JP3432584B2 - 光学異方体フィルムとその製造方法および位相差板と液晶表示装置 - Google Patents

光学異方体フィルムとその製造方法および位相差板と液晶表示装置

Info

Publication number
JP3432584B2
JP3432584B2 JP08967094A JP8967094A JP3432584B2 JP 3432584 B2 JP3432584 B2 JP 3432584B2 JP 08967094 A JP08967094 A JP 08967094A JP 8967094 A JP8967094 A JP 8967094A JP 3432584 B2 JP3432584 B2 JP 3432584B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
liquid crystal
substrate
polymer
optically anisotropic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08967094A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07294737A (ja
Inventor
敏博 大西
公信 野口
眞人 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP08967094A priority Critical patent/JP3432584B2/ja
Publication of JPH07294737A publication Critical patent/JPH07294737A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3432584B2 publication Critical patent/JP3432584B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示素子などに用い
られる位相差フィルムの部材として有用な光学異方体フ
ィルム、その製造方法、光学異方体フィルムと基材との
積層体、それと一軸配向位相差フィルムとの複合位相差
フィルム、およびそれらを用いた液晶表示装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】位相差フィルムは光学的均質性と耐久性
を備え、一軸配向性を有する高分子フィルムであって、
液晶表示素子の表示品質を向上させるための光学補償板
として一般に用いられている。位相差フィルムを用いた
スーパーツイストネマチック(以下STNということが
ある)型液晶表示素子は、軽い、薄い、安価である等の
長所を持つ反面、視野角特性が悪い、白黒のレベルが劣
っているなどの短所を有していた。これらの短所は位相
差フィルムを2枚積層するなどの方法によりかなり改良
されてきたが、視野角特性についてはいまだ満足できる
レベルに達していなかった。
【0003】液晶表示素子の視野角特性は表示用液晶セ
ルの複屈折性の角度依存性のみならず、位相差フィルム
のレターデーションの角度依存性に大きく相関してお
り、従来の位相差フィルムではレターデーションの角度
変化が小さいほど好ましいことが知られている。このた
めには液晶性材料を垂直配向させ、フィルム面の法線方
向の屈折率の高い位相差フィルムを用いることが提案さ
れている。
【0004】特開平2ー73327号公報および特開平
2ー105111号公報には、正の屈折率異方性を有す
る一軸配向性の複屈折体(表示用液晶セル)の背景色の
角度変化を低減するために、面内の屈折率は等方的であ
るが、厚み方向の屈折率が面内の屈折率より大きいよう
な複屈折性層を用いる方法が開示されている。そのよう
な屈折率異方性を有する材料として、ホメオトロピック
(垂直)配向させた補償用液晶セルが例示されている。
【0005】また、特開平2ー256023号公報に
は、フイルム面の法線方向に光学軸を有するフィルムと
正の複屈折値を有する位相差フィルムとを利用すること
により、レターデーションの角度変化が低減でき、視野
角特性が改良された位相差フィルムが得られることが記
載されている。フィルムの法線方向に光学軸を有するフ
ィルムとして、光重合性の化合物と液晶モノマーを混合
し、電場の中で液晶モノマーの配向を維持しつつ、重合
を進行させ、法線方向の配向を固定する方法が挙げられ
ている。
【0006】特開平4ー16916号公報には、厚み方
向の屈折率が面内の屈折率より大きい複屈折層を用い、
該複屈折層が垂直配向した高分子液晶からなるものが開
示されている。高分子液晶を垂直配向させる方法につい
ては、液晶温度に加熱したのち、厚み方向に電場または
磁場を印加する方法、およびシラン化合物のような垂直
配向剤で表面を処理した2枚の基材で挟み込み、液晶温
度で垂直配向させる方法が開示され、高分子の延伸によ
って得られる位相差フィルムと組み合わせることにより
視野角特性に優れた位相差フィルムが得られることが示
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液晶重
合体/高分子積層フィルムについて、液晶重合体層の光
の透過率が低い場合や、表面硬度が十分でない場合があ
り、広視野角の位相差フィルムとして、実用上の特性や
工業的な操作性が必ずしも十分とは言えなかった。本発
明は、透明性と表面硬度が改良された広視野角の位相差
フィルムとして用いることができる、液晶オリゴマー重
合体フィルムとその表面に形成されたハードコート層を
含む光学異方体フィルムおよびその製造方法、並びに光
学異方体フィルムと基材との積層体、複合位相差板、さ
らにこれらを用いた視野角特性の優れた液晶表示装置を
提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
を解決するために鋭意検討した結果、正の屈折率異方性
を有しネマチック相またはスメクチック相を示す液晶オ
リゴマーを親水性の基材の上で成膜して、ホメオトロピ
ック配向させ、重合することにより配向の固定ができ、
基材面の法線方向とほぼ平行な光学軸を有する光学異方
体フィルムを得ることができることを見いだした。今
回、該フィルムの表面にハードコート層を設けることに
より透明性や表面硬度が改善され、さらに、これら光学
異方体フィルムと一軸配向性を有する位相差フィルムと
を組み合わせることにより、白黒レベルに優れ、良好な
視野角特性を有した液晶表示素子が得られることを見出
して本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、次に記す発明からな
る。 〔1〕正の屈折率異方性を有し、ネマチック相またはス
メクチック相を示す液晶オリゴマーの重合体を含む光学
異方体フィルムであり、該液晶オリゴマーが下記反復単
位(I)および(II)を主たる構成単位とする直鎖ま
たは環状の液晶オリゴマーから選ばれ、該オリゴマー1
分子中の反復単位(I)および(II)の数をそれぞれ
nおよびn’とするとき、nおよびn’はそれぞれ独立
に1から20までの整数であり、4≦n+n’≦21で
あり、反復単位(II)の末端基が重合しており、かつ
光学軸がフィルムの法線に対してほぼ平行に配向してい
る液晶オリゴマー重合体フィルムと、その表面に形成さ
れたハードコート層とを含むことを特徴とする光学異方
体フィルム。
【化6】
【化7】 〔式中Aは下式(III)または(IV)で表される基
であり、式(III)において−Si−O−は式(I)
または(II)の主鎖であり、式(IV)において−C
−CH2 −は式(I)または(II)の主鎖であり、C
OO基は側鎖のR1 またはR2 ではない側鎖に位置す
る。式(I)においてAが式(III)のとき、および
式(II)においてAが式(III)のとき、R1 およ
びR2 はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜6のアルキル
