JP3438673B2 - 磁気特性の安定したマルテンサイト系ステンレス鋼 - Google Patents

磁気特性の安定したマルテンサイト系ステンレス鋼

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、母材の磁気特性が
安定したマルテンサイト系ステンレス鋼に関し、主とし
て油田、ガス田から採取した原油あるいは天然ガスの輸
送に使用されるラインパイプ用マルテンサイト系ステン
レス鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】海底油田より石油・天然ガスを汲み上げ
るためのフローラインおよびそれらを長距離輸送する低
温環境にさらされているパイプライン内での流体は、例
えば操業休止時にハイドレード化、つまりパイプ内で流
体が部分的に凍りつくため、生産再開不可等の問題が生
じ、操業上大きな問題となっている。従来、操業中止時
は、配管内にインヒビターを注入することにより流体の
温度低下を阻止し、ハイドレード化を防止してきた。
【0003】ところが、近年、配管に直接通電すること
により流体そのものを加熱してハイドレード化を防止す
る方法も使われてきている。この場合、交流電源を使用
するために、配管の磁気特性にバラツキが生じると、電
気抵抗のバラツキとなり、最終的に配管内の流体温度の
バラツキへと発展し、流体が部分的にハイドレード化す
ることがある。このような部分的ハイドレート化も生産
再開不可の原因となり、その解決が求められている。な
お、直接通電は、ラインパイプの円周上に所定間隔を置
いて設けた環状電極からなる加熱手段を設け、両電極間
に外部から任意の電流を流すことで行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のパイプライン用としての特性を満足するとともに、磁
気特性、例えば透磁率が安定したマルテンサイト系ステ
ンレス鋼を提供することである。
【0005】具体的には、本発明の目的は、微量硫化水
素を含む炭酸ガス環境であって流体が比較的低温にさら
される環境下で使用される、直接通電による加熱手段を
備える配管用に適するマルテンサイト系ステンレス鋼を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】従来にあっても、例えば
特開平5−287455号公報においては、炭酸ガス、硫化水
素、塩素イオンなどを含む極めて厳しい腐食環境下で使
用するに適するマルテンサイト系ステンレス鋼が提案さ
れており、また特開平10−130787号公報にも同様な開示
がある。
【0007】しかしながら、これらの従来技術は得られ
るマルテンサイト系ステンレス鋼に通電加熱するという
事態は全く想定していないため、通電による加熱に影響
を与える磁気特性、例えば透磁率のバラツキは全く考慮
していない。
【0008】ここに、本発明者らは、上記目的を達成す
べく、種々検討を重ねた結果、磁気特性のバラツキの原
因が組織の不均一性によるものであって、特に、安定化
した残留オーステナイトとAc1 点以上の温度で焼戻しあ
るいは焼ならしに際して生成するマルテンサイト、すな
わちフレッシュマルテンサイトの存在が不均一性の大き
な原因であることを知り、さらに検討を重ねた。
【0009】そこで、本発明者らは、そのような残留オ
ーステナイトとフレッシュマルテンサイトを均一に分散
させるよりも、それ自体の存在を可及的少とすることに
着目し、さらに検討を重ねた結果、安定な残留オーステ
ナイト率+フレッシュマルテンサイト率の総和と合金元
素の組成との間に一定の相関があることを知り、本発明
を完成した。
【0010】ここに、「フレッシュマルテンサイト」
は、Ac1 点以上の温度での焼戻しあるいは焼ならし後に
生成するマルテンサイトを言い、Ac1 点以下の温度での
焼戻し、あるいは焼ならしマルテンサイトとは区別され
る。
【0011】すなわち、それらの結果によれば、母材中
の残留オーステナイト率+フレッシュマルテンサイト率
を25%以下に抑えることにより、磁気特性が安定した降
伏応力550 〜750MPaのマルテンサイト系ステンレス鋼が
製造可能であることを知り、本発明を完成した。
【0012】ここに、本発明は次の通りである。 (1) 質量%で C:0.001 〜0.04%、Mn:≦2.0 %、P≦0.03%、S≦
0.01%、 Cr:9〜15%、Ni:0.5 〜9%、Al:0.001 〜0.2 %を
含有し、かつ R=Cr+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15 を満足し、焼戻し後の母材中残留オーステナイト率+フ
レッシュマルテンサイト率の総和が25%以下である、磁
気特性が安定したマルテンサイト系ステンレス鋼。
【0013】(2) 質量%でC:0.001 〜0.04%、Mn≦2.
