JP3438790B2 - ベーキング装置 - Google Patents

ベーキング装置

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JP3438790B2
JP3438790B2 JP17725994A JP17725994A JP3438790B2 JP 3438790 B2 JP3438790 B2 JP 3438790B2 JP 17725994 A JP17725994 A JP 17725994A JP 17725994 A JP17725994 A JP 17725994A JP 3438790 B2 JP3438790 B2 JP 3438790B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はベーキング装置に係り、
特に、レジストを塗布した半導体基板を加熱処理するベ
ーキング装置に関する。
【0002】化学増幅型レジストを用いるパターン形成
では、化学増幅型レジストを塗布した半導体基板を電子
ビーム等で露光した後、ベーキング装置で加熱して、露
光した部分に樹脂を形成させる。この樹脂形成の寸法精
度によりパターンの寸法精度,解像性が決まる。このベ
ーキング装置では、よりパターンの寸法精度,解像性を
上げられることが必要とされている。
【0003】
【従来の技術】近年、微細パターン形成において、化学
増幅型レジストが用いられている。図4は、化学増幅型
レジストを用いたパターン形成の説明図を示す。
【0004】図4(A)に示すように、化学増幅型レジ
スト101を塗布した半導体基板(以下、単に基板と記
す)81の、パターンを形成させる部分に対して、電子
ビーム等で露光すると、この露光した部分102には酸
が発生する。この後、ポストエクスポージャベーク(P
EB)により、発生した酸を触媒として樹脂を架橋させ
る。PEBでは、基板81をホットプレートを用いて最
適な温度でベークする。ベーク終了後は、基板81を徐
々に冷却した後、現像処理を行い、レジストの不要部分
を除去して、パターンを形成する。図4(B)は、現像
処理後、基板81上で露光部分に形成されたパターン1
03を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】化学増幅型レジストを
用いる場合、ベーキング時の温度により、露光部分に発
生した酸の拡散状態が変化し、これに対応して樹脂が架
橋される部分も変化する。このため、パターンの寸法精
度,解像性は、ベーキング温度による影響が大きい。
【0006】ベーキング装置では、ベーキング時の温度
を安定させるため、ベーキング槽のホットプレートの周
囲を覆うカバーが設けられている。しかし、従来のベー
キング装置では、カバー等の断熱性が不十分で、ベーキ
ング槽内の雰囲気の温度が不均一になり、パターンの寸
法精度,解像性が低下するという問題がある。
【0007】また、従来のベーキング装置では、ベーキ
ング槽のホットプレートの温度分布が不均一で、ホット
プレートの外周部の温度が中央部の温度より低温化して
しまい、この温度差により基板面内のパターンの寸法精
度の低下,解像性の分布が生じるという問題がある。
【0008】ベーキングを開始する前の基板温度はベー
キング時の基板温度に影響を与えて、酸の拡散状態を変
化させる。図5は、ベーキング時の基板温度と形成され
るパターンとの関係の説明図を示す。
【0009】ベーキング時の基板温度が適温の場合は、
ベーキング時の酸の拡散が最適となり、図5(A)に示
すように、最良の寸法精度のパターン103aが形成さ
れる。
【0010】ベーキング時の基板温度が適温よりも高い
高温の場合は、ベーキング時の酸の拡散が進みすぎ、図
5(B)に示すように、形成されたパターン103b
は、パターン幅が広がり、寸法精度が悪くなる。
【0011】ベーキング時の基板温度が適温よりも低い
低温の場合は、ベーキング時の酸の拡散が十分進まず、
図5(C)に示すように、形成されたパターン103c
は、パターン幅が狭くなり、寸法精度が悪くなる。
【0012】従来のベーキング装置では、ベーキングを
開始する前の基板は、ベーキング槽直前で待機するた
め、ベーキング槽の温度の影響を受けて、基板温度が上
昇してしまう。特に待機時間が一定でないため、基板の
温度上昇も変化する。このため、パターンの寸法精度,
解像性が悪くなるという問題がある。
【0013】また、従来のベーキング装置では、ベーキ
ング終了後、基板を自然冷却したため、酸の拡散が進行
