JP3435296B2 - ドレン用中和剤の寿命監視装置 - Google Patents

ドレン用中和剤の寿命監視装置

Info

Publication number
JP3435296B2
JP3435296B2 JP27642996A JP27642996A JP3435296B2 JP 3435296 B2 JP3435296 B2 JP 3435296B2 JP 27642996 A JP27642996 A JP 27642996A JP 27642996 A JP27642996 A JP 27642996A JP 3435296 B2 JP3435296 B2 JP 3435296B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drain
amount
exhaust gas
neutralizing agent
life
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27642996A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10122666A (ja
Inventor
雅昭 中浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rinnai Corp
Original Assignee
Rinnai Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rinnai Corp filed Critical Rinnai Corp
Priority to JP27642996A priority Critical patent/JP3435296B2/ja
Publication of JPH10122666A publication Critical patent/JPH10122666A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3435296B2 publication Critical patent/JP3435296B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ドレン用中和剤
の寿命監視装置、特に、燃焼排気中の水蒸気の凝縮によ
り発生するドレンを中和する中和剤の寿命を監視する装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の給湯器(1) の説明図であ
る。同図に示す給湯器(1) は、熱交換効率を向上させる
為に、バーナ(2a)からの燃焼排気が露点以下になるまで
熱交換器(100) に吸熱させる所謂、コンデンシング形式
となっている。
【0003】この形式の給湯器(1) では、熱交換器(10
0) の通水管やフィンにて、バーナ(2a)からの燃焼排気
中の水蒸気が凝縮されることにより、ドレンが発生す
る。このドレンの発生量が比較的多いことから、給湯器
(1) には、前記ドレンを装置外に排出する為のドレン排
出管(11)が備えられている。ドレン排出管(11)には、通
路断面を拡大させた態様のドレン容器(110) が備えら
れ、このドレン容器(110) には、前記燃焼排気中の窒素
酸化物等の酸性(pH3程度)の腐食成分が溶け込んだ
前記ドレンを中和する為の中和剤が収容されている。
【0004】そして、前記中和剤は、その使用度合いに
応じて中和効果が消失することから、前記中和剤の寿命
を判定して、前記中和剤を交換又は補充する必要があ
る。前記中和剤の寿命を監視する装置として、実開昭6
1−127354号に既に開示されるものがある。前記
装置には、同図に示すように、酸性度チェック用の試薬
を収容した試薬容器(9a)と、ドレン排出管(11)における
ドレン容器(110) より下流側の部分に試薬容器(9a)から
の前記試薬を導く為の導入管(9d)と、この導入管(9d)に
設けたバルブ(9b)とが備えられている。
【0005】このものでは、バルブ(9b)を開くと、前記
試薬が導入管(9d)を介して、ドレン排出管(11)に流入す
る。これにより、ドレン容器(110) を通過したドレンと
前記試薬とが混ざる。従って、前記試薬の変色の有無又
は程度を、ドレン排出管(11)に設けた窓(9c)を介して確
認することによって、上記中和剤の寿命を判定できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
技術では、前記中和剤の寿命を知る為に前記試薬による
チェック作業を頻繁に実施しなければならず、前記チェ
ック作業毎に、バルブ(9b)の開閉操作が必要であるか
ら、前記中和剤の寿命の判定が面倒であった。請求項1
の発明は、中和剤の寿命を容易に判定できるドレン用中
和剤の寿命監視装置を提供することを目的とする。
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の課題解
決手段は、『燃焼排気中の水蒸気の凝縮により発生する
ドレンを中和する中和剤の寿命を監視する装置であっ
て、新たな中和剤を使用する時点からのドレン発生量を
検知する検知手段と、前記検知手段の検知出力が所定値
に達した旨に応答して前記中和剤の寿命を判定する判定
手段と、を具備し、前記検知手段は、前記燃焼排気を生
成するバーナ手段へのガスの供給流量を一定時間毎に検
知するガス量検知手段と、前記生成された燃焼排気から
吸熱する熱交換器を通過した直後の前記燃焼排気の温度
を前記一定時間毎に検知する排気温検知手段と、前記ガ
ス量検知手段の検知出力に基づいて前記生成された燃焼
排気中の水蒸気量を算出すると共に、前記排気温検知手
段の検知出力に基づいて前記通過した直後の燃焼排気の
飽和水蒸気量を算出し、更に、前記水蒸気量から前記飽
和水蒸気量を差し引いた値に基づいて前記一定時間毎の
ドレン発生量を算出する演算手段と、前記演算手段の算
出値を累積する累積手段と、を含む』ことを特徴とす
る。
【0009】このものでは、前記検知手段によって、新
たな中和剤を使用する時点からのドレン発生量が検知さ
れる。即ち、前記一定時間毎に、前記ガス量検知手段に
よって前記バーナ手段での燃焼排気の生成に用いられる
ガスの供給流量が検知され且つ前記排気温検知手段によ
って前記熱交換器を通過した後の前記燃焼排気の温度が
検知される。そして、前記演算手段によって、前記ガス
量検知手段の検知出力に基づいて前記生成された燃焼排
気中の水蒸気量が算出されると共に、前記排気温検知手
段の検知出力に基づいて前記通過後の燃焼排気の飽和水
蒸気量が算出され、更に、前記水蒸気量から前記飽和水
蒸気量を差し引いた値に基づいて前記一定時間毎のドレ
ン発生量が算出される。更に、前記累積手段によって、
前記演算手段の算出値が累積される。この累積によっ
て、『新たな中和剤を使用する時点からのドレン発生
量』が得られる。そして、前記検知手段の検知出力が所
定値に達した旨に応答する前記判定手段によって、前記
中和剤の寿命が判定される。
【0010】
【0011】ここで、請求項2の発明のように、『前記
通過直後の燃焼排気の温度が前記熱交換器の表面にてド
レンが発生する状態となる上限温度より低い場合にのみ
前記累積手段により前記算出値を累積させる制御手段を
更に具備する』ものであってもよい。又、請求項3の発
明のように、『前記演算手段の算出値が正の値の場合に
のみ前記累積手段により前記算出値を累積させる第2の
制御手段を更に具備する』ものでもよい。
【0012】請求項4の発明のように、『前記判定手段
の判定出力に応答して前記中和剤の寿命に到達した旨を
報知する報知手段を更に具備する』ものでは、前記判定
手段の判定出力に応答する前記報知手段によって、前記
中和剤の寿命に到達した旨が報知される。
【0013】
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明で
は、新たな中和剤を使用する時点からのドレン発生量が
所定量に達すると、つまり、前記中和剤の使用度合いが
所定度合いに達すると、上記検知手段及び上記判定手段
によって、前記中和剤の寿命が判定される。従って、前
記中和剤の寿命が自動的に判定されるものとなり、前記
判定が容易となる。
【0015】又、上記ガス量検知手段、上記排気温検知
手段及び上記演算手段によって、上記バーナ手段へのガ
スの供給流量と上記熱交換器を通過した直後の燃焼排気
の温度とから前記ドレン発生量が得られるから、前記ド
レン発生量を得る為の構成が簡素化されている。請求項
2の発明では、上記熱交換器を通過した直後の燃焼排気
の温度が前記熱交換器の表面にてドレンが発生する状態
となる上限温度以下の場合にのみ前記累積手段により上
記算出値が累積されるから、前記通過直後の燃焼排気の
温度が前記上限温度より高い場合に於ける前記累積手段
の累積値の変動が防止され、前記累積値が正確となる。
【0016】請求項3の発明では、上記演算手段の算出
値が正の値の場合にのみ前記累積手段により前記算出値
が累積されるから、前記算出値が負の値の場合に於ける
前記累積値の変動が防止され、前記累積値が正確とな
る。請求項4の発明では、上記判定に応答して、前記中
和剤の寿命に到達した旨が報知されるから、前記寿命に
到達した旨が容易にわかるものとなる。
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を、
図面に基づいて説明する。 [実施の形態1]図1は、本願発明の実施の形態1の給
湯器(1) の説明図である。同図に示すように、前記の給
湯器(1) は、所謂コンデンシング形式のものである。以
下、給湯器(1) の各部の構成について説明する。
【0019】*ガスバーナ(2a)及びファン(2b)* 給湯器(1) には、缶体(10)と、この缶体(10)の上端部に
収容されたガスバーナ(2a)と、缶体(10)の上端部に接続
され且つガスバーナ(2a)に燃焼用の空気を供給するファ
ン(2b)とが備えられている。ガスバーナ(2a)は、全一次
燃焼式のセラミックプレート式バーナであり、このガス
バーナ(2a)には、燃料ガスを供給する為のガス供給経路
(20)が接続されている。このガス供給経路(20)には、ガ
スバーナ(2a)への燃料ガスの供給をオン・オフする為の
電磁弁(21)と、ガスバーナ(2a)への燃料ガスの供給流量
を計測する為の流量センサー(22)とが設けられている。
前記の流量センサー(22)は、後述の制御回路(3) に電気
接続されている。
【0020】又、ファン(2b)は、公知の構成が採用さ
れ、このファン(2b)から下方に送られた空気がガスバー
ナ(2a)での燃料ガスの燃焼に用いられる。そして、ガス
バーナ(2a)によって生成された燃焼排気は、下方に送ら
れて、後述の主熱交換器(1a)及び副熱交換器(1b)を加熱
する。 *主熱交換器(1a)及び副熱交換器(1b)* 前記の主熱交換器(1a)及び副熱交換器(1b)は、缶体(10)
内に於けるガスバーナ(2a)の下方に収容され、主熱交換
器(1a)が副熱交換器(1b)よりも上方に位置するように配
置されている。
【0021】一方の主熱交換器(1a)は、略鉛直姿勢に配
置された多数のフィン(16)(16)と、これらフィン(16)(1
6)に貫通状態に連設された略水平な複数の管部を備えた
第1通水管(14)と、を具備する構成である。他方の副熱
交換器(1b)も、同様に、略鉛直姿勢に配置された多数の
フィン(17)(17)と、これらフィン(17)(17)に貫通状態に
連設された略水平な複数の管部を備えた第2通水管(15)
と、を具備する構成である。そして、第2通水管(15)の
下流端が前記の第1通水管(14)の上流端に接続されてい
る。
【0022】このものでは、ガスバーナ(2a)から下方に
送られた燃焼排気が主熱交換器(1a)及び副熱交換器(1b)
を通過する際に、これら主熱交換器(1a)及び副熱交換器
(1b)によって、前記燃焼排気の熱が吸収される。尚、第
2通水管(15)の上流端には、水道配管からの冷水を導く
為の給水経路(18)が接続され、第1通水管(14)の下流端
には、主熱交換器(1a)及び副熱交換器(1b)にて昇温させ
た温水を風呂(図示せず)等に導く為の出湯経路(19)が
接続されている。
【0023】*排気筒(12)及び排気温センサー(13)* 上記した缶体(10)の胴部には、副熱交換器(1b)を通過し
た後の燃焼排気を缶体(10)の外部に排出する為の排気筒
(12)が接続されている。又、缶体(10)内には、副熱交換
器(1b)を通過した直後の燃焼排気の温度(排気温度(G
T))を検知する為の排気温センサー(13)が配置されてい
る。この排気温センサー(13)は、後述の制御回路(3) に
電気接続されている。
【0024】*ドレン排出管(11)* 上記した缶体(10)の底部は、上記の熱交換器の表面に発
生し滴下したドレンを集めることができるロート部(10
1) となっており、このロート部(101) の下端には、前
記ドレンを缶体(10)の外部に排出する為のドレン排出管
(11)が接続されている。
【0025】このドレン排出管(11)には、その通路断面
を拡大する態様のドレン容器(110)が備えられ、このド
レン容器(110) には、ドレン排出管(11)に流入したドレ
ンを中和する為の中和剤(11a)(11a)が収容されている。
これら中和剤(11a)(11a)としては、酸化マグネシウムや
炭酸カルシウム等のアルカリ性の粒体が採用されてい
る。
【0026】ドレン容器(110) は、ドレン排出管(11)の
主体部から取り外し可能であり、ドレン容器(110) が取
り外された状態で、このドレン容器(110) に新たな中和
剤(11a)(11a)が投入される。尚、このドレン容器(110)
は、この実施の形態の構成の他、外壁に扉を設け、前記
扉を開けた状態で中和剤(11a)(11a)を交換する構成とし
てもよい。
【0027】*制御回路(3) * 上記の制御回路(3) は、マイクロコンピューター(3a)を
備えた構成であり、この制御回路(3) によって、中和剤
(11a)(11a)の寿命を監視する監視制御が実行される。
又、制御回路(3) には、この給湯器(1) の作動・非作動
をオン・オフ操作によって指示する為の運転スイッチ(3
1)と、中和剤(11a)(11a)の交換・補充の必要性を表示に
より報知する為のLED(32)とが電気接続されている。
【0028】尚、制御回路(3) は、この給湯器(1) に一
体的に備えられている。 [監視制御について]図2は、図1のマイクロコンピュ
ーター(3a)に格納された制御プログラムを示すフローチ
ャートである。このフローチャートに基づいて、上記監
視制御について説明する。
【0029】上記の運転スイッチ(31)が「オン」となる
と、この給湯器(1) を運転開始させる(ステップ(S61)
(S62))。この給湯器(1) が運転状態となると、給水経
路(18)に設けられた水弁(図示せず)が開いて主熱交換
器(1a)及び副熱交換器(1b)に水が流れる。又、ファン(2
b)及びガスバーナ(2a)が作動し、ガスバーナ(2a)から下
方に送られた燃焼排気によって、主熱交換器(1a)及び副
熱交換器(1b)が加熱される。このとき、主熱交換器(1a)
は、前記燃焼排気から顕熱を吸収し、この後、副熱交換
器(1b)は、潜熱を吸収する。更に、前記燃焼排気は、排
気筒(12)を介して缶体(10)の外部に排出される。
【0030】前記の潜熱吸収によって、副熱交換器(1b)
の第2通水管(15)及びフィン(17)(17)の表面にて、前記
燃焼排気中の水蒸気が凝縮する。これにより、前記表面
に多量のドレンが発生する。このドレンは、滴下して缶
体(10)のロート部(101) を介して、ドレン排出管(11)に
流入し、更に、ドレン容器(110) に流入する。そして、
ドレン容器(110) 内の中和剤(11a)(11a)によって、前記
ドレンが中和される。これにより、ドレン容器(110) よ
り下流側の管路の腐食が抑えられる。
【0031】一方、給湯器(1) の運転開始後、10秒毎
に、各10秒間のドレンの発生量(D) が算出される(ス
テップ(S63)(S64))。ここで、前記の発生量(D) を算出
する為の演算式について説明する。
【0032】
【数1】
【0033】数式(P4)に示すように、単位時間あたりの
ドレン発生量(D1)は、燃料ガスの供給流量(IP)に基づい
て定まる燃焼排気中の水蒸気量(VH2O )から、排気温
度(GT)に於ける飽和水蒸気量(V’H2O )を差し引いた
値に略一致する。そして、前記の水蒸気量(VH2O
は、数式(P1)に示すように、燃焼により燃料ガス1m3
から発生する水蒸気量(GH2O )と、燃料ガス1m3
燃焼に必要な空気に含まれる水蒸気量(AH2O )との
和、つまり、燃料ガス1m3 の燃焼によって発生する水
蒸気の総量、に対して、IP/H0 をかけ合わせること
により求まる。前記のIPは、前記供給流量を前記燃料
ガスの総発熱量として捉えたものであり、前記のH0
は、燃焼による燃料ガス1m3 の発熱量であることか
ら、IP/H0 は、前記供給流量を前記燃料ガスの体積
として捉えたものとなる。従って、前記した数式(P1)で
の計算により、水蒸気量(VH2O )が得られる。
【0034】又、上記の飽和水蒸気量(V’H2O )は、
数式(P2)(P3)での計算により得られる。即ち、数式(P3)
では、燃料ガス1m3 の燃焼により生成された燃焼排気
の量(Gwet )と、前記したIP/H0 とをかけ合わせ
ることにより、前記供給流量の燃料ガスの燃焼により生
成された燃焼排気の量(VALL )が求められる。そし
て、数式(P2)では、前記の量(VALL )の値に対して、
大気圧(PA)に占める排気温度(GT)での飽和水蒸気圧(S)
の割合をかけ合わせることにより、飽和水蒸気量(V’
H2O )が求められる。
【0035】以上の数式(P1)〜(P4)をまとめると、ドレ
ン発生量(D1)は、数式(P5)に示すように、上記の供給流
量(IP)と、第1定数(K1)と、第2定数(K2)−飽和水蒸気
圧(S) との積の値となる。ここで、第1定数(K1)及び第
2定数(K2)は、数式(P6)に示すものとなり、何れも、燃
料ガスの種類毎に定まる値である。これら第1定数(K 1)
及び第2定数(K2)の値は、燃料ガスの種類に応じた複数
組の値の中から選択するようにしてもよい。
【0036】上記のステップ(S64) に示した「発生量
(D) =第1定数(K1)×供給流量(IP)×(第2定数(K2)−
飽和水蒸気圧(S) )×10」の右項は、数式(P5)により
求められる「ドレン発生量(D1)」に「10」をかけ合わ
せたものである。又、ステップ(S64) には示していない
が、前記右項の飽和水蒸気圧(S) は、数式(P7)での演算
によって、排気温度(GT)から算出される。尚、数式(P7)
を用いずに、飽和水蒸気圧(S) の値とこの値に対応する
排気温度(GT)の値とを複数定めたマトリックス等のデー
タ記憶手段から、飽和水蒸気圧(S) の値を選択するもの
であってもよい。尚、この発生量(D) は、ドレンが発生
しているときは正の値となり、発生していないときに
は、負の値となる。
【0037】以上のステップ(S64) が実行された後、ス
テップ(S65) にて、発生量(D) が「0」より大きいか否
かが判定される。発生量(D) が「0」より大きい場合に
は、副熱交換器(1b)にドレンが発生していると判断され
るが、この場合には、ステップ(S64) で求めた発生量
(D) が累積されて、累積値(X) として記憶される(ステ
ップ(S66) )。尚、累積値(X) は、新たな中和剤(11a)
(11a)を使用する時点にて予め「0」にリセットされて
いる(ステップ(S74) )。
【0038】発生量(D) が「0」以下の場合には、副熱
交換器(1b)にはドレンが発生していないと判断される
が、この場合には、上記のステップ(S66) を実行せず、
ステップ(S64) で求めた発生量(D) は累積されない。こ
の場合の発生量(D) は、負の値であるから、上記のステ
ップ(S66) を実行しないことにより、累積値(X) の減少
が防止され、累積値(X) が正確となっている。
【0039】以上のようにステップ(S64)(S66)により累
積された累積値(X) は、新たな中和剤(11a)(11a)を使用
する時点からのドレンの総発生量(TD)に相当する。前記
の累積値(X) は、制御回路(3) に備えられた電気的な消
去・書込み可能なメモリー、例えば、E2 PROMに格
納される。以上のステップ(S63)(S64)(S65)(S66)は、上
記の運転スイッチ(31)が「オフ」となるまで実行される
(ステップ(S68) )。尚、運転スイッチ(31)が「オフ」
となると、給湯器(1) を運転停止させる(ステップ(S6
9) )。
【0040】運転スイッチ(31)が「オフ」となるまでの
間に於いて、新たな中和剤(11a)(11a)を使用する時点か
らのドレンの総発生量(TD)、つまり、累積値(X) が、設
定値(X1)に達すると、給湯器(1) を運転停止させる。
又、LED(32)を点灯させる(ステップ(S70)(S71))。
この点灯によって、中和剤(11a)(11a)の寿命に到達した
旨が報知され、中和剤(11a)(11a)の交換又は補充の必要
性がわかる。前記の交換又は補充は、上記したように、
ドレン容器(110) をドレン排出管(11)の主体部から取り
外した状態で、実行される。尚、前記の交換又は補充
は、ドレン容器(110) の外壁の扉を開けた状態で実行さ
れるものでもよい。
【0041】そして、中和剤(11a)(11a)を交換又は補充
した後、リセットスイッチ(図示せず)を押すと、LE
D(32)が消灯すると共に、累積値(X) が「0」にリセッ
トされる(ステップ(S72)(S73)(S74) )。尚、ドレン容
器(110) をドレン排出管(11)の主体部に装着することに
より、自動的に前記リセットスイッチが押される構成と
してもよい。又、上記した扉を設ける形式のものでは、
前記扉を閉じることによりリセットスイッチが押される
構成としてもよい。
【0042】このものでは、新たな中和剤(11a)(11a)を
使用する時点からのドレンの総発生量(TD)が、累積値
(X) として求められ、この累積値(X) が設定値(X1)に達
すると、中和剤(11a)(11a)の寿命に到達した旨が判定さ
れるから、中和剤(11a)(11a)の寿命が自動的に判定され
るものとなり、前記判定が容易となる。そして、中和剤
(11a)(11a)の寿命に到達した旨が判定されると、LED
(32)が点灯するから、前記旨が容易にわかるものとなっ
ている。
【0043】又、上記した10秒毎に於ける供給流量(I
P)と排気温度(GT)とに基づく演算によって総発生量(TD)
が求められるから、総発生量(TD)を得るための構成が簡
素化されている。尚、上記した「新たな中和剤(11a)(11
a)を使用する時点」とは、給湯器(1) を初めて使用し初
めて中和剤(11a)(11a)を使用する時点や、交換又は補充
によって新しくなった中和剤(11a)(11a)を使用する時
点、を意味している。
【0044】このものでは、上記のガスバーナ(2a)が既
述請求項1に記載の「バーナ手段」であり、上記の副熱
交換器(1b)が既述請求項1に記載の「熱交換器」であ
り、上記の中和剤(11a)(11a)が既述請求項1に記載の
「中和剤」である。
