JP3439051B2 - 微結晶膜およびその製造方法 - Google Patents

微結晶膜およびその製造方法

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JP3439051B2 JP29480096A JP29480096A JP3439051B2 JP 3439051 B2 JP3439051 B2 JP 3439051B2 JP 29480096 A JP29480096 A JP 29480096A JP 29480096 A JP29480096 A JP 29480096A JP 3439051 B2 JP3439051 B2 JP 3439051B2
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  • Photovoltaic Devices (AREA)
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  • Silicon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、薄膜太陽電池へ
の適用に好適な微結晶膜およびその製造方法に関し、特
に微結晶膜の結晶性の向上、製膜速度の高速化に関す
る。
【0002】
【従来の技術】微結晶膜は、アモルファス膜中に多数の
微細な結晶粒が混在している膜である。中でも微結晶半
導体膜、特に微結晶シリコン、および微結晶シリコン合
金は、アモルファス半導体膜に比較して高い電導率、高
いドーピング効率、短波長光に対する低い吸収係数、長
波長光に対する高い吸収係数などの特徴を有する。不純
物をドーピングした微結晶シリコンおよび微結晶シリコ
ン合金は、低コスト太陽電池として期待されるアモルフ
ァス薄膜太陽電池の窓層やオーミックコンタクト層とし
て用いられており、太陽電池の効率向上に寄与してい
る。アモルファス太陽電池に微結晶半導体膜を適用する
ためには、アモルファス層や透明電極層へのダメージを
抑えるために、基板温度250℃以下で、微結晶半導体
膜を作成する必要がある。
【0003】図24に従来のRFグロー放電プラズマC
VD法の装置を示す。RF電源24から高電圧ポート2
6を通って、RF電極25にRF高電圧が印加される。
ヒータを内蔵した接地電極27の上に基板14が載せら
れる。RF電極と接地電極27の間にプラズマ13を発
生して、原料ガスライン18から供給される原料ガスを
分解して微結晶膜を基板14上に堆積する。製膜後の原
料ガスは原料ガス排気口19より排気される。RFグロ
ー放電プラズマCVD法で、250℃以下の低い基板温
度で微結晶膜を得るためには、シランなどの原料ガスを
水素で10から100倍に希釈する必要がある。このよ
うに水素希釈率を高くすると、製膜速度は10から50
Å/minと著しく低下する。
【0004】また、微結晶膜を作成する場合、RFグロ
ー放電プラズマCVD法では、原料ガスに分解エネルギ
ーの高いガス、例えばSiF4 やCF4 などのハロゲン
化ガスを使うことが困難であった。また、pin形薄膜
太陽電池の活性層であるi層は膜厚が厚い。i層の厚さ
は吸収係数を考慮してアモルファスシリコンの場合30
00〜5000Å、微結晶シリコンの場合で10000
Å程度の厚さが必要であり、従来の微結晶膜の堆積速度
では、i層の製膜時間に非常に長い時間を要し、その結
果微結晶膜のi層への適用を困難にする問題があった。
【0005】また、本出願人らは「反応室に導入した原
料ガスの圧力を0.5〜50mtorrの範囲内に保
ち、電子ビームガンで加速された電子によって前記原料
ガスをプラズマ状態にして分解して前記原料ガスのイオ
ンまたはラジカルを基板上に堆積させることを特徴とす
る微結晶膜の製造方法」を提案している。その方法に
は、圧力上昇にともない製膜速度が増加する領域におい
て、結晶性、例えば結晶化率、平均結晶粒径は逆に低下
するという若干の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の問題を
解決し、微結晶膜の製膜速度の高速化を図ることができ
る微結晶膜およびその製造方法を提供することを目的と
する。
【0007】また本発明の他の目的は、微結晶膜を高速
で製膜するとともにその結晶性を向上することである。
【0008】さらに本発明の他の目的は、原料ガスに分
解エネルギーの高いガスの使用を容易にすることであ
る。
【0009】さらに本発明の他の目的は、pin形薄膜
太陽電池の活性層であるi層への微結晶膜の適用を容易
にすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための本発明による微結晶膜は、基板上に形成されたア
モルファス中に多数の結晶粒が混在してなる微結晶膜で
あって、平均結晶粒径が基板側で大きく、基板と反対側
で小さい結晶粒径分布を有する。
【0011】上述した課題を解決するために、本発明に
よる微結晶膜の製造方法は、反応室に導入した原料ガス
を、電子ビームガンで加速された電子によってプラズマ
状態にして分解し、薄膜を製造する方法において、前記
反応室に原料ガスを第1の原料ガス供給量で供給して製
膜した後、該第1の原料ガス供給量よりも大きい第2の
原料ガス供給量で原料ガスを供給して製膜することを特
徴とする。
【0012】さらに本発明による方法は、製膜中に原料
ガス供給量を増加させながら製膜することを特徴とす
る。
【0013】さらに本発明による方法は、反応室に導入
