JP3432065B2 - エチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジョンの製造方法 - Google Patents

エチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジョンの製造方法

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正美 日暮
広記 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乳化分散剤とグリコ
ールエーテル類を含有させたエチレン−脂肪酸ビニル系
樹脂エマルジョンの製造方法に関し、特に、初期接着性
が優れるエチレン−酢酸ビニル系樹脂エマルジョンの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】乳化分散剤とグリコールエーテル類を含
有したエチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジョンは、
耐水性、接着性、及び耐熱性と耐寒性とのバランスに優
れ、特に従来の芳香族系の溶剤を添加しなくても、添加
したエマルジョンと同等以上の性能を示し、環境問題を
背景にした市場動向である芳香族系溶剤の脱化が図れる
エマルジョンとして期待される。また、従来通り芳香族
系溶剤を添加すれば、従来の製品より格段に性能が向上
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように環境的に優
れる乳化分散剤とグリコールエーテル類を含有させたエ
チレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジョンも欠点を有す
る。すなわち、グリコールエーテルと乳化分散剤を特徴
化したことにより、従来の製品に比べ初期接着性が劣
る。近年、塗工機の進歩や生産性向上のため、塗工、製
品化が高速化しつつある。この初期接着性が劣ると例え
ば接着の場合は基材と被着体にズレがおきて不良品が発
生するばかりでなく、生産性の低下を余儀なく招く等の
不都合が生じる。この初期接着性を高めようとして、乳
化分散剤を従来の方法のように使用しようとすれば、接
着性自体が低下して芳香族系溶剤の脱化を図ることが困
難になる。
【0004】本発明は、このような従来技術の問題点、
困難な点を解決し、耐水性、接着性、及び耐熱性と耐寒
性とのバランスに優れる点を維持しながら、初期接着性
を改良したエチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジョン
の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々考究
の結果、乳化分散剤とグリコールエーテル類を含有させ
たエチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジョンを製造す
る際に特定の重合開始ラジカルを用いることにより、上
記の本発明の目的を達成し得ることを見出し、本発明に
至った。
【0006】すなわち、本発明は乳化分散剤と3−メト
キシ−3−メチル−1−ブタノール、エチレングリコー
ルモノ−t−ブチルエーテル及びエチレングリコールモ
ノ−n−ブチルエーテルからなる群より選ばれた少なく
とも1種のグリコールエーテル類の存在下、水媒体中で
エチレンと脂肪酸ビニル単量体、更に必要に応じてエチ
レン及び/又は脂肪酸ビニルと共重合可能な他の単量体
を、下記化2で表される重合開始ラジカルを用いて共重
合することを特徴とするエチレン−脂肪酸ビニル系樹脂
エマルジョンの製造方法である。
【0007】
【化2】
【0008】式中、R1 、R2 、R3 は水素、酸素、ア
ルキル基、アルケニル基、またはフェニル基である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明における重合開始ラジカルを発生す
る重合開始剤としては、1,1,3,3−テトラメチル
ブチルハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロ
パーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等
のハイドロパーオキサイド類、1,1,3,3−テトラ
メチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の
パーオキシエステル類、ジ−t−ブチルパーオキシド等
のパーオキシエーテル等を挙げることができる。このな
かで好ましくはt−ブチルハイドロパーオキサイドやt
−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等のt
−ブトキシラジカルを発生する重合開始剤が挙げられ、
特に好ましくは、t−ブチルハイドロパーオキサイドを
用いたときに優れた効果を有する。また、これらは単独
でもあるいは2種類以上を併用して使用することもでき
る。更に、これらの重合開始剤と還元剤とを組み合わせ
たレドックス系開始剤も好適に使用することができる。
【0011】本発明におけるエチレン−脂肪酸ビニル系
樹脂エマルジョンとしては、エチレンと脂肪酸ビニル単
量体、更に必要に応じてエチレン及び/又は脂肪酸ビニ
ルと共重合可能な他の単量体との共重合により得られる
ものであるが具体的には、エチレン−脂肪酸ビニル樹脂
エマルジョン、またはエチレン、脂肪酸ビニルとエチレ
ン及び/又は脂肪酸ビニルと共重合可能な他の単量体と
の共重合樹脂エマルジョンが挙げられる。本発明におけ
る脂肪酸ビニル単量体としては酢酸ビニル、プロピン酸
ビニル、酪酸ビニル、炭素数5〜30の脂肪酸ビニル等
が挙げられるが酢酸ビニルが好ましい。尚、これらの使
用に関しては単独でもよく、2種類以上を選び併用して
もよい。又、エチレン及び/又は脂肪酸ビニルと共重合
可能な他の単量体としては例えば、(メタ)アクリル酸
エステル類〔(メタ)アクリル酸のメチル、エチル、ブ
チルエステル、2−エチルヘキシルエステル等〕、エチ
レン以外のオレフィン類、含ハロゲン系単量体(塩化ビ
ニル、弗化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニリデン
等)、芳香族を有する単量体類(スチレン、アルキル置
換スチレン等)、アルキルビニルエーテル類、アクリル
アミド類、重合性不飽和カルボン酸単量体、例えば、一
塩基酸単量体〔アクリル酸、メタアクリル酸、(イソ)
クロトン酸等〕、多塩基性単量体(マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸等)及び、そのモノ、及びジエステル、
重合性多塩基無水物(無水マレイン酸等)、ジエン類
(ブタジエン、クロロプレン等)、多官能性単量体(エ
チレングリコールジメタクリレート、トリメチルプロパ
ントリアクリレート、ジアリルフタレート、トリアリル
シアヌレート等)などを挙げることができる。また、こ
れらは単独でもあるいは2種類以上を併用して使用する
こともできる。尚、本発明におけるエチレン−脂肪酸ビ
ニル系樹脂エマルジョンの固形分中のエチレン含有量に
おいては特に規定はないが好ましくは4〜40重量%、
特に好ましくは10〜30重量%である。4重量%未満
ではエマルジョン樹脂としたときには接着剤において凝
集力が強くなりプラスチックに対する接着力が弱くなり
好ましくない。又、40重量%を超えると重合時の反応
圧力等の設備上の問題や接着剤において凝集力が弱くな
りプラスチックに対する接着剤として不適である。ま
た、エチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジョンの固形
分中のエチレン、脂肪酸ビニル以外の共重合成分の含有
量においては特に規定はないが好ましくは、5〜50重
量%、特に好ましくは10〜40重量%である。5重量
%未満では、その第3成分の効果が発揮されず、また、
50重量%を越えるとエチレン−脂肪酸ビニル樹脂の本
来の接着性が阻害され好ましくない。
【0012】本発明におけるグリコールエーテル類と
、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、エチ
レングリコールモノ−t−ブチルエーテル及びエチレン
グリコールモノ−n−ブチルエーテルからなる群より
ばれた少なくとも1種である化合物、特に好ましくは3
−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールであり、これ
を用いたときに優れた効果を有する。また、これらの
使用に関しては単独でもよく、2種類以上を選び併用し
てもよい。
【0013】また、グリコールエーテル類の添加量は、
エチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジョンの固形分1
00重量部に対して、好ましくは、0.5〜30重量
部、特に好ましくは2.0〜10重量部である。添加量
が0.5重量部未満では、エマルジョンにおいて、重合
安定性が劣るか、或いは耐水性、接着性、及び耐熱性と
耐寒性とのバランスに対する効果が得られ難い。一方、
30重量部を越えた場合にも、耐水性、接着性、耐熱性
と耐寒性とのバランス、及び重合安定性を低下させる原
因となるので、添加量は上記のように0.5〜30重量
部の範囲が好ましい。
【0014】本発明で用いられる乳化分散剤としては、
例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース等の水溶性高分子、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンブロックコポリマー等のノニオン性界面活性
剤、ラウリル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩等のアニオン性界面活性剤等が挙げられるが特に
好ましくはポリビニルアルコールが挙げられる。これら
の使用に関しては単独でもよく、2種類以上を選び併用
してもよい。
【0015】乳化分散剤として用いるポリビニルアルコ
ールにおいて、その物性は平均重合度が200〜450
0のものが好ましく、さらに300〜2400のものが
特に好ましく、またその鹸化度は65モル%以上のもの
が好ましく、さらに80〜99モル%のものが特に好ま
しい。また、他の単量体、例えばアクリルアミド、無水
マレイン酸等をポリビニルアルコールと共重合したも
の、あるいはポリビニルアルコールの一部をカルボキシ
ル化、スルフォン化、メルカプト化、アセトアセチル
化、アセチル化などの手段で化学修飾したものを用いて
も良い。これらは単独で、もしくは併用して使用するこ
とができる。
【0016】乳化分散剤として用いるポリビニルアルコ
ールの添加量は、エチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマル
ジョンの固形分100重量部中において、好ましくは
0.1〜10重量部、特に好ましくは0.5〜5重量部
である。ポリビニルアルコールの添加量が0.1重量部
未満であると、乳化力が十分でなく、重合反応中に凝集
物の発生が頻発し、一方10重量部を越えた場合には重
合反応中に増粘が起こって撹拌を阻害し、また異常発熱
するなど安定した重合が困難になるので、添加量は上記
のように、0.1〜10重量部の範囲が好ましい。
【0017】また、ポリビニルアルコールの添加量は、
同時に添加されるグリコールエーテル類の量とも強く関
係する。すなわち、グリコールエーテル類もそれ自身が
乳化力を有するため、併用されるグリコールエーテル類
の量が多い系では、ポリビニルアルコールの添加量は少
量でも乳化の安定は維持される。また、この場合ポリビ
ニルアルコールを減量したことに由来する接着性への効
果は一段と向上する。一方、これとは逆にグリコールエ
ーテル類の添加量の少ない系では、乳化の安定性を保つ
ためにポリビニルアルコール量の添加量を極端に少なく
することはできない。
【0018】本発明のエマルジョンを得るために用いら
れる重合方法としては、公知の乳化重合方法が用いら
れ、例えば、モノマー逐次添加法、一括仕込法、二段重
合法等が挙げられるが特にこれらに限定はされない、ま
た、本発明におけるエマルジョンには、通常使用される
添加剤を添加することができる。この添加剤の例として
は、有機溶剤類(トルエン、キシレン等の芳香族類、ア
ルコール類、ケトン類、エステル類、含ハロゲン系溶剤
類等)、可塑剤、沈澱防止剤、増粘剤、流動性改良剤、
防腐剤、防錆剤、消泡剤、充填剤、湿潤剤、着色剤等が
ある。
【0019】
【実施例】次に本発明の実施例について詳細を述べる
が、これらの実施例によって本発明は何ら制限されるも
のではない。
【0020】実施例1 ポリビニルアルコール(電気化学工業株式会社製商品名
デンカ・ポバールB−17:平均重合度1700、鹸化
度88モル%と前記商品名デンカ・ポバールB−05:
平均重合度500、鹸化度88%を重量比で2:3とし
た混合物)1173g、酢酸ナトリウム90g及び純水
40kgよりなるポリビニルアルコール水溶液、助触媒
としてのソジウムアルデヒドスルホキシレート54g、
エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA)4
g、硫酸第一鉄2g及び純水800gの混合物の全量、
3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール2.35k
g(株式会社クラレ製商品名ソルフィット)、ならびに
前添加の酢酸ビニル31.6kgを130L重合缶に仕
込んだ。次いで、撹拌下に重合缶内を窒素ガスで置換し
たのち、昇温しながら、エチレン8.7kgを仕込ん
だ。
【0021】エチレン仕込終了後、内液温度が55℃に
達し、その時点からt−ブチルハイドロパーオキサイド
(tBHP:日本油脂株式会社製商品名パーブチルH)
の5%水溶液3kgを7時間かけて重合系に連続して添
加した。上記tBHP水溶液の添加開始約3時間後か
ら、約2時間かけて後添加の酢酸ビニル15.3kgを
重合系に連続して添加した。
【0022】重合終了後、純水及び/またはアンモニア
水により固形分及びpHを4〜6に調節してエチレンと
酢酸ビニルの組成が重量比で15:85のエチレン−酢
酸ビニル共重合体エマルジョンを得た。得られたエマル
ジョンについて接着特性を測定した。下記表1に重合処
方及びエマルジョン(Em)の物性を示した。また、得
られたエマルジョンにつき測定した接着特性の結果を下
記表2に示した。
【0023】実施例2〜5 グリコールエーテルの種類、重合開始剤の種類、及びポ
リマー組成を変えて実施例1と同様にエマルジョンを作
製し、得られたエマルジョンについて接着特性を測定し
た。なお、実施例3で使用したグリコールエーテルは丸
善石油化学株式会社製商品名スワソルブETB(エチレ
ングリコールモノ−t−ブチルエーテル)であり、実施
例4で使用した重合開始剤は日本油脂株式会社製商品名
パーオクタH(1,1,3,3−テトラメチルブチルハ
イドロパーオキサイド)である。下記表1に各実施例に
おける重合処方及びエマルジョン(Em)の物性を示し
た。また、各実施例において得られたエマルジョンにつ
き測定した接着特性の結果を下記表2に示した。
【0024】実施例6 実施例2によるエマルジョンを100重量部計量し、ト
ルエン2.5重量部、キシレン2.5重量部をエマルジ
ョンに添加し、撹拌を行い混合させた。下記表1に重合
処方及びエマルジョン(Em)の物性を示した。また、
得られたエマルジョンにつき測定した接着特性の結果を
下記表2に示した。
【0025】
【表1】
【0026】注1)ポリマー組成 エチレン−酢酸ビニ
ル系樹脂エマルジョンのポリマー組成中の各組成の重量
部を意味する。
【0027】2)MMB 3−メトキシ−3−メチル−
1−ブタノール(株式会社クラレ製商品名ソルフィッ
ト) ETB エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル
(丸善石油化学株式会社製商品名スワソルブETB) 3)tBHP t−ブチルハイドロパーオキサイド(日
本油脂株式会社製商品名パーブチルH(−69)) TMBHP 1,1,3,3−テトラメチルブチルハイ
ドロパーオキサイド(日本油脂株式会社製商品名パーオ
クタH) APS 過硫酸アンモニウム(三菱ガス化学株式会社
製) 4)固形分 エマルジョンを105±2℃で3時間送風
乾燥させた後の蒸発残分を測定した。
【0028】5)粘度 エマルジョンを30±1℃にし
て東京計器株式会社製のBM型回転粘度計を使用して1
2回転時の測定値を求めた。
【0029】6)機械安定性 エマルジョンをJIS
K 6387に準じて理学工業株式会社製マロン式安定
度試験機(10Kg、1000rpm、5分)を用いて
機械的にシェアーをかけたときに、エマルジョンから発
生する粗粒子(100メッシュ篩上の残さ)の含有率を
測定した。数値が高い程、機械的安定性が劣ることとな
る。
【0030】
【表2】
【0031】注7)初期接着性 20℃または5℃の温
度条件下でエマルジョンを加工紙A(Kライナー)にバ
ーコーターで60g/m2 塗布して直ちに上質紙を重ね
合わせ2kgの圧着ローラーで1往復させ試験体とし
た。貼り合せ5秒後から、5秒毎にカッターナイフでコ
の字形に切れ目を入れ、手で強制剥離して紙破状態を観
察し完全全面紙破になる迄の時間を測定した。
【0032】8)接着性 5℃の温度条件下でエマルジ
ョンを加工紙B(ラミネート紙)と加工紙C(プレスコ
ート紙)にバーコーターで40g/m2 塗布して直ちに
上質紙を重ね合わせ2kgの圧着ローラーで1往復させ
そのまま2日養生し試験体とした。養生後の試験体を手
で強制剥離して紙破状態を判定した。
【0033】接着性判定 ◎ 材破 ○ 表層材破 △ 一部材破 × 界面破壊(剥離) 比較例1 実施例1において、t−ブチルハイドロパーオキサイド
のかわりに、過硫酸アンモニウムを使用したことを除い
ては実施例1と同様におこなってエマルジョンを作製
し、得られたエマルジョンについて接着特性を測定し
た。下記表3に重合処方及びエマルジョン(Em)物性
を示した。また得られたエマルジョンにつき測定した接
着特性の結果を下記表4に示した。
【0034】比較例2 実施例5において、t−ブチルハイドロパーオキサイド
のかわりに、過硫酸アンモニウムを使用したことを除い
ては実施例5と同様におこなってエマルジョンを作製
し、得られたエマルジョンについて接着特性を測定し
た。下記表3に重合処方及びエマルジョン(Em)物性
を示した。また得られたエマルジョンにつき測定した接
着特性の結果を下記表4に示した。
【0035】比較例3 実施例1において3−メトキシ−3−メチル−1−ブタ
ノールを添加しないことを除いては実施例1と同様にお
こなってエマルジョンを作製し、得られたエマルジョン
について接着特性を測定した。下記表3に重合処方及び
エマルジョン(Em)物性を示した。また得られたエマ
ルジョンにつき測定した接着特性の結果を下記表4に示
した。
【0036】比較例4 比較例1において、エマルジョンを固形分中のエチレン
含量が30%のエチレン−酢酸ビニルエマルジョンに変
え、かつ、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール
を添加しないこと以外は比較例1と同様な操作を行い接
着特性を測定した。下記表3に重合処方及びエマルジョ
ン(Em)物性を示し、下記表4に測定した接着特性の
結果を示した。
【0037】比較例5 実施例6において、3−メトキシ−3−メチル−1−ブ
タノールを添加しないこと以外は実施例6と同様な操作
を行い接着特性を測定した。下記表3に重合処方及びエ
マルジョン(Em)物性を示し、下記表4に測定した接
着特性の結果を示した。
【0038】比較例6 実施例1において、ポリビニルアルコールを用いないこ
と以外は実施例1と同様に行ったが、重合時において重
合率が30%程に達したときに反応系において重合体の
凝集体(ブロック)が発生し、引き続き重合反応を行う
ことが出来なかった。
【0039】
【表3】
【0040】注1)〜6) 上記表1の注1)〜6)に
同じ。
【0041】
【表4】
【0042】注7)〜8) 上記表2の注7)〜8)に
同じ。
【0043】
【発明の効果】本発明の製造方法においては、乳化分散
剤とグリコールエーテル類を含有させたエチレン−脂肪
酸ビニル系樹脂エマルジョンの耐水性、接着性、及び耐
熱性と耐寒性とのバランスの優れた点を維持しながら、
初期接着性を改良したもので、その工業的価値が高い製
造方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09J 129/02 C09J 129/02 (72)発明者 永沢 滋 埼玉県蓮田市椿山4−27−3 (72)発明者 井手本 憲二 埼玉県浦和市道場2−11−12 第5旭コ ーポ (72)発明者 日暮 正美 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化 学工業株式会社千葉工場内 (72)発明者 山本 広記 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化 学工業株式会社千葉工場内 (72)発明者 小手 和洋 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化 学工業株式会社千葉工場内 (56)参考文献 特開 平6−100751(JP,A) 特開 昭63−46252(JP,A) 特開 昭64−62347(JP,A) 特公 昭52−34650(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 123/08 C08F 2/24 C08F 4/34 C08F 210/02 C08F 218/02 C09J 129/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳化分散剤と3−メトキシ−3−メチル
    −1−ブタノール、エチレングリコールモノ−t−ブチ
    ルエーテル及びエチレングリコールモノ−n−ブチルエ
    ーテルからなる群より選ばれた少なくとも1種のグリコ
    ールエーテル類の存在下、水媒体中でエチレンと脂肪酸
    ビニル単量体、更に必要に応じてエチレン及び/又は脂
    肪酸ビニルと共重合可能な他の単量体を、下記化1で表
    される重合開始ラジカルを用いて共重合することを特徴
    とするエチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジョンの製
    造方法。 【化1】 式中、R、R、Rは水素、酸素、アルキル基、ア
    ルケニル基、またはフェニル基である。
  2. 【請求項2】 重合開始ラジカル部分の酸素原子に隣接
    する炭素が4級炭素であることを特徴とする請求項1記
    載のエチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジョンの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 重合開始ラジカルがt−ブトキシラジカ
    ルであることを特徴とする請求項1又は2記載のエチレ
    ン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジョンの製造方法。
  4. 【請求項4】 重合開始ラジカルを発生する重合開始剤
    がt−ブチルハイドロパーオキサイドである請求項1、
    2又は3記載のエチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジ
    ョンの製造方法。
  5. 【請求項5】 エチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジ
    ョンがエチレン−酢酸ビニル樹脂エマルジョンである、
    請求項1、2、3又は4記載のエチレン−脂肪酸ビニル
    系樹脂エマルジョンの製造方法。
  6. 【請求項6】 エチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジ
    ョンがエチレン、酢酸ビニル及びエチレン及び/又は脂
    肪酸ビニルと共重合可能な他の単量体の共重合エマルジ
    ョンである、請求項1、2、3又は4記載のエチレン−
    脂肪酸ビニル系樹脂エマルジョンの製造方法。
JP33467695A 1995-12-22 1995-12-22 エチレン−脂肪酸ビニル系樹脂エマルジョンの製造方法 Expired - Fee Related JP3432065B2 (ja)

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