JP3442192B2 - データ駆動型情報処理装置 - Google Patents

データ駆動型情報処理装置

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JP3442192B2
JP3442192B2 JP13399795A JP13399795A JP3442192B2 JP 3442192 B2 JP3442192 B2 JP 3442192B2 JP 13399795 A JP13399795 A JP 13399795A JP 13399795 A JP13399795 A JP 13399795A JP 3442192 B2 JP3442192 B2 JP 3442192B2
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耕一 畠山
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    • G06F9/06Arrangements for program control, e.g. control units using stored programs, i.e. using an internal store of processing equipment to receive or retain programs
    • G06F9/44Arrangements for executing specific programs
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Image Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、データ駆動型情報処
理装置に関し、特に、データ駆動型情報処理装置に入力
されるデータに応答して自動的にデータパケットを生成
するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のノイマン型計算機においては、プ
ログラムとして種々の命令が予めプログラムメモリに記
憶されている。プログラムカウンタによってプログラム
メモリのアドレスが逐次指定されることにより命令が順
次読出され、その命令が実行される。
【0003】一方、データ駆動型情報処理装置は、プロ
グラムカウンタによる逐次的な命令の実行という概念を
持たない非ノイマン型計算機の1種である。このような
データ駆動型情報処理装置には、命令の並列処理を基本
としたアーキテクチャが採用される。
【0004】データ駆動型情報処理装置においては、演
算の対象となるデータが揃い次第命令の実行が可能とな
る。データの流れに従い複数個の演算が同時に実行され
る。データの自然の流れに従って並列的にプログラムが
実行できるので、データ駆動型情報処理装置を用いれば
演算の所要時間が大幅に短縮されると考えられている。
【0005】一般にデータ駆動型情報処理装置において
は、図9に示したようなデータパケット532をパイプ
ラインに送り出すことにより、各データに相応しい処理
を行なう。データパケット532は、処理対象となるデ
ータを格納したデータ部と、そのデータの行先情報を格
納したタグ部とからなる。タグ部は、世代番号と行先番
号とを含む。
【0006】世代番号とは、並列処理をしたいデータ群
同士を区別するための番号である。行先番号とは、同一
世代内の入力データ同士を区別するための番号である。
【0007】一般にデータ駆動型情報処理装置に与えら
れるのは、データパケットではなくデータのみである。
したがってデータは入力されると、データ駆動型情報処
理装置で利用可能なデータパケットを生成する必要があ
る。データパケットを生成するに当たっては、入力する
データとともに、そのデータに対応する行先情報を与え
る必要がある。この行先情報をどのように与えるか、が
1つの問題であるが、その方法として特開昭64−26
236号公報(発明の名称「データ駆動型計算機」)に
示されたものがある。
【0008】特開昭64−26236号公報に開示され
た技術によれば、所定の順序でデータをデータ駆動型計
算機に入力すれば、このデータの行先アドレスなどの情
報を特に与えなくても、データの入力のみに応答してそ
の入力データに行先情報が自動的に付加され、かつ所定
の順序で処理結果が出力される。
【0009】なお、データ駆動型情報処理装置によって
処理される対象が、たとえば図30に示されるような画
像情報である場合を考える。画像情報は一般に、フィー
ルド、ライン、ピクセルからなる3次元のデータである
と考えられる。そしてこの3次元のデータを、それぞれ
の世代ごとに、かつ、それぞれの次元ごとに処理するこ
とが要求される。こうした場合には、世代番号を1フィ
ールドと、ラインと、ピクセルとの3次元に対応させ、
入力されたデータのフィールド、ライン、ピクセルに応
じた多次元の世代番号を発生させれば、画像処理上都合
がよい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、データ駆動
型情報処理装置で処理する対象が画像情報の場合、その
画像情報の種類によってさまざまな処理を行なう必要が
ある。たとえば、図25に示す画像を考える。図25を
参照して、1つの画像のうち領域Aの範囲のデータは色
差信号を意味し、領域Bの範囲のデータはコントロール
信号を意味し、また領域Cの範囲のデータは輝度信号を
意味するという場合があり得る。このようなデータ構造
の場合には、ラインおよびピクセルの値がどのような範
囲に入っているかによって、データに対して異なった処
理を行なう必要がある。すなわち、各データに対して、
世代番号に従って異なった行先情報を与えなければなら
ない。しかし従来は、世代番号に応じて異なった行先情
報を与えることができる装置はなく、そうしたことを行
なうことは不可能であった。
【0011】また、入力されるデータがRGBのカラー
データの場合を考えると、画像情報は図26に示される
ようになる。図26を参照して、信号502は時系列で
入力されるが、ビット数の画素に対してR信号、G信
号、B信号の3つのデータが存在する。これらの信号に
対してはそれぞれ異なった処理を行なう必要がある。つ
まり、R信号と、G信号と、B信号とに対しては、異な
った行先情報を与えなければならない。しかし一方で1
つの画素のR信号と、G信号と、B信号とは同一世代に
属する。従来は、このように同一世代に属するデータに
対して異なった行先情報を与えることはできなかった。
【0012】さらにまた処理対象が画像データである場
合には、たとえば図25に示される領域Aの左上を画像
の左上(原点)に一致させるように、領域Aを移動させ
ると、後の演算が軽減される場合がある。したがって、
データをデータ駆動型情報処理装置に与えるに当たっ
て、そうした機能を設けることが有用だと考えられる。
従来は、そのような機能は実現されてはいなかった。
【0013】さらに従来のデータ駆動型情報処理装置を
用いたシステムでは、図27に示されるような複数個の
プロセッサ512、514、516および518を使用
して演算処理をする場合には次のような問題点があっ
た。たとえば図28に示すように、ノード数が5である
場合を考える。この処理を図27に示されるシステムで
行なう場合、図28に示すように第1、第2および第3
のノードの処理をそれぞれプロセッサ512、514お
よび516に割当て、ノード4および5の処理をプロセ
ッサ2518に割当てる。このような分割法では、プロ
セッサ数の整数倍でないノード数を持つフローグラフに
対応する処理を実行する場合、一部のプロセッサが他の
プロセッサと比較して大きな処理を受持つようにする必
要がある。図28の場合には、プロセッサ518が処理
するノード数は他のプロセッサの処理するノード数と比
較して2倍である。このため従来のデータ駆動型プロセ
ッサでは、各プロセッサに対して処理を均等に分割する
ことができず、最も負荷の高いプロセッサで全体の処理
速度が律速されてしまうという問題点があった。
【0014】それゆえに、請求項1からに記載の発明
の目的は、入力データに対して、それらの意味により適
切な処理が行なうことが容易に、かつ高速にできるデー
タ駆動型情報処理装置を提供することである。
【0015】
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、入力されたデータを、行先情報と命令情報とを含む
データフロープログラムに基づいて処理するデータ駆動
型情報処理装置である。行先情報は、データ群同士を区
別するための世代番号と、同一データ群内のデータ同士
を区別するための行先番号とを含む。このデータ駆動型
情報処理装置は、外部から入力されたデータに基づい
て、世代番号と、行先番号と、命令情報と、定数値とを
含むタグと、入力データとを有するデータパケットを生
成するデータパケット生成手段と、データフロープログ
ラムを記憶し、与えられるデータパケットに含まれる行
先情報に基づいて、記憶されたデータフロープログラム
から命令情報と次位の行先情報とを読出して、与えられ
たデータパケットに付加するプログラム記憶手段と、プ
ログラム記憶手段から出力されるデータパケットを受
け、実行に必要なデータが揃った命令と、当該命令の実
行に必要なデータと、当該命令を含むデータパケットに
含まれていた行先情報とを含む複合データパケットを発
生するための複合データ発生手段と、複合データ発生手
段から出力される複合データパケットに含まれる命令情
報に従って、複合データ発生手段から出力される複合デ