した原料ガスを、電子ビームガンで加速された電子によ
ってプラズマ状態にして分解し、薄膜を製造する方法に
おいて、前記反応室内の圧力を第1の原料ガス圧力に維
持して製膜した後、前記反応室内の反応ガス圧力を該第
2の圧力よりも大きい第2の圧力に変更して製膜するこ
とを特徴とする。
【0014】本発明による方法は、製膜中に反応室内の
圧力を増加させながら製膜することを特徴とする。
【0015】さらに本発明による方法は、反応室に導入
した原料ガスと希釈ガスの混合ガスを、電子ビームガン
で加速された電子によってプラズマ状態にして分解し、
薄膜を製造する方法において、前記希釈ガスの原料ガス
に対する比率を第1の比率として製膜した後、希釈ガス
の原料ガスに対する比率を前記第1の比率よりも小さい
第2の比率として製膜することを特徴とする。
【0016】本発明方法は、反応室に導入した原料ガス
と希釈ガスの混合ガスを、電子ビームガンで加速された
電子によってプラズマ状態にして分解し、薄膜を製造す
る方法において、製膜中に希釈ガスの原料ガスに対する
比率を減少させながら製膜することを特徴とする。
【0017】上述した微結晶膜の製造方法において、原
料ガスの供給量は70sccm以下であるとよく、望ま
しくは10sccm以下、さらに望ましくは5sccm
以下である。
【0018】また、前述した方法において、前記原料ガ
スの供給量が0.5sccm以上であると好適であり、
さらに望ましくは4sccm以上である。
【0019】原料ガスの供給量と反応室の容積との比は
0.005sccm・cm-3以下であるとよく、望まし
くは0.0007sccm・cm-3以下、さらに望まし
くは0.0003sccm・cm-3以下である。
【0020】前記原料ガスの供給量と反応室の容積との
比が0.00003sccm・cm-3以上であると好適
であり、さらに望ましくは0.00025sccm・c
-3以上である。
【0021】電子の加速電圧が40V以上であると好適
であり、望ましくは60V以上である。
【0022】上記方法において、前記原料ガスとして水
素化珪素、ハロゲン化珪素の少なくとも一つを用いるこ
とができ、さらに前記原料ガスとして水素化珪素、ハロ
ゲン化珪素の少なくとも一つと、炭素原子を含有する気
体との混合ガスを用いることができる。
【0023】前記炭素原子を含有する気体として炭化水
素を用いることができ、前記炭素原子を含有する気体と
してメタン、エタン、エチレン、アセチレンの少なくと
も一つを用いることができる。
【0024】また、前記原料ガスとして水素化珪素、ハ
ロゲン化珪素の少なくとも一つと、酸素原子を含有する
気体との混合ガスを用いることができ、酸素原子を含有
する気体として酸素、二酸化炭素の少なくとも一つを用
いることができる。
【0025】さらに、前記原料ガスとして水素化珪素、
ハロゲン化珪素の少なくとも一つと、窒素原子を含有す
る気体との混合ガスを用いることができ、窒素原子を含
有する気体として窒素、アンモニアの少なくとも一つを
用いることができる。
【0026】前記原料ガスとして水素化珪素、ハロゲン
化珪素の少なくとも一つと、水素化ゲルマニウム、ハロ
ゲン化ゲルマニウムの少なくとも一つとの混合ガスを用
いることができ、あるいは前記原料ガスとして水素化ゲ
ルマニウム、ハロゲン化ゲルマニウムの少なくとも一つ
を用いることができる。
【0027】さらに、上記方法において、原料ガスを、
水素あるいは希ガスの少なくとも一つで希釈してもよ
い。
【0028】前記原料ガスにp形不純物ガスを混合する
ことができ、p形不純物ガスとして、ジボランを用いる
ことができる。
【0029】また、前記原料ガスにn形不純物ガスを混
合することができ、n形不純物ガスとして、ホスフィン
を用いることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明においては、反応室に導入
した原料ガスを、電子ビームガンで加速された電子によ
ってプラズマ状態にして分解し、基板上に微結晶膜を製
造する方法(以下、電子ビーム励起プラズマCVD法と
呼ぶ)を採用する。
【0031】電子ビームガンによって反応室に生成され
たプラズマは、電子ビームガンの加速電圧によって電子
エネルギー分布を制御することができる。この手法によ
って、通常のRFグロー放電プラズマに比べて、高いエ
ネルギーを持った電子の密度が大きいプラズマを作るこ
とが可能となり、解離生成エネルギーの高い活性種やイ
オンをRFグロー放電プラズマに対してより大きい密度
で生成して、低い基板温度で微結晶膜を速い製膜速度で
製造することが可能となる。
【0032】特に本発明においては、製膜初期に製膜速
度が遅くても結晶性の高い膜を作製し、それを下地層と
して製膜速度が速い条件において製膜することにより、
全体として高い製膜速度で結晶性の高い微結晶膜を得る
ことができる。
【0033】本発明の一実施形態においては、製膜中の
原料ガスの供給量を変化させる。
【0034】後に示すように、原料ガスの供給量の増加
に伴い、製膜速度を著しく増加させることができるが、
逆に結晶粒径や結晶化率といった結晶性は低下してしま
う。そこで、製膜初期には原料ガスの供給量を少なくし
て、製膜速度は遅くても結晶性の高い層を形成する。こ
の層を下地層として、原料ガスの供給量を多くして速い
製膜速度で結晶性の高い微結晶膜を製膜する。原料ガス
供給速度の変化の態様は、比較的少ない第1の供給量で
結晶性の高い微結晶膜を製膜し、それを下地膜として原
料ガス供給量を段階的に第2の供給量に増加してもよ
