JP3434841B2 - 熱交換形換気装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】本発明は、換気によって室外へ排
出する室内の熱エネルギーを回収する熱交換形換気装置
に関する。 【０００２】 【従来の技術】近年、冷暖房を行っている室内を換気す
る手段として、室内の汚れた空気を室外へ排出し、室外
の新鮮な空気を取り入れ、室内の空気と室外の空気との
間で熱交換器を経て熱交換を行い、排出する室内空気の
熱エネルギーを室外空気に移して室内へ回収する熱交換
形換気装置が使用されるようになってきた。 【０００３】従来、この種の熱交換形換気装置は熱交換
器の脱落を防止するため熱交換器と蓋体とを一体に設け
る構成が一般的である。 【０００４】以下、その構成について図４、図５を参照
しながら説明する。図に示すように、室内に連通する室
内側吸込口１０１および室内側吐出口１０２と、室外と
連通する室外側吸込口１０３、および室外側吐出口１０
４とを設けた本体１０５内部に、積層方向を垂直にした
四角柱形状の熱交換器１０６を設け、本体１０５の底面
１０７に熱交換器１０６脱着用の開口部１０８を設け、
この開口部１０８を塞ぐ前記熱交換器１０６と一体にし
た蓋体１０９で、蝶番式となった止め金具１１０を対辺
に設けて底面１０７とともに取着されている。 【０００５】 【発明が解決しようとする課題】このような従来の熱交
換形換気装置の構成では、熱交換器１０６と一体の蓋体
１０９の方が開口部１０８より大きいため、本体１０５
側の開口部１０８が特に挿入時において見えにくく、点
検時、熱交換器１０６が挿入しにくいという問題があっ
た。 【０００６】本発明は上記課題を解決するもので、点検
時、熱交換器の挿入を容易にする熱交換形換気装置を提
供することを第１の目的とする。 【０００７】第２の目的は、熱交換器の保持を脱落防止
金具によって行い、蓋体に前記脱落防止金具のつまみ部
より僅かに大なる穴を設けて熱交換器の保持をすること
にある。 【０００８】 【課題を解決するための手段】本発明の熱交換形換気装
置は上記第１の目的を達成するために、室内に連通する
室内側吸込口および室内側吐出口と、室外と連通する室
外側吸込口および室外側吐出口とを設けた本体内部に、
積層方向を垂直にした四角柱形状の熱交換器と、前記本
体底面に熱交換器の脱着用の開口部とこの開口部を取着
手段によって取着するとともに脱落防止金具のつまみ部
に対応した位置に穴を設けた蓋体と、Ｌ字形の垂直棒を
軸として水平方向で回動可能に本体に保持された前記脱
落防止金具とを有し、熱交換器の下面にこの脱落防止金
具の水平棒を当接し熱交換器を保持可能な構成とする。 【０００９】また、第２の目的を達成するために、第２
の手段は、前記脱落防止金具の水平側先端を下方に曲げ
たつまみ部と、蓋体の取り付け時、蓋体に前記つまみ部
が挿入可能なつまみ部より僅かに大なる穴を設けた構成
とする。 【００１０】 【作用】本発明は上記した第１の手段の構成により、点
検時の熱交換器を挿入する場合、まず本体底面の開口部
に熱交換器を挿入し、脱落防止金具の水平棒を熱交換器
の下面に当接して熱交換器を保持し、次に取着手段によ
って蓋体を取着するため、熱交換器の挿入時、開口部の
視覚的な確認ができ点検を迅速に行うことが可能とな
る。 【００１１】また、第２の手段の構成により、点検時の
熱交換器の清掃のために取り外す場合、脱落防止金具の
水平側先端を下方に曲げたつまみ部が、蓋体の穴に挿入
されているため、確実に熱交換器は脱落防止金具の水平
棒によって保持されることとなり安全に蓋体を取り外す
ことができる。 【００１２】 【実施例】以下、本発明の第１実施例について図１〜図
３を参照しながら説明する。 【００１３】図に示すように、１は熱交換形換気装置の
本体で、一側に室内と連通する室内側吸込口２、および
室内側吐出口３を設けるとともに、他側に室外と連通す
る室外側吸込口４および室外側吐出口５を設けている。
そして、前記本体１の内部には積層方向を垂直にした四
角柱形状の熱交換器６を設け、本体１の底面７には熱交
換器６の脱着用の開口部８を形成し、この開口部８を塞
ぐように蓋体９を開口部８よりも小さく備えている。こ
の蓋体９は一辺１０を本体１の底面７に設けた掛部１１
によって掛けられ、他辺１２は蝶番式で止められる蝶番
止め金具１３よりなる取着手段によって構成されてい
る。また、Ｌ字形の垂直棒１４を軸として水平方向で回
動可能に本体１に保持され、熱交換器６の下面１５にこ
のＬ字形の水平棒１６を当接して熱交換器６を保持可能
とした脱落防止金具１７を設けたものである。 【００１４】つぎに本発明の第２実施例について図１〜
図３を参照しながら説明する。図に示すように、前記脱
落防止金具１７の水平棒の１６先端を下方に曲げたつま
み部１８と、蓋体９の取り付け時、蓋体９に前記つまみ
部１８が挿入可能なつまみ部１８より僅かに大なる穴１
９を設けるように構成されている。 【００１５】上記構成において、仮に熱交換器６を納め
るときは、熱交換器６は本体１の底面７の開口部８に挿
入し、熱交換器６を支えながら脱落防止金具１７のつま
み部１８をもって、脱落防止金具１７の水平棒１６を熱
交換器６の下面１５に位置させ熱交換器６を保持する。
次に蓋体９を取着手段によって取り付ける。この場合、
前記つまみ部１８が、この蓋体９に設けた穴１９に位置
させ確実に熱交換器６を保持するのである。 【００１６】次に熱交換器６を点検、清掃のために取り
外すときはその逆の順序で行う。すなわち、蝶番止め金
具１３をはずして、蓋体９を取り去るが、このとき前記
蓋体９に設けた穴１９において、そのまま下方に下げる
ことになり、したがって、蓋体９を取り外しても、熱交
換器６は脱落防止金具１７の水平棒１６において熱交換
器６を保持したままとなる。そして、おもむろに脱落防
止金具１７を図２に示すように、つまみ部１８を持って
回動させながら熱交換器６を保持しながら下方へ引き出
すのである。 【００１７】 【実施例】このように本発明の第１実施例の熱交換形換
気装置によれば、熱交換器６を挿入する場合の点検時、
開口部８が視覚的に確認できるため、容易に本体１に挿
入でき、また脱落防止金具１７のつまみ部１８に対応し
た位置に穴１９を設けた蓋体９で固定されるため熱交換
器６は確実に保持できる。 【００１８】 【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、本体底面に回動可能な脱落防止金具を設け
る構成としたから、従来のように熱交換器の挿入が困難
ではなく、容易に、しかも短時間で安全に点検が行える
効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明の一実施例の熱交換形換気装置の内部の
断面図 【図２】同熱交換形換気装置の平面図 【図３】同熱交換形換気装置の熱交換器の挿入状態を示
す断面図 【図４】従来の熱交換形換気装置内部の断面図 【図５】同従来の熱交換形換気装置の平面図 【符号の説明】 １ 本体 ２ 室内側吸込口 ３ 室内側吐出口 ４ 室外側吸込口 ５ 室外側吐出口 ６ 熱交換器 ７ 底面 ８ 開口部 ９ 蓋体 １４ Ｌ字形の垂直棒 １５ 下面 １６ Ｌ字形の水平棒 １７ 脱落防止金具 １８ つまみ部 １９ 穴

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 室内に連通する室内側吸込口および室内
   側吐出口と、室外と連通する室外側吸込口および室外側
   吐出口とを設けた本体内部に、積層方向を垂直にした四
   角柱形状の熱交換器と、前記本体の底面に熱交換器の脱
   着用の開口部と、この開口部を取着手段によって取着す
   るとともに脱落防止金具のつまみ部に対応した位置に穴
   を設けた蓋体と、Ｌ字形の垂直棒を軸として水平方向で
   回動可能に本体に保持された前記脱落防止金具とを有
   し、熱交換器の下面に前記脱落防止金具の水平棒を当接
   し熱交換器を保持可能とした熱交換形換気装置。