JP3439779B2 - プリント配線板の製造方法及びプリント配線板 - Google Patents

プリント配線板の製造方法及びプリント配線板

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solder
printed wiring
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nickel
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国男 説田
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Ibiden Co Ltd
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  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリント配線板の製造方
及びプリント配線板に係り、特に差し込み用コネクタ
付のプリント配線板の端子部にニッケル−金メッキを施
すプリント配線板の製造方法及びプリント配線板に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器には多くのプリント配線板が使
用されている。そして、機器の組立、保守、点検の作業
性を良くするため、あるいは部品の交換使用を可能とす
るためにモジュール化が行われている。そして、この種
のプリント配線板として、基板の端部にオス接触部(コ
ネクタ)が形成され、装置に対して着脱可能に装着され
るコネクタ付のプリント配線板がある。コネクタ付のプ
リント配線板は図3に示すように多数の端子21が基板
22の表面に所定間隔で平行に突設されるとともに、接
触抵抗を減らし信頼性を高めるため、端子21の表面に
金メッキが施されている。
【0003】従来、実装部品のための半田コートが施さ
れたコネクタ付のプリント配線板の製造方法としては次
の二つの方法がある。第1の方法では、(1) 基板上への
パターン形成、(2) ソルダレジスト形成、(3) 半田コー
ト、(4) 端子部の半田剥離及び(5) 端子部のニッケル−
金メッキの各工程を経てプリント配線板が製造される。
そして、端子部の半田剥離は端子部以外をマスキングし
た状態で基板を半田剥離液に浸漬して行う。
【0004】又、第2の方法では、(1) 基板上へのパタ
ーン形成、(2) ソルダレジスト形成、(3) マスキング、
(4) 端子部のニッケル−金メッキ、(5) マスキング及び
(6)半田コートの各工程を経てプリント配線板が製造さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、半田コートプリ
ント配線板の端子部のニッケル−金メッキは、ソルダレ
ジスト23との境界まで施されるようになっている。そ
して、前記第1の製造方法において使用される半田剥離
液は、半田だけでなく銅を少し溶解する。その結果、ソ
ルダレジストと銅の界面に半田剥離液が浸入し、端子2
1の基端近傍のソルダレジストが浮いたり剥がれたりす
る。その結果、導体パターンの銅が露出し腐食等の問題
が発生する。
【0006】又、第2の製造方法においては、端子部に
ニッケル−金メッキを施した後、半田コートが施される
ため半田剥離液への浸漬は不要となる。しかし、第2の
方法ではマスキング工程を2回必要とする。マスキング
は基板の種類により位置が異なるため、自動化が難しく
人手による作業に頼らずを得ず、マスキング工程は量産
性に不向きでコストアップの要因となるという問題があ
る。
【0007】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は従来の製造工程を変更せずに、
端子部との境界におけるソルダレジストの剥がれが確実
に防止されて信頼性の高いコネクタ付のプリント配線板
を製造することができるプリント配線板の製造方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め本発明のプリント配線板の製造方法では、基板上への
パターン形成後、所望の箇所にソルダレジストを施し、
次いで基板に半田コートを施した後、コネクタ用の端子
部に施された半田を剥離し、当該端子部にニッケル−金
メッキを施すプリント配線板の製造方法において、前記
端子部に施された半田のうち端子部とソルダレジストの
境界に施された半田が残るように端子部の半田の剥離を
行い、その後、半田が剥離された端子部にニッケル−金
メッキを施すようにした。また、本発明のプリント配線
板では、基板上に形成されたパターンと、所望の箇所に
施されたソルダレジストと、基板上に半田コートが施さ
れ、コネクタ用の端子部に施された半田を剥離し、当該
端子部にニッケル−金メッキを施したニッケルメッキ層
及び金メッキ層とを有するプリント配線板において、前
記端子部に施された半田のうちニッケルメッキ層及び金
メッキ層とソルダレジストの境界に施された半田が残る
ように端子部の半田の剥離が行われている。
【0009】
【作用】基板上へのパターン形成後、所望の箇所にソル
ダレジストが施され、次いで基板に半田コートが施され
る。半田コートの際に端子部にも半田コートが施され
る。次にコネクタ用の端子部に施された半田コートが半
田剥離液により剥離された後、当該端子部にニッケル−
金メッキが施される。端子部に施された半田コートの全
部が半田剥離液で剥離されるのではなく、ソルダレジス
トと端子の基端との境界に半田コートが残る状態とな
る。従って、半田剥離液がソルダレジストと端子部との
界面に浸入するのが確実に防止され、ソルダレジストの
剥がれが防止される。
【0010】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を説明す
る。パターン形成工程で基板上に所定のパターンを形成
した。次に基板上にソルダレジストを施した。図1に示
すように、基板1上の端部にコネクタ用の多数の端子2
が平行に形成され、各端子2は配線パターン3を介して
図示しない回路パターンに接続されている。ソルダレジ
スト4は端子2の基端から所定距離L離れた位置が境界
となるように基板1上に施されている。前記距離Lは1
〜2mmが好ましい。すなわち、ソルダレジスト4の長
さは図1に鎖線で示す従来の位置より距離Lだけ短く形
成されている。ソルダレジストとしてはドライフィルム
フォトレジスト、液状フォトレジストあるいは熱硬化性
樹脂製レジスト等任意のレジストが使用可能である。
【0011】次にホットオイルレベラーにより基板1に
半田コートを施した。このとき各端子2にも半田コート
が施される。次いで半田コートされた基板1の端子部を
除いて、所望部分をマスキングテープでマスキングし
た。すなわち、端子2の基端とソルダレジスト4との境
界に半田コート5が残る状態となるようにマスキングし
た。その後、マスキングテープと基板1との密着性を上
げるため、約130℃で加熱圧着した。マスキングテー
プとしてはスミロンV−302B(商品名:スミロン株
式会社製)、スコッチNo.851(商品名:住友3M株
式会社製)等が使用される。
【0012】次に基板1を市販の半田剥離液に5〜7分
間浸漬し、端子部の半田を剥離した。半田剥離液として
メックリムーバS−II(商品名:メック株式会社製)を
使用した。この処理により各端子2に施された半田コー
ト5は図2に示すように、ソルダレジスト4との境界か
ら距離Lを残して確実に除去される。端子2の基端とソ
ルダレジスト4との境界に半田コートが残る状態とな
るようにマスキングされているため、基板1が半田剥離
液に浸漬されても、従来と異なり、半田剥離液がソルダ
レジスト4と端子2との界面まで浸入することがない。
【0013】その後、端子2の表面を研磨して端子面を
整えた後、電解メッキにより所定の厚さ(4〜5μm)
にニッケルメッキを施し、その上に金メッキを施した。
その結果、図に示すように、端子2にはニッケルメッ
キ層6及び金メッキ層7とソルダレジスト4との間に半
田コート5が存在する状態となる。
【0014】端子2に半田コート5を1.5mm残して
製作した6個の試験サンプルについて、テープテストを
行った。その結果、いずれのサンプルにおいても、端子
2の境界におけるソルダレジスト4の剥がれは生じなか
った。すなわち、基板1が半田剥離液に浸漬された際、
半田剥離液がソルダレジスト4と端子2との界面に浸入
するのが確実に防止されていることが裏付けられた。
【0015】比較例として、半田コート後に端子部の半
田を剥離する際、各端子2に施された半田コート5を全
て剥離した場合、すなわち従来方法と同様にソルダレジ
スト4の境界までニッケル−金メッキを施したサンプル
を6個製作した。そして、前記と同様にテープテストを
行った結果、6個のサンプル中5個のサンプルでソルダ
レジストの剥がれが生じた。
【0016】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、例えば、端子2の基端部に残す半田コート
5の長さは1〜2mmに限らず、1mmより少なくても
よい。又、半田コートの方法やマスキングテープの種類
あるいは半田剥離液を変更してもよい。
【0017】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば従
来の製造工程を変更することなく、端子部との境界にお
けるソルダレジストの剥がれが確実に防止され、信頼性
の高いコネクタ付のプリント配線板を製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施した場合の、基板にソルダ
レジストが施された状態を示す部分平面図である。
【図2】本発明の方法で製造されたプリント配線板の要
部側断面図である。
【図3】従来の基板を示す部分平面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…端子、4…ソルダレジスト、5…半田コ
ート、6…ニッケルメッキ層、7…金メッキ層。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上へのパターン形成後、所望の箇所
    にソルダレジストを施し、次いで基板に半田コートを施
    した後、コネクタ用の端子部に施された半田を剥離し、
    当該端子部にニッケル−金メッキを施すプリント配線板
    の製造方法において、前記端子部に施された半田のうち
    端子部とソルダレジストの境界に施された半田が残るよ
    うに端子部の半田の剥離を行い、その後、半田が剥離さ
    れた端子部にニッケル−金メッキを施すことを特徴とす
    るプリント配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板上に形成されたパターンと、所望の
    箇所に施されたソルダレジストと、基板上に半田コート
    が施され、コネクタ用の端子部に施された半田を剥離
    し、当該端子部にニッケル−金メッキを施したニッケル
    メッキ層及び金メッキ層とを有するプリント配線板にお
    いて、前記端子部に施された半田のうちニッケルメッキ
    層及び金メッキ層とソルダレジストの境界に施された半
    田が残るように端子部の半田の剥離が行われたプリント
    配線板。
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