く、第1の供給量から第2の供給量へ連続的に原料ガス
の供給量を増加させながら製膜してもよい。さらに、第
1の供給量で一定時間製膜した後、供給量を第2の供給
量まで徐々に増加させながら製膜し、その後、第2供給
量を維持しながら製膜してもよい。
【0035】本発明の他の実施形態においては、電子ビ
ーム励起プラズマCVD法において、製膜中に反応室内
の原料ガス圧力を変化させて製膜する。反応室内の原料
ガス圧力は製膜速度は遅いが結晶性の高い第1の圧力で
製膜した後、それを下地膜として製膜速度の高い第2の
圧力に段階的に圧力を増加させて製膜してもよく、第1
の圧力から第2の圧力へ連続的に圧力を増加させながら
製膜してもよい。さらに、第1の圧力で一定時間製膜し
た後、圧力を第2の圧力まで徐々に増加させながら製膜
し、その後第2の圧力を維持しながら製膜してもよい。
【0036】本発明のさらに他の実施形態においては、
電子ビーム励起プラズマCVD法において、原料ガスを
希釈ガスで希釈して反応室に供給し、その際、製膜中に
希釈ガスの原料ガスに対する比率を変化させる。その比
率の変化は製膜速度は遅いが結晶性の高い第1の比率で
希釈ガスと原料ガスを供給して製膜し、それを下地膜と
して希釈ガスの原料ガスに対する比率が低い第2の比率
に段階的に減少させて希釈ガスと原料ガスを供給して製
膜してもよく、第1の比率から第2の比率へ連続的に変
化して製膜してもよい。さらに第1の比率で希釈ガスと
原料ガスを供給しながら一定時間製膜した後、希釈ガス
の原料ガスに対する比率を第2の比率まで連続的に減少
させながら製膜を行い、その後、第2の比率を維持しな
がら希釈ガスと原料ガスを供給して製膜してもよい。
【0037】上述した電子ガス励起プラズマCVD法に
おいて、原料ガスの供給量が70sccm以下、望まし
くは10sccm以下、さらに望ましくは5sccm以
下で製膜することが好適である。これは、原料ガスの供
給量が、70sccm以下でアモルファスから微結晶へ
の変化が始まり、10sccm以下で100Å以上の粒
径の大きな微結晶膜が得られ、5sccm以下で150
〜200Åを超えるさらに粒径の大きな微結晶膜が得ら
れることに対応する。
【0038】上記の原料ガスの供給量による結晶性の制
御と併せて、原料ガスの供給量が0.5sccm以上、
望ましくは4sccm以上で製膜するとよい。これは、
原料ガスの供給量が、0.5sccm以上で製膜速度が
100Å/min以上の高い値が得られることに対応
し、4sccm以上で製膜速度が200Å/min以上
のさらに高い値が得られることに対応する。これらの原
料ガス供給量の範囲を用いると、製膜速度が速く、か
つ、結晶性の高い微結晶膜を得ることができる。物理的
には、製膜速度と原料ガスの供給量の比がガスの利用効
率と対応しており、これが結晶性と密接に結びついてい
るためと考えられる。
【0039】さらに、電子ビーム励起プラズマCVD法
において、原料ガスの供給量と反応室の容積との比が
0.005sccm・cm-3以下、望ましくは0.00
07sccm・cm-3以下、さらに望ましくは0.00
03sccm・cm-3以下で製膜することによって課題
を解決できる。これは、結晶性の制御に関する。また、
原料ガスの供給量と反応室の容積との比が0.0000
3sccm・cm-3以上、望ましくは0.00025s
ccm・cm-3以上で製膜することによって前述した課
題を解決できる。これは、製膜速度の制御に関する。原
料ガス供給量と反応室の容積との比は、原料ガスの反応
室滞在時間の逆数に比例する量で、装置の大きさや配置
が異なる場合の製膜速度と結晶性の制御の指標として有
用である。
【0040】電子ビーム励起プラズマCVD法におい
て、電子の加速電圧を40V以上、望ましくは60V以
上で製膜することが好適である。これは、40V以上で
アモルファスから微結晶への変化が始まり、60V以上
で100Å以上の粒径の微結晶が得られることに対応す
る。このとき加速電圧の増加に伴い、製膜速度も増加す
る。
【0041】本発明においては、製膜初期に製膜速度が
遅くても結晶性の高い膜を作製し、それを下地層とする
ことにより、製膜速度が速い条件においても結晶性の高
い微結晶膜が得られる。結晶性と製膜速度を制御する条
件として、原料ガスの供給量を小から大へ、圧力を小か
ら大へ、希釈ガスと原料ガスの比率を大から小へ段階
的、あるいは製膜中に連続的に変化させることにより、
製膜速度が遅く結晶性が高い条件から製膜速度の速い条
件に移行が可能である。
【0042】また、原料ガスの供給量の範囲、あるいは
原料ガスの供給量と反応室の容積の比の範囲を規定する
ことにより、製膜速度が高く、かつ、結晶性の高い微結
晶膜が得られる。また、電子ビームの加速電圧の範囲を
規定することによっても製膜速度が高く、かつ、結晶性
の高い微結晶膜が得られる。
【0043】
【実施例】図1に本発明を実施するための微結晶膜製造
装置の一例を示す。電子ビームガン1は放電領域2と加
速領域3からなり、反応室4に接続している。直流放電
電源5により、カソード7と放電電極9との間で補助電
極8を介して放電が生じる。加速電源6により放電電極
9と加速電極10の間に電圧を印加し、該放電部より電
子を引き出し、電子を加速し、電子ビーム12を発生さ
せ、反応室4に電子ビーム12を導入する。コイル11
は電子ビーム12を収束するために設置されている。反
応室4に導入された電子ビームによって、原料ガスライ
ン18より導入された原料ガスが分解され、プラズマ1
3が生じる。ヒータ15上に設置された例えばガラス、
結晶シリコンなどの基板14に微結晶膜が堆積される。
製膜後の原料ガスは、排気口19より排気される。電子
ビームガンは、アルゴンをアルゴンガスライン16より
供給して、排気口17より排気して、反応室4とは独立
の圧力に保たれる。図1では電子ビームと基板が平行な
配置を示したが、電子ビームと基板が垂直あるいはそれ
以外の角度の位置関係にあっても同様の作用、効果を得
ることが可能である。また、基板を回転させることによ
り膜厚分布の均一性を向上させることも可能である。
【0044】図2に本発明の第1の実施例を示す。図1
に示した装置を用い、原料ガスとして、100%シラン
の場合、およびシランを水素で希釈した場合について、
原料ガス供給量、ここではシラン流量に対する作製され
た微結晶シリコン膜の製膜速度を示す。100%シラン
の場合は、反応室内圧力5mtorrと15mtorr
の場合について示している。水素で希釈した場合には、
シランと水素を合わせた流量を5sccmに保ち、反応
室内の圧力を5mtorrにしている。すなわち、原料
ガス供給量は希釈比を変えて調節している。電子ビーム
ガンの加速電圧としては、100V、基板温度は200
℃を用いた。図に示した範囲で、従来の水素希釈を10
から100倍行ったRFグロー放電プラズマCVDより
も速い約100Å/min以上の製膜速度が得られてい
る。また、図から明らかなように製膜速度は、原料ガス
供給量の増加に伴い著しく増加する。原料ガス供給量
0.5sccm以上で約100Å/min以上の製膜速
度、原料ガス供給量4sccm以上で約200Å/mi
n以上の製膜速度が得られている。図3に図2に示した
条件で得られた微結晶膜の平均結晶粒径を示す。平均粒
径はX線回折図形のピークの半値幅から測定した。原料
ガスの供給量の増加に伴い、平均粒径は原料ガス供給量
10sccmまで著しく減少し、10sccm以上で緩
やかに減少する。原料ガス供給量70sccm以下で結
晶性を示し、原料ガス供給量10sccm以下で約10
0Å以上の平均粒径を示すとともに急激に平均粒径が増
大し、原料ガス供給量5sccm以下で150Åを超え
る平均粒径の微結晶膜が得られる。図4に図2に示した
条件で得られた微結晶膜の結晶化率を示す。ここで、結
晶化率は微結晶膜の全体積に対する結晶化部分の体積の
百分比で示してある。原料ガスの供給量の増加に伴い、
結晶化率は単調に減少する。
【0045】結晶化に着目すると、原料ガス供給量は7
0sccm以下が望ましく、原料ガス供給量は10sc
cm以下がさらに望ましく、原料ガス供給量は5scc
m以下がさらに望ましい。また、製膜速度に着目する
と、原料ガス供給量は0.5sccm以上が望ましく、
原料ガス供給量は4sccm以上がさらに望ましい。以
上の原料ガス供給量の範囲を用いると結晶性が高く、か
つ速い製膜速度で微結晶膜が得られる。
【0046】図5に本発明の第2の実施例を示す。製膜
開始からある一定時間、例えば膜厚で500〜1000
Åに相当する製膜時間、比較的小さい第1の原料ガス供
給量で微結晶膜の製膜を行う。これによって、図2,図
3,図4から明らかなように製膜速度は遅いが結晶化率
および結晶粒径の大きな膜が得られ、これを下地層とし
て次の製膜を行う。次に第1の原料ガス供給量より大き
な第2の原料ガス供給量で微結晶膜の製膜を行う。この
場合、図2から明らかなように製膜速度は速い。ここ
で、結晶性の高い、すなわち結晶化率が大きくかつ結晶
粒径の大きい膜を下地層としているため、製膜を全て第
2の原料ガス供給量で行った場合よりも結晶性の高い微
結晶膜が得られる。また、製膜の全期間を第1の原料ガ
ス供給量で製膜した場合に比べて、製膜時間が短縮され
る。
【0047】図6に本発明の第3の実施例を示す。図6
(a)は、製膜時間の全期間において原料ガス供給量の
比較的少ない条件で、厚い微結晶膜を作製した場合を示
している。基板14の上に、原料ガス供給量の比較的少
ない条件で微結晶膜20を堆積する。この場合、結晶性
の高い膜が得られる。しかし、製膜速度が遅いために製
膜時間が長くなる。例えば、シランを原料ガスに用い、
圧力5mtorrで、原料ガス供給量2.5sccmで
10000Å製膜すると、結晶粒径は約190Åが得ら
れるが、製膜時間は約59分かかる。図6(b)は、製
膜時間の全期間において原料ガス供給量の比較的多い条
件で厚い膜を作製した場合を示している。基板14の上
に、原料ガス供給量の比較的多い条件の微結晶膜21を
堆積する。この場合、結晶性は図6(a)に比べると低
い膜になる。しかし、製膜速度が速いために製膜時間が
短縮できる。例えば、シランを原料ガスに用い、反応室
内圧力5mtorrで、原料ガス供給量6sccmで1
0000Å製膜すると、結晶粒径は約125Åである
が、製膜時間は約30分になる。そこで、図6(c)に
示すように、基板14上に、製膜初期に比較的少ない第
1の原料ガス供給量の条件で微結晶膜22を製膜し、そ
の膜を下地層として図6(d)に示すように第1の原料
ガス供給量よりも大きな第2の原料ガス供給量の条件で
微結晶膜23の製膜を行う。その結果、図6(a)の場
合よりも製膜時間が短縮され、かつ、図6(b)の場合
よりも結晶性の高い微結晶膜が得られる。例えば、シラ
ンを原料ガスに用い、反応室内圧力5mtorrで、原
料ガス供給量2.5sccmで1000Å、その上に原
料ガス供給量6sccmで9000Å製膜すると、結晶
粒径は約180Åが得られ、製膜時間は約33分と大幅
に短縮される。
【0048】図7に本発明の第4の実施例を示す。原料
ガス供給量を製膜時間とともに連続的に増加させてい
る。製膜初期は遅い製膜速度であるが結晶性の高い微結
晶膜を製膜し、連続的に原料ガス供給量を増加させるこ
とにより製膜速度を連続的に速くしている。これによ
り、放電や原料ガスの供給を止めることなく、連続的に
結晶性の高い層の条件から速い製膜速度の条件に移行し
て、結晶性が高くかつ速い製膜速度で微結晶膜を製膜す
ることができる。
【0049】図8に本発明の第5の実施例を示す。製膜
初期の一定期間比較的小さい第1の原料ガス供給量で製
膜を行う。これにより、放電や原料ガスの供給量を止め
ることなく、第1の原料ガス供給量での製膜時間、原料
ガス供給量の増加時間、および第2の原料ガス供給量で
の製膜時間を調整して結晶性と製膜速度の最適条件を決
めることができる。
【0050】図9に本発明の第6の実施例を示す。反応
室内の圧力に対して、製膜速度は約15mtorrまで
著しく増加し、15mtorrを越えると減少する。図
10に示すように、微結晶膜の結晶の平均粒径は、圧力
の増加に対して、減少する。100Å以上の粒径の微結
晶膜を得ようとすると、圧力を15mtorrよりも下
げる必要があり、製膜速度が低下する傾向がある。この
とき、図11に示すように製膜初期に15mtorr以
下の比較的低い第1の圧力で製膜し、それを下地層とし
て、第1の圧力に比べて大きくかつ15mtorr以下
の圧力で製膜すると、結晶性が高く、かつ製膜時間を短
縮して微結晶膜を製膜できる。
【0051】図12に本発明の第7の実施例を示す。製
膜時間とともに、連続的に圧力を増加させて、結晶性の
良好な条件から速い製膜速度の条件に連続して移行し
て、結晶性が高く、かつ製膜時間を短縮して微結晶膜を
製膜できる。
【0052】図13に本発明の第8の実施例を示す。製
膜初期の一定期間比較的小さい圧力で製膜し、製膜中に
圧力を増加させ、続けて比較的大きい圧力で製膜を行
う。これにより、放電や原料ガスの供給量を止めること
なく、第1の圧力での製膜時間、圧力の増加時間、第2
の圧力での製膜時間を調整して、結晶性が高く、かつ製
膜速度が速い最適条件を決めることができる。
【0053】図14に本発明の第9の実施例を示す。原
料ガスにシランを用い、希釈ガスに水素を用いている。
水素供給量のシラン供給量に対する比率に対して、製膜
速度ははじめ著しく減少し、比率が4を越えると緩やか
に減少する。図15に示すように、水素量のシラン供給
量に対する比率に対して、微結晶膜の平均結晶粒径は、
比率4まで著しく増加し、それ以上の比率で飽和する。
このとき、図16に示すように、水素とシランを製膜初
期に水素の比率が比較的大きい第1の比率で供給して製
膜し、それを下地層として、この第1の比率に比べて水
素の比率が小さい第2の比率で水素とシランを供給量し
て製膜すると、結晶性が高く、かつ製膜時間を短縮して
微結晶膜を製膜できる。
【0054】図17に本発明の第10の実施例を示す。
製膜時間とともに、連続的に水素のシランに対する供給
量の比率を減少させて、結晶性の高い製膜条件から製膜
速度の速い製膜条件に連続的に移行して、結晶性が高
く、かつ製膜時間を短縮して微結晶膜を製膜できる。
【0055】図18に本発明の第11の実施例を示す。
製膜初期の一定期間水素の比率が比較的大きい第1の比
率で水素とシランを供給して製膜し、製膜中に水素のシ
ランに対する供給比を減少させ、続けて水素の比率が比
較的小さい第2の比率で水素とシランを供給して製膜を
行う。これにより、放電や原料ガスの供給量を止めるこ
となく、第1の水素とシランの供給量の比率で製膜時
間、水素とシランの供給量の比率の減少時間、第2の水
素とシランの供給量の比率での製膜時間を調整して、結
晶性が高く、かつ製膜速度が速い最適条件を決めること
ができる。
【0056】図19に本発明の第12の実施例を示す。
図1に示した装置を用い、原料ガスとして、100%シ
ランの場合、およびシランを水素で希釈した場合につい
て、原料ガス供給量と反応室容積の比に対する作製され
た微結晶シリコン膜の製膜速度を示す。原料ガス供給量
と反応室容積の比は、圧力が一定の場合、原料ガスの反
応室滞在時間の逆数に比例する。100%シランの場合
は、反応室内の圧力5mtorrと15mtorrの場
合について示している。水素で希釈した場合には、シラ
ンと水素を合わせた流量を5sccmに保ち、圧力を5
mtorrにしている。電子ビームガンの加速電圧とし
ては、100V、基板温度は200℃を用いた。図に示
した範囲で、従来の水素希釈を10から100倍行った
RFグロー放電プラズマCVDよりも速い約100Å/
min以上の製膜速度が得られている。また、図から明
らかなように製膜速度は、原料ガス供給量と反応室容積
の比の増加に伴い著しく増加する。原料ガス供給量と反
応室容積の比が0.00003sccm・cm-3以上で
約100Å/min以上の製膜速度、原料ガス供給量と
反応室容積の比が0.00025sccm・cm-3以上
で約200Å/min以上の製膜速度が得られている。
図20に図19に示した条件で得られた微結晶膜の結晶
の平均粒径を示す。原料ガスの供給量と反応室容積の比
の増加に伴い、平均粒径は原料ガスの供給量と反応室容
積の比0.0007sccm・cm-3まで著しく減少
し、0.0007sccm・cm-3以上で緩やかに減少
する。原料ガスの供給量と反応室容積の比0.005s
ccm・cm-3以下で結晶性を示し、原料ガスの供給量
と反応室容積の比0.0007sccm・cm-3以下で
約100Å以上の平均粒径を示すとともに急激に平均粒
径が増大し、原料ガスの供給量と反応室容積の比0.0
003sccm・cm-3以下で150〜200Åを超え
る粒径の微結晶膜が得られる。結晶化に着目すると、原
料ガスの供給量と反応室容積の比は0.005sccm
・cm-3以下が望ましく、原料ガスの供給量と反応室容
積の比は0.0007sccm・cm-3以下がさらに望
ましく、原料ガスの供給量と反応室容積の比は0.00
03sccm・cm-3以下がさらに望ましい。また、製
膜速度に着目すると、原料ガスの供給量と反応室容積の
比は0.00003sccm・cm-3以上が望ましく、
原料ガスの供給量と反応室容積の比は0.00025s
ccm・cm-3以上がさらに望ましい。以上の原料ガス
の供給量と反応室容積の比の範囲を用いると結晶性がよ
り高く、かつ速い製膜速度で微結晶膜が得られる。
【0057】図21に本発明の第13の実施例を示す。
図1に示した装置を用い、原料ガスとして、100%シ
ランの場合について、電子ビームの加速電圧に対する作
製された微結晶シリコン膜の製膜速度を示す。反応室内
圧力は5mtorr、原料ガス供給量は6sccm、基
板温度は200℃を用いた。図21から明らかなように
加速電圧の増加とともに製膜速度が速くなっている。図
22に加速電圧に対する微結晶膜の平均結晶粒径を示
す。加速電圧40V以上で結晶性を示し、60V以上で
約100Å以上の粒径を示す。図23に加速電圧に対す
る微結晶膜の結晶化率を示す。加速電圧40V以上で結
晶性を示し、加速電圧に対して、結晶化率は単調に増加
する。結晶性、製膜速度とともに加速電圧が大きいほど
望ましく、具体的には加速電圧は40V以上が望まし
く、加速電圧は60V以上がさらに望ましい。
【0058】以上の実施例においては原料ガスとしてシ
ランガスを用いた場合について説明した。しかし、原料
ガスはシランガスに限られずハロゲン化珪素を用いるこ
とができる。また水素化珪素および/またはハロゲン化
珪素とメタン、エタン、エチレン、アセチレンのような
炭化水素その他の炭素原子を含有する気体との混合ガ
ス、水素化珪素および/またはハロゲン化水素と酸素あ
るいは二酸化炭素のような酸素原子を含有する気体との
混合ガス、水素化珪素および/またはハロゲン化珪素と
窒素またはアンモニアのような窒素原子を含有する気体
との混合ガスを用いることができる。さらに、水素化ゲ
ルマニウムおよび/またはハロゲン化ゲルマニウムを原
料ガスとして用いることができ、水素化珪素および/ま
たはハロゲン化珪素と水素化ゲルマニウムおよび/また
はハロゲン化ゲルマニウムの混合ガスを原料ガスとして
用いることができる。
【0059】希釈用のガスとしては、水素ガスの他に希
ガスを用いることができ、希ガスは水素ガスと同時に使
用することができる。
【0060】さらに、上述した各種の原料ガスに例えば
ジボランのようなp形の不純物、あるいは例えばホスフ
ィンのようなn形の不純物を添加することもできる。従
って、本発明を適用して、高い変換効率を有するpin
形薄膜太陽電池を高い製造効率で製造することができ
る。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
反応室に導入した原料ガスを、電子ビームガンで加速さ
れた電子によってプラズマ状態にして分解し、薄膜を製
造する方法において、第1の原料ガス供給量で製膜した
後、該第1の原料ガス供給量よりも大きい第2の原料ガ
ス供給量で製膜することによって、低い基板温度で高速
にかつ結晶性の高い微結晶膜を製造することができる。
【0062】あるいは、反応室に導入した原料ガスを、
電子ビームガンで加速された電子によってプラズマ状態
にして分解し、薄膜を製造する方法において、製膜中に
原料ガス供給量を増加させて製膜することによって、低
い基板温度で高速にかつ結晶性の高い微結晶膜を製造す
ることができる。
【0063】同様に、反応室内の圧力を小から大に段階
的にあるいは製膜中に連続的に増加させて製膜するこ
と、希釈ガスと原料ガスの比率を大から小に段階的にあ
るいは連続的に減少させて製膜することによっても、低
い基板温度で高速にかつ結晶性の高い微結晶膜を製造す
ることができる。
【0064】また、反応室に導入した原料ガスを、電子
ビームガンで加速された電子によってプラズマ状態にし
て分解し、薄膜を製造する方法において、原料ガスの供
給量が70sccm以下、望ましくは10sccm以
下、さらに望ましくは5sccm以下で、原料ガスの供
給量が0.5sccm以上、望ましくは4sccm以上
に制御することにより、低い基板温度で高速に、かつ結
晶性の高い微結晶膜を製造することができる。
【0065】同様に、原料ガスの供給量と反応室の容積
との比が0.005sccm・cm-3以下、望ましくは
0.0007sccm・cm-3以下、さらに望ましくは
0.0003sccm・cm-3以下の条件で、原料ガス
の供給量と反応室の容積との比が0.00003scc
m・cm-3以上、望ましくは0.00025sccm・
cm-3以上に制御することにより、低い基板温度で高速
に、かつ結晶性の高い微結晶膜を製造することができ
る。
【0066】同様に、電子ビームの加速電圧を望ましく
は40V以上、さらに望ましくは60V以上に制御する
ことにより、低い基板温度で高速に、かつ結晶性の高い
微結晶膜を製造することができる。
【0067】これらにより、製膜時間の短縮による微結
晶作製コストの削減が可能となる。また、速い製膜温度