【0045】又、上記の流量センサー(22)及びステップ
(S63)が既述請求項1に記載の「ガス量検知手段」であ
り、上記の排気温センサー(13)及びステップ(S63)が既
述請求項1に記載の「排気温検知手段」であり、上記の
ステップ(S63)(S64)が既述請求項1に記載の「演算手
段」であり、上記のステップ(S66)が既述請求項1に記
載の「累積手段」であり、これら手段が既述請求項1の
「検知手段」に相当する。
【0046】そして、上記のステップ(S67)が既述請求
項1に記載の「判定手段」に相当し、上記のステップ(S
71)及びLED(32)が既述請求項4に記載の「報知手
段」に相当する。更に、上記の総発生量(TD)が既述請求
項1に記載の「ドレン発生量」に相当し、上記の発生量
(D)が既述請求項1に記載の「一定時間毎のドレン発生
量」に相当する。
【0047】又、上記のステップ(S65)が既述請求項3
に記載の「第2の制御手段」に相当する。 [実施の形態2] 図3は、本願発明の実施の形態2に於ける制御プログラ
ムを示すフローチャートである。
【0048】上記の実施の形態1では、図2に示すよう
に、発生量(D) が「0」以下の場合にステップ(S66) を
実行しないことにより累積値(X) を正確な値に維持する
構成としたが、この実施の形態2では、図3に示すよう
に、発生量(D) を「0」にリセットし(ステップ(S65
a))、その上でステップ(S66) を実行する構成としてい
る。このものでも、上記の累積値(X) が正確な値に維持
される。尚、その他の構成は、上記の実施の形態1と同
様である。
【0049】このものでも、上記した実施の形態1と同
様、中和剤(11a)(11a)の寿命が自動的に判定され、前記
判定が容易となっている。又、前記寿命に到達した旨が
判定されると、前記旨が自動的に報知される。この実施
の形態2では、上記のステップ(S65)(S65a) が既述請求
項3に記載の「第2の制御手段」に相当する。 [実施の形態3] 図4は、本願発明の実施の形態3に於ける制御プログラ
ムを示すフローチャートである。
【0050】上記の実施の形態1では、発生量(D) が
「0」より大きい場合に、上記のステップ(S65) により
累積値(X) が累積される構成としたが、これを、排気温
度(GT)が設定温度(T1)以下の場合に発生量(D) の演算も
累積値(X) の累積も実行されない構成としてもよい。具
体的には、図2のステップ(S64)(S65)(S66) を、図4に
示すステップ(S80)(S81)(S82)(S83)に変更したものが採
用できる。尚、上記の設定温度(T1)は、副熱交換器(1b)
にドレンが発生する状態となる上限温度に設定されてい
る。
【0051】このものでは、排気温度(GT)が設定温度(T
1)以下の場合、つまり、ドレンが発生する条件となって
いる場合、発生量(D) が演算されて累積値(X) が累積さ
れ(ステップ(S81)(S82)(S83) )、排気温度(GT)が設定
温度(T1)より大きい場合には、ステップ(S82)(S83)が実
行されない。このものでは、ステップ(S83) が実行され
ないから、ステップ(S81) より以前の発生量(D) の値が
累積されず、累積値(X) が正確となっている。尚、その
他の構成は、上記の実施の形態1と同様である。
【0052】このものでも、中和剤(11a)(11a)の寿命が
自動判定され、且つ、自動報知される。この実施の形態
3では、上記のステップ(S81) が既述請求項2に記載の
「制御手段」に相当する。 [実施の形態4] 図5は、本願発明の実施の形態4に於ける制御プログラ
ムを示すフローチャートである。
【0053】上記の実施の形態3では、排気温度(GT)が
設定温度(T1)より大きい場合には、ステップ(S83) を実
行しない構成としたが、図5に示すように、ステップ(S
81a)にて発生量(D) を「0」にリセットした後、ステッ
プ(S83) を実行する構成としてもよい。このものでは、
ステップ(S83) が実行されても、累積値(X) が不変であ
るから、累積値(X) が正確となっている。尚、その他の
構成は、上記の実施の形態1と同様である。
【0054】この実施の形態4では、上記のステップ(S
81)(S81a) が既述請求項2に記載の「制御手段」に相当
する。 [他の実施の形態] .上記した何れの実施の形態でも、既述の「報知手
段」を、表示によって報知するものとしたが、これに限
定されるものではない。人間の五感に訴えて知らせるも
のであるかぎり、例えば、音によって報知するものでも
よい。
【0055】.上記した何れの実施の形態でも、LE
D(32)の点灯と同時に給湯器(1) を運転停止するものと
したが、これを、所定の第1段階にてLED(32)を点灯
させ、その後の第2段階にて給湯器(1) を運転停止させ
るものとしてもよい。 .上記した何れの実施の形態でも、上記の累積値(X)
が設定値(X1)に達すると、中和剤(11a)(11a)の寿命に到
達した旨を判定するものとしたが、これを、累積値(X)
が設定値(X1)に達すると、前記到達する時期を予め予測
して中和剤(11a)(11a)の寿命を判定するものとしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態1の給湯器(1) の説明図
【図2】図1のマイクロコンピューター(3a)に格納され
た制御プログラムを示すフローチャート
【図3】本願発明の実施の形態2に於ける制御プログラ
ムを示すフローチャート
【図4】本願発明の実施の形態3に於ける制御プログラ
ムを示すフローチャート
【図5】本願発明の実施の形態4に於ける制御プログラ
ムを示すフローチャート
【図6】従来の給湯器(1) の説明図
【符号の説明】
(1) ・・・給湯器 (2a)・・・ガスバーナ (2b)・・・ファン (1a)・・・主熱交換器 (1b)・・・副熱交換器 (10)・・・缶体 (11a) ・・・中和剤 (22)・・・流量センサー (13)・・・排気温センサー (3) ・・・制御回路 (3a)・・・マイクロコンピューター (32)・・・LED
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24H 9/00 B01D 53/34 C02F 1/66 510 C02F 1/66 530 F24H 1/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼排気中の水蒸気の凝縮により発生す
    るドレンを中和する中和剤の寿命を監視する装置であっ
    て、 新たな中和剤を使用する時点からのドレン発生量を検知
    する検知手段と、 前記検知手段の検知出力が所定値に達した旨に応答して
    前記中和剤の寿命を判定する判定手段と、を具備し、 前記検知手段は、 前記燃焼排気を生成するバーナ手段へのガスの供給流量
    を一定時間毎に検知するガス量検知手段と、 前記生成された燃焼排気から吸熱する熱交換器を通過し
    た直後の前記燃焼排気の温度を前記一定時間毎に検知す
    る排気温検知手段と、 前記ガス量検知手段の検知出力に基づいて前記生成され
    た燃焼排気中の水蒸気量を算出すると共に、前記排気温
    検知手段の検知出力に基づいて前記通過した直後の燃焼
    排気の飽和水蒸気量を算出し、更に、前記水蒸気量から
    前記飽和水蒸気量を差し引いた値に基づいて前記一定時
    間毎のドレン発生量を算出する演算手段と、 前記演算手段の算出値を累積する累積手段と、 を含むドレン用中和剤の寿命監視装置。
  2. 【請求項2】 前記通過直後の燃焼排気の温度が前記熱
    交換器の表面にてドレンが発生する状態となる上限温度
    より低い場合にのみ前記累積手段により前記算出値を累
    積させる制御手段を更に具備する請求項1に記載のドレ
    ン用中和剤の寿命監視装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段の算出値が正の値の場合に
    のみ前記累積手段により前記算出値を累積させる第2の
    制御手段を更に具備する請求項1に記載のドレン用中和
    剤の寿命監視装置。
  4. 【請求項4】 前記判定手段の判定出力に応答して前記
    中和剤の寿命に到達した旨を報知する報知手段を更に具
    備する請求項1〜3の何れかに記載のドレン用中和剤の
    寿命監視装置。
JP27642996A 1996-10-18 1996-10-18 ドレン用中和剤の寿命監視装置 Expired - Fee Related JP3435296B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27642996A JP3435296B2 (ja) 1996-10-18 1996-10-18 ドレン用中和剤の寿命監視装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27642996A JP3435296B2 (ja) 1996-10-18 1996-10-18 ドレン用中和剤の寿命監視装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10122666A JPH10122666A (ja) 1998-05-15
JP3435296B2 true JP3435296B2 (ja) 2003-08-11

Family

ID=17569297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27642996A Expired - Fee Related JP3435296B2 (ja) 1996-10-18 1996-10-18 ドレン用中和剤の寿命監視装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3435296B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100974802B1 (ko) * 2008-08-25 2010-08-06 주식회사 경동나비엔 에너지 절감량 계산 및 표시 기능을 갖는 콘덴싱 보일러, 그리고 에너지 절감량 계산 및 표시 방법

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007309590A (ja) * 2006-05-19 2007-11-29 Rinnai Corp 連結給湯システム
JP4909934B2 (ja) * 2008-04-02 2012-04-04 リンナイ株式会社 潜熱回収型熱源機
JP5557018B2 (ja) * 2010-06-29 2014-07-23 株式会社ノーリツ 給湯装置
JP5587358B2 (ja) * 2012-03-06 2014-09-10 パーパス株式会社 熱源装置及びその制御方法
JP7183575B2 (ja) * 2018-05-30 2022-12-06 株式会社ノーリツ 温水装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100974802B1 (ko) * 2008-08-25 2010-08-06 주식회사 경동나비엔 에너지 절감량 계산 및 표시 기능을 갖는 콘덴싱 보일러, 그리고 에너지 절감량 계산 및 표시 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10122666A (ja) 1998-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10480822B2 (en) Condensate neutralizer device
JP3435296B2 (ja) ドレン用中和剤の寿命監視装置
US10794792B2 (en) Leak detection system
JP2903141B2 (ja) 熱交換装置の水漏れ検知装置
US10682589B2 (en) Condensate neutralizer system including condensate device health monitoring
JP2006112763A (ja) 熱源機のドレン排出装置
JP4807009B2 (ja) 凝縮水処理装置およびこれを備えた燃焼装置
JP3836659B2 (ja) 燃焼機器
JP2002031410A (ja) 給湯器
JP2964066B2 (ja) 温水暖房システム
JPH0926291A (ja) 熱交換装置用ドレン容器の保温装置
JP2009174812A (ja) 中和装置、中和装置を備える燃焼装置及び中和方法
US11920923B2 (en) Water heater, and scale detection system and method
CN114370706A (zh) 冷凝式热水器、冷凝换热装置及冷凝水堵塞检测方法
JP5598698B2 (ja) 風呂装置
JP2903142B2 (ja) 熱交換装置の水漏れ検知装置
JP2890176B2 (ja) 熱交換装置の中和剤交換又は補充時期検知装置
JPH1163746A (ja) 冷却塔における冷却水濃縮防止装置
KR200176949Y1 (ko) 가스보일러의 응축수 고수위감지장치
US11137316B2 (en) Leak detection system
JP4161275B2 (ja) 熱源装置
JP5110354B2 (ja) ドレン排出系統、中和装置、並びに、湯水加熱装置
JP2008224153A (ja) 燃焼機器
KR200176950Y1 (ko) 가스보일러의 응축수 수위감지장치
JP2002147847A (ja) 給湯器

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100530

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees