JP3438068B2 - 乾燥装置 - Google Patents

乾燥装置

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JP3438068B2
JP3438068B2 JP2000347358A JP2000347358A JP3438068B2 JP 3438068 B2 JP3438068 B2 JP 3438068B2 JP 2000347358 A JP2000347358 A JP 2000347358A JP 2000347358 A JP2000347358 A JP 2000347358A JP 3438068 B2 JP3438068 B2 JP 3438068B2
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drying
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/30Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies
    • Y02W10/37Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被乾燥物を波状コ
ンベア装置に載せて極低速搬送させる間に、天日と通風
により乾燥させる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を説明するに当たり、本発明
の図面を援用する。例えば、特開平7−308698号
公報に示されるように、工場、都市などの排水処理設備
から排出される有機性の汚泥を、天日と通風により乾燥
させる技術が公知である。この公報に開示された技術で
は、乾燥ボックスと波状コンベア装置を使用して、ペレ
ット状の汚泥を乾燥させる。即ち、図2に示されるよう
に、乾燥ボックスB内に配設された波状コンベア装置C
の上方走行部には、汚泥搬送ネット3が波状に配設され
ている。投入ホッパ8に投入された汚泥Qは、成型装置
Dによりペレット状に成型されて、前記汚泥搬送ネット
3上に落下される。汚泥搬送ネット3が極低速で周回走
行されると、前記汚泥Qは、極低速で搬送されながら、
天日による乾燥作用と通風による乾燥作用とにより、効
率よく乾燥される。この発明の場合、前記汚泥搬送ネッ
ト3を波状に配設したことにより、次に示す効果が奏さ
れる。(1)汚泥が、汚泥搬送ネットにより波状に搬送
されるため、上下の屈曲部において、該汚泥と汚泥搬送
ネットとの接触部が剥離されたり、反転されたりして、
該汚泥の表裏が天日に晒される。このため、汚泥の乾燥
が促進される。(2)汚泥搬送ネットの総走行長を、波
状コンベア装置の全長よりも長くすることができ、波状
コンベア装置をコンパクトなものにすることができる。
【0003】しかしながら、この発明の場合、汚泥の周
囲に存する空気の温度を、外気温よりも上げることは困
難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した不
具合に鑑み、波状コンベア装置によって、波状に搬送さ
れる被乾燥物を天日と通風により乾燥させる際に、より
効率的に乾燥させることができるようにすることを課題
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ための本発明は、被乾燥物を波状コンベア装置に載せて
極低速搬送させる間に、天日と通風により乾燥させる乾
燥装置であって、少なくとも天井壁部と、南面となる側
壁部とが金属板で構成されて、前記波状コンベア装置を
覆うためのほぼ密閉状をした乾燥ボックスと、前記乾燥
ボックス内の波状コンベア装置の少なくとも上方に配設
されて、該乾燥ボックス内で気流を生じさせるための送
風ファンとを備え、前記波状コンベア装置の搬送ベルト
上面に当たって反転する気流が、乾燥ボックスの各壁部
と接触する間に熱交換しながら、該乾燥ボックス内で循
