JP3436146B2 - ガリウム化合物、砥粒および切削油を含む澱物からのガリウム分の濃縮方法 - Google Patents

ガリウム化合物、砥粒および切削油を含む澱物からのガリウム分の濃縮方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リン化ガリウム等
ガリウムを含む化合物半導体結晶ウエハの製造過程で発
生するガリウム化合物、砥粒および切削油を含む澱物か
らガリウム分を濃縮して回収するガリウム分の濃縮方法
に係り、特に、その回収率の向上が図れる濃縮方法の改
良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リン化ガリウム等ガリウムを含む化合物
半導体結晶ウエハの製造過程で、ガリウムを含む化合物
半導体結晶(以下、ガリウム化合物という)を切断する
際には、従来、ダイヤモンド内周刃切断装置が用いられ
ていた。この際に切削屑として発生する澱物はガリウム
化合物の切削粉がほとんどであり、金属ガリウム回収の
ための原料として有効利用されていた。
【0003】ところで、近年、切断ロス低減による低コ
スト化のため、ガリウム化合物の切断方法については、
切断しろのより少ないワイヤーソー切断による方法に置
き換わってきた。このワイヤーソー切断による方法では
砥粒を分散させた切削油を用いるため、ワイヤーソー切
断の際に発生する澱物は、微細な切削粉(細粉)、より
粗大な砥粒(粗粉)および切削油を含む混合物として捕
集される。そして、ワイヤーソー切断では砥粒の使用量
が多いため、上記澱物中のガリウム化合物含有量は10
重量%以下となりガリウム濃度は低かった。
【0004】そして、ワイヤーソー切断の際に発生した
上記澱物からガリウム分を回収しようとした場合、ガリ
ウム濃度の低い澱物に対して回収処理を施す必要がある
ことから回収効率が悪く、また、上記澱物には切削油が
含まれているため回収される金属ガリウムに不純物が多
く含まれるといった問題を有していた。
【0005】このようにワイヤーソー切断の際に発生し
た澱物からガリウム分を回収することは経済的に見合わ
ないと共に不純物も多く含むことから、従来、上記澱物
は産業廃棄物として処分されていた。
【0006】しかし、不足しがちなガリウム資源を有効
に利用するという観点から、ワイヤーソー切断の際に発
生した澱物から経済的に有利にかつ不純物も多く含まな
いガリウム分を回収する方法が強く要望されていた。
【0007】この様な技術的背景の下、本出願人は、ガ
リウム化合物、砥粒および切削油を含む澱物からのガリ
ウム分を簡便に、かつ、著しく濃縮して回収する2つの
方法を既に提案している(特願平10−110633号
明細書参照)。
【0008】すなわち、出願人が提案した第一の方法
は、ガリウム化合物、砥粒および切削油を含む澱物中の
切削油を除去するために上記ガリウム化合物の熱分解温
度未満の温度で澱物を加熱することにより乾燥物を得る
第一工程と、上記砥粒を除去するために得られた乾燥物
についてガリウム分を主に含む細粉と砥粒を主に含む粗
粉とに分級することにより細粉を回収する第二工程から
成ることを特徴とし、また、第二の方法は、上記澱物を
有機溶媒に分散して澱物中の切削油を溶解させた後に固
液分離することにより固形物を得る第一工程と、この固
形物中に残留する上記切削油および有機溶媒を除去する
ために上記ガリウム化合物の熱分解温度未満の温度で固
形物を加熱することにより乾燥物を得る第二工程、およ
び、上記砥粒を除去するために得られた乾燥物について
ガリウム分を主に含む細粉と上記砥粒を主に含む粗粉と
に分級することにより上記細粉を回収する第三工程から
成ることを特徴とするものであった。
【0009】そして、第一の方法においては、第一工程
で澱物から切削油が除去され、また、第一工程で得た乾
燥物から第二工程で砥粒が除去されるので、上記澱物か
らガリウム分を簡便、かつ、著しく濃縮させることがで
き、また、第二の方法においても、第一工程および第二
工程で澱物から切削油が除去され、また、第二工程で得
た乾燥物から第三工程で砥粒が除去されるので、上記澱
物からガリウム分を簡便、かつ、著しく濃縮させること
ができるものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これ等第一
の方法と第二の方法を比較した場合、第二の方法におい
ては上記澱物中の切削油を溶解してこれを除去する有機
溶媒が適用されているため、ガリウム回収率において第
一の方法より優れていた。
【0011】すなわち、第一の方法においては、ガリウ
ム化合物、砥粒および切削油を含む澱物を加熱して乾燥
物を得る第一工程において、切削油中の不揮発成分がガ
リウム化合物と砥粒とを焼き付かせてこれ等の密着凝集
体を形成することがあり、この密着凝集体の存在により
上記乾燥物を分級する第二工程においてガリウム分を主
に含む細粉の回収率が低下してしまう場合があるからで
あった。
【0012】しかし、第二の方法においても、その第二
工程で乾燥物を得る際、固形物内に残留する切削油中の
不揮発成分の作用により上記密着凝集体が形成される場
合があり、ガリウム分の回収率において未だ改善の余地
を有していた。
【0013】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、上記第二の方法
を改良してガリウム分の回収率向上が図れる澱物からの
ガリウム分の濃縮方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、ガリウム化合物、砥粒および切削油を含む澱
物からのガリウム分の濃縮方法を前提とし、上記澱物を
有機溶媒に分散させ澱物中の切削油を溶解させた後に固
液分離することにより固形物を得る第一工程と、この固
形物中に残留する上記切削油および有機溶媒を除去する
ために上記ガリウム化合物の熱分解温度未満の温度で固
形物を加熱することにより乾燥物を得る第二工程と、得
られた乾燥物中に含まれるガリウム化合物と砥粒との密
着凝集体を解砕するため粉砕粒径が砥粒の平均粒径より
大きい条件で上記乾燥物を粉砕する第三工程、および、
上記砥粒を除去するために粉砕された乾燥物についてガ
リウム分を主に含む細粉と上記砥粒を主に含む粗粉とに
分級して上記細粉を回収する第四工程から成ることを特
徴とするものである。
【0015】そして、請求項1記載の発明に係るガリウ
ム分の濃縮方法によれば、第二工程において固形物内に
残留する切削油中の不揮発成分がガリウム化合物と砥粒
とを焼き付かせて上述した密着凝集体を形成する場合で
も、この密着凝集体が含まれる乾燥物をその粉砕粒径が
砥粒の平均粒径より大きい条件で粉砕して上記密着凝集
体を解砕する第三工程を有しているため、第四工程での
ガリウム化合物と砥粒との分離性を低下させずに向上さ
せることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0017】まず、本発明に係るガリウム分の濃縮方法
は以下の第一工程から第四工程とで構成されることを特
徴とするものである。
【0018】(1)第一工程 この方法の第一工程では、澱物を有機溶媒に分散させて
澱物中の切削油を溶解・希釈した後に固液分離する。そ
して、残留する切削油および有機溶媒を含む固形物を得
る。澱物に含まれる切削油および有機溶媒の大部分がこ
の第一工程で分離液に移行するので、以下の第二工程の
加熱の負担が著しく軽減される。
【0019】(2)第二工程 第二工程では、第一工程で得られた固形物内に残留する
切削油および有機溶媒を蒸発させて除去するために固形
物中のガリウム化合物の熱分解温度未満の温度で上記固
形物を加熱する。そして、ガリウム分を主に含む細粉と
砥粒を主に含む粗粉とから成る乾燥物を得る。この第二
工程で、固形物内に残留する切削油および有機溶媒の大
部分が除去されるので、第四工程(後述)の分級で上記
細粉と粗粉との分離性が向上するだけでなくガリウム分
の濃縮率も向上する。
【0020】尚、上記ガリウム化合物の熱分解温度未満
の温度を加熱温度とするのは、ガリウム化合物の熱分解
