JP3432266B2 - カラー画像形成装置 - Google Patents

カラー画像形成装置

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JP3432266B2
JP3432266B2 JP04763994A JP4763994A JP3432266B2 JP 3432266 B2 JP3432266 B2 JP 3432266B2 JP 04763994 A JP04763994 A JP 04763994A JP 4763994 A JP4763994 A JP 4763994A JP 3432266 B2 JP3432266 B2 JP 3432266B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラープリンタに関し、
特に感光紙上にカラー画像を光書き込みするシャッター
アレイを有したカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シャッターアレイの一例として、液晶画
素を有する液晶シャッターアレイを用いて以下説明す
る。液晶シャッターアレイは一列または複数列に配列さ
れた複数の液晶画素をオン、オフさせて、画素毎に光の
透過量を制御する装置である。この液晶シャッターアレ
イを用いてカラー画像を感光紙上にフルカラープリント
する方法は、例えば特開昭62−134624号公報に
記載されている。この方法は、図8で示すように、白黒
液晶シャッターアレイ11と、赤、緑、青のカラーフィ
ルター10r、10g、10bを有してモーターなどに
より回転する回転板と、その上部に位置し、白色光を照
射する露光装置9とを組み合わせてフルカラープリント
を感光紙13上に得ることを特徴としている。
【0003】しかしながら、この方法は一画素上に各色
の露光光を重ねようとすると、一色毎に感光紙13と液
晶シャッターアレイ11の相対的移動を停止し、液晶シ
ャッターアレイの画素の開閉タイミングとカラーフィル
ターを含んだ回転体の回転周期をも含めた、精密な移動
機構が必要であり、精度の良いフルカラー画像を得るこ
とが困難である。また間欠の移動停止時間が、プリント
速度を遅くする原因にもなっている。
【0004】また上記の問題点を取り除き、感光紙上に
フルカラープリントを得る液晶カラープリンタとして、
特開平2−169271号公報に記載されている方法が
ある。この方法は、図9(a)で示すように、赤色、緑
色、青色の光を発する三種類の単色光源9r、9g、9
bを使用し、感光紙13と光源との間に三色分離液晶シ
ャッターアレイ19を配置し、それを透過した光を再び
液晶シャッターアレイ11を通過させて感光紙13上に
画像形成をするものであった。この時に各色の光の入射
経路及び感光紙13への光の照射状態を示したものが、
図9(b)である。光の入射経路が、入射光の色によっ
て違い、各色によって感光紙13上で焦点を結ぶ位置が
変わっている。感光紙13を中断無しに移動しながら、
液晶シャッターアレイ11からの三色の光を重ね合わて
フルカラー画像を感光紙13上に得ることを特徴として
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では三種類の単色光源を使用することが、部品点数の
増加、カラープリント装置の大型化につながる。また三
色分離と画像形成のための二重に液晶シャッターを使用
しているために、感光紙への露光量は減少し、これが露
光装置の高価格化、またはプリント速度を遅くする原因
になっている。また精密な光の重ね合わせをするために
三方向の光の入射角度の調整などが課題になる。何故な
らば液晶シャッターアレイに対して垂直方向から露光光
が入射した場合と異なり、角度を持った光が液晶シャッ
ターアレイ表面から入射し、その透過光が、角度を持っ
て感光紙に露光する装置に於いては、液晶構成要素であ
るガラスや液晶素子、これらそれぞれの温度による屈折
率の変化が無視することの出来ないものとなるためであ
る。これは画像上での色ズレ、焦点ボケを引き起こす原
因になっている。
【0006】本発明は上記の問題点を解決し、感光紙と
液晶シャッターアレイを相対的に一定の速度で動かしな
がら、正確に赤光、緑光、青光を重ね合わせることによ
