JP2007096597A - 弾性表面波デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外部電極とSAW素子との電気的接続部分の気密性が十分に確保された信頼性の高い弾性表面波デバイスおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】 バンプ12の径を、貫通孔11の下面開口部11Bの径より大きく形成しているため、貫通孔11を、貫通孔11の内部だけでなく貫通孔11の下面開口部11B周辺でも気密に封止することができる。したがって、貫通孔11の下面開口部11Bの形状にかかわらず、外部電極15とSAWチップ2に設けられたSAW素子との電気的接続部分の気密性が十分に確保された信頼性の高い弾性表面波デバイス1を得ることができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、弾性表面波素子(Surface Acoustic Wave素子:SAW素子)を利用したデバイスおよびそれを製造する方法に関する。
弾性表面波を利用したSAW素子を用いた共振子、フィルタ、発振器等の弾性表面波デバイスは、様々な電子機器に広く使用されている。SAW素子は、圧電基板の表面に形成した交差指電極からなるIDT(Interdigital Transducer)電極と反射器とを備え、IDTから励振した弾性表面波を利用している。
近年、電子機器の小型薄型化に対応して、弾性表面波デバイスも、より一層の薄型化が要求されている。
SAW素子は、塵埃、大気中の水分による周波数シフト、電極の腐食等によって信頼性が低下する。そこで、SAW素子は、SAW素子の形成されたSAWチップとカバーとを接合したパッケージの中に気密封止されて、弾性表面波デバイスとして用いられる。
ここで、弾性表面波デバイスの大きさは、封止構造およびパッケージに設けられた外部電極とIDT電極との電気的な接続方法に依存する。
小型化を実現する封止構造として、カバーである密閉用部材とSAW素子であるSAWフィルタとの間のIDT電極部分を、Si酸化膜と接着剤とによって密閉して気密封止する構造が知られている。また、電気的な接続方法として、IDT電極に電気的に接続されている電極に設けられたバンプを外部電極用穴に挿入し、外部から導電性材料を供給することによって外部電極との電気的接続を行う方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−174107号公報(3〜4頁、図10)
ここで、図4(a)に示すように、外部電極用穴である貫通孔11を形成する際には、貫通孔11の開口部に、アンダーカット14と呼ばれる欠けが発生しやすい。したがって、貫通孔11にバンプを挿入する方法では、アンダーカット14の部分に空隙が生じ、外部電極とSAW素子との電気的接続部分の気密性が十分得られないという課題があった。
本発明の目的は、外部電極とSAW素子との電気的接続部分の気密性が十分に確保された信頼性の高い弾性表面波デバイスおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の弾性表面波デバイスは、圧電基板の主面に設けられたIDT電極と、前記IDT電極から引き出された取出電極と、前記取出電極に設けられたバンプとを有するSAWチップと、絶縁性基板に、前記SAWチップの前記バンプに対応する位置に設けられた貫通孔と、前記絶縁性基板の前記貫通孔の上面開口部周辺および前記貫通孔の内面に設けられた外部電極とを有するカバーとを備え、前記バンプの径が、前記絶縁性基板の前記貫通孔の下面開口部の径より大きく形成され、前記貫通孔が、前記バンプによって前記貫通孔の前記下面開口部周辺で気密に封止されていることを特徴とする。
この発明によれば、バンプの径が、貫通孔の開口部の径より大きく形成されているため、貫通孔が、貫通孔の内部だけでなく貫通孔の開口部周辺でも気密に封止される。したがって、貫通孔の開口部の形状にかかわらず、外部電極とSAWチップに設けられたSAW素子との電気的接続部分の気密性が十分に確保された信頼性の高い弾性表面波デバイスが得られる。
本発明では、前記SAWチップと前記カバーとが、前記SAWチップと前記カバー間に画定される空間に前記IDT電極が気密に封止されるように一体的に接合され、前記IDT電極と前記外部電極とが、前記貫通孔に形成された導電材料および前記バンプにより電気的に接続されているのが好ましい。
この発明では、貫通孔に導電材料を形成することにより、外部電極とSAW素子との電気的接続部分の気密性が十分に確保されるとともに、外部電極とSAW素子との電気的接続が確実になる。
本発明の弾性表面波デバイスの製造方法は、圧電基板の主面に設けられたIDT電極と、前記IDT電極から引き出された取出電極と、前記取出電極に設けられたバンプとを含むSAWチップを形成するSAWチップ形成工程と、絶縁性基板の前記バンプに対応する位置に設けられた貫通孔と、前記絶縁性基板の前記貫通孔の上面開口部周辺および前記貫通孔の内面に設けられた外部電極とを含むカバーを形成するカバー形成工程と、前記バンプを変形させることによって、前記貫通孔の下面開口部周辺で前記貫通孔を気密に封止する封止工程と、前記SAWチップと前記カバー間に画定される空間に前記IDT電極を気密に封止するように一体的に接合する接合工程と、前記貫通孔内に導電材料を形成して、前記IDT電極と前記外部電極とを電気的に接続する電気接続工程とを含むことを特徴とする。
この発明によれば、取出電極に設けられたバンプが変形して下面開口部周辺に密着し、開口部を塞ぐ。したがって、貫通孔の開口部の形状にかかわらず、外部電極とSAW素子との電気的接続部分の気密性が十分に確保された信頼性の高い弾性表面波デバイスが得られる。
本発明では、前記バンプの径を、前記絶縁性基板の前記貫通孔の前記下面開口部の径より大きく、かつ前記バンプの厚みを、前記SAWチップと前記カバーとの接合後の距離より厚く形成するのが好ましい。
この発明では、バンプの径を、対応する貫通孔の下面開口部の径より大きく、かつSAWチップとカバー間の距離より厚く形成しているため、SAWチップとカバーを合わせて封止する際に、バンプが変形して下面開口部周辺の広い範囲にわたって密着し、下面開口部を塞ぐ。したがって、より前述の効果を達成できる弾性表面波デバイスが得られる。
本発明では、前記接合工程は、前記圧電基板の主面の周辺全体に沿って設けられた金属接合部と、前記絶縁性基板の下面の周辺全体に沿って設けられた金属接合部との金属接合によって、前記SAWチップと前記カバーとを接合するのが好ましい。
この発明では、金属接合により、接合部に隙間がない接合がされるので、SAWチップとカバー間に画定される空間にIDT電極が気密に封止される。また、接合強度が十分あるので、バンプと貫通孔の下面開口部周辺との密着が維持される。したがって、前述の効果を達成できる弾性表面波デバイスの製造方法が得られる。
本発明では、前記接合工程は、前記圧電基板主面の周辺全体に沿って設けられた金属接合部と、前記絶縁性基板の下面の周辺全体との陽極接合によって、前記SAWチップと前記カバーとを接合するのが好ましい。
この発明では、陽極接合によってSAWチップとカバーとを接合することによって、前述の効果を達成できる弾性表面波デバイスの製造方法が得られる。
本発明では、前記接合工程は、前記圧電基板主面の周辺全体と、前記絶縁性基板の下面の周辺全体との直接接合によって、前記SAWチップと前記カバーとを接合するのが好ましい。
この発明では、直接接合によってSAWチップとカバーとを接合することによって、前述の効果を達成できる弾性表面波デバイスの製造方法が得られる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態に係る弾性表面波デバイス1が示されている。
図1(a)は、平面図であり、同図(b)は、図1(a)におけるA−A断面図である。図1において、弾性表面波デバイス1は、SAWチップ2とカバー3とが接合された構造を有している。
図2には、SAWチップ2の平面図が、図3には、カバー3の接合面を示す下面図が示されている。
図4には、カバー3および弾性表面波デバイス1の部分拡大断面図が示されている。図4(a)は、カバー3の部分拡大図断面図であり、図4(b)は、弾性表面波デバイス1の部分拡大図断面図である。
図1において、SAWチップ2は、圧電基板4の主面である上面4Aに、1対の交差指電極からなるIDT電極5と、リード線7と、取出電極8と、金属接合部9と、バンプ12とを備えている。
図2において、IDT電極5は、矩形の圧電基板4の中央に形成され、その長手方向に反射器6が1対形成されている。IDT電極5からは、1対のリード線7が、圧電基板4の長手方向辺縁に沿ってそれぞれ逆向きに圧電基板4の対角方向の隅部まで引き出されている。隅部付近では、リード線7上に取出電極8が形成されている。この取出電極8上には、バンプ12が形成されている。
また、圧電基板4の上面4Aの周辺部には、全周にわたって金属接合部9が設けられている。
本実施形態において、圧電基板4は水晶で形成されているが、リチウムタンタレート、リチウムニオベートなど他の圧電材料を用いることもできる。
IDT電極5、反射器6およびリード線7は、Al膜で形成されているが、一般に使用されているアルミニウム合金などの導電性金属材料を用いることもできる。
取出電極8および金属接合部9は、Cr/Au膜またはCr/Ni/Au膜で形成されている。取出電極8とリード線7とを合わせた厚みは、金属接合部9の厚みと同じ厚みに形成されている。
また、バンプ12の形成には、Auを用いることができる。バンプ12の径は、40〜160μmが好ましい。
図1において、カバー3は、絶縁性基板であるガラス基板10と、貫通孔11と、金属接合部13と、外部電極15と、貫通孔11に形成された導電材料からなる封止材16とを備えている。
貫通孔11は、ガラス基板10の上面10Aから下面10Bに向けてテーパ状に形成され、上面開口部11Aと下面開口部11Bを有している。
ガラス基板10の上面10Aには、貫通孔11の上面開口部11Aの周辺を取り囲むように矩形の外部電極15が形成されている。この外部電極15は、貫通孔11の内面まで形成されている。
図3において、貫通孔11の上面開口部11Aは点線で、下面開口部11Bは実線で示されている。貫通孔11は、それぞれSAWチップ2のバンプ12の位置に対応して対角方向の隅に配置されている。
ガラス基板10の下面10Bには、その周辺部にわたって金属接合部13が設けられている。
図2において、下面開口部11Bの径とバンプ12の径との大きさを比較するため、下面開口部11Bを2点鎖線の創造線で示した。貫通孔11の下面開口部11Bの径は、バンプ12の径より小さく、直径で20〜120μmが好ましい。
図4(a)には、接合前のカバー3の貫通孔11付近の部分拡大断面図が示されている。封止材16は除いて示した。
貫通孔11の下面開口部11Bには、アンダーカット14と呼ばれる欠けが発生している。アンダーカット14は、貫通孔11の加工時に発生する。
貫通孔11の内面には、ガラス基板10の上面10A側から外部電極15が延長されて形成されているが、アンダーカット14の部分には、外部電極15は形成されていない。
なお、図4(a)では、アンダーカット14は、下面開口部11Bの全周にわたって描かれているが、下面開口部11Bの一部に発生していてもよいし、その形状も図に示した形状に限定されない。
ガラス基板10は、圧電基板4の水晶に近い熱膨張率を有するソーダガラスで形成されている。ソーダガラス以外の材料として、水晶と同程度の熱膨張率を有する他のガラス材料または絶縁材料、若しくは圧電基板4と同じ水晶を用いることができる。また、圧電基板4に水晶以外の圧電材料を用いた場合、それと同程度の熱膨張率を有する絶縁材料の薄板でカバー3を用いることができる。
金属接合部13および外部電極15は、Cr/Au膜またはCr/Ni/Au膜で形成されている。
以下に、SAWチップ2とカバー3との接合部分および接触部分について説明する。
図1において、SAWチップ2とカバー3とは、金属接合部9と金属接合部13が熱圧着されることにより接合されている。接合により、SAWチップ2とカバー3との間に画定される空間内にIDT電極5等が気密に封止されている。
図4(b)には、弾性表面波デバイス1の貫通孔11の下面開口部11Bとバンプ12との接触部分の部分拡大断面図が示されている。
図4(a)および(b)において、バンプ12の径は、貫通孔11の下面開口部11Bの径よりは大きく形成されている。貫通孔11の下面開口部11Bは、アンダーカット14に密着するバンプ12によって塞がれ、かつ下面開口部11B周辺もバンプ12によって気密に封止されている。
IDT電極5は、それぞれリード線7、取出電極8、バンプ12を介して、外部電極15と電気的に接続されている。また、貫通孔11の内部には、導電性材料からなる封止材16が充填されている。封止材16の導電材料には、例えば、AuSn、AuGe、はんだ材料、高温はんだ等を用いることができる。
次に、図5を参照して、本発明の本実施形態に係る弾性表面波デバイス1の製造方法を説明する。
弾性表面波デバイス1の製造方法は、SAWチップ形成工程と、カバー形成工程と、貫通孔11の下面開口部11B周辺で貫通孔11を気密に封止する封止工程と、SAWチップ2とカバー3間に画定される空間にIDT電極5を気密に封止するように一体的に接合する接合工程と、貫通孔11内に封止材16を形成して、IDT電極5と外部電極15とを電気的に接続する電気接続工程とを含んでいる。
図5(a)は、SAWチップ形成工程と、カバー形成工程とを示している。図5(b)は封止工程を、図5(c)は接合工程と電気接続工程とを示している。
図5(a)を参照して、SAWチップ形成工程とカバー形成工程とを説明する。
以下に、SAWチップ形成工程を説明する。
まず、複数のSAWチップ2を縦および横に連続して配置した大型のSAWチップ用水晶ウェハ21を用意する。水晶ウェハ21に、水晶ウェハ21の上面4Aに所定の厚さのCr/Au膜を成膜して、フォトリソグラフィ技術を利用して、各SAWチップ2のIDT電極5、反射器6およびリード線7を所定のパターンに形成する。その後、取出電極8をリード線7上に形成する。
IDT電極5、反射器6、リード線7は、アルミニウムを蒸着することによって成膜することができる。
次に、スタッドバンプにより、取出電極8にバンプ12Aを形成する。バンプ12Aは、取出電極8に接する基部はほぼ円柱状で、バンプ12Aの径は、ガラスウェハ22の貫通孔11の下面開口部11Bの径より大きく形成する。また、バンプ12Aの高さは、金属接合部9と金属接合部13との厚みを加えた厚み、つまりSAWチップ2とカバー3との接合後の距離より高く形成する。ここで、バンプ12Aの上面の中心部は、切断された金ワイヤーからなる凸部を有している。バンプ12Aの高さは、この凸部を除いた高さである。この凸部の先端の一部は、貫通孔11に収まる大きさとなっている。
以下に、カバー形成工程を説明する。
まず、複数のカバー3を縦および横に連続して配置した大型のカバー用ガラスウェハ22を準備する。ガラスウェハ22には、貫通孔11を、例えばサンドブラスト加工またはエッチングにより形成する。特に、サンドブラスト加工によれば、貫通孔11をテーパ状に容易に加工することができる。加工によって、貫通孔11の下面開口部11Bにはアンダーカット14が発生する。
次に、貫通孔11を取り囲むように矩形の外部電極15を上面10Aに、Cr/Auをスパッタリングによって形成する。このとき、貫通孔11の内面にも外部電極15が形成されるが、アンダーカット14には、Cr/Auが回り込みにくく、外部電極15が形成されにくい。
図5(a)および図5(b)を参照して、封止工程を説明する。
図5(a)に示すように、ガラスウェハ22の下面10Bと水晶ウェハ21の上面4Aを対向させて、対応する貫通孔11とバンプ12Aとを位置合わせする。次に、図5(b)中の矢印方向にガラスウェハ22に力を加え、バンプ12Aを押しつぶす。ここで、水晶ウェハ21は固定されている。バンプ12Aは押しつぶされてアンダーカット14および貫通孔11の下面開口部11B周辺に密着し、バンプ12の形状になり、貫通孔11は気密に封止される。
このとき、球状の封止材16を貫通孔11に充填しておく。封止材16は、圧力をかける前に予め充填しておいても良い。
図5(c)を参照して接合工程と電気接続工程とを説明する。
まず、ガラスウェハ22に図中の矢印方向に圧力を加えた状態で、水晶ウェハ21とガラスウェハ22全体を加熱する。加熱する温度は、金属接合部9と金属接合部13とが熱圧着される温度で、封止材16が溶融する温度が好ましい。具体的には、250〜400℃が好ましい。加熱により、金属接合部9と金属接合部13とを熱圧着するとともに、封止材16を溶融することにより、封止材16によって貫通孔11を塞ぐ。
次に、接合された水晶ウェハ21とガラスウェハ22とを、2点鎖線で示された線に沿ってダイシングすることにより、弾性表面波デバイス1が得られる(図5(d))。
このような実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)バンプ12の径を、貫通孔11の下面開口部11Bの径より大きく形成しているため、貫通孔11を、貫通孔11の内部だけでなく貫通孔11の下面開口部11B周辺でも気密に封止することができる。したがって、貫通孔11の下面開口部11Bの形状にかかわらず、外部電極15とSAWチップ2に設けられたSAW素子との電気的接続部分の気密性が十分に確保された信頼性の高い弾性表面波デバイス1を得ることができる。
(2)貫通孔11の内部には、導電性材料からなる封止材16が充填されている。封止材16によりバンプ12と外部電極15との間における導通、および貫通孔11における気密封止をより信頼性の高いものにできる。
(3)バンプ12Aの径を、対応する貫通孔11の下面開口部11Bの径より大きく、かつSAWチップ2とカバー3間の接合後の距離より厚く形成しているため、SAWチップ2とカバー3を合わせて封止する際に、バンプ12Aが変形して下面開口部11B周辺の広い範囲にわたって密着し、下面開口部11Bを塞ぐことができる。したがって、より信頼性の高い弾性表面波デバイス1を製造できる。
(4)金属接合により、金属接合部9,13間に隙間がない接合がされるので、SAWチップ2とカバー3間に画定される空間にIDT電極5を気密に封止できる。また、接合強度が十分あるので、バンプ12と貫通孔11の下面開口部11B周辺との密着を維持できる。したがって、より信頼性の高い弾性表面波デバイス1を製造できる。
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態において、水晶ウェハ21とガラスウェハ22との接合方法を変えた実施形態である。
図6には、本実施形態における弾性表面波デバイス1の断面図が示されている。
図6において、SAWチップ2とカバー3の外周部に相当する部分には、金属接合部9のみが設けられている。金属接合部9は、水晶ウェハ21とガラスウェハ22とのどちら側に設けられていてもよい。接合は、金属接合部9と金属接合部9が設けられていないウェハとの陽極接合によって行う。その他は、第1実施形態と同様の構成である。
陽極接合は、金属接合部9を陽極、水晶ウェハ21またはガラスウェハ22側を負極として直流電圧を印加して行う。印加する電圧は、200〜2000Vの間で、一般的には1000V前後が適当である。また、陽極接合中の温度は、300〜600℃が好ましく、封止材16が溶融する温度が好ましい。
このような実施形態によれば、以下の効果がある。
(5)陽極接合によってSAWチップ2とカバー3とを接合することによって、前述の効果を達成できる弾性表面波デバイス1が製造できる。
(第3実施形態)
第3実施形態は、第1実施形態において、水晶ウェハ21とガラスウェハ22との接合方法を変えた実施形態である。
図7には、本実施形態における弾性表面波デバイス1の断面図が示されている。
図7において、SAWチップ2とカバー3の外周部に相当する部分には、それぞれが凸形状になるように形成されている。この凸形状部分同士を、直接接合することによって水晶ウェハ21とガラスウェハ22とを接合する。その他は、第1実施形態と同様の構成である。
直接接合は、以下に示す方法で行う。
水晶ウェハ21とガラスウェハ22との凸形状表面にシラノールを形成し、シラノ−ルが形成された表面同士を合わせて圧力をかけ、仮接合する。仮接合後、加熱することにより、シラノ−ル同士で脱水が起こり、シロキサン結合が生成する。シロキサン結合は、原子間結合であるので、結合強度が極めて高い。
これらの接合は、真空中で行うとより効果的に接合が行われる。また、超音波をかけながら行うのも効果的である。
このような実施形態によれば、以下の効果がある。
(6)直接接合によってSAWチップ2とカバー3とを接合することによって、前述の効果を達成できる弾性表面波デバイス1が製造できる。
また、本発明を実施するための最良の方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、使用する材料、処理時間、その他の詳細な事項において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した材料、処理時間などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの材料、処理時間などの限定の一部もしくは全部の限定を外した記載は、本発明に含まれるものである。
(a)は、第1実施形態における弾性表面波デバイスの平面図、(b)は、その断面図。 第1実施形態におけるSAWチップの平面図。 第1実施形態におけるカバーの下面図。 (a)は、第1実施形態におけるカバーの部分拡大断面図、(b)は、第1実施形態における弾性表面波デバイスの部分拡大断面図。 第1実施形態における弾性表面波デバイスの製造工程を示した図。 第2実施形態における弾性表面波デバイスの断面図。 第3実施形態における弾性表面波デバイスの断面図。
符号の説明
1…弾性表面波デバイス、2…SAWチップ、3…カバー、4…圧電基板、5…IDT電極、8…取出電極、9,13…金属接合部、10…絶縁性基板であるガラス基板、11…貫通孔、11A…上面開口部、11B…下面開口部、12…バンプ、15…外部電極、16…導電材料である封止材。


Claims (7)

  1. 圧電基板の主面に設けられたIDT電極と、前記IDT電極から引き出された取出電極と、前記取出電極に設けられたバンプとを有するSAWチップと、
    絶縁性基板に、前記SAWチップの前記バンプに対応する位置に設けられた貫通孔と、前記絶縁性基板の前記貫通孔の上面開口部周辺および前記貫通孔の内面に設けられた外部電極とを有するカバーとを備え、
    前記バンプの径が、前記絶縁性基板の前記貫通孔の下面開口部の径より大きく形成され、
    前記貫通孔が、前記バンプによって前記貫通孔の前記下面開口部周辺で気密に封止されている
    ことを特徴とする弾性表面波デバイス。
  2. 請求項1に記載の弾性表面波デバイスにおいて、
    前記SAWチップと前記カバーとが、前記SAWチップと前記カバー間に画定される空間に前記IDT電極が気密に封止されるように一体的に接合され、
    前記IDT電極と前記外部電極とが、前記貫通孔に形成された導電材料および前記バンプにより電気的に接続されている
    ことを特徴とする弾性表面波デバイス。
  3. 圧電基板の主面に設けられたIDT電極と、前記IDT電極から引き出された取出電極と、前記取出電極に設けられたバンプとを含むSAWチップを形成するSAWチップ形成工程と、
    絶縁性基板の前記バンプに対応する位置に設けられた貫通孔と、前記絶縁性基板の前記貫通孔の上面開口部周辺および前記貫通孔の内面に設けられた外部電極とを含むカバーを形成するカバー形成工程と、
    前記バンプを変形させることによって、前記貫通孔の下面開口部周辺で前記貫通孔を気密に封止する封止工程と、
    前記SAWチップと前記カバー間に画定される空間に前記IDT電極を気密に封止するように一体的に接合する接合工程と、
    前記貫通孔内に導電材料を形成して、前記IDT電極と前記外部電極とを電気的に接続する電気接続工程とを含む
    ことを特徴とする弾性表面波デバイスの製造方法。
  4. 請求項3に記載の弾性表面波デバイスの製造方法において、
    前記バンプの径を、前記絶縁性基板の前記貫通孔の前記下面開口部の径より大きく、かつ前記バンプの厚みを、前記SAWチップと前記カバーとの接合後の距離より厚く形成する
    ことを特徴とする弾性表面波デバイスの製造方法。
  5. 請求項3または請求項4に記載の弾性表面波デバイスの製造方法において、
    前記接合工程は、
    前記圧電基板の主面の周辺全体に沿って設けられた金属接合部と、
    前記絶縁性基板の下面の周辺全体に沿って設けられた金属接合部との金属接合によって、前記SAWチップと前記カバーとを接合する
    ことを特徴とする弾性表面波デバイスの製造方法。
  6. 請求項3または請求項4に記載の弾性表面波デバイスの製造方法において、
    前記接合工程は、
    前記圧電基板主面の周辺全体に沿って設けられた金属接合部と、
    前記絶縁性基板の下面の周辺全体との陽極接合によって、前記SAWチップと前記カバーとを接合する
    ことを特徴とする弾性表面波デバイスの製造方法。
  7. 請求項3または請求項4に記載の弾性表面波デバイスの製造方法において、
    前記接合工程は、
    前記圧電基板主面の周辺全体と、
    前記絶縁性基板の下面の周辺全体との直接接合によって、前記SAWチップと前記カバーとを接合する
    ことを特徴とする弾性表面波デバイスの製造方法。

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