JP3440063B2 - タング及びその製造方法 - Google Patents

タング及びその製造方法

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JP3440063B2 JP2000229135A JP2000229135A JP3440063B2 JP 3440063 B2 JP3440063 B2 JP 3440063B2 JP 2000229135 A JP2000229135 A JP 2000229135A JP 2000229135 A JP2000229135 A JP 2000229135A JP 3440063 B2 JP3440063 B2 JP 3440063B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用の
3点式シートベルトのように、繰出し可能に設けられて
いると共に、緊急時に繰出しを停止するように構成され
たシートベルト(ウェービングベルト)の途中部に摺動
自在に配置され、シートベルト装着時にフロア側に固定
されたバックルに挿入ロックされるタング及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車では衝突時の乗員の安全を
図るために、腰部だけを保持する2点式のシートベルト
に加えて、乗員の胸の部分をたすき掛け状に保持する3
点式シートベルトが採用されるようになってきている。
【0003】図19(a)は3点式シートベルト70の
構成を説明する自動車1の内部の斜視図である。なお、
3点式シートベルト70は自動車1の前部座席および後
部座席の全てに取り付けられるが、説明を簡単化するた
めに、運転席2のみに設けた例で説明する。
【0004】3点式シートベルト70は、センタピラー
3の下部に設けられた第1のアンカ71と、運転席2と
助手席4との間の床部に取り付けられた第2のアンカ7
2と、センタピラー3の上部に設けられた第3のアンカ
73との3点の間に掛け渡されるようになっている。そ
して、この3点式シートベルト70は、一端が第1のア
ンカ71に取り付けられ、他端が第3のアンカ73の部
分でスルーアンカー78を介して折り返されて、センタ
ピラー3に内蔵されたリトラクタ(図示せず)に巻き取
られるウェービングベルトSと、一端が第2のアンカ7
2に取り付けられ、他端にバックル77を有する固定ベ
ルト75とを備えている。また、ウェービングベルトS
の途中には、前記バックル77に挿入しロックされるタ
ング76が設けられている。
【0005】図19(b)は従来のタング76を示す斜
視図である。このタング76は、前記バックル77に挿
入される挿入部81と、この挿入部81の自由端側に設
けられたロック孔81aと、ウェービングベルトSを挿
通するための基礎孔82(図19(c)参照)とを有す
る鋼板製(金属板製)のベース部材80を備えており、
このベース部材80の基礎孔82の周囲全体は、インサ
ート成形された合成樹脂製の被覆部材90によって覆わ
れている。そして、この被覆部材90は、基礎孔82の
縁部82aを覆うことにより、同縁部82aに沿ってウ
ェービングベルトSを摺動自在に挿通するためのシート
ベルト挿通孔91を形成するようになっている。
【0006】すなわち、ウェービングベルトSは、これ
に摺動自在に挿通された前記タング76を、フロア側に
固定ベルト75を介して固定されたバックル77に、挿
入しロックすることで、乗員の腰部及び胸部を保持でき
るようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記タング
76のシートベルト挿通孔91は、インサート成形され
た合成樹脂製の被覆部材90によって覆われている関係
上、ウェービングベルトSの摺動性が低下する傾向があ
り、耐ガムアップ性が低下してしまう。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、強度を大幅に向上することができて
軽量化を図ることができる一方、耐ガムアップ性を大幅
に向上することができ、しかも、不良率の低減を図るこ
とができるタング及びその製造方法を提供することを課
題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、シートベルト(S)の所望
の位置を摺動自在に車体側に保持するタング(10)で
あって、前記シートベルト(S)を挿通するためのシー
トベルト挿通孔(21)を有する金属板製のベース部材
