JP3434442B2 - 画像読み取り装置およびその制御方法 - Google Patents

画像読み取り装置およびその制御方法

Info

Publication number
JP3434442B2
JP3434442B2 JP32018897A JP32018897A JP3434442B2 JP 3434442 B2 JP3434442 B2 JP 3434442B2 JP 32018897 A JP32018897 A JP 32018897A JP 32018897 A JP32018897 A JP 32018897A JP 3434442 B2 JP3434442 B2 JP 3434442B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
reading
original
document
image reading
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32018897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11155044A (ja
Inventor
敏 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PFU Ltd
Original Assignee
PFU Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PFU Ltd filed Critical PFU Ltd
Priority to JP32018897A priority Critical patent/JP3434442B2/ja
Publication of JPH11155044A publication Critical patent/JPH11155044A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3434442B2 publication Critical patent/JP3434442B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation, Sorting, Adjustment, Or Bending Of Sheets To Be Conveyed (AREA)
  • Facsimiles In General (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ホッパに積載し
た原稿を順次供給する原稿供給機構と、固定した読み取
り部の読み取りラインにおいて前記の原稿を定速で通過
させる搬送ローラ対とを有する、画像読み取り装置にお
いて、当初の読み取り動作によってプレスキャン読み取
りを行ない、次いで本スキャン読み取りにかかるパラメ
ータを設定した後で本スキャン読み取りを行なう機構お
よびその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ここで、この発明にかかる以下に示す用
語の定義を述べて、その内包する概念を明確にする。
【0003】順方向とは、移動する原稿を読み取る画像
読み取り装置において、ホッパより読み取り部へ向かう
方向であり、読み取り部より見た原稿の動きを基本とし
て定義するものである。
【0004】逆方向とは、前記の順方向と反対の方向で
ある。
【0005】したがってこの定義に従って、搬送ローラ
の回転方向の定義においては、読み取りの対象とする原
稿をホッパより取り出して読み取り部へ搬送する場合の
回転方向を順方向の回転と定義し、逆に前記の読み取り
部よりホッパ方向に戻す場合の回転方向を逆方向の回転
と定義する。
【0006】また、原稿をホッパより取り出すピックロ
ーラの回転方向においても、前記の原稿を取り出す回転
方向をピックローラの順方向の回転と定義する。
【0007】なお、前記の定義にしたがって当該画像読
み取り装置において原稿を順方向に搬送する経路を順方
向搬送路と定義し、逆方向に搬送する経路を逆方向搬送
路と定義する。
【0008】本スキャンとは、当該画像読み取り装置が
ホスト装置に提供する画像データを採取するための読み
取り動作である。したがって通常は本スキャンによって
得た画像データはそのままホスト装置において前記の画
像読み取り装置の読み取った画像データとして格納され
る。
【0009】プレスキャンとは、当該画像読み取り装置
が行なう事前読み取り動作であり、当該プレスキャンに
よって得たプレスキャン画像を基に、本スキャンで行な
う読み取り画像枠の位置や画像サイズおよびその他のパ
ラメータを設定する。
【0010】図35に、従来の技術による画像読み取り
装置のひとつの実施例を示す。
【0011】当該画像読み取り装置51は、読み取りの
対象とする原稿64を積載するホッパ57と、前記の原
稿64を順次引き出して内部に送り込むピックローラ5
4と、前記の原稿64を1枚ずつ分離する分離パッド5
5よりなる原稿供給部と、前記の原稿64を定速で搬送
する上流側搬送ローラ53aおよび下流側搬送ローラ5
3bよりなる搬送機構部と、前記の定速で搬送される原
稿64に記載された画像情報を読み取って画像データを
生成する読み取り部52と、さらには下流側搬送ローラ
53bの排出する原稿64を受けるスタッカ58より構
成される。
【0012】前記の上流側搬送ローラ53aと下流側搬
送ローラとは適当な動力伝達機構を介して同一の駆動源
により、同一の周速度で回転駆動を行なう。
【0013】また前記のピックローラ54も、前記の上
流側搬送ローラ53aの駆動源より適当な動力伝達機構
を介して駆動力を得るが、前記のピックローラ54の持
つ周速度は前記の上流側搬送ローラ53aの持つ周速度
より小さく設定される。
【0014】なお前記のピックローラ54はワンウェイ
クラッチ54aを介して駆動力の伝達を受けており、し
たがって前記のピックローラ54は常に順方向のみの回
転駆動力を受ける。
【0015】読み取りの対象とする面を下向きにしてホ
ッパ57に積載した原稿64の最下端部は分離パッド5
5によって規制を受けて分離され、ピックローラ54に
よって1枚ずつ順次画像読み取り装置51の内部に引き
込まれる。
【0016】順次画像読み取り装置51の内部に引き込
まれた原稿64は搬送路59にそって進行し、その先端
が上流側搬送ローラ53aに達すると前記の原稿64の
搬送速度は前記の上流側搬送ローラ53aの回転周速度
に倣って増速される。
【0017】搬送速度の増大した前記の原稿64の後端
は前記のピックローラ54にかかっていても、ワンウェ
イクラッチ54aによって前記の原稿64の後端は前記
のピックローラ54による制動を受けることなく前記の
上流側搬送ローラ53aの回転周速度に倣った搬送速度
を維持することができる。また下流側搬送ローラ53b
もまた前記の上流側搬送ローラ53aと同じ周速度で回
転しているので、前記の原稿64は当該画像読み取り装
置51の内部では搬送路59にそって定速で搬送され
る。
【0018】原稿検出センサ56が定速で搬送される原
稿64の先端を検出するとあらかじめ設定した時間後に
読み取り部52は画像読み取りを開始し、次いで前記の
原稿検出センサ56が定速で搬送される原稿64の後端
を検出するとあらかじめ設定した時間後に前記の読み取
り部52は画像読み取りを終了する。このことにより前
記の読み取り部52は原稿64の全域にわたってその記
載された画像を読み取り、画像データを得ることができ
る。
【0019】画像読み取りを終了した原稿64は下流側
搬送ローラ53bによって当該画像読み取り装置51よ
り排出され、スタッカ58に堆積される。
【0020】前記のごとく、固定した読み取り部52の
読み取り線52aを定速で原稿64を搬送する構成を持
った画像読み取り装置51では、ホッパ57に積載した
複数の原稿を順次読み取ることができ、さらに装置の占
有面積が大きくならないという特徴を持つ。
【0021】しかし前記の固定した読み取り部52によ
る機構では画像読み取りのたびに読み取った原稿64を
排出してしまうので、ピックローラ54、分離パッド5
5およびホッパ57に積載する原稿64があるため読み
取った後の前記の原稿64を元の位置に戻すことができ
ないので読み取り位置の繰り返し再現性に保証がなく、
したがってプレスキャンによるパラメータ設定を行なう
読み取りは不可能である。
【0022】図36に、従来の技術による画像読み取り
装置の別の実施例を示す。
【0023】当該画像読み取り装置71は、透明な材質
よりなる板状の原稿載置台72に載置した原稿76の読
み取り対象面に対向する読み取り部74がガイドレール
75にそって移動して画像読み取りを実行する。
【0024】前記の原稿76は原稿カバー73によって
固定され、読み取り位置の繰り返し再現性を保証するこ
とができるので、プレスキャンによるパラメータ設定を
行なう読み取りが可能である。
【0025】しかし前記の固定した原稿76を読み取る
機構ではホッパを備えることが困難なため、複数の原稿
を連続して順次読み取る動作には不向きである。また原
稿76を固定するため、当該画像読み取り装置71の占
有面積は少なくとも原稿76の持つ面積以上の領域を必
要とする。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】前記のごとく、従来の
技術による画像読み取り装置では、次に述べるような問
題点がある。
【0027】固定した読み取り部の読み取り線を定速で
原稿を搬送する構成を持った画像読み取り装置では、ホ
ッパに積載した複数の原稿を順次読み取ることができ、
さらに装置の占有面積の小さな画像読み取り装置が実現
できるという特徴を持つ。
【0028】しかしその反面、前記の固定した読み取り
部による機構では画像読み取りのたびに読み取った原稿
を排出してしまうので、プレスキャンを行なうためには
原稿を再度設定して読み取りを行なわなければならない
が、これでは読み取り位置の繰り返し再現性に保証がな
く、したがってプレスキャンによるパラメータ設定を行
なう読み取りは不可能である。またホッパ上に多数の原
稿を積載し、プレスキャンモードによる読み取り動作を
行なわせることも不可能である。
【0029】特に精細なカラー画像の読み取りでは大量
のデータを必要とし、必要な領域のみを限定して読み取
る方式であるプレスキャンによるパラメータ設定を行な
う読み取りができなければ当該画像データを処理する後
段のプログラムに多大な負担をかけるという結果を招来
する。
【0030】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために、この発明では次に示す手段を取った。
【0031】1)固定した読み取り部の読み取り線を定
速で原稿を通過させる機構を持った画像読み取り装置に
おいて、プレスキャン読み取りモードを設定する。
【0032】2)前記の機構を持った画像読み取り装置
において設定するプレスキャン読み取りモードに備え
て、ホッパより取り込んだ原稿を搬送して読み取り部を
通過させる順方向の搬送路と、前記の順方向の搬送路の
対して逆方向に設定する逆方向の搬送路とを設ける。ま
た必要に応じて前記の順方向の搬送路における排出口近
傍に前方スタッカを設け、前記の逆方向の搬送路の排出
口近傍に後方スタッカを設けてもよい。
【0033】3)ホッパより取り込んだ原稿を搬送して
読み取り部を通過させる順方向の搬送路でプレスキャン
読み取りを実施し、前記の読み取り部が原稿の後端を読
み取った時点で下流側搬送ローラが前記の原稿を保持し
て搬送を停止して、ホスト装置における前記のプレスキ
ャン読み取りによる画像データをもととしたパラメータ
の設定に備える。
【0034】4)前記のホスト装置で設定したパラメー
タにしたがって行なう本スキャン読み取りは前記の逆方
向の搬送路により行なう。前記の本スキャン読み取り後
の原稿は前方スタッカあるいはまた後方スタッカに排出
する。
【0035】これらの手段を取ることによって、当該画
像読み取り装置は順方向の搬送路でプレスキャン読み取
りを実施し、逆方向の搬送路で本スキャン読み取りを実
施するという作用を得る。
【0036】
【発明の実施の形態】この発明は、次に示すような形態
を取る。
【0037】1)ホッパに積載した原稿を順次供給する
原稿供給機構と、固定した読み取り部の読み取りライン
において前記の原稿を定速で通過させる搬送ローラとを
有する、画像読み取り装置において、前記のホッパより
上流側搬送ローラを経て読み取り部の読み取りラインを
通過し、下流側搬送ローラにいたる順方向搬送路と、前
記の下流側搬送ローラより読み取り部の読み取りライン
を通過して上流側搬送ローラを経て当該画像読み取り装
置の後方へ抜ける逆方向搬送路を形成する。
【0038】2)さらに当該画像読み取り装置の前方に
前方スタッカを設けるとともに、後方には後方スタッカ
を設ける。
【0039】3)前記の画像読み取り装置において、前
記のホッパに積載した原稿を分離パッドおよびピックロ
ーラにより分離して順次取り出し、読み取り部によって
前記の原稿のプレスキャンを行ない、さらに下流側搬送
ローラによって前記のプレスキャンを終了した原稿を保
持したまま搬送を停止し、本スキャンに必要なパラメー
タを設定した後に前記の下流側搬送ローラを逆方向に駆
動して、前記の原稿を逆方向に搬送させて本スキャンに
よる読み取りを行なう。
【0040】この形態を取ることによって、当該画像読
み取り装置は順方向の搬送によりプレスキャン読み取り
を行ない、搬送方向を反転して逆方向の搬送により本ス
キャンを行なうという作用を得る。
【0041】4)あるいはまた前記の画像読み取り装置
において、前記のホッパに積載した原稿を分離パッドお
よびピックローラにより分離して順次取り出し、読み取
り部によって前記の原稿のプレスキャンを行ない、さら
に下流側搬送ローラによって前記のプレスキャンを終了
した原稿を保持したまま搬送を停止した後に前記の下流
側搬送ローラを逆方向に駆動して前記の原稿を逆方向に
搬送させて前記の上流側搬送ローラによって原稿を保持
したまま搬送を停止し、再度順方向に前記の原稿を搬送
させて本スキャンによる読み取りを行なう。
【0042】この形態を取ることによって、当該画像読
み取り装置は当初の順方向の搬送によりプレスキャン読
み取りを行ない、搬送方向を反転して逆方向の搬送によ
り読み取り開始直前の状態を再現した後あらためて本ス
キャンを行なうという作用を得る。
【0043】5)前記の画像読み取り装置において、前
記の上流側搬送ローラおよび下流側搬送ローラを駆動す
る駆動源より伝達される回転駆動力を前記のピックロー
ラに伝達および遮断するクラッチを備える。
【0044】6)前記のピックローラに回転駆動力を伝
達するクラッチを作動して、前記のホッパに積載した原
稿を分離して取り出して読み取りに供し、しかる後に読
み取りの実行においては前記のクラッチによりピックロ
ーラの回転駆動力を遮断して次回の読み取りに供する原
稿の取り出しに備える。
【0045】この形態を取ることによって、当該画像読
み取り装置はピックローラによる原稿の引き込みのタイ
ミングをプレスキャン読み取り動作の開始にあわせて設
定するという作用を得る。
【0046】7)前記の画像読み取り装置において、前
記の上流側搬送ローラにより回転駆動力の伝達を受けて
自転する太陽歯車と、前記の太陽歯車と同一の中心軸を
もって固定される内歯歯車と、前記の太陽歯車とリンク
により係接して自転し、さらに前記の内歯歯車と接して
公転移動して、前記の上流側搬送ローラが順方向に回転
駆動を行なう時に前記のピックローラに接近する遊星歯
車よりなる遊星歯車列を有し、前記の遊星歯車によって
回転駆動力の伝達を受けて前記のピックローラに順方向
の回転駆動力を発生させる。
【0047】8)前記の上流側搬送ローラの順方向駆動
により内歯歯車にそって公転移動した遊星歯車により順
方向の駆動力を得たピックローラがホッパに積載した原
稿を取り出し、上流側搬送ローラおよび下流側搬送ロー
ラによる順方向の搬送によってプレスキャン読み取りを
行ない、下流側搬送ローラによって、前記のプレスキャ
ンを終了した原稿を保持したまま搬送を停止し、本スキ
ャンに必要なパラメータを設定した後に前記の下流側搬
送ローラを逆方向に駆動して前記の原稿を逆方向に搬送
させて本スキャンによる読み取りを行なう。さらに前記
の本スキャンによる読み取りの際には前記の遊星歯車は
前記の内歯歯車にそって公転して移動することによっ
て、前記のピックローラへの回転駆動力の伝達を遮断す
る。
【0048】この形態を取ることにより、上流側搬送ロ
ーラおよび下流側搬送ローラが順方向に回転するときは
遊星歯車列がその回転駆動力を伝達してピックローラが
順方向に回転し、また上流側搬送ローラおよび下流側搬
送ローラが逆方向に回転するときは遊星歯車列がその回
転駆動力の伝達を遮断してピックローラの回転駆動を停
止させるという作用を得る。
【0049】9)前記の画像読み取り装置において、前
記の遊星歯車列は、螺旋溝を有する内歯歯車と、前記の
螺旋溝と嵌合して遊星歯車の公転時にその内歯歯車との
噛み合い位置を軸方向に移動させるリンクとを備える。
【0050】この形態を取ることによって、上流側搬送
ローラおよび下流側搬送ローラが逆方向に回転するとき
は遊星歯車が前記の螺旋溝にそって軸方向に移動しなが
ら噛み合うという作用を得る。
【0051】10)前記の画像読み取り装置において、
前記の上流側搬送ローラにより回転駆動力の伝達を受け
て自転する太陽歯車と、前記の太陽歯車と同一の中心軸
をもって固定される内歯歯車と、前記の太陽歯車とリン
クにより係接して自転し、さらに前記の内歯歯車と接し