温度以上とするとガリウム化合物が熱分解し、生成した
熔融金属ガリウムのためガリウムを主に含む細粉を第四
工程で回収することが困難になるからである。
【0021】次に、上記第一工程で澱物を分散させる有
機溶媒は、第二工程における加熱処理の際に切削油が完
全に蒸発する前に有機溶媒が蒸発してしまうように、切
削油より蒸発し易いもの、つまり沸点が切削油の沸点よ
り低いものが好ましい(請求項2)。尚、切削油の沸点
や上記有機溶媒の沸点には温度範囲が通常あるが、温度
範囲のある沸点の高低をいう場合に用いる沸点は、『沸
点の上限』を本明細書では意味する。
【0022】ここで、有機溶媒を用いないで加熱する
と、上述したように切削油中の不揮発成分がガリウム化
合物と砥粒とを焼き付かせてガリウム化合物と砥粒との
密着凝集体を形成させ易い。これに対し、有機溶媒を用
いると、この有機溶媒が上記不揮発成分を置換・除去し
て、ガリウム化合物と砥粒とを別々に分離させる。この
ため、第四工程のガリウム分を主に含む細粉と砥粒を主
に含む粗粉との分離性が向上する。
【0023】上記有機溶媒としては、(a)切削油と容
易に混合でき、(b)安価であり、(c)回収再利用が
し易いという点で、灯油が最も適当である(請求項
3)。
【0024】また、上記澱物中にワイヤーソーのワイヤ
ー片など磁性物が含まれている場合には、この磁性物を
除去することが好ましい。具体的には、第一工程で例え
ば有機溶媒に澱物を分散させた後、固液分離する前に、
ワイヤー片などの磁性物を磁石を用いて除去する(請求
項4)。この除去処理により、金属ガリウムとして回収
するまでに必要でかつ繁雑な脱Fe処理を省略すること
が可能となる。
【0025】次に、第二工程における固形物の加熱温度
が切削油の沸点以上であると切削油を速やかに蒸発させ
ることができるため好ましい(請求項5)。
【0026】(3)第三工程 第三工程では、上述したガリウム化合物と砥粒との密着
凝集体が若干含まれる乾燥物を粉砕機により粉砕する。
すなわち、本発明に係る濃縮方法においては、上記第一
工程と第二工程により、澱物中の切削油および固形物中
に残留する切削油と有機溶媒の大部分は原則として除去
される。しかし、除去されずに若干残った不揮発成分の
作用により、第二工程の加熱処理の際にガリウム化合物
と砥粒の密着凝集体が形成されてしまう場合がある。そ
こで、本発明に係る濃縮方法においては、この密着凝集
体を含む乾燥物を粉砕機によりその粉砕粒径が砥粒の平
均粒径より大きい条件で粉砕し、上記密着凝集体を解砕
してガリウム化合物を主に含む細粉と砥粒を主に含む粗
粉とを別々に分離させる。このため、第四工程の分級処
理においてガリウム化合物と砥粒との分離性を、上述し
た第二の方法より更に向上させることが可能となる。
【0027】尚、第三工程における乾燥物の粉砕粒径に
ついては、上記砥粒の平均粒径以下まで粉砕してしまう
と、第四工程の分級時に、砥粒の一部が細粉側に混入し
てガリウム化合物の含有率を低下させてしまい、かつ、
砥粒の再利用も困難にさせるため、第三工程における乾
燥物の粉砕粒径については砥粒の平均粒径より大きくな
るように設定することを要する(請求項)。
【0028】(4)第四工程 第四工程では、上記砥粒を除去するため、第三工程で粉
砕された上記乾燥物についてガリウム分を主に含む細粉
と砥粒を主に含む粗粉とに分級する。
【0029】そして、上記細粉を回収する。
【0030】この分級は、ガリウム分を主に含む細粉と
砥粒を主に含む粗粉との粒径差や密度差などを利用し
て、細粉と粗粉とをできるだけ分離性よく分離する条件
で行えばよい。また、分級方法については特に制限はな
いが、風力分級が簡便で好ましい(請求項)。
【0031】また、澱物中にワイヤーソーのワイヤー片
など磁性物が含まれている場合には、上記第一工程にお
ける磁石処理と合わせて、あるいは、第一工程の磁石処
理に代えて第二工程で得られた乾燥物を粉砕する第三工
程あるいは粉砕された乾燥物を分級する第四工程の少な
くとも一方の工程時に、乾燥物中に含まれるワイヤー片
などの磁性物を磁石を用いて除去することが好ましい
(請求項)。
【0032】このように本発明に係る濃縮方法によれ
ば、第一工程と第二工程で澱物から切削油が除去され、
第四工程で砥粒が除去されるため、澱物からガリウム分
を簡便かつ著しく濃縮することができ、また、第二工程
での加熱処理によりガリウム化合物と砥粒との密着凝集
体が若干形成された場合でも、この密着凝集体は第三工
程で解砕されるため上記第四工程においてガリウム分の
回収率が低下することもない。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。
【0034】リン化ガリウム単結晶(熱分解温度:68
0℃)をワイヤーソーで切断した際に切削屑として発生
した澱物を以下のように処理した。尚、この澱物は、リ
ン化ガリウムの切削粉、SiCが主成分の砥粒、および
切削油(沸点:200〜300℃)を含む。この澱物を
分析した結果を以下の表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】まず、上記澱物775g(ガリウム含有量
49.1g)を灯油(沸点:150〜280℃)200
0ミリリットルに攪拌・分散した後、永久磁石を入れて
磁石吸着物を除去し、上記灯油ともども切削油を固液分
離した。
【0037】次に、得られた固形物を300℃で加熱し
て残留灯油分を蒸発させ、乾燥物を得た。この第二工程
で得られた乾燥物を分析した結果を以下の表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】尚、上記乾燥物を顕微鏡で観察したとこ
ろ、約10μmの粒子と1〜3μmの粒子とが分離して
存在し、若干その一部が上述した密着凝集体を形成して
いることが確認された。そこで、この乾燥物を125μ
mメッシュの篩で篩分けしたところ、篩上に約20%の
残留物が残った。すなわち、粒径が125μm以上の上
記密着凝集体が20%程度形成されていることが確認さ
れた。
【0040】そこで、篩落とされた乾燥物と篩上の乾燥
物(密着凝集体)とを再度混ぜ合わせ、これ等乾燥物の
粒径が50μm以下になるように粉砕機にて粉砕した。
【0041】この第三工程で粉砕された乾燥物につい
て、風力分級機により5μmを境として分級し、118
gの細粉と575gの粗粉を得た。尚、粗粉の主体をな
すものはSiCの砥粒であり、リン化ガリウムは細粉の
方に多く含まれる。細粉の分析結果を以下の表3に示
す。
【0042】
【表3】
【0043】次に、上記細粉118gから従来方法によ
り金属ガリウムを回収した。
【0044】すなわち、上記細粉を酸に溶解した後中和
して、ガリウムを一旦水酸化ガリウムとした。その後、
水酸化ガリウムをアルカリ性溶液に溶解し、電解にて金
属ガリウムを回収した。その結果、47gの金属ガリウ
ムが得られた。
【0045】[比較例]実施例で用いた澱物764g
(ガリウム含有量48.4g)を灯油(沸点:150〜
280℃)2000ミリリットルに攪拌・分散した後、
永久磁石を入れて磁石吸着物を除去し、上記灯油ともど
も切削油を固液分離した。
【0046】次に、得られた固形物を300℃で加熱し
て残留灯油分を蒸発させ、乾燥物を得た。
【0047】得られた乾燥物に対し粉砕処理を行うこと
なく、風力分級機により5μmを境として分級し、92
gの細粉と589gの粗粉を得た。
【0048】酸溶解・中和以降の実施例と同様の方法に
より上記細粉92gから金属ガリウムを回収した。その
結果、37gの金属ガリウムが得られた。
【0049】『ガリウム回収率の比較』 1.実施例のガリウム回収率 (47g/49.1g)×100=96% 2.比較例のガリウム回収率 (37g/48.4g)×100=76%
【0050】『確 認』比較例と実施例との比較から明
らかなように、『粉砕』という簡単な工程を追加したこ
とにより、ガリウム回収率が76%から96%に改善さ
れたことが確認された。
【0051】
【発明の効果】このように本発明に係る澱物からのガリ
