JP3436421B2 - 部品位置決め保持装置 - Google Patents

部品位置決め保持装置

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JP3436421B2
JP3436421B2 JP21470294A JP21470294A JP3436421B2 JP 3436421 B2 JP3436421 B2 JP 3436421B2 JP 21470294 A JP21470294 A JP 21470294A JP 21470294 A JP21470294 A JP 21470294A JP 3436421 B2 JP3436421 B2 JP 3436421B2
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治信 児玉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、凹状部分もしくは溝
状部分を有する部品を位置決め状態で保持する部品位置
決め保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、部品(ワーク)を位置決めして保持
する際の位置決め装置としては、例えばワークの所定箇
所に設けた位置決め用の基準穴に対し、例えば位置決め
装置側に取り付けた位置決めピンを挿入嵌合させて位置
決めを行うようにしたものが一般に広く採用されてい
る。そして、この位置決めの際、初期状態における多少
の位置ずれを吸収して支障なく位置決めを行うことがで
きるように、基準穴と位置決めピンの少なくともいずれ
か一方にテーパ状部分を設け、このテーパ状部分でガイ
ドさせながら両者を嵌合させるようにした構造は、一般
に良く知られている。例えば、特開平4−256525
号公報では、位置決めピンの先端にテーパ部を形成する
とともに、基準穴側に漏斗状のガイドを設けたものが開
示されている。
【0003】ところで、例えば自動車等の車両の車体組
立工程においては、その一連の工程の一つとして、車体
の骨組を形成するフレーム材の組立が行なわれるが、こ
のフレーム材を収納パレット内から取り出してアッセン
ブリ状態あるいはサブアッセンブリ状態にセットするセ
ット作業は、従来、人手で行なわれている。しかしなが
ら、このフレーム材のセット作業は、多数積み重ねるよ
うにしてパレット内に配列して収納保管されたフレーム
材を該パレット内から1本ずつ取り出し、セットステー
ションまで運んでアッセンブリ状態あるいはサブアッセ
ンブリ状態にセットする一連の作業で構成されるもの
で、作業者にとってかなりの重労働となり、また、車体
組立工程の生産性を高める上での一つの大きなネックに
なっている。そこで、かかる作業を例えばロボット装置
を用いて自動化することが考えられている。
【0004】ロボット装置を用いて上記作業を自動化す
る場合、フレーム材をパレット内から取り出すに際し
て、パレット内に収納保管された上記フレーム材をロボ
ット装置のハンドで確実にクランプして取り出すために
は、両者相互間の位置決めが重要になる。この場合、例
えば図12に示すように、先端部に斜め内側下方向きの
テーパ状(もしくは曲面状)部分61aを有する位置決め
部材61をロボット装置のハンド(不図示)に対し固定し
て取り付け、断面形状が略ハット状に形成されたフレー
ム材60の凹部60aの内側に挿入して位置決めする方
法が知られている。また、例えば図13に示すように、
先端部に斜め外側下方向きのテーパ状(もしくは曲面状)
部分66aを有する一対の位置決め部材66を、上記と
同様にロボット装置のハンド(不図示)に対し固定して取
り付け、この一対の位置決め部材66でフレーム材65
の両外側を挟むようにして位置決めする方法が知られて
いる。
【0005】これらの方法によれば、フレーム材60,
65とロボット装置のハンド(不図示)との間に多少の位
置ずれがあっても、その「ずれ」の程度が、位置決め部材
61,66のテーパ状(もしくは曲面状)部分61a,66a
でガイドし得る範囲L1,L2内のものであれば、フレ