て公転移動して、前記の上流側搬送ローラが逆方向に回
転駆動を行なう時に前記のピックローラに接近する遊星
歯車よりなる遊星歯車列を有し、前記の遊星歯車より回
転駆動力の伝達を受けて前記のピックローラに順方向の
回転駆動力を発生させる。
【0052】11)前記の上流側搬送ローラの逆方向駆
動により内歯歯車にそって公転移動した遊星歯車により
順方向の駆動力を得たピックローラがホッパに積載した
原稿を取り出し、前記の原稿の順方向の搬送は上流側搬
送ローラによっていったん停止し、しかる後に回転駆動
方向を転じた上流側搬送ローラおよび下流側搬送ローラ
による順方向の搬送によってプレスキャン読み取りを行
なう。また下流側搬送ローラによって、前記のプレスキ
ャンを終了した原稿を保持したまま搬送を停止し、本ス
キャンに必要なパラメータを設定した後に前記の下流側
搬送ローラを逆方向に駆動して前記の原稿を逆方向に搬
送させて本スキャンによる読み取りを行ない。なお前記
のプレスキャンによる読み取りの際には前記の遊星歯車
を前記の内歯歯車にそって公転させて前記の遊星歯車に
よるピックローラへの回転駆動力の伝達を遮断し、前記
のピックローラによる原稿の取り出し動作を停止させ
る。
【0053】この形態を取ることによって、上流側搬送
ローラを逆方向に駆動させる時に、遊星歯車列により前
記の上流側搬送ローラの回転駆動力をピックローラに伝
達してホッパに積載する原稿を取り込み、次いで逆方向
に回転駆動する上流側搬送ローラによって前記の原稿の
搬送姿勢を整え、しかる後に上流側搬送ローラの回転方
向を逆転して順方向の回転とすることにより原稿の順方
向の搬送を行なう。さらに前記の上流側搬送ローラが順
方向に回転駆動するときには前記の遊星歯車列が前記の
ピックローラより離脱するので駆動力を遮断する。また
前記の上流側搬送ローラおよび下流側搬送ローラが逆方
向に原稿を搬送して本スキャン読み取りを実行する時
は、前記の遊星歯車列が前記のピックローラより離脱し
た状態を継続するという作用を得る。
【0054】12)前記の画像読み取り装置において、
前記の上流側搬送ローラにより回転駆動力の伝達を受け
て自転する太陽歯車と、前記の太陽歯車と同一の中心軸
をもって固定される内歯歯車と、前記の太陽歯車とリン
クにより係接して自転し、さらに前記の内歯歯車と接し
て公転移動して、前記の上流側搬送ローラが順方向に回
転駆動を行なう時および逆方向に回転駆動を行なう時に
ともに前記のピックローラに接近する遊星歯車よりなる
遊星歯車列を有し、前記の上流側搬送ローラが順方向に
回転駆動した際に前記の遊星歯車が前記のピックローラ
に順方向の回転駆動力を伝達し、また前記の上流側搬送
ローラが逆方向に回転駆動した際に前記の遊星歯車が前
記のピックローラに順方向の回転駆動力を発生させる遊
び歯車を備える。
【0055】13)前記の画像読み取り装置の制御方法
においてプレスキャン読み取りモードと連続読み取りモ
ードを設け、プレスキャンモードによる読み取り動作に
おいては、上流側搬送ローラの逆方向駆動により内歯歯
車にそって公転移動した遊星歯車により遊び歯車および
歯車を介して順方向の駆動力を得たピックローラがホッ
パに積載した原稿を取り出し、前記の原稿の順方向の搬
送は逆方向搬送を実行している上流側搬送ローラによっ
ていったん停止し、回転駆動方向を転じた上流側搬送ロ
ーラおよび下流側搬送ローラによる順方向の搬送によっ
てプレスキャン読み取りを行ない、下流側搬送ローラに
よって、前記のプレスキャンを終了した原稿を保持した
まま搬送を停止し、本スキャンに必要なパラメータを設
定した後に前記の下流側搬送ローラを逆方向に駆動して
前記の原稿を逆方向に搬送させて本スキャンによる読み
取りを行ない、さらに前記の本スキャンによる読み取り
の際には前記の遊星歯車を前記の内歯歯車にそって公転
させて前記の遊星歯車と歯車との結合を解き、前記のピ
ックローラへの回転駆動力の伝達を遮断する。
【0056】14)また連続読み取りモード時において
は上流側搬送ローラの順方向駆動により内歯歯車にそっ
て公転移動した遊星歯車により歯車を介して順方向の駆
動力を得たピックローラがホッパに積載した原稿を順次
取り出し、順方向の回転駆動を継続する前記の上流側搬
送ローラにより画像読み取り動作を継続する
【0057】この形態を取ることによって、プレスキャ
ンモードにおいては上流側搬送ローラを逆方向に駆動さ
せる時に、遊星歯車列により前記の上流側搬送ローラの
回転駆動力をピックローラに伝達してホッパに積載する
原稿を取り込み、次いで逆方向に回転駆動する上流側搬
送ローラによって前記の原稿の搬送姿勢を整え、しかる
後に上流側搬送ローラの回転方向を逆転して順方向の回
転とすることにより原稿の順方向の搬送を行なう。さら
に前記の上流側搬送ローラが順方向に回転駆動するとき
には前記の遊星歯車列が前記のピックローラより離脱す
るので駆動力を遮断する。また前記の上流側搬送ローラ
および下流側搬送ローラが逆方向に原稿を搬送して本ス
キャン読み取りを実行する時は、前記の遊星歯車列が前
記のピックローラより離脱して回転駆動力の伝達を遮断
した状態を継続するという作用を得る。
【0058】また連続読み取りモード時においては、連
続して順方向に回転駆動する上流側搬送ローラとともに
ピックローラが連続して順方向に回転駆動し、ホッパに
積載する原稿を連続して読み取るという作用を得る。
【0059】15)前記の画像読み取り装置において、
読み取りの対象とする原稿を積載するホッパと、その下
部に配する後方スタッカとで相互に連動する、左右に移
動可能な原稿ガイドを備える。
【0060】この形態を取ることによって、ホッパに積
載する原稿の揃えと同時に本スキャン読み取り後の原稿
の整列を行なうという作用を得る。
【0061】16)前記の画像読み取り装置において、
読み取りの対象とする原稿の通過を検出する原稿センサ
を、後方スタッカの近傍に設ける。
【0062】17)前記の画像読み取り装置の制御方法
において、前記の後方スタッカより挿入した原稿を原稿
センサが検出し、ピックローラの駆動を遮断して、前記
の後方スタッカより挿入した原稿を優先して搬送して読
み取りに供する。
【0063】この形態を取ることによって、当該画像読
み取り装置は後方スタッカより原稿を挿入することによ
り手差し原稿として認識し、ホッパに積載した原稿に先
立って読み取り処理を行なうという作用を得る。
【0064】18)前記の画像読み取り装置の制御方法
において、前記のホッパに積載した原稿をピックローラ
により分離して順次取り出し、読み取り部によって前記
の原稿の読み取りを行ない、さらに下流側搬送ローラに
よって前記の読み取りを終了した原稿を保持したまま搬
送を停止し、読み取った画像データをホスト装置におい
て解析した結果に基づいて決定した処遇により仕分けを
行ない、前記の原稿を前方スタッカあるいは後方スタッ
カに切り分けて排出させる。
【0065】この形態を取ることによって、当該画像読
み取り装置は読み取った後の原稿を指定に従って仕分け
して排出するという作用を得る。
【0066】19)前記の画像読み取り装置において、
原稿を順方向に搬送してプレスキャンを実行した後に順
方向の搬送をいったん停止させて前記の原稿を待機させ
る手順と、前記の待機させておいた原稿を逆方向に搬送
させて本スキャンを行なう手順とを実行させる、プレス
キャン読み取りモードによる画像読み取り装置の制御を
行なうプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒
体に格納する。
【0067】20)あるいはまた前記の画像読み取り装
置において、原稿を順方向に搬送してプレスキャンを実
行した後に順方向の搬送をいったん停止させて前記の原
稿を待機させる手順と、前記の待機させておいた原稿を
逆方向に搬送させて前記の原稿をプレスキャン読み取り
開始直前の位置に戻し、あらためて本スキャンを行なう
手順とを実行させる、プレスキャン読み取りモードによ
る画像読み取り装置の制御を行なうプログラムをコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体に格納する。
【0068】21)また原稿を順方向に搬送して読み取
りを実行した後に順方向の搬送をいったん停止させて前
記の原稿を待機させる手順と、当該画像読み取り装置の
接続するホスト装置の指示にしたがって前記の待機させ
ておいた原稿を順方向に搬送して前方スタッカに排出す
るか、あるいはまた逆方向に搬送して後方スタッカに排
出するかを選択して実行する手順とを有した、画像読み
取り装置の制御を行なうプログラムをコンピュータ読み
取り可能な記録媒体に格納する。
【0069】22)さらに前記の後方スタッカより挿入
された手差し原稿を検出してピックローラの駆動を遮断
して前記の手差し原稿を優先して読み取りの対象として
処理する手順を有した、画像読み取り装置の制御を行な
うプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に
格納する。
【0070】この形態を取ることによって、当該画像読
み取り装置は画像読み取り装置の制御を実現するプログ
ラムを装備するという作用を得る。
【0071】
【実施例】この発明による代表的な実施例を、図1ない
し図32によって説明する。
【0072】図1によってこの発明による代表的なひと
つの実施例を模式図で示し、プレスキャン読み取りモー
ドによってプレスキャン読み取りおよび本スキャン読み
取りを行なう場合の動作原理を説明する。
【0073】画像読み取り装置1の大略は、読み取りの
対象とする原稿14を積載するホッパ7と、前記の原稿
14を順次引き出して当該画像読み取り装置1の内部に
送り込むピックローラ4と、前記の原稿を1枚ずつ分離
する分離パッド5よりなる原稿供給部と、前記の原稿1
4を前記の画像読み取り装置1内部で定速で搬送する上
流側搬送ローラ3aおよび下流側搬送ローラ3bよりな
る搬送機構部と、前記の定速で搬送される原稿14に記
載された画像情報を読み取って画像データを生成する読
み取り部2と、さらに前記の原稿14を順方向に搬送す
るべく形成された順方向搬送路11より排出された原稿
14を受ける前方スタッカ8aと、前記の原稿14を逆
方向に搬送するべく形成された逆方向搬送路12より排
出された原稿14を受ける後方スタッカ8bとにより構
成される。
【0074】また前記の上流側搬送ローラ3aおよび下
流側搬送ローラ3bは、たとえば平歯車の組み合せによ
る歯車列のごとく適当な動力伝達機構を介して、同一の
駆動源により常に同一の周速度をもって同期して回転駆
動を行なう。
【0075】なお前記のピックローラ4も、前記の上流
側搬送ローラ3aの駆動源より適当な動力伝達機構を介
して駆動力を得るが、前記のピックローラ4の持つ周速
度は前記の上流側搬送ローラ3aの持つ周速度より小さ
く設定される。
【0076】さらに前記のピックローラ4はワンウェイ
クラッチ4aを介して駆動力の伝達を受けており、した
がって前記のピックローラ4は常に順方向のみの回転駆
動力の伝達を受ける。
【0077】読み取りの対象とする面を下向きにしてホ
ッパ7に積載した原稿14の最下端部は分離パッド5に
よって規制を受けて分離され、ピックローラ4によって
1枚ずつ順次画像読み取り装置1の内部に引き込まれ
る。
【0078】順次画像読み取り装置1の内部に引き込ま
れた原稿14は順方向搬送路11にそって進行し、その
先端が上流側搬送ローラ3aに達すると前記の原稿14
の搬送速度は前記の上流側搬送ローラ3aの回転周速度
に倣って増速される。
【0079】搬送速度の増大した前記の原稿14の後端
は前記のピックローラ4にかかっていても、ワンウェイ
クラッチ4aによって前記の原稿14の後端は前記のピ
ックローラ4による制動を受けることなく前記の上流側
搬送ローラ3aの回転周速度に倣った搬送速度を維持す
ることができる。また下流側搬送ローラ3bもまた前記
の上流側搬送ローラ3aと同じ周速度で回転しているの
で、前記の原稿14は当該画像読み取り装置1の内部で
は順方向搬送路11にそって定速で搬送される。
【0080】原稿検出センサ6が定速で搬送される原稿
14の先端を検出すると、あらかじめ設定した時間後に
読み取り部2はプレスキャン読み取りを開始し、次いで
前記の原稿検出センサ6が定速で搬送される原稿14の
後端を検出するとあらかじめ設定した時間後に前記の読
み取り部2はプレスキャン読み取りを終了する。
【0081】プレスキャン読み取りを終了すると搬送機
構部を駆動する駆動源が停止し、前記の下流側搬送ロー
ラ3bは原稿14の後端部分を保持した状態で停止し
て、本スキャン読み取り動作の開始指示の受信に備えて
待機する。
【0082】本スキャン読み取り動作の開始の指示を受
けると、前記の下流側搬送ローラ3bは逆方向の回転を
開始する。したがって前記の下流側搬送ローラ3bに保
持されて停止していた原稿14は逆方向に移動し、読み
取り部2による本スキャン読み取りを受けた後、逆方向
搬送路12にそって移動して当該画像読み取り装置1よ
り排出され、後方スタッカ8bに堆積される。
【0083】なお前記のピックローラ4の周速度は上流
側搬送ローラ3a等に比較して十分に遅く設定してある
ので、前記の原稿14がプレスキャン読み取りを行なっ
てその順方向の搬送を停止した時点では、後続の原稿1
4が上流側搬送ローラ3aに到達していない。したがっ
て、先行する原稿14が逆方向に搬送して本スキャン読
み取りを行なう際に、後続の原稿14が先行の原稿14
の逆方向搬送路12に介在して相互にその搬送を阻害す
ることはない。
【0084】図29に示すタイミングチャートによっ
て、前記の図1に示す実施例による画像読み取り装置1
の動作のタイミングを説明する。
【0085】時刻T1においてプレスキャンの指示を得
て、搬送ローラが順方向の回転駆動を開始する。この場
合前記の搬送ローラとは、上流側搬送ローラ3aおよび
下流側搬送ローラ3bを含んだものである。両者は同期
して動作する。
【0086】前記の搬送ローラの順方向搬送開始と同時
に、ピックローラ4の順方向の回転駆動が開始し、ホッ
パ7に積載した最下端部の原稿14が1枚分離されて、
前記のピックローラ4の周速度をもって当該画像読み取
り装置1に取り込まれ、順方向搬送路11にそって進行
し、上流側搬送ローラ3aに達する。
【0087】前記の上流側搬送ローラ3aに達した原稿
14は、前記の上流側搬送ローラ3aに引き込まれて前
記の上流側搬送ローラ3aの持つ周速度に倣って前記の
順方向搬送路11にそって進行する。その際、前記のピ
ックローラ4はワンウェイクラッチ4aによって当該ピ
ックローラ4の持つ周速度ではなく前記の原稿14の搬
送速度に倣って回転するので、前記のピックローラ4は
前記の原稿14の順方向の搬送を妨げることはない。
【0088】前記の上流側搬送ローラ3aによって駆動
される原稿14の先端は、原稿検出センサ6によって検
出される。前記の原稿検出センサ6から読み取り部2の
読み取りライン2aまでの距離および前記の上流側搬送
ローラ3aの持つ周速度はあらかじめ設定されたものな
ので、前記の原稿検出センサ6が原稿14の先端を検出
した時刻をもとにあらかじめ設定した時間を経過した時
刻をもって当該画像読み取り装置1のプレスキャン読み
取り開始時刻とする。
【0089】前記の上流側搬送ローラ3aから下流側搬
送ローラ3bに搬送駆動力の授受を引き継いだ原稿14
の後端は、原稿検出センサ6によって検出される。前記
の原稿14の先端の検出時と同様に、前記の原稿検出セ
ンサ6の検出した原稿14の後端の検出時刻をもとにあ
らかじめ設定した時間を経過した時刻をもって当該画像
読み取り装置1のプレスキャン読み取り終了時刻とす
る。
【0090】時刻T2において、プレスキャン読み取り
を終了した当該画像読み取り装置1の搬送駆動源は停止
し、下流側搬送ローラ3bは前記の原稿14の後端部を
保持した状態で停止する。
【0091】当該画像読み取り装置1の接続するホスト
装置等で本スキャン読み取り時におけるパラメータの設
定を行ない、時刻T3において本スキャン読み取り開始
の指示を得て、搬送ローラは逆方向の搬送を開始する。
【0092】なお前記の搬送ローラのうち、逆方向搬送
開始において実際に原稿を搬送するのはすでに前記の原
稿14の後端部を保持した状態で停止していた下流側搬
送ローラ3bのみであり、前記の上流側搬送ローラ3a
の回転駆動は当初は原稿14の逆方向搬送に関与するこ
とはない。
【0093】さらにピックローラ4は、その動力伝達系
に介在するワンウェイクラッチ4aによって駆動力の伝
達を遮断されるので逆方向に回転駆動することはなく、
停止した状態を継続する。
【0094】下流側搬送ローラ3bによって原稿14は
逆方向搬送路12にそって搬送され、前記の本スキャン
開始後あらかじめ設定した時間の経過後に読み取り部2
は本スキャン読み取りを開始する。また前記の本スキャ
ン読み取り開始よりあらかじめ設定する時間の経過後に
原稿検出センサ6は原稿14の後端を検出し、さらに前
記の本スキャン読み取り終了後に前記の原稿検出センサ
6は原稿14の先端を検出する。
【0095】下流側搬送ローラ3bより原稿14の逆方
向搬送を引き継いだ上流側搬送ローラ3aは原稿14の
逆方向搬送を継続し、本スキャンを終了した前記の原稿
14を排出し、後方スタッカ8bに堆積する。
【0096】図2によってこの発明による代表的な別の
実施例を模式図で示し、プレスキャン読み取りモードに
よってプレスキャン読み取りおよび本スキャン読み取り
を行なう場合の動作原理を説明する。
【0097】なおこの図2によって示した実施例は、前
記の図1によって示した実施例において用いたワンウェ
イクラッチ4aに替えてその動力伝達および遮断を任意
に設定可能な、たとえば電磁クラッチによるごとく、ク
