JP3437362B2 - シート搬送装置及び記録装置 - Google Patents

シート搬送装置及び記録装置

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JP3437362B2
JP3437362B2 JP2442196A JP2442196A JP3437362B2 JP 3437362 B2 JP3437362 B2 JP 3437362B2 JP 2442196 A JP2442196 A JP 2442196A JP 2442196 A JP2442196 A JP 2442196A JP 3437362 B2 JP3437362 B2 JP 3437362B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J13/00Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in short lengths, e.g. sheets
    • B41J13/0009Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in short lengths, e.g. sheets control of the transport of the copy material

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  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定量ずつ間欠的
にステップ搬送される記録シート上に画像の記録を行う
記録装置等に備えられるシート搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】1枚ずつ給送された記録シートに記録手
段で記録を行う記録装置には、インクジェット方式や熱
転写方式等の様々な記録方式が採用されている。
【0003】図17は、インクジェット方式の記録ヘッ
ドをシリアルスキャンさせて記録シートに画像の記録を
行う従来例の記録装置(プリンタ)の記録部の構成を示
す。
【0004】1は記録部の上流側に配置された搬送ロー
ラ、3は同搬送ローラ1に記録シートSを付勢する従動
ローラである。2は記録部の下流側に配置された排紙ロ
ーラ、4は同排紙ローラ2に記録シートSを付勢する従
動ローラである。
【0005】プラテン11上を移動する記録シートS
は、搬送ローラ1によって所定幅ずつ間欠的にステップ
送りされる。そして、記録シートSが停止時に、キャリ
ッジ14に搭載されシリアルスキャンされる記録ヘッド
13が所定幅(X)の記録を行う。
【0006】このインクジェット方式の場合、記録シー
トSは記録部でインクを含むと伸びが生じる。このた
め、記録部での記録シートSの搬送には、インクによる
伸びを考慮しなくてはならない。
【0007】このため、ここでは次のような対策を採っ
ている。すなわち、(1)搬送側の従動ローラ3の付勢
圧(P1)と排紙側の従動ローラ4の付勢圧(P2)の
比(P1:P2)を約4:1に設定することによって、
記録シートSが両ローラ1,2に挟持されている状態で
も記録シートSの搬送量は搬送ローラ1側に依存するよ
うにしている。(2)排紙ローラ2の搬送量が搬送ロー
ラ1の搬送量よりも大きくなるように設定している。
【0008】このようにしているので、排紙ローラ2は
スリップしながら記録シートSを搬送するようになり、
両ローラ1,2間においてインクを含んだ記録シートS
に浮きやたるみが生じなくなる。
【0009】なお、記録シートSが一方のローラにのみ
挟持されている状態では、記録シートSの搬送量はその
ローラにのみ依存する。
【0010】キャリッジ14が1往復し、記録ヘッド1
3がXの幅で画像の記録を行った後、搬送ローラ1は記
録幅(X)と等しい距離だけ記録シートSを搬送して、
次の回の記録に備える。この動作を繰り返すことによ
り、記録シートS上に順次画像が記録されて行く。
【0011】ここで、記録シートS上につぎ目のない画
像を記録するには、記録シートSの搬送量が記録ヘッド
13の記録幅(X)と等しくなっていなければならな
い。ここでは、搬送ローラ1の外周を3X(記録幅の3
倍)に設定して、同ローラ1を120度ずつ回転させ、
記録シートSを記録幅と同じ距離Xだけ送る方法を採っ
ている。
【0012】経験上、つぎ目の目立たない記録シートS
の送り量の精度は、インクジェットノズルのピッチの1
/2以下とされている。従って、例えば、ノズルピッチ
が63.5μm (400DPI)の場合には、±31.
7μm 以下の精度が要求される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
方法で記録シートSの搬送量が記録ヘッド13の記録幅
(X)と等しくなるようにしても、記録シートSの送り
量の精度を低下させてしまう様々なファクターが存在
し、画像につぎ目が出てしまうのが実情である。記録シ
ートSの送り量の精度に影響を及ぼす主要なファクター
を以下に列挙する。 (1)搬送ローラ1の外径精度に±10μm 程度のバラ
ツキが生じるので搬送ローラ1の外周に±31.4μm
の変化が生じ、この結果、記録シートSの送り量に±1
0.5μm の誤差が生じる。 (2)搬送ローラ1を駆動するプーリに15μm 程度の
偏芯が生じる。プーリとローラとの直径比で送り量に対
する影響は少なくなるが、最も偏芯の影響が大きくなる
位相を使うと送り量の誤差は±8.7μm になる。 (3)搬送ローラ1に7.5μm 程度の偏芯が生じ、送
