JP3437047B2 - 傾斜型スクリーン装置 - Google Patents

傾斜型スクリーン装置

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JP3437047B2
JP3437047B2 JP31744196A JP31744196A JP3437047B2 JP 3437047 B2 JP3437047 B2 JP 3437047B2 JP 31744196 A JP31744196 A JP 31744196A JP 31744196 A JP31744196 A JP 31744196A JP 3437047 B2 JP3437047 B2 JP 3437047B2
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吉隆 山田
約百 丸山
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株式会社旭機械製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は、傾斜型スクリーン装置、さら
に詳しくは、多数の透孔を有する傾斜状スクリーンの表
面に処理対象となる原水を流すことにより、この原水を
上記スクリーンによって濾過するように構成された傾斜
型スクリーン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の傾斜型スクリーン装置と
しては、たとえば特開昭61−90711号公報に所載
のものがある。この従来のものは、本願の図6に示すよ
うに、多数の透孔41eを有するシート状または平板状
のスクリーン4eを傾斜させて設けたものである。ま
た、このスクリーン4eの上部または上方には原水供給
部1eが設けられており、処理対象となる原水Wをスク
リーン4eの表面上に流すように構成されている。
【0003】このような傾斜型スクリーン装置では、所
望の原水Wをスクリーン4eによって濾過することがで
き、この濾過処理によって分離された異物mをスクリー
ン4eに沿って滑落させることにより、所望の容器6e
内などに纏めて取り出すことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような傾斜型ス
クリーン装置の濾過処理能力は、スクリーン4eの濾過
面積(有効面積)に大きく左右され、スクリーン4eの
濾過面積を大きくすればするほど、大量の原水をより短
時間で濾過処理することが可能である。しかしながら、
上記従来の傾斜型スクリーン装置では、単なるシート状
または平板状に形成された平面的なスクリーン4eを用
いた手段であるために、このスクリーン4eの濾過面積
を大きくするには、スクリーン4eの縦横の寸法L1,
L2を大きくせねばならない。したがって、従来では、
濾過処理能力を高めるためには、スクリーン4eがかな
り大型となる他、このスクリーン4eを支持するための
フレーム9なども大型となって、装置全体が非常に大掛
かりなものとなっていた。
【0005】また、上記従来のような傾斜型スクリーン
装置では、スクリーン4eの横幅L2と略同一寸法の幅
広な開口部を備えた原水供給部1eの各所からスクリー
ン4e上へ原水Wが均一に流出しない場合、あるいはス
クリーン4eが左右に傾いているような場合には、原水
Wがスクリーン4eの一部分に集中して流れてしまう。
これでは、スクリーン4eの全面を有効に利用した濾過
処理が行えず、本来の処理能力が得られない。従来で
は、スクリーン4e上に原水Wを流す場合に、原水Wが
スクリーン4eの幅方向の各所において均一に流れるよ
うに慎重に設定する必要があり、このような設定がかな
り煩雑でかつ難しいものとなっていた。とくにこのよう
な難点は、スクリーン4eを大型にするほど顕著となっ
ていた。
【0006】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、傾斜型スクリーン装置の各部の
設定などを容易化し、しかも装置全体の大型化を極力回
避しつつ傾斜型スクリーン装置の濾過処理能力を高める
ことができるようにすることをその課題としている。
【0007】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0008】すなわち、本願発明は、下部側ほど内径が
小径となる漏斗状または略円錐状に形成されており、か
つその周壁面に多数の透孔を有するスクリーンと、上記
スクリーンの内周壁面に沿って原水が旋回しながら下方