ウム分の濃縮方法によれば、第一工程と第二工程で澱物
から切削油が除去され、第四工程で砥粒が除去されるた
め、澱物からガリウム分を簡便かつ著しく濃縮すること
ができ、また、第二工程での加熱処理によりガリウム化
合物と砥粒との密着凝集体が若干形成された場合でも、
この密着凝集体は第三工程で解砕されるため上記第四工
程においてガリウム分の回収率が低下することもない。
【0052】従って、ガリウム化合物、砥粒および切削
油を含む澱物から簡便かつ高回収率でガリウム分を回収
することができる効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−270425(JP,A) 特開 平1−188638(JP,A) 特開 平10−140229(JP,A) 特開 平9−31561(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22B 1/00 - 61/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガリウム化合物、砥粒および切削油を含む
    澱物からのガリウム分の濃縮方法において、 上記澱物を有機溶媒に分散させ澱物中の切削油を溶解さ
    せた後に固液分離することにより固形物を得る第一工程
    と、この固形物中に残留する上記切削油および有機溶媒
    を除去するために上記ガリウム化合物の熱分解温度未満
    の温度で固形物を加熱することにより乾燥物を得る第二
    工程と、得られた乾燥物中に含まれるガリウム化合物と
    砥粒との密着凝集体を解砕するため粉砕粒径が砥粒の平
    均粒径より大きい条件で上記乾燥物を粉砕する第三工
    程、および、上記砥粒を除去するために粉砕された乾燥
    物についてガリウム分を主に含む細粉と上記砥粒を主に
    含む粗粉とに分級して上記細粉を回収する第四工程から
    成ることを特徴とするガリウム化合物、砥粒および切削
    油を含む澱物からのガリウム分の濃縮方法。
  2. 【請求項2】上記第一工程で用いる有機溶媒の沸点は、
    切削油の沸点より低いことを特徴とする請求項1記載の
    ガリウム化合物、砥粒および切削油を含む澱物からのガ
    リウム分の濃縮方法。
  3. 【請求項3】上記第一工程で用いる有機溶媒は灯油であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載のガリウム化
    合物、砥粒および切削油を含む澱物からのガリウム分の
    濃縮方法。
  4. 【請求項4】上記第一工程における固液分離は、切削油
    溶解後に澱物中に含まれる磁性物を磁石を用い除去して
    から行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載のガリウム化合物、砥粒および切削油を含む澱物から
    のガリウム分の濃縮方法。
  5. 【請求項5】上記第二工程における固形物の加熱温度
    は、切削油の沸点以上であることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載のガリウム化合物、砥粒および切
    削油を含む澱物からのガリウム分の濃縮方法。
  6. 【請求項6】上記第四工程における乾燥物の分級は、風
    力分級であることを特徴とする請求項1〜のいずれか
    に記載のガリウム化合物、砥粒および切削油を含む澱物
    からのガリウム分の濃縮方法。
  7. 【請求項7】上記第三工程と第四工程の少なくとも一方
    の工程時に、磁石を用いて乾燥物中に含まれる磁性物を
    除去することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記
    載のガリウム化合物、砥粒および切削油を含む澱物から
    のガリウム分の濃縮方法。
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