り量の誤差は最大で±13μm になる。 (4)搬送される記録シートSの幅や厚さ、材質等によ
り送り量に±10μm 程度のバラツキが生じる。
【0014】上記(1)〜(4)のファクターだけを合
計しても送り量の誤差は±42.2μm となり、単純に
搬送ローラ1を120度ずつ正確に回転させただけでは
目標をオーバーしてしまう。
【0015】上述の問題は、搬送ローラ1等の加工精度
を高めれば解決できるが、上記(1)〜(4)の誤差の
数値は加工精度の限界に近いので、これ以上の精度を求
めると、大幅なコストアップを招いてしまい、現実的な
対応策にはならない。
【0016】そこで、従来では、送り量の精度を高める
ための対策として、次のような方法を採っている。すな
わち、工場での記録装置完成時にテストプリントを行
い、そのデータを解析して得られた送り補正量を装置に
記憶させ、搬送ローラ1を駆動させるステッピングモー
タのステップ数を増減させて送り量を補正している。
【0017】この方法では、搬送ローラ1等の加工精度
を極端に高めなくても送り量の精度が高められる。しか
し、例えば、63.5μm ピッチで512ノズルヘッド
の記録幅分32.512mmを20μm ステップで補正し
ようとすると、ステッピングモータのパルスは1626
パルスを要し、スピードを稼ぐため記録シートSの搬送
を0.2秒程度で終らせようとすると、1回転1000
パルスのステッピングモータを8KHzで駆動する必要が
ある。このため、5相ステッピングモータを使用しなく
てはならず、記録装置の大型化が避けられない。また、
同モータとモータドライバも高価であると言う問題があ
る。
【0018】そこで本発明は、上述の如き事情に鑑みて
なされたもので、搬送ローラ等の加工精度を特別に高め
なくてもシートの送り量の精度が高められるシート搬送
装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、搬送ローラ対
によりシートを所定量ずつ間欠的にステップ送りするシ
ート搬送装置に係る。
【0020】そして、本発明は、上記目的を達成するた
め、前記搬送ローラ対のうちの一方のローラに駆動を伝
える伝達ベルトと、前記伝達ベルトの張力を弱めたり強
めたりすることにより前記駆動が伝えられる側のローラ
の回転量を増減させ、前記搬送ローラ対の1回ずつのシ
ート搬送量を補正する補正手段と、補正のためのデータ
に基づいて前記補正手段を制御する制御手段と、を有し
たことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 〈第1の実施の形態〉図1は本発明が適用されたシート
搬送装置を備えているインクジェット方式の記録装置の
全体構成を示す。また、図2は同記録装置の記録部の詳
細な構成を示す。この記録部に本発明のシート搬送装置
が用いられている。
【0022】図2において、1は記録部の上流側に配置
された搬送ローラ、3は同搬送ローラ1に記録シートS
を付勢する従動ローラである。2は記録部の下流側に配
置された排紙ローラ、4は同排紙ローラ2に記録シート
Sを付勢する従動ローラである。
【0023】ここでは、搬送側の従動ローラ3の付勢圧
(P1)と排紙側の従動ローラ4の付勢圧(P2)の比
(P1:P2)を約4対1に設定している。このように
することで、記録シートSの搬送量は搬送ローラ1側に
依存する。また、排紙ローラ2の搬送量が搬送ローラ1
の搬送量よりも大きくなるように設定している。これに
より、排紙ローラ2はスリップしながら記録シートSを
搬送するので、両ローラ1,2間において記録シートS
に浮きやたるみが生じない。
【0024】搬送ローラ1及び排紙ローラ2はそれぞれ
一端にプーリ5a,5bが圧入されていて、プーリ5a
はパルスモータ6aによってモータプーリ7a、伝達ベ
ルト(タイミングベルト)8aを介して駆動される。ま
た、プーリ5bはパルスモータ6bによってモータプー
リ7b、伝達ベルト(タイミングベルト)8bを介して
駆動される。
【0025】ここで使用しているパルスモータ6a,6
bは基本ステップ角度7.5°のPM型ステッピングモ
ータをハーフステップ駆動で駆動しているので、96パ
ルスのステップ駆動でプーリ5a,5bは1回転する。
【0026】モータプーリ7a,7b(同一歯数)の歯
数とプーリ5a,5b(同一歯数)の歯数の比が1:3
に設定されていて、かつ、搬送ローラ1の外周は記録幅
(X)の3倍になっているので、モータ6aが1回転す
ると記録シートSは記録幅(X)だけ送られ、96×3
=288パルスの駆動で搬送ローラ1が1回転する。
【0027】また、排紙ローラ2の外周長は搬送ローラ
1の外周長より2%長く設定されており、この差がスリ
ップ量になっている。
【0028】11は印字部で記録シートSを支持するプ
ラテン、13は、インクジェット方式の記録ヘッドであ
る。この記録ヘッド13はフルカラー印字を行うため、
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色の記録ヘ
ッド13C、13M、13Y、13Bkが記録ヘッドの
走査方向に並設されており、各色1列に400DPIの
ピッチ(63.5μm )で並んだ512ノズルからイン
クを吐出する。
【0029】記録ヘッド13はキャリッジ14上に搭載
され、案内レール15a,15b上を矢印B1,B2の
方向に走査して記録シートS上に、最大で搬送方向の長
さ(最大記録幅)が0.0635×512=32.51
2mmの記録を行う。1行に記録を終了する毎に記録シー
