JP3431864B2 - 路面排水処理施設 - Google Patents

路面排水処理施設

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JP3431864B2
JP3431864B2 JP22808099A JP22808099A JP3431864B2 JP 3431864 B2 JP3431864 B2 JP 3431864B2 JP 22808099 A JP22808099 A JP 22808099A JP 22808099 A JP22808099 A JP 22808099A JP 3431864 B2 JP3431864 B2 JP 3431864B2
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俊一 烏田
秀樹 石本
剣一 金尾
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ケイコン株式会社
日本道路公団
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、国道あるいは高速
自動車道等の舗装道路の路面から集水される汚水から汚
物を取り除いて排水する路面排水処理槽に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】国道あるいは高速自動車道等は、交通量
の増大、車両の大型化、重量化によって、その路面排水
には、土砂、塵埃、タイヤ屑、オイル等が含まれてい
る。これらの道路区域から流出する排水は、法的な規制
の対象外であるが近辺の水田や池に流入して、水質悪化
をもたらしている。しかし、排水の法的規制としては、
公共用水域の水域汚濁防止のために特定事業場から公共
用水域に排出される水質について定めた排水基準、ある
いは農業用水基準はあるが、路面排水については、従来
は法的規制外であったため、側溝は設けるものの特別の
浄化設備は特になく、粗ゴミを漉すレードルが仕掛けて
ある程度のものが多かった。ところでこのような国道あ
るいは高速自動車道等の周辺の環境が田畑の耕作地で特
にきれいな水を要求する植物を栽培している地理的背景
にある場合には、特に路面排水の適切な水質浄化が要求
される。とりわけ道路周辺の耕作地から黒い水と称さ
れ、上記の路面排水に含まれる土砂、塵埃、タイヤ屑、
オイル等からなり、特に路面排水に浮遊懸濁する1mm
以下の土砂粒子やカーボン等の懸濁物で通常SSと称す
るもので、このSSを除去する要求は無視することはで
きない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、路面排水の
上記問題を解消することであり、国道あるいは高速自動
車道等における道路区域から出る路面排水による汚水が
流入して道路周辺の水田や池に害を与えることを防止す
るために、道路側溝から集められた路面排水を流す排出
溝の近くの路側法面に敷設して、道路側溝から出た路面
排水を受入れて路面排水中に含有されている土砂、塵
埃、タイヤ屑や、アスファルトなどから出るオイル等を
分離し、特に黒い水と称される土砂粒子やカーボンなど
の懸濁浮遊物のSSを取り除いて水質浄化を図るメンテ
ナンスおよぴコストパフォーマンスに優れた路面排水処
理施設を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段は、路面排水の排水溝6の近くの法面21に路
面排水処理施設の処理槽1を設置し、排水溝6をバイパ
スして路面排水を処理槽1で浄化処理して処理水を排水
溝6に戻す路面排水処理施設である。処理槽1は内部は
仕切壁5で複数に区切られ、路面排水を受け入れる流入
貯槽2とその後段の整流貯槽3とさらにその後段の流出
貯槽4からなる。処理槽1は、法面21に一部埋設して
水平に敷設するので、図1に示すように排水溝6が法面
21の傾斜に沿って流下している場合は、排水溝6と直
角向きの縦置きに配設され、図12に示すように排水溝
6が法面の傾斜とほぼ直角の道路方向に流下している場
合は、排水溝6と平行の横置きに配設される。
【0005】請求項1の発明では、短手方向の複数の仕
切壁5により長手方向の一端から他端に流入貯槽2と整
流貯槽3と流出貯槽4からなる複数の連設貯槽に区画し
た長方形の処理槽1を有し、路面排水の排出溝6の上流
側に路面排水の取水口8を形成した路面排水流入路14
を設け、該流入路14の吐出口13を処理槽1の長手方
向の一端である流入貯槽2の短手方向槽壁12の上部に
配設して該流入路14を排出溝6のバイパスとし、処理
槽1の各仕切壁5に槽底15と仕切壁上端16との間に
1段または複数段の連通孔17を形成し、処理槽1の長
手方向の他端側にある流出貯槽4の内部に処理水排出用
の処理水取入口18を有する処理排水管20を仕切壁5
および流入貯槽2の短手方向槽壁12に貫通させ、該処
理排水管20の処理水排出口19を下流側の排出溝6に
臨ませたことを特徴とする路面排水処理施設である。
【0006】請求項2の発明では、処理槽1の流入貯槽
2、整流貯槽3、流出貯槽4からなる各貯槽は、内壁面
に酸化チタンを主成分とする光触媒コーティング層を有
することを特徴とする請求項1の手段における路面排水
処理施設である。
【0007】請求項3の発明では、処理槽1の整流貯槽
3は、槽上にオイルスキマーを有することを特徴とする
請求項1または2の手段における路面排水処理施設であ
る。
【0008】請求項4の発明では、請求項1〜3のいず
れか1項の手段におけるに路面排水処理施設において、
路面排水取水口8は排出溝6の上流側に設けた堰9に形
成されていることを特徴とする路面排水処理施設であ
る。
【0009】請求項5の発明では、請求項1〜3のいず
れか1項の手段における路面排水処理施設において、路
面排水取水口8は排出溝6の上流側の溝底部7に設置の
プレート10に開口の複数の孔11からなることを特徴
とする路面排水処理施設である。
【0010】請求項6の発明では、排出溝6は道路側部
の法面21の傾斜方向の下降方向に形成され、処理槽1
はその長手方向を該排出溝6に直角に縦置き設置されて
いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項の手
段における路面排水処理施設である。
【0011】請求項7の発明では、請求項1〜6のいず
れか1項の手段における路面排水処理施設において、路
面排水吐出口13のある一端側の流入貯槽2より後段の
貯槽に、路面排水吐出口13よりやや高い位置に溢流水
取入口22を有し、処理水排出口19より上流の排出溝
6に溢流水排出口24を有する溢流水排水管23を付加
的に設置したことを特徴とする路面排水処理施設であ
る。
【0012】請求項8の発明では、請求項7の手段にお
ける路面排水処理施設において、溢流水取入口22を有
する貯槽の隣接後段にさらに貯槽を設け、該隣接後段の
貯槽との間の仕切壁5には連通孔17を設けることな
く、該仕切壁5の上端の高さを他の仕切壁5に有する最
上段の連通孔17と路面排水吐出口13との間の高さと
して貯槽間の溢流口25としたことを特徴とする路面排
水処理施設である。
【0013】請求項9の発明では、路面排水の排出溝6
は道路側部の法面21の傾斜方向と直角方向に形成し、
処理槽1はその長手方向を排出溝6と平行に横置き設置
されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1
項の手段における路面排水処理施設である。
【0014】請求項10の発明では、請求項9の手段に
おける路面排水処理施設において、整流貯槽3の前段側
の貯槽とその隣接後段側の貯槽との間の仕切壁5に連通
孔17を設けることなく、該仕切壁5の上端の高さを他
の仕切壁5に有する最上段の連通孔17と路面排水吐出
口10との間の高さにして貯槽間の溢流口25としたこ
とを特徴とする路面排水処理施設である。
【0015】請求項11の発明では、処理槽1の長手方
向槽壁26と同長の土留め壁版27と処理槽1の短手方
向槽壁12の上端および仕切壁5の上端に載って該土留
め壁版27から直角方向に突出する槽壁支持版28およ
び仕切壁支持版29からなる土留めブロック30を設
け、該土留めブロック30の土留め壁版27を道路側部
法面の上方側に配置して処理槽1の上に載置しているこ
とを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項の手段に
おける路面排水処理施設である。
【0016】請求項12の発明では、長方形の周枠壁5
0と短手方向の複数の仕切壁51と底52からなり周枠
壁上端53を上段のブロックとの相欠き継ぎ構造54に
形成している底枠ブロック55と、長方形の周枠壁50
と短手方向の複数の仕切壁51からなり周枠壁上端53
および周枠壁下端56を上下段のブロックとの相欠き継
ぎ構造54に形成している中間枠ブロック57と、長方
形の周枠壁50と短手方向の複数の仕切壁51からなり
該長方形の周枠壁50の一方の長手方向の周枠壁50
で、かつ、一方の短手方向の周枠壁50側に路面排水吐
出口13を有し、周枠壁上端53に上段の土留めブロッ
ク30との、かつ、周枠壁下端56に下段のブロックと
の相欠き継ぎ構造54に形成し、仕切壁下端58に仕切
壁51を連通する切欠き部59を有し、かつ、該長方形
の周枠壁50の一端側の短手方向の周枠壁50に排水管
挿通孔66を有する上部枠ブロック60からなり、複数
の仕切壁51により路面排水吐出口13を有する一端側
の流入貯槽2と中間部の整流貯槽3と処理水取り入れ口
18を有する他端側の流出貯槽4に仕切られていること
を特徴とする路面排水処理施設の処理槽用の組ブロック
である。
【0017】請求項13の発明では、請求項12の手段
における組ブロックにおいて、中間枠ブロック57と上
部枠ブロック60の間に、長方形の周枠壁50と短手方
向の複数の仕切壁51からなり周枠壁上端53および周
枠壁下端56を上下段のブロックとの相欠き継ぎ構造5
4に形成し仕切壁下端58に仕切壁51を連通する切欠
き部59を有する切欠き部付き中間枠ブロック61を追
加したことを特徴とする路面排水処理施設の処理槽用の
組ブロックである。
【0018】請求項14の発明では、請求項12または
13の手段における組ブロックにおいて、路面排水吐出
口13を有する側の周枠壁50と仕切壁51に排水管挿
通孔66を有することを特徴とする路面排水処理施設の
処理槽用の組ブロックである。
【0019】請求項15の発明では、請求項12の手段
における組ブロックの中間枠ブロック57の下端に切欠
き部59を設け、かつ、上部枠ブロック60に代えて、
他方の短手方向の周枠壁50の一部上端62を仕切壁5
1の下端の切欠き部59より高い位置まで上端から切欠
いて上端切欠き部77を設けて溢流口25とした切欠き
部付き上部枠ブロック61を配設した組ブロックを前段
組ブロック63とし、前段組ブロック63の溢流口側に
隣接して、周枠壁50と底64からなり周枠壁50の周
枠壁上端53を上段のブロックとの相欠き継ぎ構造54
に形成している底枠ブロック55と、周枠壁50と周枠
壁上端53および周枠壁下端56を上下段のブロックと
の相欠き継ぎ構造54に形成している中間枠ブロック5
7と、周枠壁50からなり前段組ブロック63の一部切
欠き付き上部枠ブロック61と隣接する周枠壁50に前
段組ブロック63の溢流口25と同形状の溢流口25を
有し周枠壁上端53および周枠壁下端56を上下段のブ
ロックとの相欠き継ぎ構造54に形成している上部枠ブ
ロック61からなる後段組ブロック65を連設し、複数
の仕切壁51により路面排水吐出口13を有する一端側
の流入貯槽2と中間部の複数の整流貯槽3と処理水取り
入れ口18を有する他端側の流出貯槽4に仕 切られてい
ことを特徴とする路面排水処理施設の処理槽用の組ブ
ロックである。
【0020】請求項16の発明では、請求項15の手段
における組ブロックにおいて、後段組ブロック65は、
底枠ブロック55、中間枠ブロック57および上部枠ブ
ロック61の全てのブロックは仕切壁51を有し、これ
らの中間枠ブロック57および上部枠ブロック61の仕
切壁下端58に仕切壁51を連通する切欠き部59を有
ることを特徴とする路面排水処理施設の処理槽用の組ブ
ロックである。
【0021】請求項17の発明では、請求項15の手段
における組ブロックにおいて、前段組ブロック63の路
面排水吐出口13を有する側の周枠壁50および仕切壁
51と、かつ、前段組ブロック63および後段組ブロッ
ク65の溢流口25を有する周枠壁50に排水管挿通孔
66を有することを特徴とする路面排水処理施設の処理
槽用の組ブロックである。
【0022】請求項18の発明では、請求項15の手段
における組ブロックにおいて、前段組ブロック63の路
面排水吐出口13を有する側の周枠壁50および仕切壁
51と、かつ、前段組ブロック63および後段組ブロッ
ク65の溢流口25を有する周枠壁50と後段ブロック
65の仕切壁51に排水管挿通孔66を有することを特
徴とする路面排水処理施設の処理槽用の組ブロックであ
る。
【0023】請求項19の発明では、請求項12〜18
のいずれか1項の手段における組ブロックにおいて、上
部枠ブロックの周枠壁50の長手方向枠壁67と同長の
土留め壁版27と、上部枠ブロックの周枠壁50の短手
方向枠壁68の上および仕切壁51の上に沿って該土留
め壁版27から直角前方に突出する端手方向支持壁版6
9および中間支持壁版70からなる土留めブロック30
を相欠き継ぎ構造54で上部枠ブロックの上に載置して
いることを特徴とする路面排水処理施設の処理槽用の組
ブロックである。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を用い
て説明する。本発明の路面排水処理施設は、道路側溝で
集められた路面排水を道路側部から下方に下る法面21
に上方から下方に配設した排出溝6あるいは法面21の
下方で道路と平行に配設された排出溝6から流入路14
によりバイパスして処理槽1に流入させ、処理槽1で路
面排水に含有される土砂、塵埃、タイヤ屑、アスファル
トなどから出てくるオイル等を分離し、浄化した処理水
を排出溝6の下流に戻す設備である。
【0025】処理槽1は、例えば、4300mm×15
00mmの長方形で深さ1350mmを最小の処理槽の
大きさとするもの、あるいは5トンタイプのもので31
00mm×1400mmの長方形で深さ1700mmの
処理槽の大きさとし、これらは最下段の底枠ブロック5
5と中段の中間枠ブロック57と最上段の上部枠ブロッ
ク60を、あるいは最下段の底枠ブロック55と最上段
の上部枠ブロック60をそれぞれ相欠き継ぎ構造54で
上下を継いで形成したコンクリートブロック製とする。
上部枠ブロック60の上にはさらに法面の盛土の流入を
防止するための土留め用の土留めブロック30を載置し
ている。
【0026】排出溝6は通常は240mm×240mm
のU型トラフからなるものとする。排出溝6からのバイ
パスである流入路14への路面排水の取り込みは、処理
槽1より高位置にある排出溝6の位置に堰9を設け、堰
9の上の排出溝側壁に開口した取水口8から取り入れ
る。例えば、上流側に流入口を有し下流側の流路に堰9
を設けて流路を分岐させた分流ソケットを排出溝6に敷
設して行うこともできる。ところで、多量の雨が降った
ような場合に路面排水の初期のものは多量にオイルや土
砂やその他のSSを含有しているが、ある一定時間に至
るまではこれらは流入路14から処理槽1に流入されて
処理されるが、この一定時間を経過するとオイルや土砂
やSSなどは既に流出し去って路面排水中には含まれな
くなる。そこで、この堰9の高さを上記のオイルや土砂
やSSなどの含まれなくなるまでの間は、全ての路面排
水を堰9でせき止めて流入路14に流入させる高さに設
定し、それ以上の時間が経過した場合は堰9をオーバー
フローして直接排出溝6に流出する高さとする。あるい
は、堰9の代わりに取水桝を排出溝6に設け、この取水
桝の上の排出溝6の溝底部7の面に例えばパンチングに
より開口した複数の孔11を設けた鉄製のプレート10
すなわちパンチングプレートを載置し、この孔11を取
水口8として流入路14へ路面排水を取り入れる。この
パンチングプレートは、パンチングにより開口したもの
に限らず鋳造によるグレーティング構造のものでも良
く、これも含めて本発明ではパンチングプレートと称す
る。パンチングプレートは溝底面から上方に突出しない
ように落とし込みとし、この下方は取水桝71となって
いる。取水桝71の中には適宜ろ過材73を配設して大
きな異物をろ過して流入路14へ路面排水を取り入れる
こともできる。
【0027】このように溝底部7の孔11をパンチング
したプレート10から路面排水を取り入れるので、仮に
多量の路面排水が発生した場合は、一部の路面排水は取
水桝71が満杯となり、パンチングプレートから下方の
取水桝へ取水されずに排出溝6をそのまま下方に流下す
る。さらに取水桝71の底部は流入路14へ接続されて
いる。取水桝71への流入量は孔21の配置、孔径およ
び処理槽1への流入路14である勾配調整側溝72の底
面勾配で調整する。図1〜3の排水処理施設では勾配調
整側溝72は設けてなく、図4〜6の排水処理施設では
勾配調整側溝72を設けている。図7の(a)に図6の
取水桝71のA−A線で切断した断面図を示し、図7の
(b)に図6の取水桝71のB−B線で切断した断面図
を示している。
【0028】本発明では、上記のように法面21に上方
から下方に配設した排出溝6から取り入れる処理槽1は
排出溝6に対して処理槽1の長手方向を直角に配設する
縦置き設置となっており、これらは図1、図4、図8お
よび図10の斜視図に示している。また法面21の下方
で道路と平行に配設した排出溝6から取り入れる処理槽
1は排出溝6の方向と処理槽1の長手方向が平行に配設
されているので横置き設置となっており、これを図12
に示している。縦置き設置する場合、処理槽1は道路側
部の法面21に設置するので設置場所が得られやすい。
しかし法面21の法肩に設置するか、法中に設置する
か、あるいは法尻に設置するかはそれぞれの地形に合わ
せて設置するものとする。
【0029】処理槽1は、短手方向の複数の仕切壁5に
より複数の連設貯槽に区画されて、長手方向の一端から
他端に流入貯槽2、整流貯槽3、流出貯槽4から形成さ
れている。路面排水の排出溝6から分岐する流入路14
の吐出口13は処理槽1の長手方向の一端である流入貯
槽2の短手方向の槽壁12の上部に開口されている。隣
接する貯槽間を区画する短手方向の仕切壁5には、各貯
槽の槽底15と仕切壁上端16との間に1段または複数
段の連通孔17が形成されており、流入貯槽2に流入し
た路面排水はこの連通孔17を経て隣接する貯槽に移動
する。流入路14から流入した路面排水は最初の処理槽
である流入貯槽2において砂等の重量物を沈殿し、次い
で連通孔17から整流貯槽3に流入すると、流れは沈静
化されるので、さらに夾雑物や土砂を沈殿すると共にオ
イルなど比重が水より小さなものは浮遊して連通孔17
の高さより上に浮上して分離して溜まる。そこで浮上し
て溜まったオイルを適時に適宜方法により除去する。こ
のため適宜オイルスキマー(例えば、アコージャパン社
のスチールベルトオイルスキマー)(図示しない)を整
流貯槽3上に設置し、分離したオイルを除去するものと
する。オイルを除去した処理水は整流貯槽3から隣接後
段の流出貯槽4へ仕切壁5の連通孔17から送られる。
送られた処理水は流出貯槽4でさらに沈殿物を沈殿し浄
化される。
【0030】本発明では路面排水に含まれる有機物やそ
の他の化学物質をさらに分解処理するため、処理槽1の
流入貯槽2、整流貯槽3、流出貯槽4からなる適宜貯槽
の内壁面には酸化チタンを主成分とする光触媒コーティ
ング層(例えば、石原テクノ社のSTコート)を形成す
る。この酸化チタンを主成分とする光触媒コーティング
層は日中太陽光の紫外線を受けて光触媒作用で分解作用
が強められて処理槽1内の路面排水中の有機物や化学物
質などを分解して浄化する。一般には紫外線は水面から
50cm程度まで届き分解する。この場合は、太陽光を
利用するため、処理槽1には後記した危険防止用の鋼板
製のプレート蓋板を外して置く。なお、酸化チタンを主
成分とする光触媒コーティング層は排出溝6の溝内面や
底面にも形成して排出溝6中で紫外線により分解させる
こともできる。
【0031】図3に示すように、路面排水の浄化処理し
た処理水を再び排出溝6に戻すために、流出貯槽4の内
部に処理水排出用の処理水取入口18を臨ませている。
その処理水取入口18の臨ませる位置は、仕切壁5に開
口した連通孔17の高さ位置とする。連通孔17が仕切
壁5に他段に設けられているときは最上段の連通孔17
の高さ位置とする。そして処理水取入口18を有する処
理排水管20を流出貯槽4と整流貯槽3との間の仕切壁
5および整流貯槽3と流入貯槽2との間の仕切壁5と、
処理槽1の長手方向の一端側である流入貯槽2の短手方
向槽壁12とに貫通させ、さらに処理排水管20の排出
口19を処理水取入口18の高さ位置より低い位置にあ
る下流側の排出溝6の溝内に臨ませ、排水するものとす
る。
【0032】以上の路面排水処理施設において、図10
に示すように、さらに流入貯槽2より後段の貯槽に、流
入貯槽2に設置の路面排水の吐出口13よりやや高い位
置に溢流水取入口22を設ける。そしてこの溢流水取入
口22から続く溢流水排水管23を前段側の貯槽との仕
切壁5および流入貯槽の吐出口13の設けられた槽壁1
2の排水管挿通孔66に挿通して、処理水排出口19よ
り高い位置の上流の排出溝6の溝内に溢流水排出口24
を臨ませて付加的に設置する。溢流水取入口22から続
く溢流水排水管23を付加的に設置することで、多量の
降雨の際に処理槽1に大量に流入した路面排水を速やか
に排出溝6に排出することができる。従って処理槽1か
ら路面排水がオーバーフローして法面21に溢れだすこ
とが防止できる。さらにこの溢流水排水管23を設置し
た路面排水処理施設において、溢流水取入口22を設け
た貯槽に隣接する後段にさらに貯槽を設け、この後段の
貯槽との間の仕切壁5に最上段の連通孔17を設けない
で、代わりにこの仕切壁5の上端の高さを他の仕切壁5
に有する最上段の連通孔17と路面排水吐出口13の高
さとの中間の高さに切り込み貯槽間の溢流口25とす
る。
【0033】処理槽1の上には、法面21の上方から落
下する土砂などが槽内に落ち込まないようにコンクリー
ト製の土留めブロック30を載置する。この土留めブロ
ック30は、処理槽1の長手方向槽壁26と同長の土留
め壁版27と、処理槽1の短手方向槽壁12の上端およ
び仕切壁5の上端に載って土留め壁版27から直角方向
に突出する槽壁支持版28および仕切壁支持版29から
形成されている。そしてこの土留めブロック30は土留
め壁版27を道路側部の法面21の側に配置して処理槽
1の上に下段のブロックと相欠き継ぎ構造54で載置さ
れている。
【0034】ところで、本発明の路面排水処理施設にお
ける処理槽1は、上記のように大型の槽からなるので、
工場生産可能とし、かつ、搬送を容易とするために槽の
高さ方向を水平に分割したブロックとし、これらのブロ
ックを工場生産して現地に搬送し、それを現地で処理槽
1に組み立てるものとする。そこで、図9にみられるよ
うに処理槽1は底枠ブロック55と中間枠ブロック57
と上部枠ブロック60からなる組ブロックから構成す
る。そして、底枠ブロック55は長方形の周枠壁50と
短手方向の複数の仕切壁51と底52からなっている。
周枠壁上端53はその上に積む上段のブロックと相欠き
継ぎ構造54になっている。中間枠ブロック57は長方
形の周枠壁50と短手方向の複数の仕切壁51からなっ
ている。そして周枠壁上端53および周枠壁下端56を
上下段のブロックとの相欠き継ぎ構造54に形成してい
る。上部枠ブロック60は長方形の周枠壁50と短手方
向の複数の仕切壁51からなっている。この長方形の周
枠壁50の長手方向の一端側の周枠壁50に路面排水吐
出口13を形成し、この路面排水吐出口13を有する側
の短手方向の周枠壁50と仕切壁51に排水管20を挿
通するための排水管挿通孔66を形成している。周枠壁
下端56を下段のブロックの上端53との相欠き継ぎ構
造54に形成している。仕切壁下端58には仕切壁51
の左右を連通孔17として連通する切欠き部59を形成
し、かつ、他端の短手方向の周枠壁50に処理水の排出
口19を形成している。
【0035】さらに、上記の組ブロックにおいて、中間
枠ブロック57と上部枠ブロック60の間に、長方形の
周枠壁50と短手方向の複数の仕切壁51からなり周枠
壁上端53および周枠壁下端56を上下段のブロックと
の相欠き継ぎ構造54に形成した中間枠ブロック57を
追加し、処理槽1の高さを高めて処理能力を大きくした
組ブロックとすることもできる。
【0036】図10〜図11の組ブロックは、さらに大
型の処理槽1とする場合に、図8〜図9に示す組ブロッ
クを前段組ブロック63とし、これに組ブロックを後段
ブロック65として隣接して設けるものとする。この場
合、前段ブロック63における上部枠ブロック60に代
えて、排水管挿通孔66を有しない側、すなわち、他方
の短手方向の周枠壁50の上端62の一部に上端切欠き
部77を有する切欠き部付き上部枠ブロック61を用い
る。
【0037】すなわち、図10〜図11に見られるよう
に、組ブロックの中間枠ブロック57の仕切壁51の下
端に切欠き部59を設け、かつ、上部枠ブロック61の
他方の短手方向の周枠壁50の上端62の一部を仕切壁
51の下部の切欠き部59と仕切壁51の上端62との
間の切欠き部59より高い位置まで上方からやや深く切
欠いて溢流口25に形成してこの組ブロックを前段組ブ
ロック63とし、前段組ブロック63の溢流口25側に
隣接して、周枠壁50と仕切壁51と底64からなり周
枠壁上端53を上段のブロックとの相欠き継ぎ構造54
に形成している底枠ブロック55と、周枠壁50と仕切
壁51を有し周枠壁上端53および周枠壁下端56を上
下段のブロックとの相欠き継ぎ構造54に形成している
中間枠ブロック57と、周枠壁50と仕切り壁51から
なり前段組ブロック63と隣接する短手方向の周枠壁5
0に前段組ブロック63の溢流口25と同形状の溢流口
25を上端切欠き部77により形成し、かつ、仕切り壁
下端58に切欠き部59を形成し、周枠壁上端53およ
び下端56に上段および下段のブロックとの相欠き継ぎ
構造54に形成している上部枠ブロック61からなる後
段組ブロック65を連設して路面排水処理施設の長大な
処理槽用の組ブロックとする。以上のとおり、路面排水
処理施設を大型化する場合は、上部枠ブロックに溢流口
25を設けた上部枠ブロック61とすることで前段ブロ
ック63とし、これに同じく溢流口25を設けた上部枠
ブロック61を有する後段ブロックとすることで、大型
の組ブロックが容易に現場で組み上げることができる。
【0038】上記の前段組ブロック63と後段組ブロッ
ク65からなるより大きな組ブロックにおいて、後段組
ブロック65は、底枠ブロック55、中間枠ブロック5
7および上部枠ブロック61の全てのブロックが仕切壁
51を有しないものとすることもできる。前段組ブロッ
ク63の上部枠ブロック61の一端の短手方向の周枠壁
50側の長手方向の周枠壁50には路面排水吐出口13
を設け、かつ、この前段ブロックの短手方向の周枠壁5
0および仕切壁51および前段組ブロック65の溢流口
25側の短手方向の周枠壁50並びに後段組ブロック6
5の溢流口25側の短手方向の周枠壁50および仕切壁
51には排水管挿通孔66を形成して排水管20を通
す。
【0039】すなわち、図10〜図11に示す形態のも
のでは、前段組ブロック63の路面排水吐出口13を有
する側の上部枠ブロック61の短手方向の周枠壁50お
よび仕切壁51と、かつ、後段組ブロック65の溢流口
25を有する周枠壁50とさらに後段ブロック65に設
けた仕切壁51に排水管挿通孔66を設けて排水管20
を通している。
【0040】以上に記載の路面排水処理槽用の組ブロッ
クにおいて、既述のとおり上部枠ブロック60あるいは
上部枠ブロック61の周枠壁50の長手方向枠壁67と
同長の土留め壁版27と、上部枠ブロック60の周枠壁
50の短手方向枠壁68および仕切壁51上に沿って、
土留め壁版27から直角前方に突出する短手方向支持壁
版69および中間支持壁版70からなる土留めブロック
30を上部枠ブロック60あるいは上部枠ブロック61
の上に載置する。上部枠ブロック60あるいは上部枠ブ
ロック61はその長手方向枠壁67と土留めブロック3
0の土留め壁版27との間で相欠き継ぎ構造54で土留
めブロック30と係合している。さらに土留めブロック
30の土留め壁版27および短手方向支持壁版69およ
び中間支持壁版70の下端には水平に張り出す鋼板製の
張出し板からなる載置梁75が設けられており、この載
置梁75と上部枠ブロック60あるいは上部枠ブロック
61の土留めブロッ30の無い側の長手方向の周枠壁上
端53に形成の相欠き継ぎ構造54の内側部との間に鋼
板製のプレート蓋板(図示しない)を安全のために載置
することもできる。さらに土留めブロック30の後方の
法面21には土留めブロック30に連設して法面保護カ
バー74をコンクリートで現場施工する。
【0041】路面排水の処理工程を図2および図3に示
す路面排水処理施設で説明する。この路面排水処理施設
は法面21の傾斜に沿って、道路の側溝で集めた路面排
水が路側の法面21の斜面を上方から下方へ敷設された
U字溝からなる排水溝6を流下する。そして法面21の
法中には処理槽1がその長手方向を排水溝6と直角方向
に配設して設置されている。処理槽1は流入貯槽2が排
水溝6側にある。この路面排水処理施設において、土
砂、塵埃、タイヤ屑、オイル等を含んだ路面排水の黒い
水は、排水溝6を矢印のようの上流から流下し、排水溝
6の下の法面中に埋設された取水桝71上のプレート1
0に開けられた孔11から取水桝71に落ち込み、取水
桝内に適宜設置ろ過材73を設置した場合は大きな夾雑
物が除かれ、ろ過材73を設置してない場合はそのまま
で、路面排水は矢印方向に流入路14を流れて吐出口1
3から処理槽1の最初の槽である流入貯槽2に勢い良く
入る。流入貯槽2に路面排水は勢い良く入り、仕切り壁
5が隣接の貯槽との間にあるので流入貯槽2内を循環す
る。そしてこの循環中に重い砂が一部沈殿する。
【0042】さらに循環しながら流入貯槽2の水位が高
まってくると、流入貯槽2内の路面排水は仕切壁5に設
けられた連通孔17から矢印の方向に流れて隣の槽であ
る整流貯槽3に流入する。連通孔17はその開口面積が
一定の大きさに絞られているので、流入する水量は限定
されるので、流入貯槽2の水位は吐出口13の高さまで
上昇する。一方、整流貯槽3に入った路面排水は勢いが
鎮静化しているので土砂や塵埃は底に矢印のように沈殿
し、油分は連通孔17より上方に矢印のように浮上する
こととなり、さらに後段の貯槽の流出貯槽4との間の仕
切壁5の連通孔17より上方の部分に遮られて流出貯槽
4には流入することはない。従って、連通孔17からは
上方に浮上した油分と底に沈殿した砂等を除いた路面排
水が流出貯槽4に矢印の通り、流出貯槽4に流入する。
【0043】流出貯槽4では、流入した路面排水はさら
に1mm以下の土砂粒子やカーボン等の懸濁物のSSが
沈殿して除去された処理水となる。この処理水は流出貯
槽4内で水位を上昇し、処理水の取入口18から排水管
20に流入して矢印方向に流れて下流の排出溝6に臨む
排出口20から排出溝6に排出される。流出貯槽4内の
排水管20の上部には小さな孔76が開口されており空
気が流通するので排水管20の底の高さ以上に流出貯槽
4の水位が高まると処理水は排水管20から流出する。
ところで排水管20の取入口18では排水管20が下方
に曲折しているので、孔76が無ければサイフォンの原
理が働くので処理水は排水管20の高さより高くならな
ければ排水管20を流れて排出口19から流出しない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の道路の路
面排水を側溝で集めて排出する排出溝からバイパスの流
入路により仕切壁と仕切壁に開口する連通孔により隣接
配置した流入貯槽とその後段の整流貯槽とさらにその後
段の流出貯槽からなる多段貯槽の処理槽に受け入れて、
仕切壁の区画で流入の勢いを削いで土砂や浮遊懸濁物の
SSを自然沈殿させ、さらにオイルを浮上させて分離し
て再び排出溝に戻す路面排水処理施設で、低コストで効
率よく路面排水中に含まれる土砂や浮遊懸濁物やオイル
を除去して、道路周辺の池や田畑の環境汚染を的確に防
止することができる。多量に降雨の有る場合は、初期の
段階で本発明の処理施設は堰やパンチングしたプレート
の作用により土砂や浮遊懸濁物のSSやオイルが混入し
た路面排水を受け入れ処理するが、その後は路面は洗い
流されて土砂や浮遊懸濁物のSSやオイルは無くなる。
そこで大量の雨により堰やパンチングプレートを乗り越
えて路面排水が排出溝を流れても黒い水とはなることは
なく道路周辺の池や田畑の環境汚染することはない。さ
らに、本発明では酸化チタンのコーティング層が光り触
媒作用をして太陽光により路面排水中に含まれる化学物
質を分解除去して有害物質を消失させることができる。
さらに、処理槽は組ブロックから構成することで工場生
産を可能とし、ブロック毎に分解して搬送することがで
きるので現地への搬送を容易として敷設コストを低下さ
せることができるなど優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の路面排水処理施設の斜視図である。
【図2】図1の路面排水処理施設の平面図である。
【図3】図1の路面排水処理施設の正面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態の路面排水処理施設の
斜視図である。
【図5】図4の路面排水処理施設の流入路の一部切断側
面図である。
【図6】図4の路面排水処理施設の模式的平面図であ
る。
【図7】図4の路面排水処理施設のA−AおよびB−B
切断図である。
【図8】本発明のさらに他の実施の形態の路面排水処理
施設の斜視図である。
【図9】図8の処理槽を断面で示す路面排水処理施設の
正面図である。
【図10】本発明のさらに他の実施の形態の路面排水処
理施設の斜視図である。
【図11】図10の処理槽を路面排水処理施設の断面で
示す正面図である。である。
【図12】処理槽を排出溝に平行に横置きした実施の形
態の斜視図である。
【符号の説明】
1 処理槽 2 流入貯槽 3 整
流貯槽 4 流出貯槽 5 仕切壁 6 排
出溝 7 溝底部 8 取水口 9 堰 10 プレート 11 孔 12
端手方向槽壁 13 吐出口 14 流入路 15
槽底 16 仕切壁上端 17 連通孔 18
処理水取入口 19 処理水排出口 20 処理水排水管 21
法面 22 溢流水取入口 23 溢流水排水管 24
溢流水排出口 25 溢流口 26 長手方向槽壁 27
土留め壁版 28 槽壁支持版 29 仕切壁支持版 30
土留めブロック 50 周枠壁 51 仕切壁51 52
底 53 周枠壁上端 54 相欠き継ぎ構造 55
底枠ブロック 56 周枠壁下端 57 中間枠ブロック 58
仕切壁下端 59 切欠き部 60 上部枠ブロック 61 切欠き部付き中間枠ブロック 62
一部上端 63 前段組ブロック 64 底 65
後段組ブロック 66 排水管挿通孔 67 長手方向枠壁 68
短手方向枠壁 69 短手方向支持壁版 70
中間支持壁版 71 取水桝 72 勾配調整側溝 73
ろ過材 74 法面保護カバー 75 載置梁 76
孔 77 上端切欠き部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−120764(JP,A) 実開 平7−12585(JP,U) 実公 昭48−912(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 11/00 - 11/02 E03F 5/14 - 5/16

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 短手方向の複数の仕切壁5により長手方
    向の一端から他端に流入貯槽2と整流貯槽3と流出貯槽
    4からなる複数の連設貯槽に区画した長方形の処理槽1
    を有し、路面排水の排出溝6の上流側に路面排水の取水
    口8を形成した路面排水流入路14を設け、該流入路1
    4の吐出口13を処理槽1の長手方向の一端である流入
    貯槽2の短手方向槽壁12の上部に配設して該流入路1
    4を排出溝6のバイパスとし、処理槽1の各仕切壁5に
    槽底15と仕切壁上端16との間に1段または複数段の
    連通孔17を形成し、処理槽1の長手方向の他端側にあ
    る流出貯槽4の内部に処理水排出用の処理水取入口18
    を有する処理排水管20を仕切壁5および流入貯槽2の
    短手方向槽壁12に貫通させ、該処理排水管20の処理
    水排出口19を下流側の排出溝6に臨ませたことを特徴
    とする路面排水処理施設。
  2. 【請求項2】 処理槽1の流入貯槽2、整流貯槽3、流
    出貯槽4からなる各貯槽は、内壁面に酸化チタンを主成
    分とする光触媒コーティング層を有することを特徴とす
    る請求項1記載の路面排水処理施設。
  3. 【請求項3】 処理槽1の整流貯槽3は、槽上にオイル
    スキマーを有することを特徴とする請求項1または2記
    載の路面排水処理施設。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の路
    面排水処理施設において、路面排水取水口8は排出溝6
    の上流側に設けた堰9に形成されていることを特徴とす
    る路面排水処理施設。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の路
    面排水処理施設において、路面排水取水口8は排出溝6
    の上流側の溝底部7に設置のプレート10に開口の複数
    の孔11からなることを特徴とする路面排水処理施設。
  6. 【請求項6】 排出溝6は道路側部の法面21の傾斜方
    向の下降方向に形成され、処理槽1はその長手方向を該
    排出溝6に直角に縦置き設置されていることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれか1項に記載の路面排水処理施
    設。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の路
    面排水処理施設において、路面排水吐出口13のある一
    端側の流入貯槽2より後段の貯槽に、路面排水吐出口1
    3よりやや高い位置に溢流水取入口22を有し、処理水
    排出口19より上流の排出溝6に溢流水排出口24を有
    する溢流水排水管23を付加的に設置したことを特徴と
    する路面排水処理施設。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の路面排水処理施設におい
    て、溢流水取入口22を有する貯槽の隣接後段にさらに
    貯槽を設け、該隣接後段の貯槽との間の仕切壁5には連
    通孔17を設けることなく、該仕切壁5の上端の高さを
    他の仕切壁5に有する最上段の連通孔17と路面排水吐
    出口13との間の高さとして貯槽間の溢流口25とした
    ことを特徴とする路面排水処理施設。
  9. 【請求項9】 路面排水の排出溝6は道路側部の法面2
    1の傾斜方向と直角方向に形成し、処理槽1はその長手
    方向を排出溝6と平行に横置き設置されていることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の路面排水
    処理施設。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の路面排水処理施設にお
    いて、整流貯槽3の前段側の貯槽とその隣接後段側の貯
    槽との間の仕切壁5に連通孔17を設けることなく、該
    仕切壁5の上端の高さを他の仕切壁5に有する最上段の
    連通孔17と路面排水吐出口10との間の高さにして貯
    槽間の溢流口25としたことを特徴とする路面排水処理
    施設。
  11. 【請求項11】 処理槽1の長手方向槽壁26と同長の
    土留め壁版27と処理槽1の短手方向槽壁12の上端お
    よび仕切壁5の上端に載って該土留め壁版27から直角
    方向に突出する槽壁支持版28および仕切壁支持版29
    からなる土留めブロック30を設け、該土留めブロック
    30の土留め壁版27を道路側部法面の上方側に配置し
    て処理槽1の上に載置していることを特徴とする請求項
    1〜11のいずれか1項に記載の路面排水処理施設。
  12. 【請求項12】 長方形の周枠壁50と短手方向の複数
    の仕切壁51と底52からなり周枠壁上端53を上段の
    ブロックとの相欠き継ぎ構造54に形成している底枠ブ
    ロック55と、長方形の周枠壁50と短手方向の複数の
    仕切壁51からなり周枠壁上端53および周枠壁下端5
    6を上下段のブロックとの相欠き継ぎ構造54に形成し
    ている中間枠ブロック57と、長方形の周枠壁50と短
    手方向の複数の仕切壁51からなり該長方形の周枠壁5
    0の一方の長手方向の周枠壁5 0で、かつ、一方の短手
    方向の周枠壁50側に路面排水吐出口13を有し、周枠
    壁上端53に上段の土留めブロック30との、かつ、周
    枠壁下端56に下段のブロックとの相欠き継ぎ構造54
    に形成し、仕切壁下端58に仕切壁51を連通する切欠
    き部59を有し、かつ、該長方形の周枠壁50の一端側
    の短手方向の周枠壁50に排水管挿通孔66を有する上
    部枠ブロック60からなり、複数の仕切壁51により路
    面排水吐出口13を有する一端側の流入貯槽2と中間部
    の整流貯槽3と処理水取り入れ口18を有する他端側の
    流出貯槽4に仕切られていることを特徴とする路面排水
    処理施設の処理槽用の組ブロック。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の組ブロックにおい
    て、中間枠ブロック57と上部枠ブロック60の間に、
    長方形の周枠壁50と短手方向の複数の仕切壁51から
    なり周枠壁上端53および周枠壁下端56を上下段のブ
    ロックとの相欠き継ぎ構造54に形成し仕切壁下端58
    に仕切壁51を連通する切欠き部59を有する切欠き部
    付き中間枠ブロック61を追加したことを特徴とする路
    面排水処理施設の処理槽用の組ブロック。
  14. 【請求項14】 請求項12または13に記載の組ブロ
    ックにおいて、路面排水吐出口13を有する側の周枠壁
    50と仕切壁51に排水管挿通孔66を有することを特
    徴とする路面排水処理施設の処理槽用の組ブロック。
  15. 【請求項15】 請求項12に記載の組ブロックの中間
    枠ブロック57の下端に切欠き部59を設け、かつ、上
    部枠ブロック60に代えて、他方の短手方向の周枠壁5
    0の一部上端62を仕切壁51の下端の切欠き部59よ
    り高い位置まで上端から切欠いて上端切欠き部77を設
    けて溢流口25とした切欠き部付き上部枠ブロック61
    を配設した組ブロックを前段組ブロック63とし、前段
    組ブロック63の溢流口側に隣接して、周枠壁50と底
    64からなり周枠壁50の周枠壁上端53を上段のブロ
    ックとの相欠き継ぎ構造54に形成している底枠ブロッ
    ク55と、周枠壁50と周枠壁上端53および周枠壁下
    端56を上下段のブロックとの相欠き継ぎ構造54に形
    成している中間枠ブロック57と、周枠壁50からなり
    前段組ブロック63の一部切欠き付き上部枠ブロック6
    1と隣接する周枠壁50に前段組ブロック63の溢流口
    25と同形状の溢流口25を有し周枠壁上端53および
    周枠壁下端56を上下段のブロックとの相欠き継ぎ構造
    54に形成している上部枠ブロック61からなる後段組
    ブロック65を連設し、複数の仕切壁51により路面排
    水吐出口13を有する一端側の流入貯槽2と中間部の複
    数の整流貯槽3と処理水取り入れ口18を有する他端側
    の流出貯槽4に仕切られていることを特徴とする路面排
    水処理施設の処理槽用の組ブロック。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の組ブロックにおい
    て、後段組ブロック65は、底枠ブロック55、中間枠
    ブロック57および上部枠ブロック61の全てのブロッ
    クは仕切壁51を有し、これらの中間枠ブロック57お
    よび上部枠ブロック61の仕切壁下端58に仕切壁51
    を連通する切欠き部59を有ることを特徴とする路面排
    水処理施設の処理槽用の組ブロック。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載の組ブロックにおい
    て、前段組ブロック63の路面排水吐出口13を有する
    側の周枠壁50および仕切壁51と、かつ、前段組ブロ
    ック63および後段組ブロック65の溢流口25を有す
    る周枠壁50に排水管挿通孔66を有することを特徴と
    する路面排水処理施設の処理槽用の組ブロック。
  18. 【請求項18】 請求項15に記載の組ブロックにおい
    て、前段組ブロック63の路面排水吐出口13を有する
    側の周枠壁50および仕切壁51と、かつ、前段組ブロ
    ック63および後段組ブロック65の溢流口25を有す
    る周枠壁50と後段ブロック65の仕切壁51に排水管
    挿通孔66を有することを特徴とする路面排水処理施設
    の処理槽用の組ブロック。
  19. 【請求項19】 請求項12〜18のいずれか1項に記
    載の組ブロックにおいて、上部枠ブロックの周枠壁50
    の長手方向枠壁67と同長の土留め壁版27と、上部枠
    ブロックの周枠壁50の短手方向枠壁68の上および仕
    切壁51の上に沿って該土留め壁版27から直角前方に
    突出する端手方向支持壁版69および中間支持壁版70
    からなる土留めブロック30を相欠き継ぎ構造54で上
    部枠ブロックの上に載置していることを特徴とする路面
    排水処理施設の処理槽用の組ブロック。
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