので、第1実施例とは基本検出
動作を行うメインルーチン及び判定レベル値設定サブル
ーチンS5の一部を異にする。そこで、同一処理につい
ては同一のステップ番号を付して説明を省略し、以下異
なる処理についてのみ説明する。 【0081】メインルーチンの要部の処理を示す図14
において、前記ステップS5に代えてステップS5´が
実行され、ステップS9とステップS10の間に新たに
ステップS9Aの処理が追加される。つまり、ステップ
S4で変数VRにVR設定値VR0が設定されると、判
定レベル値設定サブルーチンS5´へ移り、後述するよ
うにステップS4で設定されたVR設定値に応じて増幅
率可変増幅回路4の増幅率を切換えると共に、その増幅
率における補正値を変数OSに代入する。また、判定レ
ベルデータテーブルに基づいてON点判定レベル値であ
る変数ONSLとOFF点判定レベル値である変数OF
FSLが設定される。 【0082】続くメインルーチンのステップS6、S
7、及びS8においては、前述したようにカウンタのイ
ンクメント、投光動作、及びカウンタのカウントアップ
処理が行われ、その後ステップS9において受光レベル
値Dを得ると追加されたステップS9Aへ進む。ステッ
プS9Aにおいては、受光レベル値Dに判定レベル値設
定サブルーチンS5´において変数OSに設定されてい
る補正値(判定レベル値設定サブルーチンS5と同様)
を加算することにより補正受光レベル値を得た後、これ
を新たに変数Dに代入してステップS10以降の比較処
理へと進む。 【0083】また、判定レベル値設定サブルーチンS5
´の要部の処理を示す図15においては、前記ステップ
B11及びB12に代えて夫々ステップB11´、B1
2´が実行される。つまり、ステップB9にて判定レベ
ルデータテーブルを変数SLに代入し、ステップB10
にてヒステリシスデータを変数HYSに代入した後、ス
テップB11´においては、変数SLに代入されている
判定レベルデータをON点判定レベル値ONSLとして
設定し、ステップB12´においては、変数SLに代入
されている判定レベルデータから変数HYSに代入され
ているヒステリシスデータを減じてOFF点判定レベル
値OFFSLを設定し、その後メインルーチンに戻る。 【0084】このような処理を行う第2実施例によって
も、検出手段において比較の対象となる受光レベル値と
判定レベル値のうち、補正実行手段によって受光レベル
値の方に補正を施す以外は第1実施例と同様な動作を行
うので、前述した第1実施例の効果と同じ効果を得るこ
とができる。 【0085】なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、以下のような拡張または
変更が可能である。マイクロコンピュータ7内のROM
にはON点判定レベルデータとヒステリシスデータのテ
ーブルが記憶されているが、これに限らずON点判定レ
ベルデ一夕とOFF点判定レベルデータのテーブルを記
憶するようにしても良い。或いは、OFF点判定レベル
データとヒステリシスデータのテーブルを記憶させるよ
うにしてもよい。また、ヒステリシス幅が固定値で良い
場合には、ON点判定レベルデータ又はOFF点判定レ
ベルデータの何れか一方のテーブルと前記固定値のヒス
テリシス値とを記憶するようにしても良い。 【0086】補正処理動作は、毎回電源投入時に行う代
わりに、EEPROM等の不揮発性メモリを用いて補正
値を記憶保持しておくようにし、最初の電源投入時のみ
補正処理動作を行うようにしても良い。また、電源投入
時に自動的に補正処理動作が行われるのではなく、スイ
ッチを設けてこのスイッチ操作に基づき補正処理動作を
行わせるようにしても良い。 【0087】操作手段及び検出感度調整手段は、ロータ
リーエンコーダ式ダイヤルを操作手段とし、このダイヤ
ルの回動操作に基づき発生する位相の異なる2つのエン
コーダパルス信号によってデジタル値をアップ/ダウン
させる検出感度調整手段を設け、ダイヤル操作に応じた
デジタル値たる調整レベル値を出力させるようにしても
良い。また、モーメンタリー型スイッチを操作手段と
し、このスイッチ操作に応じてデジタル値をアップ/ダ
ウンさせる検出感度調整手段を設け、スイッチ操作に応
じたデジタル値たる調整レベル値を出力させるようにし
ても良い。 【0088】補正は、補正処理動作において記憶される
複数段階の増幅率毎の受光レベル値が予め定められた基
準の複数段階の増幅率比となるように、前記記憶された
受光レベル値相互の比と前記定められた増幅率比との割
合を補正値として設定し、その補正値を判定レベルデー
タ又は受光レベル値に乗算又は除算して補正するように
しても良い。 【0089】増幅率可変増幅回路4は、増幅率が複数段
階に切換わるものであればどのような構成の増幅回路で
もよく、例えば、電圧制御型の増幅率可変増幅回路を用
い、複数電圧レベルの切換信号を与えて増幅率を複数段
階に切換えるようにしても良い。また、増幅率の切換段
数も実施例では3段階であるが、これに限らず2段階或
いは4段階以上であっても良い。また、反射形に限ら
ず、透過形にも適用できる。 【0090】 【発明の効果】本発明は以上説明した通りであるので、
以下の効果を奏する。外部操作可能に設けられた操作手
段の操作量に応じた調整レベル値を複数段階の増幅率に
対応した複数の区分に分け、調整レベル値が属する区分
により増幅回路の増幅率を変えるので、遠距離側での検
出分解能を低下させず、また近距離側での不感帯領域を
小さくでき、従って広い検出距離範囲の設定が可能とな
る。 【0091】また、判定レベルデータは予め記憶手段に
記憶され、この記憶手段から読み出された判定レベルデ
ータに基づく判定レベル値と受光レベル値とを比較して
検出信号を出力するようにしたので、操作手段の操作に
基づき設定される検出感度に対する設定検出距離の特性
を検出感度の設定操作が容易となる任意の対数カーブ特
性にすることができる。 【0092】さらに、補正手段により得られる補正値に
よって受光レベル値又は判定レベル値のいずれか一方を
補正するようにしたので、複数段階の増幅率夫々が受光
増幅回路の部品のばらつき等により予め定められた基準
値からずれたような場合であっても、操作手段の操作量
に対する設定検出距離の特性カーブが滑らかな曲線を描
き、検出感度の設定が正しく行われ設定操作に不都合を
生じない。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施例を示す光電スイッチ全体の
電気的構成のブロック図 【図2】疑似受光信号切換回路と増幅率可変増幅回路の
電気的構成図 【図3】受光レベル値と設定検出距離との関係を示す図 【図4】VR設定値とON点判定レベル値(ONSL)
との関係(判定レベルデータテーブル)を示す図 【図5】判定レベル値と設定検出距離との関係を示す図 【図6】VR設定値と設定検出距離との関係を示す図 【図7】VR設定値とヒステリシス値との関係(ヒステ
リシスデータテーブル)を示す図 【図8】検出動作を行うメインルーチンのフローチャー
ト 【図9】補正処理サブルーチンのフローチャート 【図10】受光レベル値(D)測定サブルーチンのフロ
ーチャート 【図11】増幅率(MID)補正値(E)算出サブルー
チンのフローチャート 【図12】増幅率(MIN)補正値(L)算出サブルー
チンのフローチャート 【図13】判定レベル値設定サブルーチンのフローチャ
ート 【図14】本発明の第2実施例を示す受光レベル値測定
サブルーチンの要部のフローチャート 【図15】判定レベル値設定サブルーチンの要部のフロ
ーチャート 【図16】従来例における図3相当図 【図17】受光増幅回路の増幅率が基準値からずれた場
合の図6相当図(1) 【図18】受光増幅回路の増幅率が基準値からずれた場
合の図6相当図(2) 【符号の説明】 1は投光回路、2は受光回路、3は疑似受光信号切換回
路(疑似受光信号生成手段)、4は増幅率可変増幅回路
(増幅回路、増幅率切換え手段)、5は出力回路、6は
可変抵抗器(操作手段)、7はマイクロコンピュータ
(検出手段、検出感度設定手段、補正手段、補正実行手
段)である。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 投光回路と、 この投光回路から出射された光を受光する受光回路と、 この受光回路からの受光信号を増幅する増幅回路と、 この増幅回路からの受光増幅信号をその信号レベルに応
    じた受光レベル値に変換する変換手段と、 判定レベル値を設定する検出感度設定手段と、 前記受光レベル値と前記判定レベル値とを比較しその比
    較結果に基づき検出信号を出力する検出手段とを有する
    光電スイッチにおいて、 前記増幅回路は、切換信号により増幅率を複数段階に切
    換え可能に構成され、 この増幅回路に対して前記切換信号により増幅率を複数
    段階に順次切換える増幅率切換え手段と、この増幅率切
    換え手段により増幅率が切換えられる毎に前記増幅回路
    に対して前記受光回路からの受光信号に代えて所定レベ
    ルの疑似受光信号を順次入力させる疑似受光信号生成手
    段と、この疑似受光信号生成手段により前記疑似受光信
    号が前記増幅回路に順次入力されたときに前記変換手段
    から出力される受光レベル値夫々を予め定められた増幅
    率比に基づく受光レベル値に補正するための補正値を演
    算する演算手段と、この演算手段により演算された前記
    補正値を前記複数段階の増幅率夫々における補正値とし
    て設定する補正値設定手段とからなる補正手段を有する
    と共に、 前記検出感度設定手段は、 外部操作可能に設けられた操作手段と、 この操作手段の操作量に応じて調整レベル値を出力する
    検出感度調整手段と、 前記検出感度調整手段の調整可能範囲内における前記調
    整レベル値を前記複数段階の増幅率に対応した複数の区
    分に分けると共に、前記調整レベル値がその複数の区分
    のうちの何れの区分にあるかにより前記増幅回路をその
    区分に対応する増幅率に設定する増幅率設定手段と、 前記検出感度調整手段からの調整レベル値に対応した判
    定レベルデータが予め記憶されている記憶手段と、 前記検出感度調整手段からの調整レベル値に対応した判
    定レベルデータを前記記憶手段から読み出して、判定レ
    ベル値として設定する判定レベル設定手段とから構成さ
    れ、 前記受光回路からの受光信号に基づく前記増幅回路から
    の受光レベル信号及び前記記憶手段から読み出された判
    定レベル値のうちの一方を、前記補正手段により設定さ
    れた補正値のうち前記増幅率設定手段によって設定され
    る増幅率における補正値により補正する補正実行手段を
    設けるようにしたことを特徴とする光電スイッチ。
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