JP3438942B2 - 地中線状構造物の液状化対策工法 - Google Patents
地中線状構造物の液状化対策工法Info
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- JP3438942B2 JP3438942B2 JP09649494A JP9649494A JP3438942B2 JP 3438942 B2 JP3438942 B2 JP 3438942B2 JP 09649494 A JP09649494 A JP 09649494A JP 9649494 A JP9649494 A JP 9649494A JP 3438942 B2 JP3438942 B2 JP 3438942B2
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- pipe sheet
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- Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、道路、鉄道、共同溝や
掘割道路等の地中埋設物等の地盤上、又は地盤中を線状
に横切る連続的な地中線状構造物の液状化対策工法に係
るものである。 【０００２】 【従来の技術】従来、この種の工法としては、（イ）排
水機能を具えた鋼矢板や鋼管杭を構造物の長手方向に設
置することによって、地震時において地盤に発生した過
剰間隙水圧の上昇を抑止するとともに、逸散させ、地盤
と構造物を安定に保持する方法、（ロ）対象構造物の長
手方向の液状化地盤を固化改良することによって、同固
化地盤に囲まれた砂地盤のせん断変形を抑止し、過剰間
隙水圧の発生を防止する方法が採用されている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記
（イ）における如き排水機能を具えた鋼矢板や鋼管杭
は、既存の鋼矢板や鋼管杭にくらべてより大きな地中へ
の貫入力を必要とし、貫入に伴う地盤変形も大きくな
る。また前記（ロ）における如き地震時の砂地盤におけ
るせん断変形の抑止や、過剰間隙水圧の発生の防止を、
固化処理による地盤改良だけで行う場合、広範囲で、且
つ深い深度（非液状化層）まで改良する必要がある。 【０００４】更に鋼矢板と構造物との狭い間を固化処理
し、所要の強度や締め固めを得ることは難しい。本発明
は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案されたもの
で、その目的とする処は既製の鋼管矢板を使用し、地盤
改良の範囲を狭めることが可能となる地中線状構造物の
液状化対策工法を提供する点にある。 【０００５】 【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る地中線状構造物の液状化対策工法は、
地中線状構造物が構築された地盤に、該構造物の長手方
向に亘って既製の鋼管矢板を不透水層に達するまで貫入
して山留め壁を構築し、前記山留め壁の間の地盤箇所を
前記構造物底版まで掘削し、前記鋼管矢板の背面で地表
面である前記鋼管矢板の上端から前記構造物底版よりも
深い位置までドレーン材を設置し、土とセメントと水と
を混練した流動化処理土で、前記構造物と前記山留め壁
との間を埋め戻すと共に前記構造物を埋設し、前記構造
物の上方の地盤及び前記構造物と前記山留め壁との間の
地盤を締め固めるようにしたことを特徴とする。 【０００６】 【作用】本発明によれば前記したように、既製の鋼管矢
板を使用して山留めを行い、構造物の底版まで掘削する
ものであって、このように既製の鋼管矢板を使用したこ
とによって排水機能を具えた鋼矢板に比して地中への貫
入力、地盤への矢板貫入に伴う地盤変形を小さくする。 【０００７】また掘削後、鋼管矢板背面にドレーン材を
設置することによって、同ドレーン材の排水機能と固化
により、構造物底部地盤の間隙水の上昇量を抑え、地盤
改良を行う範囲を狭め、更に構造物と鋼管矢板との間に
前記ドレーン材の設置と並行して流動化処理土を埋め戻
すことによって、狭い範囲の地盤を所定の強度で締め固
めることが可能となる。 【０００８】 【実施例】以下、本発明を共同溝として用いられている
地中線状構造物の液状化対策に適用した図示の実施例に
ついて説明する。地中線状構造物１が構築された地盤２
に、同構造物１の長手方向に亘って既製の鋼管矢板３を
不透水層４に達するまで貫入して山留め壁を構築し、前
記山留め壁の間の地盤箇所を前記構造物１の底版位置ま
で掘削する。 【０００９】次いでドレーン材５が掘削底より深い位置
まで設けられる個所だけ、鋼管矢板３の背面にドレーン
材５を設置するための削孔を行い、同削孔部内にプラス
チック製の人工ドレーン材等よりなるドレーン材５を、
埋め戻しを行う位置まで鋼管矢板３の背面に設置する。
すなわち、前記鋼管矢板３の背面で地表面である前記鋼
管矢板３の上端から前記構造物底版よりも深い位置まで
ドレーン材５を設置する。前記ドレーン材５の設置と並
行して、例えば土とセメントと水とを混練した流動化処
理土６で、前記鋼管矢板３からなる土留め壁と構造物１
との間の埋め戻しを行うと共に構造物１を埋設し、以上
の作業を埋め戻し最終位置まで繰り返して行い、狭い範
囲の地盤、すなわち、構造物１の上方の地盤及び構造物