基またはフェニル基である。式(I)においてAが式
(IV)のとき、および式(II)においてAが式(I
V)のとき、R1 、R2 は独立に水素または炭素数1〜
6のアルキル基である。
【化8】
【化9】 kとk’は独立に2から10までの整数を表し、mと
m’とは独立に0または1であり、Ar1 、Ar2 、A
3 およびAr4 は独立に1,4−フェニレン基、1,
4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基
またはピリミジン−2、5−ジイル基であり、LとL’
は独立に-CH2-O- 、-O-CH2- 、 -COO-、-OCO- 、-CH2-C
H2- 、-CH=N-、 -N=CH- または
【化10】 で示される2価の基であり、pとp’は独立に0または
1であり、Rはハロゲン、シアノ基、炭素数1〜10の
アルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基であ
り、R’は水素または炭素数1から5までのアルキル基
である。〕
【0010】〔2〕ハードコート層が、光硬化型樹脂を
含む層、熱硬化型樹脂を含む層もしくはオルガノポリシ
ロキサン樹脂層または無機質被膜からなることを特徴と
する〔1〕記載の光学異方体フィルム。 〔3〕前記〔1〕記載の液晶オリゴマーをフィルムに成
膜後、熱処理を行ない、光学軸をフィルム法線に対して
ほぼ平行に配向させた後、反復単位(II)の末端基を
重合することにより液晶オリゴマー重合体フィルムを得
て、次に該フィルム表面にハードコート層を形成するこ
とを特徴とする〔1〕または〔2〕記載の光学異方体フ
ィルムの製造方法。
【0011】〔4〕前記〔1〕または〔2〕記載の光学
異方体フィルムと、透明または半透明であり表面が親水
性である基材とが、基材、液晶オリゴマー重合体、ハー
ドコート層の順で積層されてなる光学異方体フィルムと
基材との積層体。 〔5〕前記〔1〕または〔2〕記載の光学異方体フィル
ムと、ハードコートされた基材とが、ハードコートされ
た基材、配向液晶オリゴマー重合体、ハードコート層の
順で積層されてなる光学異方体フィルムと基材との積層
体。 〔6〕表面が親水性の基材が、ガラス板、親水性高分子
フィルム、または親水性高分子と透明もしくは半透明の
高分子フィルムとが積層された高分子積層フィルムであ
ることを特徴とする〔4〕記載の光学異方体フィルムと
親水性基材との積層体。 〔7〕基材が、高分子フィルムであることを特徴とする
〔5〕記載の光学異方体フィルムと基材との積層体。
【0012】〔8〕光学異方体フィルムと基材との積層
体の屈折率が、下記式(1) nx >nz >ny (1) (ここでnx 、ny はそれぞれ積層体の面内の屈折率の
最大値、最小値を表し、nz は積層体の厚み方向の屈折
率を表す。)を満たすことを特徴とする〔4〕、
〔5〕、〔6〕または〔7〕記載の光学異方体フィルム
と基材との積層体。
〔9〕フィルム面内に光学軸を有し、かつ正の屈折率異
方性を有する、熱可塑性高分子からなる一軸配向した位
相差フィルムと、〔4〕、〔5〕または〔6〕記載の光
学異方体フィルムと基材との積層体とを積層してなる複
合位相差板であり、該複合位相差板の屈折率が下記式
(2) nX >nZ >nY (2) (ここでnX 、nY はそれぞれ積層複合位相差フィルム
の面内の屈折率の最大値、最小値を表し、nZ は積層複
合位相差フィルムの厚み方向の屈折率を表す。)を満た
すことを特徴とする複合位相差板。
【0013】〔10〕偏光フィルムと、〔1〕もしくは
〔2〕記載の光学異方体フィルム、または〔4〕、
〔5〕、〔6〕もしくは〔7〕記載の光学異方体フィル
ムと基材との積層体、または〔8〕もしくは
〔9〕記載
の複合位相差板とを、粘着剤または接着剤で貼合されて
なる偏光フィルム貼合複合位相差フィルム。 〔11〕電極を有する基板に挟持され、正の誘電率異方
性を有し、電圧無印加時にほぼ水平にかつ螺旋軸を基板
に垂直方向にねじれ配向した液晶層からなる液晶セル
と、その両側に配置される偏光フィルムと、該液晶セル
と該偏光フィルムとの間に配置された、〔1〕もしくは
〔2〕記載の光学異方体フィルムまたは〔4〕、
〔5〕、〔6〕、〔7〕もしくは〔8〕記載の光学異方
体フィルムと基材との積層体または
〔9〕記載の複合位
相差板とを有することを特徴とする液晶表示装置。 〔12〕電極を有する基板に挟持され、正の誘電率異方
性を有し、電圧無印加時にほぼ水平にかつ螺旋軸を基板
に垂直方向にねじれ配向した液晶層からなる液晶セル
と、2枚の〔10〕記載の偏光フィルム貼合複合位相差
フィルムとを有し、該偏光フィルム貼合複合位相差フィ
ルムは液晶セルの両側に、貼合された偏光フィルムが液
晶セルに対してそれぞれ外側になるように配置されてな
る液晶表示装置。
【0014】〔13〕前記〔11〕記載の液晶表示装置
において、光学異方体フィルムが位相差フィルムと偏光
フィルムとの間に配置されていることを特徴とする〔1
1〕記載の液晶表示装置 〔14〕電極を有する基板に挟持され、誘電率異方性が
正のネマチック液晶が電圧無印加時に分子長軸を基板に
ほぼ水平配向したホモジニアス配向液晶セルと、その外
側に配置された偏光フィルムとの間に、〔1〕もしくは
〔2〕記載の光学異方体フィルムまたは〔4〕、
〔5〕、〔6〕もしくは〔7〕記載の積層体を有するこ
とを特徴とする液晶表示装置。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いる反復単位(I)および(II)を主たる構成単位
とする液晶オリゴマーは、液晶状態で正の屈折率異方性
を有し、ネマチック相またはスメクチック相をとる側鎖
型液晶オリゴマーである。側鎖型液晶オリゴマーの骨格
鎖はポリ−1−アルキルアクリル酸エステル、ポリシロ
キサンなどが例示され、直鎖あるいは環状のものが利用
できる。液晶オリゴマーではその化学的安定性の観点か
ら、環状の構造が好ましい。ポリ−1−アルキルアクリ
ル酸エステルではポリメタクリル酸エステルまたはポリ
アクリル酸エステルが好ましく、より好ましくはポリメ
タクリル酸エステルである。これらの中で、垂直配向や
特定の方向への配向を得やすいなどの観点から、ポリシ
ロキサン系の側鎖型液晶オリゴマーまたは側鎖型液晶重
合体が好ましい。液晶性を与える基(以下、メソゲン基
ということがある。)は屈曲鎖(以下、スペーサーとい
うことがある。)を介して、主鎖と結合したものが一般
的に使用できる。
【0016】側鎖型液晶オリゴマーは、液晶状態を示す
上限の温度について特に制限はないが、基材との積層時
の乾燥や配向処理のために、液晶相から等方相への転移
温度(以下、液晶相/等方相の転移温度と記すことがあ
る。)が200℃以下になるように、好ましくは170
℃以下となるように、さらに好ましくは150℃以下と
なるようにスペーサーの長さやメソゲン基の種類、重合
度を選択することが好ましい。これら液晶オリゴマーの
結晶相またはガラス相と液晶相との転移温度についても
特に制限はなく、室温以下の転移温度のものでも使用で
きる。
【0017】本発明で用いる側鎖型液晶オリゴマーは、
屈折率の異方性を持たせるために配向させることが必要
であるが、その操作の容易さを決める要因としてその反
復単位の数が重要である。反復単位の数が大きいと粘度
が高く、また液晶転移温度が高いために、配向に高温や
長時間が必要になり、また反復単位の数が小さいと配向
が室温状態で緩和するので好ましくない。反復単位の数
nとn’はそれぞれ独立に1から20までの整数であ
り、nとn’の合計が4から21となるように選ばれ
る。液晶オリゴマーの配向性と重合後の配向の固定の観
点から、nとn’の比は1:5から5:1の範囲が好ま
しく、さらに好ましくは1:3から3:1である。nと
n’の比の制御は後述のようにこれら液晶オリゴマーを
合成するときに行なうことができる。
【0018】側鎖型液晶オリゴマーは主鎖とメソゲン基
を結ぶスペーサーによっても、液晶転移温度、配向性が
影響される。短いスペーサーではメソゲン基の配向性が