0 %、P≦0.03%、S≦0.01%、 Cr:9〜15%、Ni:0.5 〜9%、Al:0.001 〜0.2 %を
含有するとともにMo+W/2:3.0 以下のMoおよびWのう
ちから1種または2種を含有し、かつ R=Cr+4Mo+2W+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15 を満足し、焼戻し後の母材中残留オーステナイト率+フ
レッシュマルテンサイト率の総和が25%以下である、磁
気特性が安定したマルテンサイト系ステンレス鋼。
【0014】(3) 質量%で C:0.001 〜0.04%、Mn≦2.0 %、P≦0.03%、S≦0.
01%、 Cr:9〜15%、Ni:0.5 〜9%、Al:0.001 〜0.2 %を
含有するとともに Ti:0.005 〜0.10%、Nb:0.005 〜0.10%、V:0.005
〜0.10%、 Zr:0.005 〜0.10%のうちから1種または2種を含有
し、かつ R=Cr+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15 を満足し、焼戻し後の母材中残留オーステナイト率+フ
レッシュマルテンサイト率の総和が25%以下である、磁
気特性が安定したマルテンサイト系ステンレス鋼。
【0015】(4) 質量%で C:0.001 〜0.04%、Mn:≦2.0 %、P≦0.03%、S≦
0.01%、 Cr:9〜15%、Ni:0.5 〜9%、Al:0.001 〜0.2 %を
含有するとともにMo+W/2:3.0 以下のMoおよびWのう
ちから1種または2種を含有し、 Ti:0.005 〜0.10%、Nb:0.005 〜0.10%、V:0.005
〜0.10%、 Zr:0.005 〜0.10%のうちから1種または2種を含有
し、かつ R=Cr+4Mo+2W+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15 を満足し、焼戻し後の母材中残留オーステナイト率+フ
レッシュマルテンサイト率の総和が25%以下である、磁
気特性が安定したマルテンサイト系ステンレス鋼。
【0016】(5) 上記(1) ないし(4) のいずれかの成分
組成を満たし、Ca:0.001 〜0.05%、Mg:0.001 〜0.05
%、La:0.001 〜0.05%およびCe:0.001 〜0.05%のう
ちから1種または2種を含有し、かつ R=Cr+4Mo+2W+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15 を満足し、焼戻し後の母材中残留オーステナイト率+フ
レッシュマルテンサイト率の総和が25%以下である、磁
気特性が安定したマルテンサイト系ステンレス鋼。以
下、これらを便宜上それぞれ第1発明ないし第5発明と
称することもある。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明において、成分組成を前
述したように数値限定した理由を以下に説明する。な
お、%は質量%で表わす。
【0018】C:その含有量が0.04%を越えると、鋼の
靱性が悪くなり、また、耐応力腐食割れ性も確保できな
くなるため、上限を0.04%と定めた。C%は低ければ低
い方がいいが、経済的に製造容易なことを考慮して、0.
001 %を下限とした。そこでC添加量を0.001 〜0.04%
とした。
【0019】Mn:Mnは脱酸成分として必要な成分である
が、その含有量が2.0 %を越えると熱間加工性が劣化す
るようになることから、上限を2.0 %と定めた。なお、
0.5 %未満ではマルテンサイト率の低下につながり、靱
性が悪化するため好ましくは、0.5 〜2.0 %である。
【0020】Si:本発明においてSiはその配合の有無お
よびその含有量は特に制限されない。しかし、余り多量
に添加されると靱性低下となることから、好ましくは2.
