JP3325793B2 - 非晶質半導体及びその製造方法並びに光起電力装置 - Google Patents
非晶質半導体及びその製造方法並びに光起電力装置Info
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Description
その製造方法に関するものである。
シリコン薄膜などの非晶質半導体は、プラズマCVD法
等により作製されているが、このような非晶質半導体材
料はその特性において光による劣化を生じることが知ら
れている。このような非晶質半導体材料の光劣化を低減
するためには、例えばシリコンを主構成元素として含む
非晶質半導体の場合、シリコンとSi−H2 の形で結合
した水素原子数と、Si−Hの形で結合した水素原子数
との比SiH2 /SiHの低減を図ることが有効である
ことが知られている。このようなSiH2 /SiHの低
減には、SiH4などの原料ガスを水素で希釈する方法
や、水素プラズマで処理する方法などが有効であること
が報告されている(Mat. Res. Soc. Symp. Proc. 258
(1992) 869-874 及びJ. Appl. Phys. 73 (1993) 4227-4
231) 。
を図ることを目的にした、原子状の水素や、Ar及びH
eなどの希ガスを利用した化学アニーリングと呼ばれる
薄膜形成方法が注目されている。この化学アニーリング
法は、マイクロ波プラズマCVDを用いて原子状の水素
や希ガスにより、膜厚100Å以下の非晶質薄膜を繰り
返し処理しながら積層する薄膜形成方法であり、300
℃以上の高温での薄膜形成であるにもかかわらず、水素
含有量が減少することにより光安定性が改善されること
が報告されている(Jpn. J. Appl. Phys. 30 (1991) L8
81-L884)。
水素希釈法及び水素プラズマ処理法では、IRで測定し
たSiH2 /SiHの比は低減されるが、堆積速度が遅
く、工業化を考慮すると問題のある方法であった。また
水素希釈法では、例えばH2 /SiH4 の比が10とな
るような高水素希釈領域では、微結晶化が生じるため、
水素含有量が30原子%を超える領域では、高品質の薄
膜を形成することが困難であるという問題もあった。
学アニーリング法では、マイクロ波プラズマCVDを用
いているため、大面積で均一な薄膜の形成が困難である
という問題があった。さらには、太陽電池の発電層とし
て薄膜を形成させる場合には、下地の半導体層へのプラ
ズマのダメージが大きくなることが予想され、この点か
らも実用化に問題があった。
い非晶質半導体材料の開発が従来から望まれている。本
発明の目的は、非晶質半導体材料としての特性の光劣化
を低減することができる非晶質半導体及びその製造方法
並びに該非晶質半導体を用いた光起電力装置を提供する
ことにある。
は、希ガス含有量が0.01〜10原子%であり、水素
含有量が15〜55原子%であって、該非晶質半導体の
主構成元素XとX−H2なる結合をした水素原子数と、
X−Hなる結合をした水素原子数との比XH2 /XHが
0.5以下であることを特徴としている。
スは、例えば、He、Ne、Ar、Kr、及びXeなど
である。これらの希ガスは1種の希ガスが単独で半導体
中に含有されていてもよいし、複数の種類が混合して含
有されていてもよい。このような希ガスは、例えば、後
述するような希ガスによるプラズマ処理を行うことによ
り、非晶質半導体中に含有されるものである。
量は、上述のように非晶質半導体の主構成元素に対し
0.01〜10原子%、より好ましくは、0.02〜2
原子%である。
体の主構成原子の再配列が十分に行えず、SiH2 /S
iHを低減することができない。また、希ガス含有量が
多すぎると、膜構造が不均一となり、ボイドが数多く発
生するために膜特性が低下する。希ガス含有量は、例え
ばSIMS(二次イオン質量分析)により測定すること
ができる。
えばa−Si:H、a−C:H、a−Ge:H、a−S
iGe:H、及びa−SiC:Hが挙げられる。本発明
において、非晶質半導体の主構成元素とは、例えば、a
−Si:Hの場合、Siであり、a−C:Hの場合、C
であり、a−Ge:Hの場合、Geであり、a−SiG
e:Hの場合、Si及びGeであり、a−SiC:Hの
場合、Si及びCである。
が上述のように、非晶質半導体の主構成元素に対して1
5〜55原子%、より好ましくは18〜40原子%であ
る。水素含有量が少なすぎると、SiH2 /SiHを十
分に低減することができず、また水素含有量が多すぎる
と、膜構造が不均一となりボイドが数多く発生するため
に、膜特性が低下する。水素含有量は、例えばSIMS
により測定することができる。
比が0.5以下、より好ましくは0.2以下である。こ
の比率が高すぎると、本発明の効果である光劣化の低減
を十分に達成することができない。
クトルを測定し、該当する結合に基づく吸収ピークの面
積比から算出することにより求めることができる。XH
2 /XHは、非晶質半導体がa−Si:Hの場合、Si
H2 /SiHであり、、a−C:Hの場合、CH2 /C
Hであり、a−Ge:Hの場合、GeH2 /GeHであ
り、a−SiGe:Hの場合、SiH2 /SiH及びG
eH2 /GeHであり、a−SiC:Hの場合、SiH
2 /SiH及びCH2 /CHである。
FプラズマCVD法などのグロー放電によるプラズマC
VD法により厚み150Å以下、より好ましくは100
Å以下の非晶質半導体薄膜を堆積する工程と、堆積した
非晶質半導体薄膜に対し希ガスによるプラズマ処理を施
す工程とを繰り返すことにより形成することができる。
半導体を製造することができる方法であり、具体的に
は、RFプラズマCVD法などのグロー放電によるプラ
ズマCVD法により厚み150Å以下の非晶質半導体を
堆積する工程と、堆積した非晶質半導体薄膜に対し希ガ
スによるプラズマ処理を施す工程とを繰り返すことによ
り非晶質半導体を製造する方法であり、プラズマ処理の
条件として、以下のプラズマ処理条件を用いて繰り返し
工程におけるプラズマ処理を行うことを特徴としてい
る。
条件としては、150Åよりも厚い膜厚の非晶質半導体
薄膜を形成し、これに対し希ガスによるプラズマ処理を
施した後、再び150Åよりも厚い膜厚の非晶質半導体
薄膜を形成した場合に、プラズマ処理前に堆積した非晶
質半導体薄膜の領域に水素含有量が相対的に少ない領域
が形成され、プラズマ処理後に堆積した非晶質半導体薄
膜の領域に水素含有量が相対的に多い領域が形成される
ようなプラズマ処理の条件を用いている。
好ましくは、前記水素含有量の相対的に少ない領域にお
ける水素含有量減少分よりも、前記水素含有量の相対的
に多い領域における水素含有量増加分の方が多くなるよ
うなプラズマ処理の条件である。
程での薄膜形成条件としては、例えば以下のような条件
が挙げられる。 基板温度(℃):50〜400、より好ましくは50〜
200 反応圧力(Pa):5〜100、より好ましくは10〜
40 RFパワー(mW/cm2 ):1〜500、より好まし
くは1〜50 ガス流量(sccm):1〜500、より好ましくは5
〜100
ズマ処理の条件としては、例えば以下のような条件が挙
げられる。 処理時間(秒):1〜360、より好ましくは1〜12
0 基板温度(℃):50〜400、より好ましくは50〜
200 反応圧力(Pa):5〜100、より好ましくは10〜
40 RFパワー(mW/cm2 ):1〜500、より好まし
くは1〜50 ガス流量(sccm):1〜1000、より好ましくは
50〜200
態の一つでは、上記のような非晶質半導体薄膜の堆積工
程と希ガスによるプラズマ処理工程の繰り返しは、Si
H4ガスなどの原料ガスの供給を所定の周期でオン及び
オフすることにより行うことができる。
非晶質半導体のように、所定の希ガス含有量を有し、水
素含有量が所定の高い範囲内であり、かつXH2 /XH
の比が所定の低い値を示す良好な膜質の非晶質半導体を
得ることができる。本発明の製造方法によりこのような
良好な膜質の非晶質半導体が得られる理由の詳細は明ら
かではないが、希ガスによるプラズマ処理により、堆積
直後の非晶質半導体薄膜の表面が活性化され、次の工程
において非晶質半導体薄膜を形成する際に、活性種であ
るSiH3 等が多量にかつ強固に非晶質半導体薄膜の表
面に付着し、これによって非晶質半導体薄膜内の水素含
有量が安定な結合状態で高められるものと考えられる。
加えて、希ガスによるプラズマ処理により、堆積直後の
非晶質半導体膜中で構成原子の再配列が生じ、XH2 結
合が減少するものと考えられる。従って、XH2 /XH
が低いにもかかわらず、高い水素含有量を示すものと考
えられる。
して有する光起電力装置であり、i層が、希ガス元素を
含む非晶質半導体から構成されており、希ガス元素の含
有量が0.01〜10原子%であり、水素含有量が15
〜55原子%であり、非晶質半導体の主構成元素XとX
−H 2 なる結合をした水素原子数と、X−Hなる結合を
した水素原子数との比XH 2 /XHが0.5以下である
ことを特徴としている。
発明の非晶質半導体または上記本発明の製造方法により
製造された非晶質半導体を発電層として備えることによ
り構成することができる光起電力装置である。
e、Ar、Kr、及びXeからなるグループより選ばれ
る少なくとも1種の元素を用いることができる。本発明
の光起電力装置は、高いエネルギー変換効率を示すもの
であり、また光劣化による特性低下が改善され、優れた
電池特性を示す光起電力装置である。
ガス元素として、He、Ne、及びArを用いる場合に
は、エネルギー変換効率は向上するものの、開放電圧
(Voc)は低下する傾向にある。このような開放電圧
の低下は、i層の少なくとも下地層との界面領域に、希
ガス元素としてKrまたはXeを含む非晶質半導体層を
形成することにより改善することができる。従って、こ
のようなKrまたはXeを希ガス元素として含む非晶質
半導体層をi層と下地層との界面領域に設けることによ
り、開放電圧を高め、エネルギー変換効率をさらに向上
させることができる。
セスを説明するためのフローチャートである。図1に示
すように、本発明の製造方法に従えば、RFプラズマC
VD法により厚み150Å以下の非晶質半導体薄膜を堆
積した後、希ガスによるプラズマ処理を行い、この薄膜
堆積工程とプラズマ処理工程を交互に繰り返すことによ
り所定の膜厚の非晶質半導体を形成する。
ましい実施形態の一つにおいては、RFプラズマCVD
装置内で、希ガス雰囲気下でプラズマ放電を連続して発
生させておき、非晶質半導体薄膜の原料ガスの供給を断
続させることにより、非晶質半導体薄膜の堆積工程と、
希ガスによるプラズマ工程を交互に繰り返して行うこと
ができる。
H4 ガスの供給を断続させることにより半導体薄膜の堆
積と希ガスによるプラズマ処理とを交互に行う場合の、
SiH4 ガスのガス流量の変化を示すチャートである。
図2に示すように、Heなどの希ガスの流量は50〜2
00sccmの範囲内で一定にしておき、SiH4 ガス
のガス流量を変化させる。希ガスによるプラズマ処理を
行う工程においては、SiH4 ガスのガス流量を0sc
cmとし、半導体薄膜の堆積を行う工程においてはSi
H4 ガスのガス流量を20sccmとしている。SiH
4 ガスが供給されている期間においては、プラズマによ
って分解された原料ガスの活性種により非晶質シリコン
膜が堆積する。SiH4 ガスが供給されない期間におい
ては、希ガスのプラズマにより、非晶質シリコン膜の表
面がプラズマ処理される。従って、SiH4 ガスの供給
を一定の周期で断続させることにより、非晶質シリコン
膜の堆積と希ガスによるプラズマ処理を交互に行うこと
ができる。
mW/cm2 とし、希ガスとしてArを、原料ガスとし
てSiH4 ガスを用いて、非晶質シリコン薄膜を形成さ
せた。この非晶質シリコン薄膜の形成において、本発明
による堆積工程と希ガスプラズマ処理工程の繰り返しに
よる効果を観察するため、薄膜形成の初期においてはS
iH4 ガスのガス流量を20sccmの一定ガス流量と
し、プラズマ処理を行うことなく薄膜を形成させた。薄
膜形成の中間期において、SiH4 ガスのガス流量を一
定周期で断続的に供給し、薄膜形成とプラズマ処理を交
互に行った。なおSiH4 ガスを供給する薄膜堆積工程
の時間は、この期間内に形成される薄膜の膜厚が30Å
となるような時間とし、SiH4 ガスを供給しないプラ
ズマ処理の期間は、120秒とした。薄膜形成の終期に
おいては、再びSiH4 ガスを断続させることなく連続
的に20sccm供給し、プラズマ処理を行うことなく
非晶質シリコン薄膜を形成させた。なお、薄膜形成の初
期、中間期、及び終期を通じて、希ガスであるArのガ
ス流量は200sccmと一定にし、反応ガスとの流量
比はAr/SiH4 =10とした。
シリコン薄膜内の深さ方向の水素含有量の分布を示す図
である。図3に示す水素含有量は、SIMSにより測定
した値である。なお図3において、「処理有」は薄膜形
成中間期において本発明に従い希ガスプラズマ処理と薄
膜堆積を交互に繰り返すことにより形成された領域であ
り、「処理無」は希ガスによるプラズマ処理を行わず薄
膜堆積を連続的に行った、薄膜形成の初期及び終期で形
成された領域を示している。図3から明らかなように、
本発明に従い希ガスによるプラズマ処理と薄膜堆積を交
互に繰り返して形成した領域においては、水素含有量が
約5原子%程度他の領域に比べ高くなっている。このこ
とらかも、本発明に従い薄膜堆積工程と希ガスのプラズ
マ処理の工程を交互に繰り返しながら薄膜を形成するこ
とにより、水素含有量の高い非晶質シリコン薄膜を形成
できることがわかる。「処理有」の領域及び「処理無」
の領域のそれぞれについて、希ガス含有量、水素含有
量、及びIRで測定したSiH2 /SiHを測定したと
ころ、「処理有」の領域では希ガス含有量が0.02原
子%であり、水素含有量が23.5原子%であり、Si
H2 /SiHが0.1であったのに対して、「処理無」
の領域では、希ガスは検知可能な濃度では存在しておら
ず、また水素含有量は18.5原子%であり、SiH2
/SiHは0.2であった。
処理の1サイクルの間に形成する薄膜の膜厚の影響につ
いて検討するため、1サイクルで形成する薄膜の膜厚を
変化させて非晶質半導体膜を形成し、薄膜内の水素含有
量を測定した。薄膜の形成条件及びプラズマ処理条件と
しては、基板温度200℃、RFパワー10mW/cm
2 とし、原料ガスとしてはSiH4 ガスを用い、薄膜形
成時のガス流量としては20sccmとした。また希ガ
スとしてはHe、Ar、及びXeをそれぞれ用い、希ガ
ス流量としては200sccmとした。薄膜堆積のため
にSiH4 ガスを供給する期間としては、1サイクルで
所定の膜厚が形成できるような期間とし、プラズマ処理
の期間は全て120秒とした。
の薄膜内の水素含有量を示す図である。図4において、