ラッチ4bを用いた点が、前記の図1によって示した実
施例と異なるところである。
【0098】前記のピックローラ4に駆動力を伝達また
は遮断するクラッチ部以外は、図1に示した実施例と同
等であるので、ここでは図2の説明の詳細を省略する。
【0099】またこの図2によって示した実施例におい
てはピックローラの駆動タイミングを任意に設定できる
ので、前記のピックローラ4の周速度を上流側搬送ロー
ラ3aより遅くする必要はなくなる。ここでは前記のピ
ックローラ4の周速度は前記の上流側搬送ローラ3aと
同じ速度に設定した例をもって説明する。
【0100】図30に示すタイミングチャートによっ
て、前記の図2に示す実施例による画像読み取り装置1
の動作のタイミングを説明する。
【0101】時刻T1においてプレスキャンの指示を得
て、搬送ローラが順方向の回転駆動を開始する。この場
合前記の搬送ローラとは、上流側搬送ローラ3aおよび
下流側搬送ローラ3bを含んだものである。両者は同期
して動作する。
【0102】前記の搬送ローラの順方向搬送開始と同時
に、ピックローラ4の順方向の回転駆動が開始し、ホッ
パ7に積載した最下端部の原稿14が1枚分離されて、
前記のピックローラ4の周速度をもって当該画像読み取
り装置1に取り込まれ、順方向搬送路11にそって進行
し、上流側搬送ローラ3aに達する。
【0103】前記の上流側搬送ローラ3aに達した原稿
14は、前記の上流側搬送ローラ3aに引き込まれて順
方向搬送路11にそって進行する。その際、前記のピッ
クローラ4は上流側搬送ローラ3aと同じ周速度で回転
駆動するので前記の原稿14の順方向の搬送を妨げるこ
とはない。
【0104】前記の上流側搬送ローラ3aによって駆動
される原稿14の先端は、原稿検出センサ6によって検
出される。前記の原稿検出センサ6が前記の原稿14の
先端を検出したことは当該原稿14が正常に順方向の搬
送の状態に入ったことを示すので、クラッチ4bはその
動力伝達を遮断し、前記の原稿14は分離パッド5と前
記のピックローラ4との間で挟まれて滑りながら順方向
の搬送を継続する。
【0105】前記の原稿検出センサ6から読み取り部2
の読み取りライン2aまでの距離および前記の上流側搬
送ローラ3aの持つ周速度はあらかじめ設定されたもの
なので、前記の原稿検出センサ6が原稿14の先端を検
出した時刻をもとにあらかじめ設定した時間を経過した
時刻をもって当該画像読み取り装置1のプレスキャン読
み取り開始時刻とする。
【0106】前記の上流側搬送ローラ3aから下流側搬
送ローラ3bに搬送駆動力の授受を引き継いだ原稿14
の後端は、原稿検出センサ6によって検出される。前記
の原稿14の先端の検出時と同様に、前記の原稿検出セ
ンサ6の検出した原稿14の後端の検出時刻をもとにあ
らかじめ設定した時間を経過した時刻をもって当該画像
読み取り装置1のプレスキャン読み取り終了時刻とす
る。
【0107】以降のタイミングの説明は、前記の図27
によって行なったタイミングの説明と同一であるので、
ここではその説明を省略する。
【0108】図3および図4によってこの発明による代
表的な別の実施例を模式図で示し、プレスキャン読み取
りモードによってプレスキャン読み取りおよび本スキャ
ン読み取りを行なう場合の動作原理を説明する。
【0109】なおこの図3および図4によって示した実
施例は、前記の図1によって示した実施例のうちの主と
してピックローラから上流側搬送ローラにいたる部分に
相当する部分を示したものである。したがって前記の図
3および図4に示していない部分は図1による。
【0110】なお以降の説明において、図に示した姿勢
をもとに右あるいは左の方向を示し、さらに左方向の回
転あるいは右方向の回転を定義する。
【0111】図3はこの実施例による画像読み取り装置
1におけるプレスキャン時の順方向の搬送の状態を示し
たものである。
【0112】順方向に回転駆動する上流側搬送ローラ3
aと同軸上に固定されて前記の上流側搬送ローラ3aと
同じ回転駆動を行なう歯車3cは、固定した軸の回りに
回転自在に係止された太陽歯車17の大きい歯車部と噛
み合って接し、前記の太陽歯車17を左方向に自転させ
る。
【0113】前記の太陽歯車17と同軸上に回転自在に
係止されたリンク18に回転自在に係止された遊星歯車
19は、前記の太陽歯車17の小さい歯車部と噛み合っ
て接しており、さらに当該太陽歯車17を構成する大き
い歯車部と小さい歯車部とは互いに固着されている。
【0114】また前記の太陽歯車17と同じ軸心を持つ
内歯歯車20はその一部に切り欠き部を有しており、さ
らに前記の遊星歯車19と噛み合って接し、前記の太陽
歯車17を囲む位置に配して固定される。
【0115】順方向に回転駆動する前記の歯車3cによ
って左方向に自転する太陽歯車17は、遊星歯車19を
右方向に自転させる。前記の右方向に自転する遊星歯車
19は固定した内歯歯車20と噛み合って、前記の太陽
歯車17を中心に左方向に公転する。
【0116】前記の左方向に公転する遊星歯車19はピ
ックローラ4と同軸上に固着して前記のピックローラ4
とともに回転自在に係止された歯車4cに接するととも
に前記の内歯歯車20の切り欠き部に達して公転を停止
し、自転のみを継続して行なう。
【0117】前記の自転する遊星歯車19によって、歯
車4cは左方向に回転駆動され、前記のピックローラ4
もともに左方向(すなわち順方向)に回転駆動される。
【0118】したがって前記の遊星歯車列の動力伝達に
より、前記の上流側搬送ローラ3aを順方向の回転駆動
を行なうことにより、前記のピックローラ4は順方向の
駆動力を得ることができる。なお前記のピックローラ4
の持つ周速度は、前記の上流側搬送ローラ3aの持つ周
速度より小さく設定される。
【0119】前記の順方向に回転駆動するピックローラ
4と分離パッド5とによってホッパ7に積載された原稿
14の最下端の1枚が分離されて装置内部に取り込ま
れ、順方向搬送路11にそって搬送される。
【0120】順方向搬送路11にそって搬送される前記
の原稿14は、その先端部が上流側搬送ローラ3aに達
すると前記の上流側搬送ローラ3aの持つ周速度に倣っ
て増速されて順方向の搬送を継続する。その際、原稿1
4の前記のピックローラ4と分離パッド5とで挟まれた
部分は滑りを起こして、前記の原稿14の搬送速度を前
記上流側搬送ローラ3aの持つ周速度に任せる。
【0121】以降のプレスキャン読み取りの動作は、図
1によって示した実施例と同一であるのでここでは説明
を省略する。
【0122】図4はこの実施例による画像読み取り装置
1における本スキャン読み取り時の逆方向の搬送の状態
を示したものである。
【0123】逆方向に回転駆動する下流側搬送ローラ3
b(図1参照)と同期して回転駆動される上流側搬送ロ
ーラ3aは前記の太陽歯車17を右方向に自転させる。
【0124】前記の右方向に自転する太陽歯車17によ
って左方向に自転を開始した遊星歯車19は、歯車4c
との噛み合いを解き、内歯歯車20と噛み合って右方向
の公転を行なう。
【0125】前記の遊星歯車19との噛み合いを解いた
歯車4cはピックローラ4の順方向の回転駆動を停止す
るので、原稿14の取り込み動作は停止する。
【0126】前記の遊星歯車19の右方向の公転動作
は、本スキャン動作が終了するまで継続し、上流側搬送
ローラ3aの回転駆動停止をもって前記の遊星歯車19
の右方向の公転動作は停止する。
【0127】図31に示すタイミングチャートによっ
て、前記の図3および図4に示す実施例による画像読み
取り装置の動作のタイミングを説明する。なお前記の図
3および図4にない符号は図1による。
【0128】時刻T1においてプレスキャンの指示を得
て、搬送ローラが順方向の回転駆動を開始する。この場
合前記の搬送ローラとは、上流側搬送ローラ3aおよび
下流側搬送ローラ3bを含んだものである。両者は同期
して動作する。
【0129】前記の搬送ローラの順方向搬送開始ととも
に、遊星歯車19が左方向の公転を開始し、前記の遊星
歯車19が歯車4cと噛み合った時点で公転を停止して
前記の歯車4cを介してピックローラ4を順方向に回転
駆動させる。
【0130】前記のピックローラ4の順方向の回転駆動
によってホッパ7に積載した最下端部の原稿14が1枚
分離されて、前記のピックローラ4の周速度をもって当
該画像読み取り装置1に取り込まれ、順方向搬送路11
にそって進行し、上流側搬送ローラ3aに達する。
【0131】前記の上流側搬送ローラ3aに達した原稿
14は、前記の上流側搬送ローラ3aに引き込まれてそ
の周速度に倣って増速され、順方向搬送路11にそって
進行する。その際、前記のピックローラ4と分離パッド
5によって挟まれた原稿14の後端部分は滑りを生じな
がら原稿14の前記の上流側搬送ローラ3aの周速度に
倣った搬送速度に任せている。
【0132】前記の上流側搬送ローラ3aによって駆動
される原稿14の先端は、原稿検出センサ6によって検
出される。
【0133】前記の原稿検出センサ6から読み取り部2
の読み取りライン2aまでの距離および前記の上流側搬
送ローラ3aの持つ周速度はあらかじめ設定されたもの
なので、前記の原稿検出センサ6が原稿14の先端を検
出した時刻をもとにあらかじめ設定した時間を経過した
時刻をもって当該画像読み取り装置1のプレスキャン読
み取り開始時刻とする。
【0134】前記の上流側搬送ローラ3aから下流側搬
送ローラ3bに搬送駆動力の授受を引き継いだ原稿14
の後端は、原稿検出センサ6によって検出される。前記
の原稿14の先端の検出時と同様に、前記の原稿検出セ
ンサ6の検出した原稿14の後端の検出時刻をもとにあ
らかじめ設定した時間を経過した時刻をもって当該画像
読み取り装置1のプレスキャン読み取り終了時刻とす
る。
【0135】時刻T2において、プレスキャン読み取り
を終了した当該画像読み取り装置1の搬送駆動源は停止
し、下流側搬送ローラ3bは前記の原稿14の後端部を
保持した状態で停止する。
【0136】当該画像読み取り装置1の接続するホスト
装置等で本スキャン読み取り時におけるパラメータの設
定を行ない、時刻T3において本スキャン読み取り開始
の指示を得て、搬送ローラは逆方向の搬送を開始する。
【0137】なお前記の搬送ローラのうち、逆方向搬送
開始において実際に原稿を搬送するのはすでに前記の原
稿14の後端部を保持した状態で停止していた下流側搬
送ローラ3bのみであり、前記の上流側搬送ローラ3a
の回転駆動は当初は原稿14の逆方向搬送に関与するこ
とはない。
【0138】さらにピックローラ4は、その動力伝達手
段である遊星歯車列19が歯車4cに噛み合っていない
ので停止した状態を継続する。
【0139】下流側搬送ローラ3bによって原稿14は
逆方向搬送路12にそって搬送され、前記の本スキャン
開始後あらかじめ設定した時間の経過後に読み取り部2
は本スキャン読み取りを開始する。また前記の本スキャ
ン読み取り開始よりあらかじめ設定する時間の経過後に
原稿検出センサ6は原稿14の後端を検出し、さらに前
記の本スキャン読み取り終了後に前記の原稿検出センサ
6は原稿14の先端を検出する。
【0140】下流側搬送ローラ3bより原稿14の逆方
向搬送を引き継いだ上流側搬送ローラ3aは原稿14の
逆方向搬送を継続し、本スキャンを終了した前記の原稿
14を排出し、後方スタッカ8bに堆積する。
【0141】なお前記の本スキャン動作中、前記の遊星
歯車19は左方向の公転を継続し、本スキャンの終了と
ともに歯車4cと噛み合う地点に到達して後続の原稿1
4の取り込みに備える。
【0142】図5によってこの発明による代表的な別の
実施例を模式図で示し、プレスキャン読み取りモードに
よってプレスキャン読み取りおよび本スキャン読み取り
を行なう場合の動作原理を説明する。
【0143】なおこの図5に示した実施例は、先に図3
および図4で示した実施例における遊星歯車列の形状を
変更した例である。すなわち遊星歯車19を公転させる
内歯歯車20aはリンク18aの先端部と噛み合って前
記の遊星歯車19をその公転の際に軸方向に滑動させる
螺旋溝21を有する。さらに前記の内歯歯車20aは全
円周にわたって形成して歯車4cと干渉する部分のみを
切り欠きとする。
【0144】さらに回転自在に係止するリンク18aと
遊星歯車19を伴った前記の太陽歯車17はその自転軸
において軸方向に移動自在に係止され、歯車3cと前記
の太陽歯車17との噛み合い部は、前記の螺旋溝21を
滑動するリンク18aにより発生する太陽歯車17の軸
方向の移動を吸収するほどの厚みをもって噛み合いを保
持する。
【0145】あるいはまた、前記の太陽歯車17の小さ
い歯車部と、遊星歯車19との噛み合い部において前記
の螺旋溝21を滑動するリンク18aにより発生する遊
星歯車19の軸方向の移動を吸収するほどの厚みをもっ
て噛み合いを保持してもよい。
【0146】前記の図3および図4によって示した機構
によれば原稿14のプレスキャンおよび本スキャンの読
み取り長さは内歯歯車20の歯車生成部分の長さによっ
てその最大長さが決定されるが、ここに図によって示し
た遊星歯車列を用いることにより、前記の原稿14のプ
レスキャンおよび本スキャンの読み取り最大長さは大幅
に延長することが可能となる。
【0147】図6、図7および図8によってこの発明に
よる代表的な別の実施例を模式図で示し、プレスキャン
読み取りモードによってプレスキャン読み取りおよび本
スキャン読み取りを行なう場合の動作原理を説明する。
【0148】なおこの図6、図7および図8によって示
した実施例は、前記の図3および図4によって示した実
施例と同様に、図1によって示した実施例のうちの主と
してピックローラから上流側搬送ローラにいたる部分に
相当する部分を示したものである。したがって前記の図
6、図7および図8に示していない部分は図1による。
【0149】図6は、この実施例による画像読み取り装
置1においてホッパ7から原稿14を取り出す状態を示
したものである。
【0150】逆方向に回転駆動する上流側搬送ローラ3
aと同軸上に固定されて前記の上流側搬送ローラ3aと
同じ回転駆動を行なう歯車3cは、固定した軸の回りに
回転自在に係止された太陽歯車17の大きい歯車部と噛
み合って接し、前記の太陽歯車17を左方向に自転させ
る。
【0151】前記の太陽歯車17と同軸上に回転自在に
係止されたリンク18に回転自在に係止された遊星歯車
19は、前記の太陽歯車17の小さい歯車部と噛み合っ
て接しており、さらに当該太陽歯車17を構成する大き
い歯車部と小さい歯車部とは互いに固着されている。
【0152】また前記の太陽歯車17と同じ軸心を持つ
内歯歯車20bはその一部に切り欠き部を有しており、
さらに前記の遊星歯車19と噛み合って接し、前記の太
陽歯車17を囲む位置に配して固定される。
【0153】逆方向に回転駆動する前記の歯車3cによ
って右方向に自転する太陽歯車17は、遊星歯車19を
右方向に自転させる。前記の右方向に自転する遊星歯車
19は固定した内歯歯車20bと噛み合って、前記の太
陽歯車17を中心に左方向に公転する。
【0154】前記の左方向に公転する遊星歯車19はピ
ックローラ4と同軸上に固着して前記のピックローラ4
とともに回転自在に係止された歯車4cに接するととも
に前記の内歯歯車20bの切り欠き部に達して公転を停
止し、自転のみを継続して行なう。
【0155】前記の自転する遊星歯車19によって、歯
車4cは左方向に回転駆動され、前記のピックローラ4
もともに左方向(すなわち順方向)に回転駆動される。
【0156】したがって前記の遊星歯車列の動力伝達に
より、前記の上流側搬送ローラ3aを順方向の回転駆動
を行なうことにより、前記のピックローラ4は順方向の
駆動力を得ることができる。
【0157】前記の順方向に回転駆動するピックローラ
4と分離パッド5とによってホッパ7に積載された原稿
14の最下端の1枚が分離されて装置内部に取り込ま
れ、順方向搬送路11にそって搬送される。
【0158】順方向搬送路11にそって搬送される前記
の原稿14は、その先端部が上流側搬送ローラ3aに達
すると前記の逆方向に回転駆動する上流側搬送ローラ3
aにその進行を阻まれて停止し、前記の原稿14の先端
は前記の上流側搬送ローラ3aに倣って姿勢を整えて順
方向の搬送に備えて待機する。
【0159】図7は、この実施例による画像読み取り装
置1におけるプレスキャン時の順方向の搬送の状態を示
したものである。
【0160】逆方向の回転駆動に方向を転じた上流側搬
送ローラ3aは、前記の上流側搬送ローラ3aに接して
待機していた原稿14の搬送を開始する。同時に、太陽
歯車17の右方向の自転により左方向の自転に転じた遊
星歯車19は歯車4cとの噛み合いを解いて内歯歯車2
0bと噛み合い、右方向に公転を行なう。
【0161】前記の遊星歯車19が歯車4cとの噛み合
いを解くことにより、ピックローラ4はその回転駆動を
停止する。
【0162】前記の原稿14は、その先端部が前記の上
流側搬送ローラ3aの持つ周速度に倣って順方向の搬送
を開始する。その際、原稿14の前記のピックローラ4
と分離パッド5とで挟まれた部分は滑りを起こして、前
記の原稿14の搬送速度を前記上流側搬送ローラ3aの
持つ周速度に任せる。
【0163】以降のプレスキャン読み取りの動作は、図
1によって示した実施例と同一であるのでここでは説明
を省略する。
【0164】図8はこの実施例による画像読み取り装置
1における本スキャン読み取り時の逆方向の搬送の状態
を示したものである。
【0165】逆方向に回転駆動する下流側搬送ローラ3
b(図1参照)と同期して回転駆動される上流側搬送ロ
ーラ3aは前記の太陽歯車17を左方向に自転させる。
【0166】前記の左方向に自転する太陽歯車17によ
って右方向に自転を開始した遊星歯車19は、内歯歯車
20bと噛み合って右方向の公転を行なう。