してしまい、パターンの寸法精度,解像性が悪くなると
いう問題がある。
【0014】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、半導体基板の温度を高精度で制御でき、パターンの
寸法精度,解像性を向上させることができるベーキング
装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題は、下記各手段
により解決される。
【0016】請求項1の発明は、レジスト塗布後にパタ
ーン形成のため露光した半導体基板を、ベーキング槽に
てヒータを内蔵するホットプレートに載せてベーキング
するベーキング装置において、前記ホットプレートの外
周、及び、前記ホットプレート上に載置された半導体基
板の周囲を覆う断熱カバーを、真空層を内部に有する隔
壁で形成した構成とする。
【0017】請求項4の発明では、前記ホットプレート
は、前記ホットプレート上の放熱特性の不均一さを補償
するように、前記ホットプレートの中央部から外周部に
行くのに従って、前記ヒータの単位面積当たりの発熱量
を増加させた構成とする。
【0018】請求項5の発明では、前記ヒータ内部に複
数の温度センサを設け、前記各温度センサで検出された
温度を基に、ヒータ温度調節器により前記ヒータの温度
を制御して前記ホットプレートの温度を所定値に制御す
る構成とする。
【0019】請求項6の発明では、前記断熱カバーに囲
まれた空間内で前記半導体基板に近接して、複数の温度
センサを設け、前記各温度センサで検出された温度を基
に、雰囲気温度調節器により前記空間内に充填する気体
の温度を制御して前記半導体基板の表面付近の温度を所
定値に制御する構成とする。
【0020】請求項7の発明では、一定温度に制御され
た冷却水を循環させたホットプレートと、真空層を内部
に有する隔壁で形成されており、前記ホットプレートの
外周、及び前記ホットプレート上に載置された半導体基
板の周囲を覆う断熱カバーとを備えており、前記断熱カ
バーに囲まれた空間内に一定温度に制御された気体が充
填された気体置換層を設け、前記ベーキング槽における
前記半導体基板のベーキング開始前に、前記気体置換槽
にて、前記半導体基板の表面温度を一定温度に制御する
構成とする。
【0021】請求項8の発明では、一定温度に制御され
た冷却水を循環させたホットプレートと、真空層を内部
に有する隔壁で形成されており、前記ホットプレートの
外周、及び前記ホットプレート上に載置された半導体基
板の周囲を覆う断熱カバーとを備えており、前記断熱カ
バーに囲まれた空間内に一定温度に制御された気体が充
填された基板冷却槽を設け、前記半導体基板のベーキン
グ終了後に、前記基板冷却槽にて、前記半導体基板の表
面温度を一定温度まで急速に冷却する構成とする。キン
グ装置。
【0022】
【作用】請求項1の発明では、断熱カバーが真空層を有
するため、断熱カバーの断熱性が極めて優れており、断
熱カバーからの放熱を極度に少なくすることができ、こ
れにより、ホットプレートの温度及びベーキング槽内の
雰囲気の温度を高精度に安定させることができる。
【0023】請求項4の発明では、ヒータによりホット
プレートの放熱特性を補償するため、ホットプレートの
全体を均一な温度に制御することができる。
【0024】請求項5の発明では、ホットプレートに内
蔵されるヒータ内部に設けた複数の温度センサにより検
出された温度を基にヒータ温度を制御するため、ホット
プレートの温度を高精度に制御することを可能とする。
【0025】請求項6の発明では、前記半導体基板に近
接して設けた複数の温度センサで検出された温度を基
に、断熱カバーに囲まれた空間内に充填する気体の温度
を制御するため、半導体基板の表面付近の温度を高精度
に制御することを可能とする。
【0026】請求項7の発明では、ベーキング槽におけ
るベーキング開始前に、気体置換槽にて、半導体基板の
表面温度を高精度で一定温度に制御することができる。
このため、ベーキング時の半導体基板の温度を最適温度
にすることができる。
【0027】請求項8の発明では、半導体基板のベーキ
ング終了後に、基板冷却槽にて、半導体基板の表面温度
を一定温度まで急速に冷却する。このため、冷却時のレ
ジストの温度による変化を少なくすることができ、パタ
ーンの寸法精度,解像性を向上させることを可能とす
る。
【0028】
【実施例】図1は本発明の一実施例のベーキング装置1
1の構成図を示す。ベーキング装置11は、ベーキング
前の基板を温度に制御するための気体置換槽12、ベー
キング槽13、ベーキング終了後の基板を冷却するため
の基板冷却槽14、搬送装置17を備えている。例え
ば、搬送装置17は、基板81が載せられる搬送ベルト
19と搬送ベルト19を駆動する回転ローラ18からな
る。なお、図1では、気体置換槽12、ベーキング槽1
3、基板冷却槽14を、夫々、側面から見た断面図で示
している。
【0029】気体置換槽12は、大略、ホットプレート
21、下カバー25、上カバー31、冷却水循環器4
2、冷却水温調器411 、温度センサ43、雰囲気温調
器45 1 、温度センサ48からなる。
【0030】ホットプレート21の内部には、冷却水循
環器42の循環路42aに続く水路が、ホットプレート
21の上面21a付近を通って配設されている。この水
路を、冷却水循環器42により冷却水が循環する。
【0031】温度センサ43は、ホットプレート21の
上面21a付近に複数配設されている。冷却水温調器4
1 は、温度センサ43で検出されたホットプレート2
1の上面21a付近の温度を基にして、ホットプレート
21の上面21a付近を循環する冷却水の温度が一定温
度となるように、冷却水温調器411 への加熱量を制御
する。これにより、ホットプレート21の上面21aの
温度が、高精度で一定温度に調整される。
【0032】ホットプレート21の外周は、下カバー2
5で覆われている。下カバー25は、内部に真空層27
を有する隔壁26で形成されている。隔壁26は、断熱
性の優れた材料、例えば、金属,セラミック,ガラス等
で形成されている。
【0033】半導体基板81が載置されるホットプレー
ト21の上面21aの周囲を覆う上カバー31は、内部
に真空層33を有する隔壁32で形成されている。隔壁
32は、断熱性の優れた材料、例えば、金属,セラミッ
ク,ガラス等で形成されている。また、上カバー31の
内面側には、熱を反射する反射板34が設けてある。
【0034】雰囲気温調器451 で温度調整された窒素
ガスは、導入路47により上カバー31に囲まれた空間
内に充填される。これにより、この空間内の気体が窒素
ガスで置換される。
【0035】温度センサ48は、ホットプレート21の
上面21aに載置される基板81に近接して複数個配設
されており、リード線49により、雰囲気温調器451
に接続されている。なお、リード線49の長さを調整す
ることにより、温度センサ48を最適な位置に配設する
ことができる。
【0036】雰囲気温調器451 は、温度センサ48で
検出された基板81の表面付近の温度が一定温度となる
ように、充填する窒素ガスの温度を制御する。これによ
り、基板81の表面付近の雰囲気温度が高精度で一定温
度に調整される。
【0037】前記のように、ホットプレート21は、一
定温度に調整された冷却水により、上面21a付近が一
定温度に高精度で調整されており、かつ、上面21aの
周囲の雰囲気が、温度制御された例えば窒素ガスにより
一定温度に高精度で調整されている。
【0038】また、上カバー31と下カバー25は、真
空層33,27を持つため、断熱性が極めて優れてい
る。また、上カバー31の内面側の反射板34が熱を反
射する。このため、ホットプレート21及びホットプレ
ート21上部の雰囲気からの、下カバー25,上カバー
31を介しての放熱を極度に少なくすることができる。
【0039】上記のことから、この気体置換槽12で
は、ホットプレート21の上面21aに載置された基板
81を、高精度で一定温度に制御することができる。
【0040】なお、基板81は、例えば搬送装置17の
搬送ベルト19上に載せられて搬送されるため、ホット
プレート21の上面21aには、この搬送ベルト19が
通る溝が設けてある。搬送ベルト19は、例えば、所定
間隔で平行に配設された2本の細いベルトからなる。
【0041】ベーキング槽13は、大略、ホットプレー
ト51、下カバー55、上カバー61、ヒータ温調器7
1、温度センサ73、雰囲気温調器75、温度センサ7
8からなる。
【0042】ホットプレート51の内部の、ホットプレ
ート51の上面51a付近には、ホットプレート51を
加熱するためのヒータ53が装着されている。
【0043】温度センサ73は、ホットプレート51の
上面51a付近のヒータ53内部に、複数個配設されて
いる。ヒータ温調器71は、温度センサ73で検出され
たホットプレート51の上面51a付近の温度を基にし
て、ヒータ53の温度を制御して、ホットプレート51
の上面51aの温度を規定のベーキング温度に調整す
る。このようにして、ホットプレート51の上面51a