環気流を生じさせて乾燥を行うことを特徴としている。
【0006】請求項1に記載の発明の場合、乾燥ボック
スの少なくとも天井壁部と、南面となる側壁部は、天日
により最も加熱され易い部分であり、この部分が金属板
で形成されているために、天日乾燥時には、集熱して比
較的高温となる。乾燥ボックス内の空気は、前記天井壁
部及び側壁部と接触して伝導伝熱されるため、その温度
が高められる。しかも、ボックス内空気に対して放射伝
熱も行われて、前記乾燥ボックス内の空気の温度は、更
に高められ、外気温よりも高くなる。このようにして加
温されたボックス内空気は、各送風ファンの作用によっ
て、波状コンベア装置の搬送ベルトに載せられた被乾燥
物に衝突する。しかも、前記搬送ベルトは、波状となっ
て走行するために、この上方に配設された各送風ファン
からの気流が、前記搬送ベルトの異なる傾斜面に当たっ
て反転する方向は、相互に異なる。この結果、ボックス
内空気は、乾燥ボックス内において、乱流状態となって
循環する。
【0007】この比較的高温の空気による加熱作用と、
ボックス内空気の循環対流による種々の方向からの通風
作用とによって、搬送ベルトに載せられて極低速搬送さ
れる被乾燥物は、単なる天日と通風による乾燥に比較し
て、乾燥能率が高められる。また、前記乾燥ボックス
は、ほぼ密閉状態であるために、被乾燥物が臭気を発す
るものであっても、その臭気が外部に漏れることも少な
い。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明を前提として、乾燥ボックスの金属板で構成され
た各壁部は、断面凹凸状に形成されている。ここで、
「断面凹凸状」とは、乾燥ボックスの壁部を構成する金
属板を、交互に逆方向に折り曲げ、或いはわん曲させる
ことにより、結果として平板よりも表面積が大きくなっ
ている断面形状のすべてを含むものである。このため、
前記乾燥ボックスにおける天井壁部及び側壁部と、ボッ
クス内空気との接触面積が大きくなって伝熱効率が高ま
り、乾燥能率が一層高められる。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の発明を前提として、前記乾燥ボックスの北面と
なる側壁部には、開口が設けられていて、該開口は、エ
アカーテン装置から噴出される帯状気流により遮断され
て、その吸引エアは、脱臭装置により脱臭される構成で
ある。日照時間外において、乾燥ボックスの開口を開い
て、該開口をエアカーテン装置から噴出される帯状気流
により遮断すると、臭気を含んだボックス内空気が、前
記開口から流出するのが防止された状態で、前記ボック
ス内空気は、前記エアカーテン装置の吸引エアと一緒に
なって吸引され、前記吸引エアは、脱臭装置を介して大
気放出される。これにより、臭気を帯びた乾燥ボックス
内の空気を、脱臭状態で大気放出させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、実施形態を挙げて本発明を
更に詳細に説明する。本実施例では、被乾燥物が汚泥Q
である場合について説明する。図1は本発明に係る乾燥
装置Aの全体斜視図、図2は同じく正面断面図、図3は
同じく側面断面図、図4は同じく背面図、図5は同じく
一部を破断した平面図、図6は成型装置Dの断面図であ
る。本実施例の乾燥装置Aは、ほぼ密閉状態に構成され
た乾燥ボックスBと、該乾燥ボックスB内に配設され、
汚泥Qを低速で搬送させながら乾燥させるための波状コ
ンベア装置Cと、前記乾燥ボックスBの外側で、前記波
状コンベア装置Cの上流端に配設され、汚泥Qをペレッ
ト状に成型するための成型装置Dとから構成されてい
る。
【0011】最初に、波状コンベア装置Cについて説明
する。図1ないし図3に示されるように、本実施例の波
状コンベア装置Cは、駆動モータ1を作動させると、駆
動ロール2が駆動回転され、汚泥搬送ネット3が周回走
行される構成である。前記汚泥搬送ネット3の上方走行
部には、複数本の上側従動ロール4と、複数本の押えロ
ール5とが、交互に、しかも、高さを異ならしめて波状
に配設されている。また、その下方走行部の上流側の端
部と下流側の端部には、それぞれ下側従動ロール6が配
設されている。そして、上記した駆動ロール2、各上側
従動ロール4、各押えロール5、各下側従動ロール6
に、無端状の汚泥搬送ネット3が掛装されている。この
ため、前記汚泥搬送ネット3は、波状コンベア装置Cの
上方走行部において、波状に周回走行される。
【0012】上記した波状コンベア装置Cを構成する汚
泥搬送ネット3の上部に落下されたペレット状の汚泥Q
は、前記汚泥搬送ネット3が極低速で周回走行されるの
に伴い、上流側から下流側へ極低速で搬送される。該汚
泥Qは、波状に配設された汚泥搬送ネット3の上下の屈
曲部において、前記汚泥搬送ネット3から剥離された
り、反転されたりするため、その裏面も乾燥される。ま
た、汚泥搬送ネット3の総走行長を、波状コンベア装置
Cの全長よりも長くすることができる。このため、波状
コンベア装置をコンパクトなものにすることができる。
【0013】また、上方走行部における前記汚泥搬送ネ
ット3の上下には、それぞれ送風ファン7a,7b が配設
されている。上側の送風ファン7aは、汚泥搬送ネット
3上の汚泥Qに上側から気流を送風するためのものであ
り、下側の送風ファン7bは、下側から気流を送風する
ためのものである。各送風ファン7a,7b から送風され
た気流の作用により、汚泥Qの乾燥が促進されるため、
該汚泥Qの乾燥能率が高められる。しかも、これらの送
風ファン7a,7b は、乾燥ボックスB内の空気を循環対
流させるという機能(後述)をも有している。
【0014】乾燥ボックスBの外側で、波状コンベア装
置Cの上流側には、汚泥Qをペレット状に成型するため
の成型装置Dが配設されている。次に、成型装置Dにつ
いて説明する。この成型装置Dは、図6に示されるよう
に、投入ホッパ8の下方に、一対の成型ロール9が設け
られた形態である。一対の成型ロール9は、その軸心を
汚泥搬送ネット3の周回走行方向と直交させて、しか
も、相接触して取付けられている。各成型ロール9に
は、多数本の成型溝9aが、軸方向に沿って所定の間隔
をおいて円周方向に形成されている。しかも、各成型ロ
ール9に形成された各成型溝9aは、その軸方向に沿っ
て互いにずれている。一対の成型ロール9は、それぞれ
軸受(図示せず)によって支持されていて、双方の成型
ロール9が互いに逆方向に駆動回転される。投入ホッパ
8から一対の成型ロール9の間に投入された味噌状の汚
泥Qは、各成型ロール9の成型溝9aの間に入り込ん
で、所定角度だけ連れ回り回転された後に、一対の成型
ロール9の直下に取付けられたスクレーパ11により剥
離されて、ペレット状の汚泥Qとなって、直下の汚泥搬
送ネット3の上に落下される。
【0015】次に、乾燥ボックスBについて説明する。
図1ないし図3に示されるように、本実施例の乾燥ボッ
クスBは、前述した波状コンベア装置Cを覆うことがで
きる程度の大きさであり、底板12の周縁部に取付けら
れた周壁部(正面壁部13、背面壁部14、両側の各側
壁部15)に、天井壁部16が取付けられていて、ほぼ
密閉状態に構成されている。前記正面壁部13と前記天
井壁部16とは、連続状態で設けられている。また、前
記底板12と、前記周壁部のうちの背面壁部14と各側
壁部15とは、金属より成る平板材で構成されているの
に対して、残りの周壁部である正面壁部13と天井壁部
16とは、金属より成る凹凸板材で構成されている。こ
の凹凸板材は、断面凹凸状の折板構造を呈していて、通
常の平板材と比較して、その強度が高くなっていると共
に、その表面積が大きくなっている。ここで、「断面凹
凸状」とは、金属板を交互に逆方向に折り曲げ、或いは
わん曲させることにより、結果として平板よりも表面積
が大きくなる断面形状のすべてをいう。このため、天日
T(太陽熱)を受けたとき、該乾燥ボックスB内の空気
が効率的に加温される。そして、前記凹凸板材の材質
は、より効率的に乾燥ボックスB内の空気を加温させる
ために、熱伝導率の大きな金属材(例えば、銅、アル
ミ)を使用することが望ましい。なお、図1において、
10は、作業者が乾燥ボックスBに出入りするための扉
である。
【0016】また、乾燥ボックスBの両側壁部15に
は、それぞれルーバー17が取付けられている。各ルー
バー17における乾燥ボックスBの内側には、それぞれ
脱臭装置18が取付けられている。乾燥ボックスB内の
汚泥Qの臭気は、前記各脱臭装置18により脱臭された
後、各ルーバー17を介して外部に流出される。このた
め、乾燥ボックスB内の臭気が外部に漏れることはな
い。
【0017】図2及び図4に示されるように、前記乾燥
ボックスBの背面壁部14のほぼ中央部には、開口14
aが設けられている。更に、乾燥ボックスBの内側で、
前記背面壁部14の開口14aの部分には、該開口14
aを閉塞するためのシャッタ装置Sが取付けられてい
る。夜間等の日照時間外には、このシャッタ装置Sを構
成するシャッタ板19を巻き取って、巻取箱21に収容
させることにより、前記開口14aを開放させる。こう
することによって、乾燥ボックスB内外の通風を行うこ
とができる。
【0018】更に、図4及び図5に示されるように、本
実施例の乾燥装置Aの場合、乾燥ボックスBの外側で、
前述した開口14aの部分に、エアカーテン装置Eが設
置されている。このエアカーテン装置Eは、複数個の送
風用のファン22が高さ方向に内装された吹出口23
と、前記送風用のファン22に対応する複数個の吸い込
み用のファン(図示せず)が高さ方向に内装された吸込
口24とから構成されている。前記吹出口23と前記吸
込口24は、背面壁部14の開口14aの外側に相対向
して設置されている。このエアカーテン装置Eを作動さ
せると、前記吹出口23に内装された各ファン22から
流出され、前記吸込口24に吸い込まれる帯状気流によ
り、開口14aの外側に、該開口14aを遮断する形態
で、エアカーテン25が形成される。このため、乾燥ボ
ックスB内の臭気が外部に漏れることを少なくできる。
このとき、前記帯状気流の一部は、乾燥ボックスB内に
入り込む。そして、乾燥ボックスB内の臭気の一部は、
前記帯状気流と共に、吸込口24に吸い込まれ、該吸込
口24の吐出口に設置された脱臭装置26を介して大気
放出される。こうすることにより、臭気を帯びた乾燥ボ
ックスB内の空気を、脱臭状態で大気放出できる。
【0019】本実施例の乾燥装置Aの作用について説明
する。図3及び図7に示されるように、乾燥ボックスB
の内部に波状コンベア装置Cを配設させ、金属から成る
凹凸板材が取付けられている正面壁部13を、南側に向
けて設置する。こうすることにより、該乾燥ボックスB
において、凹凸板材による正面壁部13と天井壁部16
とを、最も天日T(太陽熱)を受け得る位置に設置する
ことができる。
【0020】波状コンベア装置Cの上流端に配設された
成型装置Dの投入ホッパ8に、排水処理設備を構成する
スクリュープレス(図示せず)により、所定の含水率ま
で脱水された汚泥Qが、供給パイプ27を介して断続的
に投入される。投入ホッパ8内の味噌状の汚泥Qは、そ
の直下に配設された成型装置Dを構成する一対の成型ロ
ール9の間に供給されて、各成型ロール9の成型溝9a
に入り込む。前記汚泥Qは、各成型ロール9の回転に伴
い、所定角度だけ連れ回り回転された後、該成型溝9a
の直下に取付けられているスクレーパ11により剥離さ
れ、ペレット状となって、直下の汚泥搬送ネット3の上
に落下する。この汚泥搬送ネット3は、極めて低速度で
周回走行していて、その上に落下したペレット状の汚泥
Qが下流側に搬送される。
【0021】日照時間内においては、乾燥ボックスBの
背面壁部14の開口14aを閉じて、該乾燥ボックスB
をほぼ密閉状態にする。前述したように、乾燥ボックス
Bにおける正面壁部13と天井壁部16は、天日Tを最
も受け易くなるように配置されている。しかも、図8に
示されるように、前記正面壁部13と前記天井壁部16
は、熱伝導率の高い金属板が凹凸状に形成された折板構
造であるため、当該部分は集熱により比較的高温にな
る。そして、乾燥ボックスB内で、前記正面壁部13と
前記天井壁部16とに接触している空気は、伝導伝熱さ
れて加温される(熱貫流)。更に、前記正面壁部13と
前記天井壁部16が加熱されると、乾燥ボックスB内の
空気に対して放射伝熱も行われ、該空気は更に加温され
る。このため、乾燥ボックスB内の空気は、外気温より
も高くなる。
【0022】図3に示されるように、波状コンベア装置
Cの汚泥搬送ネット3に載せられて、極低速搬送される
汚泥Qには、前記汚泥搬送ネット3の上下に配設された
各送風ファン7a,7b により、加温された空気の気流R
が送られる。この気流Rは、汚泥Qに衝突して反転す
る。そして、乾燥ボックスBの各内壁と衝突することに
より、再び、その方向が変えられる。前記汚泥搬送ネッ
ト3は波状に配設されているため、その傾斜面に当たっ
て反転する気流Rの方向は、相互に異なる。また、乾燥
ボックスBの各内壁と衝突することにより熱交換が行わ
れ、その温度が高められる。このようにして、反転され
た気流Rは、乱流状態となって乾燥ボックスB内を循環
しながら、汚泥Qに接触する。換言すれば、汚泥Qは、
種々の方向から、高温の気流Rの通風作用を受ける。し
かも、乾燥ボックスB内の上部にのみ、温度の高い空気
が停留することがなく、乾燥ボックスB内全域の空気温
度が高められる。このようにして、汚泥Qから蒸発され
た水分を含んでいる空気が、該汚泥Qの周囲に滞留する
ことがなく、汚泥Qは、常に、高温で、比較的水分の少
ない空気と接触される。この結果、汚泥Qの乾燥が促進
される。
【0023】波状コンベア装置Cの下流端まで搬送され
た汚泥Qは、スクレーパ28によって汚泥搬送ネット3
から剥離され、排出コンベア29によって、乾燥ボック
スBの外部に排出される。
【0024】夜間等の日照時間外においては、乾燥ボッ
クスBの背面壁部14に取付けられたシャッタ板19を
開き、開口14aを開放させる。そして、エアカーテン
装置Eを作動させる。図5に示されるように、エアカー
テン装置Eの吹出口23から、吸込口24に向かって帯
状気流が噴出され、前記開口14aの外側にエアカーテ
ン25が形成される。このため、汚泥搬送ネット3に載
せられて極低速で搬送される汚泥Qの臭気が外部に流出
することはない。また、前記帯状気流の一部が乾燥ボッ
クスB内に入り込むと共に、乾燥ボックスB内の臭気
が、吸込口24に吸引される吸引エアと共に該吸込口2
4に吸い込まれ、脱臭装置26を介して大気放出され
る。これにより、汚泥Qの水分の蒸発が促進されると共
に、臭気を帯びた乾燥ボックスB内の空気は、脱臭状態
で大気放出される。このようにして、乾燥ボックスBの
内外の空気の通風が行われ、日照時間外においても汚泥
Qの乾燥が促進される。
【0025】本出願人は、本発明に係る乾燥装置Aを製
作し、汚泥Qの乾燥処理能力の実験を行った。乾燥ボッ
クスBの大きさは、長さ7.7m、幅2.945m、高
さ3.2mである。正面壁部13と天井壁部16には、
厚さ0.4mmで、折板構造の銅板を使用した。銅板の
熱伝導率は、385(W/m・°C)である。ここで、
正面壁部13の面積は、7.7m×3.2m=24.6
4m2 であり、天井壁部16の面積は、7.7m×2.
945m=22.67m2 である。また、前記乾燥ボッ
クスB内に配設された波状コンベア装置Cの上下には、
それぞれ19台の送風ファン7a,7b が取付けられてい
て、各送風ファン7a,7b の1台当たりの風量は、毎分
29.5m3 である。このため、波状コンベア装置Cの
上下における送風ファン7a,7b の循環風量は、29.
5(m3/min )×38台/2=560.5(m3/min )
である。これより、正面壁部13における風速は、56
0.5(m3/min )/24.64m2 =22.75(m
/min)であり、天井壁部16における風速は、560.