【0167】前記の遊星歯車19の左方向の公転動作
は、本スキャン動作が終了するまで継続し、上流側搬送
ローラ3aの回転駆動停止をもって前記の遊星歯車19
の左方向の公転動作は停止する。
【0168】図32に示すタイミングチャートによっ
て、前記の図6、図7および図8に示す実施例による画
像読み取り装置の動作のタイミングを説明する。なお前
記の図6、図7および図8にない符号は図1による。
【0169】時刻T1においてプレスキャンの指示を得
て、搬送ローラが逆方向の回転駆動を開始する。この場
合前記の搬送ローラとは、上流側搬送ローラ3aおよび
下流側搬送ローラ3bを含んだものである。両者は同期
して動作する。
【0170】前記の搬送ローラの逆方向搬送開始ととも
に、遊星歯車19が左方向の公転を開始し、前記の遊星
歯車19が歯車4cと噛み合った時点で公転を停止して
前記の歯車4cを介してピックローラ4を順方向に回転
駆動させる。
【0171】前記のピックローラ4の順方向の回転駆動
によりホッパ7に積載した最下端部の原稿14が1枚分
離されて、前記のピックローラ4の周速度をもって当該
画像読み取り装置1に取り込まれ、順方向搬送路11に
そって進行し、上流側搬送ローラ3aに達する。
【0172】前記のピックローラ4の周速度に倣って進
行してきた原稿14は逆方向に回転駆動する上流側搬送
ローラ3aによっていったん停止して、その先端は前記
の上流側搬送ローラ3aに倣って姿勢を整えて待機す
る。
【0173】時刻T1aにおいて上流側搬送ローラ3a
はその回転駆動の方向を転じ、順方向の回転を行なう。
【0174】前記の順方向に回転方向を転じた上流側搬
送ローラ3aによって、前記の遊星歯車19は歯車4c
との噛み合いを解き、内歯歯車20bと噛み合って右向
きの公転を開始する。また前記の遊星歯車19が歯車4
cとの噛み合いを解いたことにより、ピックローラ4の
回転駆動は停止する。
【0175】また待機していた前記の原稿は順方向に回
転方向を転じた上流側搬送ローラ3aによって順方向に
搬送を開始する。その際、前記のピックローラ4と分離
パッド5によって挟まれた原稿14の後端部分は滑りを
生じながら原稿14の前記の上流側搬送ローラ3aの周
速度に倣った搬送速度に任せている。
【0176】前記の上流側搬送ローラ3aによって駆動
される原稿14の先端は、原稿検出センサ6によって検
出される。
【0177】前記の原稿検出センサ6から読み取り部2
の読み取りライン2aまでの距離および前記の上流側搬
送ローラ3aの持つ周速度はあらかじめ設定されたもの
なので、前記の原稿検出センサ6が原稿14の先端を検
出した時刻をもとにあらかじめ設定した時間を経過した
時刻をもって当該画像読み取り装置1のプレスキャン読
み取り開始時刻とする。
【0178】前記の上流側搬送ローラ3aから下流側搬
送ローラ3bに搬送駆動力の授受を引き継いだ原稿14
の後端は、原稿検出センサ6によって検出される。前記
の原稿14の先端の検出時と同様に、前記の原稿検出セ
ンサ6の検出した原稿14の後端の検出時刻をもとにあ
らかじめ設定した時間を経過した時刻をもって当該画像
読み取り装置1のプレスキャン読み取り終了時刻とす
る。
【0179】時刻T2において、プレスキャン読み取り
を終了した当該画像読み取り装置1の搬送駆動源は停止
し、下流側搬送ローラ3bは前記の原稿14の後端部を
保持した状態で停止する。
【0180】当該画像読み取り装置1の接続するホスト
装置等で本スキャン読み取り時におけるパラメータの設
定を行ない、時刻T3において本スキャン読み取り開始
の指示を得て、搬送ローラは逆方向の搬送を開始する。
【0181】なお前記の搬送ローラのうち、逆方向搬送
開始において実際に原稿を搬送するのはすでに前記の原
稿14の後端部を保持した状態で停止していた下流側搬
送ローラ3bのみであり、前記の上流側搬送ローラ3a
の回転駆動は当初は原稿14の逆方向搬送に関与するこ
とはない。
【0182】さらにピックローラ4は、その動力伝達手
段である遊星歯車列19が歯車4cに噛み合っていない
ので停止した状態を継続する。
【0183】下流側搬送ローラ3bによって原稿14は
逆方向搬送路12にそって搬送され、前記の本スキャン
開始後あらかじめ設定した時間の経過後に読み取り部2
は本スキャン読み取りを開始する。また前記の本スキャ
ン読み取り開始よりあらかじめ設定する時間の経過後に
原稿検出センサ6は原稿14の後端を検出し、さらに前
記の本スキャン読み取り終了後に前記の原稿検出センサ
6は原稿14の先端を検出する。
【0184】下流側搬送ローラ3bより原稿14の逆方
向搬送を引き継いだ上流側搬送ローラ3aは原稿14の
逆方向搬送を継続し、本スキャンを終了した前記の原稿
14を排出し、後方スタッカ8bに堆積する。
【0185】なお前記の本スキャン動作中、前記の遊星
歯車19は左方向の公転を継続し、本スキャンの終了と
ともに歯車4cと噛み合う地点に到達して後続の原稿1
4の取り込みに備える。
【0186】図9ないし図12によって、この発明によ
る代表的な別の実施例を模式図で示す。なお、図9ない
し図11によってプレスキャン読み取りモードにおいて
プレスキャン読み取りおよび本スキャン読み取りを行な
う場合の動作原理を説明し、図12によって連続読み取
りモードにおける動作原理を説明する。
【0187】なおこの図9ないし図12によって示した
実施例は、前記の図3および図4によって示した実施例
と同様に、図1によって示した実施例のうちの主として
ピックローラから上流側搬送ローラにいたる部分に相当
する部分を示したものである。したがって前記の図9な
いし図12に示していない部分は図1による。
【0188】図9は、この実施例による画像読み取り装
置1のプレスキャンモードにおいてホッパ7から原稿1
4を取り出す状態を示したものである。
【0189】逆方向に回転駆動する上流側搬送ローラ3
aと同軸上に固定されて前記の上流側搬送ローラ3aと
同じ回転駆動を行なう歯車3cは、固定した軸の回りに
回転自在に係止された太陽歯車17の大きい歯車部と噛
み合って接し、前記の太陽歯車17を右方向に自転させ
る。
【0190】前記の太陽歯車17と同軸上に回転自在に
係止されたリンク18に回転自在に係止された遊星歯車
19は、前記の太陽歯車17の小さい歯車部と噛み合っ
て接しており、さらに当該太陽歯車17を構成する大き
い歯車部と小さい歯車部とは互いに固着されている。
【0191】また前記の太陽歯車17と同じ軸心を持つ
内歯歯車20cはその一部に切り欠き部を有しており、
さらに前記の遊星歯車19と噛み合って接し、前記の太
陽歯車17を囲む位置に配して固定される。
【0192】逆方向に回転駆動する前記の歯車3cによ
って右方向に自転する太陽歯車17は、遊星歯車19を
左方向に自転させる。前記の左方向に自転する遊星歯車
19は固定した内歯歯車20cと噛み合って、前記の太
陽歯車17を中心に右方向に公転する。
【0193】前記の右方向に公転する遊星歯車19はピ
ックローラ4と同軸上に固着して前記のピックローラ4
とともに回転自在に係止された歯車4cに接する遊び歯
車22に接するとともに前記の内歯歯車20cの切り欠
き部に達して公転を停止し、自転のみを継続して行な
う。
【0194】前記の自転する遊星歯車19によって、遊
び歯車22を介して回転駆動力の伝達を受けた歯車4c
は左方向に回転駆動され、前記のピックローラ4もとも
に左方向(すなわち順方向)に回転駆動される。
【0195】したがって前記の遊星歯車列の動力伝達に
より、前記の上流側搬送ローラ3aを順方向の回転駆動
を行なうことにより、前記のピックローラ4は順方向の
駆動力を得ることができる。
【0196】前記の順方向に回転駆動するピックローラ
4と分離パッド5とによってホッパ7に積載された原稿
14の最下端の1枚が分離されて装置内部に取り込ま
れ、順方向搬送路11にそって搬送される。
【0197】順方向搬送路11にそって搬送される前記
の原稿14は、その先端部が上流側搬送ローラ3aに達
すると前記の逆方向に回転駆動する上流側搬送ローラ3
aにその進行を阻まれて停止し、前記の原稿14の先端
は前記の上流側搬送ローラ3aに倣って姿勢を整えて順
方向の搬送に備えて待機する。
【0198】図10は、この実施例による画像読み取り
装置1のプレスキャンモードにおけるプレスキャン時の
順方向の搬送の状態を示したものである。
【0199】逆方向の回転駆動に方向を転じた上流側搬
送ローラ3aは、前記の上流側搬送ローラ3aに接して
待機していた原稿14の搬送を開始する。同時に、太陽
歯車17の左方向の自転により右方向の自転に転じた遊
星歯車19は遊び歯車22との噛み合いを解いて内歯歯
車20cと噛み合い、左方向に公転を行なう。
【0200】前記の遊星歯車19が遊び歯車22との噛
み合いを解くことにより、ピックローラ4はその回転駆
動を停止する。
【0201】前記の原稿14は、その先端部が前記の上
流側搬送ローラ3aの持つ周速度に倣って順方向の搬送
を開始する。その際、原稿14の前記のピックローラ4
と分離パッド5とで挟まれた部分は滑りを起こして、前
記の原稿14の搬送速度を前記上流側搬送ローラ3aの
持つ周速度に任せる。
【0202】以降のプレスキャン読み取りの動作は、図
1によって示した実施例と同一であるのでここでは説明
を省略する。
【0203】図11はこの実施例による画像読み取り装
置1のプレスキャンモードにおける本スキャン読み取り
時の逆方向の搬送の状態を示したものである。
【0204】逆方向に回転駆動する下流側搬送ローラ3
b(図1参照)と同期して回転駆動される上流側搬送ロ
ーラ3aは前記の太陽歯車17を右方向に自転させる。
【0205】前記の右方向に自転する太陽歯車17によ
って左方向に自転を開始した遊星歯車19は、内歯歯車
20cと噛み合って右方向の公転を行なう。
【0206】前記の遊星歯車19の右左方向の公転動作
は、本スキャン動作が終了するまで継続し、上流側搬送
ローラ3aの回転駆動停止をもって前記の遊星歯車19
の右左方向の公転動作は停止する。
【0207】図12は、この実施例による画像読み取り
装置1の連続読み取りモードにおいてホッパ7から原稿
14を取り出す状態を示したものである。
【0208】順方向に回転駆動する上流側搬送ローラ3
aと同軸上に固定されて前記の上流側搬送ローラ3aと
同じ回転駆動を行なう歯車3cは、固定した軸の回りに
回転自在に係止された太陽歯車17の大きい歯車部と噛
み合って接し、前記の太陽歯車17を左方向に自転させ
る。
【0209】左方向に自転する前記の太陽歯車17によ
り、遊星歯車19は右方向に自転する。また前記の右方
向に自転する遊星歯車19は、内歯歯車20cと噛み合
って左方向に公転し、さらに前記の内歯歯車20cの切
り欠き部に達して公転を停止し、自転のみを継続して行
なう。
【0210】前記の自転する遊星歯車19によって回転
駆動力の伝達を受けた歯車4cは左方向に回転駆動さ
れ、前記のピックローラ4もともに左方向(すなわち順
方向)に回転駆動される。
【0211】したがって前記の遊星歯車列の動力伝達に
より、前記の上流側搬送ローラ3aを順方向の回転駆動
を行なうことにより、前記のピックローラ4は順方向の
駆動力を得ることができる。
【0212】前記の順方向に回転駆動するピックローラ
4と分離パッド5とによってホッパ7に積載された原稿
14の最下端の1枚が分離されて装置内部に取り込ま
れ、順方向搬送路11にそって搬送される。
【0213】したがって前記の遊星歯車列の動力伝達に
より、前記の上流側搬送ローラ3aを順方向の回転駆動
を行なうことにより、前記のピックローラ4は順方向の
駆動力を得ることができる。なお前記のピックローラ4
持つ周速度は、前記の上流側搬送ローラ3aの持つ周速
度より小さく設定される。
【0214】前記の順方向に回転駆動するピックローラ
4と分離パッド5とによってホッパ7に積載された原稿
14の最下端の1枚が分離されて装置内部に取り込ま
れ、順方向搬送路11にそって搬送される。
【0215】順方向搬送路11にそって搬送される前記
の原稿14は、その先端部が上流側搬送ローラ3aに達
すると前記の上流側搬送ローラ3aの持つ周速度に倣っ
て増速されて順方向の搬送を継続する。その際、原稿1
4の前記のピックローラ4と分離パッド5とで挟まれた
部分は滑りを起こして、前記の原稿14の搬送速度を前
記上流側搬送ローラ3aの持つ周速度に任せる。また前
記の上流側搬送ローラ3aの持つ周速度が読み取り時の
定速度である。
【0216】以降の動作は図1によって説明する。すな
わち原稿検出センサ6が定速で搬送される原稿14の先
端を検出すると、あらかじめ設定した時間後に読み取り
部2はプレスキャン読み取りを開始し、次いで前記の原
稿検出センサ6が定速で搬送される原稿14の後端を検
出するとあらかじめ設定した時間後に前記の読み取り部
2は1枚目の原稿14の読み取りを終了する。
【0217】ホッパ7に積載する後続の原稿14は、先
に取り込まれた原稿14の後端がピックローラ4から離
れた時点で取り込みが開始する。ただし前記のピックロ
ーラ4の持つ順方向の周速度は前記の上流側搬送ローラ
3aの持つ周速度より遅く設定されているので、前記の
後続の原稿14が上流側搬送ローラ3aに到達するとき
にはすでに、先に搬送された原稿14の後端は前記の上
流側搬送ローラ3aを通過した後なので、先に搬送され
た原稿と後に搬送される原稿との間には隙間を生じてお
り、重なることなく原稿の読み取り動作を継続する。
【0218】図33に示すタイミングチャートによっ
て、前記の図9、図10および図11に示す実施例によ
る画像読み取り装置のプレスキャンモードにおける動作
のタイミングを説明する。なお前記の図9、図10およ
び図11にない符号は図1による。
【0219】時刻T1においてプレスキャンの指示を得
て、搬送ローラが逆方向の回転駆動を開始する。この場
合前記の搬送ローラとは、上流側搬送ローラ3aおよび
下流側搬送ローラ3bを含んだものである。両者は同期
して動作する。
【0220】前記の搬送ローラの逆方向搬送開始ととも
に、遊星歯車19が右方向の公転を開始し、前記の遊星
歯車19が遊び歯車22と噛み合った時点で公転を停止
して前記の遊び歯車22と噛み合った歯車4cを介して
ピックローラ4を順方向に回転駆動させる。
【0221】前記のピックローラ4の順方向の回転駆動
によりホッパ7に積載した最下端部の原稿14が1枚分
離されて、前記のピックローラ4の周速度をもって当該
画像読み取り装置1に取り込まれ、順方向搬送路11に
そって進行し、上流側搬送ローラ3aに達する。
【0222】前記のピックローラ4の周速度に倣って進
行してきた原稿14は逆方向に回転駆動する上流側搬送
ローラ3aによっていったん停止して、その先端は前記
の上流側搬送ローラ3aに倣って姿勢を整えて待機す
る。
【0223】時刻T1aにおいて上流側搬送ローラ3a
はその回転駆動の方向を転じ、順方向の回転を行なう。
【0224】前記の順方向に回転方向を転じた上流側搬
送ローラ3aによって、前記の遊星歯車19は遊び歯車
22との噛み合いを解き、内歯歯車20cと噛み合って
左向きの公転を開始する。また前記の遊星歯車19が前
記の遊び歯車22との噛み合いを解いたことにより、ピ
ックローラ4の回転駆動は停止する。
【0225】また待機していた前記の原稿は順方向に回
転方向を転じた上流側搬送ローラ3aによって順方向に
搬送を開始する。その際、前記のピックローラ4と分離
パッド5によって挟まれた原稿14の後端部分は滑りを
生じながら原稿14の前記の上流側搬送ローラ3aの周
速度に倣った搬送速度に任せている。
【0226】前記の上流側搬送ローラ3aによって駆動
される原稿14の先端は、原稿検出センサ6によって検
出される。
【0227】前記の原稿検出センサ6から読み取り部2
の読み取りライン2aまでの距離および前記の上流側搬
送ローラ3aの持つ周速度はあらかじめ設定されたもの
なので、前記の原稿検出センサ6が原稿14の先端を検
出した時刻をもとにあらかじめ設定した時間を経過した
時刻をもって当該画像読み取り装置1のプレスキャン読
み取り開始時刻とする。
【0228】前記の上流側搬送ローラ3aから下流側搬
送ローラ3bに搬送駆動力の授受を引き継いだ原稿14
の後端は、原稿検出センサ6によって検出される。前記
の原稿14の先端の検出時と同様に、前記の原稿検出セ
ンサ6の検出した原稿14の後端の検出時刻をもとにあ
らかじめ設定した時間を経過した時刻をもって当該画像
読み取り装置1のプレスキャン読み取り終了時刻とす
る。
【0229】時刻T2において、プレスキャン読み取り
を終了した当該画像読み取り装置1の搬送駆動源は停止
し、下流側搬送ローラ3bは前記の原稿14の後端部を
保持した状態で停止する。
【0230】当該画像読み取り装置1の接続するホスト
装置等で本スキャン読み取り時におけるパラメータの設
定を行ない、時刻T3において本スキャン読み取り開始
の指示を得て、搬送ローラは逆方向の搬送を開始する。
【0231】なお前記の搬送ローラのうち、逆方向搬送
開始において実際に原稿を搬送するのはすでに前記の原
稿14の後端部を保持した状態で停止していた下流側搬
送ローラ3bのみであり、前記の上流側搬送ローラ3a
の回転駆動は当初は原稿14の搬送に関与することはな
い。
【0232】さらにピックローラ4は、その動力伝達手
段である遊星歯車列19が歯車4cに噛み合う遊び歯車
22に噛み合っていないので停止した状態を継続する。
【0233】下流側搬送ローラ3bによって原稿14は
逆方向搬送路12にそって搬送され、前記の本スキャン
開始後あらかじめ設定した時間の経過後に読み取り部2
は本スキャン読み取りを開始する。また前記の本スキャ
ン読み取り開始よりあらかじめ設定する時間の経過後に