○印はHeによるプラズマ処理を示し、□印はArによ
るプラズマ処理を示し、△印はXeによるプラズマ処理
を示している。図4における縦軸は水素含有量の変化を
示しており、薄膜堆積を連続して行うことにより形成さ
れた比較の薄膜内の水素含有量を基準として評価した値
である。図4から明らかなように、1サイクルの膜厚が
500Åより高くなると、ほとんど水素含有量に変化が
認められず、500Å以下、特に150Å以下になると
水素含有量が増加する傾向にあることがわかる。また、
Heプラズマ処理では1サイクルの膜厚が小さくなるに
従い、これに比例して水素含有量が増加しているが、A
rプラズマ処理及びXeプラズマ処理の場合は、1サイ
クルの膜厚が小さくなりすぎると逆に水素含有量が減少
する傾向にある。
処理の処理時間の影響を調べるため1サイクルにおける
プラズマ処理の処理時間を変化させて薄膜を形成し、薄
膜内の水素含有量を測定した。1サイクルにおいて形成
する薄膜の膜厚を30Åと一定にし、薄膜形成後のプラ
ズマ処理の処理時間を変化させる以外は、図4に結果を
示した薄膜形成及びプラズマ処理と同様の条件にして、
薄膜形成とプラズマ処理とを交互に繰り返して薄膜を形
成した。
クルにおけるプラズマ処理時間を変えて薄膜を形成した
時の水素含有量の変化を示す図である。図5において
も、縦軸は水素含有量の変化を示しており、プラズマ処
理を行わず薄膜を連続して形成した場合の薄膜内の水素
含有量を基準にして算出した値である。図5に示される
ように、プラズマ処理の処理時間が増加するに従って、
水素含有量が増加することがわかる。また、Xeのプラ
ズマ処理の場合には、処理時間が長くなりすぎると、水
素量が減少する傾向が観察された。
マ処理の効果を確認するため、約1500Åの膜厚のa
−Si:H膜を堆積した後に、希ガスによるプラズマ処
理を行い、この希ガスプラズマ処理の後に、再び約15
00Åの膜厚のa−Si:H膜を堆積し、膜内における
水素含有量の分布を測定した。ここでは、希ガスとして
Arを用い、プラズマ処理の効果を強調して確認するた
め、Arによるプラズマ処理の処理時間を1800秒と
通常より長くして実施した。また比較のため、本発明に
従う希ガスプラズマの処理に代えて、水素プラズマの処
理を同様に1800秒間行い、得られた薄膜内の水素含
有量を測定した。なお薄膜形成の条件は上記希ガスプラ
ズマ処理を行わない場合の条件と同様にした。また水素
プラズマ処理の場合は、水素ガスの流量を200scc
mとした。
の水素含有量の分布を示す図である。図6から明らかな
ように、Arプラズマ処理を行った場合には、プラズマ
処理前に堆積した薄膜内の界面近傍の領域において水素
含有量の少ない水素低濃度領域が観察された。またプラ
ズマ処理後に堆積した薄膜内においては、水素含有量の
多い水素高濃度領域が観察された。このことから、本発
明における希ガスプラズマ処理により、既に堆積された
非晶質半導体薄膜の表面の領域では、希ガスプラズマに
よる衝撃で水素が離脱するものと思われる。また、希ガ
スプラズマの処理後、薄膜を堆積すると、希ガスプラズ
マ処理により表面の反応性が高まっているため、水素を
多量に含有したSiH3 などの活性種が堆積し、水素の
濃度の高い薄膜領域が形成されるものと考えられる。ま
た、水素低濃度領域における水素含有量の低下量と、水
素高濃度領域における水素濃度の増加量とを比較する
と、水素高濃度領域の増加量の方が大きくなっている。
従って、本発明に従い150Å以下の薄い薄膜の形成と
希ガスプラズマ処理とを繰り返し行うことにより、薄膜
の表面が常に所定の周期で活性化され、より水素濃度の
高い薄膜が順次堆積されるので、この結果として水素濃
度の高い薄膜が全体として形成されるものと考えられ
る。また、希ガスプラズマ処理により活性化された表面
では、Si原子などの主構成元素の再配列や、SiH結
合などの水素原子のより安定な結合への選択的な形成が
なされるため、水素含有量が高いにもかかわらず、Si
H2 /SiHの比率の低い薄膜が形成されるものと考え
られる。
理では、プラズマ処理前に堆積した薄膜内の水素濃度が
高くなっており、下地層への水素の打ち込みが観察され
ている。このような水素プラズマ処理では、水素含有量
をある程度高めることができるものの、水素によるエッ
チング効果の影響で膜の堆積速度が遅くなり、生産性が
低下してしまう。
秒とした場合の薄膜内の水素含有量の分布を示す図であ
る。ここでも図6に示した薄膜形成と同様に、約150
0Åのa−Si:H薄膜を形成した後、120秒間のA
rプラズマ処理を行い、その後さらに約1500Åの膜
厚のa−Si:H薄膜を形成している。Arプラズマ処
理の時間を120秒とした場合にも、図6に示す180
0秒間の処理の場合と同様に、プラズマ処理前に堆積さ
れた膜内においては水素低濃度領域が形成されており、
プラズマ処理後に堆積された膜内においては水素高濃度
領域が形成されている。この120秒間のプラズマ処理