0 %以下とする。
【0021】P:不可避不純物としてのP成分には、そ
の含有量が0.03%を越えると、硫化水素環境での硫化物
割れ性を高める作用が現れるので、上限を0.03%と定め
た。
【0022】S:不可避不純物としてのS成分には、そ
の含有量が0.01%を越えると、熱間加工性を劣化させる
作用があるので、上限値を0.01%と定めた。
【0023】Cr:Crは耐炭酸ガス腐食性を向上させる成
分である。9%未満では十分な耐炭酸ガス腐食性を得ら
れない。また、15%超では、焼入れままでマルテンサイ
ト相を得ることが難しいので、Cr含量は9〜15%とし
た。
【0024】Ni:Niは焼入れ、焼戻し後の組織を高マル
テンサイト率とするために必要である。焼入れままの組
織は、Ni添加量が0.5 %未満ではフェライトに、一方、
9%を超えるとオーステナイトとなるため、Niの添加範
囲を0.5 〜9%とした。好ましくは、1〜9%である。
【0025】Al:Alは、製鋼過程で脱酸剤として必要な
元素であるが、Alの含有量が0.001 %未満では所望の脱
酸効果が得られない。逆に、その含有量が0.2 %を超え
ると、非金属介在物が多くなって靱性および耐食性が劣
化する。よって、Al含有量は0.001 〜0.2 %とした。
【0026】上記各成分のほか、さらに本発明の実施態
様にあっては、次の各群から選んだ1種または2種以上
の元素を含有してもよい。 (1) Mo+W/2:3.0 %以下を満たす、Mo、Wのうちから
選ばれた1種または2種。
【0027】(2) Nb:0.005 〜0.10%、Ti:0.005 〜0.
10%、V:0.005 〜0.10%、Zr:0.005 〜0.10のうちか
ら選んだ1種または2種以上。 (3) Ca:0.001 〜0.05%、Mg:0.001 〜0.05%、La:0.
001 〜0.05%、およびCe:0.001 〜0.05%のうちから選
んだ1種または2種以上。
【0028】これらの元素の添加理由および含有量の限
定理由を以下に説明する。 Mo、W:Mo、Wは、Crの共存下で炭酸ガス環境での局部
腐食を防止する元素である。本発明の好適態様にあって
は、Mo+W/2:3.0 %以下を満たすようにMo、Wのうち
から1種または2種を含有する。Mo+W/2が3.0 %超と
なるように添加しても局部腐食を防止する効果は飽和す
るため、Mo+W/2を3.0 %以下添加することにした。
【0029】Nb、Ti、Zr、V:これらの元素は、Cを固
定し、強度バラツキを少なくするために添加するが、い
ずれも過剰に添加すると焼入れ、焼戻し後の組織を高マ
ルテンサイト率とすることができず、さらに、焼入れま
まの硬度も高くなりすぎ、耐応力腐食割れ性を低下させ
るので、Nb:0.005 〜0.10%、Ti:0.005 〜0.10%、
V:0.005 〜0.10%、Zr:0.005 〜0.10%とした。
【0030】Ca、Mg、La、Ce:いずれも鋼の熱間加工性
を向上させるのに有効な元素である。従って、その効果
を得たい場合には、これらのうち1種または2種以上を
選んで添加できる。しかし、いずれの元素もその含有量
が0.001 %未満では上記効果が得られない。一方、0.05
%を超えて添加含有させると、粗大な酸化物が生成し、
却って耐食性が低下する。よって、Ca:0.001 〜0.05
%、Mg:0.001 〜0.05%、La:0.001 〜0.05%、および
Ce:0.001 〜0.05%とした。これらの元素のうちで特に
好ましい添加元素は、Ca、Laである。
【0031】本発明で対象とする鋼は、焼入れままの組
織が高マルテンサイト率 (95%以上) で、かつ焼戻し後
の残留オーステナイト率+フレッシュマルテンサイト率
の総和が25%以下と規定される。
【0032】本発明において、焼入れ、焼戻し条件は特
に制限されないが、例えば、Ac3 点〜975 ℃に加熱後、
水あるいは油中に浸漬することで急冷し、焼入れマルテ
ンサイト組織としてから、500 〜Ac3 点に加熱してから
放冷することで焼戻し処理を行えばよい。
【0033】ここで、焼戻し後の残留オーステナイト率
+フレッシュマルテンサイト率の総和を25%以下とする
には、本発明のそれぞれにおいて含有する元素に応じ
て、次の(1) 式および(2) 式を満足する必要がある。
