JP3439003B2 - 立坑用ケーシングチューブの浮き上り防止機構 - Google Patents
立坑用ケーシングチューブの浮き上り防止機構Info
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- JP3439003B2 JP3439003B2 JP28589295A JP28589295A JP3439003B2 JP 3439003 B2 JP3439003 B2 JP 3439003B2 JP 28589295 A JP28589295 A JP 28589295A JP 28589295 A JP28589295 A JP 28589295A JP 3439003 B2 JP3439003 B2 JP 3439003B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、オールケーシング
工法により立坑を造成する際の孔壁維持に使用する立坑
用ケーシングチューブの浮き上り防止機構に関するもの
である。 【０００２】 【従来の技術】従来のオールケーシング掘削機を図４に
より説明すると、１がオールケーシング掘削機、２が立
坑用ケーシングチューブ、３が掘削バケット、４が立坑
用ケーシングチューブ２の先端部に取付けた掘削刃付フ
ァーストチューブである。立坑造成時には、オールケー
シング掘削機１により立坑用ケーシングチューブ２を締
付けて保持した後、立坑用ケーシングチューブ２及び掘
削刃付ファーストチューブ４を回転または揺動させて、
立坑用ケーシングチューブ２を地中に圧入してゆく一
方、立坑用ケーシングチューブ２内の土砂を掘削バケッ
ト３により掘削する。 【０００３】近年、大口径立坑または大口径基礎杭の造
成工事が増加して、立坑用ケーシングチューブ２の外径
が３ｍ以上になる場合があり、コスト及び輸送上の問題
から立坑用ケーシングチューブ２を上下左右に複数に分
割する一方、各分割部をボルト・ナットにより接続する
ものが主流を占めている。図５、図６は、立坑用ケーシ
ングチューブ２の従来例を示しており、５が上下分割部
を接続する横フランジ、６が左右分割部を接続する縦フ
ランジ、７が横フランジ５に穿設した複数のボルト孔、
８が隣接する縦フランジ６のボルト孔に嵌挿したボル
ト、９が同ボルト８とにより隣接する縦フランジ６を締
付け固定するナットで、上下分割部の隣接する横フラン
ジ５も同じ要領で締付け固定されるようになっている。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】前記図４〜図６に示す
従来のオールケーシング掘削機には、次の問題があっ
た。即ち、地盤が軟弱であったり、掘削面の地下水位が
高かったりする場合、オールケーシング掘削機により掘
削打設された大口径の立坑用ケーシングチューブ２が構
築後、浮力により浮き上がるので、立坑用ケーシングチ
ューブ２を必要深さ以上に根入れする必要があって、施
工工期を長引かせるとともに、施工費を嵩ませるという
問題があった。 【０００５】本発明は前記の問題点に鑑み提案するもの
であり、その目的とする処は、立坑用ケーシングチュー
ブの浮力による浮き上がりを防止でき、必要深さ以上に
根入れする必要がなくて、施工工期を短縮できる上に、
施工費を低減できる立坑用ケーシングチューブの浮き上
り防止機構を提供しようとする点にある。 【０００６】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の立坑用ケーシングチューブの浮き上り防
止機構は、立坑用ケーシングチューブの外側に取付けら
れてコンクリート等の充填材が注入されることにより膨
張する充填材詰め袋と、同充填材詰め袋の外側に前記立
坑用ケーシングチューブの径方向への摺動を可能に取付
けられて同充填材詰め袋の膨張により径方向外側に押し
出されることより立坑に押し付けられる円弧状保護板と
により構成されている。 【０００７】 【発明の実施の形態】次に本発明の立坑用ケーシングチ
ューブの浮き上り防止機構を図１〜図３に示す一実施形
態により説明する。図１は同浮き上り防止機構を適用す
る立坑用ケーシングチューブの斜視図、図２は同浮き上
り防止機構の円弧状保護板を示す斜視図、図３は同浮き
上り防止機構の充填材詰め袋を示す斜視図である。 【０００８】図１、図２の２が立坑用ケーシングチュー
ブ本体、１０が上下連結用上下フランジ、１１が高強度
の厚板により構成された内板、１２が薄板により構成さ
れた複数の円弧状保護板、１６が幅の狭い円弧状の充填
材（コンクリート）詰め袋、１３が充填材詰め袋１６に
充填材を注入する上下連結注入管、１４が２分割縦割フ
ランジ、１５が上下と中央の複数のリング状リブ、１７
が同各リング状リブ１５間で円弧状保護板１２のコーナ
部をガイドするガイド板で、上記立坑用ケーシングチュ
ーブ本体２は、上下連結用上下フランジ１０と、２分割
縦割フランジ１４と、高強度の厚板製内板１１と、上下
及び中央の複数のリング状リブ１５とにより構成されて
いる。Ａは縦分割部を示している。 【０００９】また上記各円弧状保護板１２が上記各リン
グ状リブ１５間に位置して、同各円弧状保護板１２のコ
ーナ部がガイド板１７により内側及び外側への摺動を可
能に支持され、上記各充填材詰め袋１６が上記各円弧状
保護板１２の内部にセットされている。図３の１８が上
下の充填材詰め袋１６がコーナ部を連結する上下連結
管、１９が格子状枝管で、同格子状枝管１９が上記各充
填材詰め袋１６の内壁面に設けられている。 【００１０】上記幅の狭い円弧状の充填材詰め袋１６は
多数あり、それを立坑用ケーシングチューブ本体２の下
端から上端までの外面全域に配設して、上下の充填材詰
め袋１６の両端部間を上下連結注入管１３により連結し
ている。上記各充填材詰め袋１６の内壁面に設けた格子
状枝管１９は、上下左右に連結されて、充填材が同格子
状枝管１９から充填材詰め袋１６に充填されるようにな
っている。 【００１１】充填材（コンクリート）は、最初、主注入
管（図示せず）を通って最下端までゆき、ここから片方
の上下連結注入管１３に入り、他端の上下連結注入管１
３から上方の充填材詰め袋１６の上下連結注入管１３に
入るようになっている。次に前記図１〜図３に示す立坑
用ケーシングチューブの浮き上り防止機構の作用を具体
的に説明する。 【００１２】打設後、充填材（コンクリート）を各充填
材詰め袋１６に注入して、同各充填材詰め袋１６を外側
に膨張させ、各円弧状保護板１２を外側（図１、図２の
矢印参照）に押し出して、地盤（孔壁）に押し付け、摩
擦抵抗を大きくして、立坑用ケーシングチューブ本体２
の浮力による浮き上がりを防止する。 【００１３】 【発明の効果】本発明の立坑用ケーシングチューブの浮
き上り防止機構は前記のように打設後、充填材（コンク
リート）を各充填材詰め袋に注入し、同各充填材詰め袋
を外側に膨張させて、各円弧状保護板を外側に押し出
し、地盤（孔壁）に押し付けて、摩擦抵抗を大きくする
ので、立坑用ケーシングチューブの浮力による浮き上が
りを防止でき、必要深さ以上に根入れする必要がなく
て、施工工期を短縮できる上に、施工費を低減できる。
工法により立坑を造成する際の孔壁維持に使用する立坑
用ケーシングチューブの浮き上り防止機構に関するもの
である。 【０００２】 【従来の技術】従来のオールケーシング掘削機を図４に
より説明すると、１がオールケーシング掘削機、２が立
坑用ケーシングチューブ、３が掘削バケット、４が立坑
用ケーシングチューブ２の先端部に取付けた掘削刃付フ
ァーストチューブである。立坑造成時には、オールケー
シング掘削機１により立坑用ケーシングチューブ２を締
付けて保持した後、立坑用ケーシングチューブ２及び掘
削刃付ファーストチューブ４を回転または揺動させて、
立坑用ケーシングチューブ２を地中に圧入してゆく一
方、立坑用ケーシングチューブ２内の土砂を掘削バケッ
ト３により掘削する。 【０００３】近年、大口径立坑または大口径基礎杭の造
成工事が増加して、立坑用ケーシングチューブ２の外径
が３ｍ以上になる場合があり、コスト及び輸送上の問題
から立坑用ケーシングチューブ２を上下左右に複数に分
割する一方、各分割部をボルト・ナットにより接続する
ものが主流を占めている。図５、図６は、立坑用ケーシ
ングチューブ２の従来例を示しており、５が上下分割部
を接続する横フランジ、６が左右分割部を接続する縦フ
ランジ、７が横フランジ５に穿設した複数のボルト孔、
８が隣接する縦フランジ６のボルト孔に嵌挿したボル
ト、９が同ボルト８とにより隣接する縦フランジ６を締
付け固定するナットで、上下分割部の隣接する横フラン
ジ５も同じ要領で締付け固定されるようになっている。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】前記図４〜図６に示す
従来のオールケーシング掘削機には、次の問題があっ
た。即ち、地盤が軟弱であったり、掘削面の地下水位が
高かったりする場合、オールケーシング掘削機により掘
削打設された大口径の立坑用ケーシングチューブ２が構
築後、浮力により浮き上がるので、立坑用ケーシングチ
ューブ２を必要深さ以上に根入れする必要があって、施
工工期を長引かせるとともに、施工費を嵩ませるという
問題があった。 【０００５】本発明は前記の問題点に鑑み提案するもの
であり、その目的とする処は、立坑用ケーシングチュー
ブの浮力による浮き上がりを防止でき、必要深さ以上に
根入れする必要がなくて、施工工期を短縮できる上に、
施工費を低減できる立坑用ケーシングチューブの浮き上
り防止機構を提供しようとする点にある。 【０００６】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の立坑用ケーシングチューブの浮き上り防
止機構は、立坑用ケーシングチューブの外側に取付けら
れてコンクリート等の充填材が注入されることにより膨
張する充填材詰め袋と、同充填材詰め袋の外側に前記立
坑用ケーシングチューブの径方向への摺動を可能に取付
けられて同充填材詰め袋の膨張により径方向外側に押し
出されることより立坑に押し付けられる円弧状保護板と
により構成されている。 【０００７】 【発明の実施の形態】次に本発明の立坑用ケーシングチ
ューブの浮き上り防止機構を図１〜図３に示す一実施形
態により説明する。図１は同浮き上り防止機構を適用す
る立坑用ケーシングチューブの斜視図、図２は同浮き上
り防止機構の円弧状保護板を示す斜視図、図３は同浮き
上り防止機構の充填材詰め袋を示す斜視図である。 【０００８】図１、図２の２が立坑用ケーシングチュー
ブ本体、１０が上下連結用上下フランジ、１１が高強度
の厚板により構成された内板、１２が薄板により構成さ
れた複数の円弧状保護板、１６が幅の狭い円弧状の充填
材（コンクリート）詰め袋、１３が充填材詰め袋１６に
充填材を注入する上下連結注入管、１４が２分割縦割フ
ランジ、１５が上下と中央の複数のリング状リブ、１７
が同各リング状リブ１５間で円弧状保護板１２のコーナ
部をガイドするガイド板で、上記立坑用ケーシングチュ
ーブ本体２は、上下連結用上下フランジ１０と、２分割
縦割フランジ１４と、高強度の厚板製内板１１と、上下
及び中央の複数のリング状リブ１５とにより構成されて
いる。Ａは縦分割部を示している。 【０００９】また上記各円弧状保護板１２が上記各リン
グ状リブ１５間に位置して、同各円弧状保護板１２のコ
ーナ部がガイド板１７により内側及び外側への摺動を可
能に支持され、上記各充填材詰め袋１６が上記各円弧状
保護板１２の内部にセットされている。図３の１８が上
下の充填材詰め袋１６がコーナ部を連結する上下連結
管、１９が格子状枝管で、同格子状枝管１９が上記各充
填材詰め袋１６の内壁面に設けられている。 【００１０】上記幅の狭い円弧状の充填材詰め袋１６は
多数あり、それを立坑用ケーシングチューブ本体２の下
端から上端までの外面全域に配設して、上下の充填材詰
め袋１６の両端部間を上下連結注入管１３により連結し
ている。上記各充填材詰め袋１６の内壁面に設けた格子
状枝管１９は、上下左右に連結されて、充填材が同格子
状枝管１９から充填材詰め袋１６に充填されるようにな
っている。 【００１１】充填材（コンクリート）は、最初、主注入
管（図示せず）を通って最下端までゆき、ここから片方
の上下連結注入管１３に入り、他端の上下連結注入管１
３から上方の充填材詰め袋１６の上下連結注入管１３に
入るようになっている。次に前記図１〜図３に示す立坑
用ケーシングチューブの浮き上り防止機構の作用を具体
的に説明する。 【００１２】打設後、充填材（コンクリート）を各充填
材詰め袋１６に注入して、同各充填材詰め袋１６を外側
に膨張させ、各円弧状保護板１２を外側（図１、図２の
矢印参照）に押し出して、地盤（孔壁）に押し付け、摩
擦抵抗を大きくして、立坑用ケーシングチューブ本体２
の浮力による浮き上がりを防止する。 【００１３】 【発明の効果】本発明の立坑用ケーシングチューブの浮
き上り防止機構は前記のように打設後、充填材（コンク
リート）を各充填材詰め袋に注入し、同各充填材詰め袋
を外側に膨張させて、各円弧状保護板を外側に押し出
し、地盤（孔壁）に押し付けて、摩擦抵抗を大きくする
ので、立坑用ケーシングチューブの浮力による浮き上が
りを防止でき、必要深さ以上に根入れする必要がなく
て、施工工期を短縮できる上に、施工費を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の立坑用ケーシングチューブの浮き上り
防止機構を適用する立坑用ケーシングチューブの斜視図
である。 【図２】同浮き上り防止機構の円弧状保護板を示す斜視
図である。 【図３】同浮き上り防止機構の充填材詰め袋を示す斜視
図である。 【図４】従来のオールケーシング掘削機を示す側面図で
ある。 【図５】従来の立坑用ケーシングチューブを示す側面図
である。 【図６】同立坑用ケーシングチューブの一部切截平面図
である。 【符号の説明】 ２ 立坑用ケーシングチューブ本体 １０ 上下連結用上下フランジ １１ 内板 １２ 円弧状保護板 １３ 上下連結注入管 １４ ２分割縦割フランジ １５ リング状リブ １６ 充填材詰め袋 １７ ガイド板 Ａ 縦分割部
防止機構を適用する立坑用ケーシングチューブの斜視図
である。 【図２】同浮き上り防止機構の円弧状保護板を示す斜視
図である。 【図３】同浮き上り防止機構の充填材詰め袋を示す斜視
図である。 【図４】従来のオールケーシング掘削機を示す側面図で
ある。 【図５】従来の立坑用ケーシングチューブを示す側面図
である。 【図６】同立坑用ケーシングチューブの一部切截平面図
である。 【符号の説明】 ２ 立坑用ケーシングチューブ本体 １０ 上下連結用上下フランジ １１ 内板 １２ 円弧状保護板 １３ 上下連結注入管 １４ ２分割縦割フランジ １５ リング状リブ １６ 充填材詰め袋 １７ ガイド板 Ａ 縦分割部
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(56)参考文献 特開 平５−340198（ＪＰ，Ａ)
実開 平４−105191（ＪＰ，Ｕ)
実公 昭60−3192（ＪＰ，Ｙ１)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
E21D 5/10
E21D 1/03
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 立坑用ケーシングチューブの外側に取付
けられてコンクリート等の充填材が注入されることによ
り膨張する充填材詰め袋と、同充填材詰め袋の外側に前
記立坑用ケーシングチューブの径方向への摺動を可能に
取付けられて同充填材詰め袋の膨張により径方向外側に
押し出されることより立坑に押し付けられる円弧状保護
板とにより構成されていることを特徴とする立坑用ケー
シングチューブの浮き上り防止機構。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28589295A JP3439003B2 (ja) | 1995-11-02 | 1995-11-02 | 立坑用ケーシングチューブの浮き上り防止機構 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28589295A JP3439003B2 (ja) | 1995-11-02 | 1995-11-02 | 立坑用ケーシングチューブの浮き上り防止機構 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09125866A JPH09125866A (ja) | 1997-05-13 |
| JP3439003B2 true JP3439003B2 (ja) | 2003-08-25 |
Family
ID=17697381
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28589295A Expired - Fee Related JP3439003B2 (ja) | 1995-11-02 | 1995-11-02 | 立坑用ケーシングチューブの浮き上り防止機構 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3439003B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109372515B (zh) * | 2018-11-20 | 2024-01-23 | 同济大学 | 一种基于恒阻大变形结构的深部立井井筒自适应防护装置 |
-
1995
- 1995-11-02 JP JP28589295A patent/JP3439003B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09125866A (ja) | 1997-05-13 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030506 |
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