は、図3〜図5に結果を示した実施例で行ったプラズマ
処理と同等のものであり、従ってこれらの実施例におけ
るプラズマ処理も、薄膜の表面を活性化させ、より水素
濃度の高い活性種を多量にかつ強固に堆積させ、その結
果として水素含有量の高い薄膜を堆積させるものである
と考えられる。従って、プラズマ処理前に堆積した非晶
質半導体薄膜の領域内に水素含有量の相対的に少ない領
域が形成され、プラズマ処理後に堆積した非晶質半導体
薄膜の領域内に水素含有量の相対的に多い領域が形成さ
れるようなプラズマ処理の条件を用い、厚み150Å以
下の非晶質半導体薄膜の堆積工程と、このような条件で
の希ガスによるプラズマ処理工程を繰り返すことによ
り、水素含有量が高く、かつ光劣化を生じにくい良好な
膜質の非晶質半導体膜を形成することができる。
ラズマ処理前に堆積した薄膜の表面の水素濃度は、プラ
ズマ処理により減少する。このような水素濃度の減少に
より、図4に示すArプラズマ処理及びXeプラズマ処
理における膜厚を薄くしたときの水素含有量の低下が生
じるものと推測される。すなわち、Ar及びXeはHe
よりもより大きなイオンであるので、薄膜表面への衝撃
が大きくより水素の離脱が生じ易いものと考えられ、1
回の堆積の薄膜の厚みが薄くなると、その後の水素濃度
の高い薄膜の堆積よりもプラズマ処理による水素の離脱
の方が優先し、その結果、1サイクルの膜厚が薄くなる
につれて水素含有量が低下するものと考えられる。また
同様に、図5に示すXeプラズマ処理のように1サイク
ルの処理時間が長くなるにつれて、このような水素離脱
の効果が大きくなり、水素含有量が低下するものと考え
られる。
てどのような元素を使用するか等に応じて、1サイクル
における薄膜形成の膜厚や希ガスプラズマの処理時間等
の条件が適宜選択される。
mW/cm2 の条件で、希ガスとしてHe、Ar、及び
Xeをそれぞれ用い、本発明に従い薄膜形成と希ガスプ
ラズマ処理を交互に行うことにより、非晶質シリコン薄
膜を形成し、得られた非晶質シリコン薄膜の水素含有量
と、IRで測定するSiH2 /SiHの値との関係につ
いて検討した。水素含有量については、1サイクルで形
成する非晶質シリコン薄膜の膜厚を変化させることによ
り種々の異なる濃度のものを作製した。なお、SiH2
/SiHの比は、IRスペクトルにおけるSiH2 に相
当する約2100cm-1のピークとSiHに相当する約
2000cm-1のピークの面積比から求めた。
おける反応ガスとして、希釈していない、すなわち10
0%のSiH4 ガスを用いて作製した非晶質シリコン薄
膜における水素含有量とSiH2 /SiHも測定した。
なお水素含有量については、基板温度、RFパワー、圧
力等の作製条件を変化させることにより種々の水素含有
量のものを作製した。
ら明らかなように、100%SiH 4 ガスを用いて作製
した非晶質シリコン薄膜においては、水素含有量が高く
なるに従いSiH2 /SiHの比も高くなっていること
がわかる。これに対し、本発明に従い薄膜の堆積工程と
希ガスによるプラズマ処理を交互に行い形成した非晶質
シリコン薄膜では、水素含有量が高くなっても、SiH
2 /SiHは高くなることがなく、ほぼ0.5以下であ
ることがわかる。また本発明に従い形成した、これらの
非晶質シリコン薄膜において、希ガス含有量は、0.0
2〜2原子%の範囲内であった。
製造方法に従い得られる非晶質シリコン薄膜は、水素含
有量が高くなっても、SiH2 /SiHが高くならない
ことがわかる。
晶質シリコン薄膜について、光導電率(σph)及び暗
導電率(σd)を測定し、これらの結果を図9に示す。
図9から明らかなように、100%SiH4 ガスを用い
て形成した非晶質シリコン薄膜は、水素含有量が高くな
るにつれて光導電率が大きく低下することがわかる。こ
れに対し、本発明に従う非晶質シリコン薄膜は、水素含
有量の高い領域においても10-5Ω-1cm-1以上の高い
光導電率を示すことがわかる。
非晶質シリコン薄膜を形成し、導電率の光劣化試験を行
った。希ガスとしては、He、Ar、及びXeを用い、
3種類の非晶質シリコン薄膜を形成した。また比較とし
て、100%SiH4 ガスを用いて形成した非晶質シリ
コン薄膜と、SiH4 を水素希釈したガス(H2 /Si
H4 =5)を用いて作製した非晶質シリコン薄膜につい
ても検討した。
しており、○印はHeプラズマ処理、□印はArプラズ
マ処理、△印はXeプラズマ処理、+印は100%Si
H4ガスを用いたもの、×印は水素希釈ガスを用いたも
のを示している。なお、ここで光学ギャップとは、hυ
vs (αhυ)1/3 プロットにより求めた値であ
る。また光劣化は500mW/cm2 、25℃、160
分とし、1年相当の加速劣化試験により評価した。図1
0から明らかなように、本発明に従う非晶質シリコン薄
膜は、100%SiH4 ガスを用いて形成された非晶質
シリコン薄膜よりも良好で、水素希釈ガスを用いたのと
同等な結果が得られており、100%SiH4 ガスを用
いたものに比べ約1桁高い光導電率が得られている。
薄膜の堆積速度は、52〜103Å/分であり、水素希
釈ガスを用いて作製する場合や水素プラズマ処理により
作製する場合の堆積速度である10〜20Å/分の約5
〜10倍程度速い速度で薄膜を形成することができる。
従って、本発明に従えば、光劣化を生じにくい良好な膜
質の非晶質半導体薄膜を、より速い速度で形成すること
ができる。
i層に用いた光起電力装置を作製した。図11は、この
ような光起電力装置を示す概略断面図である。図11に
示すように、光起電力装置は、ガラス基板1の上に、T
COからなる透明電極層2(膜厚3000Å)を形成
し、さらにその上にp層3(膜厚100Å)、i層4
(膜厚1500Å)、n層5(膜厚100Å)、及びA
gからなる裏面電極層6(膜厚3000Å)を順次形成
することにより構成されている。
r、及びXeの5種類の希ガスを用いた。i層4の作製
は、膜厚30Åの薄膜形成と、120秒間の希ガスプラ
ズマ処理とを交互に繰り返すことにより行った。基板温
度は200℃、RFパワーは10mW/cm2 とし、反
応圧力は27Paとし、希ガス流量は200sccmと
し、SiH4 ガスの流量は、薄膜形成時20sccmと
し、プラズマ処理時0sccmとした。
0℃、RFパワー20mW/cm2、反応圧力20P
a、SiH4 ガス流量20sccmとし、p層3はドー
プガスとしてB2 H6 を用い、0.2sccmの流量と
し、n層5はドープガスとしてPH3 を用い、0.1s
ccmの流量とした。
開放電圧(Voc)、短絡電流(Isc)、曲線因子
(F.F.)、及びエネルギー変換効率(Eff)を測
定し、表1に示した。
は、i層を100%SiH4 ガスを用いて形成した従来
の光起電力装置の特性を基準値の1として規格化した値
である。この100%SiH4 ガスによるi層の薄膜形
成条件は、基板温度80℃、RFパワー10mW/cm
2 、反応圧力27Pa、ガス流量80sccmである。
の製造方法による薄膜形成と希ガスプラズマ処理の繰り
返しの形成方法ではなく、SiH4 を水素希釈したガス
(H 2 /SiH4 =5)を用いる方法で作製した光起電
力装置についても同様にセル特性を評価し、表1に「H
希釈」として示した。
に従う薄膜形成と希ガスプラズマ処理の繰り返しによる
形成方法ではなく、薄膜形成と水素プラズマ処理とを繰
り返す方法により形成した光起電力装置を作製し、同様
にセル特性について評価した。測定結果を、「水素プラ
ズマ処理」として表1に示す。なお、水素プラズマ処理
においては、基板温度200℃、RFパワー200mW
/cm2 、反応圧力27Paで処理時間を同様に120
秒、水素ガスの流量は200sccmとした。
プラズマ処理においても、従来装置に比べ、短絡電流及
び曲線因子はほぼ同一かもしくは向上している。しかし
ながら、開放電圧(Voc)に着目すると、Krプラズ
マ処理及びXeプラズマ処理以外の希ガスプラズマ処理
は、従来装置に対して0.93〜0.96と小さな値と
なっている。
電力装置に0.73Vの順バイアス電圧を印加した状態
で測定した収集効率(η(0.73V))と、0.5V
の逆バイアス電圧を印加した状態で測定した収集効率
(η(−0.5V))との比(η(0.73V)/η
(−0.5V))の波長依存性を示した図である。この
収集効率の比は、i層内で吸収されたフォトンに対して
電気エネルギーとして利用できる割合と良好な相関関係
を有する数値である。一般に、光起電力装置において
は、光の波長が短い程光入射側に近い領域で吸収される
ことが知られており、従って、図12に示す波長400
nm以下の領域は、i層のp層近傍の領域の特性を反映
しているものと考えられる。
マ処理及び水素希釈のいずれの場合においても、波長4
00nm以下の短波長領域での値が、基準である100
%SiH4 の場合に比べ大幅に低下しており、またその
低下の割合も、Xe<Kr<水素希釈<Ar<Ne<H
eの順に大きくなっている。この傾向は、表1に示した
開放電圧の低下の傾向とほぼ一致している。
は、i層のp層近傍の領域の特性が低下したことによる
ものと推測される。また、この特性の低下の原因は、水
素や、Ar、Ne等による下地層、すなわちp層へのダ
メージによるものと考えられる。すなわち、水素原子の
van der Waals半径は約1.2Åであり、a−Si中に
おけるSi−Siの結合距離(約2.35Å)よりも十
分に小さく、最も拡散し易い原子である。従って、i層
形成時に、その下地層(本実施例の場合にはp層)まで
水素が拡散し、下地層へダメージを与えたものと考えら
れる。また、He、Ne、Arも van der Waals半径
が、Si−Siの結合距離よりも十分に小さく、a−S
i中を拡散し易いため、水素と同様に下地層へダメージ
を与えるものと考えられる。
よりも、He、Ne、Arのプラズマ処理の方が特性低
下が大きくなっている。これは、水素の場合、質量が小
さいために運動量が小さいこと、及び下地層を構成する
原子であるため、He、Ne、Arに比べると、下地層
へのダメージが小さいことによるものと考えられる。
van der Waals半径がSi−Siの原子間距離と同程度
であるため、a−Si中を拡散しにくく、従って下地層
へのダメージが少ないものと考えられる。
Ne、Arを用いプラズマ処理した場合に開放電圧が低
下したと考えられる。このような開放電圧の低下を抑制
する方法として、i層の形成初期に、ダメージの少ない
KrまたはXeを希ガスとして用いてプラズマ処理する
方法が考えられる。
KrまたはXeによるプラズマ処理を施す場合の光起電
力装置の実施例を示す概略断面図である。図13に示す
光起電力装置においては、下地層であるp層3とi層4
との界面に界面層4aが設けられている。この界面層4
aは、希ガスとしてKrまたはXeを用い、本発明に従
う薄膜形成と希ガスプラズマ処理を繰り返すことにより
薄膜形成した層である。界面層4aをKrプラズマ処理
またはXeプラズマ処理により形成し、残りのi層4を
Arプラズマ処理で形成した光起電力装置を作製し、そ
のセル特性を評価した。なお、界面層4aの膜厚は15
0Åとし、残りのi層4の膜厚は1350Åとなるよう
に形成した。評価結果を表2に示す。
プラズマ処理による界面層を設けることにより、開放電
圧の低下が防止され、セル特性が向上している。
の膜厚を変化させた光起電力装置のセル特性を示す図で
ある。ここでは、i層全体の膜厚を1500Åと一定に
し、界面層の膜厚を0〜500Åの範囲内で変化させて
いる。またi層はArプラズマ処理により作製してい
る。図14から明らかなように、界面層の膜厚として
は、100〜200Åの範囲が好ましいことがわかる。
i層に用いた光起電力装置の初期の特性及び光劣化後の
特性を測定した。なおi層の膜厚は1500Åとし、界
面層は形成しなかった。薄膜の作製条件は、膜厚30Å
の薄膜形成と、120秒間のArプラズマ処理とを交互
に繰り返すことにより行った。基板温度は200℃、R
Fパワーは10mW/cm2 とし、反応圧力は27Pa
とし、Arガス流量は200sccmとし、SiH4 ガ
スの流量は、薄膜形成時20sccmとし、プラズマ処
理時0sccmとした。また比較として、100%Si
H4 ガスを用いて形成した非晶質シリコン薄膜をi層と
した光起電力装置についてもその特性を評価した。薄膜
形成条件は、基板温度80℃、RFパワー10mW/c
m2 、反応圧力27Pa、ガス流量80sccmとし
た。
ン薄膜を用いた光起電力装置の初期特性及び光劣化後の
特性を示しており、表4は比較の光起電力装置の初期特
性及び光劣化後の特性を示している。
本発明に従う非晶質シリコン薄膜を用いた光起電力装置
は光劣化後においても非常に優れた特性を示すことがわ
かる。
を用いた場合にも、同様に光劣化後の特性の良好な光起
電力装置が得られた。以上のことから明らかなように、
本発明に従う非晶質シリコン薄膜は、光起電力装置の発
電層として用いた場合にも光劣化による特性低下を改善
することができるものである。
i:Hを例にして説明したが、本発明はa−C:H、a
−Ge:H、a−SiGe:H、及びa−SiC:Hに
も適用されるものである。
法を用いてプラズマ処理を行ったが、これに限らずDC
放電等他のグロー放電によるプラズマCVD法を用いて
プラズマ処理を行っても同様の効果が得られる。
導体材料としての特性の光劣化を低減することができる
非晶質半導体である。従って、本発明の非晶質半導体薄
膜を太陽電池の発電層等として用いることにより、光劣
化前後で高い光導電率を有し、優れた電池特性を有する
太陽電池とすることができる。
量を有し、かつIRで測定したXH 2 /XHの低い、上
記本発明の非晶質半導体薄膜を形成することができる。
また薄膜形成速度は、従来の水素希釈ガスを用いる方法
や、水素プラズマ処理を用いる方法に比べ、数倍から1
桁程度高く、より高い生産性で高品質の非晶質半導体薄
膜を形成することができる。またRFプラズマCVD法
により形成するものであるので、より大面積の薄膜を容
易に形成することができる。
釈でi層を形成する方法や水素プラズマ処理によりi層
を形成する場合に比べ、ほぼ同程度のあるいはそれ以上
のセル特性を示す光起電力装置とすることができ、エネ
ルギー変換効率を向上させることができる。特に、H
e、Ne、Arプラズマ処理の場合に、KeまたはXe
プラズマ処理による界面層をi層と下地層との間に設け
ることにより、開放電圧の低下を防止し、さらにエネル
ギー変換効率を向上させることができる。
4 ガスの流量の変化を示すチャート図。
した薄膜(処理有)と希ガスプラズマ処理を行わずに形
成した薄膜(処理無)の水素含有量を示す図。
図。
有量の関係を示す図。
ける薄膜内の水素含有量を示す図。
ける薄膜内の水素含有量を示す図。
水素含有量とSiH2 /SiHとの関係を示す図。
水素含有量と光導電率及び暗導電率との関係を示す図。
の光劣化前後の光導電率及び暗導電率を示す図。
概略断面図。
(η(0.73V)/η(−0.5V))の波長依存性
を示す図。
す概略断面図。
関係を示す図。
Claims (13)
- 【請求項1】 希ガス含有量が0.01〜10原子%で
あり、かつ水素含有量が15〜55原子%である非晶質
半導体であって、 該非晶質半導体の主構成元素XとX−H2なる結合をし
た水素原子数と、X−Hなる結合をした水素原子数との
比XH2/XHが0.5以下であることを特徴とする非
晶質半導体。 - 【請求項2】 前記希ガスが、He、Ne、Ar、K
r、及びXeからなるグループより選ばれる少なくとも
1種のガスである請求項1に記載の非晶質半導体。 - 【請求項3】 前記非晶質半導体が、a−Si:H、a
−C:H、a−Ge:H、a−SiGe:H、またはa
−SiC:Hである請求項1または2に記載の非晶質半
導体。 - 【請求項4】 前記非晶質半導体がa−Si:Hであ
り、前記XH2/XHがSiH2/SiHである請求項1
または2に記載の非晶質半導体。 - 【請求項5】 前記非晶質半導体が、グロー放電による
プラズマCVD法による厚み150Å以下の非晶質半導
体薄膜の堆積と、希ガスによるプラズマ処理とを繰り返
すことにより形成される非晶質半導体である請求項1〜
4のいずれか1項に記載の非晶質半導体。 - 【請求項6】 グロー放電によるプラズマCVD法によ
り厚み150Å以下の非晶質半導体薄膜を堆積する工程
と、堆積した非晶質半導体薄膜に対し希ガスによるプラ
ズマ処理を施す工程とを繰り返すことにより非晶質半導
体を製造する方法であって、 前記プラズマ処理の条件として、150Åよりも厚い膜
厚の非晶質半導体膜を形成し、これに対し希ガスによる
プラズマ処理を施した後、再び150Åよりも厚い膜厚
の非晶質半導体膜を形成した場合に、プラズマ処理前に
堆積した非晶質半導体薄膜の領域に水素含有量が相対的
に少ない領域が形成され、プラズマ処理後に堆積した非
晶質半導体薄膜の領域に水素含有量が相対的に多い領域
が形成されるようなプラズマ処理の条件を用いて、前記
繰り返し工程におけるプラズマ処理を行うことを特徴と
する非晶質半導体の製造方法。 - 【請求項7】 前記プラズマ処理の条件が、前記水素含
有量の相対的に少ない領域における水素含有量減少分よ
りも、前記水素含有量の相対的に多い領域における水素
含有量増加分の方が多くなるようなプラズマ処理の条件
である請求項6に記載の非晶質半導体の製造方法。 - 【請求項8】 前記希ガスが、He、Ne、Ar、K
r、及びXeからなるグループより選ばれる少なくとも
1種のガスである請求項6または7に記載の非晶質半導
体の製造方法。 - 【請求項9】 前記非晶質半導体が、a−Si:H、a
−C:H、a−Ge:H、a−SiGe:H、またはa
−SiC:Hである請求項6、7または8に記載の非晶
質半導体の製造方法。 - 【請求項10】 i層を発電層として有する光起電力装
置であって、 前記i層が、希ガス元素を含む非晶質半導体から構成さ
れており、前記希ガス元素の含有量が0.01〜10原
子%であり、水素含有量が15〜55原子%であり、前
記非晶質半導体の主構成元素XとX−H 2 なる結合をし
た水素原子数と、X−Hなる結合をした水素原子数との
比XH 2 /XHが0.5以下であることを特徴とする光
起電力装置。 - 【請求項11】 前記希ガス元素が、He、Ne、A
r、Kr、及びXeからなるグループより選ばれる少な
くとも1種の元素である請求項10に記載の光起電力装
置。 - 【請求項12】 前記i層の少なくとも下地層との界面
領域に、前記希ガス元素としてKrまたはXeが含まれ
ていることを特徴とする請求項10または11に記載の
光起電力装置。 - 【請求項13】 前記非晶質半導体が、請求項1〜5に
記載の非晶質半導体または請求項6〜9に記載の方法に
より製造される非晶質半導体である請求項10〜12の
いずれか1項に記載の光起電力装置。
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-
1997
- 1997-03-19 JP JP06612797A patent/JP3325793B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Title |
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石丸一成,他,放電プラズマ外でのイオン衝撃制御によるa−Si:H膜の作成,電気学会プラズマ研究会資料,Vol.EP−87,No.41−50,52−54,p.17−24 |
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JPH09315811A (ja) | 1997-12-09 |
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