の温度が、規定のベーキング温度に高精度で調整され
る。
【0044】ホットプレート51の外周は、下カバー5
5で覆われている。下カバー55は、内部に真空層57
を有する隔壁56で形成されている。隔壁56は、断熱
性の優れた材料、例えば、金属,セラミック,ガラス等
で形成されている。
【0045】半導体基板81が載置されるホットプレー
ト51の上面51aの周囲を覆う上カバー61は、内部
に真空層63を有する隔壁62で形成されている。隔壁
62は、断熱性の優れた材料、例えば、金属,セラミッ
ク,ガラス等で形成されている。また、上カバー61の
内面には、反射板64が設けてある。
【0046】雰囲気温調器75で温度調整された例えば
窒素ガスは、導入路77により上カバー61に囲まれた
空間内に充填される。
【0047】温度センサ78は、ホットプレート51の
上面51aに載置される基板81に近接して複数個配設
されており、リード線79により、雰囲気温調器75に
接続されている。なお、リード線79の長さを調整する
ことにより、温度センサ78を最適な位置に配設するこ
とができる。
【0048】雰囲気温調器75は、温度センサ78で検
出された基板81の表面付近の温度が規定のベーキング
温度となるように、充填する例えば窒素ガスの温度を制
御する。これにより、基板81の表面付近の雰囲気温度
がベーキング温度に高精度で調整される。
【0049】また、ホットプレート51の上面51aに
は、搬送装置17の搬送ベルト19が通る溝が設けてあ
る。
【0050】図2は、ヒータ53の各種例の説明図を示
す。図2(A)のヒータ531 は、ホットプレート51
内に、同心円状にヒータ線531aが配設されている。
【0051】ホットプレート51は、中心部から外周部
に行くに従って、放熱性が高くなる特性を持つ。この放
熱特性を補償するように、ホットプレート51の中央部
から外周部に行くに従って、ヒータ531 の単位面積当
たりの発熱量を増加させた構成としている。
【0052】図2(B)のヒータ532 は、ホットプレ
ート51内に、放射状にヒータ線532aが配設されてい
る。ホットプレート51の放熱特性を補償するように、
ホットプレート51の中央部から外周部に行くに従っ
て、ヒータ532 の単位面積当たりの発熱量を増加させ
た構成としている。
【0053】図2(C)のヒータ533 は、ホットプレ
ート51内に、同心円状のヒータ線533aと放射状のヒ
ータ線533bとが配設されている。ホットプレート51
の放熱特性を補償するように、ホットプレート51の中
央部から外周部に行くに従って、ヒータ533 の単位面
積当たりの発熱量を増加させた構成としている。
【0054】図2(D)のヒータ534 は、ホットプレ
ート51内に、螺旋状に配設されている。ホットプレー
ト51の放熱特性を補償するように、ホットプレート5
1の中央部から外周部に行くに従って、ヒータ534
単位面積当たりの発熱量を増加させた構成としている。
【0055】前記のように、ホットプレート51は、温
度制御されたヒータ53により、ホットプレート51の
上面51a全体が均一に、規定のベーキング温度に高精
度に調整されている。かつ、上面51aの周囲の雰囲気
が、温度制御された例えば窒素ガスによりベーキング温
度に高精度に調整されている。
【0056】また、上カバー61と下カバー55は、真
空層63,57を持つため、断熱性が極めて優れてい
る。また、上カバー61の内面側の反射板64が熱を反
射する。このため、ホットプレート51及びホットプレ
ート51上部の雰囲気からの、下カバー55,上カバー
61を介しての放熱を極度に少なくすることができる。
【0057】上記のことから、このベーキング槽12で
は、ホットプレート51の上面51aに載置された基板
81を、高精度で規定のベーキング温度に制御すること
ができる。
【0058】基板冷却槽14は、気体置換槽12と同様
の構造であり、大略、ホットプレート21、下カバー2
5、内面側に反射板34を設けた上カバー31、冷却水
循環器42、冷却水温調器412 、温度センサ43、雰
囲気温調器452 、温度センサ48からなる。
【0059】冷却水温調器412 は、温度センサ43で
検出されたホットプレート21の上面21a付近の温度
を基にして、ホットプレート21の上面21a付近を循
環する冷却水の温度が一定温度となるように、冷却水温
調器412 への加熱量を制御する。これにより、ホット
プレート21の上面21aの温度が、高精度で一定温度
に調整される。
【0060】雰囲気温調器452 で温度調整された例え