りより短時間で色ズレ、焦点ボケのない高画質のフルカ
ラープリントを得ることのできる液晶シャッターアレイ
の構成をもつカラー画像形成装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、カラー画像形成装置を次に示す構成にする
ことを特徴としている。露光光源は3種類のカラー光を
順次出射する。また、シャッターアレイは複数列の画素
列を有し、そして、感光紙の新しく書き込まれる部分に
最初に対面する画素列を最前列とすれば、露光装置から
の各カラー光毎に、該カラー光に同期して、最前列の
素列を3列づつ順次選択し、選択された画素列に対応す
画素は画像データに応じて開閉し、選択されない画素
列に対応する画素は閉状態にする。このようにして、
ャッターアレイに対して相対的に、移動する感光紙上に
カラー画像の光書き込みをする。ここで、露光装置から
出射される3種類のカラー光として、赤色、緑色、青色
の光を用いることができる。また、シャッターアレイの
各画素の好ましい形状は、方形にし、しかも、感光紙の
移動方向の長さと、これに直交する方向の長さの比をほ
ぼ1対3とする形状である。さらに、シャッターアレイ
感光紙との間の好ましい相対速度は、1種類のカラー
光の露光時間の間に、感光紙がシャッターアレイに対し
て、画素列の1列分移動する速度である。
【0008】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。図2は本発明のカラー画像形成装置の一実施例
を示した概略図である。図2では露光装置からの集光光
学系やスリット等は省略している。露光光源9は可視光
領域に広く露光量を持っている。その回りを囲む円筒回
転体(回転用のモーターなどは図示していない)は三色
のカラーフィルター、赤色光を透過する10r、緑色光
を透過する10g、青色光を透過する10bで覆われて
いる。露光光源9から発した光は上記カラーフィルター
やスリット、光学レンズなどを通って、五列からなる液
晶シャッターアレイ11にほぼ平行光となって到達す
る。
【0009】図1は、到達した平行光が入射する本発明
のカラー画像形成装置に組み込む液晶シャッターアレイ
の、露光と駆動方法(選択状態)を時間の推移と共に簡
易に示したものである。図1の(a)〜(d)はそれぞ
れ液晶シャッターアレイのセル1を示したもので、斜線
部はその列の全てのセルが閉じた状態(非選択状態)に
なっていることを示している。セルの外側2はITOス
ペースで、クロム膜で覆っており、露光光は透過しな
い。図では分かりやすいように時間の経緯と共に縦に並
べているが、実際には同一のセルが、(a)の矢印3で
示す方向へ平行移動しているものである。(a)及び
(d)には赤色光R、(b)には緑色光G、(c)には
青色光Bが入射している。感光紙上での一画素は(a)
〜(c)の液晶シャッターアレイの開閉状態によって形
成される。図1の(d)は進行方向二画素目を形成す
る。また図1では重ね合わせを表現するため、それぞれ
選択された三列の液晶シャッターは全て開いた状態で図
示している。この選択の様子を液晶シャッターアレイ全
体の様子として示したものが図4(a)〜(c)でそれ
ぞれ図1の(a)〜(c)に対応している。
【0010】図1(a)の状態から(b)に移動するま
での液晶シャッターアレイへの入射光は赤色光Rであ
り、また三列の選択状態も変化しない。この時、感光紙
上で露光方向(上)から見た露光領域の形状は図1の
(e)の実線4で示したものになる。また、この形状に
対して、露光光のエネルギーを縦軸に進行方向を横軸に
示したグラフが、図1(f)の実線6である。但し
(e)、(f)の破線5、7はそれぞれ二画素目を示し
たものである。
【0011】各色の露光時間は感光紙と液晶シャッター
アレイの相対的な速度や感光紙の感度、露光量等によっ
て総合的に定められるものである。ここでは各カラーフ
ィルター10や、露光光源9によって同時間の露光で、
各色の必要濃度が求められるように調整されている。各
色の露光時間を詳細に説明すると図1で示す一液晶画素
幅とITOスペース一幅分を相対的に移動する時間であ
る。この時間で図2でいうところの露光光源9を含むセ
ルホックレンズ12までの露光モジュールを移動するよ
