JP3430925B2 - ファクシミリ通信方法 - Google Patents

ファクシミリ通信方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリ通信
方法に関し、特にECM(エラー・コレクション・モー
ド)機能を備えたファクシミリ通信方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ECM機能を備えたファクシミリ通信方
法の目的は、、ファクシミリ画像を正確に、且つ出来る
だけ高速に伝送することである。一定の性能の伝送線で
は、正確な伝送と高速伝送とは互いに相反する要求とな
る。この相反する要求の何処に妥協点を見出すかという
問題に関し、ファクシミリ通信方法の通信プロトコルに
ついて、従来色々の提案がなされている。
【0003】例えば特開平1−236767号公報で開
示された″ファクシミリ装置″では、画情報を複数のデ
ータフレームに分割して送信すると共に、その画情報を
受信した受信側ファクシミリ装置から、データエラーと
なったデータフレームが指定されると、指定されたデー
タフレームを再送信する一方、予め定められた条件で、
データ送信速度のシフトダウンを行う機能を有するファ
クシミリ装置において、送信した画像のデータフレーム
の数と、受信側から指定されたデータフレームの数とに
基づいて次のシフトダウンにより設定するデータ伝送速
度を決定している。
【0004】また、特開平4−252664号公報で開
示された″ECM機能を備えたデータ伝送装置″では、
送信されるべきデータの複数バイトを1フレームとし、
この複数フレームを1ブロックとして各ブロックごとに
順次予め設定されたデータ伝送速度をもって相手端末に
伝送し、データの伝送エラーに基づく各ブロックごとの
データ伝送の終了時における相手端末からの再送要求に
応じて、そのブロック内のエラーフレームデータを再送
するようにしたECM機能を備えたデータ伝送装置にお
いて、1ブロック内における再送要求のフレーム数をR
とし、エラー発生の許容フレーム数をPとするとき、R
>PのときR>P情報を出し、相手端末から再送要求が
あったときに同一ブロックに対する再送要求を計数し、
この計数値がCに達したときC情報を出し、R>P情報
かC情報が出たときデータ伝送速度をフォールバックす
ることとしている。
【0005】また、特開平8−79487号公報で開示
された″ファクシミリ装置″では、画像データを所定の
データ量をもつ複数のフレームに分割して送信し、受信
側装置からのエラーフレームの再送要求信号を受信し
て、該エラーフレームに相当する画像フレームを再送す
るファクシミリ装置において、受信側装置から受信した
再送要求信号に含まれる情報からエラーフレームの内容
を識別する識別手段と、手順信号を送信するための所定
の低速伝送速度を再送伝送速度に設定する手段と、識別
手段により第1の所定条件を充足するエラーフレームが
識別されたとき、そのエラーフレームの再送は低速伝送
速度で行うこととしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明したよう
に、従来の装置では、1回に送信するブロックのフレー
ム数を変化させて、最初のブロックに対する再送要求に
より、データ伝送速度の適正値を迅速に決定しようとす
る技術的思想は存在しなかった。一般に、1ブロックの
フレーム数は256に定められており、従来の装置では
最初から256フレームで構成される1ブロックのデー
タを送信し、これに対する再送要求を受けて後、データ
伝送速度を修正するので、適当なデータ伝送速度に落ち
着くまでに多大の時間を必要とし、多くのフレームの再
送を必要とするという問題点があった。
【0007】本発明の目的は従来の方法における上述の
問題点を解決し、適正なデータ伝送速度を迅速に設定す
ることができるファクシミリ通信方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の方法では、適正
なデータ伝送速度が決定されるまでは1ブロックのフレ
ーム数は6とし、適正なデータ伝送速度が決定されてか
ら後の1ブロックのフレーム数を256とした。すなわ
ち、本発明のファクシミリ通信方法は、最初に送信する
1ブロックのフレーム数は、それだけのフレーム数のデ
ータ伝送の結果からデータ伝送速度の適正さを統計的に
判断できると推量されるフレーム数のうち最小のフレー
ム数とし、次回以後に送信する1ブロックのフレーム数
は通常のファクシミリ通信における1ブロックのフレー
ム数とし、伝送されるべきデータフレームを最初に送信
する1ブロックと次回以後に送信する複数のブロックと
に分割しておくステップ、前記相手端末に対し信号TC
F(位相調整/トレーニング信号)を送信するステッ
プ、前記相手端末から信号CFR(受信準備確認信号)
を受信するステップ、データ伝送速度の初期値を決定
し、この決定したデータ伝送速度により前記最初に送信
する1ブロックを送信して、その送信に対する相手端末
からの再送要求に基づき、前記データ伝送速度を修正す
るステップ、修正したデータ伝送速度により再送要求さ
れたフレームを再送するステップ、前記相手端末におい
て再送されたフレームが正常受信されると、前記修正し
たデータ伝送速度により前記次回以後に送信する複数の
ブロックを送信するステップを備えたことを特徴とす
る。
【0009】また前記最初に送信する1ブロックのフレ
ーム数を6とし、前記次回以後に送信する複数のブロッ
クのフレーム数を256とすることを特徴とする。
【0010】また前記最初に送信する1ブロックに対し
相手端末から再送要求されたフレームの数が1以上のと
きは、前記データ伝送速度を低下させることを特徴とす
る。
【0011】また前記最初に送信する1ブロックに対し
相手端末から再送要求されたフレームの数が1以下のと
きは、前記データ伝送速度をそのままにしておくことを
特徴とする。
【0012】また前記次回以後送信する複数のブロッ
クに対し相手端末からの再送要求の内容には関係なく、
前記データ伝送速度をそのままにしておくことを特徴と
する。
【0013】また前記次回以後送信する複数のブロッ
クに対し相手端末からの再送要求の内容に応じ予め定め
られた法則に従い、前記データ伝送速度を低下させるこ
とを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の方法における通
信プロトコルの一実施形態を示すシーケンス図である。
図1に示すように、送信側Txから受信側Rxに対し信
号TCF(位相調整/トレーニング信号)を送信し、こ
れに対し受信側Rxから信号CFR(受信準備確認信
号)を受信すると、先頭ブロックの送信を開始する。
【0015】先頭ブロックは6フレームから構成され
る。6フレームという数は、この発明を限定する数では
ないが、データ伝送速度の適正さを統計的に判断するこ
とができる最小の数であると推量することができる。す
なわち、例えば6フレームのうち再送を要求されるフレ
ームが0であれば、そのデータ伝送速度は適当であると
判断し、6フレームのうち再送を要求されるフレームが
1以上あれば、そのデータ伝送速度は不適当であると判
断して、正しい判断が得られる数であると推量する。
【0016】送信側Txから先頭ブロックの6フレーム
をフレーム番号0、1、2、3、4、5の順に、例えば
伝送速度14.4kbpsの速度で送信し、その後で信
号PPS−Q(ポストメッセージ命令)を送信する。そ
して受信側Rxでこの6フレームについて符号誤りの検
出を行い、6フレーム全部に符号誤りが検出され、6フ
レーム全部の再送要求を信号PPR(0,1,・・・,
5)で行う。送信側Txでは伝送速度14.4kbps
は不適当と判断し、CTC信号(訂正続行信号)を送信
する。RxではCTC信号に対する応答としてCTR信
号(訂正続行応答信号)を送信する。
【0017】CTR信号を受けたTxは先頭ブロックの
6フレームを例えば伝送速度12.0kbpsの速度で
再送信しPPS−Q信号を送信する。受信側Rxで再送
された6フレームについて符号誤りの検出を行い、6フ
レームのどれにも符号誤りが検出されないためMCF信
号(正常受信応答信号)を送信する。送信側Txでは伝
送速度12.0kbpsは適当なデータ伝送速度である
と判断し、2ブロック目からは1ブロック256フレー
ムのデータを12.0kbpsの伝送速度で送信する。
【0018】図2は、図1に示すシーケンスにおける送
信側Txが実行する処理ステップを示すフローチャート
であって、ステップS11でTCF信号を送信し、応答
信号を受信して(ステップS12)、その応答信号がT
CF信号に対する応答であれば(ステップS13がYE
S)、ステップS14で先頭ブロックのショートブロッ
クを送信し、送信が終わるとV.21モデムでPPS−
Q信号を送信し(ステップS15)、応答信号を受信す
ると(ステップS16)、それがPPR信号であれば
(ステップS17がYES)、CTC信号を送信する
(ステップS18)。
【0019】そしてCTC信号に対する応答信号を得た
場合(ステップS19およびステップS20がYE
S)、伝送速度を下げてエラーフレームを再送し(ステ
ップS21)、PPS−Q信号を送信して(ステップS
22)ステップS16へ戻る。ステップS13、S1
7、S20においてNOの場合は従来の手順処理へ戻る
が、ステップS17が信号MCFである場合は、そのデ
ータ伝送速度で次のブロックのフレームを送信する。
【0020】以上は、好適な実施形態の一つについて本
発明を説明しているが、本発明には従来公知の方法と組
み合わせた、種々の変形を取ることができる。例えば図
2について説明した実施形態では、先頭ブロック中再送
要求のあったフレームの数が1以上あれば、データ伝送
速度を低下しているが、先頭ブロック中再送要求のあっ
たフレームの数が1以下であれば(1である場合を含
み)、データ伝送速度をそのままにして次のブロックの
送信を行なうようにしても良い。
【0021】また、図1について説明した実施形態で
は、先頭ブロックだけでデータ伝送速度を決定したが、
このようにして一応決定したデータ伝送速度で第2のブ
ロック以下のブロックのデータ伝送を行い、それ以後は
従来公知の方法によりデータ伝送速度を変更することも
できる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば適当
なデータ伝送速度を容易かつ迅速に決定することがで
き、これにより通信の効率化が図れ、通信時間の短縮お
よび通信費の低減が可能となる。その理由は、本発明の
ファクシミリ通信方法では、先頭ブロックは数フレーム
のショートブロックとしてあり、先頭ブロック送信後に
PPR信号を受信した場合は、CTC信号を送信して伝
送速度を下げるようにしており、最適な伝送速度へ移行
するまでに再送されるフレーム数を最小限に抑えること
ができるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法における通信プロトコルの一実施
形態を示すシーケンスである。
【図2】図1に示すシーケンスにおける送信側Txが実
行する処理ステップを示すフローチャートである。
【符号の説明】
S11 TCF送信ステップ S13 CFR判断ステップ S14 先頭ブロック送信ステップ S17 PPR判断ステップ S18 CTC送信ステップ S21 伝送速度を下げたエラーフレーム再送ステップ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信されるべきデータフレームの複数の
    フレームを1ブロックとして各ブロックごとに予め設定
    されたデータ伝送速度を以て相手端末に伝送し、各ブロ
    ックごとのデータ伝送の終了時における相手端末からの
    再送要求に応じて、そのブロック内のエラーフレームデ
    ータを再送するファクシミリ通信方法において、 最初に送信する1ブロックのフレーム数は、それだけの
    フレーム数のデータ伝送の結果からデータ伝送速度の適
    正さを統計的に判断できると推量されるフレーム数のう
    ち最小のフレーム数とし、次回以後に送信する1ブロッ
    クのフレーム数は通常のファクシミリ通信における1ブ
    ロックのフレーム数とし、伝送されるべきデータフレー
    ムを最初に送信する1ブロックと次回以後に送信する複
    数のブロックとに分割しておくステップ、 前記相手端末に対し信号TCF(位相調整/トレーニン
    グ信号)を送信するステップ、前記相手端末から信号C
    FR(受信準備確認信号)を受信するステップ、 データ伝送速度の初期値を決定し、この決定したデータ
    伝送速度により前記最初に送信する1ブロックを送信し
    て、その送信に対する相手端末からの再送要求に基づ
    き、前記データ伝送速度を修正するステップ、 修正したデータ伝送速度により再送要求されたフレーム
    を再送するステップ、前記相手端末において再送された
    フレームが正常受信されると、前記修正したデータ伝送
    速度により前記次回以後に送信する複数のブロックを送
    信するステップ、 を備えたファクシミリ通信方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のファクシミリ通信方法に
    おいて、 前記最初に送信する1ブロックのフレーム数を6とし、
    前記次回以後に送信する複数のブロックのフレーム数を
    256とすることを特徴とするファクシミリ通信方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のファクシミリ通信方法に
    おいて、 前記最初に送信する1ブロックに対し相手端末から再送
    要求されたフレームの数が1以上のときは、前記データ
    伝送速度を低下させることを特徴とするファクシミリ通
    信方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のファクシミリ通信方法に
    おいて、 前記最初に送信する1ブロックに対し相手端末から再送
    要求されたフレームの数が1以下のときは、前記データ
    伝送速度をそのままにしておくことを特徴とするファク
    シミリ通信方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のファクシミリ通信方法に
    おいて、 前記次回以後送信する複数のブロックに対し相手端末
    からの再送要求の内容には関係なく、前記データ伝送速
    度をそのままにしておくことを特徴とするファクシミリ
    通信方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のファクシミリ通信方法に
    おいて、 前記次回以後送信する複数のブロックに対し相手端末
    からの再送要求の内容に応じ予め定められた法則に従
    い、前記データ伝送速度を低下させることを特徴とする
    ファクシミリ通信方法。
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