【0034】すなわち、第1発明の場合は(1) 式、第2
発明の場合は(2) 式、第3発明の場合は(1) 式、第4、
第5発明の場合は、(2) 式によって添加元素が規定され
る。
【0035】 R=Cr+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15 ・・・ (1) R=Cr+4Mo+2W+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15 ・・・ (2) なお、焼入れままの組織のマルテンサイト率、焼戻し後
の残留オーステナイト率、そしてフレッシュマルテンサ
イト率は、それぞれの組織の存在量の割合であって、実
体的には体積%であるが、数値それ自体は、本明細書で
は後述する実施例においても示すように、X線回折によ
る比強度および転位密度から計算で求めた数値であっ
て、単なる割合を示すものである。次に、本発明の作用
効果を実施例によってさらに具体的に説明する。
【0036】
【実施例】表1に示される成分組成をもった溶湯を通常
の電気炉で、次いで脱硫の目的でAr−酸素脱炭炉(AOD
炉) を使用して溶製した後、直径500 mmφのインゴット
を鍛造し、次いでこのインゴットに温度1200℃で熱間鍛
造を施して直径150 mmφのビレットを成形し、引き続い
て前記ビレットよりマンネスマン製管により直径168mm
φ×肉厚12mmの管とした。製管後、通常の条件下での焼
入れ焼戻しを行い、550 〜750 MPa の耐力を持つ管体を
製作した。
【0037】このようにして得られた管体から試験片を
採取・加工し、引張試験、シャルピー試験、残留オース
テナイト率、フレッシュマルテンサイト率、透磁率測
定、耐応力腐食割れ性試験を行い、得られた結果は表2
にまとめて示す。
【0038】これらの試験の要領は次の通りであった。 (A) 引張試験 試験温度:常温 試験片:4.0 mmφで平行部長さ20mm。
【0039】(B) シャルピー試験 焼入れ焼戻しのパイプよりフルサイズのシャルピー試験
片を切り出し、種々温度で試験した。
【0040】(C) 残留オーステナイト率 肉厚2mmの試験片を用いてX線回折を行い、マルテンサ
イト率と残留オーステナイト率の比強度を測定し、残留
オーステナイト率を計算した。
【0041】(D) フレッシュマルテンサイト率 焼入れ焼戻しを行った後、直径3mmの薄膜を切り出し、
透過電子顕微鏡観察を行った。フレッシュマルテンサイ
ト率は、転位密度から求めた。
【0042】(E) 透磁率測定 高周波磁気測定装置を用いて、リング状試験片 (内径33
mm、外径45mm、厚さ5mm) を管軸方向に5ヶサンプリン
グしてその透磁率を測定した。透磁率のバラツキは、5
ヶの試験片の透磁率の最大値と最小値の差として求め
た。
【0043】(F) 耐応力腐食割れ性試験 試験ガス:30barCO2+0.01barH2S 試験溶液:5%NaCl、pH4.5 試験温度:25℃ 浸漬時間:720hr 付加応力:0.2 %耐力の100 % 試験片:10mm幅×2mm厚×75mm長 (4点曲げ試験)
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】図1は、表1の本発明鋼および比較鋼の比
透磁率に及ぼす残留オーステナイト率+フレッシュマル
テンサイト率総和の影響を示すグラフである。これらも
分かるように、任意の残留オーステナイト率+フレッシ
ュマルテンサイト率総和に対して透磁率のバラツキが少
ないのは25%以下であるのは明らかである。
【0047】図2も、表2の結果をグラフ化して示す、
本発明鋼および比較鋼の残留オーステナイト率+フレッ
シュマルテンサイト率総和に対するR値(*) の影響を示
すグラフである。これからも分かるように、比透磁率の
バラツキが少ない残留オーステナイト率+フレッシュマ
ルテンサイト率総和が25%以下となるのはR値>−15の
ときである。 (*) R=Cr+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15 R=Cr+4Mo+2W+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15
【0048】
【発明の効果】以上に説明したごとく、本発明によれ