原稿検出センサ6は原稿14の後端を検出し、さらに前
記の本スキャン読み取り終了後に前記の原稿検出センサ
6は原稿14の先端を検出する。
【0234】下流側搬送ローラ3bより原稿14の逆方
向搬送を引き継いだ上流側搬送ローラ3aは原稿14の
逆方向搬送を継続し、本スキャンを終了した前記の原稿
14を排出し、後方スタッカ8bに堆積する。
【0235】なお前記の本スキャン動作中、前記の遊星
歯車19は右方向の公転を継続し、本スキャンの終了と
ともに歯車4cと噛み合う地点に到達して後続の原稿1
4の取り込みに備える。
【0236】図34に示すタイミングチャートによっ
て、前記の図12に示す実施例による画像読み取り装置
の連続読み取りモードにおける動作のタイミングを説明
する。なお前記の図12にない符号は図1による。
【0237】時刻Taにおいて読み取り開始の指示を得
て、搬送ローラが順方向の回転駆動を開始する。この場
合前記の搬送ローラとは、上流側搬送ローラ3aおよび
下流側搬送ローラ3bを含んだものである。両者は同期
して動作する。
【0238】前記の搬送ローラの順方向搬送開始ととも
に、遊星歯車19が左方向の公転を開始し、前記の遊星
歯車19が歯車4cと噛み合った時点で公転を停止して
前記の歯車4cを介してピックローラ4を順方向に回転
駆動させる。
【0239】前記のピックローラ4の順方向の回転駆動
によりホッパ7に積載した最下端部の原稿14が1枚分
離されて、前記のピックローラ4の周速度をもって当該
画像読み取り装置1に取り込まれ、順方向搬送路11に
そって進行し、上流側搬送ローラ3aに達する。
【0240】前記の原稿は順方向に回転する上流側搬送
ローラ3aによって順方向に搬送を継続する。その際、
前記のピックローラ4と分離パッド5によって挟まれた
原稿14の後端部分は滑りを生じながら原稿14の前記
の上流側搬送ローラ3aの周速度に倣った搬送速度に任
せている。
【0241】前記の上流側搬送ローラ3aによって駆動
される原稿14の先端は、原稿検出センサ6によって検
出される。
【0242】前記の原稿検出センサ6から読み取り部2
の読み取りライン2aまでの距離および前記の上流側搬
送ローラ3aの持つ周速度はあらかじめ設定されたもの
なので、前記の原稿検出センサ6が原稿14の先端を検
出した時刻をもとにあらかじめ設定した時間を経過した
時刻をもって当該画像読み取り装置1の読み取り開始時
刻とする。
【0243】前記の上流側搬送ローラ3aから下流側搬
送ローラ3bに搬送駆動力の授受を引き継いだ原稿14
の後端は、原稿検出センサ6によって検出される。前記
の原稿14の先端の検出時と同様に、前記の原稿検出セ
ンサ6の検出した原稿14の後端の検出時刻をもとにあ
らかじめ設定した時間を経過した時刻をもって当該画像
読み取り装置1の読み取り終了時刻とする。
【0244】読み取りを終了した原稿14は、そのまま
前方スタッカ8aに排出される。
【0245】また後続の原稿14は、前記の先発の原稿
14がピックローラ4および分離パッド5を離れて初め
てピックローラ4および分離パッド5により分離されて
装置内部に引き込まれ始める。
【0246】図13によって、この発明によるホッパ7
および後方スタッカ8bと、原稿ガイド25との関係を
説明する。
【0247】図13(a)に示すごとく前記のホッパ7
および後方スタッカ8bは、その左右の両端部で連結し
て上下一体の構造をもっている。また原稿ガイド25は
図13(b)に示すごとく左右一対の部品より構成さ
れ、左右の壁部は前記のホッパ7における動作と前記の
後方スタッカ8bにおける動作が連動して移動する。
【0248】前記の原稿ガイド25は、前記のホッパ7
において、そこに積載する原稿14の左右の両端を規正
し、同時に後方スタッカ8bにおいても同じ位置におい
て排出される原稿14の堆積位置を規正する。
【0249】原稿14の逆方向搬送路12に備える原稿
センサ26は、プレスキャンモード時においては本スキ
ャン終了後の原稿14の排出を確認し、また連続読み取
りモード時においては後方スタッカ8bを経由して行な
う手差し原稿の挿入を検出する。
【0250】図14に示すブロック図と、図20に示す
フローチャートとによって、この発明による画像読み取
り装置の制御方法の代表的なひとつの実施例を説明す
る。なお前記の図14にない符号は図1による。
【0251】図14に示すごとく、画像読み取り装置1
に内蔵する演算制御部31は、ホスト装置35の指示に
より、搬送駆動部32をもって搬送系33aの駆動を行
なわせる。
【0252】またピックローラ4にはワンウェイクラッ
チ4aを設けて、前記のピックローラ4は順方向の駆動
のみを行なう。
【0253】図20により、読み取りのフローを説明す
る。ステップS001で演算制御部31はこれより行な
う画像読み取り動作がプレスキャン読み取りモードであ
ることを確認すれば、ステップS002に進んで搬送駆
動部32に順方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は順方
向の搬送駆動を開始する。
【0254】ステップS003で前記の搬送ローラ3に
連動してピックローラ4は順方向駆動を開始し、ホッパ
7に積載する原稿14より1枚の原稿14を取り出して
当該画像読み取り装置に送り込む。
【0255】ステップS004で原稿検出センサ6が順
方向搬送路11にそって進行する前記の原稿14の先端
を検出し、ステップS005で読み取り部2はプレスキ
ャン読み取りを開始する。
【0256】ステップS006で原稿検出センサ6が前
記の搬送された原稿14の後端を検出し、ステップS0
07で読み取り部2はプレスキャン読み取りを終了す
る。
【0257】ステップS008で演算制御部31の指示
により搬送駆動部32は順方向の駆動を停止し、前記の
搬送ローラを構成する下流側搬送ローラ3bが原稿14
の後端を保持した状態で待機する。
【0258】前記のプレスキャンにより得られたプレス
キャン画像データはホスト装置35に送られ、ステップ
S009で前記のホスト装置35において前記のプレス
キャン画像データをもとに本スキャン読み取り条件であ
る各種のパラメータを設定して、前記のパラメータは画
像読み取り装置1に送信される。
【0259】前記のパラメータをホスト装置1より受信
した演算制御部31は、ステップS010で搬送駆動部
32に逆方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は逆方向の
搬送駆動を開始する。
【0260】ステップS011で、読み取り部2は逆方
向搬送路12にそって進行する原稿14に対して本スキ
ャン読み取りを実行する。なお前記の原稿14における
読み取り領域等は、先行して行なったプレスキャン読み
取り動作によって確定されている。
【0261】ステップS012で、本スキャンを終了し
た原稿14は後方スタッカ8bに排出し、ステップS0
13に進んで逆方向搬送動作を停止する。
【0262】なお、前記の本スキャンで読み取った画像
データを、演算処理部31はその内蔵するメモリにいっ
たん格納し、上下鏡像反転処理を施すことによってホス
ト装置35に提供する正式の画像データとする。
【0263】ステップS014で後続の原稿14のプレ
スキャンがあればステップS002に戻って再度順方向
の搬送を行ない、後続の原稿14がなければ当該プレス
キャンモードによる読み取り動作を終了する。
【0264】また前記のステップS001でプレスキャ
ン読み取りによらない読み取りモードの指示を受けた場
合は、ステップS020に進んで演算制御部31は搬送
駆動部32に順方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は順
方向の搬送駆動を開始する。
【0265】ステップS021で前記の搬送ローラ3に
連動してピックローラ4は順方向駆動を開始し、ホッパ
7に積載する原稿14より1枚の原稿14を取り出して
当該画像読み取り装置に送り込む。
【0266】ステップS022で原稿検出センサ6が順
方向搬送路11にそって進行する前記の原稿14の先端
を検出し、ステップS023で読み取り部2は読み取り
を開始する。
【0267】ステップS024で原稿検出センサ6が前
記の搬送された原稿14の後端を検出し、ステップS0
25で読み取り部2は読み取りを終了する。
【0268】読み取りを終了した原稿14は、そのまま
順方向搬送路11にそって進行し、ステップS026で
前方スタッカ8aに排出される。
【0269】ステップS027で順方向の搬送動作を停
止し、ステップS028で後続の原稿14がなければ、
当該読み取りモードによる読み取り動作を終了する。な
お後続の原稿14を確認できればステップS020に戻
って再度順方向の搬送を開始して後続の原稿の搬送を実
施する。
【0270】図15に示すブロック図と、図21に示す
フローチャートとによって、この発明による画像読み取
り装置の制御方法の代表的な別のひとつの実施例を説明
する。なお前記の図15にない符号は図2による。
【0271】図15に示すごとく、画像読み取り装置1
に内蔵する演算制御部31は、ホスト装置35の指示に
より、搬送駆動部32をもって搬送系33bの駆動を行
なわせる。
【0272】またピックローラ4にはクラッチ4bを設
けて、前記のピックローラ4の駆動は前記のクラッチ4
bの接続時のみに前記の搬送駆動部32の駆動力を前記
のピックローラ4に伝達する。
【0273】図21により、読み取りのフローを説明す
る。ステップS031で演算制御部31はこれより行な
う画像読み取り動作がプレスキャン読み取りモードであ
ることを確認すれば、ステップS032に進んで搬送駆
動部32に順方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は順方
向の搬送駆動を開始する。同時にクラッチ4bをONと
してピックローラ4の回転駆動を行なわせる状態とす
る。
【0274】ステップS033で前記の搬送ローラ3に
連動してピックローラ4は順方向駆動を開始し、ホッパ
7に積載する原稿14より1枚の原稿14を取り出して
当該画像読み取り装置に送り込む。
【0275】ステップS034で原稿検出センサ6が順
方向搬送路11にそって進行する前記の原稿14の先端
を検出し、ステップS035に進んで前記のクラッチ4
bの接続を解き、後続の原稿14の取り込みを停止す
る。ステップS036で読み取り部2はプレスキャン読
み取りを開始する。
【0276】ステップS037で原稿検出センサ6が前
記の搬送された原稿14の後端を検出し、ステップS0
38で読み取り部2はプレスキャン読み取りを終了す
る。
【0277】ステップS039で演算制御部31の指示
により搬送駆動部32は順方向の駆動を停止し、前記の
搬送ローラを構成する下流側搬送ローラ3bが原稿14
の後端を保持した状態で待機する。
【0278】前記のプレスキャンにより得られたプレス
キャン画像データはホスト装置35に送られ、ステップ
S040で前記のホスト装置35において前記のプレス
キャン画像データをもとに本スキャン読み取り条件であ
る各種のパラメータを設定して、前記のパラメータは画
像読み取り装置1に送信される。
【0279】前記のパラメータをホスト装置1より受信
した演算制御部31は、ステップS041で搬送駆動部
32に逆方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は逆方向の
搬送駆動を開始する。
【0280】ステップS042で、読み取り部2は逆方
向搬送路12にそって進行する原稿14に対して本スキ
ャン読み取りを実行する。なお前記の原稿14における
読み取り領域等は、先行して行なったプレスキャン読み
取り動作によって確定されている。
【0281】なお、前記の本スキャンで読み取った画像
データを、演算処理部31はその内蔵するメモリにいっ
たん記憶し、上下鏡像反転処理を施すことによってホス
ト装置35に提供する正式の画像データとする。
【0282】ステップS043で、本スキャンを終了し
た原稿14は後方スタッカ8bに排出し、ステップS0
44に進んで逆方向の搬送動作を停止する。
【0283】ステップS045で後続の原稿14のプレ
スキャンがあればステップS032に戻って再度順方向
の搬送を行ない、後続の原稿14がなければ当該プレス
キャンモードによる読み取り動作を終了する。
【0284】また前記のステップS031でプレスキャ
ン読み取りによらない読み取りモードの指示を受けた場
合は、ステップS050に進んで演算制御部31は搬送
駆動部32に順方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は順
方向の搬送駆動を開始する。同時にクラッチ4bをON
としてピックローラ4の回転駆動を行なわせる状態とす
る。
【0285】ステップS051で前記の搬送ローラ3に
連動してピックローラ4は順方向駆動を開始し、ホッパ
7に積載する原稿14より1枚の原稿14を取り出して
当該画像読み取り装置に送り込む。
【0286】ステップS052で原稿検出センサ6が順
方向搬送路11にそって進行する前記の原稿14の先端
を検出し、ステップS053に進んで前記のクラッチ4
bの接続を解き、後続の原稿14の取り込みを停止す
る。ステップS054で読み取り部2は読み取りを開始
する。
【0287】ステップS055で原稿検出センサ6が前
記の搬送された原稿14の後端を検出し、ステップS0
56で読み取り部2は読み取りを終了する。
【0288】読み取りを終了した原稿14は、そのまま
順方向搬送路11にそって進行し、ステップS057で
前方スタッカ8aに排出される。
【0289】ステップS058で順方向の搬送動作を停
止し、ステップS059で後続の原稿14がなければ、
当該読み取りモードによる読み取り動作を終了する。な
お後続の原稿14を確認できればステップS050に戻
って再度順方向の搬送を開始して後続の原稿の搬送を実
施する。
【0290】図22に示すフローチャートは、前記の図
21によって説明した実施例のひとつの応用例を示す。
すなわち、プレスキャンを行なった当該画像読み取り装
置1は、順方向の搬送を停止した後に、いったん逆方向
に原稿14を搬送して停止し、本スキャンでは前記のプ
レスキャンと同じ読み取り方向をもって読み取りを行な
う。
【0291】ステップS031よりステップS039に
いたるフローは、前記の図21による説明と重複するの
でここではその説明を省略する。
【0292】ステップS39aで、演算制御部31の指
示により搬送駆動部32は逆方向の駆動を開始する。
【0293】ステップS39bで、演算制御部31の指
示により搬送駆動部32は逆方向の駆動を停止し、前記
の搬送ローラを構成する上流側搬送ローラ3aが原稿1
4の先端を保持した状態で待機する。
【0294】前記のプレスキャンにより得られたプレス
キャン画像データはホスト装置35に送られ、ステップ
S040で前記のホスト装置35において前記のプレス
キャン画像データをもとに本スキャン読み取り条件であ
る各種のパラメータを設定して、前記のパラメータは画
像読み取り装置1に送信される。
【0295】前記のパラメータをホスト装置1より受信
した演算制御部31は、ステップS041aで搬送駆動
部32に順方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は順方向
の搬送駆動を開始する。
【0296】ステップS042で、読み取り部2は逆方
向搬送路12より順方向に進行する原稿14に対して本
スキャン読み取りを実行する。なお前記の原稿14にお
ける読み取り領域等は、先行して行なったプレスキャン
読み取り動作によって確定されている。
【0297】なお、前記の本スキャンで読み取った画像
データは、上下鏡像反転処理を施すことなくそのままホ
スト装置35に提供する。
【0298】ステップS043で、本スキャンを終了し
た原稿14は前方スタッカ8aに排出し、ステップS0
44aに進んで順方向の搬送動作を停止する。
【0299】図23に示すフローチャートは、前記の図
21によって説明した実施例のもうひとつの応用例を示
す。すなわち、順方向の搬送によりプレスキャンを行な
った当該画像読み取り装置1は、逆方向の搬送により本
スキャンを行ない、上流側搬送ローラが前記の原稿の先
端を保持した状態で逆方向の搬送を停止し、あらためて
順方向の搬送で前記の原稿を搬送して排出させる。
【0300】ステップS031よりステップS042に
いたるフローは、前記の図21による説明と重複するの
でここではその説明を省略する。
【0301】ステップS042aで、演算制御部31の
指示により搬送駆動部32は本スキャンにかかる逆方向
の駆動を停止し、前記の搬送ローラを構成する上流側搬
送ローラ3aが原稿14の先端を保持した状態で待機す
る。
【0302】ステップS042bで、演算制御部31の
指示により搬送駆動部32は順方向の駆動を開始し、ス
テップS043で前記の原稿は前記の搬送ローラにより
逆方向搬送路12より順方向に搬送されて前方スタッカ
8aに排出される。
【0303】ステップS044aで、順方向の搬送動作
を停止する。
【0304】図16に示すブロック図と、図24に示す
フローチャートとによって、この発明による画像読み取
り装置の制御方法の代表的な別のひとつの実施例を説明
する。なお前記の図16にない符号は図1または図3お
よび図4による。
【0305】図16に示すごとく、画像読み取り装置1
に内蔵する演算制御部31は、ホスト装置35の指示に
より、搬送駆動部32をもって搬送系33cの駆動を行
なわせる。
【0306】またピックローラ4と上流側搬送ローラ3
aとの間には遊星歯車列34aを介在させて、搬送駆動
部32の発する動力を前記のピックローラ4に伝達す
る。
【0307】図24により、読み取りのフローを説明す
る。ステップS061で演算制御部31はこれより行な
う画像読み取り動作がプレスキャン読み取りモードであ
ることを確認すれば、ステップS062に進んで搬送駆
動部32に順方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は順方
向の搬送駆動を開始する。
【0308】ステップS063で前記の搬送ローラ3に
連動して遊星歯車19が公転して左方向に左旋回して歯
車4cに接し、ステップS064に進んでピックローラ
4は順方向駆動を開始し、ホッパ7に積載する原稿14
より1枚の原稿14を取り出して当該画像読み取り装置
に送り込む。
【0309】ステップS065で原稿検出センサ6が順
方向搬送路11にそって進行する前記の原稿14の先端
を検出し、ステップS066で読み取り部2はプレスキ
ャン読み取りを開始する。
【0310】ステップS067で原稿検出センサ6が前
記の搬送された原稿14の後端を検出し、ステップS0
68で読み取り部2はプレスキャン読み取りを終了す
る。
【0311】ステップS069で演算制御部31の指示
により搬送駆動部32は順方向の駆動を停止し、前記の
搬送ローラを構成する下流側搬送ローラ3bが原稿14
の後端を保持した状態で待機する。
【0312】前記のプレスキャンにより得られたプレス
キャン画像データはホスト装置35に送られ、ステップ
S070で前記のホスト装置35において前記のプレス
キャン画像データをもとに本スキャン読み取り条件であ
る各種のパラメータを設定して、前記のパラメータは画
像読み取り装置1に送信される。
【0313】前記のパラメータをホスト装置1より受信
した演算制御部31は、ステップS071で搬送駆動部
32に逆方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は逆方向の
搬送駆動を開始する。
【0314】ステップS073で遊星歯車19は公転し
て右方向に旋回する。前記の遊星歯車19の公転開始と
ともに前記の遊星歯車19と歯車4cとの噛み合いは外
れ、ピックローラ4の回転駆動は停止する。
【0315】ステップS073で、読み取り部2は逆方
向搬送路12にそって進行する原稿14に対して本スキ
ャン読み取りを実行する。なお前記の原稿14における
読み取り領域等は、先行して行なったプレスキャン読み
取り動作によって確定されている。
【0316】なお、前記の本スキャンで読み取った画像
データを、演算処理部31はその内蔵するメモリにいっ
たん格納し、上下鏡像反転処理を施すことによってホス
ト装置35に提供する正式の画像データとする。
【0317】本スキャンを終了した原稿14はステップ
S74で後方スタッカ8bに排出し、ステップS075
に進んで逆方向搬出動作を停止する。
【0318】ステップS076で後続の原稿14のプレ
スキャンがあればステップS062に戻って再度順方向
の搬送を行ない、後続の原稿14がなければ当該プレス
キャンモードによる読み取り動作を終了する。
【0319】また前記のステップS061でプレスキャ
ン読み取りによらない読み取りモードの指示を受けた場
合は、ステップS080に進んで演算制御部31は搬送
駆動部32に順方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は順
方向の搬送駆動を開始する。
【0320】ステップS081で前記の搬送ローラ3に
連動して遊星歯車19が公転して左方向に左旋回して歯
車4cに接し、ステップS082に進んでピックローラ
4は順方向駆動を開始し、ホッパ7に積載する原稿14
より1枚の原稿14を取り出して当該画像読み取り装置
に送り込む。
【0321】ステップS083で原稿検出センサ6が順
方向搬送路11にそって進行する前記の原稿14の先端
を検出し、ステップS084で読み取り部2は読み取り
を開始する。
【0322】ステップS085で原稿検出センサ6が前
記の搬送された原稿14の後端を検出し、ステップS0
86で読み取り部2は読み取りを終了する。
【0323】読み取りを終了した原稿14は、そのまま
順方向搬送路11にそって進行し、ステップS087で
前方スタッカ8aに排出される。
【0324】ステップS088で順方向の搬送動作を停
止し、ステップS089で後続の原稿14がなければ、
当該読み取りモードによる読み取り動作を終了する。な
お後続の原稿14を確認できればステップS080に戻
って再度順方向の搬送を開始して後続の原稿の搬送を実
施する。
【0325】図17に示すブロック図と、図25に示す
フローチャートとによって、この発明による画像読み取
り装置の制御方法の代表的な別のひとつの実施例を説明
する。なお前記の図17にない符号は図1または図6な
いし図8による。
【0326】図17に示すごとく、画像読み取り装置1
に内蔵する演算制御部31は、ホスト装置35の指示に
より、搬送駆動部32をもって搬送系33dの駆動を行
なわせる。
【0327】またピックローラ4と上流側搬送ローラ3
aとの間には遊星歯車列34bを介在させて、搬送駆動
部32の発する動力を前記のピックローラ4に伝達す
る。
【0328】図25により、読み取りのフローを説明す
る。ステップS101で演算制御部31はこれより行な
う画像読み取り動作がプレスキャン読み取りモードであ
ることを確認すれば、ステップS102に進んで搬送駆
動部32に逆方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は逆方
向の回転駆動を開始する。
【0329】ステップS103で前記の搬送ローラ3に
連動して遊星歯車19が公転して左方向に左旋回して歯
車4cに接し、ステップS104に進んでピックローラ
4は順方向駆動を開始し、ホッパ7に積載する原稿14
より1枚の原稿14を取り出して当該画像読み取り装置
に送り込み、前記の原稿14の先端部が逆方向に回転す
る上流側搬送ローラ3aに達すると、前記の原稿14の
搬送は前記の上流側搬送ローラ3aにその進行を阻まれ
て停止する。
【0330】ステップS105で、演算制御部31が搬
送駆動部32に駆動停止を指示し、搬送系33dは停止
する。
【0331】ステップS106で、演算制御部31が搬
送駆動部32に順方向の駆動開始を指示すると、前記の
上流側搬送ローラ3aにその進行を阻まれて停止してい
た原稿14は順方向搬送路11にそって搬送を開始し、
ステップS107に進んで遊星歯車19は公転を開始し
て右方向に旋回する。
【0332】ステップS108で原稿検出センサ6が順
方向搬送路11にそって進行する前記の原稿14の先端
を検出し、ステップS109で読み取り部2はプレスキ
ャン読み取りを開始する。
【0333】ステップS110で原稿検出センサ6が前
記の搬送された原稿14の後端を検出し、ステップS1
11で読み取り部2はプレスキャン読み取りを終了す
る。
【0334】ステップS112で演算制御部31の指示
により搬送駆動部32は順方向の駆動を停止し、前記の
搬送ローラを構成する下流側搬送ローラ3bが原稿14
の後端を保持した状態で待機する。
【0335】前記のプレスキャンにより得られたプレス
キャン画像データはホスト装置35に送られ、ステップ
S113で前記のホスト装置35において前記のプレス
キャン画像データをもとに本スキャン読み取り条件であ
る各種のパラメータを設定して、前記のパラメータは画
像読み取り装置1に送信される。
【0336】前記のパラメータをホスト装置1より受信
した演算制御部31は、ステップS114で搬送駆動部
32に逆方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は逆方向の
搬送駆動を開始する。
【0337】ステップS115で遊星歯車19は公転し
て右方向に旋回する。前記の遊星歯車19の公転開始と
ともに前記の遊星歯車19と歯車4cとの噛み合いは外
れ、ピックローラ4の回転駆動は停止する。
【0338】ステップS116で、読み取り部2は逆方
向搬送路12にそって進行する原稿14に対して本スキ
ャン読み取りを実行する。なお前記の原稿14における
読み取り領域等は、先行して行なったプレスキャン読み
取り動作によって確定されている。
【0339】なお、前記の本スキャンで読み取った画像
データを、演算処理部31はその内蔵するメモリにいっ
たん格納し、上下鏡像反転処理を施すことによってホス
ト装置35に提供する正式の画像データとする。
【0340】本スキャンを終了した原稿14はステップ
S117で後方スタッカ8bに排出し、ステップS11
8に進んで逆方向搬出動作を停止する。
【0341】ステップS119で後続の原稿14のプレ
スキャンがあればステップS102に戻って再度順方向
の搬送を行ない、後続の原稿14がなければ当該プレス
キャンモードによる読み取り動作を終了する。
【0342】また前記のステップS101でプレスキャ
ン読み取りによらない読み取りモードの指示を受けた場
合は、ステップS121に進んで演算制御部31は搬送
駆動部32に順方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は逆
方向の搬送駆動を開始する。
【0343】ステップS122で前記の搬送ローラ3に
連動して遊星歯車19が公転して左方向に左旋回して歯
車4cに接し、ステップS123に進んでピックローラ
4は順方向駆動を開始し、ホッパ7に積載する原稿14
より1枚の原稿14を取り出して当該画像読み取り装置
に送り込み、前記の原稿14の先端部が逆方向に回転す
る上流側搬送ローラ3aに達すると、前記の原稿14の
搬送は前記の上流側搬送ローラ3aにその進行を阻まれ
て停止する。
【0344】ステップS124で、演算制御部31が搬
送駆動部32に駆動停止を指示し、搬送系33dは停止
する。
【0345】ステップS125で、演算制御部31が搬
送駆動部32に順方向の駆動開始を指示すると、前記の
上流側搬送ローラ3aにその進行を阻まれて停止してい
た原稿14は順方向搬送路11にそって搬送を開始し、
ステップS126に進んで遊星歯車19は公転を開始し
て右方向に旋回する。
【0346】ステップS127で原稿検出センサ6が順
方向搬送路11にそって進行する前記の原稿14の先端
を検出し、ステップS128で読み取り部2は読み取り
を開始する。
【0347】ステップS129で原稿検出センサ6が前
記の搬送された原稿14の後端を検出し、ステップS1
30で読み取り部2は読み取りを終了する。
【0348】読み取りを終了した原稿14は、そのまま
順方向搬送路11にそって進行し、ステップS131で
前方スタッカ8aに排出される。
【0349】ステップS132で順方向の搬送動作を停
止し、ステップS133で後続の原稿14がなければ、
当該読み取りモードによる読み取り動作を終了する。な
お後続の原稿14を確認できればステップS121に戻
って再度順方向の搬送を開始して後続の原稿の搬送を実
施する。
【0350】図18に示すブロック図と、図26に示す
フローチャートとによって、この発明による画像読み取
り装置の制御方法の代表的な別のひとつの実施例を説明
する。なお前記の図18にない符号は図1または図9な
いし図11による。
【0351】図18に示すごとく、画像読み取り装置1
に内蔵する演算制御部31は、ホスト装置35の指示に
より、搬送駆動部32をもって搬送系33eの駆動を行
なわせる。
【0352】またピックローラ4と上流側搬送ローラ3
aとの間には遊星歯車列34cを介在させて、搬送駆動
部32の発する動力を前記のピックローラ4に伝達す
る。
【0353】図26により、読み取りのフローを説明す
る。ステップS141で演算制御部31はこれより行な
う画像読み取り動作がプレスキャン読み取りモードであ
ることを確認すれば、ステップS142に進んで搬送駆
動部32に逆方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は逆方
向の回転駆動を開始する。
【0354】ステップS143で前記の搬送ローラ3に
連動して遊星歯車19が公転して右方向に旋回してあそ
び歯車22に接し、前記のあそび歯車22を介して歯車
4cに搬送駆動部32の動力を伝達する。ステップS1
44に進んでピックローラ4は順方向駆動を開始し、ホ
ッパ7に積載する原稿14より1枚の原稿14を取り出
して当該画像読み取り装置に送り込み、前記の原稿14
の先端部が逆方向に回転する上流側搬送ローラ3aに達
すると、前記の原稿14の搬送は前記の上流側搬送ロー
ラ3aにその進行を阻まれて停止する。
【0355】ステップS145で、演算制御部31が搬
送駆動部32に駆動停止を指示し、搬送系33eは停止
する。
【0356】ステップS146で、演算制御部31が搬
送駆動部32に順方向の駆動開始を指示すると、前記の
上流側搬送ローラ3aにその進行を阻まれて停止してい
た原稿14は順方向搬送路11にそって搬送を開始し、
ステップ147に進んで遊星歯車19は公転を開始して
左方向に旋回する。
【0357】ステップS148で原稿検出センサ6が順
方向搬送路11にそって進行する前記の原稿14の先端
を検出し、ステップS149で読み取り部2はプレスキ
ャン読み取りを開始する。
【0358】ステップS150で原稿検出センサ6が前
記の搬送された原稿14の後端を検出し、ステップS1
51で読み取り部2はプレスキャン読み取りを終了す
る。
【0359】ステップS152で演算制御部31の指示
により搬送駆動部32は順方向の駆動を停止し、前記の
搬送ローラを構成する下流側搬送ローラ3bが原稿14
の後端を保持した状態で待機する。
【0360】前記のプレスキャンにより得られたプレス
キャン画像データはホスト装置35に送られ、ステップ
S153で前記のホスト装置35において前記のプレス
キャン画像データをもとに本スキャン読み取り条件であ
る各種のパラメータを設定して、前記のパラメータは画
像読み取り装置1に送信される。
【0361】前記のパラメータをホスト装置1より受信
した演算制御部31は、ステップS154で搬送駆動部
32に逆方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は逆方向の
搬送駆動を開始する。
【0362】ステップS155で遊星歯車19は公転し
て右方向に旋回する。前記の遊星歯車19の公転開始と
ともに前記の遊星歯車19と歯車4cとの噛み合いは外
れ、ピックローラ4の回転駆動は停止する。
【0363】ステップS156で、読み取り部2は逆方
向搬送路12にそって進行する原稿14に対して本スキ
ャン読み取りを実行する。なお前記の原稿14における
読み取り領域等は、先行して行なったプレスキャン読み
取り動作によって確定されている。
【0364】なお、前記の本スキャンで読み取った画像
データを、演算処理部31はその内蔵するメモリにいっ
たん格納し、上下鏡像反転処理を施すことによってホス
ト装置35に提供する正式の画像データとする。
【0365】本スキャンを終了した原稿14はステップ
S157で後方スタッカ8bに排出し、ステップS15
8に進んで逆方向搬出動作を停止する。
【0366】ステップS159で後続の原稿14のプレ
スキャンがあればステップS142に戻って再度順方向
の搬送を行ない、後続の原稿14がなければ当該プレス
キャンモードによる読み取り動作を終了する。
【0367】また前記のステップS141でプレスキャ
ン読み取りによらない読み取りモードの指示を受けた場
合は、ステップS161に進んで演算制御部31は搬送
駆動部32に順方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は逆
方向の搬送駆動を開始する。
【0368】ステップS162で前記の搬送ローラ3に
連動して遊星歯車19が公転して左方向に左旋回して歯
車4cに接し、ステップS163に進んでピックローラ
4は順方向駆動を開始し、ホッパ7に積載する原稿14
より1枚の原稿14を取り出して当該画像読み取り装置
に送り込み、前記の原稿14の先端部が、順方向に回転
する上流側搬送ローラ3aに達し、前記の原稿搬送の速
度は前記の上流側搬送ローラ3aの回転による周速度に
倣って搬送速度が増速される。
【0369】ステップS164で、原稿検出センサ6が
順方向搬送路11にそって進行する前記の原稿14の先
端を検出し、ステップS165で読み取り部2は読み取
りを開始する。
【0370】ステップS166で原稿検出センサ6が前
記の搬送された原稿14の後端を検出し、ステップS1
67で読み取り部2は読み取りを終了する。
【0371】読み取りを終了した原稿14は、そのまま
順方向搬送路11にそって進行し、ステップS168で
前方スタッカ8aに排出される。
【0372】ステップS169で後続の原稿14がなけ
れば、当該読み取りモードによる読み取り動作を終了す
る。なお後続の原稿14を確認できればステップS16
4に戻って後続の原稿先端の検出を待つ。
【0373】図14に示すブロック図と、図27に示す
フローチャートとによって、この発明による画像読み取
り装置の制御方法の代表的な別のひとつの実施例を説明
する。前記の図14にない符号は図1による。
【0374】なおこの実施例として、当該画像読み取り
装置1で読み取った画像データより文字を認識して、読
み取り不能の原稿を選別する動作をもって説明する。
【0375】図27により、読み取りのフローを説明す
る。ステップS201で演算制御部31は搬送駆動部3
2に順方向の駆動を指示し、搬送ローラ3は順方向の搬
送駆動を開始する。
【0376】ステップS202で前記の搬送ローラ3に
連動してピックローラ4は順方向駆動を開始し、ホッパ
7に積載する原稿14より1枚の原稿14を取り出して
当該画像読み取り装置に送り込む。
【0377】ステップS203で原稿検出センサ6が順
方向搬送路11にそって進行する前記の原稿14の先端
を検出し、ステップS204で読み取り部2は読み取り
を開始する。
【0378】ステップS205で原稿検出センサ6が前
記の搬送された原稿14の後端を検出し、ステップS2
06で読み取り部2は読み取りを終了する。
【0379】ステップS207で演算制御部31の指示
により搬送駆動部32は順方向の駆動を停止し、前記の
搬送ローラを構成する下流側搬送ローラ3bが原稿14
の後端を保持した状態で待機する。
【0380】前記の読み取り動作により得られた画像デ
ータはホスト装置35に送られ、ステップS208で前
記のホスト装置35において前記の画像データをもと
に、たとえば文字認識を行ない、前記の文字認識により
当該原稿14が正常に処理を実行できたものであるかあ
るいはまた再度読み取りを行なわなければならないもの
であるかを判定してその選別区分を前記の画像読み取り
装置1に送信する。
【0381】前記の選定区分データをホスト装置35よ
り受信した画像読み取り装置1は、ステップS209に
進んで、前記の原稿14が正常に読み取りの行われた場
合はステップS210に進み、搬送駆動部32に順方向
の駆動を指示し、搬送ローラ3は順方向の搬送駆動を開
始する。
【0382】ステップS211で、原稿14を前方スタ
ッカ8aに排出し、ステップS212進んで順方向搬出
動作を停止する。
【0383】ステップS213で後続の原稿14があれ
ばステップS201に戻って再度順方向の搬送を行な
い、後続の原稿14がなければ当該読み取り動作を終了
する。
【0384】前記のステップS209で、前記の原稿1
4が正常に読み取りの行われなかった場合はステップS
215に進み、搬送駆動部32に逆方向の駆動を指示
し、搬送ローラ3は逆方向の搬送駆動を開始する。
【0385】ステップS216で、原稿14を後方スタ
ッカ8bに排出し、ステップS217進んで逆方向搬出
動作を停止し、ステップS213に進む。
【0386】図19に示すブロック図と、図28に示す
フローチャートとによって、この発明による画像読み取
り装置の制御方法の代表的な別のひとつの実施例を説明
する。前記の図19にない符号は図2および図13によ
る。
【0387】図19に示すごとく、画像読み取り装置1
に内蔵する演算制御部31は、ホスト装置35の指示に
より、搬送駆動部32をもって搬送系33bの駆動を行
なわせる。
【0388】またピックローラ4にはクラッチ4bを設
けて、前記のピックローラ4の駆動は前記のクラッチ4
bの接続時のみに前記の搬送駆動部32の駆動力を前記
のピックローラ4に伝達する。
【0389】さらに当該画像読み取り装置1の逆方向搬
送路12には図13(a)に示すごとく原稿センサ26
を設け、後方スタッカ8bの方向より手で挿入される原
稿14を検出する。
【0390】図28により、読み取りのフローを説明す
る。ステップS220で原稿センサ26が原稿14の挿
入を検出すればステップS221に進んでクラッチ4b
をOFFとしてホッパ7より取り込む原稿14の駆動を
遮断する。
【0391】ステップS222で搬送駆動部32に順方
向の駆動を指示し、搬送ローラ3は順方向の搬送駆動を
開始する。
【0392】ステップS223で原稿検出センサ6が順
方向に搬送される原稿14の先端を検出し、ステップS
224に進んで読み取り部2が原稿14に記載された画
像の読み取りを開始する。
【0393】ステップS225で原稿検出センサ6が順
方向に搬送される原稿14の後端を検出し、ステップS
226に進んで読み取りを終了する。
【0394】ステップS227で、原稿14を前方スタ
ッカ8aに排出し、順方向の搬送を停止する。
【0395】ステップS229で、後続の読み取り動作
を要する場合はステップS220へ戻る。
【0396】前記のステップS220で原稿センサ26
が原稿の挿入を検出しない場合はステップS231に進
み、搬送駆動部32に順方向の駆動を指示し、搬送ロー
ラ3は順方向の搬送駆動を開始する。同時にクラッチ4
bをONとしてピックローラ4の回転駆動を行なわせる
状態とする。
【0397】ステップS232で前記の搬送ローラ3に
連動してピックローラ4は順方向駆動を開始し、ホッパ
7に積載する原稿14より1枚の原稿14を取り出して
当該画像読み取り装置に送り込む。
【0398】ステップS233で原稿検出センサ6が順
方向搬送路11にそって進行する前記の原稿14の先端
を検出し、ステップS234に進んで前記のクラッチ4
bの接続を解き、後続の原稿14の取り込みを停止す
る。ステップS235で読み取り部2は読み取りを開始
する。
【0399】ステップS236で原稿検出センサ6が前
記の搬送された原稿14の後端を検出し、ステップS2
37で読み取り部2は読み取りを終了する。
【0400】ステップS238で原稿14を前方スタッ
カ8aに排出し、ステップS239に進んで搬送駆動部
32は駆動を停止し、ステップS229で後続の原稿1
4がホッパ7にある場合はステップ220へ戻る。
【0401】
【発明の効果】この発明により、以下に示すような効果
が期待できる。
【0402】1)ホッパに積載した原稿を順次供給する
原稿供給機構と、固定した読み取り部の読み取りライン
において前記の原稿を定速で通過させる搬送ローラとを
有する、画像読み取り装置において、前記のホッパより
上流側搬送ローラを経て読み取り部の読み取りラインを
通過し、下流側搬送ローラにいたる順方向搬送路と、前
記の下流側搬送ローラより読み取り部の読み取りライン
を通過して上流側搬送ローラを経て当該画像読み取り装
置の後方へ抜ける逆方向搬送路を形成する。
【0403】2)さらに当該画像読み取り装置の前方に
前方スタッカを設けるとともに、後方には後方スタッカ
を設ける。
【0404】3)前記の画像読み取り装置において、前
記のホッパに積載した原稿を分離パッドおよびピックロ
ーラにより分離して順次取り出し、読み取り部によって
前記の原稿のプレスキャンを行ない、さらに下流側搬送
ローラによって前記のプレスキャンを終了した原稿を保
持したまま搬送を停止し、本スキャンに必要なパラメー
タを設定した後に前記の下流側搬送ローラを逆方向に駆
動して、前記の原稿を逆方向に搬送させて本スキャンに
よる読み取りを行なう。
【0405】この手段を取ることによって、当該画像読
み取り装置は順方向の搬送によりプレスキャン読み取り
を行ない、搬送方向を反転して逆方向の搬送により本ス
キャンを行なうので、固定した読み取り部において原稿
を定速で通過させる画像読み取り装置においてもプレス
キャンモードによる読み取り動作を実施することができ
るという効果を得る。
【0406】4)あるいはまた前記の画像読み取り装置
において、前記のホッパに積載した原稿を分離パッドお
よびピックローラにより分離して順次取り出し、読み取
り部によって前記の原稿のプレスキャンを行ない、さら
に下流側搬送ローラによって前記のプレスキャンを終了
した原稿を保持したまま搬送を停止した後に前記の下流
側搬送ローラを逆方向に駆動して前記の原稿を逆方向に
搬送させて前記の上流側搬送ローラによって原稿を保持
したまま搬送を停止し、再度順方向に前記の原稿を搬送
させて本スキャンによる読み取りを行なう。
【0407】この手段を取ることによって、当該画像読
み取り装置は当初の順方向の搬送によりプレスキャン読
み取りを行ない、搬送方向を反転して逆方向の搬送によ
り読み取り開始直前の状態を再現した後あらためて本ス
キャンを行なうので、上下鏡像反転を行なわずして本ス
キャン読み取りによる画像データを直接獲得できるとい
う効果を得る。
【0408】5)前記の画像読み取り装置において、前
記の上流側搬送ローラおよび下流側搬送ローラを駆動す
る駆動源より伝達される回転駆動力を前記のピックロー
ラに伝達および遮断するクラッチを備える。
【0409】6)前記のピックローラに回転駆動力を伝
達するクラッチを作動して、前記のホッパに積載した原
稿を分離して取り出して読み取りに供し、しかる後に読
み取りの実行においては前記のクラッチによりピックロ
ーラの回転駆動力を遮断して次回の読み取りに供する原
稿の取り出しに備える。
【0410】この手段を取ることによって、当該画像読
み取り装置はピックローラによる原稿の引き込みのタイ
ミングをプレスキャン読み取り動作の開始にあわせて設
定するので、プレスキャンモードによる画像読み取りを
連続しておこなうという効果を得る。
【0411】7)前記の画像読み取り装置において、前
記の上流側搬送ローラにより回転駆動力の伝達を受けて
自転する太陽歯車と、前記の太陽歯車と同一の中心軸を
もって固定される内歯歯車と、前記の太陽歯車とリンク
により係接して自転し、さらに前記の内歯歯車と接して
公転移動して、前記の上流側搬送ローラが順方向に回転
駆動を行なう時に前記のピックローラに接近する遊星歯
車よりなる遊星歯車列を有し、前記の遊星歯車によって
回転駆動力の伝達を受けて前記のピックローラに順方向
の回転駆動力を発生させる。
【0412】8)前記の上流側搬送ローラの順方向駆動
により内歯歯車にそって公転移動した遊星歯車により順
方向の駆動力を得たピックローラがホッパに積載した原
稿を取り出し、上流側搬送ローラおよび下流側搬送ロー
ラによる順方向の搬送によってプレスキャン読み取りを
行ない、下流側搬送ローラによって、前記のプレスキャ
ンを終了した原稿を保持したまま搬送を停止し、本スキ
ャンに必要なパラメータを設定した後に前記の下流側搬
送ローラを逆方向に駆動して前記の原稿を逆方向に搬送
させて本スキャンによる読み取りを行なう。さらに前記
の本スキャンによる読み取りの際には前記の遊星歯車は
前記の内歯歯車にそって公転して移動することによっ
て、前記のピックローラへの回転駆動力の伝達を遮断す
る。
【0413】この手段を取ることにより、上流側搬送ロ
ーラおよび下流側搬送ローラが順方向に回転するときは
遊星歯車列がその回転駆動力を伝達してピックローラが
順方向に回転し、また上流側搬送ローラおよび下流側搬
送ローラが逆方向に回転するときは遊星歯車列がその回
転駆動力の伝達を遮断してピックローラの回転駆動を停
止させるので、プレスキャンモードによる画像読み取り
が機構的に実現されるという効果を得る。
【0414】9)前記の画像読み取り装置において、前
記の遊星歯車列は、螺旋溝を有する内歯歯車と、前記の
螺旋溝と嵌合して遊星歯車の公転時にその内歯歯車との
噛み合い位置を軸方向に移動させるリンクとを備える。
【0415】この手段を取ることによって、上流側搬送
ローラおよび下流側搬送ローラが逆方向に回転するとき
は遊星歯車が前記の螺旋溝にそって軸方向に移動しなが
ら噛み合うので、プレスキャンモードによる画像読み取
りが機構的に実現されるという効果を得る。
【0416】10)前記の画像読み取り装置において、
前記の上流側搬送ローラにより回転駆動力の伝達を受け
て自転する太陽歯車と、前記の太陽歯車と同一の中心軸
をもって固定される内歯歯車と、前記の太陽歯車とリン
クにより係接して自転し、さらに前記の内歯歯車と接し
て公転移動して、前記の上流側搬送ローラが逆方向に回
転駆動を行なう時に前記のピックローラに接近する遊星
歯車よりなる遊星歯車列を有し、前記の遊星歯車より回
転駆動力の伝達を受けて前記のピックローラに順方向の
回転駆動力を発生させる。
【0417】11)前記の上流側搬送ローラの逆方向駆
動により内歯歯車にそって公転移動した遊星歯車により
順方向の駆動力を得たピックローラがホッパに積載した
原稿を取り出し、前記の原稿の順方向の搬送は上流側搬
送ローラによっていったん停止し、しかる後に回転駆動
方向を転じた上流側搬送ローラおよび下流側搬送ローラ
による順方向の搬送によってプレスキャン読み取りを行
なう。また下流側搬送ローラによって、前記のプレスキ
ャンを終了した原稿を保持したまま搬送を停止し、本ス
キャンに必要なパラメータを設定した後に前記の下流側
搬送ローラを逆方向に駆動して前記の原稿を逆方向に搬
送させて本スキャンによる読み取りを行ない。なお前記
のプレスキャンによる読み取りの際には前記の遊星歯車
を前記の内歯歯車にそって公転させて前記の遊星歯車に
よるピックローラへの回転駆動力の伝達を遮断し、前記
のピックローラによる原稿の取り出し動作を停止させ
る。
【0418】この手段を取ることによって、上流側搬送
ローラを逆方向に駆動させる時に、遊星歯車列により前
記の上流側搬送ローラの回転駆動力をピックローラに伝
達してホッパに積載する原稿を取り込み、次いで逆方向
に回転駆動する上流側搬送ローラによって前記の原稿の
搬送姿勢を整え、しかる後に上流側搬送ローラの回転方
向を逆転して順方向の回転とすることにより原稿の順方
向の搬送を行なう。さらに前記の上流側搬送ローラが順
方向に回転駆動するときには前記の遊星歯車列が前記の
ピックローラより離脱するので駆動力を遮断する。また
前記の上流側搬送ローラおよび下流側搬送ローラが逆方
向に原稿を搬送して本スキャン読み取りを実行する時
は、前記の遊星歯車列が前記のピックローラより離脱し
た状態を継続するので、プレスキャンモードによる画像
読み取りが機構的に実現されるという効果を得る。
【0419】12)前記の画像読み取り装置において、
前記の上流側搬送ローラにより回転駆動力の伝達を受け
て自転する太陽歯車と、前記の太陽歯車と同一の中心軸
をもって固定される内歯歯車と、前記の太陽歯車とリン
クにより係接して自転し、さらに前記の内歯歯車と接し
て公転移動して、前記の上流側搬送ローラが順方向に回
転駆動を行なう時および逆方向に回転駆動を行なう時に
ともに前記のピックローラに接近する遊星歯車よりなる
遊星歯車列を有し、前記の上流側搬送ローラが順方向に
回転駆動した際に前記の遊星歯車が前記のピックローラ
に順方向の回転駆動力を伝達し、また前記の上流側搬送
ローラが逆方向に回転駆動した際に前記の遊星歯車が前
記のピックローラに順方向の回転駆動力を発生させる遊
び歯車を備える。
【0420】13)前記の画像読み取り装置の制御方法
においてプレスキャン読み取りモードと連続読み取りモ
ードを設け、プレスキャンモードによる読み取り動作に
おいては、上流側搬送ローラの逆方向駆動により内歯歯
車にそって公転移動した遊星歯車により遊び歯車および
歯車を介して順方向の駆動力を得たピックローラがホッ
パに積載した原稿を取り出し、前記の原稿の順方向の搬
送は逆方向搬送を実行している上流側搬送ローラによっ
ていったん停止し、回転駆動方向を転じた上流側搬送ロ
ーラおよび下流側搬送ローラによる順方向の搬送によっ
てプレスキャン読み取りを行ない、下流側搬送ローラに
よって、前記のプレスキャンを終了した原稿を保持した
まま搬送を停止し、本スキャンに必要なパラメータを設
定した後に前記の下流側搬送ローラを逆方向に駆動して
前記の原稿を逆方向に搬送させて本スキャンによる読み
取りを行ない、さらに前記の本スキャンによる読み取り
の際には前記の遊星歯車を前記の内歯歯車にそって公転
させて前記の遊星歯車と歯車との結合を解き、前記のピ
ックローラへの回転駆動力の伝達を遮断する。
【0421】14)また連続読み取りモード時において
は上流側搬送ローラの順方向駆動により内歯歯車にそっ
て公転移動した遊星歯車により歯車を介して順方向の駆
動力を得たピックローラがホッパに積載した原稿を順次
取り出し、順方向の回転駆動を継続する前記の上流側搬
送ローラにより画像読み取り動作を継続する
【0422】この手段を取ることによって、プレスキャ
ンモードにおいては上流側搬送ローラを逆方向に駆動さ
せる時に、遊星歯車列により前記の上流側搬送ローラの
回転駆動力をピックローラに伝達してホッパに積載する
原稿を取り込み、次いで逆方向に回転駆動する上流側搬
送ローラによって前記の原稿の搬送姿勢を整え、しかる
後に上流側搬送ローラの回転方向を逆転して順方向の回
転とすることにより原稿の順方向の搬送を行なう。さら
に前記の上流側搬送ローラが順方向に回転駆動するとき
には前記の遊星歯車列が前記のピックローラより離脱す
るので駆動力を遮断する。また前記の上流側搬送ローラ
および下流側搬送ローラが逆方向に原稿を搬送して本ス
キャン読み取りを実行する時は、前記の遊星歯車列が前
記のピックローラより離脱して回転駆動力の伝達を遮断
した状態を継続するので、プレスキャンモードによる画
像読み取りが機構的に実現されるという効果を得る。
【0423】また連続読み取りモード時においては、連
続して順方向に回転駆動する上流側搬送ローラとともに
ピックローラが連続して順方向に回転駆動し、ホッパに
積載する原稿を連続して読み取るので、効果的な連続読
み取り動作を実現するという効果を得る。
【0424】15)前記の画像読み取り装置において、
読み取りの対象とする原稿を積載するホッパと、その下
部に配する後方スタッカとで相互に連動する、左右に移
動可能な原稿ガイドを備える。
【0425】この手段を取ることによって、ホッパに積
載する原稿の揃えと同時に本スキャン読み取り後の原稿
の整列を行なうという効果を得る。
【0426】16)前記の画像読み取り装置において、
読み取りの対象とする原稿の通過を検出する原稿センサ
を、後方スタッカの近傍に設ける。
【0427】17)前記の画像読み取り装置の制御方法
において、前記の後方スタッカより挿入した原稿を原稿
センサが検出し、ピックローラの駆動を遮断して、前記
の後方スタッカより挿入した原稿を優先して搬送して読
み取りに供する。
【0428】この手段を取ることによって、当該画像読
み取り装置は後方スタッカより原稿を挿入することによ
り手差し原稿として認識し、ホッパに積載した原稿に先
立って読み取り処理を行なうので、手差しによる割り込
みを優先する動作を確実に実行するという効果を得る。
【0429】18)前記の画像読み取り装置の制御方法
において、前記のホッパに積載した原稿をピックローラ
により分離して順次取り出し、読み取り部によって前記
の原稿の読み取りを行ない、さらに下流側搬送ローラに
よって前記の読み取りを終了した原稿を保持したまま搬
送を停止し、読み取った画像データをホスト装置におい
て解析した結果に基づいて決定した処遇により仕分けを
行ない、前記の原稿を前方スタッカあるいは後方スタッ
カに切り分けて排出させる。
【0430】この手段を取ることによって、当該画像読
み取り装置は読み取った後の原稿を指定に従って仕分け
して排出するので、読み取り不良の原稿を分別するとい
う応用動作を実現するという効果を得る。
【0431】19)前記の画像読み取り装置において、
原稿を順方向に搬送してプレスキャンを実行した後に順
方向の搬送をいったん停止させて前記の原稿を待機させ
る手順と、前記の待機させておいた原稿を逆方向に搬送
させて本スキャンを行なう手順とを実行させる、プレス
キャン読み取りモードによる画像読み取り装置の制御を
行なうプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒
体に格納する。
【0432】20)あるいはまた前記の画像読み取り装
置において、原稿を順方向に搬送してプレスキャンを実
行した後に順方向の搬送をいったん停止させて前記の原
稿を待機させる手順と、前記の待機させておいた原稿を
逆方向に搬送させて前記の原稿をプレスキャン読み取り
開始直前の位置に戻し、あらためて本スキャンを行なう
手順とを実行させる、プレスキャン読み取りモードによ
る画像読み取り装置の制御を行なうプログラムをコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体に格納する。
【0433】21)また原稿を順方向に搬送して読み取
りを実行した後に順方向の搬送をいったん停止させて前
記の原稿を待機させる手順と、当該画像読み取り装置の
接続するホスト装置の指示にしたがって前記の待機させ
ておいた原稿を順方向に搬送して前方スタッカに排出す
るか、あるいはまた逆方向に搬送して後方スタッカに排
出するかを選択して実行する手順とを有した、画像読み
取り装置の制御を行なうプログラムをコンピュータ読み
取り可能な記録媒体に格納する。
【0434】22)さらに前記の後方スタッカより挿入
された手差し原稿を検出してピックローラの駆動を遮断
して前記の手差し原稿を優先して読み取りの対象として
処理する手順を有した、画像読み取り装置の制御を行な
うプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に
格納する。
【0435】この手段を取ることによって、当該画像読
み取り装置は画像読み取り装置の制御を実現するプログ
ラムを装備するという効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の原理を示す模式図
【図2】この発明の原理を示す模式図
【図3】この発明の原理を示す模式図
【図4】この発明の原理を示す模式図
【図5】この発明の原理を示す模式図
【図6】この発明の原理を示す模式図
【図7】この発明の原理を示す模式図
【図8】この発明の原理を示す模式図
【図9】この発明の原理を示す模式図
【図10】この発明の原理を示す模式図
【図11】この発明の原理を示す模式図
【図12】この発明の原理を示す模式図
【図13】この発明によるホッパおよび後方スタッカの
説明図
【図14】この発明によるブロック図
【図15】この発明によるブロック図
【図16】この発明によるブロック図
【図17】この発明によるブロック図
【図18】この発明によるブロック図
【図19】この発明によるブロック図
【図20】この発明によるフローチャート
【図21】この発明によるフローチャート
【図22】この発明によるフローチャート
【図23】この発明によるフローチャート
【図24】この発明によるフローチャート
【図25】この発明によるフローチャート
【図26】この発明によるフローチャート
【図27】この発明によるフローチャート
【図28】この発明によるフローチャート
【図29】この発明によるタイミングチャート
【図30】この発明によるタイミングチャート
【図31】この発明によるタイミングチャート
【図32】この発明によるタイミングチャート
【図33】この発明によるタイミングチャート
【図34】この発明によるタイミングチャート
【図35】従来の技術による原理を示す模式図
【図36】従来の技術による原理を示す模式図
【符号の説明】
1:画像読み取り装置 2:読み取り部 2a:読み取りライン 3:搬送ローラ 3a:上流側搬送ローラ 3b:上流側搬送ローラ 4:ピックローラ 4a:ワンウェイクラッチ 4b:クラッチ 4c:歯車 5:分離パッド 6:原稿検出センサ 7:ホッパ 8a:前方スタッカ 8b:後方スタッカ 11:順方向搬送路 12:逆方向搬送路 14:原稿 17:太陽歯車 18、18a:リンク 19:遊星歯車 20、20a、20b、20c:内歯歯車 21:螺旋溝 25:原稿ガイド 26:原稿センサ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/00 - 1/00 108 H04N 1/04 - 1/207

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホッパに積載した原稿を順次供給する原稿
    供給機構と、固定した読み取り部の読み取りラインにお
    いて前記の原稿を定速で通過させる搬送ローラとを有す
    る、画像読み取り装置であって、前記のホッパに積載し
    た原稿を分離して取り出すピックローラより上流側搬送
    ローラを経て読み取り部の読み取りラインを通過し、さ
    らに下流側搬送ローラを経て排出口にいたる順方向搬送
    路と、前記の下流側搬送ローラより読み取り部の読み取
    りラインを通過して上流側搬送ローラを経て当該画像読
    み取り装置の後方にいたる逆方向搬送路とを形成する画
    像読み取り装置において、前記の搬送ローラの駆動軸上に固定する歯車と噛み合い
    接続してその回転駆動力の伝達を受けて自転運動を可能
    とする太陽歯車と、 前記の太陽歯車と噛み合い接続し、その回転駆動力の伝
    達を受けて自転運動を可能とする遊星歯車と、 前記の自転する遊星歯車と噛み合い接続し、その自転駆
    動力をもとに前記の遊星歯車に公転運動を起こさせ、さ
    らにその一部を切り欠いて前記の遊星歯車がピックロー
    ラの駆動軸上に固定する歯車と噛み合い接続を行なう地
    点で遊星歯車との噛み合い接続を解除する固定式内歯歯
    車とにより構成する遊星歯車列を備え、 前記の遊星歯車列をもって前記の搬送ローラの回転駆動
    力をピックローラに伝達し、ホッパに載置する原稿を順
    方向搬送路に供給するタイミングを設定する手段とする
    ことを特徴とする、 画像読み取り装置。
  2. 【請求項2】前記の画像読み取り装置において、前記の遊星歯車列を構成する遊星歯車は、その噛み合い
    接続する太陽歯車を介して前記の搬送ローラが順方向に
    駆動する回転駆動力の伝達を得て公転移動し、ピックロ
    ーラの駆動軸上に固定する歯車に接近して噛み合い接続
    を行ない、その自転駆動によって前記の搬送ローラの回
    転駆動力をピックローラに伝達し、ホッパに載置する原
    稿をプレスキャン読取りに係る順方向搬送路に供給する
    動作を開 始させる手段とすることを特徴とする、 請求項1に記載の画像読み取り装置。
  3. 【請求項3】前記の画像読み取り装置において、前記の
    遊星歯車列を構成する遊星歯車は、その噛み合い接続す
    る太陽歯車を介して前記の搬送ローラが逆方向に駆動す
    る回転駆動力の伝達を得て公転移動し、ピックローラの
    駆動軸上に固定する歯車に接近して噛み合い接続を行な
    い、その自転駆動によって前記の搬送ローラの回転駆動
    力をピックローラに伝達し、ホッパに載置する原稿をプ
    レスキャン読取りに係る順方向搬送路に供給する動作を
    開始させる手段とすることを特徴とする、 請求項1に記載の 画像読み取り装置。
  4. 【請求項4】前記の画像読み取り装置において、前記の遊星歯車列を構成する内歯歯車は螺旋溝を有し、 前記の内歯歯車に噛み合い接続する遊星歯車は前記の螺
    旋溝と嵌合して公転時にその噛み合い位置を軸方向に移
    動させるリンクを備え、 当該遊星歯車列の公転移動距離を螺旋溝に沿って延長さ
    せる機構とすることを特徴とする、 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の 画像読
    み取り装置。
  5. 【請求項5】ホッパに積載した原稿を順次供給する原稿
    供給機構と、固定した読み取り部の読み取りラインにお
    いて前記の原稿を定速で通過させる搬送ローラとを有す
    る、画像読み取り装置であって、前記のホッパに積載し
    た原稿を分離して取り出すピックローラより上流側搬送
    ローラを経て読み取り部の読み取りラインを通過し、さ
    らに下流側搬送ローラを経て排出口にいたる順方向搬送
    路と、前記の下流側搬送ローラより読み取り部の読み取
    りラインを通過して上流側搬送ローラを経て当該画像読
    み取り装置の後方にいたる逆方向搬送路とを形成する画
    像読み取り装置の制御方法において、前記の上流側搬送ローラおよび下流側搬送ローラが実行
    する順方向の回転駆動 をピックローラの駆動軸上に固定
    する歯車に噛み合い接続する遊星歯車列が伝達して順方
    向の回転駆動力を発生させて前記のホッパに積載した原
    稿を分離して取り出して順方向搬送路に送り込み、前記
    の読み取り部の読み取りラインを通過してプレスキャン
    読み取りを行なった原稿の後端部を下流側搬送ローラが
    保持して停止し、前記の下流側搬送ローラが開始する本
    スキャン読取りに係る逆方向の回転駆動により前記の遊
    星歯車列が前記のピックローラの駆動軸上に固定する歯
    車との噛み合い接続を解除して、前記のホッパに積載し
    た原稿を分離して取り出す動作を解除することを特徴と
    する、 画像読み取り装置の制御方法。
  6. 【請求項6】ホッパに積載した原稿を順次供給する原稿
    供給機構と、固定した読み取り部の読み取りラインにお
    いて前記の原稿を定速で通過させる搬送ローラとを有す
    る、画像読み取り装置であって、前記のホッパに積載し
    た原稿を分離して取り出すピックローラより上流側搬送
    ローラを経て読み取り部の読み取りラインを通過し、さ
    らに下流側搬送ローラを経て排出口にいたる順方向搬送
    路と、前記の下流側搬送ローラより読み取り部の読み取
    りラインを通過して上流側搬送ローラを経て当該画像読
    み取り装置の後方にいたる逆方向搬送路とを形成する画
    像読み取り装置の制御方法において、前記の上流側搬送ローラおよび下流側搬送ローラが実行
    する逆方向の回転駆動をピックローラの駆動軸上に固定
    する歯車に噛み合い接続する遊星歯車列が伝達して順方
    向の回転駆動力を発生させて前記のホッパに積載した原
    稿を分離して取り出して順方向搬送路に送り込み、前記
    の原稿の先端を上流側搬送ローラに当接させ、前記の上
    流側搬送ローラおよび下流側搬送ローラがその回転駆動
    方向を転じて原稿を順方向に搬送してプレスキャン読み
    取りを開始する際に、前記の順方向に回転駆動する上流
    側搬送ローラにより前記の遊星歯車列が前記のピックロ
    ーラの駆動軸上に固定する歯車との噛み合い接続を解除
    してピックローラの順方向の駆動を停止して、前記のホ
    ッパに積載した原稿を分離して取り出す動作を解除し、
    前記の上流側搬送ローラおよび下流側搬送ローラが順方
    向の回転駆動を実行してプレスキャン読み取りを行なう
    間は、前記の遊星歯車列が公転移動して前記 のピックロ
    ーラの駆動軸上に固定する歯車との噛み合い接続の解除
    を継続し、前記の読み取り部の読み取りラインを通過し
    てプレスキャン読み取りを行なった原稿の後端部を下流
    側搬送ローラが保持して停止し、前記の上流側搬送ロー
    ラおよび下流側搬送ローラが再びその回転駆動方向を転
    じて逆方向の回転駆動を実行して本スキャン読み取りを
    行なう間は、前記の遊星歯車列が公転移動してピックロ
    ーラの駆動軸上に固定する歯車との噛み合い接続の解除
    を継続し、前記の遊星歯車列により規定される時間後
    に、前記の上流側搬送ローラおよび下流側搬送ローラが
    実行する逆方向の回転駆動をピックローラの駆動軸上に
    固定する歯車に噛み合い接続する遊星歯車列が伝達して
    順方向の回転駆動力を発生させ、前記のホッパに積載し
    た後続の原稿を分離して取り出して順方向搬送路に送り
    込むことを特徴とする、 画像読み取り装置の制御方法。
JP32018897A 1997-11-20 1997-11-20 画像読み取り装置およびその制御方法 Expired - Fee Related JP3434442B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32018897A JP3434442B2 (ja) 1997-11-20 1997-11-20 画像読み取り装置およびその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32018897A JP3434442B2 (ja) 1997-11-20 1997-11-20 画像読み取り装置およびその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11155044A JPH11155044A (ja) 1999-06-08
JP3434442B2 true JP3434442B2 (ja) 2003-08-11

Family

ID=18118695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32018897A Expired - Fee Related JP3434442B2 (ja) 1997-11-20 1997-11-20 画像読み取り装置およびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3434442B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4131206B2 (ja) 2003-07-29 2008-08-13 セイコーエプソン株式会社 媒体読み取り装置及び媒体読み取り方法
JP5978896B2 (ja) * 2012-09-28 2016-08-24 ブラザー工業株式会社 読取装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11155044A (ja) 1999-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1724326A (zh) 薄片处理装置和设有它的图像形成装置
JP4618055B2 (ja) 製本装置及び画像形成システム
JP4681466B2 (ja) 自動原稿搬送装置
CN1254423C (zh) 纸张输送装置和图像读取装置
JP2009253984A (ja) 自動原稿搬送装置、画像読取装置及び原稿搬送方法
KR101080422B1 (ko) 양면 원고 스캔장치 및 그것을 이용한 양면 원고 스캔방법
JP2007230657A (ja) 原稿搬送装置
JP3434442B2 (ja) 画像読み取り装置およびその制御方法
JP5466112B2 (ja) 用紙バッファシステム
JP2011155647A (ja) 自動原稿送り装置、画像読取装置及び原稿送り方法
FR2772493A1 (fr) Tampon parallele de documents et procede pour mettre en memoire tampon des documents
US20060066029A1 (en) Sheet post-process apparatus
JP2004269075A (ja) シート処理装置
JP4134854B2 (ja) 後処理方法、後処理装置及び画像形成装置
JP3167377B2 (ja) 原稿読取り装置
JP2913431B2 (ja) 画像形成装置用原稿送り装置
US7506865B2 (en) Waiting tray for sheet processing tray
JP2009102130A (ja) シート部材処理装置及び画像形成システム装置
JPS6295523A (ja) 原稿給送装置
JP3111452B2 (ja) シート反転装置
JP2000190252A (ja) 綴じ部材処理装置並びにこれを用いた自動原稿搬送装置、用紙処理装置および画像形成装置
JP2596706Y2 (ja) 画像読み取り装置
JP4144859B2 (ja) 自動原稿送り装置
JPS61287371A (ja) フアクシミリ装置
JP2007313583A (ja) 用紙断裁装置及び画像形成システム

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees