JP3435002B2 - 超音波探触子用圧電板及びこれを用いた超音波探触子 - Google Patents
超音波探触子用圧電板及びこれを用いた超音波探触子Info
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- JP3435002B2 JP3435002B2 JP02427997A JP2427997A JP3435002B2 JP 3435002 B2 JP3435002 B2 JP 3435002B2 JP 02427997 A JP02427997 A JP 02427997A JP 2427997 A JP2427997 A JP 2427997A JP 3435002 B2 JP3435002 B2 JP 3435002B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は超音波探触子用圧電板
（以下、単に圧電板とする）及びこれを用いた超音波探
触子を利用分野とし、特に音場特性を良好に維持して小
型化に適した圧電板に関する。
（以下、単に圧電板とする）及びこれを用いた超音波探
触子を利用分野とし、特に音場特性を良好に維持して小
型化に適した圧電板に関する。
【０００２】
（発明の背景）超音波探触子は、医用等における超音波
診断装置の超音波送受波部として有用される。近年で
は、例えばカテーテルの先端等に超音波探触子を取付
け、腔内に挿通して内部を診断するため、例えば直径を
５ｍｍ程度以下とした小型化が求められている。
診断装置の超音波送受波部として有用される。近年で
は、例えばカテーテルの先端等に超音波探触子を取付
け、腔内に挿通して内部を診断するため、例えば直径を
５ｍｍ程度以下とした小型化が求められている。
【０００３】（従来技術の一例）第６図及び第７図は従
来例を説明する図で、第６図は断面図、第７図（ａｂ）
は圧電板の表裏面の図である。超音波探触子は、例えば
ＰＺＴ（ジルコン酸チタン酸鉛）とした、円板状の圧電
板１を超音波の送受波源とする。表裏面には駆動電極
２、３を有し、表面側の駆動電極２は全面に「第７図
（ａ）」、裏面側の駆動電極３は円弧状とした外周の一
部（露出部）４を除いて全面に形成される「同図
（ｂ）」。裏面の露出部４には、表面側の駆動電極２か
ら延出して形成された折返部５が形成される。そして、
裏面側の駆動電極３と折返部５にリード線６、７が半田
により接続する。
来例を説明する図で、第６図は断面図、第７図（ａｂ）
は圧電板の表裏面の図である。超音波探触子は、例えば
ＰＺＴ（ジルコン酸チタン酸鉛）とした、円板状の圧電
板１を超音波の送受波源とする。表裏面には駆動電極
２、３を有し、表面側の駆動電極２は全面に「第７図
（ａ）」、裏面側の駆動電極３は円弧状とした外周の一
部（露出部）４を除いて全面に形成される「同図
（ｂ）」。裏面の露出部４には、表面側の駆動電極２か
ら延出して形成された折返部５が形成される。そして、
裏面側の駆動電極３と折返部５にリード線６、７が半田
により接続する。
【０００４】バッキング材８はエポキシ系樹脂からな
り、圧電板１の裏面側を固着し、制動作用や裏面からの
超音波の吸収あるいは散乱機能を有する。ケース９は、
例えばガラエポからなり、筒状とする。そして、開口面
の段部に圧電板１の外周を保持する。そして、圧電板１
の表面側には、音響整合層１０を設けた構成とする。
り、圧電板１の裏面側を固着し、制動作用や裏面からの
超音波の吸収あるいは散乱機能を有する。ケース９は、
例えばガラエポからなり、筒状とする。そして、開口面
の段部に圧電板１の外周を保持する。そして、圧電板１
の表面側には、音響整合層１０を設けた構成とする。
【０００５】
（従来技術の問題点）しかしながら、上記構成の超音波
探触子では、圧電板１の小型化に伴い、次のような問題
があった。すなわち、裏面側の駆動電極３にはリード線
６が半田により直接に接続される。例えば作業者が裏面
側の駆動電極３内の、折返部５とは反対側の任意な箇所
に適当な半田量をもって接続する。したがって、リード
線６、７間の導出位置及び半田面積にバラツキを生じ、
均質な特性を得られない。特に、リード線６の位置が中
央部に近く、半田面積が大きくなるほど、振動特性を劣
化させて音場特性に悪影響を及ぼしていた。そして、圧
電板１が小さくなるほど半田面積が相対的に大きくな
り、顕著なものとなる。さらに、リード線６の位置及び
半田量を的確にしようとすると、その作業性を低下させ
る。
探触子では、圧電板１の小型化に伴い、次のような問題
があった。すなわち、裏面側の駆動電極３にはリード線
６が半田により直接に接続される。例えば作業者が裏面
側の駆動電極３内の、折返部５とは反対側の任意な箇所
に適当な半田量をもって接続する。したがって、リード
線６、７間の導出位置及び半田面積にバラツキを生じ、
均質な特性を得られない。特に、リード線６の位置が中
央部に近く、半田面積が大きくなるほど、振動特性を劣
化させて音場特性に悪影響を及ぼしていた。そして、圧
電板１が小さくなるほど半田面積が相対的に大きくな
り、顕著なものとなる。さらに、リード線６の位置及び
半田量を的確にしようとすると、その作業性を低下させ
る。
【０００６】また、圧電板１の裏面には折返部５を有す
るため、この領域では圧電板１は励振されない。したが
って、圧電板１で送受波される超音波の対称性が損なわ
れ、指向特性等の音場特性を低下させる。そして、折返
部５の大きさは、リード線７との接続関係から一定面積
以下にはできない。そのため、圧電板１の面積（半径）
が小さくなるほど、超音波の非対称性はが大きくなっ
て、その影響が増す。
るため、この領域では圧電板１は励振されない。したが
って、圧電板１で送受波される超音波の対称性が損なわ
れ、指向特性等の音場特性を低下させる。そして、折返
部５の大きさは、リード線７との接続関係から一定面積
以下にはできない。そのため、圧電板１の面積（半径）
が小さくなるほど、超音波の非対称性はが大きくなっ
て、その影響が増す。
【０００７】また、圧電板１の外周はケース９の段部に
保持されるので、この部分ではバッキング材８による超
音波の吸収及び散乱作用がない。したがって、圧電板１
の裏面側からの反射波は充分に抑圧されず、小型になる
ほど相対的に雑音成分が多くなる問題もあった。
保持されるので、この部分ではバッキング材８による超
音波の吸収及び散乱作用がない。したがって、圧電板１
の裏面側からの反射波は充分に抑圧されず、小型になる
ほど相対的に雑音成分が多くなる問題もあった。
【０００８】（発明の目的）本発明は、作業性及び音場
特性を良好にして小型化に適した超音波探触子用圧電板
及びこれを用いた超音波探触子を提供することを目的と
する。
特性を良好にして小型化に適した超音波探触子用圧電板
及びこれを用いた超音波探触子を提供することを目的と
する。
【０００９】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、両主
面の駆動電極を圧電板より小さくし、一主面の駆動電極
から引出部を延出して他主面の外周部に折返部を形成す
るとともに、前記折返部とは反対方向の外周部に延出す
る引出部を他主面の駆動電極から延出したことを基本的
な解決手段とする。これにより、リード線の接続位置を
折返部及び引出部の両端部に特定し得る。以下、本発明
の一実施例を説明する。
面の駆動電極を圧電板より小さくし、一主面の駆動電極
から引出部を延出して他主面の外周部に折返部を形成す
るとともに、前記折返部とは反対方向の外周部に延出す
る引出部を他主面の駆動電極から延出したことを基本的
な解決手段とする。これにより、リード線の接続位置を
折返部及び引出部の両端部に特定し得る。以下、本発明
の一実施例を説明する。
【００１０】第１図及び第２図は本発明の一実施例を説
明する図である。但し、第１図（ａ）は圧電板の表面
図、同図（ｂ）は同裏面図である。また、第２図（ａ）
は第１図のＸ−Ｘ’における超音波探触子の断面図、同
図（ｂ）はＹ−Ｙ’断面図である。なお、前従来例図と
同一部分には同番号を付与してその説明は簡略する。
明する図である。但し、第１図（ａ）は圧電板の表面
図、同図（ｂ）は同裏面図である。また、第２図（ａ）
は第１図のＸ−Ｘ’における超音波探触子の断面図、同
図（ｂ）はＹ−Ｙ’断面図である。なお、前従来例図と
同一部分には同番号を付与してその説明は簡略する。
【００１１】この実施例では、圧電板１の表裏面の駆動
電極２、３は、表裏面間で対向して、圧電板１より小さ
な直径で形成される。なお、外周の非電極部を環状露出
部１１（ａｂ）とする。そして、表面側の駆動電極２か
ら引出部１２ａを経て裏面側の環状露出部１１ｂに折返
部１３ａを延出する。また、裏面側の駆動電極３から
は、引出部１２ｂを経て表面側の環状露出部１１ａに折
返部１３ｂを延出する。但し、引出部１２（ａｂ）は互
いに反対方向に延出する。なお、圧電板１を規格内で若
干大きくし、駆動電極２、３を従来の圧電板の面積に約
一致させて超音波の送受波面積を確保する。
電極２、３は、表裏面間で対向して、圧電板１より小さ
な直径で形成される。なお、外周の非電極部を環状露出
部１１（ａｂ）とする。そして、表面側の駆動電極２か
ら引出部１２ａを経て裏面側の環状露出部１１ｂに折返
部１３ａを延出する。また、裏面側の駆動電極３から
は、引出部１２ｂを経て表面側の環状露出部１１ａに折
返部１３ｂを延出する。但し、引出部１２（ａｂ）は互
いに反対方向に延出する。なお、圧電板１を規格内で若
干大きくし、駆動電極２、３を従来の圧電板の面積に約
一致させて超音波の送受波面積を確保する。
【００１２】超音波探触子は、前述同様に、圧電板１の
外周をケース９の段部に保持されてバッキング材８上に
固着し、裏面側からリード線６、７が導出して、表面側
に音響整合層１０が形成されてなる。但し、リード線
６、７は裏面側の折返部１３ａ及び引出部１２ｂに接続
する。そして、圧電板１の外周となる環状露出部１１ｂ
がケース９の段部に保持される。
外周をケース９の段部に保持されてバッキング材８上に
固着し、裏面側からリード線６、７が導出して、表面側
に音響整合層１０が形成されてなる。但し、リード線
６、７は裏面側の折返部１３ａ及び引出部１２ｂに接続
する。そして、圧電板１の外周となる環状露出部１１ｂ
がケース９の段部に保持される。
【００１３】このような構成であれば、作業者はリード
線６、７の接続位置を折返部１３ａ及び引出部１２ｂの
両端部に特定して、確実に接続できる。したがって、作
業性を向上するとともに、圧電板１の振動特性を良好に
維持して指向特性等の音場特性も高め、しかも同特性を
均一化する。
線６、７の接続位置を折返部１３ａ及び引出部１２ｂの
両端部に特定して、確実に接続できる。したがって、作
業性を向上するとともに、圧電板１の振動特性を良好に
維持して指向特性等の音場特性も高め、しかも同特性を
均一化する。
【００１４】また、圧電板１の表裏面間では駆動電極
２、３が対向して形成されるので、これにより送受波さ
れる超音波の対称性を維持する。したがって音場特性を
良好にする。そして、圧電板１の環状露出部１１ｂをケ
ースの段部に保持するので、裏面側からの反射波を受信
せず、雑音成分を少なくできる。
２、３が対向して形成されるので、これにより送受波さ
れる超音波の対称性を維持する。したがって音場特性を
良好にする。そして、圧電板１の環状露出部１１ｂをケ
ースの段部に保持するので、裏面側からの反射波を受信
せず、雑音成分を少なくできる。
【００１５】
【他の事項】上記実施例では、表裏面における電極形状
を対称としたが、必ずしもこれに限らず、例えば第３図
に示したように、折返部１３の延出した裏面側の駆動電
極３の他端側に引出部１２のみを設けたとしてもよい。
また、駆動電極２からの引出部１２の延出端をしぼり、
半田が駆動電極２内に流入しないようにしてその面積を
維持するようにしてもよい（第４図）。
を対称としたが、必ずしもこれに限らず、例えば第３図
に示したように、折返部１３の延出した裏面側の駆動電
極３の他端側に引出部１２のみを設けたとしてもよい。
また、駆動電極２からの引出部１２の延出端をしぼり、
半田が駆動電極２内に流入しないようにしてその面積を
維持するようにしてもよい（第４図）。
【００１６】また、圧電板１の外周をケース９の段部に
保持したが、例えばケース９を除去してバッキング材８
のみをケースに兼用してもよい。このように、種々の変
形を可能とするもので、要するに小型化による悪影響を
除去するため、駆動電極とは別個に裏面側に折返部と引
出部とを設けた圧電板、及びこれを用いて折返部と引出
部とからリード線等により電極を導出した超音波探触子
は本発明の技術的範囲に属する。
保持したが、例えばケース９を除去してバッキング材８
のみをケースに兼用してもよい。このように、種々の変
形を可能とするもので、要するに小型化による悪影響を
除去するため、駆動電極とは別個に裏面側に折返部と引
出部とを設けた圧電板、及びこれを用いて折返部と引出
部とからリード線等により電極を導出した超音波探触子
は本発明の技術的範囲に属する。
【００１７】
【発明の効果】本発明は、両主面の駆動電極を圧電板よ
り小さくし、一主面の駆動電極から引出部を延出して他
主面の外周部に折返部を形成するとともに、他主面の駆
動電極から外周部に延出する引出部を形成したので、作
業性及び音場特性を良好にして小型化に適した超音波探
触子用圧電板及びこれを用いた超音波探触子を提供でき
る。
り小さくし、一主面の駆動電極から引出部を延出して他
主面の外周部に折返部を形成するとともに、他主面の駆
動電極から外周部に延出する引出部を形成したので、作
業性及び音場特性を良好にして小型化に適した超音波探
触子用圧電板及びこれを用いた超音波探触子を提供でき
る。
【図１】本発明における圧電板の一実施例を説明する図
で、同図（ａ）はの表面図、同図（ｂ）は同裏面図であ
る。
で、同図（ａ）はの表面図、同図（ｂ）は同裏面図であ
る。
【図２】本発明における超音波探触子の一実施例を説明
する図で、同図（ａ）は第１図Ｘ−Ｘ’に対応する断面
図、同図（ｂ）はＹ−Ｙ’断面図である。
する図で、同図（ａ）は第１図Ｘ−Ｘ’に対応する断面
図、同図（ｂ）はＹ−Ｙ’断面図である。
【図３】本発明における圧電板の他の実施例を説明する
裏面図である。
裏面図である。
【図４】本発明における圧電板のさらに他の実施例を説
明する一部裏面図である。
明する一部裏面図である。
【図５】本発明における超音波探触子の他の実施例を説
明する断面図である。
明する断面図である。
【図６】従来例を説明する超音波探触子の断面図であ
る。
る。
【図７】同図（ａ）は従来例を説明する圧電板の表面
図、同図（ｂ）は裏面図である。
図、同図（ｂ）は裏面図である。
１ 圧電板、２、３ 駆動電極、４ 露出部、５ 折返
部、６、７ リード線、８ バッキング材、９ ケー
ス、１０ 音響整合層、１１ 環状露出部、１２引出
部、１３ 折返部．
部、６、７ リード線、８ バッキング材、９ ケー
ス、１０ 音響整合層、１１ 環状露出部、１２引出
部、１３ 折返部．
Claims (2)
- 【請求項１】両主面間で対向する駆動電極の形成された
円板状の圧電板からなる超音波探触子用圧電板におい
て、前記両主面の駆動電極を前記圧電板より小さくして
前記圧電板の外周を環状露出部とし、前記圧電板の両主
面の駆動電極から引出部を延出して互いに反対面の環状
露出部に折返部を形成したことを特徴とする超音波探触
子用圧電板。 - 【請求項２】請求項１の超音波探触子用圧電板の同一主
面側に形成された前記折返部及び前記引出部にリード線
を接続して、前記環状露出部をケースの段部に保持した
ことを特徴とする超音波探触子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02427997A JP3435002B2 (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 超音波探触子用圧電板及びこれを用いた超音波探触子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02427997A JP3435002B2 (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 超音波探触子用圧電板及びこれを用いた超音波探触子 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10210597A JPH10210597A (ja) | 1998-08-07 |
| JP3435002B2 true JP3435002B2 (ja) | 2003-08-11 |
Family
ID=12133763
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP02427997A Expired - Fee Related JP3435002B2 (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 超音波探触子用圧電板及びこれを用いた超音波探触子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3435002B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3905494B2 (ja) * | 2003-05-28 | 2007-04-18 | オリンパス株式会社 | 超音波振動子 |
-
1997
- 1997-01-22 JP JP02427997A patent/JP3435002B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10210597A (ja) | 1998-08-07 |
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