(20)からなり、前記ベース部材(20)は、前記シ
ートベルト挿通孔(21)の少なくともシートベルト
(S)の折り返される部分(20a)が、前記ベース部
材(20)から一体的に断面略J字状に滑らかに湾曲す
るよう形成されていることを特徴としている。
【0010】請求項2に係る発明は、シートベルト
(S)の所望の位置を摺動自在に車体側に保持するタン
グ(10)であって、前記シートベルト(S)を挿通す
るためのシートベルト挿通孔(21)を有する金属板製
のベース部材(20)と、前記ベース部材(20)の少
なくともシートベルト(S)の折り返される部分(20
a)を除く部分を覆うように形成された被覆部材(3
0)とからなり、前記ベース部材(20)は、前記シー
トベルト挿通孔(21)の少なくともシートベルト
(S)の折り返される部分(20a)が、前記ベース部
材(20)から一体的に断面略J字状に滑らかに湾曲す
るよう形成されており、前記被覆部材(30)は、前記
ベース部材(20)の少なくとも断面略J字状に形成さ
れたシートベルト(S)が折り返される部分(20a)
を除く部分を覆うように形成されていることを特徴とし
ている。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項1又は請求
項2に係る発明において、前記ベース部材(20)の、
前記シートベルト挿通孔(21)における、断面略J字
状に形成されたシートベルト(S)が折り返される部分
(20a)に、粗面部(20c)を形成したことを特徴
としている。
【0012】請求項4に係る発明は、シートベルト
(S)の所望の位置を摺動自在に車体側に保持するタン
グ(10)を構成する金属板製のベース部材(20)の
製造方法であって、前記ベース部材(20)は、素材を
ベース部材(20)の展開形態にトリムカットすると共
に車体側に取り付けるための挿入部(22)にロック孔
(22a)をピアスするピアス・ブランク工程と、この
ピアス・ブランクされた素材のシートベルト挿通孔(2
1)に該当する部分及びシートベルト(S)が折り返さ
れる部分(20a)に該当する部分をピアスするピアス
工程と、少なくとも、このピアスされた孔(P)の周囲
を面打ちする面打工程と、前記ピアス工程で形成された
シートベルト(S)が折り返される部分(20a)に該
当する部分の周囲をつぶしてこのつぶされた部分(F)
がベース部材(20)の表面よりも低くなるようにする
つぶし工程と、このつぶし工程で形成されたつぶされた
部分(F)で囲まれたシートベルト(S)が折り返され
る部分(20a)に該当する部分の自由端側を裏面側に
向って押圧して断面略J字状の湾曲面(21f)を形成
する湾曲面形成工程と、この湾曲面(21f)の形成工
程後、ベース部材(20)を所定の角度にベンドするベ
ンド工程の各工程の結合を特徴としている。
【0013】請求項5に係る発明は、シートベルト
(S)の所望の位置を摺動自在に車体側に保持するタン
グ(10)の製造方法であって、シートベルト(S)を
挿通するシートベルト挿通孔(21)を有する金属板製
のベース部材(20)を形成した後、このベース部材
(20)の少なくともシートベルト(S)の折り返され
る部分(20a)を除く部分を覆うように被覆部材(3
0)を設けるタング(10)の製造方法において、前記
ベース部材(20)は、素材をベース部材(20)の展
開形態にトリムカットすると共に車体側に取り付けるた
めの挿入部(22)にロック孔(22a)をピアスする
ピアス・ブランク工程と、このピアス・ブランクされた
素材のシートベルト挿通孔(21)に該当する部分及び
シートベルト(S)が折り返される部分(20a)に該
当する部分をピアスするピアス工程と、少なくともこの
ピアスされた孔Pの周囲を面打ちする面打工程と、前記
ピアス工程で形成されたシートベルト(S)が折り返さ
れる部分(20a)に該当する部分の周囲をつぶしてこ
のつぶされた部分(F)がベース部材(20)の表面よ
りも低くなるようにするつぶし工程と、このつぶし工程
で形成されたつぶされた部分(F)で囲まれたシートベ
ルト(S)が折り返される部分(20a)に該当する部
分の自由端側を裏面側に向って押圧して断面略J字状の
湾曲面(21f)を形成する湾曲面形成工程と、この湾
曲面(21f)の形成工程後、ベース部材(20)を所
定の角度にベンドするベンド工程の各工程の結合を特徴
としている。
【0014】そして、上記のように構成された請求項1
に係る発明によれば、ベース部材(20)は、前記シー
トベルト挿通孔(21)の少なくともシートベルト
(S)の折り返される部分(20a)が、前記ベース部
材(20)から一体的に断面略J字状に滑らかに湾曲す
るよう曲面状に形成されているので、シートベルト
(S)に作用する面圧を小さくすることができ、シート
ベルト(S)の耐久性を向上させることができると共
に、タング(10)を構成するベース部材(20)の強
度を上げることができるので板厚を薄くして軽量化及び
コストの低減化を図ることができる。
【0015】また、前記ベース部材(20)は金属板製
で、しかも、シートベルト(S)の折り返される部分
(20a)が、断面略J字状に滑らかに湾曲するよう曲
面状に形成されているので、耐ガムアップ性を大幅に向
上することができる。
【0016】請求項2に係る発明によれば、上述した作
用効果に加えて、被覆部材(30)は、前記ベース部材
(20)の少なくとも断面略J字状に形成されたシート
ベルト(S)が折り返される部分(20a)を除く部分
を覆うように形成されているので、シートベルト(S)
は直接、金属板製で断面略J字状のシートベルト(S)
が折り返される部分(20a)を摺動することになるの
で、耐ガムアップ性を大幅に向上することができる。
【0017】請求項3に係る発明によれば、金属板製で
断面略J字状のシートベルト(S)が折り返される部分
(20a)に、粗面部(20c)を形成したから、シー
トベルト(S)は直接、この粗面部(20c)を摺動す
ることになるので、耐ガムアップ性能をさらに向上する
ことができる。
【0018】請求項4及び請求項5に係る発明によれ
ば、ベース部材(20)のシートベルト(S)が折り返
される部分(20a)に対応する位置を、シートベルト
(S)の角度が滑らかに湾曲するように大きな曲率半径
を有する湾曲面に形成することができるので、シートベ
ルト(S)に作用する面圧を小さくすることができ、シ
ートベルト(S)の耐久性を向上させることができると
共に、強度を上げることができるのでベース部材(2
0)の板厚を薄くできて軽量化及びコストの低減化を図
ることができる。
【0019】また、前記ベース部材(20)は金属板製
で、しかも、シートベルト(S)の折り返される部分
(20a)が、断面略J字状に滑らかに湾曲するよう曲
面状に形成されているので、耐ガムアップ性を大幅に向
上することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づき図面を参照して説明する。なお、図1及び図
5〜図16は第1実施例、図2は第2実施例を示し、図
3は第3実施例を示し、図4は第4実施例を示してお
り、図17及び図18は前記第3実施例の表裏を示し、
図19は従来例を示している。
【0021】第1実施例で示すタング10は、ウェービ
ングベルト(シートベルト)Sに摺動自在に挿通される
ものであって、シートベルトSを挿通するためのシート
ベルト挿通孔21を有する金属板製のベース部材20か
らなっている。
【0022】そして、ベース部材20は、シートベルト
挿通孔21における少なくともシートベルトSの折り返
される部分20aは、前記ベース部材20から一体的に
断面略J字状に滑らかに湾曲するよう形成されている。
【0023】以下、上記タング10の構成を詳細に説明
する。
【0024】ベース部材20は、厚さ3mm程度の高張
力鋼板(金属板)材を打ち抜いて、プレス加工により成
形されており、図1に示すように、バックル77への取
付部20Aと、シートベルト保持部20Bとから構成さ
れている。
【0025】取付部20Aには、前記バックル77に挿
入される挿入部22と、この挿入部22の自由端側に設
けられたロック孔22aが開けられている。
【0026】シートベルト保持部20Bには、シートベ
ルトSを挿通するための長孔状のシートベルト挿通孔2
1が開けられている。
【0027】また、シートベルト保持部20Bの周縁に
は、裏面側に向って湾曲した湾曲面21fが連続して形
成されており、この湾曲面21fは断面略J字状のシー
トベルトSの折り返される部分20aが形成されてい
る。すなわち、このシートベルトSの折り返される部分
20aは、シートベルトSの折り返す方向に沿って湾曲
する曲面状に形成されている。
【0028】つぎに、上記第1実施例で示したシートベ
ルトSに摺動自在に挿通されるタング10を構成する金
属板製のベース部材20の製造方法について説明する。
【0029】まず、ベース部材20は、素材をベース部
材20の展開形態にトリムカットすると共に、前記バッ
クル77への挿入部22の自由端側にロック孔22aを
