JP3431524B2 - 気密パッケージ、その製造用金属キャップ、その金属キャップの製造方法および気密パッケージの製造方法 - Google Patents

気密パッケージ、その製造用金属キャップ、その金属キャップの製造方法および気密パッケージの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁性ベース内に
水晶振動素子,水晶発振素子,SAWデバイス素子等の
電子素子を封入しキャップで封止する気密パツケージに
関する。本発明はまた、上記気密パッケージを製造する
ために用いる金属キャップに関する。本発明はさらに、
上記金属キャップの製造方法に関する。本発明はさらに
また、上記金属キャップを用いる気密パッケージの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水晶振動子用の気密パッケ−ジとして、
絶縁性ベ−スと、この絶縁性ベ−ス内から絶縁性ベ−ス
外に導出された電極と、絶縁性ベ−スの開口部に封止材
で固着封止されたキャップを有するものがある。そのよ
うな気密パッケ−ジは、例えば、実開平6−77328
号公報に開示されている。その典型的なものについて、
以下説明する。図は、従来の気密パッケ−ジの斜視
図、図10はそのキャップおよび封止材の一部を除去し
た平面図、図11は図10線に沿う縦断面図で
ある。図9、図10、図11において、21はアルミナ
セラミック等の絶縁性ベ−スで、底板部22と枠体部2
3とを有する。24、25は絶縁性ベ−ス21内から絶
縁性ベ−ス21外に導出されている導電性ペ−ストを塗
布・焼成して形成された電極、26は前記電極24、2
5と導材料でかつ同時に形成された後述する水晶振動
子等の電子素子の支持部、27は前記電極24、25に
導電性接着材により接続固着された水晶振動子素子等の
電子素子、29は前記絶縁性ベ−ス21の枠体部23に
低融点ガラス、樹脂等の封止材28を介して固着封止さ
れたアルミナセラミック製の絶縁性キャップである。
【0003】上記の構成の気密パツケージにおいては、
キャップ29がアルミナセラミック等よりなる絶縁性の
ものであるため、機械的強度の面から薄型化に限度があ
るのみならず、浮遊容量や外来電磁波の影響により、水
晶振動素子等の電子素子27の周波数特性の変動等の特
性変動が生じるという問題があった。上記の問題点のう
ち前者の問題点を解決するためには、例えば、金属製の
キャップを用いて接地することが考えられる。ところ
が、絶縁性ベース21を構成するアルミナセラミックと
金属との熱膨張係数差が大きいため応力が発生し、この
応力に起因して封止材28に亀裂が生じたり、金属キャ
ップ29が剥離するという新たな問題点が発生する。ま
た、後者の問題点を解決するためには、例えば、絶縁性
キャップ29の内面に金属層を形成して、この金属層を
接地することが考えられる。ところが、そのような構造
では、キャップがますます厚くなる。さらに、金属キャ
ップにしろ、絶縁性キャップの内面に金属層を形成する
にしろ、接地するための手段が必要になるという、新た
な問題点があった。
【0004】また、金属キャップを用いて応力発生を防
止するためには、例えば、絶縁性ベース21の枠体部2
3の上面にW−Ni−Au等のメタライズ層を形成し、
このメタライズ層の上に前記絶縁性ベース21と金属キ
ャップの中間の熱膨張係数を有する金属枠体部をろう付
けし、この金属枠体部に金属キャップをシーム溶接等に
より固着封止することが考えられる。しかしながら、こ
のような構造では、メタライズ層の形成が必要で、加工
費が嵩むのみならず、金属枠体部も必要であり、材料費
も嵩むし、低背化も実現できない。
【0005】また、前記と同様に枠体部23の上面にメ
タライズ層を形成し、このメタライズ層の上にはんだ,
Au−Sn,Ag−Sn等の軟質性の封止材を用いて金
属キャップを固着封止することも考えられる。しかしな
がら、このような構造では、メタライズ層の形成が必要
で、加工費が嵩むのみならず、封止材を全周にわたって
厚く形成する必要があり、材料費も嵩む。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、気