ば、耐応力腐食割れ性に優れかつ磁気特性の安定したマ
ルテンサイト系ステンレス鋼を製造可能であり、これに
よりラインパイプを構成すれば、配管に直接通電しても
効果的にハイドレード化を防止できるのであって、産業
技術上からみて本発明の今日的意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の結果を示すグラフである。
【図2】実施例の結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高部 秀樹 和歌山市湊1850番地 住友金属工業株式 会社和歌山製鉄所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量%で C:0.001 〜0.04%、Mn:≦2.0 %、P≦0.03%、S≦
    0.01%、 Cr:9〜15%、Ni:0.5 〜9%、Al:0.001 〜0.2 %を
    含有し、かつ R=Cr+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15 を満足し、焼戻し後の母材中残留オーステナイト率+フ
    レッシュマルテンサイト率の総和が25%以下である、磁
    気特性が安定したマルテンサイト系ステンレス鋼。
  2. 【請求項2】 質量%で C:0.001 〜0.04%、Mn≦2.0 %、P≦0.03%、S≦0.
    01%、 Cr:9〜15%、Ni:0.5 〜9%、Al:0.001 〜0.2 %を
    含有するとともにMo+W/2:3.0 以下のMoおよびWのう
    ちから1種または2種を含有し、かつ R=Cr+4Mo+2W+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15 を満足し、焼戻し後の母材中残留オーステナイト率+フ
    レッシュマルテンサイト率の総和が25%以下である、磁
    気特性が安定したマルテンサイト系ステンレス鋼。
  3. 【請求項3】 質量%で C:0.001 〜0.04%、Mn≦2.0 %、P≦0.03%、S≦0.
    01%、 Cr:9〜15%、Ni:0.5 〜9%、Al:0.001 〜0.2 %を
    含有するとともに Ti:0.005 〜0.10%、Nb:0.005 〜0.10%、V:0.005
    〜0.10%、Zr:0.005 〜0.10%のうちから1種または2
    種を含有し、かつ R=Cr+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15 を満足し、焼戻し後の母材中残留オーステナイト率+フ
    レッシュマルテンサイト率の総和が25%以下である、磁
    気特性が安定したマルテンサイト系ステンレス鋼。
  4. 【請求項4】 質量%で C:0.001 〜0.04%、Mn:≦2.0 %、P≦0.03%、S≦
    0.01%、 Cr:9〜15%、Ni:0.5 〜9%、Al:0.001 〜0.2 %を
    含有するとともにMo+W/2:3.0 以下のMoおよびWのう
    ちから1種または2種を含有し、 Ti:0.005 〜0.10%、Nb:0.005 〜0.10%、V:0.005
    〜0.10%、 Zr:0.005 〜0.10%のうちから1種または2種を含有
    し、かつ R=Cr+4Mo+2W+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15 を満足し、焼戻し後の母材中残留オーステナイト率+フ
    レッシュマルテンサイト率の総和が25%以下である、磁
    気特性が安定したマルテンサイト系ステンレス鋼。
  5. 【請求項5】 Ca:0.001 〜0.05%、Mg:0.001 〜0.05
    %、La:0.001 〜0.05%およびCe:0.001 〜0.05%のう
    ちから1種または2種を含有し、かつ R=Cr+4Mo+2W+12Al−2Mn−4Ni−30C>−15 を満足する、請求項1ないし4のいずれかに記載の磁気
    特性が安定したマルテンサイト系ステンレス鋼。
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