うに駆動している。各色に対して図1で示したような液
晶シャッター列の選択によって、上記露光時間の露光を
繰り返すと、R、G、B全ての露光画素形状が図1
(e)の実線4上に正確に重ね合わされる。また一画素
目と二画素目は一液晶画素幅分、重なり合う領域があ
り、感光紙上の非露光部が発生しない。重なり合う領域
については、図1(f)で示すように露光光のエネルギ
ー自体は一画素目としてのエネルギー減少部分、二画素
目としてのエネルギー増加部分の重なり合いになってお
り、そのエネルギーの合計量は、常に露光を受けた部分
((f)の実線部6、破線部7で平行になっている部
分)と差がなく、感光紙上にスジなどが発生しない。
【0012】上記のように形成される感光紙上の一画素
は、進行方向の幅を、重なり合う部分の中央から中央ま
で(図1(f)の矢印8の範囲)、進行方向垂直の幅を
液晶シャッター列方向の液晶一画素の幅と判断できる。
従って感光紙上の一画素が正方画素を形成するためには
液晶一画素の縦横の形状比が、ほぼ1:3で感光紙と液
晶シャッターアレイの相対的な進行方向の方が短い必要
がある。但し液晶シャッターアレイと感光紙の間に縦横
変倍のレンズを使用する際は、この限りではない。
【0013】以上、上記のような液晶画素形状による液
晶シャッターアレイ、図1に示したような液晶シャッタ
ーアレイ列の選択、非選択アレイ列の閉鎖、感光紙と液
晶シャッターアレイの相対的な駆動速度の調整により、
短時間で色ズレ、焦点ボケのない高画質のフルカラープ
リントを得ることのできる液晶シャッターアレイの構成
をもつカラー画像形成装置を得ることが出来る。以下、
使用した液晶の画素配列、印加電圧と開閉状態などの駆
動方法を実施例にそって詳細に説明する。
【0014】液晶の画素は図3に示すように走査電極1
5、T1〜T5の五列、信号電極16、S1〜S640
の640行で配列され、各画素間のITOスペースはク
ロム膜で覆い、露光光が遮断されるように構成されてい
る。上記画素配列を持つ白黒の液晶シャッターアレイは
液晶層厚み6μmで225度のツイスト角となるスーパ
ーツイステッドネマティック液晶が用いられ、3200
画素のマイクロシャッターにより構成されている。
【0015】この液晶及び偏光板を通した光の透過率と
液晶に印加される電圧の関係を示したものが図7であ
る。液晶に印加される電圧は図3で示す走査電極15に
入力される電圧波形と、信号電極16に入力される電圧
波形の合成電圧として示される。図7に示すようにここ
では高電圧印加時に暗状態に選択されるように偏光板を
配置している。各液晶画素は図7中のVM を越えた時点
で暗状態となる。明状態に印加している電圧は、スーパ
ーツイステッドネマティック液晶に生じ易い表示色を抑
え、透過光の着色を防ぐためのものである。
【0016】図4は先に述べたように液晶シャッターア
レイを上から見たときの、露光光別の液晶シャッター列
の選択例である。ここでは赤色光Rが到達したとき走査
電極15のT3、T4、T5を選択し、開閉を行い、T
1、T2は非選択としてこの列の全ての液晶画素が閉じ
た状態になっている。但し、信号電極16のSn行につ
いて開閉するときはT3〜T5の全てが同じ動作、開な
ら開、閉なら閉を行う。次に緑色光Gが到達したとき、
T2、T3、T4を選択、T1、T5を非選択とする。
更に青色光が到達したときT1、T2、T3を選択、T
4、T5を非選択とする。円筒回転体は露光光源9を中
心に一定速度で回転しているので、順次液晶シャッター
アレイに向けてR、G、Bの露光を繰り返す。そのと
き、液晶シャッター列は常に上記R、G、BのT1〜T
5の選択方法と同一に、一対一対応に選択される。これ
を図2で示す進行方向14に対して分割回数だけ、ここ
では480ライン繰り返す。
【0017】以上のような選択を行うための走査電極1
5への入力電圧波形の例を示したものが図5である。図
5中のVH はVL と比較して充分大きい。ここでVH は
列非選択信号の電圧値を、VL は列選択信号の電圧値を
示すものである。図5のT5の左に示したものがT5
の、T1の左に示したものが、T1に入力する信号であ
り、R、G、Bの三色の露光光に時間毎に対応し、各色
に対応する各列の選択、非選択状態を決定する一画素形
成分の入力信号である。
【0018】液晶への印加電圧は上記の走査電極15へ
の入力電圧と信号電極16への入力電圧の合成電圧で示
されるので、液晶シャッターアレイの開閉状態は上記の
走査電極15への入力電圧のみならず、信号電極への入
力電圧の信号を考え合わせる必要がある。図6は両電極
への各入力電圧波形とその合成電圧を示したものであ
る。VO は開状態時の入力信号の電圧値を、VS は閉状
態の入力信号電圧値である。図6中のVM は図7と同様
に液晶シャッターアレイの開閉状態の分岐の電圧値であ
る。従って図7中で液晶シャッターが開状態になるの
は、走査電極入力電圧波形が列選択信号であり、信号電
極入力波形が開信号であるときのみである。この関係を
維持するために以下の式を満足するような電圧設定が必
要である。 VH >VL VH −VO >VM VH −VS >VM VL −VO <VM VL −VS >VM VH :走査電極入力信号で、列非選択時の交流電圧値 VL :走査電極入力信号で、列選択時の交流電圧値 VO :信号電極入力信号で、開状態時の交流電圧値 VS :信号電極入力信号で、開状態時の交流電圧値 VM :液晶シャッターアレイの開閉状態の分岐点となる
交流電圧値 但し、VO とVS は位相が反転しているだけでも構わな
い。
【0019】以上の条件を満たした信号により液晶シャ
ッターアレイが開閉し、R、G、Bの露光光を感光紙上
で正確に重ね合わせるために、以下に述べる速度、タイ
ミングで露光系モジュールを移動する。スリットからの
露光光が、カラーフィルター10rを通した光になると
同時に、液晶シャッター列の選択は図4(a)で示すよ
うになり、図2で示す矢印14方向に一定速度で移動を
開始する。この時液晶シャッターアレイは感光紙13の
画像形成領域の最上端から移動を開始する。この露光
光、液晶シャッター列の選択、開閉状態で、距離にして
液晶一画素の進行方向幅分とITOスペース一幅分だ
け、露光しながら平行移動を行う。ここで感光紙上に赤
の画素が書き込まれる。ここでは開閉状態を維持するよ
うに記載しているが、これは重ね合わせを見やすくする
ため、赤をフルに書き込むためであり、画像としてハー
フトーンを形成するときはこの限りではない。
【0020】この時、感光紙上の露光領域形状は図1の
(e)実線4で示す形になりライン方向幅は液晶一画素
のライン方向幅と同じであり、進行方向幅は液晶一画素
の進行方向幅四個分とITOスペース三個分である。但
し、感光紙に現れる濃度は光のエネルギー量によって決
定される。光のエネルギー量を簡易に露光量と露光時間
を乗じたものと考えると、図1(f)に示すグラフ6の
様になる。但し、ここでは重ね合わせの白色を得るため
に平行移動終了まで、開いたものは開いた状態を維持す
るように話を進めているが、各色のハーフトーンを得る
ときは、この限りではない。このグラフは縦軸に光のエ
ネルギー量を、横軸に感光紙上の位置を印したものであ
る。従って露光領域の前後、液晶進行方向一幅分は両端
に行くにしたがって濃度が薄くなっていくと考えられ
る。
【0021】上記平行移動中も円筒回転体は回転を続
け、上記平行移動が上記距離を終える瞬間にカラーフィ
ルターが10rから10gの領域に、赤色光から緑色光
に切り替わる。同時に液晶シャッター列の選択が図4
(b)で示すようになり、以前からの平行移動の速度を
保ち同様に距離にして液晶一画素の進行方向幅分とIT
Oスペース一幅分だけ、露光しながら平行移動を行う。
ここで感光紙上に緑の画素が書き込まれる。この時の赤
の露光領域と緑の露光領域は開閉を行う選択された液晶
シャッター列が、露光系モジュールの移動した量だけ、
ずれた位置にあるために、完全に重なり合う。つまり赤
色光露光開始時に走査電極でT3の位置に相当する感光
紙の位置は、緑色光露光開始時には走査電極T2の真下
にある。この選択状態で同じ距離、平行移動するために
先程の露光領域形状に正確に重なることになる。カラー
フィルター10gが10bに、緑色光から青色光に切り
替わる瞬間にも同様である。この瞬間から液晶シャッタ
ー列の選択が図4(c)で示すようになり、等速のまま
青の画素を既に赤と緑の画素が書き込まれている領域に
書き込んでいく。以上で一ライン上に三回の書き込みが
終了する。
【0022】次に二ライン目の書き込みが引き続き行わ
れる。位置的には図1(d)に示すように一ライン目の
赤色光書き込み時から液晶一画素の進行方向三個分とI
TOスペース三個分平行移動している。ここから先に説
明した通り液晶一画素の進行方向幅分とITOスペース
一幅分だけ、露光しながら平行移動を行う。この時、感
光紙上の露光領域は図1(e)の破線5のようになり一
ライン目の露光領域4と液晶一画素進行方向幅だけ重な
る領域が生じる。しかし、実際の感光紙上での色濃度は
光のエネルギー量によって決定されるものであり、光の
エネルギー量と位置のグラフである図1の(f)を見て
判るように、重なる領域の光エネルギー量の総和は重な
らない領域と等しくなる。このことにより各ライン間の
スジの無い高画質なプリントサンプルを得ることができ
る。
【0023】次に液晶シャッターアレイ及び感光紙上の
画素形状について説明する。画素サイズは感光紙の画像
形成範囲と解像度に依存する。実施例では、感光紙とし
てポラロイド社製インスタントフィルム、スペクトラフ
ィルムを使用し、その長辺を640ドット、短辺を48
0ラインに分解するものとした。感光紙上での一画素の
形状を正方形とするため、画像形成領域の長短比は4:
3となる。今回使用したスペクトラフィルムは画像形成
領域の長辺90.8mm、短辺73.5mmであり、
4:3の比にはなっていない。この為、長辺全長を64
0ドットに分解しているが、短辺は未露光部領域を5.
4mm程残している。液晶シャッターアレイからの画像
は、1:1の比で図2に示すセルホックレンズ12で感
光紙13に結像される。従って、639個のITOスペ
ースと640個の液晶画素幅の合計によって長辺90.
8mmは構成される。ITOスペースはここで4μmと
したため、ライン方向の液晶画素幅は138μmにな
る。進行方向の一画素幅は一ライン目の露光領域と二ラ
イン目の露光領域の重なる領域の中央までと考えられ、
図1の(f)の8で示す矢印の長さと考えられる。この
幅は液晶一画素進行方向幅三個分とITOスペース三個
分の和に等しい。感光紙上の一画素が正方形を形成する
としてITOスペースを4μmとすると、進行方向の液
晶画素幅は43μmとなる。
【0024】以上の形状、駆動方法をもつ液晶シャッタ
ーアレイを有するカラープリンターに於いて、露光量を
調整し、円筒回転体を160rpsで回転させた。1回
転でR、G、B一ラインの重ね合わせが終了するので画
像形成開始から終了まで3秒で終了した。得られたフル
カラープリントもスジの無い極めて高画質のサンプルで
あった。
【0025】
【発明の効果】以上の実施例で述べたように、液晶シャ
ッターアレイを使用してフルカラープリントの光書き込
みをする時に、定速で中断無くライン毎の書き込みを行
えるために、ライン毎に停止、移動を正確に繰り返す必
要がなく、また停止時間がないために高速で書き込みを
終了することができる。また各色の各画素、赤の画素、
緑の画素、青の画素の重ね合わせが、ずれること無く行
われ、且つ感光紙領域の全領域が三色の重ね合わせを受
けることで、ムラやスジの無い極めて高画質のフルカラ
ープリントを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の構成要素である液晶シャッター
アレイの動作の説明図である。
【図2】本発明の装置の実施例の概略図である。
【図3】本発明の実施例に係わる液晶シャッターアレイ
の走査電極、信号電極の配列を示す図である。
【図4】本発明の実施例に係わる液晶シャッターアレイ
の露光光に対応する列選択状態を示す図である。
【図5】本発明の実施例に係わる液晶シャッターアレイ
の走査電極に入力する一画素分の入力電圧波形を示す図
である。
【図6】本発明の実施例に係わる液晶シャッターアレイ
の走査電極、信号電極に入力する入力電圧波形とその組
み合わせとしての液晶に印加される合成電圧波形を示す
図である。
【図7】本発明の実施例に係わる液晶シャッターアレイ
の印加電圧に対応する透過率を示すグラフである。
【図8】従来のカラー画像形成装置の概略図である。
【図9】従来の別のカラー画像形成装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 液晶セル 2 ITOスペース 3 液晶シャッターアレイの相対的な移動方向 4 一ライン目の感光紙上の露光領域 5 二ライン目の感光紙上の露光領域 6 一ライン目の感光紙上の光エネルギー量と位置の関
係の曲線 7 二ライン目の感光紙上の光エネルギー量と位置の関
係の曲線 8 一ライン毎の実質的な画素幅 9 露光光源 9r 赤色露光光源 9g 緑色露光光源 9b 青色露光光源 10r 赤色カラーフィルター 10g 緑色カラーフィルター 10b 青色カラーフィルター 11 液晶シャッターアレイ 12 セルホックレンズアレイ 13 感光紙 14 露光光学系モジュールの移動方向 15 走査電極(T1〜T5) 16 信号電極(S1〜S640) 17 シャッターとして動作しない非選択列 18 シャッターとして動作する選択列 19 三色分離液晶シャッターアレイ R 赤色光 G 緑色光 B 青色光 VH 走査電極入力信号で、列非選択時の交流電圧値 VL 走査電極入力信号で、列選択時の交流電圧値 VO 信号電極入力信号で、開状態時の交流電圧値 VS 信号電極入力信号で、開状態時の交流電圧値 VM 液晶シャッターアレイの開閉状態の分岐点となる
交流電圧値
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−190356(JP,A) 特開 平2−169270(JP,A) 特開 平2−116562(JP,A) 特開 昭62−120167(JP,A) 特開 昭58−120241(JP,A) 特開 平4−74661(JP,A) 特開 平2−243364(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/445 G02F 1/13 505 G02F 1/133 510 G03G 15/01 112 G03G 15/04 111

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の種類のカラー光を出射する露光装
    置と、シャッターアレイとを備え、前記露光装置からの
    カラー光に同期し、かつ画像信号に応じてシャッターア
    レイの各画素を開閉して、感光紙上にカラー画像の光書
    き込みを行うカラー画像形成装置において、前記露光装
    置は少なくとも3種類のカラー光を順次出射し、前記シ
    ャッターアレイは複数列の画素列を有し、これら画素列
    感光紙の移動方向に直交して配置し、前記露光装置か
    らの各カラー光毎に、該カラー光に同期して、前記シャ
    ッターアレイの、感光紙に対する相対移動方向の最前列
    に位置する画素列から、複数列づつ順次選択し、選択さ
    れた画素列に対応する画素は画像データに応じて開閉
    し、選択されない画素列に対応する画素は閉状態にし、
    前記シャッターアレイに対して相対的に移動する感光紙
    上に、カラー画像の光書き込みを行うことを特徴とする
    カラー画像形成装置。
  2. 【請求項2】 露光装置から出射される少なくとも3種
    類のカラー光が、赤色、緑色、青色の光であることを特
    徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。
  3. 【請求項3】 シャッターアレイの各画素の形状が方形
    であり、感光紙の移動方向の長さと、これに直交する方
    向の長さの比がほぼ1対3であることを特徴とする請求
    項1に記載のカラー画像形成装置。
  4. 【請求項4】 順次選択される画素列が3列であり、
    種類のカラー光の露光時間の間に、感光紙がシャッター
    アレイに対して相対的に、前記画素列の1列分移動する
    ことを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 前記シャッターアレイと感光紙とは、連
    続して相対的移動を行うことを特徴とする請求項1に記
    載のカラー画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記シャッターアレイは液晶シャッター
    アレイであることを特徴とする請求項1に記載のカラー
    画像形成装置。
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