において結晶性の改善から太陽電池の効率向上に寄与す
ることができる。また、従来製膜時間の長さから困難で
あった、pin形太陽電池のi層に微結晶膜を適用する
ことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施可能な微結晶膜製造装置の模式図
である。
【図2】本発明の第1の実施例である微結晶膜の製膜速
度の原料ガス供給量依存性を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施例である微結晶膜の結晶の
平均粒径の原料ガス供給量依存性を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例である微結晶膜の結晶化
率の原料ガス供給量依存性を示す図である。
【図5】本発明の微結晶膜製造方法の第2の実施例を説
明する図である。
【図6】本発明の微結晶膜製造方法の第3の実施例を説
明する図である。
【図7】本発明の微結晶膜製造方法の第4の実施例を説
明する図である。
【図8】本発明の微結晶膜製造方法の第5の実施例を説
明する図である。
【図9】本発明の第6の実施例である微結晶膜の製膜速
度の圧力依存性を示す図である。
【図10】本発明の第6の実施例である微結晶膜の結晶
の平均粒径の圧力依存性を示す図である。
【図11】本発明の微結晶膜製造方法の第6の実施例を
説明する図である。
【図12】本発明の微結晶膜製造方法の第7の実施例を
説明する図である。
【図13】本発明の微結晶膜製造方法の第8の実施例を
説明する図である。
【図14】本発明の第9の実施例である微結晶膜の製膜
速度の、希釈ガスと原料ガスの供給量の比率に対する依
存性を示す図である。
【図15】本発明の第9の実施例である微結晶膜の結晶
の平均粒径の、希釈ガスと原料ガスの供給量の比率に対
する依存性を示す図である。
【図16】本発明の微結晶膜製造方法の第9の実施例を
説明する図である。
【図17】本発明の微結晶膜製造方法の第10の実施例
を説明する図である。
【図18】本発明の微結晶膜製造方法の第11の実施例
を説明する図である。
【図19】本発明の第12の実施例である微結晶膜の製
膜速度の、原料ガス供給量と反応室容積に対する依存性
を示す図である。
【図20】本発明の第12の実施例である微結晶膜の結
晶の平均粒径の、原料ガス供給量と反応室容積に対する
依存性を示す図である。
【図21】本発明の第13の実施例である微結晶膜の製
膜速度の加速電圧依存性を示す図である。
【図22】本発明の第13の実施例である微結晶膜の結
晶の平均粒径の加速電圧依存性を示す図である。
【図23】本発明の第13の実施例である微結晶膜の結
晶化率の加速電圧依存性を示す図である。
【図24】従来の微結晶膜製造方法を説明する模式図で
ある。
【符号の説明】
1 電子ビームガン 2 放電領域 3 加速領域 4 反応室 5 直流放電電源 6 加速電源 7 カソード 8 補助電極 9 放電電極 10 加速電極 11 コイル 12 電子ビーム 13 プラズマ 14 基板 15 ヒータ 16 アルゴンガスライン 17 排気口 18 原料ガスライン 19 原料ガス排気口 20 原料ガス供給量の比較的少ない条件で得られる微
結晶膜 21 原料ガス供給量の比較的多い条件で得られる微結
晶膜 22 比較的少ない第1の原料ガス供給量の条件で得ら
れる微結晶膜 23 比較的多い第2の原料ガス供給量の条件で得られ
る微結晶膜 24 RF電源 25 RF電極 26 高電圧ポート 27 接地電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 幸美 神奈川県横須賀市長坂二丁目2番1号 株式会社富士電機総合研究所内 (72)発明者 東海 正國 千葉県野田市二ツ塚118番地 川崎重工 業株式会社野田工場内 (56)参考文献 特開 昭59−39713(JP,A) 特開 平1−252516(JP,A) 特開 平7−188931(JP,A) 特開 平5−21362(JP,A) 特公 平5−469(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/00 C23C 16/00 H01L 21/205

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成されたアモルファス中に多
    数の結晶粒が混在してなる微結晶膜において、平均結晶
    粒径が前記基板側で大きく、基板と反対側で小さい結晶
    粒径分布を有することを特徴とする微結晶膜。
  2. 【請求項2】 反応室に導入した原料ガスを、電子ビー
    ムガンで加速された電子によってプラズマ状態にして分
    解し、薄膜を製造する方法において、前記反応室に原料
    ガスを第1の原料ガス供給量で供給して製膜した後、該
    第1の原料ガス供給量よりも大きい第2の原料ガス供給
    量で原料ガスを供給して製膜することを特徴とする微結
    晶膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 反応室に導入した原料ガスを、電子ビー
    ムガンで加速された電子によってプラズマ状態にして分
    解し、薄膜を製造する方法において、製膜中に原料ガス
    供給量を増加させながら製膜することを特徴とする微結
    晶膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 反応室に導入した原料ガスを、電子ビー
    ムガンで加速された電子によってプラズマ状態にして分
    解し、薄膜を製造する方法において、前記反応室内の圧
    力を第1の原料ガス圧力に維持して製膜した後、前記反
    応室内の反応ガス圧力を該第2の圧力よりも大きい第2
    の圧力に変更して製膜することを特徴とする微結晶膜の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 反応室に導入した原料ガスを、電子ビー
    ムガンで加速された電子によってプラズマ状態にして分
    解し、薄膜を製造する方法において、製膜中に反応室内
    の圧力を増加させながら製膜することを特徴とする微結
    晶膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 反応室に導入した原料ガスと希釈ガスの
    混合ガスを、電子ビームガンで加速された電子によって
    プラズマ状態にして分解し、薄膜を製造する方法におい
    て、前記希釈ガスの原料ガスに対する比率を第1の比率
    として製膜した後、希釈ガスの原料ガスに対する比率を
    前記第1の比率よりも小さい第2の比率として製膜する
    ことを特徴とする微結晶膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 反応室に導入した原料ガスと希釈ガスの
    混合ガスを、電子ビームガンで加速された電子によって
    プラズマ状態にして分解し、薄膜を製造する方法におい
    て、製膜中に希釈ガスの原料ガスに対する比率を減少さ
    せながら製膜することを特徴とする微結晶膜の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 反応室に導入した原料ガスを、電子ビー
    ムガンで加速された電子によってプラズマ状態にして分
    解し、薄膜を製造する方法において、原料ガスの供給量
    が70sccm以下であることを特徴とする微結晶膜の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 前記原料ガスの供給量が0.5sccm
    以上であることを特徴とする請求項8に記載の微結晶膜
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 反応室に導入した原料ガスを、電子ビ
    ームガンで加速された電子によってプラズマ状態にして
    分解し、薄膜を製造する方法において、原料ガスの供給
    量と反応室の容積との比が0.005sccm・cm-3
    以下であることを特徴とする微結晶膜の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記原料ガスの供給量と反応室の容積
    との比が0.00003sccm・cm-3以上であるこ
    とを特徴とする請求項10に記載の微結晶膜の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 反応室に導入した原料ガスを、電子ビ
    ームガンで加速された電子によってプラズマ状態にして
    分解し、薄膜を製造する方法において、電子の加速電圧
    が40V以上であることを特徴とする微結晶膜の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記原料ガスとして水素化珪素、ハロ
    ゲン化珪素の少なくとも一つを用いることを特徴とする
    請求項2から12のいずれかに記載の微結晶膜の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 前記原料ガスとして水素化珪素、ハロ
    ゲン化珪素の少なくとも一つと、炭素原子を含有する気
    体との混合ガスを用いることを特徴とする請求項2から
    12のいずれかに記載の微結晶膜の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記原料ガスとして水素化珪素、ハロ
    ゲン化珪素の少なくとも一つと、酸素原子を含有する気
    体との混合ガスを用いることを特徴とする請求項2から
    12のいずれかに記載の微結晶膜の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記原料ガスとして水素化珪素、ハロ
    ゲン化珪素の少なくとも一つと、窒素原子を含有する気
    体との混合ガスを用いることを特徴とする請求項2から
    12のいずれかに記載の微結晶膜の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記原料ガスとして水素化珪素、ハロ
    ゲン化珪素の少なくとも一つと、水素化ゲルマニウム、
    ハロゲン化ゲルマニウムの少なくとも一つとの混合ガス
    を用いることを特徴とする請求項2から12のいずれか
    に記載の微結晶膜の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記原料ガスとして水素化ゲルマニウ
    ム、ハロゲン化ゲルマニウムの少なくとも一つを用いる
    ことを特徴とする請求項2から12のいずれかに記載の
    微結晶膜の製造方法。
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