JP3431701B2 - 架線用機材の取付装置 - Google Patents

架線用機材の取付装置

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JP3431701B2
JP3431701B2 JP28199294A JP28199294A JP3431701B2 JP 3431701 B2 JP3431701 B2 JP 3431701B2 JP 28199294 A JP28199294 A JP 28199294A JP 28199294 A JP28199294 A JP 28199294A JP 3431701 B2 JP3431701 B2 JP 3431701B2
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清光 兵藤
英光 吉成
政人 矢川
伸昭 那須
修 山下
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株式会社キョーワ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は碍子(ピン型碍子、引き
留め碍子)や変圧器、避雷器等の架線用機材を電柱に取
付けるための架線用機材の取付装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ピン型碍子の取付装置を例にとって従来
技術を説明する。
【0003】図15において、1は電柱、2はこの電柱
1にボルト3、ナット4で取付けられた碍子取付バンド
で、この碍子取付バンド2に碍子取付金物5が溶接、ボ
ルト止め等によって固定され、同金物5にピン型碍子6
がナット7によって取付けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近、架線作業におけ
る無停電工法の一つとして、マニュピレータとよばれる
ロボットによる工法がとられるようになり、碍子の取替
え作業等もこのロボット工法で行いたいという要望があ
る。
【0005】ところが、このロボット工法によると、ナ
ットの締付け、緩め操作そのものは可能であるが、比較
的広い作業空間を必要とするうえ、背面からの作業は殆
ど不可能という難点がある。
【0006】この場合、従来装置によると、碍子6の背
面側にあるナット7を操作して碍子6を取替えなければ
ならず、しかもこの背面側の空間は狭いため、ロボット
による作業は不可能となっていた。
【0007】なお、碍子6を碍子取付金物5および碍子
取付バンド2ごと電柱1から取外し、地上に下ろして碍
子6のみを取替え、再び電柱1に装着することも考えら
れる。
【0008】しかし、この場合も、バンド2を保持しつ
つボルト3、ナット4を脱着する操作がロボットでは不
可能となっていた。
【0009】このため、やむを得ず、碍子6の取替え作
業は人手によっているのが実情であり、しかも人手によ
っても面倒な作業となっていた。
【0010】そこで本発明は、碍子をはじめ、架線用機
材の脱着作業をワンハンドで簡単に、そしてロボットに
よっても行うことができる架線用機材の取付装置を提供
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、架線
用機材側と電柱側のいずれか一方に取付けられる雌側部
材と、他方に取付けられてこの雌側部材に嵌入される雄
側部材とを具備し、上記雌側部材には雄側部材を下側か
ら支持する底壁が設けられるとともに、係止ピンが、上
記雌側部材に対する雄側部材の嵌入方向と直角な水平方
向に貫通する状態で上下方向に移動自在に設けられ、雄
側部材には、上記雌側部材に対する嵌入力により上記係
止ピンを押し上げる押し上げ面と、押し上げられた係止
ピンが下降して両側部材の分離を阻止する方向に係止す
るピン係止溝が設けられてなるものである。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、係止ピンが頭付きのボルト状に形成され、この係止
ピンの貫通端部に締付ナットがねじ込まれてなるもので
ある。
【0013】請求項3の発明は、請求項2の構成におい
て、係止ピンの頭部側にロック部が設けられ、雌側部材
に、締付ナットの締付力によりこのロック部が嵌まり込
んで同ピンの上昇移動を阻止するロック穴が設けられ、
かつ、係止ピンの頭部と雌側部材との間に、係止ピンを
上記ロック部がロック穴から外れる方向に押すバネが設
けられてなるものである。
【0014】請求項4の発明は、請求項3の構成におい
て、係止ピンの頭部側に回り止め部がロック部と一体に
設けられる一方、雌側部材に、締付ナットの締付力が作
用しない状態でこの回り止め部が上下移動自在でかつ係
止ピン軸心まわりの回転が阻止される状態で係合する回
り止め穴が設けられたものである。
【0015】請求項5の発明は、請求項3の構成におい
て、ロック部として、係止ピンの付根部分が係止ピン軸
部よりも外周側に突出して形成される一方、ロック穴
が、締付ナットの締付力が作用した状態で上記係止ピン
付根部分が係合するロック係合部と、このロック係合部
より上方において係止ピン軸部の通過を許容し付根部分
の通過を阻止する遊動穴部とから成るものである。
【0016】請求項6の発明は、請求項1乃至5のいず
れかの構成において、雄側部材に雌側部材の底壁に対応
する底壁が設けられ、この両部材の底壁が下向き円弧状
に湾曲形成されてなるものである。
【0017】
【作用】上記構成によると、雄側部材を雌側部材に嵌入
させる力と、押し上げ面の作用によって係止ピンが一旦
押し上げられた後、下降してピン係止溝に係止し、両部
材が分離不能に結合される。
【0018】これにより、架線用機材を電柱に対してワ
ンハンドで簡単に取付けることができる。また、正面か
らの操作のみでよいこと、ねじ(ボルトまたはナット)
の脱着作業が不要となることにより、ロボット工法をと
ることが可能となる。
【0019】また、請求項2の構成によると、係止ピン
(ボルト)に対する締付ナットの締め込み操作によって
係止ピンをピン係止溝との係止位置(下降位置)に保持
できるため、取付後、振動等の外力によって係止ピンが
浮き上がり、両部材が分離して架線用機材が落下するお
それが殆どなくなる。
【0020】とくに、請求項3の構成によると、締付ナ
ットの締め込み操作によって係止ピンのロック部がロッ
ク穴に嵌まり込み、同ピンの上昇移動が確実に阻止され
るため、雄側、雌側両部材の分離、架線用機材の落下の
おそれが全くなく、安全性が一層向上する。
【0021】しかも、係止ピンは、締付ナット締め込み
前はバネの力によってロック部がロック穴から外れる方
向に付勢されているため、両部材の結合時に係止ピンの
上昇が妨げられるおそれがない。
【0022】加えて、請求項4の構成によると、係止ピ
ンの回り止め部が回り止め穴に嵌まり込んでロック部の
回転が防止されるため、ロック部とロック穴のピン周方
向の位置関係がずれるおそれがなく、確実なロック作用
が得られる。
【0023】一方、請求項5の構成によると、締付ナッ
ト締め込み前は係止ピンの軸部が遊動穴部に嵌まり込ん
で係止ピンの上下動が許容され、締付ナット締付力が作
用した状態で、係止ピンの付根部分がロック係合部に嵌
まり込んで同ピンの上昇移動が阻止される。
【0024】すなわち、係止ピンの付根部分を軸部より
も外周側に突出する形状に加工するだけでロック機能が
得られるため、ロック用の別部材を係止ピンに取付ける
場合と比較して部品点数が少なく、コストが安くてす
む。
【0025】また、請求項6の構成によると、雄側、雌
側両部材の底壁が下向き円弧状、すなわち下すぼまりと
なっているため、両部材の結合時に、雄側部材を雌側部
材の端部底壁に上から載せた後、嵌入させる操作を容易
に行うことができる。これにより、とくにロボットによ
る結合操作が一層容易となる。
【0026】
【実施例】本発明の実施例を図1〜図14によって説明
する。
【0027】以下の実施例では、従来説明に合せてピン
型碍子の取付装置として適用した場合を例にとって説明
する。
【0028】第1実施例(図1〜図6参照) 11は雌側部材、12は雄側部材で、図2〜図4に示す
ように雌側部材11が碍子取付バンド2に溶接、ボルト
止め等によって取付けられ、雄側部材12が碍子6に取
付けられる。
【0029】雌側部材11は、金属板の曲げ、溶接加工
(プラスチックでも可)により、前後両側壁13,13
と底壁14と上部壁15とを備えた大略四角筒状に形成
されている。
【0030】前後両側壁13,13の先端面(雄側部材
12との結合側端面)13a,13は前下がりの傾斜面
にカットされ、これにより底壁14が上部壁15よりも
先端側に突出する状態となっている。
【0031】また、この底壁14は、全体が図示のよう
に下向き円弧状、すなわち下すぼまりに湾曲形成されて
いる。
【0032】一方、上部壁15には、図2〜図6に示す
ように、基端部に、雄側部材12との結合状態で同部材
12の上昇を阻止する上がり止め腕16が下向きに突設
されている。
【0033】この雌側部材11には、前後両側壁13,
13の中間部において、上半部に上下に長い長穴状のピ
ン通し穴17、下部に四角形のロック穴18がそれぞれ
設けられ、係止ピン19が、雌側部材11を前後方向
(雄側部材12の嵌入方向と直角な水平方向)に貫通す
る状態でピン通し穴17に挿通され、上下移動自在とな
っている。
【0034】この係止ピン19は、貫通側の端部に雄ね
じ部19a、反対側の端部に頭部19bを備えた頭付き
ボルト状に形成され、雄ねじ部19aにワッシャ20を
介して締付ナット21がねじ込まれる。図1,6中、2
2はこの締付ナット21の離脱防止用のスプリングピン
である。
【0035】また、係止ピン19の頭部19bの付根部
分にリング状のロック部材23が嵌め込まれている。
【0036】このロック部材23には、先端部(下端
部)が水平に折り曲げられたL字形のロック片24と、
雌側部材11側に向けて水平に突出する回り止め片25
とが180°の間隔を置いて設けられている。
【0037】このうち、回り止め片25は、締付ナット
21の締め込み前、後を通じてピン通し穴17に係合
し、これによりロック部材23のピン軸心まわりの回転
が阻止される。
【0038】この回り止め作用により、ロック片24が
ロック穴18に臨む下向きの位置に保持され、締付ナッ
ト21の締め込み時にロック片24がロック穴18に確
実に係合するようになっている。
【0039】なお、図示しないが係止ピン19とロック
部材23とは回転方向に一体に結合され、締付ナット2
1の締め込み時に上記回り止め機能が係止ピン19にも
働くようになっている。
【0040】また、係止ピン19には、ロック部材23
に接して円錐コイルバネ(以下、単にバネという)26
が嵌装され、このバネ26により、同ピン19に、ロッ
ク片24がロック穴18から離脱する方向の力が付与さ
れている。27はこのバネ26と側壁13との間で係止
ピン19に嵌め込まれたワッシャである。
【0041】雄側部材12は、前後両側壁28,28
と、底壁29と、碍子6が取付けられる碍子取付壁30
とから成っている。31は碍子取付用の穴である。
【0042】この雄側部材12には、前後両側壁28,
28の中間部に上向きに開放するピン係止溝32が設け
られるとともに、前後両側壁28,28の先端側の上面
が先下がりの傾斜面にカットされて押し上げ面33,3
3が形成されている。
【0043】また、底壁29は、雌側部材11の底壁1
4に対応する下向き円弧状に湾曲形成されている。
【0044】雌側、雄側両部材11,12を結合すると
きは、係止ピン19がピン通し穴17内で自由に上下移
動しうるように締付ナット21を緩めた状態で、雄側部
材12を雌側部材11に嵌め込む。
【0045】こうすれば、図3〜図5に示すように、雄
側部材12の押し上げ面33が係止ピン19に当って同
ピン19を押し上げ、同面29がピン下方を通過した
後、係止ピン19が自重により下降してピン係止溝32
に嵌まり込む。
【0046】このピン係止溝32と係止ピン19の係止
作用により、両部材11,12が相離間する方向の動き
を止められた状態で結合される。
【0047】ただし、このままでは、振動等の外力によ
ってピン19が浮き上がってピン係止溝32から離脱
し、両部材11,12が分離するおそれがある。
【0048】そこで、図6に示すようにバネ26に抗し
て締付ナット21を締め込み、ロック部材23のロック
片24をロック穴18に係合させる。このとき、ロック
部材23の回り止め片25とピン通し穴17の係合作用
によって同部材23の回り止め機能が果たされる。
【0049】このロック穴18に対するロック片24の
係合作用により、係止ピン19の上昇が阻止され、振動
等の外力が働いても両部材11,12の結合状態が確実
に保持される。
【0050】このように、両部材11,12を嵌合さ
せ、締付ナット21を締め込むだけの操作によって碍子
3を碍子取付バンド2(電柱)に簡単、迅速に取付ける
ことができる。
【0051】とくに、正面からの操作のみでよいこと、
片手操作でよいことにより、ロボットによる作業が可能
となる。
【0052】なお、雄側部材12を雌側部材11に嵌め
込む操作として、雄側部材12を雌側部材11に対して
正面からまっすぐに嵌入させてもよいが、雌側部材11
の底壁14が上部壁15よりも先端側に突出しているた
め、雄側部材12をこの突出した底壁14に上から載せ
た後、底壁14をガイドとしてスライドさせる手法をと
ることができる。
【0053】この場合、両部材11,12の底壁14,
29はともに下すぼまりとなっているため、両部材1
1,12の位置合せが容易となり、とくにロボットによ
る嵌め込み操作がより簡単となる。
【0054】なお、碍子6の取替え時等、碍子6を碍子
取付バンド2から取外す(両部材11,12を分離させ
る)場合は、上記取付時と逆に、締付ナット21を緩め
てロック部材23のロック片24をロック穴18から外
し、係止ピン19を押し上げた状態で雄側部材12を雌
側部材11から引き抜けばよい。
【0055】第2実施例(図7,8参照) 第1実施例では、ロック部材23にロック片24と回り
止め片25、およびロック穴18と回り止め穴兼用のピ
ン通し孔17を上下別々に設けたのに対し、第2実施例
では、ロック片が回り止め片を兼ね、ロック穴が回り止
め穴兼用ピン通し穴を兼ねる構成としている。
【0056】この相違点のみを説明すると、34は係止
ピン19の付根部分に嵌装されたロック部材、35はこ
のロック部材34に設けられたロック片で、このロック
片35には、ピン通し穴17の上端面に接する上がり止
め部35a(ロック部)と、この上がり止め部35aか
ら下方にL字形に延びてピン通し穴17を貫通する回り
止め部35bとが連続して設けられ、締付ナット(ここ
では図示しない)の締め込み前は、図7に示すように回
り止め部35bのみがピン通し穴17に係合して回り止
め機能を果たし、締付ナットの締め込みにより、図8に
示すように上がり止め部35aがピン通し穴17の上端
部に係合してロック(係止ピン19の上がり止め)機能
を果たすようになっている。
【0057】この構成によると、第1実施例のロック穴
18が不要となり、雌側部材11の加工がそれだけ簡単
となる。
【0058】第3実施例(図9〜図11参照) 第3実施例では、第2実施例の変形例として、ロック部
材37に、太幅の上がり止め部38aと、この上がり止
め部38aよりも細幅の回り止め部38bとからなるロ
ック片38が設けられ、回り止め部38bが常時ピン通
し孔17に係合して回り止め機能を果たすようになって
いる。
【0059】一方、図11に示すように、ピン通し穴1
7の中間部に凹部17aが設けられて部分的に穴幅が広
く形成され、締付ナット締め込み時に、上がり止め部3
8aがこの広幅部分に嵌まり込んでロック機能を果たす
ようになっている。
【0060】この第3実施例によっても、第2実施例同
様、第1実施例のロック穴18が不要となる。
【0061】第4実施例(図12,13参照) 第4実施例では、係止ピン19における頭部19bの付
根部分19cが、軸部よりも外周側に一部突出する断面
楕円形に形成されている。
【0062】一方、ピン通し孔17は、楕円形のロック
係合部17bと、このロック係合部17bよりも狭い幅
寸法をもつて上方に連続する遊動穴部17cとから成
り、締付ナット締め込み時にピン付根部分19cがロッ
ク係合部17bに嵌まり込んでロック機能を果たすよう
に構成されている。
【0063】この構成によると、係止ピン19自体がロ
ック片を兼ねるため、別部材であるロック部材が不要と
なる。ただし、この実施例の場合、回り機能を得るため
には回り止め部材と回り止め穴を別途設ける必要があ
る。
【0064】第5実施例(図14参照) 第5実施例は、電柱1に対する雌側部材11の取付手段
の他の例を示す。すなわち、電柱1の上端部に管状の継
柱39が嵌着固定され、この継柱39に雌側部材11が
上下複数段に亘って溶接、ボルト止め等によって取付け
られている。
【0065】40は継柱39の上端開口部を閉塞するキ
ャップである。
【0066】この構成は、とくに図示のように複数の碍
子6…が上下に並んで取付けられる場合に好適なものと
なる。
【0067】他の実施例 (1)上記実施例では、雄側部材11を碍子取付バンド
2(電柱1)側に、雌側部材12を碍子6側にそれぞれ
取付ける場合を説明したが、これと逆に、雄側部材11
を碍子6側に、雌側部材11を碍子6側に取付けてもよ
い。
【0068】また、雄側、雌側両部材11,12のいず
れか一方を、バンド2でなく、腕金を介して電柱に取付
けてもよい。
【0069】(2)上記実施例では、ロック部材23,
34,37または係止ピン付根部分19cと、ロック穴
18またはピン通し穴17の係合作用によって係止ピン
19の浮き上がりを防止する構成をとったが、締付ナッ
ト21の締め込み力のみによって同ピン19の浮き上が
りを防止するようにしてもよい。
【0070】あるいは、この係止ピン19の上がり止め
手段の他の例として、係止ピン19をバネによって下向
きに付勢し、雄側部材12の押し上げ面33により、こ
のバネの力に抗して係止ピン19を一旦押し上げた後、
ピン係止溝32に係止させ、バネ力によってこの係止状
態に保持する構成をとってもよい。
【0071】(3)雄側部材12の押し上げ面33を上
記実施例の傾斜面に代えて曲面としてもよい。
【0072】(4)上記実施例では、雌側、雄側両部材
11,12の底壁14,29を下向き円弧状に湾曲形成
したが、この底壁14,29を水平面としてもよい。
【0073】(5)本発明は上記実施例であげたピン型
碍子に限らず、引き留め碍子等の他の碍子の取付装置と
して、また、碍子以外の各種架線用機材(変圧器、避雷
器等)の取付装置として広く適用することができる。
【0074】
【発明の効果】上記のように本発明によるときは、架線
用機材と電柱側のいずれか一方に取付けられる雌側部材
と、他方に取付けられて雌側部材に嵌入される雄側部材
とを具備し、雌側部材には係止ピンを上下移動自在に設
け、雄側部材には、雌側部材に対する嵌入力によって係
止ピンを押し上げる押し上げ面と、押し上げられた係止
ピンが下降して係止するピン係止溝とを設け、この係止
ピンとピン係止溝とによって両部材を分離不能に結合す
る構成としたから、架線用機材を電柱に対してワンハン
ドで簡単に取付けることができる。
【0075】とくに、正面からの操作のみでよいこと、
ねじ(ボルトまたはナット)の脱着操作が不要となるこ
とにより、ロボットによる無停電工法をとることが可能
となる。
【0076】また、請求項2の発明によると、係止ピン
を頭付きボルト状に形成し、同ピンの貫通端部に締付ナ
ットをねじ込む構成としたから、この締付ナットの締め
込み操作によって係止ピンをピン係止溝との係止位置
(下降位置)に保持することができる。このため、取付
後、振動等の外力によって係止ピンが浮き上がり、両部
材が分離して架線用機材が落下するおそれが殆どなくな
る。
【0077】とくに、請求項3の発明によると、締付ナ
ットの締め込み操作によって係止ピンのロック部がロッ
ク穴に嵌まり込み、同ピンの上昇移動が確実に阻止され
るため、雄側、雌側両部材の分離、架線用機材の落下の
おそれが全くなく、安全性が一層向上する。
【0078】しかも、係止ピンは、締付ナット締め込み
前はバネの力によってロック部がロック穴から外れる方
向に付勢されているため、両部材の結合時に係止ピンの
上昇が妨げられるおそれがない。
【0079】また、請求項4の構成によると、係止ピン
の頭部側に回り止め部を設け、この回り止め部を雌側部
材の回り止め穴に係合させてロック部のピン軸心まわり
の回転を阻止するようにしたから、ロック部とロック穴
のピン周方向の位置関係がずれるおそれがなく、確実な
ロック作用が得られる。
【0080】一方、請求項5の発明によると、係止ピン
の付根部分を軸部よりも外周側に突出させてロック部を
形成したから、ロック用の別部材を係止ピンに取付ける
場合と比較して部品点数が少なく、コストが安くてす
む。
【0081】また、請求項6の発明によると、雄側、雌
側両部材の底壁を下向き円弧状、すなわち下すぼまりの
湾曲状に形成したから、両部材の結合時に、雄側部材を
雌側部材の端部底壁に上から載せた後、嵌入させる操作
を容易に行うことができる。これにより、とくにロボッ
トによる結合操作が一層容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる取付装置を示す分
解斜視図である。
【図2】同装置における雄側および雌側両部材の結合前
の側断面図である。
【図3】同結合途中の拡大側断面図である。
【図4】同結合状態の図3相当図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】図5の状態から締付ナットを締め込んでロック
した状態の図5相当図である。
【図7】本発明の第2実施例を示す一部拡大正断面図で
ある。
【図8】図7の状態から締付ナットを締め込んでロック
した状態の図7相当図である。
【図9】本発明の第3実施例を示す一部拡大水平断面図
である。
【図10】図9の状態から締付ナットを締め込んでロッ
クした状態の図9相当図である。
【図11】図10のXI−XI線断面図である。
【図12】本発明の第4実施例を示す一部拡大側断面図
である。
【図13】図12のXIII−XIII線断面図である。
【図14】本発明の第5実施例を示す側断面図である。
【図15】従来技術を説明するための側面図である。
【符号の説明】 1 電柱 2 碍子取付用バンド 6 ピン型碍子(架線用機材) 11 雌側部材 17 雌側部材の回り止め穴兼ピン通し穴 18 同ロック穴 19 係止ピン 19a 係止ピンの先端側雄ねじ部 19b 同頭部 21 締付ナット 23 ロック部材 24 ロック片(ロック部) 25 回り止め片(回り止め部) 26 バネ 12 雄側部材 32 雄側部材のピン係止溝 33 同押し上げ部 34 ロック部材 35 ロック部材のロック片 35a ロック片のロック部 35b 同回り止め部 37 ロック部材 38 ロック部材のロック片 38a ロック片のロック部 38b 同回り止め部 19c 係止ピンの付根部分 17b ロック穴のロック係合部 17c 同遊動穴部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 那須 伸昭 福岡市中央区渡辺通2丁目1番82号 九 州電力株式会社 配電部内 (72)発明者 山下 修 福岡市中央区渡辺通2丁目1番82号 九 州電力株式会社 配電部内 (56)参考文献 実開 昭63−191812(JP,U) 実開 平4−61420(JP,U) 実開 平4−61422(JP,U) 実開 平2−14229(JP,U) 実開 平4−98831(JP,U) 実公 昭42−10593(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 7/00 H02G 1/02 H02G 1/06

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架線用機材側と電柱側のいずれか一方に
    取付けられる雌側部材と、他方に取付けられてこの雌側
    部材に嵌入される雄側部材とを具備し、上記雌側部材に
    は雄側部材を下側から支持する底壁が設けられるととも
    に、係止ピンが、上記雌側部材に対する雄側部材の嵌入
    方向と直角な水平方向に貫通する状態で上下方向に移動
    自在に設けられ、雄側部材には、上記雌側部材に対する
    嵌入力により上記係止ピンを押し上げる押し上げ面と、
    押し上げられた係止ピンが下降して両側部材の分離を阻
    止する方向に係止するピン係止溝が設けられてなること
    を特徴とする架線用機材の取付装置。
  2. 【請求項2】 係止ピンが頭付きのボルト状に形成さ
    れ、この係止ピンの貫通端部に締付ナットがねじ込まれ
    てなることを特徴とする請求項1記載の架線用機材の取
    付装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の架線用機材の取付装置に
    おいて、係止ピンの頭部側にロック部が設けられ、雌側
    部材に、締付ナットの締付力によりこのロック部が嵌ま
    り込んで同ピンの上昇移動を阻止するロック穴が設けら
    れ、かつ、係止ピンの頭部と雌側部材との間に、係止ピ
    ンを上記ロック部がロック穴から離脱する方向に押すバ
    ネが設けられてなることを特徴とする架線用機材の取付
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の架線用機材の取付装置に
    おいて、係止ピンの頭部側に回り止め部がロック部と一
    体に設けられる一方、雌側部材に、締付ナットの締付力
    が作用しない状態でこの回り止め部が上下移動自在でか
    つ係止ピン軸心まわりの回転が阻止される状態で係合す
    る回り止め穴が設けられたことを特徴とする架線用機材
    の取付装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の架線用機材の取付装置に
    おいて、ロック部として、係止ピンの付根部分が係止ピ
    ン軸部よりも外周側に突出して形成される一方、ロック
    穴が、締付ナットの締付力が作用した状態で上記係止ピ
    ン付根部分が係合するロック係合部と、このロック係合
    部より上方において係止ピン軸部の通過を許容し付根部
    分の通過を阻止する遊動穴部とから成ることを特徴とす
    る架線用機材の取付装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の架線
    用機材の取付装置において、雄側部材に雌側部材の底壁
    に対応する底壁が設けられ、この両部材の底壁が下向き
    円弧状に湾曲形成されてなることを特徴とする架線用機
    材の取付装置。
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