ば窒素ガスは、導入路47により上カバー31に囲まれ
た空間内に充填される。なお、ベーキング終了後の基板
81を室温まで急冷することを可能とするため、窒素ガ
スの圧力は、気体置換槽12よりも高く設定してある。
【0061】温度センサ48は、ホットプレート21の
上面21aに載置される基板81に近接して複数個配設
されており、リード線49により、雰囲気温調器452
に接続されている。
【0062】雰囲気温調器452 は、温度センサ48で
検出された基板81の表面付近の温度が室温となるよう
に、充填する窒素ガス等の温度を制御する。これによ
り、基板81の表面付近の雰囲気温度が室温に冷却され
る。
【0063】また、ホットプレート21の上面21aに
は、搬送装置17の搬送ベルト19が通る溝が設けてあ
る。
【0064】次に、前記ベーキング装置11における基
板のベーキング処理の手順について説明する。
【0065】化学増幅型レジストを用いて、電子ビーム
で露光された、ベーキング処理前の基板81は、送出カ
セット85に収納されている。基板81は、送出カセッ
ト85から、搬送ベルト19により、気体置換槽12の
内部に搬送された後、ホットプレート21の上面21a
に載置される。
【0066】基板81をホットプレート21の上面21
aに載置するための機構としては、例えば、搬送ベルト
19がホットプレート21の上面21aの溝内を下方に
降下するのに伴い、搬送ベルト19上の基板81がホッ
トプレート21の上面21aに載置される機構が考えら
れる。
【0067】前記のように、気体置換槽12では、ホッ
トプレート21の上面21a、基板81の周囲の雰囲気
が高精度で一定の温度に調整されている。このため、所
定時間、ホットプレート21上に載置された基板81の
温度は、高精度で一定の温度に制御される。
【0068】本実施例では、気体置換槽12で一定温
度,例えば室温に制御した後、基板81は温度変化を生
じにくい利点がある。
【0069】気体置換槽12で一定温度に制御された基
板81は、搬送ベルト19によりベーキング槽13内に
搬送された後、ホットプレート51の上面51aに載置
される。
【0070】なお、温度を制御した基板81を大気にさ
らす時間を短くするため、気体置換槽12とベーキング
槽13は、極力近接して配設しておく。できれば、気体
置換槽12とベーキング槽13を密着させて、基板81
を大気にさらさずに、ベーキング槽13に搬送する構造
とすることが望ましい。
【0071】ベーキング槽13に搬送されて、ホットプ
レート51の上面51aに載置された基板81は、規定
のベーキング温度(例えば、95°C)で、所定時間ベ
ーキングされる。このベーキングにより、露光時に生成
された酸を触媒として、レジストの露光部分に樹脂が架
橋される。
【0072】前記のように、ベーキング槽13のホット
プレート51の温度、基板81周囲の雰囲気の温度が、
高精度でベーキング温度に制御されている。このため、
ベーキング槽13の温度精度に起因した、基板81面内
での酸の拡散状態のばらつき、及び、複数基板81同士
での酸の拡散状態のばらつきを無くすことができる。
【0073】また、気体置換槽12にて、基板81の温
度が高精度に一定温度に制御されているため、ベーキン
グ時の基板81の温度を、最適な温度に制御することが
できる。このため、ベーキング時の酸の拡散状態を最適
な状態とでき、図5(A)に示すように、最良の寸法精
度のパターンを形成させることができる。
【0074】ベーキング槽13にてベーキングが終了し
た基板81は、搬送ベルト19により、基板冷却槽14
に搬送される。
【0075】前記のように、基板冷却槽14のホットプ
レート21、基板81の周囲の雰囲気は、高精度に一定
温度に制御されている。このため、基板冷却槽14に搬
送されて、ホットプレート21の上面21上に載置され
た基板81は、急速に、室温まで冷却される。
【0076】例えば、ベーキング温度95°Cから室温
まで冷却するのに、従来の自然冷却で5分程度かかるの
に対して、30秒程度の短時間で冷却することができ
る。
【0077】このように、短時間で急速に基板81を冷
却することができるため、ベーキング終了後の酸の拡散
を極わずかに抑えることができ、従来装置での自然冷却
に比べて、パターンの寸法精度、解像性を向上させるこ
とができる。
【0078】冷却を終了した基板81は、酸の拡散が進
むことはない。冷却を終了した基板81は、搬送ベルト
19により搬送されて、収納カセット86に運ばれて格
納される。
【0079】この後、基板81の現像処理により、レジ
ストの不要部分が除去されて、パターンの形成が完了す
る。
【0080】前記のように、本実施例では、ベーキング
開始前に、気体置換槽12にて、基板81の表面温度を
高精度で一定温度に制御することができるため、ベーキ
ング時の基板81の温度を最適温度に制御して、酸の拡
散状態を最良状態とすることができ、かつ、基板81の
ベーキング終了後に、基板冷却槽14にて基板81を一
定温度まで急速に冷却するため、冷却時の酸の拡散を抑
えることができ、パターンの寸法精度,解像性を最大限
向上させることができる。
【0081】また、基板81を多数枚ベーキング処理す
る際の、パターンの寸法精度,解像性のばらつきを極め
て小さくすることができる。
【0082】図3は、上カバーの別の例の側面から見た
断面図を示す。上カバー91は、前記の上カバー31、
上カバー61の代わりに用いるもので、真空層93を持
つ隔壁92で形成されており、内面に反射板94が設け
られている。反射板94をドーム形状に形成してあり、
これに合わせて、上カバー91もドーム形状に形成され
ている。反射板94がドーム形状であるため、反射した
熱をホットプレート21,51の上面21a,51aの
中央付近に集めることができ、上カバー91に囲まれた
空間内の雰囲気温度をより安定にすることができる。
【0083】なお、反射板の形状を、ドーム形状の代わ
りに、円錐形状とすることによっても、同様の効果を得
られる。
【0084】
【発明の効果】上述の如く、請求項1の発明によれば、
断熱カバーからの放熱を極度に少なくでき、ホットプレ
ートの温度及びベーキング槽内の雰囲気の温度を高精度
に安定させることができるため、半導体基板の温度を高
精度で制御でき、パターンの寸法精度,解像性を向上さ
せることができる。
【0085】請求項4の発明によれば、ヒータがホット
プレートの放熱特性を補償して、ホットプレートの全体
を均一な温度に制御することができるため、ホットプレ
ートに載置される半導体基板内のパターンの寸法精度,
解像性を向上させることができる。
【0086】請求項5の発明によれば、ホットプレート
に内蔵されるヒータ内部に設けた複数の温度センサによ
り検出された温度を基にヒータ温度を制御するため、ホ
ットプレートの温度を高精度に制御することができる。
【0087】請求項6の発明によれば、前記半導体基板
に近接して設けた複数の温度センサで検出された温度を
基に、断熱カバーに囲まれた空間内に充填する気体の温
度を制御するため、半導体基板の表面付近の温度を高精
度に制御することができる。
【0088】請求項7の発明によれば、ベーキング槽に
おけるベーキング開始前に、気体置換槽にて、半導体基
板の表面温度を高精度で一定温度に制御することができ
るため、ベーキング時の半導体基板の温度を最適温度に
することができ、パターンの寸法精度,解像性を向上さ
せることができる。
【0089】請求項8の発明によれば、半導体基板のベ
ーキング終了後に、基板冷却槽にて、半導体基板の表面
温度を一定温度まで急速に冷却するため、冷却時のレジ
ストの温度による変化を少なくすることができ、パター
ンの寸法精度,解像性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のベーキング装置の構成図で
ある。
【図2】ヒータの各種例の説明図である。
【図3】上カバーの別の例の側面から見た断面図であ
る。
【図4】化学増幅型レジストを用いたパターン形成の説
明図である。
【図5】ベーキング時の基板温度と形成されるパターン
との関係の説明図である。
【符号の説明】
11 ベーキング装置 12 気体置換槽 13 ベーキング槽 14 基板冷却槽 17 搬送装置 18 回転ローラ 19 搬送ベルト 21 ホットプレート 25 下カバー 26 隔壁 27 真空層 31 上カバー 32 隔壁 33 真空層 34 反射板 411 ,412 冷却水温調器 42 冷却水循環器 43 温度センサ 451 ,452 雰囲気温調器 48 温度センサ 51 ホットプレート 53、531 〜534 ヒータ 55 下カバー 56 隔壁 57 真空層 61 上カバー 62 隔壁 63 真空層 64 反射板 71 ヒータ温調器 73 温度センサ 75 雰囲気温調器 78 温度センサ 81 半導体基板 85 送出カセット 86 収納カセット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−131016(JP,A) 特開 平4−158512(JP,A) 特開 平6−104248(JP,A) 特開 昭63−174438(JP,A) 実開 平5−31223(JP,U) 実開 平3−53832(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 1/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レジスト塗布後にパターン形成のため露