へ流れてゆくように、原水を上記スクリーンの接線方向
または周方向に沿わせて上記スクリーン内へ流入させる
原水供給手段と、を具備している、傾斜型スクリーン装
置であって、上記スクリーンは、上記原水から分離され
て上記スクリーンの内周壁面の表面上を滑落してきた異
物を上記スクリーンの下方外部へ排出させるための開口
部が底部に設けられた構成を有しているとともに、上記
スクリーンの内側には、上記スクリーンの内周壁面に向
けて洗浄水を噴射可能な洗浄水噴射ノズルが設けられて
おり、上記噴射ノズルは、上記スクリーンを収容するケ
ーシングの上部に取り付けられた蓋体に対して回転可能
に支持されているとともに上記洗浄水を供給してくる管
体に連結されたパイプに取り付けられていることによ
り、上記スクリーンの内周壁面の全周への洗浄水噴射が
可能に回転自在であることを特徴としている。
【0009】本願発明においては、スクリーンが漏斗状
または略円錐状の立体的な形態に形成された上で、その
周壁面に多数の透孔が設けられているために、スクリー
ンの全体サイズをさほど大きくしない場合であっても、
透孔が多数設けられている部分の面積、すなわちスクリ
ーンの濾過面積を大きくすることができる。一方、原水
供給手段から供給される原水は、上記スクリーンの多数
の透孔が形成されている内周壁面に沿って旋回しながら
順次下方へ流れてゆき、上記スクリーンの周壁面に設け
られている多数の透孔が有効に利用されたかたちで効率
良く濾過されてゆくこととなる。したがって、本願発明
では、従来の平面的なスクリーンを使用していた手段と
は異なり、小型のスクリーンを用いた場合であっても充
分な濾過能力が得られることとなり、装置全体の大型化
を極力回避しつつ、装置の濾過処理能力を高めることが
できるという格別な効果が得られる。
【0010】また、本願発明では、原水供給手段からス
クリーン内に原水を供給させる場合には、スクリーンの
内周壁面に沿って原水が旋回した流れとなるように、原
水を上記スクリーンの接線方向または周方向に沿わせて
上記スクリーン内へ流入させるだけでよい。すなわち、
本願発明では、従来とは異なり、スクリーンと略同一幅
に形成された幅広な原水供給口からスクリーン上の各所
へ原水を均一に流すといった必要はなく、たとえばポン
プなどを介して適当な流速で送られてくる原水を所定の
方向からスクリーン内へ流入させるだけでよい。さら
に、漏斗状または略円錐状のスクリーン内に流入した原
水は、スクリーンの内周壁面に沿って旋回しながら流れ
るために、たとえばスクリーン全体が多少傾いているよ
うな場合であっても、原水の流れがスクリーンの内周壁
面の一部に大きく偏ってしまうような虞れは少なく、ス
クリーンの周壁面の全周を有効に利用したかたちで原水
の濾過処理を行うことができる。したがって、本願発明
では、スクリーン内への原水の供給や、スクリーンの設
定などに際しては、従来ほど慎重な取り扱いを行う必要
はなく、装置の製作や取り扱いなどを容易なものにでき
るという効果も得られる。
【0011】さらに、本願発明では、原水を濾過するこ
とによって原水から分離された異物は、スクリーンの内
周壁面に沿って徐々に滑落してゆくこととなるが、上記
スクリーンは下部側ほど小径となる漏斗状または略円錐
状に形成されているために、上記異物は最終的には小径
となっているスクリーンの底部に集められることとな
る。したがって、原水の濾過によって得られた異物の取
り出し除去作業を容易に行うことができるという効果も
得られる。また、本願発明によれば、洗浄水噴射ノズル
からスクリーンの内周壁面に対して洗浄水を噴射させる
ことによって、スクリーンの内周壁面を洗浄し、スクリ
ーンの透孔の目詰まりを防止することが可能となる。む
ろん、この洗浄水の噴射作業は、原水の濾過処理中にお
いて実行することが可能であり、透孔の目詰まり防止効
果によって原水の濾過処理を継続して長時間にわたって
行うことが可能となる。洗浄水を噴射させる手段によれ
ば、スクリーンの内周壁面に洗浄部材を接触させる手段
とは異なり、洗浄部材の摩耗などを配慮する必要がなく
なり、メンテナンスも容易となる。なお、上記洗浄水
は、スクリーンの内周壁面に沿ってスクリーンの底部に
流れてゆくにしたがって、スクリーンの透孔を通過して
ゆき、処理水(濾過水)と混合されることとなる。した
がって、洗浄水の噴射が原水の濾過処理にとくに不都合
を生じさせることもない。また、本願発明によれば、原
水を濾過することによって原水から分離された異物を、
スクリーンの底部に設けられている開口部からその下方
へ纏めて排出させることができる。したがって、原水の
