JP3437783B2 - セラミック製品の製造方法 - Google Patents

セラミック製品の製造方法

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JP3437783B2 JP07480499A JP7480499A JP3437783B2 JP 3437783 B2 JP3437783 B2 JP 3437783B2 JP 07480499 A JP07480499 A JP 07480499A JP 7480499 A JP7480499 A JP 7480499A JP 3437783 B2 JP3437783 B2 JP 3437783B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に中実がいしな
どのセラミック製品の製造方法に関し、特に、素材を押
出成形し、押出成形した素材を切削加工により成形し、
成形後の素材を乾燥後焼成するセラミック製品の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、主に中実がいしなどのセラミ
ック製品の製造方法において、原料となる原石を粉砕、
混合後、土練機で押出成形し円柱形状の素材を得、得ら
れた円柱形状の素材の外表面にバイトを利用した切削加
工により笠などを成形し、成形後の素材を乾燥、施釉後
焼成する製造方法が行われている。この従来知られてい
るがいしの製造方法では、切削加工による成形を、土練
機から押出成形された素材を通電乾燥して素材の水分量
が17〜18%となった時点で実施していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のがいし
の製造方法では、切削加工による成形後の水分量17〜
18%の素材をさらに乾燥した後焼成する必要がある
が、成形により笠を外表面に形成した素材を急激に乾燥
すると笠の部分が急激に収縮して欠けてしまう場合があ
るため、時間をかけて乾燥を行う必要があり、素材の乾
燥に時間が長くかかる問題があった。また、従来のがい
しの製造方法では、切削加工による成形後の水分量17
〜18%の素材はその後の乾燥終了までにさらに寸法が
収縮するため、最終的な製品としてのがいしの寸法精度
を確保するのが困難であった。
【0004】ここで、上述した収縮の問題を解消するた
め、乾燥により17〜18%よりある程度低水分となっ
た素材を切削加工により成形することが考えられるが、
土練機で押出成形した後の円柱形状の素材の乾燥は、図
8に示す複数の突起51を有する鳩目電極52を突起5
1が素材の端面に対向する状態で素材の両端にセットし
た状態で通電乾燥していたため、素材を17〜18%よ
りも低い低水分まで乾燥しようとすると電極52が隔離
したり電極52と素材端面間にスパークが発生したりす
る問題があった。その結果、素材が乾燥中に切れる場合
があるため、従来のがいしの製造方法では素材の水分が
17〜18%程度になった段階で切削加工による成形を
行うしか方法がなかった。
【0005】また、電極を改良することで上述した問題
を解消しようとして、本出願人は特開平10−2675
31号公報において金属素線を編んだ電極の使用を開示
しているが、この電極でもある程度は収縮の問題を改善
できるものの、素材の切れを完全には解消することがで
きなかった。さらに、素材の乾燥を焼成直前の水分量2
%程度まで行った後、切削加工による成形を行うがいし
の製造方法も知られている。この方法では、収縮による
寸法精度の悪化の問題を解消することができるが、素材
が硬くなりすぎて、バイトによる切削加工が困難になり
切削表面が荒れるという問題があった。
【0006】本発明の目的は上述した課題を解消して、
乾燥にかかる時間を短縮でき、しかも、素材の切れなど
の発生のないセラミック製品の製造方法を提供しようと
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミック製品
の製造方法は、素材を押出成形し、押出成形した素材を
切削加工により成形し、成形後の素材を布状のカーボン
繊維電極を使用した通電乾燥により乾燥後焼成するがい
しの製造方法において、押出成形した素材を乾燥して、
素材の水分量を5〜12%に調整した後、その水分量の
素材を切削加工により成形することを特徴とするもので
ある。
【0008】本発明では、切削加工による成形を、布状
のカーボン繊維電極を使用した通電乾燥により水分量5
〜12%まで一旦乾燥させた素材に対して行うことで、
成形を素材がほぼ収縮終了した状態で行うことができ、
収縮による寸法精度の悪化は生じない。また、電極とし
て布状のカーボン繊維電極を使用した場合は、素材が収
縮しても電極がその収縮に追随し、土練機で押出成形し
た円柱形状の素材を直接通電乾燥して水分量5〜12%
の素材を得ることができ、素材は笠などを形成していな
い円柱形状であることから通電乾燥時の電流密度を高め
ることができることと相まって、乾燥にかかる時間を大
幅に短縮することができる。さらに、水分量5〜12%
の切削加工による成形後の素材の乾燥には、時間のかか
る通電乾燥ではなく熱風乾燥を利用することができ、こ
の点でもトータルの乾燥にかかる時間を短縮することが
できる。さらにまた、バイトとして丸形バイトを使用す
ることで、水分量5〜12%と低水分量の素材に対して
も、切削抵抗がそれほど高くならず、好適な切削加工を
行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明のセラミック製品の
例としてがいしの製造方法の一例における乾燥工程を素
材の含有する水分量との関係で示す図である。図1に示
す例において、本発明のがいしの製造方法の各工程は以
下の通りである。まず、原石を粉砕、混合、乾燥して搾
土を得、得られた搾土を土練機で押出成形して円柱形状
の素材を得る。次に、押出成形した円柱形状の素材を一
旦通電乾燥し、素材中の水分量が5〜12%になるまで
乾燥する。次に、水分量5〜12%まで乾燥した円柱形
状の素材に対し、バイトを利用した切削加工による成形
を行い、素材表面に笠などを形成する。次に、成形後の
素材を熱風乾燥によりさらに乾燥し、乾燥後の素材に対
し施釉をする。そして、焼成前に窯前で焼成順を待つ間
にさらに乾燥される。その後、乾燥した素材を焼成し
て、最終製品としてのがいしを得ている。
【0010】上述した本発明のがいしの製造方法におい
て重要なのは、切削加工による成形を、水分量5〜12
%まで一旦乾燥した素材に対して行うことである。本発
明において、切削加工による成形を行う水分量の上限を
12%としてのは、水分量12%が素材の収縮が終了す
る水分量であり、12%以下であればその後の乾燥によ
って収縮することがなく、寸法精度を高く維持できるた
めである。また、切削加工による成形を行う水分量の下
限を5%としてのは、図2に切削抵抗と水分量との関係
を示すように、水分量が下がるほど素材が硬くなるた
め、水分量が5%未満だと急激に切削抵抗が高くなりす
ぎ、切削加工が難しくなり切削表面が荒れるためであ
る。
【0011】このように切削加工による成形を、水分量
5〜12%まで一旦乾燥した素材に対して行うよう構成
することで、円柱形状の単純な形状の素材を乾燥させる
ため、例えば通電乾燥における電流密度を従来の例より
も上昇させることで素材温度を上昇でき、水分量5〜1
2%までにかかる乾燥時間を短縮させることができる。
本発明のこの通電乾燥による水分量5〜12%までの乾
燥は、後述する布状のカーボン繊維電極を利用すること
で実現することができる。また、切削加工による成形後
すぐに熱風乾燥で製品を乾燥できるため、この点でも乾
燥にかかる時間を短縮することができる。図3に本発明
のがいしの製造方法の一例において乾燥終了までにかか
る時間を示す。図3からわかるように、本発明では、窯
前乾燥まで含んでも18日弱で乾燥を終了することがで
きる。これは、従来の水分量17〜18%まで切削加工
していた場合に乾燥終了までにかかる期日25日に比べ
て、大幅に乾燥終了までの期間を短縮できることがわか
る。
【0012】次に、本発明の好適例として、通電乾燥に
用いる電極と切削加工に用いるバイトについて説明す
る。
【0013】上述した本発明の一例において、土練機に
より押出成形された円柱形状の素材を水分量5〜12%
まで乾燥するには通電乾燥を利用する。その際、従来か
ら用いられている図8に一例を示すような鳩目電極を使
用すると、上述したように素材の収縮に電極が追随でき
ず、素材に切れなどが発生する。そのため、本発明で
は、布状のカーボン繊維電極を用いる。カーボン製であ
ってもカーボン板は素材収縮時の追随性が悪いため電極
として適さない。この布状のカーボン繊維としては、
「カーボロン」(商標名、日本カーボン(株))をフェ
ルト状にしたクロスを好適に使用することができる。図
4は上述した布状のカーボン繊維電極を利用した通電乾
燥の一例を示す図である。図4に示す例において、11
は素材、12は素材11の両端に設けた布状のカーボン
繊維電極、13は布状のカーボン繊維電極12の上に設
けた布状部材、14は布状部材13の上に設けたフェル
ト、15はフェルト14の上に設けたベニヤ板、16は
ベニヤ板15間に設けたゴム部材である。
【0014】図4に示す布状のカーボン繊維電極12を
用いることで、素材11に傷を付けずに電極部を形成す
ることができ、素材11の端面の乾燥を抑制でき、素材
11が収縮してもカーボン繊維電極12はその収縮に追
随して剥離せず、腐食されにくいため、本発明で必要な
水分量5〜12%と低水分量までの素材の通電乾燥に好
適に利用することができる。図5は従来の鳩目電極を使
用した場合と本発明のカーボン繊維電極を使用した場合
(試−1)の通電乾燥における素材平均水分と通電時間
との関係を示すグラフである。図5の結果からわかるよ
うに、従来の鳩目電極を使用した場合は電流密度1.8
5mA/cm2 においていずれも電極剥離となるのに対
し、本発明のカーボン繊維電極では、電流密度2.50
mA/cm2 としても電極剥離は発生せず、しかも短時
間で乾燥が行えることがわかる。
【0015】次に、上述した本発明の一例において、切
削加工に用いるバイトとして丸形バイトを利用する。図
6は上述した丸形バイトの一例を示す図である。図6に
示す例において、丸形バイト21は、超硬合金からなる
丸形チップ22と、この丸形チップ22を支持する支持
部23とから構成されている。丸形バイト21を利用す
る必要があるのは、切削加工が円柱形状の素材表面に複
数の複雑形状の笠を形成する加工であり、チップのあら
ゆる面を使用する必要があるためである。図7は丸形バ
イトと丸形バイトと同様笠加工が可能なJバイトにおけ
る切削抵抗と水分量との関係を示すグラフである。図7
の結果からわかるように、本発明の丸形バイトはJバイ
トと比較して、本発明が対象とする5〜12%の水分量
の素材に対し切削抵抗が低く、本発明の切削加工に好適
であることがわかる。
【0016】なお、上述した例ではがいしを例にとって
セラミック製品の製造方法を説明したが、がいし以外の
セラミック製品においても本発明の製造方法を好適に適
用することができる。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、切削加工による成形を、水分量5〜12%ま
で一旦乾燥させた素材に対して行っているため、成形を
素材がほぼ収縮終了した状態で行うことができ、収縮に
よる寸法精度の悪化は生じない。また、電極として布状
のカーボン繊維電極を使用した場合は、素材が収縮して
も電極がその収縮に追随し、土練機で押出成形した円柱
形状の素材を直接通電乾燥して水分量5〜12%の素材
を得ることができ、素材は笠などを形成していない円柱
形状であることから通電乾燥時の電流密度を高めること
ができることと相まって、乾燥にかかる時間を大幅に短
縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック製品の例としてがいしの製
造方法の一例における乾燥工程を素材の含有する水分量
との関係で示す図である。
【図2】切削抵抗と水分量との関係を示すグラフであ
る。
【図3】本発明に係るがいしの製造方法の一例において
乾燥終了までにかかる時間を示す図である。
【図4】本発明における布状のカーボン繊維電極を利用
した通電乾燥の一例を示す図である。
【図5】通電乾燥における素材平均水分量と通電時間と
の関係を示すグラフである。
【図6】本発明における切削加工に用いる丸形バイトの
一例を示す図である。
【図7】切削抵抗と水分量との関係を示すグラフであ
る。
【図8】従来の通電乾燥に用いる鳩目電極の一例の構成
を示す図である。
【符号の説明】
11 素材、12 カーボン繊維電極、13 布状部
材、14 フェルト、15ベニヤ板、16 ゴム部材、
21 丸形バイト、22 丸形チップ、23 支持部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】素材を押出成形し、押出成形した素材を切
    削加工により成形し、成形後の素材を乾燥後焼成するセ
    ラミック製品の製造方法において、押出成形した素材を
    布状のカーボン繊維電極を使用した通電乾燥により乾燥
    して、素材の水分量を5〜12%に調整した後、その水
    分量の素材を切削加工により成形することを特徴とする
    セラミック製品の製造方法。
  2. 【請求項2】前記布状のカーボン繊維電極がフェルト状
    の布である請求項1記載のセラミック製品の製造方法。
  3. 【請求項3】前記切削加工による成形を、丸形バイトを
    使用して行う請求項1記載のセラミック製品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記成形後の製品の乾燥を熱風乾燥で行う
    請求項1記載のセラミック製品の製造方法。
  5. 【請求項5】前記セラミック製品ががいしである請求項
    1〜のいずれか1項に記載のセラミック製品の製造方
    法。
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