ータパケットに含まれるデータを演算処理して、演算処
理結果を含むデータパケットを出力する演算処理手段
と、演算処理手段から出力されたデータパケットと、デ
ータパケット生成手段から出力されたデータパケットと
を受け、各データパケットに含まれる行先情報に従っ
て、各データパケットをプログラム記憶手段または外部
に選択的に出力するための出力手段とを含む。データパ
ケット生成手段は、入力されるデータの順番に基づい
て、当該データに付加されるべき多次元の世代番号を生
成するための世代番号生成手段と、世代番号生成手段に
より生成される世代番号の関数としてタグを生成するた
めのタグ生成手段と、タグ生成手段により生成されたタ
グ情報のうちの行先番号の少なくとも一部に、世代番号
生成手段の出力する世代番号の予め定められる一部を複
写するための複写手段と、複写手段によって複写された
後のタグと、入力データとを組合せてデータパケットを
組立て、前記出力手段に与えるためのデータ結合手段
を含む。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発
明の構成に加え、さらに生成さ れた世代番号を、各次元
ごとに所定の演算を行なうことにより変換する変換手段
を含み、データ結合手段は、変換手段によって変換され
た後の世代番号を含むタグと、入力データとを組合せて
データパケットを組立て、出力手段に与える。
【0017】請求項に記載の発明は、請求項1または
に記載の発明の構成に加え、タグ生成手段は、世代番
号の少なくとも一部と関連付けられた、複数種類のタグ
情報を格納し、世代番号の少なくとも一部が与えられる
と、与えられた世代番号の少なくとも一部と関連付けら
れたタグ情報を出力するためのタグ記憶手段を含む。
【0018】請求項4に記載の発明は、入力されたデー
タを、行先情報と命令情報とを含むデータフロープログ
ラムに基づいて処理するデータ駆動型情報処理装置であ
る。行先情報は、データ群同士を区別するための世代番
号と、同一データ群内のデータ同士を区別するための行
先番号とを含む。このデータ駆動型情報処理装置は、外
部から入力されたデータに基づいて、世代番号と、行先
番号と、命令情報と、定数値とを含むタグと、入力デー
タとを有するデータパケットを生成するデータパケット
生成手段と、データフロープログラムを記憶し、与えら
れるデータパケットに含まれる行先情報に基づいて、記
憶されたデータフロープログラムから命令情報と次位の
行先情報とを読出して、与えられたデータパケットに付
加するプログラム記憶手段と、プログラム記憶手段から
出力されるデータパケットを受け、実行に必要なデータ
が揃った命令と、当該命令の実行に必要なデータと、当
該命令を含むデータパケットに含まれていた行先情報と
を含む複合データパケットを発生するための複合データ
発生手段と、複合データ発生手段から出力される複合デ
ータパケットに含まれる命令情報に従って、複合データ
発生手段から出力される複合データパケットに含まれる
データを演算処理して、演算処理結果を含むデータパケ
ットを出力する演算処理手段と、演算処理手段から出力
されたデータパケットと、データパケット生成手段から
出力されたデータパケットとを受け、各データパケット
に含まれる行先情報に従って、各データパケットをプロ
グラム記憶手段または外部に選択的に出力するための出
力手段とを含む。データパケット生成手段は、入力され
るデータの順番に基づいて、当該データに付加されるべ
き多次元の世代番号を生成し、同一世代に属する複数個
のデータに対して、それぞれ別個のデータ番号をさらに
生成するための世代番号生成手段と、データ番号と関連
付けられた、複数種類のタグ情報を格納し、世代番号生
成手段からデータ番号が与えられると、与えられたデー
タ番号と関連付けられたタグ情報を出力するためのタグ
生成手段と、タグ生成手段により生成されたタグ情報の
うちの行先番号の少なくとも一部に、世代番号生成手段
の出力する世代番号の予め定められる一部を複写するた
めの複写手段と、複写手段によって複写された後のタグ
と、入力データとを組合せてデータパケットを組立て、
出力手段に与えるためのデー タ結合手段とを含む。
【0019】請求項5に記載の発明は、入力されたデー
タを、行先情報と命令情報とを含むデータフロープログ
ラムに基づいて処理するデータ駆動型情報処理装置であ
る。行先情報は、データ群同士を区別するための世代番
号と、同一データ群内のデータ同士を区別するための行
先番号とを含む。このデータ駆動型情報処理装置は、外
部から入力されたデータに基づいて、世代番号と、行先
番号と、命令情報と、定数値とを含むタグと、入力デー
タとを有するデータパケットを生成するデータパケット
生成手段と、データフロープログラムを記憶し、与えら
れるデータパケットに含まれる行先情報に基づいて、記
憶されたデータフロープログラムから命令情報と次位の
行先情報とを読出して、与えられたデータパケットに付
加するプログラム記憶手段と、プログラム記憶手段から
出力されるデータパケットを受け、実行に必要なデータ
が揃った命令と、当該命令の実行に必要なデータと、当
該命令を含むデータパケットに含まれていた行先情報と
を含む複合データパケットを発生するための複合データ
発生手段と、複合データ発生手段から出力される複合デ
ータパケットに含まれる命令情報に従って、複合データ
発生手段から出力される複合データパケットに含まれる
データを演算処理して、演算処理結果を含むデータパケ
ットを出力する演算処理手段と、演算処理手段から出力
されたデータパケットと、データパケット生成手段から
出力されたデータパケットとを受け、各データパケット
に含まれる行先情報に従って、各データパケットをプロ
グラム記憶手段または外部に選択的に出力するための出
力手段とを含む。データパケット生成手段は、入力され
るデータの順番に基づいて、当該データに付加されるべ
き多次元の世代番号を生成し、同一世代に属する複数個
のデータに対して、それぞれ別個のデータ番号をさらに
生成するための世代番号生成手段と、世代番号およびデ
ータ番号と関連付けられた、複数種類のタグ情報を格納
し、世代番号生成手段から世代番号とデータ番号とが与
えられると、与えられた世代番号およびデータ番号と関
連付けられたタグ情報を出力するためのタグ生成手段
と、タグ生成手段により生成されたタグ情報のうちの行
先番号の少なくとも一部に、世代番号生成手段の出力す
る世代番号の予め定められる一部を複写するための複写
手段と、複写手段によって複写された後のタグと、入力
データとを組合せてデータパケ ットを組立て、出力手段
に与えるためのデータ結合手段とを含む。
【0020】
【0021】
【0022】
【作用】請求項1に記載の発明においては、データパケ
ット生成手段の世代番号生成手段は、入力されるデータ
の順番に基づいて、当該データに付加されるべき多次元
の世代番号を生成する。タグ生成手段は、世代番号生成
手段により生成される世代番号の関数としてタグを生成
する。データ結合手段は、タグ生成手段の生成したタグ
と、入力データとを組合せてデータパケットを組立て、
出力手段に与える。タグが世代番号の関数となるので、
世代番号によって行先を変更することができ、異なった
世代のデータに対して、異なった処理をすることが可能
になる。また、タグ生成手段により生成されたタグ情報
のうちの行先番号の少なくとも一部に、世代番号生成手
段の出力する世代番号の予め定める一部が複写される。
そのため、世代番号によって、行先情報を異ならせるこ
とができる。 請求項2に記載の発明においては、データ
パケット生成手段の世代番号生成手段は、入力されるデ
ータの順番に基づいて、当該データに付加されるべき多
次元の世代番号を生成する。タグ生成手段は、世代番号
生成手段により生成される世代番号の関数としてタグを
生成する。データ結合手段は、タグ生成手段の生成した
タグと、入力データとを組合せてデータパケットを組立
て、出力手段に与える。タグが世代番号の関数となるの
で、世代番号によって行先を変更することができ、異な
った世代のデータに対して、異なった処理をすることが
可能になる。また、生成された世代番号が、各次元ごと
に所定の演算を行なうことにより変換される。世代番号
の各次元が異なった意味を有するときに、各意味を考慮
した世代番号の変換が容易に行なえるとともに、そのよ
うな変換をしておくことで、後の演算の負荷が軽減され
る。
【0023】請求項3に記載の発明においては、請求項
1または2に記載の発明の作用に加え、世代番号の少な
くとも一部が与えられると、与えられた世代番号の少な
くとも一部と関連付けられたタグ情報がタグ記憶手段か
ら出力される。予めタグ記憶手段に、タグ情報を世代番
号の少なくとも一部と関連付けて記憶させておくこと
で、容易タグを生成することができる。
【0024】請求項4に記載の発明においては、請求項
1に記載の発明の作用に加え、同一世代に属する複数個
のデータに対して、それぞれ別個のデータ番号がさらに
生成される。タグ生成手段は、データ番号が与えられる
と、与えられたデータ番号と関連付けられたタグ情報を
出力する。データの入力順序に応じてタグ情報が与えら
れるので、データの入力順序によって異なる行先情報を
タグ情報に含ませることができる。
【0025】請求項5に記載の発明においては、請求項
1に記載の発明の作用に加え、同一世代に属する複数個
のデータに対して、それぞれ別個のデータ番号がさらに
生成される。タグ生成手段は、世代番号生成手段から世
代番号とデータ番号とが与えられると、与えられた世代
番号およびデータ番号と関連付けられたタグ情報を出力
する。世代番号とデータの入力順序とに応じてタグ情報
が与えられるので、世代番号の値とデータの入力順序と
によって異なる行先情報をタグ情報に含ませることがで
きる。
【0026】
【0027】
【0028】
【実施例】
第1の実施例 以下、本発明の第1の実施例について説明する。この第
1の実施例は、世代番号に応じて異なるタグ(行先情
報、命令情報、定数データ値)を発生させ、世代番号の
各次元に対して演算を行なった上、行先番号に世代番号
の一部をコピーする機能を有したものである。
【0029】図1を参照して、本発明の一実施例に係る
データ駆動型情報処理装置40は、全体構成としては従
来の装置と同様であって、外部から入力データと入力ク
ロックとを受け、データが入力されたことに応答して世
代番号と、行先番号と、命令情報と、定数値とを含むタ
グと、入力データとを有するデータパケットを生成する
データパケット生成部42と、データフロープログラム
を記憶し、与えられたデータパケットに含まれる行先情
報に基づいて、記憶されたデータフロープログラムから
命令情報と次位の行先情報とを読出して、与えられたデ
ータパケットに付加するプログラム記憶部46と、プロ
グラム記憶部46から出力されるデータパケットを受
け、実行に必要なデータが揃った命令と、命令の実行に
必要なデータと、その命令を含むデータパケットに含ま
れていた行先情報とを含む、複合データパケットとして
のデータパケットを生成するためのデータ対生成部48
と、データ対生成部48から出力されるデータパケット
に含まれる命令情報に従って、データ対生成部48から
出力されるデータパケットに含まれるデータを演算処理
して、演算処理結果を含むデータパケットを出力する演
算処理部50と、演算処理部50から出力されたデータ
パケットと、入力データパケット生成部42から出力さ
れたデータパケットとを受け、各データパケットに含ま
れる行先情報に従って、各データパケットをプログラム
記憶部46またはデータ駆動型情報処理装置40の外部
に選択的に出力するための入出力制御部44とを含む。
【0030】図2を参照して、データパケット生成部4
2は、入力クロックと入力データDATとを受け、入力
されるデータの順番に基づいて、当該データに付加され
るべき多次元の世代番号を生成するための世代番号生成
処理部62と、世代番号生成処理部62により生成され
る世代番号の関数としてタグを生成するためのタグ生成
処理部64と、世代番号生成処理部62により生成され
た世代番号の各次元ごとに所定の演算を行なうことによ
りこの世代番号を変換するための変換手段としての世代
番号演算処理部66と、世代番号演算処理部66が出力
する世代番号の少なくとも一部をタグの行先番号に複写
するための複写処理部68とを含む。複写処理部68の
出力が、世代番号およびタグからなるタグ部と、データ
とを有するデータパケット52である。なおこれら各処
理部62、64、66および68間と、これら各データ
処理部内でのデータの移動は、パイプラインレジスタ
と、入力クロックに基づく転送制御信号によってパイプ
ラインレジスタ内に格納されているデータを順次次のパ
イプラインレジスタに転送していく転送制御素子(C素
子)とによって行なわれる。
【0031】図3を参照して、世代番号生成処理部62
の出力は、転送制御素子82により制御されるパイプラ
インレジスタ84のうちの世代番号レジスタ100の入
力に接続されている。パイプラインレジスタ84はデー
タレジスタ104をも有しており、その入力にはデータ
DATが与えられる。転送制御素子82は、入力クロッ
クの立上がりのタイミングで、パイプラインレジスタ8
4に、その入力の値をラッチさせるためのものである。
【0032】世代番号生成処理部62は、データ番号生
成部92と、フィールド番号生成部94と、ライン番号
生成部96と、ピクセル番号生成部98とを含む。
【0033】データ番号生成部92は、0から始めて入
力クロックを所定数までカウントし、所定数に達すると
フィールド番号生成部94に対してクロック信号を与え
るとともに次に入力クロックを受けると自己をリセット
するためのものである。本実施例の場合にはデータ番号
生成部92の最大値は2である。入力クロックは、DA
Tが1つ与えられるごとに1パルス与えられるので、デ
ータ番号生成部92の値は、「0、1、2、0、1、2
…」のように0、1または2の値をこの順序で繰返し取
る。
【0034】ピクセル番号生成部94は、データ番号生
成部92と同様に、データ番号生成部92から与えられ
るクロック数を0から所定数までの範囲でカウントし、
ライン番号生成部96に対してクロック信号を1つ与え
るとともに、所定数に達すると次のクロック入力で自分
自身を0にリセットするためのものである。
【0035】ライン番号生成部96およびフィールド番
号生成部98も、ピクセル番号生成部94と同様であ
る。ただしライン番号生成部96はピクセル番号生成部
94の出力するクロック信号をカウントし、フィールド
番号生成部98は、ライン番号生成部96の出力するク
ロック信号をカウントする。
【0036】これらピクセル番号生成部94と、ライン
番号生成部96と、フィールド番号生成部98との最大
数は、扱う画像情報の1ラインのピクセル数と、1フィ
ールドのライン数と、1フレーム内のフィールド数とで
ある。ピクセル番号生成部94と、ライン番号生成部9
6と、フィールド番号生成部98との内容は結合されて
世代番号として世代番号レジスタ100の入力に与えら
れる。
【0037】図4を参照して、タグ生成処理部64は、
パイプラインレジスタ84と120との間に接続されて
おり、世代番号比較部122と、タグレジスタファイル
138とを含む。世代番号比較部122とタグレジスタ
ファイル138との間には、パイプラインレジスタ11
8が設けられている。これらパイプラインレジスタ8
4、118および120は、C素子112、114およ
び116によって制御され、世代番号、データなどを順
次ラッチし転送していく。
【0038】パイプライン118は、世代番号レジスタ
124と、データレジスタ128と、タグ選択コードレ
ジスタ130とを含む。同様にパイプラインレジスタ1
20は、世代番号レジスタ132と、データレジスタ1
34と、タグレジスタ136とを含む。
【0039】世代番号比較部122は、世代番号レジス
タ100から世代番号を受け、どのタグを選択するかを
指定するタグ選択コードを世代番号の関数として出力す
るためのものである。世代番号比較部122の出力する
タグ選択コードはタグ選択コードレジスタ130に与え
られる。世代番号レジスタ100の出力はまた、世代番
号レジスタ124を介して世代番号レジスタ132にも
与えられる。
【0040】データDATは、データレジスタ104、
128および134を介して後段に伝送される。
【0041】タグレジスタファイル138は、タグ選択
コードレジスタ130からタグ選択コードを受け、その
タグ選択コードに対応するタグを出力してタグ選択レジ
スタ136に与えるためのものである。タグレジスタフ
ァイル138の構成については後述する。
【0042】図5を参照して、世代番号比較部122
は、複数個の比較部152、154、…、156と、エ
ンコーダ158とを含む。比較部152、154、…、
156は、後述するウィンドウの数だけ設けられる。ウ
ィンドウとは、n次元で示された世代番号空間内におけ
る任意の部分空間のことを指す。本実施例では世代番号
空間は3次元空間であり、ウィンドウも3次元の直交体
の部分空間である。比較部152、154、…、156
は、それぞれあるウィンドウ内に世代番号が含まれるか
否かを判定して、その結果をエンコーダ158に与える
ためのものである。本実施例の場合には、比較部15
2、154、…、156は、入力された世代番号が、そ
れぞれの比較部について設定されたウィンドウ領域の範
囲内に入っている場合には「1」を、入っていない場合
には「0」をそれぞれ出力する。
【0043】エンコーダ158は、比較部152、15
4、…、156から与えられる信号をエンコードして、
タグ選択コードを出力するためのものである。設定され
るウィンドウの数がnであれば、エンコーダ158の出
力は最大2のn乗種類の数値となるように、エンコーダ
158に送るエンコードの方法を設定することができ
る。ただしタグレジスタの数に併せて、出力される数値
を、上述の最大数の種類以下の任意の数の数値のいずれ
かとすることができる。
【0044】次に、図5に示される比較部152の詳細
を図6を参照して説明する。他の比較部154、…、1
56も、比較部152と同じ構成を有するので、ここで
はそれらについての詳しい説明は繰返さない。
【0045】図6を参照して、比較部152は、比較部
152のためのウィンドウを定義するためのデータを記
憶するウィンドウ定義レジスタ170と、フィールド番
号比較回路172および174と、ライン番号比較回路
176および178と、ピクセル番号比較回路180お
よび182と、これら比較回路172、174、17
6、178、180および182の出力が接続された入
力を有するAND回路184とを含む。
【0046】ウィンドウ定義レジスタ170は、この比
較部152に対するウィンドウを定義する3次元部分空
間(直方体のウィンドウ)の座標のうち、最大値を示す
頂点の座標と最小値を示す頂点の座標とを出力する。各
比較回路172、174、176、178、180およ
び182は、各々2つの入力AおよびBと1つの出力Y
とを有しており、入力A≦入力Bの場合に、出力Yに1
を出力し、それ以外の場合には出力にYに0を出力する
ためのものである。
【0047】世代番号は、比較部172、176および
180の入力Aと、比較回路174、178および18
2の入力Bとに与えられる。ウィンドウ定義レジスタ1
70の出力する最大値および最小値のうち最大値は、フ
ィールド番号比較回路172の入力Bと、ライン番号比
較回路176の入力Bと、ピクセル番号比較回路180
の入力Bとに与えられる。最小値は、フィールド番号比
較回路174の入力Aと、ライン番号比較回路178の
入力Aと、ピクセル番号比較回路182の入力Aとに与
えられる。フィールド番号比較回路172および174
は、それぞれ、入力AおよびBに与えられる値のうちフ
ィールド番号部分を抜き出して相互に比較する。ライン
番号比較回路176および178も同様に、入力Aおよ
びBに与えられる値のうち、ライン番号部分のみを抜き
出して相互に比較する。ピクセル番号比較回路180お
よび182は、入力AおよびBに与えられる値のうち、
ピクセル番号部分のみを抜き出して相互に比較する。
【0048】AND回路184は、比較回路172、1
74、176、178、180および182から与えら
れる出力がすべて1である場合にのみ1を出力し、それ
以外の場合には0を出力する。すなわち、与えられる世
代番号のフィールド番号と、ライン番号と、ピクセル番
号とが、ウィンドウ定義レジスタ170に記憶されてい
るフィールド番号と、ライン番号と、ピクセル番号との
最大値以下であってかつ最小値以上である場合にのみA
ND回路184の出力が1となり、この出力により、世
代番号で示される位置がウィンドウ定義レジスタ170
により定義されるウィンドウ内にあるか否かが判定でき
る。AND回路184の出力を内部/外部フラグと呼ぶ
ことにする。
【0049】図11に、ウィンドウの例を示す。図11
には2つのウィンドウw1およびw2が示されている。
図11においては座標軸としてラインおよびピクセルの
みが示されているために2次元として図が示されている
が、実際にはこれに3番目の次元であるフィールド番号
が存在し、各ウィンドウはフィールド番号と、ライン番
号と、ピクセル番号とを座標とする3次元空間のうち
の、直方体形状の部分空間である。なおこの実施例は、
入力データとしてモノクロの画像データを扱う場合を想
定している。
【0050】図7に、図4に示すタグレジスタファイル
138の構造の一例を示す。図7に示すようにタグレジ
スタファイル138は、複数個のタグを有しており、各
タグは行先番号と、命令と、右データとを含んでいる。
これらタグはタグ選択コードに従ってアドレス指定され
るようにタグレジスタファイル138内に予め格納され
ている。世代番号比較部122から出力されるタグ選択
コードによりアドレス指定してタグレジスタファイル1
38をアクセスすることにより、対応するタグ(行先番
号、命令および右データ)が出力される。このように、
入力される世代番号が、予め設定されているウィンドウ
内に入っているか否かに基づいてタグ選択コードをエン
コードし、そのタグ選択コードによるアドレス指定によ
ってタグレジスタファイル138からタグを読出すこと
により、世代番号がどのウィンドウに入っているかによ
って、対応する処理を区別して行なうことが可能にな
る。
【0051】図8に、図2に示す世代番号演算処理部6
6を示す。世代番号演算処理部66はパイプラインレジ
スタ120および194の間に設けられている。パイプ
ラインレジスタ120および194はそれぞれ、C素子
116および192により制御されてデータを順次伝送
していくためのものである。
【0052】複写処理部66は、世代番号のうちフィー
ルド番号に対して所定の演算を行なうための演算回路1
96と、ライン番号に対して所定の演算を行なうための
演算回路198と、ピクセル番号に対して所定の演算を
行なうための演算回路200とを含む。パイプラインレ
ジスタ194は世代番号レジスタ204と、データレジ
スタ206と、タグレジスタ208とを含み、演算回路
196、198および200の出力はそれぞれ、世代番
号レジスタ204のうちのフィールド番号部分と、ライ
ン番号部分と、ピクセル番号部分とに接続されている。
演算回路196、198および200には、パイプライ
ンレジスタ120の世代番号レジスタ132から世代番
号が与えられる。データDATはデータレジスタ134
からデータレジスタ206を介して後段に転送される。
タグはタグレジスタ136および208を介して後段に
転送される。
【0053】世代番号演算処理部66はさらに、演算回
路196、198および200で行なわれる演算に使用
される参照値を記憶するための参照値レジスタ202を
含む。
【0054】図9に、図2に示す複写処理部68の詳細
を示す。この複写処理部68は、既に説明したパイプラ
インレジスタ194と、後段のパイプラインレジスタ2
24との間に設けられている。パイプラインレジスタ2
20は、世代番号レジスタ230と、データレジスタ2
32と、タグレジスタ234とを含む。パイプラインレ
ジスタ194および224は、それぞれC素子192お
よび222によって制御され、データを順次後段に転送
していくためのものである。
【0055】複写処理部68は、パイプラインレジスタ
194から世代番号およびタグを受け、世代番号の一部
をタグの中の行先番号の一部に複写するための世代番号
複写回路226を含む。世代番号複写回路226の出力
は、パイプラインレジスタ224のタグレジスタ234
に与えられる。
【0056】図10を参照して、世代番号複写回路22
6は、世代番号を受け、所定量だけこの世代番号をシフ
トさせるためのシフタ242と、シフタ242における
シフト量を予め記憶するためのシフト量レジスタ244
と、タグの合成に使用されるマスク情報を記憶するため
のマスク情報レジスタ250と、シフタ242の出力に
接続された一方の入力と、マスク情報レジスタ250に
接続された他方の入力とを有するAND回路248と、
タグが与えられる一方の入力と、マスク情報例250の
出力が反転して与えられる他方の入力とを有するAND
回路246と、AND回路246および248の出力に
接続された2つの入力を有するOR回路252とを含
む。
【0057】なお図10においては世代番号複写回路2
26は、タグのうち行先番号の一部、より具体的にはプ
ロセッサ番号の部分に世代番号の一部をコピーする回路
である。タグの他の部分については何ら変更されないの
で、図10においてはそれらに対する回路の詳細は示し
ていない。
【0058】図10の世代番号複写回路226の機能の
概略を以下説明する。シフタ242は、与えられる世代
番号を、シフト用レジスタ244に記憶されたシフト量
に応じて左右にシフトし、AND回路248に与える。
AND回路248は、マスク情報レジスタ250の出力
とシフタ242の出力とのANDを取り、OR回路25
2に与える。AND回路246は、マスク情報レジスタ
250の出力の反転とタグとのANDを取り、OR回路
252に与える。したがって、OR回路252の出力
は、マスク情報レジスタ250に記憶された「1」の値
を有するピットに対応する部分についてはシフタ242
の出力が、他の部分についてはタグの値がそれぞれ選択
され構成されたものとなる。
【0059】なお本実施例の場合には、世代番号は17
ビット、タグのうち行先番号が14ビットであり、その
14ビットのうち上位7ビットがプロセッサ番号を、下
位7ビットがノード番号をそれぞれ示すものとする。ま
たシフト量レジスタ244に格納されている値は10進
数で「−3」、マスク情報レジスタ250に格納されて
いる値は2進数で「00001110000000」で
あるものとする。シフト量レジスタの値が正の整数のと
きには右シフトを表わし、負の整数であるときには左シ
フトを表わすものとする。上述の例の場合には左へ3ビ
ット世代番号をシフトすることを示す。
【0060】以下、この第1の実施例の動作について説
明する。なお以下の説明では、パイプラインレジスタお
よびC素子の動作については、本願発明にとってはそれ
ほど重要ではないため、その詳細は述べないこととす
る。
【0061】図3を参照して、データ番号生成部92
は、入力クロックが与えられるたびにそれを1カウント
アップし、2になるとピクセル番号生成部94に対して
クロックを1つ与える。さらにこの場合データ番号生成
部92は、次の入力クロックが与えられると自己の値を
0にリセットし、次のカウントアップのサイクルを開始
する。
【0062】ピクセル番号生成部94もデータ番号生成
部92と同様に動作する。ただしピクセル番号生成部9
4は、0と1との間の範囲でカウントアップを行なう。
ライン番号生成部96およびフィールド番号生成部98
も同様に動作する。なおこの場合のライン番号の範囲と
フィールド番号の範囲とはいずれも予め定められた値で
ある。ピクセル番号生成部94の出力と、ライン番号生
成部96の出力と、フィールド番号生成部98の出力は
いずれも世代番号レジスタ100に与えられ、世代番号
として後段に伝送される。入力クロックと同時に与えら
れるデータDATはデータレジスタ104を介して後段
に伝送される。
【0063】図4を参照して、世代番号は世代番号比較
部122の入力と世代番号レジスタ124の入力とに与
えられる。データDATはデータレジスタ128および
134を介して後段に与えられる。
【0064】図5を参照して、比較部152、154、
…、156はそれぞれ、それぞれについて定義されたウ
ィンドウ内部に、世代番号が入るか否かを判定し、入る
場合には「1」、入らない場合には「0」となる内部/
外部フラグをエンコーダ158に与える。エンコーダ1
58は、比較部152、154、…、156から与えら
れる内部/外部フラグをエンコードし、タグ選択コード
として図4に示すタグ選択コードレジスタ130を介し
てタグレジスタファイル138に与える。
【0065】なお比較部152、154、…、156で
行なわれる比較処理については図6を参照して既に説明
したとおりである。
【0066】図7を参照して、タグレジスタファイル1
38では、タグ選択コードによるアドレス指定によっ
て、対応するタグが読出され出力される。このタグは図
4に示すタグレジスタ136を介して図8のタグレジス
タ208に与えられる。
【0067】このように複数個のウィンドウに対して、
世代番号が各ウィンドウによって定義される部分空間内
に入るか否かを判断し、その結果によってタグ選択コー
ドを決め、このタグ選択コードによってタグをタグレジ
スタファイルから読出す。したがって、世代番号がある
ウィンドウの内部にあるか否かによって処理を変えよう
とする場合など、そうした処理を容易に行なうことがで
きる。
【0068】図8を参照して、世代番号は世代番号レジ
スタ132を介して演算回路196、198および20
0に与えられる。なおこの場合、演算回路196には世
代番号のうちフィールド番号部分が、演算回路198に
は世代番号のうちライン番号部分が、演算回路200に
は世代番号のうちピクセル番号部分がそれぞれ与えられ
る。演算回路196、198および200では、それぞ
れフィールド番号と、ライン番号と、ピクセル番号とに
対して、参照値レジスタ202に格納された値を用いた
演算を行ない、変換後のフィールド番号とライン番号と
ピクセル番号とを世代番号レジスタ204に与える。す
なわち演算回路196、198および200により、世
代番号の各次元ごとに別々に演算が行なわれる。
【0069】このような演算により、次のような変換
を、入力データに対して行なうことができる。図12を
参照して、図12(A)に示されるあるウィンドウ領域
262の左上の点を、表示領域260の原点に一致させ
るような変換を行なう場合を考える。この場合の処理
は、図12(B)に示されるように、ウィンドウ領域2
62をウィンドウ領域264の位置まで移動させること
を意味する。この処理を行なうためには、ウィンドウ領
域262内の各データの世代番号のうち、ピクセル番号
とライン番号とに対して、それぞれあるオフセット量を
減算すればよい。こうすることにより、あるウィンドウ
領域を、原点を左上とする領域に移動させることができ
る。このような移動を行なうことにより、後述するよう
に、後に行なわれる処理の演算量が大きく削減される。
図13を参照して、左上が表示領域270の原点と一致
したあるウィンドウ領域272に対して、図13(B)
に示す領域274まで拡大する処理を行なう場合を考え
る。この場合、領域272内の各ピクセルに対応する世
代番号のピクセル値およびライン値に対して掛け算を施
せばよい。そうすることにより、ウィンドウ領域272
は図13(D)の領域274のように拡大される。こう
して変換された世代番号は世代番号レジスタ204を介
して後段に伝送される。
【0070】なおデータDATおよびタグはそれぞれ、
データレジスタ134および206と、タグレジスタ1
36および208とを介して後段に伝送される。
【0071】図9および図10を参照して、このように
して変換された世代番号の一部が、次のようにしてタグ
のうちの行先番号の一部に複写される。特に図10を参
照して、シフタ242に入力された世代番号は、シフト
量レジスタ244によって所定ビットシフトされAND
回路248に与える。本実施例の場合には世代番号は3
ビット左にシフトされる。さらにAND回路248によ
り、シフタ242の出力とマスク情報レジスタ250に
格納されているマスク情報とのANDが取られる。マス
ク情報は前述のとおり2進数で「0000111000
0000」である。したがって、AND回路248の出
力は、3ビット左にシフトされた世代番号のうち、マス
ク情報のうちの「1」のビットに対応する部分のみが残
り、他はすべて0となる。
【0072】一方AND回路246は、マスク情報レジ
スタ250からのマスク情報を反転したものとタグとの
ANDを取る。したがってマスク情報の「1」のビット
部分はすべて0となり、他の部分はタグの内容がそのま
ま保存される。OR回路252は、AND回路246お
よび248の出力のORを取って出力されする。したが
ってOR回路252の出力は、タグのうち、マスク情報
の「1」のビットに対応する部分を、シフタ242によ
ってシフトされた世代番号の一部で置き換えたものとな
る。
【0073】本実施例では、タグのうち行先番号が14
ビットを占め、そのうちの上位7ビットがプロセッサ番
号、下位7ビットがノード番号である。図14(A)お
よび(B)に示されるように、世代番号280が3ビッ
ト左にシフトされた世代番号282のうち、ビット7か
ら9に対応する部分が図14(C)に示すようにタグ2
84のビット7から9に複写される。プロセッサ番号の
他の部分およびノード番号の部分、さらに図示されてい
ないが命令情報および未データについては変更はされな
い。世代番号のうちビット4から6が異なるデータは、
異なるプロセッサで処理されることになる。そのため、
画像情報の場合には、画像の位置に応じて異なったプロ
セッサでそのデータを処理させることが可能になる。
【0074】図9を参照して、このようにしてタグの一
部に世代番号の一部がコピーされた後、タグはタグレジ
スタ234を介して後段に転送される。世代番号は世代
番号レジスタ204および230を介して、データはデ
ータレジスタ206および232を介して、それぞれ後
段に転送される。
【0075】以上のようにこの実施例に係るデータ駆動
型プロセッサでは、世代番号が所定のウィンドウに含ま
れるか否かに応じて、異なるタグを選択することができ
る。画像の異なる領域に含まれる画素について異なる処
理を行なうことが容易にできる。
【0076】また、複数次元の世代番号を発生し、各次
元ごとに別々の演算を行なうことができる。これにより
画像に対して所定の変換を容易に行なうことができると
ともに、後続する処理における処理量を削減することが
可能になる。
【0077】さらにまた、世代番号の一部をタグの一部
(上記実施例ではプロセッサ番号の一部)に複写してい
る。そのため、画素の位置に応じて異なるプロセッサで
そのデータを処理することができ、プロセッサへの負荷
を分散させることができる。上記実施例の場合には世代
番号のうち3ビットをプロセッサ番号にコピーしている
ので、8つのプロセッサに均等に負荷を分散させること
が可能である。
【0078】上述の実施例では、図2に示すように、世
代番号生成処理の後、タグ生成処理と、世代番号演算処
理と、複写処理とをこの順で行なっている。しかし本発
明はこの実施例には限定されず、世代番号生成処理の
後、タグ生成処理と、世代番号演算処理と、複写処理と
のいずれか1つのみを行なうこともできるし、それらを
組合せて行なうこともできる。この場合、世代番号演算
処理は、世代番号生成処理の後であれば、どの段階で行
なうことも、またすべての段階で行なうことも可能であ
る。また複写処理は、タグ生成処理の後であればどの段
階で行なうことも、またすべての段階で行なうことも可
能である。
【0079】上述の実施例における複写処理では、世代
番号の一部をプロセッサ番号の一部に複写した。しかし
本発明はこのような実施例には限定されず、世代番号の
一部をプロセッサ番号の全体に複写することもできる
し、またノード番号に複写することもできる。さらに、
世代番号をプロセッサ番号とノード番号とに跨がって複
写することも可能である。
【0080】上述の世代番号演算処理では、世代番号の
各次元に対して減算と乗算とが行なわれている。しかし
本発明はこれには限定されず、加算、除算などどんな演
算を世代番号の各次元に対して行なってもよく、またこ
れら演算を組合せてもよい。さらにこの演算において各
次元を独立して扱うのではなく、フィールドと、ライン
と、ピクセルとの3つの値の関数として、フィールド
と、ラインと、ピクセルとを決定してもよい。
【0081】第2の実施例 図15〜図18に、本発明に係るデータ処理装置の第2
の実施例としてのデータ駆動型プロセッサを示す。図1
5を参照して、この第2の実施例のデータ駆動型プロセ
ッサ300は、世代番号生成処理部316と、タグレジ
スタファイル324とを含む。世代番号生成処理部31
6とタグレジスタファイル324との間にはパイプライ
ンレジスタ318が、タグレジスタファイル324の後
段にはパイプラインレジスタ320がそれぞれ設けられ
ている。パイプラインレジスタ318および320はそ
れぞれ、C素子312および314によって制御され
て、データを順次ラッチして後段に転送していくための
ものである。
【0082】パイプラインレジスタ318は、世代番号
生成処理部316から世代番号を受け一旦ラッチするた
めの世代番号レジスタ332と、世代番号生成処理部3
16からデータ番号を受け、一旦ラッチするためのデー
タ番号レジスタ334と、データDATを一旦ラッチす
るためのデータレジスタ336とを含む。データ番号レ
ジスタ334の出力はタグレジスタファイル324の入
力に与えられる。
【0083】パイプラインレジスタ320は、世代番号
レジスタ332から受ける世代番号を一旦ラッチするた
めの世代番号レジスタ342と、データレジスタ336
から受けるデータDATを一旦ラッチするためのデータ
ラッチ344と、タグレジスタファイル324から出力
されるタグをラッチするためのタグレジスタ348とを
含む。
【0084】図16を参照して、世代番号生成処理部3
16は、データ番号生成部352と、ピクセル番号生成
部94と、ライン番号生成部96と、フィールド番号生
成部98とを含む。これらのうちピクセル番号生成部9
4と、ライン番号生成部96と、フィールド番号生成部
98とは、図3に示されるピクセル番号生成部94と、
ライン番号生成部96と、フィールド番号生成部98と
同一のものである。したがってここではそれらについて
の詳しい説明は繰返さない。
【0085】データ番号生成部352は、図3に示すデ
ータ番号生成部92と同様のものであるが、その内容を
データ番号レジスタ334に対して出力可能なものであ
る点が異なっている。その他の点ではデータ番号生成部
352は図3のデータ番号生成部92と同じである。し
たがってここではその動作については詳細は繰返さな
い。
【0086】データ番号生成部352は、入力されるク
ロックをカウントして「0、1、2、0、1、2、…」
というデータ番号を生成して、データ番号レジスタ33
4を介してタグレジスタファイル324に与える。
【0087】図17を参照して、タグレジスタファイル
324は、複数個のタグを格納しており、各タグは行先
番号と命令と右データとを含む。右データとは、各ノー
ドで行なわれる演算に対する右側入力のことをいう。こ
れらタグは、データ番号によるアドレス指定によりタグ
レジスタファイル324から出力される。
【0088】この第2の実施例のデータ駆動型プロセッ
サは次のように動作する。図18の左3列に、入力され
るデータに与えられるフィールド番号と、ライン番号
と、ピクセル番号とを示す。さらに中央の列には、各デ
ータに対して割当てられるデータ番号を示す。図18に
示すように、先頭から3番目までのデータに対しては同
じ世代番号が与えられ、データ番号によって区別され
る。以下同様にして、連続する3つのデータに対して同
じ世代番号が割当てられ、それらはデータ番号により区
別される。
【0089】タグは図17に示すようにタグレジスタフ
ァイル324に対するデータ番号によるアドレス指定で
読出されるため、同じ世代番号であっても、データ番号
が異なればそのデータに付加されるタグが異なったもの
となる。したがって、データ番号によってそのデータに
対する処理を異ならせるようにすることができる。
【0090】これにより、次のような効果が生ずる。再
び図26を参照して、カラーの画像信号の場合には、あ
る画素のR信号とG信号とB信号とが連続して入力され
る。これらの世代番号は同一である。従来は、同一の世
代番号を持つデータにたいしては同一のタグしか与える
ことができず、そのためR信号とG信号とB信号とに対
して異なる処理を行なうようにすることができなかっ
た。しかし図18に示すように本実施例のデータ駆動型
プロセッサでは、同一の世代番号であってもデータ番号
によってそのタグを変えることができるため、図26に
示すR信号とG信号とB信号とに対して別々の処理を加
えることが容易に行なえる。
【0091】なお、この実施例と、第1の実施例に述べ
た世代番号演算処理66と、複写処理68とを組合せる
ことができることは明らかであろう。
【0092】図19〜図23に、本発明のデータ処理装
置の第3の実施例であるデータ駆動型プロセッサを示
す。図19を参照してこの第3の実施例のデータ駆動型
プロセッサ360は、世代番号生成処理部316と、世
代番号生成処理部316の出力を受け、タグを選択する
ためのタグ選択コードを生成するタグ選択コード生成処
理部362と、タグ選択コード生成処理部362により
生成されたタグ選択コードに従ってタグを選択するタグ
選択処理部364とを含む。世代番号生成処理部316
によって生成された世代番号と、タグ選択処理部364
によって選択されたタグと、世代番号生成処理部316
に与えられたデータDATとがタグ選択処理部364か
ら出力されるパケットとなる。
【0093】世代番号生成処理部316は、図15およ
び図16に示した第2の実施例の世代番号生成処理部3
16と同一である。したがってここではこれについての
詳しい説明は繰返さない。
【0094】図20を参照して、タグ選択コード生成処
理部362は、2つのパイプラインレジスタ318およ
び378の間に設けられた世代番号比較部374とエン
コーダ376とを含む。
【0095】パイプラインレジスタ318は、世代番号
レジスタ332と、データ番号レジスタ334と、デー
タレジスタ336とを含む。パイプラインレジスタ37
8は、世代番号レジスタ380と、データレジスタ38
2と、タグ選択コードレジスタ384とを含む。これら
パイプラインレジスタ318および378は、C素子3
12および372により制御され、データを順次後続の
段に転送していくためのものである。
【0096】世代番号比較部374は、パイプラインレ
ジスタ318から世代番号とデータ番号とを受け、予め
規定されたウィンドウ内に世代番号が入るか否かを判定
し、その判定とデータ番号とに基づいてタグ選択部分コ
ードを生成してエンコーダ376に与えるためのもので
ある。エンコーダ376は、世代番号比較部374から
与えられるタグ選択部分コードをエンコードし、タグ選
択コードとしてタグ選択コードレジスタ384を介して
図19に示すタグ選択処理部364に与えるためのもの
である。
【0097】図21を参照して、世代番号比較部370
は、比較部412、414、…、416を含む。比較部
412、414、…、416は、世代番号との比較が行
なわれるウィンドウの数だけ設けられる。これら比較部
412、414、…、416の出力をまとめたものがタ
グ選択部分コードとなる。比較部412、414、…、
416の機能は次のとおりである。たとえば比較部41
2は予め定められたデータ番号の取り得る値の種類だけ
のウィンドウを定義するためのデータを予め格納してい
る。そして比較部412は、与えられる世代番号が、デ
ータ番号によって指定されるウィンドウの中に存在する
か否かを判定し、存在する場合には「1」を、存在しな
い場合には「0」を内部/外部フラグとして出力する。
他の比較部414、…、416の機能も同一である。
【0098】図22を参照して、比較部412は、フィ
ールド番号比較回路422および424と、ライン番号
比較回路426および428と、ピクセル番号比較回路
430および432と、これら比較回路422、42
4、426、428、430および432の出力を受け
るAND回路436とを含む。比較部412はさらに、
データ番号が取り得る値の種類だけの数のウィンドウを
定義するデータを予め格納しておくウィンドウ定義レジ
スタ434を含む。
【0099】比較回路422、424、426、42
8、430および432は、図6に示した比較回路17
2、174、176、178、180および182と全
く同様である。たとえば比較回路422は、入力Aおよ
び入力Bと出力Yとを有する。比較回路422は、入力
A≦入力Bのときに「1」となる出力を出力Yに与え
る。他の比較回路も同様の機能を有している。
【0100】ウィンドウ定義レジスタ434は、与えら
れるデータ番号に対応するウィンドウ(直方体の3次元
部分空間)の最大値を示す頂点の値と最小値を示す頂点
の値とを出力する。最大値は、フィールド番号比較回路
422と、ライン番号比較回路426、ピクセル番号比
較回路430の入力Bに与えられる。最小値はフィール
ド比較回路424と、ライン番号比較回路428と、ピ
クセル番号比較回路432との入力Aに与えられる。
【0101】世代番号は、フィールド番号比較回路42
2と、ライン番号比較回路426と、ピクセル番号比較
回路430との入力Aと、フィールド番号比較回路42
4と、ライン番号比較回路428と、ピクセル番号比較
回路432との入力Bに与えられる。
【0102】フィールド番号比較回路422および42
4は、入力AおよびBに与えられる値のうち、フィール
ド番号に相当する部分のみを抜き出して相互に比較す
る。ライン番号比較回路426および428は、入力A
およびBに与えられる値のうち、ライン番号に相当する
部分を相互に比較する。ピクセル番号比較回路430お
よび432は、入力AおよびBに与えられる値のうち、
ピクセル番号に相当する部分を相互に比較する。
【0103】このようにして、すべての比較回路42
2、424、426、428、430および432の出
力が「1」となったときにAND回路436は「1」を
出力し、世代番号が、データ番号によって指定されるウ
ィンドウの内部に存在することを示す。他の場合にはA
ND回路436の出力は「0」となる。
【0104】再び図21を参照して、各比較部412、
414、…、416から1ビットずつ出力される内部/
外部フラグをまとめたものがタグ選択部分コードであ
る。
【0105】図23を参照して、タグ選択処理部364
は、パイプラインレジスタ378とパイプラインレジス
タ394との間に設けられたタグレジスタファイル40
2を含む。
【0106】パイプラインレジスタ378は、世代番号
レジスタ380と、データレジスタ382と、タグ選択
コードレジスタ384とを含む。パイプラインレジスタ
394は、世代番号レジスタ396と、データレジスタ
398と、タグレジスタ400とを含む。これらパイプ
ラインレジスタ378および394は、C素子372お
よび392によりそれぞれ制御されて、前段から与える
データを後段に転送するためのものである。
【0107】タグレジスタファイル402は、図4およ
び図7に示されるタグレジスタファイル138と同様の
ものであり、タグ選択コードレジスタ384からのタグ
選択コードをアドレスとしてアクセスすることにより、
対応するタグをタグレジスタ400に対して与えるため
のものである。
【0108】なお、世代番号およびデータDATは、そ
れぞれ、世代番号レジスタ378および394と、デー
タレジスタ382および398を介して後段の処理部に
転送されている。
【0109】この第3の実施例のデータ駆動型プロセッ
サは次のように動作する。図19を参照して、世代番号
生成処理部316は、与えられるデータに対して順次世
代番号を生成してタグ選択コード生成処理部360に与
える。このとき生成される世代番号は、図18の左3列
に示されたものと同様である。世代番号生成処理部31
6はまた、同一世代番号内でのデータ番号も生成し、タ
グ選択コード生成処理部362に与える。このときのデ
ータ番号も、図18の中央の列に示されたものと同様で
ある。
【0110】図20〜図22を参照して、各比較部41
2、414、…、416は、与えられるデータ番号に対
応するウィンドウの中に、与えられる世代番号の画素が
存在するか否かを判定し、判定結果を出力する。これら
出力された内部/外部フラグをまとめたものがタグ選択
部分コードであり、図20に示されるエンコーダ376
によってタグ選択コードにエンコーダされタグレジスタ
ファイル402(図23参照)に与えられる。タグレジ
スタファイル402は、与えられるタグ選択コードによ
りアドレス指定されたタグを出力する。このエンコード
時には、ウィンドウ数をn、データ番号をmビットとし
て、最大2の(n+m)乗種類の数値を出力できるが、
タグレジスタの数に合わせて任意の数の種類の値をエン
コード出力とすることができる。
【0111】第3の実施例のデータ駆動型プロセッサで
は、次のような効果を得ることができる。たとえば図2
4に示すように、R信号についてはウィンドウw1およ
びw2を定義し、G信号に対してはウィンドウw3およ
びw4を定義し、B信号に対してはウィンドウw5およ
びw6を定義して、各信号についてそれぞれ独立に定義
されたウィンドウ内に世代番号が入るか否かを判断し
て、その結果に応じて別々の処理を行なわせたい場合が
ある。従来はこのような処理を行うことは不可能であっ
た。
【0112】しかしこの第3の実施例のデータ駆動型プ
ロセッサでは、同一の世代番号を有するデータに対して
も、異なるデータ番号を割当てる。そのためデータ番号
に基づいて図24に示される3種類のウィンドウの定義
のいずれかを選択することができる。さらに、その世代
番号とこのようにして選択されたウィンドウ定義とを比
較して、各ウィンドウの内部に世代番号が入るか否かを
判定することができ、その結果によって別々のタグを選
択することができる。そのため図24に示されるように
R信号とG信号とB信号とに対して別々のウィンドウ定
義を行ない、かつ世代番号がそれらウィンドウの内部に
あるか外部にあるかによって異なった処理を行なわせる
ようにすることが可能である。
【0113】なおこの第3の実施例のデータ駆動型プロ
セッサを、第1の実施例で説明した世代番号演算処理部
および複写処理部とともに組合せて使用できることは、
当業者には明らかであろう。
【0114】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明によ
れば、タグが世代番号の関数となるので、世代番号によ
ってパケットの行先を変更することができ、異なった世
代のデータに対して異なった処理をすることが可能にな
る。世代番号によってデータの意味が異なるときに、各
データに対する適切な処理が行なわれるようにすること
ができる。また、世代番号によって、行先情報を異なら
せることができる。世代番号の分布が均一であるときに
は、生成される行先情報の分布も均一となる。行先が偏
ることはなく、情報処理のための資源の一部のみに負荷
が集中することを避けることができ、資源を有効に利用
できる。そのため結果として全体処理が高速化される。
その結果、入力データに対して、それらの意味により適
切な処理を行なうことが容易に、かつ高速に行なうこと
できるデータ駆動型情報処理装置を提供できる。請求
項2に記載の発明によれば、タグが世代番号の関数とな
るので、世代番号によってパケットの行先を変更するこ
とができ、異なった世代のデータに対して異なった処理
をすることが可能になる。世代番号によってデータの意
味が異なるときに、各データに対する適切な処理が行な
われるようにすることができる。また、世代番号の各次
元が異なった意味を有するときに、各意味を考慮した世
代番号の変換が容易に行なえるとともに、そう変換をし
ておくことで、後の演算の負荷が軽減される。その結
果、入力データに対して、それらの意味により適切な処
理を行なうことが容易に、かつ高速に行なうことができ
るデータ駆動型情報処理装置を提供できる。
【0115】請求項に記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の発明の効果に加え、予めタグ記憶手段
に、タグ情報を世代番号の少なくとも一部と関連付けて
記憶させておくことで、容易にタグを発生させることが
できる。その結果、入力データに対して、それらの意味
により適切な処理を行なうことが容易にできるデータ駆
動型情報処理装置を提供できる。
【0116】請求項4に記載の発明によれば、請求項
記載の発明の効果に加え、データの入力順序に応じて
タグ情報が与えられるので、データの入力順序によって
異なる行先情報をタグ情報に含ませることができる。デ
ータの順序によってデータの意味が異なるときに、各デ
ータに対する適切な処理が行なわれるようにすることが
できる。その結果、入力データに対して、それらの意味
により適切な処理を行なうことが容易にできるデータ駆
動型情報処理装置を提供できる。
【0117】請求項5に記載の発明によれば、請求項
記載の発明の効果に加え、世代番号と、データの入力
順序とに応じてタグ情報が与えられるので、世代番号の
値とデータの入力順序とによって異なる行先情報をタグ
情報に含ませることができる。その結果、入力データに
対して、それらの意味により適切な処理を行なうことが
容易にできるデータ駆動型情報処理装置を提供すること
ができる。
【0118】
【0119】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のデータ駆動型情報処理
装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1の入力データパケット生成部のブロック図
である。
【図3】世代番号生成処理部のブロック図である。
【図4】タグ生成処理部のブロック図である。
【図5】世代番号比較部のブロック図である。
【図6】エンコーダのブロック図である。
【図7】タグレジスタファイルの構成を模式的に示す図
である。
【図8】世代番号演算処理部のブロック図である。
【図9】複写処理部のブロック図である。
【図10】世代番号複写回路のブロック図である。
【図11】複数個のウィンドウを定義することを模式的
に示す図である。
【図12】あるウィンドウ領域の左上を表示領域の原点
に一致させる処理を模式的に示す図である。
【図13】左上が表示領域の原点に一致されたウィンド
ウ領域の拡大処理を模式的に示す図である。
【図14】世代番号の一部を行先番号に一部に複写する
処理を模式的に示す図である。
【図15】本願発明の第2の実施例のデータ駆動型情報
処理装置のブロック図である。
【図16】世代番号生成処理部のブロック図である。
【図17】タグレジスタファイルの構成を模式的に示す
図である。
【図18】第2の実施例のデータ駆動型情報処理装置に
より生成される世代番号と、データ番号と、タグとの関
係を表形式で示す図である。
【図19】本願発明の第3の実施例のデータ駆動型情報
処理装置の入力データパケット生成部のブロック図であ
る。
【図20】第3の実施例のデータ選択コード生成処理部
のブロック図である。
【図21】世代番号比較部のブロック図である。
【図22】比較部のブロック図である。
【図23】タグ発生処理部のブロック図である。
【図24】第3の実施例のデータ駆動型情報処理装置に
おいて、R信号と、G信号と、B信号とに対してそれぞ
れ別個に定義されるウィンドウを模式的に示す図であ
る。
【図25】それぞれ異なった意味を有する別個の領域を
含む画像情報を模式的に示す図である。
【図26】カラー映像信号の入力順序を模式的に示す図
である。
【図27】従来の画像データを処理するシステムを模式
的に示す図である。
【図28】画像データに対して行なわれる処理のデータ
フローグラフである。
【図29】データパケットを模式的に示す図である。
【図30】画像データの入力順序を説明するための模式
図である。
【符号の説明】
42、300、360 入力データパケット生成部 44 入出力制御部 46 プログラム記憶部 48 データ対生成部 50 演算処理部 62、316 世代番号生成処理部 64 タグ生成処理部 66 世代番号演算処理部 68 複写処理部 362 タグ選択コード生成処理部 364 タグ選択処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−73156(JP,A) 特開 平6−52334(JP,A) 特開 平6−20071(JP,A) 特開 平6−124352(JP,A) 特開 昭64−26236(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 15/82 JICSTファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されたデータを、行先情報と命令情
    報とを含むデータフロープログラムに基づいて処理する
    データ駆動型情報処理装置であって、前記行先情報は、
    データ群同士を区別するための世代番号と、同一データ
    群内のデータ同士を区別するための行先番号とを含み、 前記データ駆動型情報処理装置は、 外部からデータが入力されたことに応答して、世代番号
    と、行先番号と、命令情報と、定数値とを含むタグと、
    入力データとを有するデータパケットを生成するデータ
    パケット生成手段と、 データフロープログラムを記憶し、与えられるデータパ
    ケットに含まれる行先情報に基づいて、記憶された前記
    データフロープログラムから命令情報と次位の行先情報
    とを読出して、前記与えられたデータパケットに付加す
    るプログラム記憶手段と、 前記プログラム記憶手段から出力されるデータパケット
    を受け、実行に必要なデータが揃った命令と、当該命令
    の実行に必要なデータと、当該命令を含むデータパケッ
    トに含まれていた行先情報とを含む複合データパケット
    を発生するための複合データ発生手段と、 前記複合データ発生手段から出力される複合データパケ
    ットに含まれる命令情報に従って、前記複合データ発生
    手段から出力される複合データパケットに含まれるデー
    タを演算処理して、演算処理結果を含むデータパケット
    を出力する演算処理手段と、 前記演算処理手段から出力されたデータパケットと前記
    データパケット生成手段から出力されたデータパケット
    とを受け、各データパケットに含まれる行先情報に従っ
    て、各データパケットを前記プログラム記憶手段または
    外部に選択的に出力するための出力手段とを含み、 前記データパケット生成手段は、 入力されるデータの順番に基づいて、当該データに付加
    されるべき多次元の世代番号を生成するための世代番号
    生成手段と、 前記世代番号生成手段により生成される世代番号の関数
    としてタグを生成するためのタグ生成手段と、前記タグ生成手段により生成されたタグ情報のうちの行
    先番号の少なくとも一部に、前記世代番号生成手段の出
    力する世代番号の予め定められる一部を複写するための
    複写手段と、 前記複写手段によって複写された後のタグと、入力デー
    タとを組合せてデータパケットを組立て、前記出力手段
    に与えるためのデータ結合手段 とを含む、データ駆動型
    情報処理装置。
  2. 【請求項2】 前記データ駆動型情報処理装置はさら
    に、生成された世代番号を、各次元ごとに所定の演算を
    行なうことにより変換する変換手段を含み、 前記データ結合手段は、前記変換手段によって変換され
    た後の世代番号を含むタグと、入力データとを組合せて
    データパケットを組立て、前記出力手段に与える、請求
    項1記載のデータ駆動型情報処理装置。
  3. 【請求項3】 前記タグ生成手段は、世代番号の少なく
    とも一部と関連付けられた、複数種類のタグ情報を格納
    し、世代番号の前記少なくとも一部が与えられると、前
    記与えられた世代番号の少なくとも一部と関連付けられ
    たタグ情報を出力するためのタグ記憶手段を含む、請求
    項1または2に記載のデータ駆動型情報処理装置。
  4. 【請求項4】 入力されたデータを、行先情報と命令情
    報とを含むデータフロープログラムに基づいて処理する
    データ駆動型情報処理装置であって、前記行先情報は、
    データ群同士を区別するための世代番号と、同一データ
    群内のデータ同士を区別するための行先番号とを含み、 前記データ駆動型情報処理装置は、 外部からデータが入力されたことに応答して、世代番号
    と、行先番号と、命令情報と、定数値とを含むタグと、
    入力データとを有するデータパケットを生成するデータ
    パケット生成手段と、 データフロープログラムを記憶し、与えられるデータパ
    ケットに含まれる行先情報に基づいて、記憶された前記
    データフロープログラムから命令情報と次位の行先情報
    とを読出して、前記与えられたデータパケットに付加す
    るプログラム記憶手段と、 前記プログラム記憶手段から出力されるデータパケット
    を受け、実行に必要なデータが揃った命令と、当該命令
    の実行に必要なデータと、当該命令を含むデータパケッ
    トに含まれていた行先情報とを含む複合データパケット
    を発生するための複合データ発生手段と、 前記複合データ発生手段から出力される複合データパケ
    ットに含まれる命令情報に従って、前記複合データ発生
    手段から出力される複合データパケットに含まれるデー
    タを演算処理して、演算処理結果を含むデータパケット
    を出力する演算処理手段と、 前記演算処理手段から出力されたデータパケットと前記
    データパケット生成手段から出力されたデータパケット
    とを受け、各データパケットに含まれる行先情報に従っ
    て、各データパケットを前記プログラム記憶手段または
    外部に選択的に出力するための出力手段とを含み、 前記データパケット生成手段は、 入力されるデータの順番に基づいて、当該データに付加
    されるべき多次元の世代番号を生成し、同一世代に属す
    る複数個のデータに対して、それぞれ別個のデータ番号
    をさらに生成するための世代番号生成手段と、 データ番号と関連付けられた、複数種類のタグ情報を格
    納し、前記世代番号生成手段からデータ番号が与えられ
    ると、前記与えられたデータ番号と関連付けられたタグ
    情報を出力するためのタグ生成手段と、 前記タグ生成手段により生成されたタグ情報のうちの行
    先番号の少なくとも一部に、前記世代番号生成手段の出
    力する世代番号の予め定められる一部を複写するための
    複写手段と、 前記複写手段によって複写された後のタグと、入力デー
    タとを組合せてデータパケットを組立て、前記出力手段
    に与えるためのデータ結合手段とを含む、データ駆動型
    情報処理装置。
  5. 【請求項5】 入力されたデータを、行先情報と命令情
    報とを含むデータフロープログラムに基づいて処理する
    データ駆動型情報処理装置であって、前記行先情報は、
    データ群同士を区別するための世代番号と、同一データ
    群内のデータ同士を区別するための行先番号とを含み、 前記データ駆動型情報処理装置は、 外部からデータが入力されたことに応答して、世代番号
    と、行先番号と、命令情報と、定数値とを含むタグと、
    入力データとを有するデータパケットを生成するデータ
    パケット生成手段と、 データフロープログラムを記憶し、与えられるデータパ
    ケットに含まれる行先情報に基づいて、記憶された前記
    データフロープログラムから命令情報と次位の行先情報
    とを読出して、前記与えられたデータパケットに付加す
    るプログラム記憶手段と、 前記プログラム記憶手段から出力されるデータパケット
    を受け、実行に必要なデータが揃った命令と、当該命令
    の実行に必要なデータと、当該命令を含むデータパケッ
    トに含まれていた行先情報とを含む複合データパケット
    を発生するための複合データ発生手段と、 前記複合データ発生手段から出力される複合データパケ
    ットに含まれる命令情報に従って、前記複合データ発生
    手段から出力される複合データパケットに含まれるデー
    タを演算処理して、演算処理結果を含むデータパケット
    を出力する演算処理手段と、 前記演算処理手段から出力されたデータパケットと前記
    データパケット生成手段から出力されたデータパケット
    とを受け、各データパケットに含まれる行先情報に従っ
    て、各データパケットを前記プログラム記憶手段または
    外部に選択的に出力するための出力手段とを含み、 前記データパケット生成手段は、 入力されるデータの順番に基づいて、当該データに付加
    されるべき多次元の世代番号を生成し、同一世代に属す
    る複数個のデータに対して、それぞれ別個のデータ番号
    をさらに生成するための世代番号生成手段と、 世代番号およびデータ番号と関連付けられた、複数種類
    のタグ情報を格納し、前記世代番号生成手段から世代番
    号とデータ番号とが与えられると、前記与えられた世代
    番号およびデータ番号と関連付けられたタグ情報を出力
    するためのタグ生成手段と、 前記タグ生成手段により生成されたタグ情報のうちの行
    先番号の少なくとも一 部に、前記世代番号生成手段の出
    力する世代番号の予め定められる一部を複写するための
    複写手段と、 前記複写手段によって複写された後のタグと、入力デー
    タとを組合せてデータパケットを組立て、前記出力手段
    に与えるためのデータ結合手段とを含む、データ駆動型
    情報処理装置。
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