濾過処理によって得られた異物の取り出し作業などを一
層容易なものにできるという利点も得られる。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0023】図1は、傾斜型スクリーン装置の一例を示
す要部断面図である。図2は、図1のX−X線断面図で
ある。
【0024】図1において、この傾斜型スクリーン装置
は、原水供給口1および処理水排出口2とを有するケー
シング3、このケーシング3内に設けられた漏斗状また
は略円錐状のスクリーン4、洗浄ブラシ5、およびその
他後述の各部を具備して構成されている。
【0025】上記ケーシング3は、たとえばステンレス
などの金属製であり、略円筒状に形成された上下2つの
ケーシング本体3a,3bを相互に連結するなどして構
成されている。このケーシング3内には、スクリーン4
の上部外周縁に接続された仕切板31が設けられてお
り、これにより上記ケーシング3の内部は、上記仕切板
31やスクリーン4よりも上方の第1空間室32Aと、
それよりも下方の第2空間室32Bとに仕切られてい
る。
【0026】上記原水供給口1は、処理対象となる原水
Wをケーシング3内に供給させるための部位であり、上
記第1空間室32A内に面するようにケーシング3の周
壁部内面に開口している。具体的には、その開口位置
は、上記スクリーン4よりも上方である。この原水導入
口1の形成位置には、原水供給用の配管(図示略)を接
続するためのフランジ10aを備えた短管状の管体部1
0が設けられている。
【0027】ただし、図2に示すように、上記管体部1
0は、円筒状のケーシング3の接線方向またはケーシン
グ3の周方向に沿うように設けられている。なお、上記
ケーシング3は、スクリーン4と略同心の円筒状であ
る。したがって、上記原水供給口1から一定の流速でケ
ーシング3内に供給された原水Wは、上記仕切板31の
上方においてケーシング3の内周壁面に沿って旋回しな
がら徐々に下降してゆく流れとなり、この流れが上記仕
切板31に到達すると、その後スクリーン4の内周壁面
40aに沿って旋回しながら下方へ流れてゆく螺旋流と
なる。
【0028】上記スクリーン4は、好ましくは防錆性な
どに優れたステンレス製であり、下部側ほど内径が小径
になり、かつ底部に開口部42を形成した漏斗状または
略円錐状に形成されている。このスクリーン4の周壁面
(内周壁面40aおよび外周壁面40b)の全周には、
たとえば直径が0.5mmないし0.2mm程度の小径
の貫通孔状の透孔41が多数穿設されている。
【0029】上記スクリーン4の底部には、原水Wから
分離されてスクリーン4の内周壁面40a上を開口部4
2の位置まで滑落した異物mの排出ガイドを行うための
異物用排出管43が連結されている。この異物用排出管
43の下部は、ケーシング3の底板部33の下方まで延
設されて開口しており、その下方には異物mを受けるた
めの容器6が配置されている。なお、本実施形態では、
上記異物用排出管43とスクリーン4とは別体で形成さ
れているが、本願発明はこれに限定されず、これら両者
を一体で形成し、異物用排出管43を備えた漏斗状のス
クリーンとして構成してもよい。
【0030】上記ケーシング3内の第2空間室32B
は、上記スクリーン4の外周壁面40bを囲むように形
成されており、上記スクリーン4を通過した処理水の全
量が流れ込む室となっている。この第2空間室32Bの
周壁部には、この第2空間室32B内に流れ込んだ処理
水を外部に排出させるための処理水排出口2が開口して
設けられている。この処理水排出口2の形成位置には、
処理水取り出し用の配管接続を行うためのフランジ20
aを備えた短管状の管体部20が適宜接続されている。
【0031】また、上記ケーシング3の第2空間室32
Bの底部には、ドレン抜きパイプ34が設けられている
他、この第2空間室32Bの周壁部の適当な位置には、
この第2空間室32B内を外部と連通させるための配管
部35も設けられている。したがって、上記第2空間室
32Bと、この第2空間室32Bとスクリーン4の透孔
41を介して連通する第1空間室32Aとの各室の圧力
は、通常時においては大気圧であり、互いに同圧であ
る。ただし、上記配管部35には、圧縮エアを第2空間
室32B内に供給可能とする圧縮エア供給口45が設け
られている。上記第2空間室32Bは、その内部に上記
圧縮エア供給口45から圧縮エアが供給されることによ
り、その内部の圧力(気圧)を上昇させることが可能で
ある。これは後述するように、スクリーン4の目詰まり
を解消するのに役立つ。
【0032】上記洗浄ブラシ5は、上記スクリーン4の
内周壁面40aを洗浄するためのものである。この洗浄
ブラシ5は、多数本の刷毛50がスクリーン4の内周壁
面40aに接触したまま、このスクリーン4の内周壁面
40aに沿って、図2の矢印a方向に回転移動を行うも
のである。この洗浄ブラシ5の回転方向は、原水Wの旋
回方向と同一方向が好ましい。この洗浄ブラシ5は、た
とえばケーシング3の上部に装着された蓋体36に取付
けられ、かつモータMによって回転駆動される支持軸7
に支持されており、上記モータMの駆動力によって回転
される。
【0033】次に、上記構成の傾斜型スクリーン装置の
使用例、ならびに作用について説明する。
【0034】まず、原水供給口1から適当な流速の原水
Wをケーシング3の第1空間室32A内に流入させる
と、既述したとおり、この原水Wはケーシング3の上部
内周壁面に沿って旋回しながら徐々に下降してゆく螺旋
流となって、スクリーン4内に流入する。そして、この
スクリーン4内においても、上記原水Wは螺旋流状態を
維持し、スクリーン4の内周壁面40aに沿って旋回し
ながらスクリーン4の底部側へ徐々に流れてゆく。
【0035】このようにして原水Wがスクリーン4の内
周壁面40aに沿って旋回するように流れると、この原
水Wにはスクリーン4の透孔41を通過する方向の力
(遠心力)が有効に働くこととなり、原水Wはスクリー
ン4によって効率良く濾過される。とくに、上記スクリ
ーン4は、漏斗状または略円錐状の立体的形状であっ
て、広面積の周壁部40の略全面にわたって多数の透孔
41が設けられているために、スクリーン4のサイズを
さほど大きくしなくてもスクリーン4の濾過面積を大き
くとることができ、濾過処理能力を高めることができ
る。なお、このようにして濾過された処理水は、その後
第2空間室32B内に流れ落ちてから処理水排出口2を
介して外部に取り出される。
【0036】一方、上記原水Wに含まれている異物mで
あって、上記スクリーン4の透孔41を通過しないもの
は、スクリーン4の内周壁面40aに沿って滑落してゆ
く。そして、これら異物mがスクリーン4の底部の開口
部42に到達すると、異物用排出管43を通過して容器
6内に排出される。スクリーン4の透孔41を通過しな
い異物mは、全てこのようにしてスクリーン4の底部に
集められてから容器6内に収容させることができる。な
お、スクリーン4内に流入した原水Wについては、スク
リーン4の底部の開口部42に到達するまでの間にほと
んどその全ての量を濾過処理することが可能である。し
たがって、スクリーン4によって濾過処理がなされない
まま上記容器6内に大量の原水Wが排出されてしまうと
いった不具合を無くすことができ、容器6内には高濃度
の異物mを収容させることができる。これは、原水Wか
ら分離された異物mの再生処理あるいは廃棄処理などを
行うのに好都合となる。
【0037】また、上記原水Wの濾過処理を実行してい
るときには、洗浄ブラシ5の刷毛50をスクリーン4の
内周壁面40aに接触させたまま回転させておく。この
洗浄ブラシ5は、スクリーン4の内周壁面40aに付着
した異物mを剥離させる作用を発揮し、たとえばスクリ
ーン4の透孔41に一部進入して引っ掛かりなどを生じ
た異物を、上記透孔41から強制的に掻き出すような作
用も発揮する。したがって、スクリーン4の透孔41に
目詰まりが生じることを極力防止することができる。
【0038】この傾斜型スクリーン装置では、原水を最
も多く透過させるスクリーン4の上部領域において目詰
まりが生じ易くなるが、上記洗浄ブラシ5によってこの
ようなスクリーン4の上部領域を重点的に洗浄できるよ
うにしておけば、スクリーン4の目詰まりを効率良く防
止することが可能となる。スクリーン4の内周壁面40
aの全域を洗浄ブラシ5によって洗浄させてもむろん構
わないが、図1に示すように、スクリーン4の内周壁面
40aの上部のみを部分的に洗浄するようにしても構わ
ない。
【0039】さらに、原水Wの種類、あるいは原水Wに
含まれている異物mの種類によっては、上記洗浄ブラシ
5を利用した洗浄のみではスクリーン4の目詰まりを完
全に防止できず、スクリーン4が目詰まりする場合があ
る。このような場合には、圧縮エア供給口45からケー
シング3内の第2空間室32B内に圧縮エアを一時的に
供給し、この第2空間室32B内の内部圧を高めること
によって、次のように、上記スクリーン4の目詰まり状
態を解消することができる。
【0040】すなわち、スクリーン4によって原水Wの
濾過処理がなされているときには、図3に示すように、
原水Wがスクリーン4の内周壁面40aから透孔41を
通過してスクリーン4の外周壁面40b側に到達する
と、その水の一部は伏流水W1となって、そのままスク
リーン4の外周壁面40bの表面上に層を形成したかた
ちで流れている。このような状態において、第2空間室
32B内に圧縮エアが供給されることによりその内部圧
が高められると、図4に示すように、第2空間室32B
内の圧力Pの作用によって、上記伏流水W1がスクリー
ン4の透孔41内を通過し、各透孔41において水の逆
流が生じる。この伏流水W1の逆流は、透孔41内に詰
まっていた異物mを透孔41内から除去し、スクリーン
4の内周壁面40a側に押し出す作用を発揮する。また
仮に、上記伏流水W1が存在しない場合であっても、圧
縮エアが上記透孔41内を通過し、この圧縮エアが異物
mを透孔41から押し出す作用を発揮する。したがっ
て、スクリーン4の目詰まり状態を適切に解消すること
が可能である。
【0041】また、上記した圧縮エアの供給は、原水W
の濾過処理を実行しているときに行うことが可能であ
り、原水Wの濾過処理を中断する必要はない。したがっ
て、先に述べた洗浄ブラシ5を用いてのスクリーン4の
目詰まり防止効果と併せて、目詰まりの無いまたは少な
いスクリーン4によって、原水Wの連続した濾過処理を
長期にわたって一層効率良く行うことができることとな
る。
【0042】上記第2空間室32B内への圧縮エアの供
給は、たとえば作業者が適当な時期に圧縮エア供給口4
5に圧縮エアノズルを接続するなどして手作業で行って
もよいが、これに代えて圧縮エア供給口45に常時エア
配管を接続しておき、タイマーを備えた電動バルブなど
を利用して定期的に圧縮エア供給口45から第2空間室
32B内へ圧縮エアが供給されるようにしてもよい。ま
た、上記第2空間室32Bは、配管部35を介して外部
と連通しているが、この配管部35の開口部35aの開
口面積を小さく設定したり、あるいは第2空間室32B
内に圧縮エアが供給される場合にのみ上記開口部35a
を閉塞させるようにすれば、上記第2空間室32B内の
圧力を有効に高めることが可能である。
【0043】なお、上記実施形態では、ケーシング3の
周壁部に原水供給口1を開口させたかたちで設けたが、
本願発明でいう原水供給手段はこれに限定されない。本
願発明では、たとえば原水を吐出するノズルをケーシン
グの適当な位置に取付けるなどして、このノズルから所
望の原水をケーシング内に吐出させて供給させるように
してもよい。
【0044】また、上記実施形態では、スクリーン4の
上方のケーシング3内の第1空間室32A内に原水Wの
旋回流を発生させてから、この旋回流をそのままケーシ
ング3内へ流入させるようにしているが、本願発明はや
はりこれに限定されない。本願発明では、スクリーン4
内にこのスクリーン4の接線方向または周方向に沿う方
向から原水を直接流入させることによって、スクリーン
4内に所定の旋回流を発生させるようにしてもよい。
【0045】
【0046】図5は、本願発明に係る傾斜型スクリーン
装置の例を示す要部断面図である。なお、図1および図
2に示した傾斜型スクリーン装置と同一部位は、同一符
号で示し、その説明は省略する。
【0047】図5に示す傾斜型スクリーン装置は、その
基本的な構成は、図1および図2に示した先の実施形態
の傾斜型スクリーン装置と共通しているが、スクリーン
4の多数の透孔41の目詰まりを防止する手段として、
洗浄水噴射ノズル5Aを用いる点において、先の傾斜型
スクリーン装置とはその構成が相違している。具体的に
は、この傾斜型スクリーン装置では、ケーシング3の蓋
体36に対してパイプ7Aが回転可能に支持されてお
り、このパイプ7Aの下端部に、1または複数の洗浄水
噴射ノズル5Aが取付けられている。上記パイプ7Aの
上部は、たとえばベルト80やプーリ81,82などを
介してモータMの駆動軸と駆動連結されており、モータ
Mの駆動力によって上記パイプ7Aはその鉛直方向の軸
線周り(矢印N1方向)に回転自在となっている。ま
た、上記パイプ7Aの上端部には、このパイプ7Aに洗
浄水を供給する管体83が継手84,84aを介して連
結されている。
【0048】上記構成によれば、パイプ7Aを上記矢印
N1方向に回転させながら、このパイプ7Aに供給され
る洗浄水を洗浄水噴射ノズル5Aから吐出させることに
よって、この洗浄水をスクリーン4の内周壁面40aの
全周囲に対して順次噴射させてゆくことができる。した
がって、この洗浄水による洗浄作用により、原水W中に
含まれている異物mがスクリーン4の透孔41に目詰ま
りすることを抑制することができ、原水Wの濾過処理を
長時間にわたって連続して行うことが可能となる。ま
た、上記スクリーン4の内周壁面40aに噴射された洗
浄水は、その後内周壁面40aに沿って下方へ流れてゆ
くが、その際には内周壁面40aに付着している異物m
をスクリーン4の底部へ洗い落とす作用も発揮する。こ
のため、上記洗浄水は、スクリーン4の内周壁面40a
の上部側にのみ噴射させた場合であっても、充分な洗浄
作用を発揮することとなる。スクリーン4の下方側へ流
れてゆく洗浄水は、その途中においてスクリーン4の透
孔41を通過し、第2空間室32B内に流入することと
なる。したがって、スクリーン4の下方に配置した容器
6が洗浄水によって満たされるといった不都合もない。
このように、本願発明では、洗浄水噴射ノズルを用いる
ことによって、スクリーン4の透孔41に目詰まりが生
じないように構成することができるが、この場合の洗浄
水噴射ノズルの具体的な個数や位置などは無論限定され
ない。また、上記洗浄水としては、たとえば水道水など
を用いることが可能である他、本願発明に係る傾斜型ス
クリーン装置で濾過処理を行って得られた水を洗浄水と
して用いても構わない。
【0049】その他、本願発明に係る傾斜型スクリーン
装置の各部の構成は、決して上記実施形態に限定され
ず、各部の具体的な構成は種々に設計変更自在である。
処理対象となる原水の具体的な種類もむろん問わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】傾斜型スクリーン装置の一例を示す要部断面
図。
【図2】図1のX−X線断面図。
【図3】スクリーンの透孔を原水が通過する状態を示す
要部拡大断面図。
【図4】スクリーンの透孔に詰まった異物を除去する状
態を示す要部拡大断面図。
【図5】本願発明に係る傾斜型スクリーン装置の例を示
す要部断面図。
【図6】(a)は従来の傾斜型スクリーン装置の一例を
示す正面図、(b)はその側面断面図。
【符号の説明】
1 原水供給口(原水供給手段) 2 処理水排出口 3 ケーシング 4 スクリーン 5 洗浄ブラシ(洗浄部材) 5A 洗浄水噴射ノズル 32B 第2空間室(空間室) 40a 内周壁面(スクリーンの) 40b 外周壁面(スクリーンの) 41 透孔 42 開口部 45 圧縮エア供給口
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−293514(JP,A) 特開 昭55−88809(JP,A) 実開 昭56−47711(JP,U) 実開 昭58−119812(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 29/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部側ほど内径が小径となる漏斗状また
    は略円錐状に形成されており、かつその周壁面に多数の
    透孔を有するスクリーンと、 上記スクリーンの内周壁面に沿って原水が旋回しながら
    下方へ流れてゆくように、原水を上記スクリーンの接線
    方向または周方向に沿わせて上記スクリーン内へ流入さ
    せる原水供給手段と、 を具備している、傾斜型スクリーン装置であって、上記スクリーンは、上記原水から分離されて上記スクリ
    ーンの内周壁面の表面上を滑落してきた異物を上記スク
    リーンの下方外部へ排出させるための開口部が底部に設
    けられた構成を有しているとともに、 上記スクリーンの内側には、上記スクリーンの内周壁面
    に向けて洗浄水を噴射可能な洗浄水噴射ノズルが設けら
    れており、 上記噴射ノズルは、上記スクリーンを収容するケーシン
    グの上部に取り付けられた蓋体に対して回転可能に支持
    されているとともに上記洗浄水を供給してくる管体に連
    結されたパイプに取り付けられていることにより、 上記
    スクリーンの内周壁面の全周への洗浄水噴射が可能に回
    転自在であることを特徴とする、傾斜型スクリーン装
    置。
  2. 【請求項2】 上記原水供給手段は、上記スクリーンを
    収容するケーシングの周壁部に設けられた原水供給口で
    あり、かつこの原水供給口は、上記スクリーンの上方に
    おいて上記スクリーンと略同心の円筒状に形成されてい
    る上記ケーシングの内周壁面に沿って原水が旋回しなが
    ら流れるように上記ケーシング内に原水を流入させるも
    のである、請求項1に記載の傾斜型スクリーン装置。
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