ーム材60,65はこのテーパ状(もしくは曲面状)部分
61a,66aでガイドされながらその位置が補正され、
位置決め部材61,66とフレーム材60,65とが嵌合
して位置決めを行うことができる。このように、位置決
め部材61,66は、ロボット装置のハンド(不図示)に
対し固定して取り付けられるのが、従来、一般的であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、フレーム材
を収納保管するパレットは、通常、鋼板素材を例えばプ
レス加工等で成形し例えば溶接等で組み立てて形成した
いわゆる製缶構造であるので、その寸法について余り精
致なものを得ることは難しく、また、上記フレーム材
も、通常、鋼板素材をプレス加工して断面略ハット状に
形成した長尺物であるので、その寸法精度には限度があ
る。従って、各フレーム材のパレット内における収納位
置には、それぞれの本来の基準位置に対して不可避的に
かなりのバラツキが生じることになる。一方、組立用の
ロボット装置は、通常、予めティーチングされた動作あ
るいは制御プログラムで指定された動作を順次正確に行
うように構成されている。つまり、ロボット装置のハン
ドは、各フレーム材を取り出す際にはパレット内におけ
る当該フレーム材の基準位置に取りに行くことになる。
【0007】このとき、当該フレーム材の実際の収納位
置の基準位置に対するバラツキ(偏差)がある程度以下、
つまり上記図12あるいは図13で示した位置決め部材
61,66のテーパ状(もしくは曲面状)部分61a,66a
でガイドし得る範囲L1,L2内のものである場合に
は、このテーパ状(もしくは曲面状)部分61a,66aで
ガイドしながらフレーム材60,65の位置を補正する
ことにより、上述の方法でも位置決めを行うことができ
るのであるが、上記偏差がある程度以上大きく、上記ガ
イドし得る範囲L1,L2を越える場合には、適正に位
置決めを行うことができなくなるという問題があった。
また、上述のように、位置決め部材61,66のテーパ
状(もしくは曲面状)部分61a,66aでガイドしながら
フレーム材60,65の位置を補正して位置決めを行う
場合でも、両者の剛性や位置の偏差量等によっては、ガ
イドして嵌合される際にフレーム材60,65が変形す
ることも考えられるという問題があった。
【0008】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
もので、ワーク(部品)の実際の位置が基準位置から比較
的大きくずれている場合でも支障なく位置決めを行うこ
とができ、しかも、部品に変形を生じさせるおそれのな
い部品位置決め保持装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1の発明という)は、長手方向に
延びる凹状部分もしくは溝状部分を有する部品を位置決
め状態で保持する部品位置決め保持装置であって、回転
軸に取り付けられた所定厚さの板状部材で構成され、そ
の長手方向寸法が上記凹状部分もしくは溝状部分の幅寸
法よりも所定量だけ短く設定された回転体と、該回転体
をその長手方向が上記凹状部分もしくは溝状部分の長手
方向に略沿うようにして該凹状部分もしくは溝状部分内
に挿入する回転体挿入手段と、挿入された上記回転体を
上記凹状部分もしくは溝状部分内において少なくとも略
90度回転駆動する回転駆動手段とを備え、上記凹状部
分もしくは溝状部分内に挿入された上記回転体の回転動
作によって上記凹状部分もしくは溝状部分の幅方向の中
心位置と上記回転体の回転中心位置との偏差に略等しい
量だけ上記部品が移動させられ、当該部品の幅方向の位
置決めが行われる、ことを特徴としたものである。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】また、本願の請求項に係る発明(以下、
の発明という)は、上記第の発明において、上記
部品は断面略ハット状のフレーム体で構成され、その長
手方向に沿った複数箇所で位置決めされることを特徴と
したものである。
【0014】
【発明の作用および効果】本願の第1の発明によれば、
上記回転体は上記回転体挿入手段によってその長手方向
が上記凹状部分もしくは溝状部分の長手方向に略沿うよ
うにして該凹状部分もしくは溝状部分内に挿入されるの
で、位置決め部材としての回転体をワーク(部品)の位置
決め基準部としての凹状部分もしくは溝状部分に挿入す
る際における「位置ずれ」に対する許容度を大きくするこ
とができ、ワークの実際の位置が基準位置から比較的大
きくずれている場合でも、該ワークに変形を生じさせる
等の不具合を招くことなく、位置決め部材をワークの位
置決め基準部に挿入することができる。そして、挿入さ
れた回転体は上記回転駆動手段によって凹状部分もしく
は溝状部分内において少なくとも略90度回転駆動され
るので、回転体の回転軸に対するワークの位置決めを正
確に行うことができる。また、上記回転体の長手方向寸
法は上記凹状部分もしくは溝状部分の幅寸法よりも所定
量だけ短く設定されているので、凹状部分もしくは溝状
部分内においてその側壁につかえる等の支障を生じるこ
となく上記回転体を回転させることができ、位置決め精
度を確保することができる。この場合において、上記凹
状部分もしくは溝状部分の幅寸法と回転体の長手方向寸
法との差を極力小さく設定することにより、位置決め精
度をより高めることができる。更に、上記ワークは上記
回転体の回転動作によって上記凹状部分もしくは溝状部
分の幅方向の中心位置と上記回転体の回転中心位置との
偏差に略等しい量だけ移動させられるので、両中心位置
を合致させることができ、より一層高い位置決め精度を
得ることができる。また、更に、上記回転体は、具体的
には所定厚さの板状部材で構成されているので、位置決
め部材としての回転体をワーク(部品)の位置決め基準部
としての凹状部分もしくは溝状部分に挿入する際には、
その板厚分に相当するだけの挿入スペースがあれば良
く、ワークの実際の位置の基準位置からの 位置ずれ
対する許容度を特に大きく確保することができる。すな
わち、ワークの実際の位置が基準位置から比較的大きく
ずれている場合でも、該ワークに変形を生じさせる等の
不具合を招くことなく、ワークの幅方向の正確な位置決
めを行うことができる。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】また、本願の第の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、上記ワークは断面略ハット状のフレーム体で
構成され、その長手方向に沿った複数箇所で位置決めさ
れるようにしたので、長尺物のフレーム材を位置決めす
るに際して、ワークの実際の位置の基準位置からの「位
置ずれ」が比較的大きい場合でも、ワーク全体を正確か
つ容易に位置決めすることができる。
【0019】
【実施例】以下、この発明の実施例を、例えば、自動車
の車体の前後方向フレーム材(例えばリヤフレーム)をパ
レットから取り出してサブアッセンブリ状態に組み立て
る場合を例にとって、添付図面を参照しながら詳細に説
明する。図1,図2および図3は、本実施例に係る自動
車の車体後部のフレーム構造を組み立てる組立工程の一
部を構成するセットステーションSaの平面説明図,側面
説明図および正面説明図である。上記セットステーショ
ンSaは、左右のリヤフレームWl,Wrを車体前後方向の
基本フレームとする車体後部のフレーム構造を組み立て
るに際して、各フレーム材を互いに溶接(スポット溶接)
する前に位置決め状態に調整してセットするステーショ
ンであり、このセットを行うためのセット台4を備えて
いる。
【0020】上記セットステーションSaの周辺には、
左リヤフレームWlを収納して保管するための左フレー
ム用の各パレットPlおよび右リヤフレームWrを収納し
て保管する右フレーム用の各パレットPrがそれぞれ配
設されている。すなわち、上記セット台4からそれぞれ
所定距離隔てた前方位置および側方位置には、組立工場
のフロア面GL上に定置されたパレットベースB1およ
びB2が配設されており、セット台4の前方のパレット
ベースB1上には、4個の右フレーム用のパレットPr
と2個の左フレーム用のパレットPlが配置される一
方、セット台4の側方のパレットベースB2上には2個
の左フレーム用のパレットPlが配置されている。
【0021】各パレットPl,Prは、これら各パレット
ベースB1,B2上において、セット台4に対し内側と
外側に2列に分けて配置されており、内側のものがパレ
ットベースB1,B2上に載置され、外側のものは該パ
レットベースB1,B2よりも所定高さだけ上方に配設
されている。尚、図1においては、右フレーム用のパレ
ットPr内のみにフレームWr,…,Wrの収納・保管状態
の概略が図示されているが、左フレーム用のパレットP
l内にもフレームWl,…,Wlが収納・保管されている。
【0022】上記各パレットPl,Prは、鋼板素材を例
えばプレス加工等で成形し例えば溶接等で組み立てて形
成したいわゆる製缶構造を有しており、上方が開放され
た直方体のボックス状に形成されている。そして、各パ
レットPl,Prの内部には、例えば右フレーム用のもの
Prを例にとって説明すれば、図4にその概略を示すよ
うに、上下方向および左右方向に多数のフレームWrが
積み重ねて収納されている。上記フレームWl,Wrは、
鋼板素材をプレス加工することにより、断面が略ハット
状で所定長さのフレーム体に形成したものである。従っ
て、このフレームWl,Wr及び上記パレットPl,Prは共
にその寸法精度に限度があり、各フレームWl,Wrのパ
レットPl,Pr内における収納位置は、それぞれ本来の
基準位置に対してある程度バラツキを含んだものとなっ
ている。尚、図4においては、図面の複雑化を回避する
ために4隅に位置するもののみが図示されているが、本
実施例では、例えば上下方向に5列、左右方向に5列の
計25本のフレームWrが収納・保管されるようになっ
ている。
【0023】また、各パレットPl,Prの内部には、例
えば右フレーム用のものPrを例にとって説明すれば、
図5にその概略を示すように、パレットPrの長手方向
における一側の端部壁を構成する壁面Paに、各フレー
ムWrの一端側(図5における右側)をそれぞれ支持する
サポート部材Psがヒンジ機構Phを介して取り付けられ
ている。各サポート部材Psには、具体的には図示しな
かったが、略90度開き位置(水平位置)でサポート部材
Psを係止するストッパ機構が設けられるとともに、サ
ポート部材Psを閉位置に向かって付勢するスプリング
が付設されている。
【0024】一方、各フレームWrの他端(図5における
右端)近傍の側方には、上下方向に伸びる支柱Pbが立設
され、該支柱Pbに上記サポート部材Psと回動方向を除
いてはほぼ同様の構成を有し同様の作用を行うサポート
部材Ps'が取り付けられている。上記一端側(図5にお
ける右側)のサポート部材Psは、図5における紙面に平
行な面内で回動するのに対して、この他端(図5におけ
る右端)近傍側のサポート部材Ps'は、図5における紙
面に垂直な面内で回動するようになっている。尚、パレ
ットPrの側壁に沿った端の列のフレームWrについて
は、この他端近傍側のサポート部材Ps',…,Ps'は側壁
に直接取り付けても良い。
【0025】以上の構成において、フレームWrがパレ
ットPr内に収納保管されている状態では、当該フレー
ムWrに対する前後のサポート部材Ps,Ps'が略水平に
開いて、フレームWrをその下面側を支持して水平状態
に維持している。そして、上記フレームWrがパレット
Pr内から外部に取り出された際には、上記各サポート
部材Ps,Ps'は、スプリング(不図示)の付勢力で閉じ方
向に回動させられてそれぞれ壁面Paもしくは支柱Pbに
沿った閉位置に保たれ、下方のフレームWrの取り出し
作業を妨げることがないようになっている。尚、図5に
おいては、図面の複雑化を回避するために上下両端に位
置するもののみが図示されているが、本実施例では、例
えば上下方向に5列のフレームWrが収納・保管される
ようになっている。
【0026】本実施例では、左右のリヤフレームWl,W
rを収納パレットPl,Pr内から1本ずつ取り出し、セッ
トステーションSaまで運んでセット台4上にセットす
る一連のセット作業をロボット装置で行うようにしてい
る。右リヤフレームWr用のものを例にとって説明すれ
ば、上記図1〜図3に示されるように、上記ロボット装
置RBは、セット台4とパレットベースB1(特に該パ
レットベースB1上に位置する右フレームWr用のパレ
ットPr,…,Pr)の間に配置されている。尚、具体的に
は図示しなかったが、左フレームWl用のパレットPl,
…,Plと上記セット台4との間にも同様のロボット装置
が配設されている。
【0027】上記ロボット装置RBはパレットPrの長
手方向に沿って延設された所定高さの基台2上に配置さ
れ、ロボット本体5が、基台2の上面に設けられた走行
ベース3(図2参照)を介して基台2上を走行し得るよう
になっている。上記ロボット装置RBは、基本的には、
一端がロボット本体5に支持された第1アーム7と、一
端が該第1アーム7の他端側に支持された第2アーム8
と、該第2アーム8の他端側に取り付けられたハンド支
持部9(いわゆる手首)と、該ハンド支持部9によって支
持されてワーク(フレームWr)を直接に把持するロボッ
トハンド10とを備えている。
【0028】上記ロボット本体5が図1における基台2
の左端に位置した状態で、アーム7,8を水平面内で旋
回させることにより、図1において一点鎖線で示された
範囲内で上記ロボットハンド10を動作させることがで
きる。また、ロボット本体が基台2の右端にある場合に
は、図1において破線で示された範囲内でロボットハン
ド10を動作させることができる。すなわち、ロボット
本体5を基台2上で適宜走行させ、かつ、アーム7,8
を水平面内で旋回あるいは鉛直面内で回動させることに
より、セット台4および全ての右フレームWr用のパレ
ットPrをロボットハンド10の動作範囲内とすること
ができ、パレットPr内のフレームWrをロボットハンド
10で把持してセットステーションSaまで運び、セッ
ト台4上でフレームWrを離してセット状態への組立を
行うことができるようになっている。
【0029】上記ロボットハンド10は、図6〜図8に
示すように、基本的には、その略中央部が上記ハンド支
持部9に取り付けられた略矩形棒状のハンド本体11
と、該ハンド本体11の両端側に取り付けられた前後の
クランプユニットCL1,CL2と、これらクランプユ
ニットCL1,CL2よりも外側にそれぞれ配置され
た、フレームWrの左右方向についての位置決めユニッ
トPU1,PU2およびフレームWrの前後方向について
の位置決め機構40とを備えて構成されている。そし
て、パレットPr内に収納されたフレームWrを取り出す
際には、後で詳しく説明するように、まず、上記位置決
めユニットPU1,PU2によってロボットハンド10
とフレームWrとの位置決めを行った上で、上記クラン
プユニットCL1,CL2により、確実にフレームWrを
クランプするようにしている。
【0030】上記前側クランプユニットCL1は、図9
から良く判るように、基本的には、ブラケット15を介
してハンド本体11に支持されたクランプシリンダ13
と、該クランプシリンダ13のピストンロッド13aの
伸縮動作によって開閉されるクランプアーム14とで構
成され、上記クランプシリンダ13は枢支軸15aを介
して揺動可能に、また、クランプアーム14は枢支軸1
5bを介して回動可能に、上記ブラケット15に支持さ
れている。また、該ブラケット15には、クランプアー
ム14がフレームWrをクランプする際のクランプ位置
を定めるストッパ16が取り付けられている。
【0031】一方、ハンド本体11の前端部(図6〜図
8における左端部)には下方に延びる前端ブラケット1
8が取り付けられ、該ブラケット18にはフレームWr
のフランジ部Fw,Fwを上方から受ける押さえ具19,1
9が取り付けられている。そして、上記クランプシリン
ダ13のピストンロッド13aを伸長させ、クランプア
ーム14の側面が上記ストッパ16に当て止められるま
でクランプアーム14を回動させることにより、該クラ
ンプアーム14がフレームWrの下面側を支持するクラ
ンプ位置に位置させられ、このクランプアーム14と上
記押さえ具19,19とでフレームWrの前側部分がクラ
ンプされるようになっている。
【0032】上記後側クランプユニットCL2は、ハン
ド本体11の後端部(図6〜図8における右端部)に固定
された後端ブラケット21に取り付けられ、図10から
良く判るように、基本的には、上記後端ブラケット21
に固定された左右の支持ブラケット22を介して各々ハ
ンド本体11に支持されたクランプシリンダ23と、各
クランプシリンダ23のピストンロッド23aの伸縮動
作によって開閉されるクランプアーム24とで構成さ
れ、上記各クランプシリンダ23は枢支軸22aを介し
て揺動可能に、また、各クランプアーム24は枢支軸2
2bを介して回動可能に、上記支持ブラケット22に支
持されている。一方、上記後端ブラケット21にはフレ
ームWrのフランジ部Fwを上方から受ける押さえ具2
6,26が取り付けられている。そして、上記各クラン
プシリンダ23のピストンロッド23aを伸長させ、各
クランプアーム24をフレームWrのフランジ部Fw,Fw
の裏面側に当て止められるまで回動させることにより、
このクランプアーム24,24と上記押さえ具26,26
とでフレームWrの後側部分がクランプされるようにな
っている。
【0033】また、上記前後の位置決めユニットPU
1,PU2は、ハンド本体11の前後の端部にそれぞれ
固定された上記前端ブラケット18,後端ブラケット2
1からハンド本体11の長手方向に沿ってそれぞれ延長
された延長ブラケット31,32に各々取り付けられて
いる。本実施例では、上記各位置決めユニットPU1,
PU2の先端に板状の回転体を設け、ワーク(フレーム
Wr)の実際の位置が基準位置から比較的大きくずれてい
る場合でも、ワークWrに変形を生じさせることなく、
かつ、支障なく位置決めを行うことができるようにして
いる。
【0034】以下、例えば前側のものPU1を例にとっ
て上記位置決めユニットPU1,PU2について説明す
る。図11に示すように、位置決めユニットPU1は、
エア駆動式の回転シリンダ35と、該回転シリンダ35
の本体部35aの先端に取り付けられた所定厚さの板状
の回転体36とを備えて構成され、上記回転シリンダ3
5が上記延長ブラケット31に固定されている。この回
転シリンダ35は、具体的には図示しなかったが、その
本体部35a内に90度回転しながら上下するロータリ
・カム機構を備えており、回転シリンダ35の駆動によ
って板状の回転体36が上下にストロークしながら90
度回転されるようになっている。上記回転体36の長手
方向寸法は、上記フレームWrの凹状部分Dwの幅寸法よ
りも所定量(例えば1〜2mm)だけ短く設定されている。
尚、後側の位置決めユニットPU2についても、上記前
側の位置決めユニットPU1と同様に構成され、同様の
作動を行うようになっている。
【0035】また、上記ハンド本体11の後端部近傍に
は、フレームWrの前後方向についての位置決めを行う
位置決めピン39がブラケット38を介して取り付けら
れている。この位置決めピン39は、先端部にテーパ部
39aを備えており、従来から良く知られているものと
同様に、ワークWr(フレーム)の所定箇所に設けられた
位置決め用の基準穴(不図示)に対し、上記テーパ部39
aでガイドさせながら挿入嵌合させて位置決めを行うも
のである。本実施例の場合、フレームWrのパレットPr
内における前後方向の位置決め精度は、左右方向に比べ
てかなり良好に維持されており、従って、この前後方向
の位置決め機構40は、従来と同様の固定式のものを用
いた。
【0036】以上の構成において、パレットPr内に収
納保管されている所定のフレームWrをパレットPr内か
ら取り出す際には、ロボット装置RBが予めティーチン
グされた動作を順次行い、ロボットハンド10が当該フ
レームWrのパレットPr内における本来の基準位置にフ
レームWrを取りに行く。尚、この時点では、上記各ク
ランプユニットCL1,CL2のクランプアーム14,2
4は開位置に保持されている。このとき、前後の各位置
決めユニットPU1,PU2の回転体36,36は、その
長手方向が上記フレームWrの凹状部分の長手方向に略
沿った姿勢に保持されており、ロボットハンド10の下
降動作に伴ってフレームWrの凹状部分Dwの長手方向に
略沿うようにして該凹状部分Dw内に挿入される。つま
り、ロボット装置RBが、本願請求項に記載した回転体
挿入手段を構成している。
【0037】この場合、上記回転体36,36は所定厚
さの板状部材で構成されているので、位置決め部材とし
ての回転体36,36をワーク(フレームWr)の位置決め
基準部としての凹状部分Dwに挿入する際には、その板
厚分に相当するだけの挿入スペースがあれば良く、ワー
クWrの実際の位置の基準位置からの「位置ずれ」に対す
る許容度を大きく確保することができる。つまり、ワー
クWrの実際の位置が基準位置から比較的大きくずれて
いる場合でも、該ワークWrに変形を生じさせる等の不
具合を招くことなく、位置決め部材(回転体36,36)
をワークWrの位置決め基準部(凹状部分Dw)に挿入する
ことができるのである。尚、上記ロボットハンド10の
下降動作に伴って前後方向の位置決め機構40の位置決
めピン39がワークWrの基準穴(不図示)に挿入され
て、前後方向の位置決めが行なわれる。
【0038】次に、回転シリンダ35の駆動によって板
状の回転体36が上下にストロークしながら90度回転
される。本実施例では、回転体36は、挿入時に最低位
置に位置し、回転シリンダ35の駆動によって上昇しな
がら90度回転されるように設定されている。図11に
おける2点鎖線,1点鎖線および破線の表示は、回転体
36の上昇位置を模式的に示したものである。尚、上記
回転体36は、少なくとも略90度回転すれば良く、必
ずしも上下にストローク作動する必要はない。
【0039】この回転体36の回転動作により、ワーク
Wrはその凹状部分Dwの幅方向の中心位置と上記回転体
36の回転中心位置との偏差に略等しい量だけ移動させ
られて位置決めが行なわれる。これにより両中心位置を
合致させることができるので、高い位置決め精度を得る
ことができるようになっている。尚、各位置決めユニッ
トPU1,PU2の回転シリンダ35,35は、それぞれ
の回転体36にその回転動作によってワークWrを移動
させるに足る回転力を付与することができる出力を有す
るものが選定されている。
【0040】また、上記回転体36の長手方向寸法は、
上述のようにワークWrの凹状部分Dwの幅寸法よりも所
定量だけ短く設定されており、これにより、凹状部分D
w内においてその側壁につかえる等の支障を生じること
なく上記回転体36を回転させることができ、位置決め
精度を確保することができる。この場合において、上記
凹状部分Dwの幅寸法と回転体36の長手方向寸法との
差を極力小さく設定することにより、位置決め精度をよ
り一層高めることができる。
【0041】このようにしてワークWrとロボットハン
ド10との位置決めを行った後、クランプユニットCL
1,CL2が作動させられ、そのクランプアーム14,2
4によってワークWrが確実に保持される。そして、ロ
ボット装置RBは、このワークWrをパレットPr内から
取り出し、予めティーチングされた動作を順次行うこと
により、保持したワークWrをセットステーションSaの
セット台4上に搬送し、このセット台4上における位置
決め状態にセットするセット作業を行うようになってい
る。
【0042】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、ワークWrの実際の位置が基準位置から比較的大き
くずれている場合でも、該ワークWrに変形を生じさせ
る等の不具合を招くことなく、正確な位置決めを行うこ
とができるのである。特に、本実施例では、上記ワーク
Wrは断面略ハット状のフレーム体で構成され、その長
手方向に沿った複数箇所で位置決めされるようにしたの
で、長尺物のフレーム材を位置決めするに際して、ワー
クWrの実際の位置の基準位置からの「位置ずれ」が比較
的大きい場合でも、ワークWr全体を正確かつ容易に位
置決めすることができる。
【0043】尚、本発明は、以上の実施態様に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、
種々の改良あるいは設計上の変更が可能であることは言
うまでもない。すなわち、例えば、上記実施例では、回
転体36は所定厚さの板状部材で構成されていたが、こ
の回転体の形状としては板状に限定されるものではな
く、回転軸に垂直な面内において互いに直交する方向の
寸法が異なるように設定されたものであれば他の形状の
ものを用いて、その長手方向がワークの凹状部分の長手
方向に略沿うようにして該凹状部分内に挿入するように
しても良い。また、ワークの位置決めは、凹状部分でな
くとも、回転体が挿入できる他の形状部分(例えば溝状
部分)で行うようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る自動車のフレーム組立
工程に設けられたセットステーションの平面説明図であ
る。
【図2】 上記セットステーションの側面説明図であ
る。
【図3】 上記セットステーションの正面説明図であ
る。
【図4】 上記実施例に係るパレット及びパレット内に
収納されたリヤフレームを概略的に示す斜視図である。
【図5】 上記パレット及びリヤフレームを概略的に示
す側面説明図である。
【図6】 上記実施例に係るロボットハンド及びリヤフ
レームを示す正面説明図である。
【図7】 上記ロボットハンドを拡大して示す正面説明
図である。
【図8】 上記ロボットハンドを拡大して示す平面説明
図である。
【図9】 上記ロボットハンドに取り付けられた前側ク
ランプユニットの側面説明図である。
【図10】 上記ロボットハンドに取り付けられた後側
クランプユニットの側面説明図である。
【図11】 図7のY−Y線に沿った断面説明図であ
る。
【図12】 従来例に係る位置決め構造を示す断面説明
図である。
【図13】 他の従来例に係る位置決め構造を示す断面
説明図である。
【符号の説明】
10…ロボットハンド 35…回転シリンダ 36…回転体 Dw…ワークの凹状部分 PU1,PU2…位置決めユニット RB…ロボット装置 Wl,Wr…リヤフレーム(部品)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−345584(JP,A) 特開 昭63−77617(JP,A) 特開 平6−134627(JP,A) 特開 平5−318242(JP,A) 特開 平5−305533(JP,A) 実開 昭60−103714(JP,U) 実開 昭63−124489(JP,U) 実開 平6−15937(JP,U) 実開 昭63−94682(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23P 19/00 - 21/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に延びる凹状部分もしくは溝状
    部分を有する部品を位置決め状態で保持する部品位置決
    め保持装置であって、 回転軸に取り付けられた所定厚さの板状部材で構成さ
    れ、その長手方向寸法が上記凹状部分もしくは溝状部分
    の幅寸法よりも所定量だけ短く設定された回転体と、 該回転体をその長手方向が上記凹状部分もしくは溝状部
    分の長手方向に略沿うようにして該凹状部分もしくは溝
    状部分内に挿入する回転体挿入手段と、 挿入された上記回転体を上記凹状部分もしくは溝状部分
    内において少なくとも略90度回転駆動する回転駆動手
    段とを備え 上記凹状部分もしくは溝状部分内に挿入された上記回転
    体の回転動作によって上記凹状部分もしくは溝状部分の
    幅方向の中心位置と上記回転体の回転中心位置との偏差
    に略等しい量だけ上記部品が移動させられ、当該部品の
    幅方向の位置決めが行われる、 ことを特徴とする部品位置決め保持装置。
  2. 【請求項2】 上記部品は断面略ハット状のフレーム体
    で構成され、その長手方向に沿った複数箇所で位置決め
    されることを特徴とする請求項に記載の部品位置決め
    保持装置。
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