JP3430889B2 - 接着剤組成物 - Google Patents
接着剤組成物Info
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Description
するものである。更に詳しくは、本発明は、レゾルシノ
ール系接着剤をベースとする接着剤組成物であって、接
着性及びゲルタイムを十分に満足できる水準に維持し、
かつ接着剤に適度な可塑性を付与することによって接着
剤が硬化した後の加工性を良好とし、また該層のひび割
れを防止し、かつ製造コスト的にも改善された接着剤組
成物に関するものである。
るレゾルシノール系接着剤は、高い接着力を長期に維持
できるという観点から、優れた接着剤である。ところ
が、レゾルシノール系接着剤には、固化した接着層が極
めて硬く、たとえば接着して得られる木材を切断するよ
うな場合、切断機器の刃こぼれを生じ、また接着層が厚
い場合にはひび割れを生じるという問題があった。
発明が解決しようとする課題は、レゾルシノール系接着
剤をベースとする接着剤組成物であって、接着性及びゲ
ルタイムを十分に満足できる水準に維持し、かつ接着剤
に適度な可塑性を付与することによって接着剤が硬化し
た後の加工性を良好とし、また該層のひび割れを防止
し、かつ製造コスト的にも改善された接着剤組成物を提
供する点に存する。
記(A)及び(B)に(C)を配合して得られ、(A)
/(B)の重量比が95/5〜40/60であり、かつ
(A)及び(B)の合計量100重量部あたりの(C)
の量が5〜50重量部である接着剤組成物に係るもので
ある。
ヒドの初期縮合物、又は、レゾルシノールを必須成分と
し、その一部をフェノールで置き換えたレゾルシノー
ル、フェノール及びホルムアルデヒドの初期縮合物 (B):エチレン及び塩化ビニルを必須の構成成分とし
て有する共重合体であって、エチレン/塩化ビニルの重
量比が3/97〜40/60であるエチレン−塩化ビニ
ル系共重合体を共重合体成分として含有する水性エマル
ジョン (C):ホルムアルデヒド系硬化剤又はヘキサメチレン
テトラミン系硬化剤
及びホルムアルデヒドの初期縮合物、又は、レゾルシノ
ールを必須成分とし、その一部をフェノールで置き換え
たレゾルシノール、フェノール及びホルムアルデヒドの
初期縮合物である。(A)はレゾルシノール1モル又は
レゾルシノールとフェノールの合計量1モルに対してホ
ルムアルデヒド1モル以下を付加縮合させて樹脂化した
ものである。なお、(A)としては、該当する市販品を
用いることができる。
ルを必須の構成成分として有する共重合体であって、エ
チレン/塩化ビニルの重量比が3/97〜40/60で
あるエチレン−塩化ビニル系共重合体を共重合体成分と
して含有する水性エマルジョンである。共重合体成分の
エチレンの割合が過少であると水性エマルジョンの可塑
性が低くなるために(A)の可塑化効果が得られなくな
り、一方該割合が過多であると接着層の強度が十分に得
られず、よって接着強度が低くなる。なお、エチレン/
塩化ビニルの重量比の好ましい範囲は5/95〜35/
65である。なお、(B)としては、固形分が30〜7
0重量%のものが好ましい。
常のエマルジョン重合が採用される。なお、エチレン−
塩化ビニル系共重合体を共重合体成分として含有する水
性エマルジョンを得る場合は、(A)との混和を容易に
する観点から、重合時の乳化剤としてアニオン界面活性
剤を用いることが好ましい。(B)の乳化系がポリビニ
ルアルコールやヒドロキシエチルセルロースのような保
護コロイド系の場合は、(A)との混和性を良好にする
ために、予め(B)のpHを7以上に調整する必要があ
る。一方、(B)の乳化系がアニオン界面活性剤である
場合は、pHの調整を予め行わなくても(A)に良好に
混合することが可能である。
化剤又はヘキサメチレンテトラミン系硬化剤である。こ
の硬化剤は主に(A)の硬化の目的で加えるものであ
り、必要に応じてクルミ殻粉、ヤシ殻粉、木粉、樹皮粉
などの充填剤や、小麦などの増量剤を配合することも可
能である。また、遊離のホルムアルデヒドを含むアミノ
樹脂やフェノール樹脂及びホルマリンを硬化剤として使
用することも可能である。なお、(C)としては、該当
する市販品を用いることができる。
び(B)に(C)を配合して得られ、(A)/(B)の
重量比が95/5〜40/60であり、かつ(A)及び
(B)の合計量100重量部あたりの(C)の量が5〜
50重量部である接着剤組成物である。(A)/(B)
において(B)が過少であると接着剤層の可塑化効果が
十分に得られず、接着した木材を加工する際の刃こぼれ
や接着剤層が厚い場合のひび割れの改良効果が得られな
くなり、一方(B)が過多であると(A)の硬化による
優れた接着性が損なわれる。なお、好ましい(A)/
(B)の範囲は90/10〜50/50である。本発明
において(B)の量とは、エチレン−塩化ビニル系共重
合体及び水を含む水性エマルジョン全体の量を意味す
る。(C)の量が過少であると(A)の硬化が不十分な
ために優れた接着力が得られず、一方該量が過多である
と過剰分の硬化剤が接着剤層に残留し、建材として使用
された際、放出される揮発成分が人体に好ましくない影
響を及ぼす可能性が懸念される。なお、好ましい(C)
の量は10〜30重量部である。
は、たとえば次の方法をあげることができる。すなわ
ち、(A)に(B)を混合し、混合物を得る。そして、
接着剤として使用するに際し、該混合物に(C)を添加
し、被着材に塗布して接着すればよい。また、(B)と
(C)を混合し、使用前に(A)を添加することも可能
である。被着材としては、たとえば木材、スレート、コ
ンクリートなどを用いることができる。
に示す(A)及び(B)に(C)を配合することによ
り、接着剤組成物を得た。得た接着剤組成物について、
下記のとおり測定・評価を行った。条件及び結果を表1
〜表3に示した。
を充足する全ての実施例は全ての評価項目において満足
すべき結果を示している。一方、本発明の(B)成分を
欠く比較例1〜3はひび割れが発生している。また、
(A)/(B)の重量比が過小な比較例4及び比較例5
は常態強度及び/又は煮沸繰り返し強度に劣り、かつ硬
度も低い。
K 6802)に準拠して行った。 (1)試験片の作成 2片のカバ材柾目板(10mm×25mm×30mm)
の1辺に上記で配合した接着剤を両面合わせて0.16
〜0.20g(260〜320g/m2 )塗布し、塗布
面同士を重ね合わせ8kg/cm2 の荷重で24時間圧
締し、その後1週間の養生期間を置いて試験片とした。 (2)常態強度 上記で作成した試験片につき、島津製作所(株)製オー
トグラフで、圧縮せん断強度の測定を行った。 (3)耐煮沸繰り返し強度 上記で作成した試験片を、沸騰水中に4時間浸漬し、6
0℃オーブン中で20時間乾燥し、再度沸騰水中に4時
間浸漬した後、常温水に15分以上浸漬して試験片を常
温まで冷まし、試験片が濡れた状態で、、島津製作所
(株)製オートグラフで、圧縮せん断強度の測定を行っ
た。
K 6802)に準拠して行った。(A)、(B)を
配合した接着主剤を25℃の恒温槽に1時間以上浸漬し
一定温度に調整した後、(C)を加え素早くかき混ぜる
と同時に開始時間を読み取り、25℃恒温槽に浸す。そ
の後この接着剤を時々かき混ぜ、かき混ぜ棒で接着剤の
表面に軽く触れて引き上げた時に接着剤が糸曳き状にか
き混ぜ棒につかなくなるまでの時間を計った。
うに取りそのまま4日以上放置して固化せしめ円柱状の
試験片を得た。この試験片を用いて日本規格協会規定の
加硫ゴム物理試験方法(JIS K 6301)に準拠
し、エクセル(株)製ゴム・プラスチックデジタル式硬
さ試験器でスプリング式硬さ試験のA硬度の測定を行っ
た。
し)、△(ひび割れ若干あり)及び×(ひび割れあり)
で評価した。
業社製のレゾルシノール、フェノール及びホルムアルデ
ヒドの初期縮合物) A−2:テクノプライ 150E(商品名)(田岡化学
工業社製のレゾルシノール、フェノール及びホルムアル
デヒドの初期縮合物) A−3:テクノプライ 815(商品名)(田岡化学工
業社製のレゾルシノール、フェノール及びホルムアルデ
ヒドの初期縮合物)
塩化ビニル系共重合体を共重合体成分として含有する水
性エマルジョン(エチレン/塩化ビニルの重量比=25
/75) B−2:アニオン界面活性剤を使用して得たエチレン−
塩化ビニル系共重合体を共重合体成分として含有する水
性エマルジョン(エチレン/塩化ビニルの重量比=15
/85) B−3:ポリビニルアルコール保護コロイドを使用して
得たエチレン−酢酸ビニル系共重合体を共重合体成分と
して含有する水性エマルジョン(エチレン/酢酸ビニル
の重量比=15/85)
社製のホルムアルデヒド系硬化剤)
ゾルシノール系接着剤をベースとする接着剤組成物であ
って、接着性及びゲルタイムを十分に満足できる水準に
維持し、かつ接着剤に適度な可塑性を付与することによ
って接着剤が硬化した後の加工性を良好とし、また該層
のひび割れを防止し、かつ製造コスト的にも改善された
接着剤組成物を提供することができた。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記(A)及び(B)に(C)を配合して
得られ、(A)/(B)の重量比が95/5〜40/6
0であり、かつ(A)及び(B)の合計量100重量部
あたりの(C)の量が5〜50重量部である接着剤組成
物。 (A):レゾルシノール及びホルムアルデヒドの初期縮
合物、又は、レゾルシノールを必須成分とし、その一部
をフェノールで置き換えたレゾルシノール、フェノール
及びホルムアルデヒドの初期縮合物 (B):エチレン及び塩化ビニルを必須の構成成分とし
て有する共重合体であって、エチレン/塩化ビニルの重
量比が3/97〜40/60であるエチレン−塩化ビニ
ル系共重合体を共重合体成分として含有する水性エマル
ジョン (C):ホルムアルデヒド系硬化剤又はヘキサメチレン
テトラミン系硬化剤 - 【請求項2】 (B)水性エマルジョンを得るに際し、重
合時の乳化剤としてアニオン界面活性剤を用いる請求項
1に記載の接着剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31950697A JP3430889B2 (ja) | 1996-11-26 | 1997-11-20 | 接着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-314647 | 1996-11-26 | ||
JP31464796 | 1996-11-26 | ||
JP31950697A JP3430889B2 (ja) | 1996-11-26 | 1997-11-20 | 接着剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10212467A JPH10212467A (ja) | 1998-08-11 |
JP3430889B2 true JP3430889B2 (ja) | 2003-07-28 |
Family
ID=26568013
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31950697A Expired - Fee Related JP3430889B2 (ja) | 1996-11-26 | 1997-11-20 | 接着剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3430889B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5942382B2 (ja) * | 2011-10-28 | 2016-06-29 | 東ソー株式会社 | 接着助剤、rfl接着剤処理液及びゴム組成物−繊維複合体 |
JP5942421B2 (ja) * | 2011-08-30 | 2016-06-29 | 東ソー株式会社 | 接着助剤、rfl接着剤処理液及びゴム組成物−繊維複合体 |
WO2013031862A1 (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-07 | 東ソー株式会社 | 接着助剤、rfl接着剤処理液、ゴム組成物-繊維複合体及び成型体 |
-
1997
- 1997-11-20 JP JP31950697A patent/JP3430889B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10212467A (ja) | 1998-08-11 |
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