5(m3/min )/22.67m2 =24.72(m/mi
n)である。ただし、実際の空気の流れは乱流となるた
め、平均すると、〔22.75(m/min)+24.72
(m/min)〕/2=23.7(m/min)である。
【0026】夏期は、正面壁部13及び天井壁部16の
表面温度は、80°C程度であった。また、各送風ファ
ン7a,7b を停止させると、内部温度は60〜70°C
になる。そして、乾燥ボックスBの内外の温度差は、3
〜16°Cであった。この状態で、波状コンベア装置C
を1日作動(昼、1回転、夜、1回転)させた場合、汚
泥Qの処理能力は600〜750(kg/日)であり、
従来装置の処理能力〔300(kg/日)〕の約2倍で
あった。
【0027】上記したシャッタ装置Sを構成するシャッ
タ板19を、電動で作動させてもよい。この場合、前記
シャッタ装置Sを、温度センサ、降雨感知計等の観測設
備(図示せず)と連動させることにより、気象の変化に
応じて自動でシャッタ板19を作動させ、開口14aを
開放させたり、閉塞させたりすることもできる。
【0028】本実施例の乾燥ボックスBは、周壁部(正
面壁部13、背面壁部14、両側の各側壁部15)と、
天井壁部16とが、金属板より成る構成である。このた
め、すべての周壁部と天井壁部16において熱貫流が生
じるため、汚泥Qが効率的に乾燥される。しかし、南向
きに設置される正面壁部13以外の周壁部を木材、樹脂
材等の非金属材で構成しても構わない。
【0029】また、本実施例における被乾燥物は、汚泥
Qであるが、これ以外のもの、例えば、薬草等の搾りか
す、おがくず、わら類であっても構わない。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る乾燥装置は、少なくとも天
井壁部と、南面となる側壁部とが金属板で構成されて、
前記波状コンベア装置の全部又は大部分を覆うためのほ
ぼ密閉状をした乾燥ボックスと、前記乾燥ボックス内の
波状コンベア装置の少なくとも上方に配設されて、該乾
燥ボックス内で気流を生じさせるための送風ファンとを
備えている。このため、金属板から成る乾燥ボックスの
天井壁部と側壁部とが、天日により加熱され、前記各壁
部と接触する乾燥ボックス内の空気が伝導伝熱して加温
される。しかも、送風ファンによって、被乾燥物に当て
られた空気は、異なる方向に反転されて乾燥ボックス内
を循環対流される。上記した結果、波状コンベア装置に
よって極低速で搬送される被乾燥物には、加温された気
流による循環通風作用を受けるため、被乾燥物の乾燥が
促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乾燥装置Aの全体斜視図である。
【図2】同じく正面断面図である。
【図3】同じく側面断面図である。
【図4】同じく背面図である。
【図5】同じく一部を破断した平面図である。
【図6】成型装置Dの断面図である。
【図7】乾燥装置Aが、天日Tを受ける状態を示す図で
ある。
【図8】乾燥ボックスBの天井壁部16の内側近傍に存
する空気が、天日Tによって加温される状態を示す図で
ある。
【符号の説明】
A:乾燥装置 B:乾燥ボックス C:波状コンベア装置 D:成型装置 E:エアカーテン装置 Q:汚泥 R:気流 T:天日 3:汚泥搬送ネット(搬送ベルト) 7a,7b :送風ファン 13:正面壁部(側壁部) 14:背面壁部(側壁部) 14a:開口 15:側壁部 16:天井壁部 18,26:脱臭装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−308698(JP,A) 特開 平11−337259(JP,A) 特開2000−117300(JP,A) 特開 昭55−38474(JP,A) 実公 昭55−15036(JP,Y2) 実公 昭53−6842(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F26B 17/08 F26B 23/00 C02F 11/12 ZAB

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被乾燥物を波状コンベア装置に載せて極
    低速搬送させる間に、天日と通風により乾燥させる乾燥
    装置であって、 少なくとも天井壁部と、南面となる側壁部とが金属板で
    構成されて、前記波状コンベア装置を覆うためのほぼ密
    閉状をした乾燥ボックスと、 前記乾燥ボックス内の波状コンベア装置の少なくとも上
    方に配設されて、該乾燥ボックス内で気流を生じさせる
    ための送風ファンとを備え、 前記波状コンベア装置の搬送ベルト上面に当たって反転
    する気流が、乾燥ボックスの各壁部と接触する間に熱交
    換しながら、該乾燥ボックス内で循環気流を生じさせて
    乾燥を行うことを特徴とする乾燥装置。
  2. 【請求項2】 前記乾燥ボックスの金属板で構成された
    各壁部は、断面凹凸状に形成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の乾燥装置。
  3. 【請求項3】 前記乾燥ボックスの北面となる側壁部に
    は、開口が設けられていて、該開口は、エアカーテン装
    置から噴出される帯状気流により遮断されて、その吸引
    エアは、脱臭装置により脱臭される構成であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の乾燥装置。
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