トSを記録幅に等しい距離だけ矢印A方向に搬送し、こ
の動作を繰り返して記録シートS上に画像を記録する。
最大記録幅をモータ6aは96パルスで送るので、1パ
ルスについての搬送量は0.339mmである。
【0030】キャリッジ14の駆動は不図示のパルスモ
ータ及び駆動ベルトを介して行う。
【0031】図1において、17はパルスモータ類、記
録ヘッド13、搬送量補正機構等の駆動を制御する制御
手段としてのCPU(中央演算処理装置)であり、38
は搬送量補正に係わるデータを格納するメモリー手段で
ある。メモリー手段38は不揮発性の素子である。
【0032】記録シートSはいずれかのカセット18か
らピックアップローラ19により1枚ずつ分離され、ロ
ーラ対32及び12によって搬送され、センサ10によ
る先端の検知後所定量だけ搬送され、回転停止している
搬送ローラ1と従動ローラ3のニップ部34に当接し、
その後、ローラ対32,12も停止して画像の記録に備
える。記録動作が始まると搬送ローラ1が回転し、記録
シートSは記録位置に送られるが、ローラ対32,12
は挟持力が搬送ローラ1より小さいので搬送量に影響を
与えることはない。なお、記録を終えた記録シートSは
トレイ33上へ排紙される。
【0033】さて、搬送ローラ1やプーリ5aに加工誤
差があるのは上述の通りなので、これを補正するために
ここでは、以下の構成になっている。
【0034】図3に示すように、搬送ローラ1を駆動す
るベルト8aのゆるみ側にはコイルばね25によってテ
ンションアーム24を介してテンションコロ23が付勢
されている。一方、張り側では、ステッピングモータ2
7によって回転されるカム26にカムフォロワ22が追
従することで、アーム21を介して補正コロ20のベル
ト8aへの押し込み量が変化するようになっている。
【0035】補正コロ20がベルト8aから離れる方向
(矢印C方向)に変位すると、ベルト8aの張力が弱め
られる。この時、モータプーリ7aを搬送方向に回転さ
せるとプーリ5aはベルト8aのゆるみの分だけ回転が
遅れ、搬送ローラ1の搬送量が少なくなる。
【0036】補正コロ20がベルト8aを押し込む方向
(矢印D方向)に変位すると、ベルト8aの張力が強め
られるので、プーリ5a、モータプーリ7a共に回転力
を受ける。この時、半径の大きいプーリ5aの方が回転
モーメントが大きく(ここでは3倍)、しかもモータプ
ーリ7aの方はモータ6aのディテントトルクあるいは
励磁トルクによって抵抗を受けるので、モータプーリ7
aは回転せずにプーリ5aだけが搬送方向に僅かに回転
し、結果として搬送ローラ1の搬送量が増加する。
【0037】以上の説明で、補正コロ20の変位で搬送
ローラ1の搬送量を補正できることが明らかである。
【0038】ここでは、補正コロ20の変位の後でモー
タプーリ7aを回転させて記録シートSの搬送量を補正
しているが、モータプーリ7aの回転中に補正コロ20
を変位させても良い。また、モータプーリ7aとプーリ
5aの回転量の不一致は、ゆるみ側のテンションコロ2
3の変位によって吸収される。
【0039】本構成では、補正コロ20の6mmの変位で
搬送量が約0.4mm調整できる寸法関係にある。また、
カム26のプロフィールは、カム26の回転量と搬送量
の補正量がリニアな関係になるように形成されている。
図3で、カム26のプロフィールを説明すると、プロフ
ィールはタブ30の端部から時計回り方向90°の点か
ら始まり反時計回り方向に180°まで半径Rが増加し
続ける曲線である。
【0040】ステッピングモータ27は、1回転48パ
ルスのPM型モータであり、搬送量補正量は1パルス2
0μm の設定なので、カム26は半回転で24パルス、
累積0.48mmまでの補正が可能である。これは、1パ
ルスあたり0.339mmの送り量の低精度なモータで送
られたローラ1に対し、これも低精度なモータを使用し
た補正手段で20μm 単位で補正を加えることにより、
±10μm の送り精度を得ることを意味する。
【0041】従来例で説明したように送り量誤差の原因
となる主たるファクターは次のものである。 (1)搬送ローラ1の外径精度 (2)プーリ5aの偏芯 (3)搬送ローラ1の偏芯 (4)記録シートSの性質、大きさ、厚さ ここでは、このうち(1)、(2)、(3)のファクタ
ーを一括して補正するが、以下に具体的な補正方法につ
いて説明する。 〈誤差の測定作業〉まず、搬送ローラ1にプーリ5aを
圧入したアセンブリー状態で回転させ、ローラ1の直径
と偏芯、プーリ5aの偏芯を測定する。このデータか
ら、ローラ1の直径誤差と、プーリ5aをベルト8aで
回転させたときのプーリ5aとローラ1の合成された偏
芯の量と位相を計算し、図6に示すように、側面に6°
毎に穴36が明けられているプーリ5aに対し、ローラ
1の偏芯の位相の基準となる位置から特定の角度の穴3
6に図7に示すタブ28を差し込んで取り付ける。
【0042】合成された偏芯によるローラ1の回転によ
る送り量は単純なサインカーブで問題の無い精度で近似
できる。
【0043】図6に示すように、プーリ5aの側面には
環状の浅い溝35が形成されており、溝35の中に穴3
6が6°のピッチで60個明けられている。タブ28に
はピン37があり、このピン37が穴36に嵌め込まれ
るとタブ28の本体も溝35の中に納まるようになって
いる。ピン37の直径は、穴36の直径より僅かに大き
いので、差し込まれたタブ28は抜けることはない。
【0044】ここでは、合成された偏芯によって回転半
径が大きくなる側で、ローラ1の仮想的中心と回転の中
心を結んだ線Yがロ−ラ位相検知センサ29(図3)を
通過するときに信号を発生する位置にタブ28を差し込
む。
【0045】この信号を発生する位置が正の送り誤差が
最大になる点を表すので、位相の基準0°としている。
タブ28の位置精度は±3°だが、偏芯の影響の補正に
とっては無視できる量である。
【0046】この作業で、ローラ1の直径誤差d1と、
合成偏芯量d2と、合成偏芯の0°の位相を表すタブ2
8が得られる。ここでは、d1=0.015、d2=
0.02である。 〈データのインプット〉記録装置の出荷前に、記録装置
本体内のメモリー手段38に、補正用のデータd1,d
2を記憶させる。以降の計算、送り量の補正動作等は記
録装置のCPU17が行う。 〈記録時の送り量補正〉 (1)記録シートSが変わる毎に、記録を開始する前に
カム26のイニシャライズを行う。
【0047】直径誤差d1が正の時は搬送ローラ1の直
径が予定より大きいので、搬送量を減らす方向(−補
正)に、負の時は直径が予定より小さいので、搬送量を
増やす方向(+補正)に補正を加える必要がある。本記
録装置は最大でA3サイズの記録シートSを使用するこ
とができ、A3サイズ全面の記録には13回の部分記録
を要する。
【0048】このため、A3サイズでは偏芯の補正も加
えるとカム26を1方向に回転させて15パルス程度の
補正を行う場合があり、補正が最大24パルスのカム2
6では、複数枚の記録シートSを連続して補正すること
はできない。従って、記録開始時にカム26のイニシャ
ライズをする必要がある。
【0049】図3に示すように、カム26にはタブ30
が立っており、記録装置本体にはカム26の回転中心と
同じ高さに補正カム位相検知センサ31が配置されてい
る。カム26のイニシャライズのために、まずカム26
を反時計回り方向に回転させ、図に示す位置でセンサ3
1がタブ30を検知するまで回転させる。
【0050】上記検知位置を基準に、直径誤差データが
正の場合はカム26をそのまま反時計回り方向に28パ
ルス回転させ、図4に示すように、補正コロ20が深く
ベルト8aに食い込んだ位置をホームポジションとし、
以後、主に反時計回り方向(−補正方向)に回転しなが
ら補正を加える。また、直径誤差データが負の場合は、
図5に示すように、カム26を検知位置から反転させ時
計回り方向に4パルス回転した補正コロ20が浅くベル
ト8aに食い込んだ位置をホームポジションとし、以
後、主に時計回り方向(+補正方向)に回転しながら補
正を加える。ここでは、d1が正なので、図5に示した
ホームポジションとなる。 (2)偏芯の補正のために、記録シートSと搬送ローラ
1の位相関係を検知する。
【0051】図8に示すように、記録装置には、ニップ
部34からプーリ5aの回転で搬送方向(反時計回り方
向)に90°(72パルス分)ずれてローラ位相検知セ
ンサ29が設けてあり、搬送ローラ1が1回転する毎に
タブ28がセンサ29の光路を遮って信号を発生する。
従って、現在が信号から何パルス目かを知っていればロ
ーラ1の位相が確定できる。
【0052】ここでは、記録装置本体に電源を投入した
後、記録動作を開始する前に、搬送ローラ1を反時計回
り方向に回転させ、センサ29がタブ28を検出した後
に必ず搬送ローラ1を停止させている。搬送ローラ1の
駆動パルスはCPU17によってモニタされており、記
録シートSがニップ部34に当接された後にローラ1が
駆動されるので、記録シートSの先端とローラ1の位相
関係は常に把握されている。
【0053】なお、ローラ1の回転はCPU17に常に
モニタされているので、2枚目以降の記録シートSにつ
いては事前回転で信号を検知する必要はない。 (3)補正量の計算 カセット18から送られる記録シートSは、カセット1
8内の検出装置(不図示)によりサイズが検出されるの
で、搬送方向の長さは既に判っている。
【0054】図9に、A3サイズのシートSに対してフ
ル記録する場合の寸法関係を示す。
【0055】A3サイズのシートSは全長で420mm、
先端4mmと後端13mmは余白である。先端の余白はプラ
テン11にインクがかかるのを防ぐためにある。後端の
余白は最終回の記録時にも記録シートSが搬送ローラ1
と従動ローラ3のニップ部34に噛まれているためであ
り、ニップ部34とヘッド13の記録部の端からの距離
10mmに余裕3mmを加えた寸法である。
【0056】記録幅の割付はCPU17が計算し、第1
回目の記録は全記録長をヘッド13の最大記録幅で割っ
た余りの分だけの幅12.856mmに近いノズル数、す
なわち202ノズル12.827mm幅で行い、第2回目
以降は32.512mmずつ12回の記録を行う。
【0057】上記の結果に基づき、第1回目の搬送はニ
ップ34から4+13+10=27mm、80パルスの送
りを行うが、この回は画像をつなげる必要が無いので送
り量の補正は行わない。2回目からは96パルスずつの
搬送を行い、ここでは補正が必要である。
【0058】さて、記録シートSが搬送ローラ1のニッ
プ部34に当接している時のローラ1の位相は、ここで
は、図8に示すように、反時計回り方向に16パルス
(20°の回転に相当)であった。
【0059】記録シートSが変わる毎にローラ1の位相
を強制的に合わせて、記録シートSがニップ部34に当
接している時のローラ1の位相を定数としてもかまわな
いが、ここでは特に管理をしないので、この位相は記録
シートSが変わる毎に変化することになる。
【0060】この16パルスの位置を基準(0°)と
し、ローラ1がpパルス分回転したときのニップ部34
での送り量の誤差eは、ローラ1の直径による誤差と偏
芯による誤差を加算した次式(1) で近似的に求められ
る。
【0061】
【数1】 e(p)=d1×π×p/288+d2×sin (p+288−72−16/28 8×360) …(1) n回目を搬送した時の基準からの送りパルス数をp
(n)とすると、そのn回目での送り誤差E(n)は、
次式(2)で求められる。
【0062】
【数2】 E(n)=e(p(n))−e(p(n−1)) …(2) なお、補正パルス数はE(n)/0.02を四捨五入し
て得る。
【0063】ここでは、この計算を毎回の搬送の都度行
っている。
【0064】A3サイズのシート全面について計算した
補正パルスを、図9と関連付けた次表1に示す。
【0065】
【表1】 表1から、+1パルス・−1パルス・−2パルスの補正
を繰り返すことで送り誤差が、記録シートSの影響を除
いて、±10μm 以内になったことが理解される。記録
シートSによる送り量の誤差は±10μm 程度なので、
これらを総合しても、送り量の誤差は±20μm 程度と
なり、目標の±31.7μm 以下を余裕をもってクリア
できる。
【0066】また、搬送ローラ1と記録シートSの位相
関係は限定がないので、搬送ローラ1のイニシャライズ
を行う必要がなく、その分時間が短縮される。
【0067】送り量の補正を搬送ローラ1の回転で行う
と、ローラ1の120°の回転が崩れることになるが、
A3サイズで考えられる最大総補正パルス数の15パル
スでも、ずれは0.3mmで回転角度にして1.1°に過
ぎず、偏芯の影響の補正に関しては全く問題はない。
【0068】また、記録シートSのサイズのシート指定
はオペレータによる入力等で行っても良い。 〈第2の実施の形態〉図10及び図11は補正機構の別
の構成例を示す。
【0069】なお、記録部の構成及び動作は補正機構以
外は上記第1の実施の形態と同じである。
【0070】ここでは、以下の構成で搬送量の補正を行
う。
【0071】搬送ローラ1は、同一の軸受40a,40
bによって支持されている。両軸受40a,40bはシ
ート搬送方向にスライド可能である。
【0072】軸47によって連結された同一のプロフィ
ールのカム45a,45bが、ステッピングモータ48
によって回転すると、カムフォロワ44a,44bが追
従する。この動きがアーム43a,43bを介して補正
コロ42a,42bに伝わり、補正コロ42a,42b
に右側(上流側)から当接している軸受40a,40b
がシート搬送方向に移動する。
【0073】軸受40a,40bの左側(下流側)に
は、ばね部材41a,41bが軸受40a,40bを右
方向に付勢しているので、軸受40a,40bは正確に
補正コロ42a,42bに追従し、結果として、搬送ロ
ーラ1はカム45a,45bに対応して平行移動する。
そして、搬送ローラ1が下流側に移動するとローラ1の
搬送量が増え、上流側に移動するとローラ1の搬送量が
減少することになるので、搬送量の補正ができる。
【0074】カム45a,45bのプロフィールは、図
14に示すように、回転量と搬送ローラ1の搬送量の補
正量がリニアな関係になるような形状に形成されてい
る。このプロフィールはタブ49の端部から時計回り方
向90°の点から始まり反時計回り方向に180°まで
半径Rが増加し続ける曲線である。但し、実際の半径R
の差は最大で1mmなので、ほとんど円に近い形状であ
る。
【0075】ステッピングモータ48は1回転48パル
スのPM型モータで、搬送量補正量は1パルス20μm
なので、カム45a,45bの半回転で24パルス、累
積0.48mmまでの補正が可能である。
【0076】ここでは、搬送動作の終了後に増加方向の
搬送量の補正を行うと記録シートSがたるむので、補正
コロ42a,42bの変位の後で搬送を行っているが、
搬送中に補正コロ42a,42bを変位させても良い。
あるいは、補正の後に排紙ローラ2を僅かに回転させて
も良い。
【0077】以下に、具体的な補正方法について説明す
る。 〈誤差の測定作業〉搬送ローラアセンブリーは上記第1
の実施の形態の場合と同じなので、直径誤差d1、合成
偏芯量d2の量、及びタブ28の設定位置も同じであ
る。 〈データのインプット〉これも上記第1の実施の形態の
場合と同じである。以降の計算、送り量の補正動作等は
記録装置のCPU17が行う。 〈記録時の送り補正〉 (1)記録シートSが変わる毎に、記録を開始する前に
カム45a,45bのイニシャライズを行う。
【0078】直径誤差d1が正の時は搬送ローラ1の直
径が予定より大きいので、搬送量を減らす方向(−補
正)に、負の時は直径が予定より小さいので、搬送量を
増やす方向(+補正)に補正を加える必要がある。本記
録装置は最大でA3サイズの記録シートSを使用するこ
とができ、A3サイズ全面の記録には13回の部分記録
を要する。
【0079】このため、A3サイズでは偏芯の補正も加
えるとカム45a,45bを1方向に回転させて15パ
ルス程度の補正を行う場合があり、補正が最大24パル
スのカム45a,45bでは、複数枚の記録シートSを
連続して補正することはできない。従って、記録開始時
にカム45a,45bのイニシャライズをする必要があ
る。
【0080】図11に示すように、記録装置本体には、
カム45aの回転中心と同じ高さに補正カム位相検知セ
ンサ50が配置されている。カム45a,45bのイニ
シャライズのために、まず、カム45a,45bを反時
計回り方向に回転させ、図に示す位置でセンサ50がタ
ブ49を検知するまで回転させる。
【0081】上記検知位置を基準に、直径誤差データが
正の場合はカム45a,45bをそのまま反時計回り方
向に28パルス回転させ、図12に示すように、補正コ
ロ42a,42bが搬送ローラ1を上流側に移動させた
位置をホームポジションとし、以後、主に反時計回り方
向(−補正方向)に回転しながら補正を加える。また、
直径誤差データが負の場合は、図13に示すように、カ
ム45a,45bを検知位置から反転させ時計回り方向
に4パルス回転した補正コロ42a,42bが搬送ロー
ラ1を下流側に移動させた位置をホームポジションと
し、以後、主に時計回り方向(+補正方向)に回転しな
がら補正を加える。ここでは、d1が正なので、図12
のホームポジションとなる。 (2)偏芯の補正のために、記録シートSと搬送ローラ
1の位相関係を検知する。
【0082】内容は上記第1の実施の形態の場合と同じ
である。 (3)補正量の計算 記録シートSが搬送ローラ1のニップ部34に当接して
いる時のローラ1の位相は、上記第1の実施の形態の場
合と同じであり、図15に示すように、反時計回り方向
に16パルス(20°の回転に相当)である。
【0083】補正の内容は上記第1の実施の形態の場合
と同じなので、結果は図9、表1と同じである。
【0084】ここでは、搬送ローラ1の駆動をベルト8
aで行っているが、送り量の補正はローラ1の回転とは
別なので、ベルト8a以外の駆動方式で搬送ローラ1を
駆動してもかまわない。
【0085】なお、上記第1、第2の実施の形態も、カ
ム26,45a,45bは半回転で使用しているが、同
カムを対称形状にして両方の面を使っても良いし、半回
転以下または半回転以上を補正に使うプロフィールにし
てもかまわない。たとえば、ほぼカム1回転を補正に使
用すれば同一の構成で10μm ステップの送り量補正が
できる。
【0086】また、上記第1、第2の実施の形態では搬
送の都度補正量を算出しているが、初めに全部の回につ
いて補正量を算出してから補正を行っても良い。
【0087】また、上記第1、第2の実施の形態では記
録シートSの搬送量の補正は記録ヘッド13の最大記録
幅分の送りに対して行っているが、累積送り誤差は任意
の送り量についても計算できるので、不特定の送り量に
対して補正を加えることも当然可能である。
【0088】その場合、記録シートSのサイズが未知の
場合でも、図2に示すセンサ10が検知する記録シート
Sの後端通過の検知信号のタイミングから、ニップ部3
4からの記録シートSの残り量を算出し、その残り量を
基に次回以降の送り時に最大記録幅以下の送りと補正を
行うことで、最終の回の記録時に記録シートSの後端部
を搬送ローラ1のニップ部34に残すことが可能とな
る。
【0089】さらに、上記第1、第2の実施の形態では
メモリー手段38にインプットするデータとして、搬送
ローラアセンブリーの直径誤差、合成偏芯量を用いた
が、補正量を得る手段は限定がないので、たとえば、搬
送ローラ1周分の送り量データ等のデータを用いてもか
まわないし、記録装置として完成した後、実際に記録シ
ートSにテストパターンを記録し、記録されたパターン
を分析して誤差データを得ても良い。 〈第3の実施の形態〉次に、図16を用いて、上記第
1、第2の実施の形態の場合とは別の補正の方法を説明
する。なお、補正機構の構成は上記第1の実施の形態の
場合(図2)と同じである。
【0090】上記第1、第2の実施の形態では補正量の
計算を記録装置内のCPU17で行っていたが、ここで
は補正量の計算はCPU17の外部で行い、CPU17
には補正量データをインプットする。このため、補正を
行う時は、搬送ローラ1は補正量データに対応した位相
の部分で搬送を行う必要がある。
【0091】以下に、補正の方法を説明する。 〈記録装置外での補正量の設定作業〉 (1)誤差データを測定する。
【0092】ここでは、搬送ローラアセンブリーの直径
誤差と合成偏芯量を測定する。搬送ローラアセンブリー
は上記第1の実施の形態と同じものなので、直径誤差d
1=0.015mm、合成偏芯量d2=0.02mm、及び
タブ28の設定位置は位相の基準(0°)位置である。 (2)測定した誤差データに基づき送り量の補正量を算
出する。
【0093】搬送ローラ1の合成偏芯量d2の位相の基
準から規定の角度(ここでは0°)離れた場所から3
2.512mmずつの補正対象(A3サイズシート)の搬
送を行い始める条件で、補正量を計算する。
【0094】基準(0°)からローラ1がpパルス分回
転したときのニップ部34での送り量の誤差eは、直径
による誤差と偏芯による誤差を加算した次式(3)で近
似的に求められる。
【0095】
【数3】 e(p)=d1×π×p/288+d2×sin (p/288×360)…(3) n回目を搬送した時の基準からの送りパルス数をp
(n)とすると、そのn回目での送り誤差E(n)は次
式(4)で求められる。
【0096】
【数4】 E(n)=e(p(n))−e(p(n−1)) …(4) なお、補正パルス数はE(n)/0.02を四捨五入し
て得る。
【0097】ここでは、pは一定で96パルスで、3回
分を計算すれば後はその繰り返しで良い。
【0098】計算結果は、1回目=−2パルス、2回目
=+1パルス、3回目=−2パルスである。 〈補正データのインプット〉記録装置の出荷前に、記録
装置本体内のメモリー手段38に、補正パルスのデータ
を記憶させる。以降の計算、補正動作等は記録装置のC
PU17が行う。 〈記録時の送り量補正〉 (1)記録シートSが変わる毎に、記録を開始する前に
カム26のイニシャライズを行う。
【0099】メモリー手段38に格納された補正量を加
算して、その値が正なら+補正、負なら−補正である。
従って、上述のように、(−2)+(+1)+(−2)
=−3となる場合は−補正となる。
【0100】イニシャライズ法及びその結果は上記第1
の実施の形態の場合と同じである。 (2)記録シートSが変わる毎に、記録を開始する前に
搬送ローラ1のイニシャライズを行う。
【0101】ここにおける記録法は上記第1の実施の形
態の場合と同じなので、1回目の半端量の送り時には補
正を行わず、2回目以降の32.512mmの定量送りに
対して送り量を補正することになるが、補正時のローラ
1の位相が規定されているため、記録シートSと搬送ロ
ーラ1の位相関係を揃える必要がある。
【0102】カセット18から送られる記録シートSは
長さが既に判っているので、まず、補正を行わない1回
目の搬送量を計算する。ここではA3サイズの記録シー
トを搬送するので、上記第1の実施の形態の場合と同じ
く、1回目の搬送量は27mm(80パルス分)である。
【0103】次に、この結果に従い1回目の搬送後に搬
送ローラ1にニップ部34が補正のための位相の基準位
置(ここでは0°)にくるように、搬送ローラ1のイニ
シャライズを行う。
【0104】記録装置のロ−ラ位相検知センサ29はニ
ップ部34からプーリ5aの搬送方向に90°(72パ
ルス分)ずれているので、搬送ローラ1を図16のよう
に反時計回り方向に回転させ、タブ28がセンサ29を
遮って信号を発生する位置から、288−72−80=
136パルス送ってローラ1を停止させる。これでイニ
シャライズは終了する。 (3)送り量の補正 イニシャライズ位置で記録シートSが搬送されてくるの
を待ち、記録シートSがニップ部34に当接した後、搬
送ローラ1を80パルス送り方向に回転させて1回目の
記録位置とする。この時、ニップ部34は、ローラ1の
位相が基準(0°)の位置になる。
【0105】2回目の搬送から、メモリー手段38内の
補正パルスデータに従い、−2パルス、+1パルス、−
2パルスのカム26の回転による補正を繰り返すこと
で、記録シートの影響を除いて、誤差±10μm の搬送
が達成される。
【0106】ここでは、記録装置の中で三角関数の計算
をしないので、CPU17の負担が少なくなる。また、
補正は+か−かの情報、定型の記録シートに対する搬送
ローラ1のイニシャライズの位置を予めメモリー手段3
8の中に格納しておけば、補正に係わる計算も不要にな
る。
【0107】ここで示す補正の方法は、上記第2の実施
の形態の補正機構にも適用できる。
【0108】また、ここでは、メモリー手段38に、搬
送ローラアセンブリーの直径誤差、合成偏芯量を補正デ
ータとしてインプットしたが、例えば、記録装置として
完成した後、実際に記録シートにテストパターンを記録
し、記録されたパターンを補正データとしてインプット
しても良い。
【0109】なお、上記第1〜第3の実施の形態では、
3回の搬送でローラ1の位相が元に戻るので、初めの3
回の補正量が分かれば定量送り時はその繰り返しで補正
が可能だが、例えば送りパルスが121パルスといった
位相が元に戻らない送り量の記録装置ではそれぞれの回
の送りについて補正量の計算を行うようにする。
【0110】また、上記第1〜第3の実施の形態では、
搬送ローラ1と排紙ローラ2のモータは別になっている
が、排紙ローラ2のプーリ5bへ搬送ローラ1のモータ
プーリ7aの駆動を伝えるようにしても良い。
【0111】また、上記第1〜第3の実施の形態では、
搬送ローラ1に対する送り量の補正のみ行っているが、
搬送ローラ1に加えて排紙ローラ2の送り量の補正も行
えば、記録シートSが搬送ローラ1から抜けた後も送り
量が保証されるので、最終回の記録時に記録シートSが
搬送ローラ2のニップ部34に残っている必要がなく、
後端余白の少ない記録が可能になる。
【0112】また、上記第1〜第3の実施の形態の補正
機構は専用のモータ(ステッピングモータ)を使用して
いるが、他の駆動系の駆動をクラッチ等を介して利用し
てもかまわない。
【0113】また、上記第1〜第3の実施の形態では、
補正機構にカムを使用しているが、例えばリニアモーシ
ョンモータのようなカム以外の手段を用いてもかまわな
い。
【0114】また、上記第1〜第3の実施の形態では記
録シートのサイズの違いによる送り量の誤差を補正して
いないが、記録シートのサイズの違いによる搬送誤差も
補正するため、メモリー手段38に記録シートのサイズ
毎の誤差量または補正量を格納しておき、必要に応じて
呼び出して搬送ローラ1に関する誤差量または補正量に
加算する等を行い補正パルス量を設定することもでき
る。この補正の方法によれば、メモリー手段38の容量
が増加するものの、記録シートによる誤差も含んだ更に
精度の高い送り量の補正が可能となる。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシート搬
送装置においては、シートを所定量ずつ間欠的にステッ
プ送りする搬送ローラ対のシート搬送量を補正している
ので、搬送ローラ対の駆動源として小型のステッピング
モータの使用が可能となる。
【0116】また、補正手段が、誤差データに基づいて
補正を行うようにすれば、搬送ローラ等の加工精度を特
別に高めなくても、シートの送り量の精度が高められ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたシート搬送装置を備えてい
るインクジェット方式の記録装置の全体構成を示す縦断
側面図。
【図2】同記録装置の記録部の詳細な構成を示す斜視
図。
【図3】同記録部において記録シートを搬送する搬送ロ
ーラにステッピングモータの駆動を伝える駆動伝達機構
と、搬送ローラのシート搬送量を補正する補正機構の構
成を示す側面図。
【図4】プラス補正時の動作を説明する側面図。
【図5】マイナス補正時の動作を説明する側面図。
【図6】搬送ローラにステッピングモータの駆動を伝え
るプーリの構成を示す側面図。
【図7】同プーリに取り付けられているタブの構成を示
す斜視図。
【図8】搬送ローラの位相を検知する構成を示す側面
図。
【図9】A3サイズシートにフル記録する場合の記録幅
の割付構成を示す平面図。
【図10】補正機構の別の構成例を示す斜視図。
【図11】同補正機構の別の構成例を示す側面図。
【図12】マイナス補正時の動作を示す側面図。
【図13】プラス補正時の動作を示す側面図。
【図14】同補正機構のカムの形状を示す側面図。
【図15】搬送ローラの位相を検知する構成を示す側面
図。
【図16】補正量データを用いて補正を行う場合の動作
を説明する側面図。
【図17】従来例の記録装置(インクジェットプリン
タ)の記録部の構成を示す縦断側面図。
【符号の説明】
1 搬送ローラ(駆動が伝えられる側のローラ) 2 従動ローラ 13 記録ヘッド(記録手段) 17 CPU(制御手段) 20,42a,42b 補正コロ(補正手段) 29 ローラ位相検知センサ(信号出力手段) 31,50 補正カム位相検知センサ(信号出力手
段) 38 メモリ手段 S 記録シート

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送ローラ対によりシートを所定量ずつ
    間欠的にステップ送りするシート搬送装置において、前記搬送ローラ対のうちの一方のローラに駆動を伝える
    伝達ベルトと、 前記伝達ベルトの張力を弱めたり強めたりすることによ
    り前記駆動が伝えられる側のローラの回転量を増減さ
    せ、 前記搬送ローラ対の1回ずつのシート搬送量を補正
    する補正手段と、 補正のためのデータに基づいて前記補正手段を制御する
    制御手段と、 を有したことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 【請求項2】 搬送ローラ対によりシートを所定量ずつ
    間欠的にステップ送りするシート搬送装置において、 前記搬送ローラ対のうちの駆動が伝えられる側のローラ
    をシート搬送方向に移動させることにより、前記搬送ロ
    ーラ対の1回ずつのシート搬送量を補正する補正手段
    と、 補正のためのデータに基づいて前記補正手段を制御する
    制御手段と 、 を有したことを特徴とするシート搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、記憶手段に格納されて
    いる誤差データに基づいて補正量を算出し、前記補正手
    段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の
    シート搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、記憶手段に格納されて
    いる補正量データに基づいて前記補正手段を制御するこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載のシート搬送装
    置。
  5. 【請求項5】 前記搬送ローラ対のうちの駆動が伝えら
    れる側のローラが1回転する間に所定位置で少なくとも
    1回信号を発する信号出力手段を有し、前記制御手段
    は、前記信号出力手段が発した信号に基づいてシート送
    り時の前記ローラの回転位相を判定すると共に、判定し
    た回転位相に基づいて補正量を計算することを特徴とす
    る請求項に記載のシート搬送装置。
  6. 【請求項6】 前記搬送ローラ対のうちの駆動が伝えら
    れる側のローラが1回転する間に所定位置で少なくとも
    1回信号を発する信号出力手段を有し、前記制御手段
    は、前記信号出力手段が発した信号に基づいて前記搬送
    ローラ対のニップに入るシート先端に対し、前記ローラ
    の位相を所定の位相に設定することを特徴とする請求項
    に記載のシート搬送装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記搬送ローラ対が1
    枚のシートの搬送を終えて次のシートの搬送を開始する
    までの間に前記補正手段を初期位置に戻すことを特徴と
    する請求項又はに記載のシート搬送装置。
  8. 【請求項8】 前記補正手段が特定位置にあるとき信号
    を発する信号出力手段を有し、前記制御手段は、前記信
    号出力手段が発した信号に基づいて前記補正手段の位置
    を判定することを特徴とする請求項に記載のシート搬
    送装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、前記記憶手段に格納さ
    れている誤差データ又は補正量データに基づいて前記補
    正手段の初期位置を設定することを特徴とする請求項
    に記載のシート搬送装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないしに記載のうちのいず
    れか1項のシート搬送装置と、前記シート搬送装置によ
    って所定量ずつ間欠的にステップ送りされる記録シート
    上に所定幅の画像を記録する記録手段と、を備えたこと
    を特徴とする記録装置。
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