密パッケージ全体の薄型化ができ、かつ浮遊容量や外来
電磁波等による電子素子の特性変動が生じない気密パッ
ケージを提供することを目的とする。本発明はまた、上
記の気密パッケージを製造するための金属キャップを提
供することを目的とする。本発明はさらに、上記の気密
パッケージを製造するための金属キャップの製造方法を
提供することを目的とする。本発明はさらにまた、上記
の気密パッケージを製造するための金属キャップを用い
た気密パッケージの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の気密パッケージ
は、絶縁性ベースの端面に接地電極を設けると共に、キ
ャップを前記絶縁性ベースと熱膨張係数が近似した金属
キャップとし、さらに前記封止材として導電性ガラスを
用いて、前記絶縁性ベースの接地電極と前記金属キャッ
プとを電気的に接続したことを特徴とするものである。
本発明の気密パツケージ製造用の金属キャップは、絶縁
性ベースと熱膨張係数が近似したキャップ本体に、それ
よりも良導電性の金属ストライプを備えることを特徴と
するものである。本発明の金属キャップの製造方法は、
絶縁性ベースと熱膨張係数が近似したキャップ本体に、
それよりも良導電性の金属ストライプを備えた金属キャ
ップ用帯板を製作し、この金属キャップ用帯板を適宜切
断して、絶縁性ベースと熱膨張係数が近似したキャップ
本体に、それよりも良導電性の金属ストライプを備える
金属キャップを製造することを特徴とするものである。
本発明の気密パッケージの製造方法は、端面部に接地電
極を備える絶縁性ベースと、この絶縁性ベースと金属熱
膨張係数が近似したキャップ本体にそれよりも良導電性
の金属ストライプを備えた金属キャップとを用意し、こ
れら絶縁性ベースおよび金属キャップを、導電性ガラス
からなる封止材を介して重ね合わせて加熱して、前記封
止材を溶融させて封止するすることを特徴とするもので
ある。
【0008】
【0009】
【0010】
【発明の実施の形態】 本発明の請求項記載の発明
は、絶縁性ベ−スと、この絶縁性ベ−ス内から絶縁性ベ
−ス外に導出された電極と、前記絶縁性ベ−スの開口部
に封止材で固着封止されたキャップとを有する気密パッ
ケ−ジにおいて、前記絶縁性ベ−スは端面部に接地電極
用凹部を有し、前記キャップは前記絶縁性ベ−スと熱膨
張係数が近似した金属キャップ本体にそれよりも良導電
性の金属ストライプを備えた金属キャップであり、かつ
前記封止材は導電性ガラスであり、前記絶縁性ベ−スの
端面部の接地用電極と金属キャップとが前記封止材を介
して電気的に接続されていることを特徴とする気密パッ
ケ−ジである。
【0011】本発明の請求項記載の発明は、絶縁性ベ
ースと、この絶縁性ベース内から絶縁性ベース外に導出
された電極と、前記絶縁性ベースの開口部に封止材で固
着封止されたキャップとを有する気密パッケージにおい
て、前記絶縁性ベースは端面部に接地電極を有し、前記
キャップは前記絶縁性ベースと熱膨張係数が近似したC
rを17.00〜19.00%含むステンレス鋼よりな
るキャップ本体にそれよりも良導電性の金属ストライプ
を備えた金属キャップであり、かつ前記封止材は導電性
ガラスであり、前記絶縁性ベースの端面部の接地電極と
金属キャップとが前記封止材を介して電気的に接続され
ていることを特徴とする気密パッケージである。
【0012】本発明の請求項記載の発明は、絶縁性ベ
ースと、この絶縁性ベース内から絶縁性ベース外に導出
された電極と、前記絶縁性ベースの開口部に封止材で固
着封止されたキャップとを有する気密パッケージにおい
て、前記絶縁性ベースは端面部に接地電極を有し、前記
キャップは前記絶縁性ベースと熱膨張係数が近似したC
rを17.00〜19.00%含むステンレス鋼よりな
るキャップ本体にそれよりも良導電性の鉄・ニッケル合
金、鉄・ニッケル・クロム合金よりなる金属ストライプ
を備えた金属キャップであり、かつ前記封止材は導電性
ガラスであり、前記絶縁性ベースの端面部の接地電極と
金属キャップとが前記封止材を介して電気的に接続され
ていることを特徴とする気密パッケージである。
【0013】本発明の請求項記載の発明は、絶縁性ベ
−スと、この絶縁性ベ−ス内から絶縁性ベ−ス外に導出
された電極と、前記絶縁性ベ−スの開口部に封止材で固
着封止されたキャップとを有する気密パッケ−ジ製造用
のキャップにおいて、前記絶縁性ベ−スと熱膨張係数が
近似した金属キャップ本体にそれよりも良導電性の金属
ストライプを備えている金属キャップとすることを特徴
とする気密パッケ−ジ製造用金属キャップである。
【0014】本発明の請求項記載の発明は、絶縁性ベ
−スと、この絶縁性ベ−ス内から絶縁性ベ−ス外に導出
された電極と、前記絶縁性ベ−スの開口部に封止材で固
着封止されたキャップとを有する気密パッケ−ジ製造用
のキャップにおいて、前記絶縁性ベ−スと熱膨張係数が
近似したCrを17.00〜19.00%含むステンレ
ス鋼よりなる金属キャップ本体にそれよりも良導電性の
金属ストライプを備えている金属キャップとすることを
特徴とする気密パッケ−ジ用金属キャップである。
【0015】本発明の請求項記載の発明は、絶縁性ベ
−スと、この絶縁性ベ−ス内から絶縁性ベ−ス外に導出
された電極と、前記絶縁性ベ−スの開口部に封止材で固
着封止されたキャップとを有する気密パッケ−ジ製造用
のキャップにおいて、前記絶縁性ベ−スと熱膨張係数が
近似したCrを17.00〜19.00%含むステンレ
ス鋼よりなる金属キャップ本体にそれよりも良導電性の
鉄・ニッケル合金、鉄・ニッケル・クロム合金よりなる
金属ストライプを備えている金属キャップとすることを
特徴とする気密パッケ−ジ用金属キャップである。
【0016】本発明の請求項記載の発明は、絶縁性ベ
−スと、この絶縁性ベ−ス内から絶縁性ベ−ス外に導出
された電極と、前記絶縁性ベ−スの開口部に封止材で固
着封止されたキャップとを有する気密パッケ−ジ用の金
属キャップの製造方法であって、前記絶縁性ベースと熱
膨張係数が近似したCrを17.00〜19.00%含
むステンレス鋼よりなる金属キャップ本体用板材にそれ
よりも良導電性の鉄・ニッケル合金、鉄・ニッケル・ク
ロム合金よりなる金属ストライプを一体にクラッドした
金属キャップ用帯板を製造する工程と、この金属キャッ
プ用帯板を切断して金属キャップ本体にそれよりも良導
電性の金属ストライプを備えている金属キャップを製造
する工程とを有することを特徴とする気密パッケージ用
金属キャップの製造方法である。
【0017】本発明の請求項記載の発明は、絶縁性ベ
−スと、この絶縁性ベ−ス内から絶縁性ベ−ス外に導出
された電極と、前記絶縁性ベ−スの開口部に封止材で固
着封止された金属キャップとを有する気密パッケ−ジの
製造方法であって、前記絶縁性ベ−スは端面部に接地電
極を有し、前記金属キャップは前記絶縁性ベ−スと熱膨
張係数が近似した金属キャップ本体にそれよりも良導電
性の金属ストライプを一体に有する金属キャップであ
り、前記絶縁性ベ−スおよび前記金属キャップのいずれ
か一方または両方の封止面に導電性ガラスよりなる封止
材を形成し、これら絶縁性ベ−スおよび金属キャップを
重ね合わせて加圧しながら加熱して前記封止材を溶融さ
せて封止することを特徴とする気密パッケ−ジの製造方
法である。
【0018】
【実施例】本発明の実施例について、以下、図面を参照
して説明する。図1は本発明の第1実施例の気密パッケ
ージAの斜視図、図2は気密パッケージAの封止材およ
び金属キャップを一部除去した平面図、図3は図2のA
−A線に沿う縦断面図、図4は図2のB−B線に沿う縦
断面図である。図において、1はセラミック製または、
例えばガラス中にフォルステライトを30〜70wt%
混入した混練物を焼結した熱膨張係数が10〜14×1
−6/℃のガラスセラミック製の絶縁ベースで、底板
部2と枠体部3とを有する。4および5は前記絶縁ベー
ス1の長手方向の両側面部に形成された電極形成用の凹
部、6、7は前記絶縁性ベース1の長手方向の両側面部
に形成された接地電極形成用の凹部、8、9は底板部2
の上面の離隔した位置に導電ペーストを塗布・焼成して
形成された電極で、一方の電極8は前記一方の電極用凹
部4の端面部を通って底板部底板部2の裏面まで延在し
て形成されている。10は前記電極8、9と同一材料で
かつ同時に形成された、いわゆる「枕」と称される電子
素子の総称である。11、12は導電ペーストを塗布・
焼成して形成された接地電極で、一方の接地電極11は
一方の接地電極用凹部6の端面部を通って底板部2の裏
面まで延在して形成されており、他方の接地電極12は
前記他方の接地電極用凹部7の端面部を通って底板部2
の裏面まで延在して形成されている。2点鎖線で示す1
3は前記電極8、9に導電性接着剤等で接続固着される
水晶振動素子等の電子素子である。14は前記絶縁性ベ
ース1の枠体部3の上面と金属キャップ15の下面とを
固着封止する封止材で、例えば比抵抗が60.0〜8
0.0×10−6Ωmの導電性ガラスよりなる封止材で
ある。前記金属キャップ15は前記絶縁性ベース1と熱
膨張係数が近似しているCrを17.00〜19.00
%含むステンレス鋼よりなる金属キャップである。そし
て、この金属キャップ15は前記封止材14を介して前
記接地電極11、12と電気的に接続されている。上記
の構成の気密パッケージにおいては、絶縁性ベース1と
金属キャップ15との熱膨張係数が近似しているので、
両者の熱膨張係数差に起因する応力発生がなく、封止材
14に亀裂が発生したり、金属キャップ15が剥離する
ことがない。また、金属キャップ15を用いているの
で,従来のセラミック製のキャップに比較して薄型化が
可能になり、気密パッケージA全体の低背化が可能にな
る。さらにまた、金属キャップ15が導電性ガラスより
なる封止材14を介して接地電極11、12と電気的に
接続されているので、浮遊容量や外来電磁波等に起因す
電子素子13の特性変動がないという特長がある。
【0019】図5は、本発明の気密パッケ−ジの製造用
の一実施例の金属キャップ15の下面図であり、図6
は、図5のC−C線に沿う縦断面図である。この金属キ
ャップ15は、前記絶縁性ベ−ス1と熱膨張係数が近似
したCrを17.00〜19.00%含むステンレス鋼
よりなる厚さが0.05〜0.2mmの金属キャップ本
15aの長手方向の中心線に沿って、それよりも良導
電性の例えば鉄・ニッケル合金や鉄・ニッケル・クロム
合金よりなる厚さが0.005〜0.01mmの金属ス
トライプ15bを一体に備えたものである。すなわち、
前記前記絶縁性ベ−ス1と熱膨張係数が近似したCrを
17.00〜19.00%含むステンレス鋼よりなる金
属キャップ本体15aは、図7実線(白丸)で示すよう
に、導電性ガラスよりなる封止材14との封止後の対引
張荷重は大きいが、抵抗値金属キャップ15が大きいた
め、金属キャップ15と底板部2の裏面に形成された接
地電極11、12との間の接地抵抗は、図7破線(黒
丸)で示すように比較的大きい。通常の用途において
は、このような抵抗値でも、浮遊容量や外来電磁波に起
因する電子素子13の特性変動防止効果は十分である
が、一部、高信頼性が要求される用途においては、電子
素子13の特性変動防止効果が若干不足する場合があ
る。このような場合に、上記の金属キャップ15を用い
れば、導電性ガラスよりなる封止材14との封止強度
は、封止面の大部分を占める金属キャップ本体15aに
よって保証され、一方、それよりも良導電性の金属スト
ライプ15bによって、接地抵抗の低減が図れ、大封止
強度と低接地抵抗値の両特性が満足できるのである。特
に、図2に示すように、絶縁性ベ−ス1の複数箇所に接
地電極11、12を設けておけば、より低接地抵抗値に
できる。
【0020】このような金属キャップ15は、例えば、
次の方法で製造することができる。まず、図8の(a)
に示すように、絶縁性ベース1と熱膨張係数が近似した
ステンレス鋼よりなる長尺の金属キャップ本体用板材1
50aの中心線に沿って、それよりも良導電性の鉄・ニ
ッケル合金や鉄・ニッケル・クロム合金よりなる金属ス
トライプ150bをクラッドした金属キャップ用帯板1
50を製作する。次に、図8(b)に示すように、この
金属キャップ用帯板150の切断予定位置にV字状の切
欠部150cを形成する。最後に、前記V字状の切欠部
150c位置を一点鎖線150dで切断すると、図8
(c)に示すように、図5と同様の金属キャップ15が
得られる。なお、より低抵抗値化する場合は、金属スト
ライプ150bを複数本にすればよい。また、前記V字
状の切欠部150cに代えて、半円弧状の切欠部をもう
けてもよい。さらには、これらの切欠部を設けることな
く、一点鎖線150dで切断するようにしてもよい。
【0021】次に、図1ないし図4の気密パツケージA
の製造方法について説明する。図2に示すような、底板
部2および枠体部3を有し、端面部に電極用凹部4、5
および接地電極用凹部6、7を設け、前記凹部4、5を
通る電極8、9および底板部2上の支持部10、さらに
前記凹部6、7を通る接地電極11、12を形成した絶
縁性ベース1を製作する。一方、金属キャップ本体15
aに金属ストライプ15bを一体に形成した金属キャッ
プ15を製作する。次に、前記絶縁性ベース1および金
属キャップ15の封止面、すなわち、枠体部3の上面お
よび金属キャップ15の下面のいずれか一方または両方
に、導電性ガラスペーストを塗布し乾燥め硬化させて、
封止材14を形成しておく。このとき、金属キャップ1
5の封止面に、封止材14を被着する前に気相法等によ
り酸化膜を形成しておくと、この酸化膜を介して金属キ
ャップ15と封止材14とが強固に固着されるため、固
着強度が向上する特長がある。この後、前記絶縁性ベー
ス1の電極8、9に導電性接着材で電子素子13を接続
固着し、絶縁性ベース1および金属キャップ15を重ね
合わせて真空下で加圧・加熱して封止材14を溶融する
と、図1ないし図4に示す気密パッケージAが得られ
る。このとき、絶縁性ベース1の端面に接地電極用凹部
6、7が設けてあると、絶縁性ベース1と金属キャップ
15との加圧によってはみ出した封止材14が、前記接
地電極用凹部6、7に流れて、この接地電極用凹部6、
7に形成されている接地電極11、12と電気的に接続
される。
【0022】なお、上記実施例は、特定の構造の絶縁性
ベース1について説明したが、他の構造の絶縁性ベース
を用いてもよい。例えば、図2の単一の支持部10に代
えて、複数の支持部を設けてもよい。また、図1ないし
図4に示すように、電極8、9および支持部10を電極
材料のみで所定高さに形成するのに代えて、絶縁性ベー
ス1の底板部2の上面の周辺部に、底板部2と一体に所
定高さの段差部を設けておき、この段差部の上に電極
8、9および支持部10を形成してもよい。このような
構成によれば、電極8、9および支持部10を電極材料
のみで所定高さに形成するのに比較して、電極8、9の
厚さを薄くすることができ、銀パラジウム等の高価な電
極材料の使用量を大幅に低減でき、気密パツケージの原
価低減が図れる特長がある。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上のように、絶縁性ベース
と、この絶縁性ベース内から絶縁性ベース外に導出され
た電極と、前記絶縁性ベースの開口部に封止材で固着封
止されたキャップとを有する気密パッケージにおいて、
前記絶縁性ベースの端面部に接地電極を設けるととも
に、前記キャップを前記絶縁性ベースと近似した熱膨張
係数の金属キャップとし、前記封止材を導電性ガラスと
し、前記金属キャップを前記封止材を介して前記接地電
極に接続したことを特徴とする気密パッケージであるか
ら、前記金属キャップと前記絶縁性ベースとの熱膨張係
数差に起因する応力発生がなく、発生応力に起因する封
止材の亀裂発生や金属キャップの剥離が生じない。ま
た、金属キャップの採用によって、キャップが薄型化で
き、それに応じて気密パッケージ全体の薄型化ができる
のみならず、この金属キャップを絶縁性ベースの端面部
に形成された接地電極に導電性ガラスよりなる封止材で
電気的に接続して接地しているので、浮遊容量や外来電
磁波等に起因する電子素子の特性変動が防止できる気密
パッケージが提供できる。本発明の金属キャップは、絶
縁性ベースと熱膨張係数が近似した金属キャップ本体
に、それよりも良導電性の金属ストライプを一体に設け
たものであるから、絶縁性ベースとの固着強度が大き
く、しかも低接地抵抗値の気密パツケージを製造するこ
とができる金属キャップを提供できる。本発明はさら
に、絶縁性ベースと熱膨張係数が近似した金属キャップ
本体用板材に、この金属キャップ本体用板材にそれより
も良導電性の金属ストライプを一体に設けた金属キャッ
プ用帯板を製造し、これを切断して金属キャップを製造
するものであるから、上記の金属キャップを簡単に製造
できる製造方法が提供できる。本発明はさらにまた、絶
縁性ベースと金属キャップのいずれか一方または両方の
封止面に、封止材を被着しておき、両者を重ね合わせて
加圧・加熱して前記封止材を溶融させて封止する気密パ
ッケージの製造方法であるから、上記した各種の効果を
奏する気密パッケージの製造方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の気密パッケ−
ジAの斜視図
【図2】 図1の気密パッケ−ジAの封止材
および金属キャップの一部を除去した平面図
【図3】 図2の気密パッケ−ジAのA−A
線に沿う従断面図
【図4】 図2の気密パッケ−ジAのB−B
線に沿う従断面図
【図5】 本発明の一実施例の金属キャップ
の下面図
【図6】 図5の金属キャップのC−C線に
沿う拡大従断面図
【図7】 図5の金属キャップの作用効果を
説明するための金属キャップ材料対耐剥離荷重および接
地抵抗特性図
【図8】 図5の金属キャップの一実施例の
製造方法について説明するための各工程における下面図
【図9】 従来の気密パッケ−ジの斜視図
【図10】 図9の気密パッケ−ジの封止材お
よび金属キャップの一部を除去した平面図
【図11】 図9の気密パッケ−ジのD−D線
に沿う従断面図
【符号の説明】
1 絶縁性ベ−ス 2 底板部 3 枠体部 、5 電極用凹部 、7 接地電極用凹部 8、9 電極 11、12 接地電極 13 電子素子(水晶振動子) 14 封止材(導電性ガラス) 15 金属キャップ 15a 金属キャップ本体 15b、150b 金属ストライプ 150 金属キャップ用帯板 150a 金属キャップ本体用板材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−196577(JP,A) 特開2000−164747(JP,A) 特開2000−183204(JP,A) 特開2000−40762(JP,A) 特開 平6−53341(JP,A) 実開 平6−77251(JP,U) 実開 平4−116141(JP,U) 実開 平4−116142(JP,U) 実開 平4−116143(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/10 H01L 23/02 H03H 9/02 H03H 9/10 H03H 9/19

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性ベ−スと、この絶縁性ベ−ス内か
    ら絶縁性ベ−ス外に導出された電極と、前記絶縁性ベ−
    スの開口部に封止材で固着封止されたキャップとを有す
    る気密パッケ−ジにおいて、前記絶縁性ベ−スは端面部
    に接地電極用凹部を有し、前記キャップは前記絶縁性ベ
    −スと熱膨張係数が近似した金属キャップ本体にそれよ
    りも良導電性の金属ストライプを備えた金属キャップで
    あり、かつ前記封止材は導電性ガラスであり、前記絶縁
    性ベ−スの端面部の接地用電極と金属キャップとが前記
    封止材を介して電気的に接続されていることを特徴とす
    る気密パッケ−ジ。
  2. 【請求項2】 絶縁性ベースと、この絶縁性ベース内か
    ら絶縁性ベース外に導出された電極と、前記絶縁性ベー
    スの開口部に封止材で固着封止されたキャップとを有す
    る気密パッケージにおいて、前記絶縁性ベースは端面部
    に接地電極を有し、前記キャップは前記絶縁性ベースと
    熱膨張係数が近似したCrを17.00〜19.00%
    含むステンレス鋼よりなるキャップ本体にそれよりも良
    導電性の金属ストライプを備えた金属キャップであり、
    かつ前記封止材は導電性ガラスであり、前記絶縁性ベー
    スの端面部の接地電極と金属キャップとが前記封止材を
    介して電気的に接続されていることを特徴とする気密パ
    ッケージ。
  3. 【請求項3】 絶縁性ベースと、この絶縁性ベース内か
    ら絶縁性ベース外に導出された電極と、前記絶縁性ベー
    スの開口部に封止材で固着封止されたキャップとを有す
    る気密パッケージにおいて、前記絶縁性ベースは端面部
    に接地電極を有し、前記キャップは前記絶縁性ベースと
    熱膨張係数が近似したCrを17.00〜19.00%
    含むステンレス鋼よりなるキャップ本体にそれよりも良
    導電性の鉄・ニッケル合金、鉄・ニッケル・クロム合金
    よりなる金属ストライプを備えた金属キャップであり、
    かつ前記封止材は導電性ガラスであり、前記絶縁性ベー
    スの端面部の接地電極と金属キャップとが前記封止材を
    介して電気的に接続されていることを特徴とする気密パ
    ッケージ。
  4. 【請求項4】 絶縁性ベ−スと、この絶縁性ベ−ス内か
    ら絶縁性ベ−ス外に導出された電極と、前記絶縁性ベ−
    スの開口部に封止材で固着封止されたキャップとを有す
    る気密パッケ−ジ製造用のキャップにおいて、前記絶縁
    性ベ−スと熱膨張係数が近似した金属キャップ本体にそ
    れよりも良導電性の金属ストライプを備えている金属キ
    ャップとすることを特徴とする気密パッケ−ジ用金属キ
    ャップ
  5. 【請求項5】 絶縁性ベ−スと、この絶縁性ベ−ス内か
    ら絶縁性ベ−ス外に導出された電極と、前記絶縁性ベ−
    スの開口部に封止材で固着封止されたキャップとを有す
    る気密パッケ−ジ製造用のキャップにおいて、前記絶縁
    性ベ−スと熱膨張係数が近似したCrを17.00〜1
    9.00%含むステンレス鋼よりなる金属キャップ本体
    にそれよりも良導電性の金属ストライプを備えている金
    属キャップとすることを特徴とする気密パッケ−ジ用金
    属キャップ。
  6. 【請求項6】 絶縁性ベ−スと、この絶縁性ベ−ス内か
    ら絶縁性ベ−ス外に導出された電極と、前記絶縁性ベ−
    スの開口部に封止材で固着封止されたキャップとを有す
    る気密パッケ−ジ製造用のキャップにおいて、前記絶縁
    性ベ−スと熱膨張係数が近似したCrを17.00〜1
    9.00%含むステンレス鋼よりなる金属キャップ本体
    にそれよりも良導電性の鉄・ニッケル合金、鉄・ニッケ
    ル・クロム合金よりなる金属ストライプを備えている金
    属キャップとすることを特徴とする気密パッケ−ジ用金
    属キャップ。
  7. 【請求項7】 絶縁性ベースと、この絶縁性ベース内か
    ら絶縁性ベース外に導出された電極と、前記絶縁性ベー
    スの開口部に封止材で固着封止された金属キャップとを
    有する気密パッケージ用の金属キャップの製造方法であ
    って、前記絶縁性ベースと熱膨張係数が近似したCrを
    17.00〜19.00%含むステンレス鋼よりなる金
    属キャップ本体用板材にそれよりも良導電性に鉄・ニッ
    ケル合金、鉄・ニッケル・クロム合金よりなる金属スト
    ライプを一体にクラッドした金属キャップ用帯板を製造
    する工程と、この金属キャップ用帯板を切断して金属キ
    ャップ本体にそれよりも良導電性の金属ストライプを備
    えている金属キャップを製造する工程とを有することを
    特徴とする気密パッケージ用金属キャップの製造方法。
  8. 【請求項8】 絶縁性ベ−スと、この絶縁性ベ−ス内か
    ら絶縁性ベ−ス外に導出された電極と、前記絶縁性ベ−
    スの開口部に封止材で固着封止された金属キャップとを
    有する気密パッケ−ジの製造方法であって、前記絶縁性
    ベ−スは端面部に接地電極を有し、前記金属キャップは
    前記絶縁性ベ−スと熱膨張係数が近似した金属キャップ
    本体にそれよりも良導電性の金属ストライプを一体に有
    する金属キャップであり、前記絶縁性ベ−スおよび前記
    金属キャップのいずれか一方または両方の封止面に導電
    性ガラスよりなる封止材を形成し、これら絶縁性ベ−ス
    および前記金属キャップを重ね合わせて加圧しながら加
    熱して前記封止材を溶融させて封止することを特徴とす
    る気密パッケ−ジの製造方法。
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