    光した半導体基板(81)を、ベーキング槽(13)に
    てヒータ(53)を内蔵するホットプレート(51)に
    載せてベーキングするベーキング装置において、 前記ホットプレート(51)の外周、及び、前記ホット
    プレート(51)上に載置された半導体基板(81)の
    周囲を覆う断熱カバー(55,61)を、真空層(5
    7,63)を内部に有する隔壁(56,62)で形成し
    たことを特徴とするベーキング装置。
  2. 【請求項2】 前記断熱カバー(55,61)の隔壁
    (56,62)を、金属、セラミック又はガラスを用い
    て形成したことを特徴とする請求項1記載のベーキング
    装置。
  3. 【請求項3】 前記断熱カバー(55,61)の少なく
    とも内面に熱を反射する反射板(64)を設けたことを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載のベーキング装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ホットプレート(51)は、前記ホ
    ットプレート(51)上の放熱特性の不均一さを補償す
    るように、前記ホットプレート(51)の中央部から外
    周部に行くのに従って、前記ヒータ(53)の単位面積
    当たりの発熱量を増加させたことを特徴とする請求項1
    記載のベーキング装置。
  5. 【請求項5】 前記ヒータ(53)内部に複数の温度セ
    ンサ(73)を設け、前記各温度センサ(73)で検出
    された温度を基に、ヒータ温度調節器(71)により前
    記ヒータ(53)の温度を制御して前記ホットプレート
    (51)の温度を所定値に制御することをを特徴とする
    請求項1又は請求項4記載のベーキング装置。
  6. 【請求項6】 前記断熱カバー(55,61)に囲まれ
    た空間内で前記半導体基板(81)に近接して、複数の
    温度センサ(78)を設け、前記各温度センサで(7
    8)検出された温度を基に、雰囲気温度調節器(75)
    により前記空間内に充填する気体の温度を制御して前記
    半導体基板(81)の表面付近の温度を所定値に制御す
    ることを特徴とする請求項5記載のベーキング装置。
  7. 【請求項7】 一定温度に制御された冷却水を循環させ
    たホットプレート(21)と、真空層(27,33)を
    内部に有する隔壁(26,32)で形成されており、前
    記ホットプレート(21)の外周、及び前記ホットプレ
    ート(21)上に載置された半導体基板(81)の周囲
    を覆う断熱カバー(25,31)とを備えており、前記
    断熱カバー(25,31)に囲まれた空間内に一定温度
    に制御された気体が充填された気体置換層(12)を設
    け、 前記ベーキング槽(13)における前記半導体基板(8
    1)のベーキング開始前に、前記気体置換槽(12)に
    て、前記半導体基板(81)の表面温度を一定温度に制
    御することを特徴とする請求項1記載のベーキング装
    置。
  8. 【請求項8】 一定温度に制御された冷却水を循環させ
    たホットプレート(21)と、真空層(27,33)を
    内部に有する隔壁(26,32)で形成されており、前
    記ホットプレート(21)の外周、及び前記ホットプレ
    ート(21)上に載置された半導体基板(81)の周囲
    を覆う断熱カバー(25,31)とを備えており、前記
    断熱カバー(25,31)に囲まれた空間内に一定温度
    に制御された気体が充填された基板冷却槽を設け、 前記半導体基板(81)のベーキング終了後に、前記基
    板冷却槽(14)にて、前記半導体基板(81)の表面
    温度を一定温度まで急速に冷却することを特徴とする請
    求項1又は請求項12記載のベーキング装置。
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