１と土留め壁との間の地盤を所定強度で締め固める。 【００１０】 【発明の効果】本発明によれば従来のように、排水機能
を具えた鋼管矢板を使用することなく既製の鋼管矢板に
よって山留めを行うことによって、地中への貫入力、及
び同鋼管矢板貫入に伴う地盤変形を小さく抑えて、過剰
間隙水圧の上昇を抑制することができる。 【００１１】また本発明によれば前記鋼管矢板の背面に
設置したドレーン材の排水機能と固化による地盤改良を
併用することによって、地盤改良の範囲を狭くすること
ができ、更にまた前記鋼管矢板と構造物との間を流動化
処理土によって埋め戻すことによって狭い範囲の地盤改
良を可能ならしめ、施工性を改善し、地中線状構造物の
液状化対策効果を向上しうるものである。
掘割道路等の地中埋設物等の地盤上、又は地盤中を線状
に横切る連続的な地中線状構造物の液状化対策工法に係
るものである。 【０００２】 【従来の技術】従来、この種の工法としては、（イ）排
水機能を具えた鋼矢板や鋼管杭を構造物の長手方向に設
置することによって、地震時において地盤に発生した過
剰間隙水圧の上昇を抑止するとともに、逸散させ、地盤
と構造物を安定に保持する方法、（ロ）対象構造物の長
手方向の液状化地盤を固化改良することによって、同固
化地盤に囲まれた砂地盤のせん断変形を抑止し、過剰間
隙水圧の発生を防止する方法が採用されている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記
（イ）における如き排水機能を具えた鋼矢板や鋼管杭
は、既存の鋼矢板や鋼管杭にくらべてより大きな地中へ
の貫入力を必要とし、貫入に伴う地盤変形も大きくな
る。また前記（ロ）における如き地震時の砂地盤におけ
るせん断変形の抑止や、過剰間隙水圧の発生の防止を、
固化処理による地盤改良だけで行う場合、広範囲で、且
つ深い深度（非液状化層）まで改良する必要がある。 【０００４】更に鋼矢板と構造物との狭い間を固化処理
し、所要の強度や締め固めを得ることは難しい。本発明
は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案されたもの
で、その目的とする処は既製の鋼管矢板を使用し、地盤
改良の範囲を狭めることが可能となる地中線状構造物の
液状化対策工法を提供する点にある。 【０００５】 【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る地中線状構造物の液状化対策工法は、
地中線状構造物が構築された地盤に、該構造物の長手方
向に亘って既製の鋼管矢板を不透水層に達するまで貫入
して山留め壁を構築し、前記山留め壁の間の地盤箇所を
前記構造物底版まで掘削し、前記鋼管矢板の背面で地表
面である前記鋼管矢板の上端から前記構造物底版よりも
深い位置までドレーン材を設置し、土とセメントと水と
を混練した流動化処理土で、前記構造物と前記山留め壁
との間を埋め戻すと共に前記構造物を埋設し、前記構造
物の上方の地盤及び前記構造物と前記山留め壁との間の
地盤を締め固めるようにしたことを特徴とする。 【０００６】 【作用】本発明によれば前記したように、既製の鋼管矢
板を使用して山留めを行い、構造物の底版まで掘削する
ものであって、このように既製の鋼管矢板を使用したこ
とによって排水機能を具えた鋼矢板に比して地中への貫
入力、地盤への矢板貫入に伴う地盤変形を小さくする。 【０００７】また掘削後、鋼管矢板背面にドレーン材を
設置することによって、同ドレーン材の排水機能と固化
により、構造物底部地盤の間隙水の上昇量を抑え、地盤
改良を行う範囲を狭め、更に構造物と鋼管矢板との間に
前記ドレーン材の設置と並行して流動化処理土を埋め戻
すことによって、狭い範囲の地盤を所定の強度で締め固
めることが可能となる。 【０００８】 【実施例】以下、本発明を共同溝として用いられている
地中線状構造物の液状化対策に適用した図示の実施例に
ついて説明する。地中線状構造物１が構築された地盤２
に、同構造物１の長手方向に亘って既製の鋼管矢板３を
不透水層４に達するまで貫入して山留め壁を構築し、前
記山留め壁の間の地盤箇所を前記構造物１の底版位置ま
で掘削する。 【０００９】次いでドレーン材５が掘削底より深い位置
まで設けられる個所だけ、鋼管矢板３の背面にドレーン
材５を設置するための削孔を行い、同削孔部内にプラス
チック製の人工ドレーン材等よりなるドレーン材５を、
埋め戻しを行う位置まで鋼管矢板３の背面に設置する。
すなわち、前記鋼管矢板３の背面で地表面である前記鋼
管矢板３の上端から前記構造物底版よりも深い位置まで
ドレーン材５を設置する。前記ドレーン材５の設置と並
行して、例えば土とセメントと水とを混練した流動化処
理土６で、前記鋼管矢板３からなる土留め壁と構造物１
との間の埋め戻しを行うと共に構造物１を埋設し、以上
の作業を埋め戻し最終位置まで繰り返して行い、狭い範
囲の地盤、すなわち、構造物１の上方の地盤及び構造物
１と土留め壁との間の地盤を所定強度で締め固める。 【００１０】 【発明の効果】本発明によれば従来のように、排水機能
を具えた鋼管矢板を使用することなく既製の鋼管矢板に
よって山留めを行うことによって、地中への貫入力、及
び同鋼管矢板貫入に伴う地盤変形を小さく抑えて、過剰
間隙水圧の上昇を抑制することができる。 【００１１】また本発明によれば前記鋼管矢板の背面に
設置したドレーン材の排水機能と固化による地盤改良を
併用することによって、地盤改良の範囲を狭くすること
ができ、更にまた前記鋼管矢板と構造物との間を流動化
処理土によって埋め戻すことによって狭い範囲の地盤改
良を可能ならしめ、施工性を改善し、地中線状構造物の
液状化対策効果を向上しうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明を共同溝として用いられている地中線状
構造物の液状化対策工法に適用した場合の実施例を示す
側断面図である。 【図２】図１の平断面図である。 【符号の説明】 １ 地中線状構造物 ２ 地盤 ３ 鋼管矢板 ４ 不透水層 ５ ドレーン材 ６ 流動化処理土
構造物の液状化対策工法に適用した場合の実施例を示す
側断面図である。 【図２】図１の平断面図である。 【符号の説明】 １ 地中線状構造物 ２ 地盤 ３ 鋼管矢板 ４ 不透水層 ５ ドレーン材 ６ 流動化処理土
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フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平４−131430（ＪＰ，Ａ)
特開 平４−131429（ＪＰ，Ａ)
特開 昭53−78610（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
E02D 3/10 103
E02D 27/34
E02D 29/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 地中線状構造物が構築された地盤に、該
構造物の長手方向に亘って既製の鋼管矢板を不透水層に
達するまで貫入して山留め壁を構築し、前記山留め壁の間の地盤箇所を前記 構造物底版まで掘削
し、 前記鋼管矢板の背面で地表面である前記鋼管矢板の上端
から前記構造物底版よりも深い位置までドレーン材を設
置し、 土とセメントと水とを混練した 流動化処理土で、前記構
造物と前記山留め壁との間を埋め戻すと共に前記構造物
を埋設し、 前記構造物の上方の地盤及び前記構造物と前記山留め壁
との間の地盤を 締め固めるようにした、 ことを特徴とする地中線状構造物の液状化対策工法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09649494A JP3438942B2 (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | 地中線状構造物の液状化対策工法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09649494A JP3438942B2 (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | 地中線状構造物の液状化対策工法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07300845A JPH07300845A (ja) | 1995-11-14 |
| JP3438942B2 true JP3438942B2 (ja) | 2003-08-18 |
Family
ID=14166646
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP09649494A Expired - Lifetime JP3438942B2 (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | 地中線状構造物の液状化対策工法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3438942B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5382900B2 (ja) * | 2006-03-29 | 2014-01-08 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 液状化による地中構造物の浮き上がり防止方法 |
| JP5364403B2 (ja) * | 2009-03-13 | 2013-12-11 | 株式会社竹中工務店 | 地盤改良構造 |
| JP5267879B2 (ja) * | 2009-06-25 | 2013-08-21 | 清水建設株式会社 | ボックスカルバートの耐震補強構造 |
| ES2580927T3 (es) * | 2011-06-29 | 2016-08-30 | Torrescamara Y Cía De Obras, S.A. | Estructura de transición y método de construcción |
-
1994
- 1994-05-10 JP JP09649494A patent/JP3438942B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07300845A (ja) | 1995-11-14 |
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