ピアスする。[ピアス・ブランク工程(図5参照)]こ
の工程において素材をベース部材20の展開形態にトリ
ムカットしたが、これは最終工程で行なうようにしても
良い。
【0030】次にこのピアス・ブランクされた素材のシ
ートベルト挿通孔21に該当する部分及びシートベルト
Sが折り返される部分20aに該当する部分を、ピアス
する。[ピアス工程(図6参照)] 次にこのピアスされた孔Pの周囲及び前記ロック孔22
aの周囲、並びにこのベース部材20の全周囲の表裏面
のコーナー部を面打ちする。[面打工程(図7参照)] 次に前記ピアス工程で形成されたシートベルトSが折り
返され、このタング10によりバックル77に係止され
る部分20aに該当する部分の周囲を、つぶしてこのつ
ぶされた部分Fが、ベース部材20の表面よりも低くな
るようにする。
【0031】[つぶし工程(図8参照)] 次にこのつぶし工程で形成されたつぶされた部分Fで囲
まれたシートベルトSが折り返される部分20aに該当
する部分の自由端側を、裏面側に向って押圧して湾曲面
21fを形成する。[第1湾曲面形成工程(図9及び図
10参照)] 次にこの第1湾曲面形成工程で湾曲成形された湾曲面2
1fをさらに押圧して湾曲せしめる。[第2湾曲面形成
工程(図11及び図12参照)] 次にこの第2湾曲面形成工程で湾曲成形された湾曲面2
1fをさらに押圧して湾曲せしめる。[第3湾曲面形成
工程(図13及び図14参照)] 次にこの第3湾曲面形成工程で、最終形状に湾曲された
ベース部材20を所定の角度にベンドする。[ベンド工
程(図15及び図16参照)] 上述したように、ピアス工程でピアスされた孔Pの周囲
及び前記ロック孔22aの周囲、並びに、このベース部
材20の全周囲の表裏面のコーナー部を面打工程で面打
ちしたから、エッジによる集中応力が作用するのを阻止
できて、被覆した樹脂30の割れを防止することができ
る。
【0032】また、ピアス工程で形成されたシートベル
トSが折り返される部分20aに該当する部分の周囲
を、つぶし工程により、つぶしてこのつぶされた部分F
が、ベース部材20の表面よりも低くなるようにしたか
ら、シートベルトSの、被覆した樹脂部への乗り上がり
を防止することができ、耐ガムアップ性を大幅に向上す
ることができる。
【0033】このつぶし工程で形成された、つぶされた
部分Fで囲まれたシートベルトSが折り返される部分2
0aに該当する部分の自由端側を、第1及び第2並びに
第3の湾曲面形成工程により、裏面側に向って押圧して
湾曲面21fを形成しているが、この湾曲面21fは、
シートベルトSが120〜180°の範囲で当接される
ように湾曲されている。この当接範囲は130〜150
°の範囲で当接されるように湾曲することが、耐ガムア
ップ対策上さらに好ましい。
【0034】この実施例において湾曲面21fの形成
は、上述したように、第1、第2、第3の各湾曲面形成
工程の3段階の工程に別けて徐々に湾曲形成したので、
無理なく連続的な曲面を容易に得ることができる。
【0035】さらに、前記第1湾曲面形成工程の前に、
曲げの切っ掛けを得るため、前記つぶし工程で形成され
たつぶされた部分Fで囲まれた、シートベルトSが折り
返される部分20aに該当する部分の自由端側の先端近
くを、押圧して少し曲げる予備曲げを行なうと(予備曲
げ工程)、次工程の各湾曲面形成工程でより美しい曲面
を容易に得ることができる。
【0036】また最終工程のベンド工程の前に、シート
ベルト挿通孔21の左右両側に略三日月状の凸条を形成
すると、シートベルト挿通孔21を補強することができ
ると共に、シートベルトSの移動及びタング10の移動
をより容易化することができる。この凸条はタング10
の片面でも良く両面に突設形成しても良い。なお、この
凸条の断面形状はスムーズな略半円状の曲面とすること
が望ましい。
【0037】図3、図17及び図18に示す第3実施
例、及び図4に示す第4実施例は、ベンドの方向が前述
した第1、第2実施例と異なるのみで、他の構成は同一
なので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、上記のように構成
された請求項1に係る発明によれば、ベース部材(2
0)は、前記シートベルト挿通孔(21)の少なくとも
シートベルト(S)の折り返される部分(20a)が、
前記ベース部材(20)から一体的に断面略J字状に滑
らかに湾曲するよう曲面状に形成されているので、シー
トベルト(S)に作用する面圧を小さくすることがで
き、シートベルト(S)の耐久性を向上させることがで
きると共に、タング(10)を構成するベース部材(2
0)の強度を上げることができるので板厚を薄くして軽
量化及びコストの低減化を図ることができる。
【0039】また、前記ベース部材(20)は金属板製
で、しかも、シートベルト(S)の折り返される部分
(20a)が、断面略J字状に滑らかに湾曲するよう曲
面状に形成されているので、耐ガムアップ性を大幅に向
上することができる。
【0040】請求項2に係る発明によれば、上述した作
用効果に加えて、被覆部材(30)は、前記ベース部材
(20)の少なくとも断面略J字状に形成されたシート
ベルト(S)が折り返される部分(20a)を除く部分
を覆うように形成されているので、シートベルト(S)
は直接、金属板製で断面略J字状のシートベルト(S)
が折り返される部分(20a)を摺動することになるの
で、耐ガムアップ性を大幅に向上することができる。
【0041】請求項3に係る発明によれば、金属板製で
断面略J字状のシートベルト(S)が折り返される部分
(20a)に、粗面部(20c)を形成したから、シー
トベルト(S)は直接、この粗面部(20c)を摺動す
ることになるので、耐ガムアップ性能をさらに向上する
ことができる。
【0042】請求項4及び請求項5に係る発明によれ
ば、ベース部材(20)のシートベルト(S)が折り返
される部分(20a)に対応する位置を、シートベルト
(S)の角度が滑らかに湾曲するように大きな曲率半径
を有する湾曲面に形成することができるので、シートベ
ルト(S)に作用する面圧を小さくすることができ、シ
ートベルト(S)の耐久性を向上させることができると
共に、強度を上げることができるのでベース部材(2
0)の板厚を薄くできて軽量化及びコストの低減化を図
ることができる。
【0043】また、前記ベース部材(20)は金属板製
で、しかも、シートベルト(S)の折り返される部分
(20a)が、断面略J字状に滑らかに湾曲するよう曲
面状に形成されているので、耐ガムアップ性を大幅に向
上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例として示したタングの斜視
説明図。
【図2】同第2実施例として示したタングの斜視説明
図。
【図3】同第3実施例として示したタングの斜視説明
図。
【図4】同第4実施例として示したタングの斜視説明
図。
【図5】同第1実施例として示したタングの製造工程の
内ピアス・ブランク工程を示す斜視説明図。
【図6】同ピアス工程を示す斜視説明図。
【図7】同面打工程を示す斜視説明図。
【図8】同つぶし工程を示す斜視説明図。
【図9】同第1湾曲面形成工程を示す斜視説明図。
【図10】同第1湾曲面形成工程を示す裏面斜視説明
図。
【図11】同第2湾曲面形成工程を示す斜視説明図。
【図12】同第2湾曲面形成工程を示す裏面斜視説明
図。
【図13】同第3湾曲面形成工程を示す斜視説明図。
【図14】同第3湾曲面形成工程を示す斜視裏面説明
図。
【図15】同ベンド工程を示す斜視説明図。
【図16】同ベンド工程を示す斜視裏面説明図。
【図17】前記第3実施例のベンド工程を示す斜視説明
図。
【図18】同第3実施例のベンド工程を示す斜視裏面説
明図。
【図19】3点式シートベルトの構成を説明する図であ
って、(a)は同3点式シートベルトの全体の構成を示
す斜視図、(b)は従来のタングを示す斜視図、(c)
は(b)のX−X矢視断面図。
【符号の説明】
10 タング 20 ベース部材 20a シートベルトの折り返される部分 20c 粗面部 21 シートベルト挿通孔 21f 湾曲面 22 挿入部 22a ロック孔 30 被覆部材 S シートベルト

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートベルト(S)の所望の位置を摺動
    自在に車体側に保持するタング(10)であって、 前記シートベルト(S)を挿通するためのシートベルト
    挿通孔(21)を有する金属板製のベース部材(20)
    からなり、 前記ベース部材(20)は、前記シートベルト挿通孔
    (21)の少なくともシートベルト(S)の折り返され
    る部分(20a)が、前記ベース部材(20)から一体
    的に断面略J字状に滑らかに湾曲するよう形成されてい
    ることを特徴とするタング。
  2. 【請求項2】 シートベルト(S)の所望の位置を摺動
    自在に車体側に保持するタング(10)であって、 前記シートベルト(S)を挿通するためのシートベルト
    挿通孔(21)を有する金属板製のベース部材(20)
    と、 前記ベース部材(20)の少なくともシートベルト
    (S)の折り返される部分(20a)を除く部分を覆う
    ように形成された被覆部材(30)とからなり、前記ベ
    ース部材(20)は、前記シートベルト挿通孔(21)
    の少なくともシートベルト(S)の折り返される部分
    (20a)が、前記ベース部材(20)から一体的に断
    面略J字状に滑らかに湾曲するよう形成されており、 前記被覆部材(30)は、前記ベース部材(20)の少
    なくとも断面略J字状に形成されたシートベルト(S)
    が折り返される部分(20a)を除く部分を覆うように
    形成されていることを特徴とするタング。
  3. 【請求項3】 前記ベース部材(20)の、前記シート
    ベルト挿通孔(21)における、断面略J字状に形成さ
    れたシートベルト(S)が折り返される部分(20a)
    に、粗面部(20c)を形成したことを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載のタング。
  4. 【請求項4】 シートベルト(S)の所望の位置を摺動
    自在に車体側に保持するタング(10)を構成する金属
    板製のベース部材(20)の製造方法であって、 前記ベース部材(20)は、 素材をベース部材(20)の展開形態にトリムカットす
    ると共に車体側に取り付けるための挿入部(22)にロ
    ック孔(22a)をピアスするピアス・ブランク工程
    と、 このピアス・ブランクされた素材のシートベルト挿通孔
    (21)に該当する部分及びシートベルト(S)が折り
    返される部分(20a)に該当する部分をピアスするピ
    アス工程と、 少なくとも、このピアスされた孔(P)の周囲を面打ち
    する面打工程と、 前記ピアス工程で形成されたシートベルト(S)が折り
    返される部分(20a)に該当する部分の周囲をつぶし
    てこのつぶされた部分(F)がベース部材(20)の表
    面よりも低くなるようにするつぶし工程と、 このつぶし工程で形成されたつぶされた部分(F)で囲
    まれたシートベルト(S)が折り返される部分(20
    a)に該当する部分の自由端側を裏面側に向って押圧し
    て断面略J字状の湾曲面(21f)を形成する湾曲面形
    成工程と、 この湾曲面(21f)の形成工程後、ベース部材(2
    0)を所定の角度にベンドするベンド工程の各工程の結
    合を特徴とするタングの製造方法。
  5. 【請求項5】 シートベルト(S)の所望の位置を摺動
    自在に車体側に保持するタング(10)の製造方法であ
    って、シートベルト(S)を挿通するシートベルト挿通
    孔(21)を有する金属板製のベース部材(20)を形
    成した後、このベース部材(20)の少なくともシート
    ベルト(S)の折り返される部分(20a)を除く部分
    を覆うように被覆部材(30)を設けるタング(10)
    の製造方法において、 前記ベース部材(20)は、 素材をベース部材(20)の展開形態にトリムカットす
    ると共に車体側に取り付けるための挿入部(22)にロ
    ック孔(22a)をピアスするピアス・ブランク工程
    と、 このピアス・ブランクされた素材のシートベルト挿通孔
    (21)に該当する部分及びシートベルト(S)が折り
    返される部分(20a)に該当する部分をピアスするピ
    アス工程と、 少なくとも、このピアスされた孔(P)の周囲を面打ち
    する面打工程と、 前記ピアス工程で形成されたシートベルト(S)が折り
    返される部分(20a)に該当する部分の周囲をつぶし
    てこのつぶされた部分(F)がベース部材(20)の表
    面よりも低くなるようにするつぶし工程と、 このつぶし工程で形成されたつぶされた部分(F)で囲
    まれたシートベルト(S)が折り返される部分(20
    a)に該当する部分の自由端側を裏面側に向って押圧し
    て断面略J字状の湾曲面(21f)を形成する湾曲面形
    成工程と、 この湾曲面(21f)の形成工程後、ベース部材(2
    0)を所定の角度にベンドするベンド工程の各工程の結
    合を特徴とするタングの製造方法。
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