良好でなく、また長いスペーサーではメソゲン基の配向
後の緩和が起こりやすいことから、スペーサーとして、
炭素数2から10までのアルキレン基またはアルキレン
オキシ基が好ましい。特に高配向性の観点から炭素数2
から6までのアルキレン基またはアルキレンオキシ基が
好ましい。また、合成の容易さから、アルキレンオキシ
基がより好ましい。具体的には好ましい基として-(CH2)
2-, -(CH2)3-,-(CH2)4-, -(CH2)5-, -(CH2)6-, -(CH2)3
-O-, -(CH2)4-O-, -(CH2)5-O-, -(CH2)6-O- が例示され
る。
【0019】本発明における配向した液晶オリゴマー重
合体フィルムでは、屈折率の異方性が大きいことが工業
上有利である。このためには、メソゲン基は屈折率異方
性の大きな基が好ましい。このようなメソゲン基を与え
る構造としては、反復単位(I)または(II)式中の
Ar1 、Ar2 、Ar3 、Ar4 が、それぞれ独立に1,
4-フェニレン基、1,4-シクロヘキサン基、ピリジン-2,5
- ジイル基またはピリミジン-2,5- ジイル基のものが挙
げられる。また、Ar1 とAr2 をまたはAr 3 とAr
4 を結合する2価の基Lが-CH2-O-, -O-CH2-, -COO-, -
OCO-, -CH2-CH2-,-CH=N-, -N=CH-もしくは
【0020】
【化11】 である基、またはAr1 とAr2 が直接結合した基もし
くはAr3 とAr4 が直接結合した基が挙げられる。よ
り好ましくは、Ar1,Ar2,Ar3 およびAr4がそれ
ぞれ独立に1,4-フェニレン基、ピリジン-2,5- ジイル
基、ピリミジン-2,5- ジイル基であり、さらに好ましく
は1,4-フェニレン基である。また、反復単位(I)、
(II)における結合基L、L' はそれぞれ独立に-CH2
-CH2-, -COO-,-OCO- 基が好ましく、さらに好ましくは-
COO- 基である。
【0021】反復単位(I)におけるR基は、メソゲン
基の誘電率異方性や配向性に影響することから、屈折率
異方性の高い液晶オリゴマー重合体を得る観点から、ハ
ロゲン、シアノ基、炭素数1〜10のアルキル基、また
は炭素数1〜10のアルコキシ基から選ばれる。好まし
くは、シアノ基、炭素数1〜10のアルキル基または炭
素数1〜10のアルコキシ基であり、さらに好ましくは
シアノ基である。
【0022】反復単位(II)における末端基は、液晶
オリゴマーの配向を重合により固定する基である。重合
基としては−OCO−CR’=CH2 (R’は水素また
は炭素数1〜5のアルキル基である。)であり、アクリ
レート基、メタアクリレート基が例示される。これらの
基の重合方法には特に制限はないが、ラジカル開始剤に
よる光重合や熱重合が例示され、操作の簡便さや配向の
固定の効率の観点から、光重合が好ましい。光重合の開
始剤としては公知のものが利用できる。
【0023】反復単位(I)に示される繰り返し単位を
持つ直鎖状もしくは環状の液晶オリゴマーに用いられる
非重合性のメソゲン基を以下に例示する。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】これらのメソゲン基のなかで、シアノ基や
アルコキシ基を有する番号1〜6、31〜36、61〜
66、181〜186、211〜216の基が好まし
く、より好ましくは番号31〜36である。これらのメ
ソゲン基はポリシロキサン系主鎖に結合したものが高い
配向性を示すことから好ましく、より好ましくは環状シ
ロキサンに結合したものが好ましい。
【0029】また、反復単位(II)を持つ直鎖状もし
くは環状の液晶オリゴマーに用いられる重合性のメソゲ
ン基を以下に例示する。
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】
【表7】
【0033】これらの重合性のメソゲン基の中で、メタ
クリレート基を有する番号247〜252、259〜2
64、271〜276、319〜324、331〜33
6の基が好ましく、より好ましくは番号259〜264
の基である。これらのメソゲン基は直鎖、または環状ポ
リシロキサン系主鎖に結合したものが、良好な特性を示
すことから好ましく、より好ましくは環状ポリシロキサ
ンに結合したものが好ましい。
【0034】これら液晶オリゴマーの合成方法としては
特公昭63−47759号公報や特開平4−16916
号公報に記載の方法が採用できる。例えばポリシロキサ
ン鎖に該側鎖のメソゲン基を付加させる方法やメソゲン
基を屈曲性のスペーサー基を介して有するアクリル酸エ
ステルやメタクリル酸エステルを重合する方法が例示さ
れる。ポリシロキサン鎖にメソゲン基を付加する場合に
は、反復単位(I)、(II)の側鎖のメソゲン基と同
じ構造を有し、スペーサーであるアルキレンオキシ基を
生成する末端に不飽和2重結合を有するω−アルケニル
オキシ基を有する反応原料をポリシロキサンと白金触媒
下に反応させることで得られる。
【0035】反復単位(I)および(II)からなる液
晶オリゴマーの場合には、反応時に、非重合性のメソゲ
ン基と重合性のメソゲン基に対応する反応原料仕込み比
率で2種類のメソゲン基の結合比率を制御することがで
きる。同様に、主鎖がアクリル酸エステル系またはα−
アルキル−アクリル酸エステル系では相当するメソゲン
基を有する2種類のモノマーを共重合する際にモノマー
の仕込み比率を制御することで重合性メソゲン基と非重
合性のメソゲン基の比率を制御できる。
【0036】このようにして得られた液晶オリゴマー
は、ネマチック相またはスメクチック相を示すものが好
ましく用いられる。さらに、スメクチック相を示すもの
が、優れた光学異方性を示すのでより好ましい。
【0037】フィルム法線に対してほぼ平行に配向して
いる液晶オリゴマー重合体の作成方法としては基材上に
これらフィルムを作成し、熱処理により液晶オリゴマー
を配向させることが好ましい。基材としては、表面が親
水性である基材またはハードコートされた基材が好まし
い。基材の配向処理や配向の熱処理条件は配向の方向に
より異なるので適宜選定する。
【0038】液晶オリゴマー層の作成方法としては制限
はないが、液晶オリゴマーを溶液状態で塗布する方法、
等方相状態で塗布する方法が例示され、好ましくは溶液
状態から塗布する方法である。塗布方法としては通常の
ロールコート法、グラビアコート法、バーコート法、ス
ピンコート法、スプレーコート法、プリント法、デッピ
ング法が例示される。得られた液晶オリゴマー重合体フ
ィルムはそのままでも用いられるが、基材に積層して用
いる方が好ましい。
【0039】液晶オリゴマー層の厚みとしては、0. 1
〜20μmが好ましく、より好ましくは0. 5〜10μ
mであり、さらに好ましくは1〜7μmである。0. 1
μmより薄いと光学的な特性の発現が小さくなり、20
μmを超えると配向しにくいので好ましくない。
【0040】液晶オリゴマー層の光軸をフィルム法線方
向にほぼ平行に配向させる熱処理温度は、結晶相または
ガラス相から液晶相への転移温度(以下、Tgと記すこ
とがある。)以上で液晶相から等方相への転移温度(以
下、Tiと記すことがある。)以下が採用される。さら
に、熱処理温度(以下、Ttと記すことがある。)は、
好ましくはTg+30℃≦Tt<Tiであり、Tg+ 4
0℃≦Tt<Ti の範囲で熱処理することがより好まし
い。熱処理時間は特に制限はないが、あまり短いと垂直
配向性が十分でなく、あまり長いと工業的に好ましくな
いので、0.2分以上20時間以下が好ましく、1分以
上1時間以下がさらに好ましい。以上の熱処理により、
液晶オリゴマーのメソゲン基はフィルム面にほぼ垂直方
向に配向し、フィルム面の法線方向に光学軸を持つよう
になる。
【0041】液晶オリゴマー重合体フィルムを得るため
には、フィルム面の法線にほぼ平行に光学軸を持つよう
に配向処理したのち、液晶オリゴマーを重合する。具体
的には、光重合、γ線などの放射線重合、熱重合が例示
される。光重合や熱重合では公知の重合開始剤を用いる
ことができる。これらの重合方法の中で工程の簡単さか
ら、光重合と熱重合が好ましく、さらに、配向の保持の
良好さから光重合がより好ましい。
【0042】表面が親水性である基材としてはガラス板
単独、または液晶セルに使用されるガラス板表面を用い
ることができ、また水酸基、カルボン酸イオン基または
スルホン酸イオン基を含有する親水性高分子も利用でき
る。また、親水性高分子層を表面に有する高分子基材も
使用できる。
【0043】親水性高分子の内で水酸基を有する高分子
としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニル
アルコール共重合体や、水飴から微生物発酵により得ら
れるプルラン、デキストリンなどの天然多糖類から選ば
れる高分子が例示される。溶解性や、垂直配向の与え易
さの観点から、ポリビニルアルコールが好ましい。
【0044】カルボン酸イオンを有する高分子としては
ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリメタクリ
ル酸、ポリアルギン酸ソーダ、ポリカルボキシメチルセ
ルロースソーダ塩等が例示され、ポリアルギン酸ソー
ダ、ポリカルボキシメチルセルロースソーダ塩、ポリア
クリル酸が好ましい。
【0045】スルホン酸イオンを含有する高分子として
はポリスチレンスルホン酸が例示される。これら親水性
高分子の中で、ポリビニルアルコール、ポリアルギン酸
ソーダ、ポリカルボキシメチルセルロースソーダ塩、ポ
リアクリル酸、プルラン、ポリスチレンスルホン酸が好
ましく、さらに好ましくはポリビニルアルコールとポリ
アルギン酸ソーダである。
【0046】親水性高分子を表面に成膜し、表面を親水
性にするための高分子フィルム、または表面をハードコ
ートするための高分子フィルムとしては、ポリカーボネ
ート、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルス
ルホン、2酢酸セルロース、3酢酸セルロース、ポリス
チレン、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどが
例示され、好ましくはポリカーボーネート、ポリスルホ
ン、3酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、
ポリスチレンが例示される。
【0047】次に、親水性高分子の成膜方法について説
明する。該成膜方法として特に制限はないが、例えば親
水性高分子が溶解可能で、かつ基材の溶解もしくは膨潤
が少ない溶媒に該高分子を溶解した後、ロールコート
法、グラビアコート法、バーコート法、スピンコート
法、スプレーコート法、プリント法、デッピング法など
の公知の方法で塗布する方法や、高分子を溶融させた
後、ロールコート法、グラビアコート法、バーコート
法、スプレーコート法、デッピング法など公知の方法で
塗布する方法が例示される。用いる溶剤としては親水性
高分子を溶解させるものであれば特に制限はないが、水
を用いるのが好ましい。これらの塗布法の中でも製造が
容易である観点から、高分子溶液からロールコート法、
グラビアコート法、バーコート法、スピンコート法、ス
プレーコート法、デッピング法などにより成膜すること
が好ましい。
【0048】ここで、基材に用いるポリカーボネート、
ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン
などの高分子フィルムは、表面張力が小さく、親水性高
分子溶液がはじかれることもあるので、プラズマ処理、
コロナ処理、紫外線照射など公知の表面改質技術により
これら高分子フィルムの表面張力を大きくしてから、親
水性高分子を成膜してもよい。
【0049】用いる透明または半透明な高分子フィルム
の厚みは特に制限はないが、1μm以上500μm 以下
が好ましく、より好ましくは10μm 以上300μm 以
下、さらに好ましくは40μm 以上200μm 以下であ
る。
【0050】また、得られる親水性高分子の厚みは特に
制限はないが、0. lμm 以上500μm 以下が好まし
く、さらに好ましくは0. 5μm 以上100μm 以下、
特に好ましくは1μm 以上50μm 以下である。
【0051】ついで、親水性高分子を成膜した高分子フ
ィルム上に液晶オリゴマーを成膜する場合について、具
体的に説明する。成膜方法としては特に限定はないが、
例えば、基材や親水性高分子の溶解もしくは膨潤が少な
い溶媒に液晶オリゴマーを溶解した後、ロールコート
法、グラビアコート法、バーコート法、スピンコート
法、スプレーコート法、プリント法、デッピング法など
の方法で塗布する方法や、液晶オリゴマーを固体相/液
晶相の転移温度以上に加熱し液晶オリゴマーの粘度を低
減した後、ロールコート法、グラビアコート法、バーコ
ート法、スプレーコート法、デッピング法などの方法で
塗布する方法が例示される。これらの塗布法の中でも製
造が容易である観点から、液晶オリゴマー溶液からロー
ルコート法、グラビアコート法、バーコート法、スピン
コート法、スプレーコート法、デッピング法などにより
成膜することが好ましい。
【0052】上記のように、液晶オリゴマーの高い垂直
配向度を得るためには、液晶オリゴマー/高分子積層フ
ィルムを熱処理する。しかし、特に用いる基材のガラス
転移温度または添加材が添加されている基材では基材の
流動温度以上では基材や親水性高分子の変形が生じるな
ど製法上問題となるので、上限温度は基材のガラス転移
温度または流動温度以下が好ましい。この処理により、
高分子基材上の液晶オリゴマーフィルムはほぼ垂直配向
する。また、熱処理における昇温速度、冷却速度につい
ては特に制限はない。配向後、重合性液晶オリゴマー
は、前述した液晶オリゴマー重合体と同様に重合でき
る。
【0053】さらに、本発明においては配向液晶オリゴ
マー重合体の基材としてハードコートされた基材、たと
えば高分子フィルムも用いることができる。ハードコー
ト剤は後に例示されたものが好適に用いることができ
る。
【0054】本発明の光学異方体フィルムは、液晶オリ
ゴマー重合体フィルムと、その表面に形成されたハード
コート層とを含むものである。ハードコート層として
は、オルガノポリシロキサンを含む層、光硬化型樹脂を
含む層、熱硬化型樹脂を含む層、または無機質被膜から
なるものが挙げられる。ハードコート層の厚みは0. 1
μm以上100μm以下が好ましく、より好ましくは
0.2μm以上50μm以下である。本発明で用いられ
るハードコート層の形成方法およびそれに用いるハード
コート剤は公知の方法とものを使用でき、特に制限はな
いが、配向液晶オリゴマー重合体フィルムを溶解あるい
は膨潤させる溶媒を含有しないハードコート剤、または
ハードコート剤自体でも配向液晶オリゴマー重合体を溶
解もしくは膨潤させないものが好ましい。
【0055】ハードコート剤としては、公知のオルガノ
ポリシロキサン系、光硬化型樹脂系のアクリルオリゴマ
ー系、ウレタンーアクリレート系、エポキシーアクリレ
ート系、ポリエステルーアクリレート系、熱硬化型樹脂
系のアクリル−シリコン系、セラミックなどの無機化合
物が例示される。具体的には、プラスチックのコーティ
ング技術総覧〔(株)産業技術サービスセンター発行、
183ページから191ページ〕に記載されているもの
が例示される。これらの中で、液晶オリゴマー重合体と
の親和性および成膜性の観点から、オルガノポリシロキ
サン系ハードコート剤または光硬化型樹脂系のアクリル
オリゴマー系ハードコート剤が更に好ましい。
【0056】ハードコート層の成膜法としては、溶剤に
溶解もしくは分散させた状態からのロールコート法、デ
ッピング法、グラビアコート法、バーコート法、スピン
コート法、スプレーコート法、プリント法などの公知の
塗布法が例示される。これらの成膜法によって成膜した
後、使用するハードコート剤の種類に応じた紫外線照射
や、熱処理などをすることにより硬化させる。
【0057】なお、本発明においては、特定の方向に配
向させるために、熱処理を用いるが、配向させる液晶オ
リゴマーに、液晶オリゴマーの液晶相から等方相への転
移温度を低下させる低分子化合物を混合することによ
り、配向、粘度、配向熱処理温度などの特性をより好ま
しい範囲に変えてもよい。低分子化合物は以下に例示さ
れる化合物や前述のハードコート剤の光硬化性成分を用
いることができる。これらの化合物は単独、あるいは2
種類以上混合して用いてもよい。低分子化合物として
は、4−シアノ−4’−ヘキシルビフェニル、4−シア
ノ−4’−オクチルビフェニル、4−シアノ−4’−オ
クチルオキシビフェニルなどシアノビフェニル誘導体;
4−メチルベンゾフェノン、4−エチルベンゾフェノ
ン、4−ブチルベンゾフェノン、4−オクチルベンゾフ
ェノン、4−メトキシベンゾフェノン、4−エトキシベ
ンゾフェノン、4−ブトキシベンゾフェノン、4−オク
チルオキシベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベン
ゾフェノン、4,4’−ジエトキシベンゾフェノン、
4,4’−ジブトキシベンゾフェノン、4,4’−ジオ
クチルオキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導
体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸オクタデシル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチ
ル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル
などアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルなどが
例示される。これらの中でシアノビフェニル誘導体、4
−メトキシベンゾフェノン、メタクリル酸オクタデシ
ル、アクリルオリゴマー系の光硬化性化合物が好まし
い。
【0058】これらの低分子化合物の混合量は、液晶オ
リゴマー100重量部に対して0.1〜40重量部の範
囲が好ましい。該混合量はさらに好ましくは0.5〜2
5重量部、特に好ましくは1〜15重量部である。0.
1重量部より小さいと添加効果が現れず、また40重量
部を超えると配向液晶オリゴマー重合体フィルムの物性
に悪影響を及ぼすので好ましくない。混合方法は特に限
定されない。溶液状態、等方相状態などでの混合方法が
挙げられるが、フィルム化が容易であるので溶液状態で
の混合方法が好ましい。
【0059】これまで、説明したように、光学異方体フ
ィルムと各種の基材との積層体を得ることができる。こ
こで、光学異方体フィルムと基材との積層体の屈折率
が、下記式(1) nx >nz >ny (1) (ここでnx 、ny はそれぞれ積層体の面内の屈折率の
最大値、最小値を表し、nz は積層体の厚み方向の屈折
率を表す。)を満たす場合には、STN型液晶表示装置
に該積層体を用いると視野角が広くなるので好ましい。
【0060】次に、本発明のハードコート層を形成した
液晶オリゴマー重合体フィルムまたは液晶オリゴマー重
合体フィルムと親水性基材との積層体は、光学軸がフィ
ルム法線方向とほぼ平行なので、フィルム面内に光学軸
を有し、かつ正の屈折率異方性を有する、熱可塑性高分
子からなる一軸配向した位相差フィルムを同時に使うこ
とにより、複合位相差板または複合位相差フィルムとす
ることができる。以下、複合位相差板または複合位相差
フィルムを複合位相差板と総称する。該複合位相差板の
屈折率が下記式(2) nX >nZ >nY (2) (ここでnX 、nY はそれぞれ積層複合位相差フィルム
の面内の屈折率の最大値、最小値を表し、nZ は積層複
合位相差フィルムの厚み方向の屈折率を表す。)を満た
す場合には、STN型液晶表示装置に該複合位相差板を
用いると視野角が広くなるので好ましい。
【0061】本発明の複合位相差板に用いる正の屈折率
異方性を有する熱可塑性高分子としては、ポリカーボネ
ート、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルス
ルホン、2酢酸セルロース、3酢酸セルロース、ポリビ
ニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール共重合
体、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。該
熱可塑性高分子を一軸配向して位相差フィルムとして用
いる。ハードコート層を形成した配向液晶オリゴマー/
親水性基材の積層体と一軸配向した位相差フィルムとは
粘着剤または接着剤等で張り合わせることにより積層し
てもよいし、それぞれ分離して用いてもよい。
【0062】これらの熱可塑性高分子からなる位相差フ
ィルムの原料として用いるフィルム(以下、原反フィル
ムということがある。)の製造方法としては、溶剤キャ
スト法、押出成形法、プレス成形法などの成形方法を用
いればよい。該原反フィルムを、フィルム面内に光学軸
を持つ一軸配向した位相差フィルムとする延伸方法とし
ては、テンター延伸法、ロール間延伸法、ロール間圧縮
延伸法などが例示される。均質な位相差フィルムを得る
には、溶剤キャスト法により成膜したフィルムをテンタ
ー延伸法により延伸することが好ましい。
【0063】本発明の液晶表示装置において、光学異方
体フィルム、光学異方体フィルムと親水性基板との積層
体、光学異方体フィルムを含む積層複合位相差板を置く
位置について特に限定はなく、液晶ディスプレーの2枚
の偏光板間であればどこでもよい。例えば偏光板と表示
用液晶セルの間、位相差フィルムと偏光板の間、位相差
フィルムと表示用液晶セルの間、位相差フィルムと位相
差フィルムの保護膜の間などが例示される。
【0064】本発明の液晶表示装置の態様の一つは、電
極を有する基板に挟持され、正の誘電率異方性を有し、
電圧無印加時にほぼ水平にかつ螺旋軸を基板に垂直方向
にねじれ配向した液晶層からなる液晶セルと、その両側
に配置される偏光フィルムと、該液晶セルと該偏光フィ
ルムとの間に配置された、〔1〕もしくは〔2〕記載の
光学異方体フィルムまたは〔4〕、〔5〕、〔6〕、
〔7〕もしくは〔8〕記載の光学異方体フィルムと基材
との積層体または
〔9〕記載の複合位相差板とを有する
ことを特徴とする液晶表示装置である。ここで、前記記
載のSTN型液晶表示装置において、光学異方体フィル
ムが位相差フィルムと偏光フィルムとの間に配置されて
いる液晶表示装置が視野角がより広くなるので好まし
い。また、液晶オリゴマー重合物フィルムを含む複合位
相差板を配置する位置についても、STN型液晶表示装
置において、液晶オリゴマー重合物フィルムが偏光板側
となるように配置する方が、より視野角が広くなるので
好ましい。
【0065】本発明の液晶表示装置の態様の一つは、電
極を有する基板に挟持され、正の誘電率異方性を有し、
電圧無印加時にほぼ水平にかつ螺旋軸を基板に垂直方向
にねじれ配向した液晶層からなる液晶セルと、2枚の
〔10〕記載の偏光フィルム貼合複合位相差フィルムと
を有し、該偏光フィルム貼合複合位相差フィルムは液晶
セルの両側に、貼合された偏光フィルムが液晶セルに対
してそれぞれ外側になるように配置されてなる液晶表示
装置である。
【0066】さらに、本発明の液晶表示装置の態様の一
つは、電極を有する基板に挟持され、誘電率異方性が正
のネマチック液晶が電圧無印加時に分子長軸を基板にほ
ぼ水平配向したホモジニアス配向液晶セルと、その外側
に配置された偏光フィルムとの間に、〔1〕もしくは
〔2〕記載の光学異方体フィルムまたは〔4〕、
〔5〕、〔6〕もしくは〔7〕記載の積層体を有するこ
とを特徴とする液晶表示装置である。該液晶表示装置に
おいて、本発明の光学異方体フィルムまたは光学異方体
フィルムと基板との積層体を配置する位置は、液晶表示
装置の2枚の偏光板の間であれば特に制限はない。
【0067】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。得られた
液晶オリゴマーのガラス転移点や液晶相と等方相との転
移温度は偏光顕微鏡観察と示差走査熱量計(DSC)に
よって評価した。液晶オリゴマーを走査速度10℃/分
で走査し2回目以降のデータから転移温度を評価した。
Tgについては昇温時の吸熱カーブの一次微分のピーク
をTgと見なし、Tiについては液晶相/等方相転移に
よると思われる吸熱ピークをTiと見なした。
【0068】得られたハードコート処理した液晶オリゴ
マー重合体フィルム/基板積層体において、ほぼフィル
ム法線方向の光学軸を有することを確認するためには、
基板に複屈折がない場合クロスニコル下で該積層フィル
ムを水平に置いたときほぼ完全に消光することより確認
し、次いで任意の軸を中心に傾斜し傾斜角が大きくなる
に従いレターデーションが大きくなることにより確認し
た。
【0069】本発明の積層複合位相差板またはフィルム
を評価するには、まず面内の複屈折を評価する。傾斜ス
テージを装備した偏光顕微鏡において、該積層フィルム
を水平に配置し、セナルモンコンペンセーターを用いセ
ナルモンの複屈折測定法によりレターデーション(以下
R(0)と略記する)を求める。次に厚み方向の複屈折
の評価は、水平面内での光学軸方向を傾斜軸としてθ°
傾斜させた状態で測定したレターデーション(以下R
(θ)と略記する)を用い評価した。積層複合位相差板
またはフィルムの視野角は上記のR(θ)がR(θ)=
1.10×R(0)になったときのθをもって視野角と
定義する。
【0070】実施例1 厚さ80μmの3酢酸セルロースフィルム上に、ポリビ
ニルアルコール(クラレ(株)製ポバール117)の2
%水溶液を塗布し、110℃の熱風中で乾燥した。得ら
れたポリビニルアルコールの厚みは0. 5μmであっ
た。4−(アリル−オキシ)−安息香酸−4’−シアノ
フェニルエステルと4 −(アリルオキシ)−安息香酸−
(4’−メタクロイルオキシ−フェニル)エステルを
1:1の混合比でペンタメチルシクロペンタシロキサン
と、米国特許4410570号記載の方法と同様に反応させ、
非重合性メソゲン基と重合性メソゲン基を約1:1で側
鎖に有する環状ペンタシロキサン液晶オリゴマーを主た
る構成単位とする液晶オリゴマーを得た。この液晶オリ
ゴマーの元素分析値は、C=61. 7、H=5. 3、N
=2. 0であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
面積百分率より求めた環状ペンタシロキサン液晶オリゴ
マー成分の含有量は69%であり、未反応モノマーは、
4. 5%であった。また、H−NMRスペクトルのピー
クを積分することにより求めた側鎖メソゲンの付加率
は、約80%であった。
【0071】また、得られた液晶オリゴマーのTgは1
8.7℃であり、Tiは117.5℃であった。この液
晶オリゴマーを塩化メチレンに5wt%になるよう溶解
し、さらに光重合開始材として商品名イルガキュアー9
07(チバガイギー社製)を液晶オリゴマーに対して2
wt%になるよう混合した。ポリビニルアルコールを塗
布した3酢酸セルロースフィルム上にグラビアコート法
を用いて液晶オリゴマー溶液を塗布した。塗布後、液晶
オリゴマー薄膜は白濁していた。
【0072】得られた液晶オリゴマー/ポリビニルアル
コール/3酢酸セルロース積層フィルムを80℃で熱処
理し、さらに、高圧水銀燈を照射面上で500mJ/c
2の光強度で得られた液晶オリゴマー積層フィルムに
照射した。なお、このとき接針式の膜厚計(テンコール
社製アルファーステップASー200)で液晶オリゴマ
ー重合体層の厚みを測定したところ2. 3μm であっ
た。
【0073】次に、得られた液晶オリゴマー重合体積層
フィルム上にバーコーターを用いて、ハードコート層を
2.5μmに成膜し、高圧水銀燈を照射面上で1000
mJ/cm2 の光強度で照射し、硬化させた。ハードコ
ート剤としてリポキシSPー1509(昭和高分子
(株))をイソプロピルアルコールに、20wt%溶液
になるよう溶解し、さらに光重合開始材として商品名イ
ルガキュアー907(チバガイギー社製)をSPー15
09に対して5wt%になるよう混合した溶液を用い
た。
【0074】得られたハードコート処理した液晶オリゴ
マー重合体/高分子積層フィルムはクロスニコル下で消
光し、レターデーションは3酢酸セルロースに起因する
と思われる5. 3nmを示したが、積層フィルムを水平面
から傾斜させるとレターデーションが大きくなった。傾
斜角が大きくなるほどレターデーションが大きくなるこ
とから、ハードコート処理した液晶オリゴマー重合体層
は垂直配向していることがわかった。なお、このときフ
ィルムのヘーズをヘーズメーター(スガ試験機社製直読
ヘーズコンピュターHGM−2DP)で測定したところ
3.1%であった。また、HBの鉛筆で表面は傷が殆ど
付かなかった。
【0075】つぎに、フィルム面内に光学軸を有し、か
つ正の屈折率異方性を有する、熱可塑性高分子からなる
一軸配向したポリカーボネート製の位相差フィルム(ス
ミカライトSEF−400426、R(0)=380n
m、視野角39゜)と、ハードコートした液晶オリゴマ
ー重合体/高分子積層フィルムとを積層したところ、視
野角は60゜以上となり、ポリカーボネート位相差フィ
ルム単独の場合に比べ、より広い視野角の複合位相差フ
ィルムが得られた。さらに、この複合位相差フィルムを
STN型液晶表示装置の上偏光板と液晶セルとの間に配
置すると、白黒表示となり、良好な視野角特性を示す。
【0076】比較例1 液晶オリゴマー重合体表面をオーバーコート処理しない
こと以外は実施例1と同様にして、液晶オリゴマー重合
体と高分子との積層フィルムを得た。得られた積層フィ
ルムのヘーズをヘーズメーター(スガ試験機社製直読ヘ
ーズコンピュターHGM−2DP)で測定したところ
8. 6%であった。また、HBの鉛筆で容易に表面が傷
付いた。
【0077】実施例2 実施例1のオーバーコート剤を商品名スミフレックスX
Rー11〔住友化学工業(株)製〕とした以外は実施例
1と同様にハードコートした液晶オリゴマー重合体フィ
ルムと高分子との積層フィルムを得た。得られたハード
コートした液晶オリゴマー重合体と高分子との積層フィ
ルムはクロスニコル下で透明でレターデーションは3n
mであったが、積層フィルムを水平面から傾斜させると
レターデーションが現われた。傾けるほどレターデーシ
ョンが大きくなることから、ハードコートした液晶オリ
ゴマー重合体層は垂直配向していることを確認した。な
お、得られた積層フィルムのヘーズをヘーズメーター
(スガ試験機社製直読ヘーズコンピュターHGM−2D
P)で測定したところ4.3%であった。HBの鉛筆で
は表面は傷がほとんどつかなかった。
【0078】実施例1で用いたポリカーボネート位相差
フィルムと液晶オリゴマー重合体/高分子積層フィルム
とを積層したところ、視野角は60゜以上となり、ポリ
カーボネート位相差フィルム単独の場合に比べ、より広
い視野角の複合位相差フィルムが得られた。さらに、こ
の複合位相差フィルムをSTN型液晶表示装置の上偏光
板と液晶セルとの間に配置すると、白黒表示となり、良
好な視野角特性を示す。また、得られたハードコート層
を表面に有する液晶オリゴマー重合体をホモジニアス配
向ECB型液晶表示装置の偏光板と液晶セルとの間に配
置すると良好な視野角特性を示す。
【0079】実施例3 実施例1で用いたポリカーボネート位相差フィルム上に
実施例1で用いたリポキシSP−1509溶液をバーコ
ーターを用いて2.5μmの厚みに成膜し、高圧水銀灯
を照射面で1000mJ/cm2 で照射し、硬化させ
た。得られた表面をハードコート処理した位相差フィル
ムを基材とし、実施例1で得た液晶オリゴマーを88重
量部、ハードコート剤であるリポキシSP1509を1
0重量部、重合開始剤としてイルガキュアー907を2
重量部をトルエンに固形分が20重量%となるように溶
解した。得られた溶液をハードコートした位相差フィル
ム上にバーコータを用いて成膜し、実施例1と同様の条
件で光重合した。得られた液晶オリゴマー重合体層の厚
みは2.5μmであった。
【0080】次に、得られた液晶オリゴマー重合体層上
に、実施例1と同様にハードコート層を形成した。得ら
れた位相差フィルム/液晶オリゴマー重合体/オーバー
コート層の積層フィルムのレターデーションは382n
mであった。これはポリカーボネート位相差フィルム単
独の場合のレターデーションとほぼ同じであった。この
積層フィルムを水平面から傾斜させてもレターデーショ
ンの変化はほとんどなく、視野角は60°以上であり、
位相差フィルム単独の場合と比較して視野角が大きく向
上した。さらに、この複合位相差フィルムをSTN型液
晶表示装置の上偏光板と液晶セルとの間に配置すると、
白黒表示となり、良好な視野角特性を示す。
【0081】
【発明の効果】本発明の液晶オリゴマー重合体フィルム
とその表面に形成されたハードコート層を含む光学異方
体フィルム、光学異方体フィルムと基材との積層体、複
合位相差板は、透明性と表面硬度が改良された広視野角
の位相差フィルムとして用いることができ、さらにこれ
らを用いた液晶表示装置は視野角特性に優れており、工
業的価値が大きい。具体的には、これらをSTN型液晶
表示装置に適用することにより、白黒レベルに優れ、良
好な視野角特性を有する液晶表示装置を得ることがで
き、またホモジニアス配向ECB型液晶表示装置に適用
することにより、良好な視野角特性を有する液晶表示装
置を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−70407(JP,A) 特開 平5−27235(JP,A) 特開 平3−21904(JP,A) 特開 平5−186535(JP,A) 特開 平2−74901(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/30

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正の屈折率異方性を有し、ネマチック相ま
    たはスメクチック相を示す液晶オリゴマーの重合体を含
    む光学異方体フィルムであり、該液晶オリゴマーが下記
    反復単位(I)および(II)を主たる構成単位とする
    直鎖または環状の液晶オリゴマーから選ばれ、該オリゴ
    マー1分子中の反復単位(I)および(II)の数をそ
    れぞれnおよびn’とするとき、nおよびn’はそれぞ
    れ独立に1から20までの整数であり、4≦n+n’≦
    21であり、反復単位(II)の末端基が重合してお
    り、かつ光学軸がフィルムの法線に対してほぼ平行に配
    向している液晶オリゴマー重合体フィルムと、その表面
    に形成されたハードコート層とを含むことを特徴とする
    光学異方体フィルム。 【化1】 【化2】 〔式中Aは下式(III)または(IV)で表される基
    であり、式(III)において−Si−O−は式(I)
    または(II)の主鎖であり、式(IV)において−C
    −CH2 −は式(I)または(II)の主鎖であり、C
    OO基は側鎖のR1 またはR2 ではない側鎖に位置す
    る。式(I)においてAが式(III)のとき、および
    式(II)においてAが式(III)のとき、R1 およ
    びR2 はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜6のアルキル
    基またはフェニル基である。式(I)においてAが式
    (IV)のとき、および式(II)においてAが式(I
    V)のとき、R1 、R2 は独立に水素または炭素数1〜
    6のアルキル基である。 【化3】 【化4】 kとk’は独立に2から10までの整数を表し、mと
    m’とは独立に0または1であり、Ar1 、Ar2 、A
    3 およびAr4 は独立に1,4−フェニレン基、1,
    4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基
    またはピリミジン−2、5−ジイル基であり、LとL’
    は独立に-CH2-O- 、-O-CH2- 、 -COO-、-OCO- 、-CH2-C
    H2- 、-CH=N-、 -N=CH- または 【化5】 で示される2価の基であり、pとp’は独立に0または
    1であり、Rはハロゲン、シアノ基、炭素数1〜10の
    アルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基であ
    り、R’は水素または炭素数1〜5のアルキル基であ
    る。〕
  2. 【請求項2】ハードコート層が、光硬化型樹脂を含む
    層、熱硬化型樹脂を含む層もしくはオルガノポリシロキ
    サン樹脂層または無機質被膜からなることを特徴とする
    請求項1記載の光学異方体フィルム。
  3. 【請求項3】請求項1記載の液晶オリゴマーをフィルム
    に成膜後、熱処理を行ない、光学軸をフィルム法線に対
    してほぼ平行に配向させた後、反復単位(II)の末端
    基を重合することにより液晶オリゴマー重合体フィルム
    を得て、次に該フィルム表面にハードコート層を形成す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の光学異方体
    フィルムの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の光学異方体フィル
    ムと、透明または半透明であり表面が親水性である基材
    とが、基材、液晶オリゴマー重合体、ハードコート層の
    順で積層されてなる光学異方体フィルムと基材との積層
    体。
  5. 【請求項5】請求項1または2記載の光学異方体フィル
    ムと、ハードコートされた基材とが、ハードコートされ
    た基材、配向液晶オリゴマー重合体、ハードコート層の
    順で積層されてなる光学異方体フィルムと基材との積層
    体。
  6. 【請求項6】表面が親水性の基材が、ガラス板、親水性
    高分子フィルム、または親水性高分子と透明もしくは半
    透明の高分子フィルムとが積層された高分子積層フィル
    ムであることを特徴とする請求項4記載の光学異方体フ
    ィルムと親水性基材との積層体。
  7. 【請求項7】基材が、高分子フィルムであることを特徴
    とする請求項5記載の光学異方体フィルムと基材との積
    層体。
  8. 【請求項8】光学異方体フィルムと基材との積層体の屈
    折率が、下記式(1) nx >nz >ny (1) (ここでnx 、ny はそれぞれ積層体の面内の屈折率の
    最大値、最小値を表し、nz は積層体の厚み方向の屈折
    率を表す。)を満たすことを特徴とする請求項4、5、
    6または7記載の光学異方体フィルムと基材との積層
    体。
  9. 【請求項9】フィルム面内に光学軸を有し、かつ正の屈
    折率異方性を有する、熱可塑性高分子からなる一軸配向
    した位相差フィルムと、請求項4、5または6記載の光
    学異方体フィルムと基材との積層体とを積層してなる複
    合位相差板であり、該複合位相差板の屈折率が下記式
    (2) nX >nZ >nY (2) (ここでnX 、nY はそれぞれ積層複合位相差フィルム
    の面内の屈折率の最大値、最小値を表し、nZ は積層複
    合位相差フィルムの厚み方向の屈折率を表す。)を満た
    すことを特徴とする複合位相差板。
  10. 【請求項10】偏光フィルムと、請求項1もしくは2記
    載の光学異方体フィルム、または請求項4、5、6もし
    くは7記載の光学異方体フィルムと基材との積層体、ま
    たは請求項8もしくは9記載の複合位相差板とを、粘着
    剤または接着剤で貼合されてなる偏光フィルム貼合複合
    位相差フィルム。
  11. 【請求項11】電極を有する基板に挟持され、正の誘電
    率異方性を有し、電圧無印加時にほぼ水平にかつ螺旋軸
    を基板に垂直方向にねじれ配向した液晶層からなる液晶
    セルと、その両側に配置される偏光フィルムと、該液晶
    セルと該偏光フィルムとの間に配置された、請求項1も
    しくは2記載の光学異方体フィルムまたは請求項4、
    5、6、7もしくは8記載の光学異方体フィルムと基材
    との積層体または請求項9記載の複合位相差板とを有す
    ることを特徴とする液晶表示装置。
  12. 【請求項12】電極を有する基板に挟持され、正の誘電
    率異方性を有し、電圧無印加時にほぼ水平にかつ螺旋軸
    を基板に垂直方向にねじれ配向した液晶層からなる液晶
    セルと、2枚の請求項10記載の偏光フィルム貼合複合
    位相差フィルムとを有し、該偏光フィルム貼合複合位相
    差フィルムは液晶セルの両側に、貼合された偏光フィル
    ムが液晶セルに対してそれぞれ外側になるように配置さ
    れてなる液晶表示装置。
  13. 【請求項13】請求項11記載の液晶表示装置におい
    て、光学異方体フィルムが位相差フィルムと偏光フィル
    ムとの間に配置されていることを特徴とする請求項11
    記載の液晶表示装置
  14. 【請求項14】電極を有する基板に挟持され、誘電率異
    方性が正のネマチック液晶が電圧無印加時に分子長軸を
    基板にほぼ水平配向したホモジニアス配向液晶セルと、
    その外側に配置された偏光フィルムとの間に、請求項1
    もしくは2記載の光学異方体フィルムまたは請求項4、
    5、6もしくは7記載の積層体を有することを特徴とす
    る液晶表示装置。
JP08967094A 1994-04-27 1994-04-27 光学異方体フィルムとその製造方法および位相差板と液晶表示装置 Expired - Fee Related JP3432584B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08967094A JP3432584B2 (ja) 1994-04-27 1994-04-27 光学異方体フィルムとその製造方法および位相差板と液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08967094A JP3432584B2 (ja) 1994-04-27 1994-04-27 光学異方体フィルムとその製造方法および位相差板と液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07294737A JPH07294737A (ja) 1995-11-10
JP3432584B2 true JP3432584B2 (ja) 2003-08-04

Family

ID=13977187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08967094A Expired - Fee Related JP3432584B2 (ja) 1994-04-27 1994-04-27 光学異方体フィルムとその製造方法および位相差板と液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3432584B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990051843A (ko) * 1997-12-20 1999-07-05 김영환 액정표시소자용 부의 위상 차판의 제조 방법
JP4705769B2 (ja) * 2004-08-23 2011-06-22 富士フイルム株式会社 ホメオトロピック配向している液晶フイルム
JP6079210B2 (ja) * 2012-03-28 2017-02-15 Jsr株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、重合体及び化合物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07294737A (ja) 1995-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0617111B1 (en) Optically anisotropic material, process for producing it, and retardation plate and liquid crystal display device using same
US5210630A (en) Liquid-crystal display device
US5601884A (en) Retardation film and production thereof
EP0704514B1 (en) Optically anisotropic film
CN102819141A (zh) 光学膜层积体、其制造方法及使用其的液晶显示面板
JP3416302B2 (ja) 液晶ディスプレイ用バックライト装置およびそれを用いた液晶表示装置
JP3934692B2 (ja) 位相差フィルムとその製造方法および液晶表示装置
JP3432572B2 (ja) 液晶オリゴマー重合物フィルム、その製造方法、並びに液晶オリゴマー重合物フィルムを用いた位相差板および液晶表示装置
JPH1195205A (ja) 光学異方体フィルムとその製造方法及び液晶表示装置
JP3432584B2 (ja) 光学異方体フィルムとその製造方法および位相差板と液晶表示装置
JP3404433B2 (ja) 液晶オリゴマー重合体組成物フィルムとその製造方法および複合位相差板と液晶表示装置
JP3788746B2 (ja) ホメオトロピック配向液晶フィルムの屈折率特性制御方法
JP5979828B2 (ja) 光学フィルム
JPH09288210A (ja) 光学異方体フィルムとその製造方法および液晶表示装置
JP6824941B2 (ja) 光学フィルム積層体とその製造方法及び該積層体を含む液晶表示パネル
JP3452649B2 (ja) 光学異方体フィルムとその製造方法および位相差板と液晶表示装置
JP3934690B2 (ja) 光学異方体フィルムとその製造方法および液晶表示装置
JPH1010318A (ja) 光学異方体および液晶表示装置
JPH09325212A (ja) 光学異方体フィルムおよび液晶表示装置
JP4370642B2 (ja) 光学補償シート
JP3310403B2 (ja) 配向液晶重合体フィルムとその製造方法、位相差板および液晶表示装置
JPH0821999A (ja) 液晶表示装置
JP3432595B2 (ja) 位相差フィルムとその製造方法および液晶表示装置
JP3934691B2 (ja) 光学異方体フィルムとその製造方法および液晶表示装置
JP3651614B2 (ja) 光学異方体の製造方法及びそれに用いる配向膜形成材料

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090523

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100523

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100523

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120523

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120523

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130523

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees