JP3430018B2 - ジョイスティックユニット - Google Patents

ジョイスティックユニット

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JP3430018B2 JP16601698A JP16601698A JP3430018B2 JP 3430018 B2 JP3430018 B2 JP 3430018B2 JP 16601698 A JP16601698 A JP 16601698A JP 16601698 A JP16601698 A JP 16601698A JP 3430018 B2 JP3430018 B2 JP 3430018B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、業務用ゲーム装置
(いわゆるアーケードゲーム装置)または、家庭用ゲー
ム装置に用いられるジョイスティックユニットに関す
る。尚、家庭用ゲーム装置とは、ゲーム専用装置と、パ
ーソナルコンピュータのように汎用装置であってゲーム
ソフトを読み込むことによってゲーム装置として機能す
るものとを意味する。
【0002】
【従来の技術】従来よりジョイスティックユニットは、
周囲方向に傾動操作される操作部材を有しているが、そ
の操作部材の傾動状態を検出するタイプとしては、いわ
ゆるデジタル式とアナログ式の2種類がある。
【0003】デジタル式ジョイスティックユニットとし
ては、特許第2649307号公報や実開昭60−65
945号公報に記載されているように、操作レバー(操
作部材)が傾動操作されると、この操作レバーの初期位
置方向(通常、垂線方向)からの一定以上の傾動動作の
有無をスイッチのオン・オフ信号として出力するマイク
ロスイッチ(検出部)を4つ備えたものがある。
【0004】このようなデジタル式ジョイスティックユ
ニットの場合には、前後左右のうちのいずれか1方向に
操作レバーが、一定以上傾動操作されると、その方向に
配置されている1つのマイクロスイッチがオンとなる。
また、斜め4方向のうちのいずれか1方向に操作レバー
が一定以上傾動操作されると、その方向に配置されてい
る隣接する2つのマイクロスイッチがそれぞれオンとな
る。したがって、このようなデジタル式ジョイスティッ
クユニットの場合には、前後左右の4方向と、斜め4方
向との最大8方向の操作レバーの傾動動作の有無を検出
できるようになっている。
【0005】一方、アナログ式ジョイスティックユニッ
トとしては、特開昭61−198286号公報に記載さ
れているように、操作軸(操作部材)の傾動操作状況を
アナログ的に検出するためのロータリーエンコーダー
(検出部)を2つ備えたものがある。このようなアナロ
グ式ジョイスティックユニットの場合には、操作軸の傾
動運動を、xとyの2方向の回転運動に分解して2つの
ロータリーエンコーダーに伝えることにより、それぞれ
のロータリーエンコーダーが、それぞれの回転方向と回
転量として検出する。ゲーム装置側で、かかる2つのロ
ータリーエンコーダーからの出力信号を合成することに
より、操作軸の操作方向および操作量に対応するアナロ
グ的データとなる。
【0006】尚、ここでのロータリーエンコーダーの出
力は、操作軸の傾動方向および傾動角に応じたデジタル
値である。しかし、傾動角に応じたデジタル値は、ロー
タリーエンコーダーの分解能から見て略アナログ値とし
ての役割を果たすので、実際にロータリーエンコーダー
から出力される信号が、言葉上、デジタル値であって
も、かかるロータリーエンコーダーを使用したジョイス
ティックユニットは、アナログ式と呼ばれる。また、上
述のアナログ式ジョイスティックユニットの場合には、
デジタル出力のロータリーエンコーダーが使用されてい
るとして説明されているが、世の中には、アナログ出力
(Sin波とCos波とが出力されるタイプ)のロータ
リーエンコーダーも存在する。アナログ出力のロータリ
ーエンコーダーも、上述同様に使用可能であるため、純
粋な意味でのアナログ式ジョイスティックユニットも、
実現可能の状態にある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような2種類(デ
ジタル式とアナログ式)のジョイスティックユニット
は、ゲーム装置に用いられる際に、ゲームの内容に適し
たものが択一的に接続されて使用されている。そのた
め、業務用ゲーム装置においては、ゲームソフト(ハー
ドウエア基板)を入れ換えて新たなゲーム内容で使用す
る場合に、その前後のゲームソフトの内容によっては、
デジタル式ジョイスティックユニットとアナログ式ジョ
イスティックユニットとを接続し直す必要があり、手間
であるとともに、コストアップとなる。
【0008】また、ゲーム内容の多様化・高速化に伴
い、1つのゲームソフト使用中においても、ゲーム場面
(ステージ)ごとや、所定の動きをさせる操作段階ごと
に、デジタル式ジョイスティックユニットとアナログ式
ジョイスティックユニットとを瞬時に切り換えて使用で
きれば、ゲーム内容の高度化に都合がよい。
【0009】一方、家庭用ゲーム装置においては、パー
ソナルコンピュータであっても、ゲーム専用装置であっ
ても、ゲームソフトを入れ換えて所望の1つのゲームを
行うようになっている。そのため、ゲームソフトを入れ
換えする際に、その前後のゲームソフトの内容によって
は、デジタル式ジョイスティックユニットとアナログ式
ジョイスティックユニットとを接続し直す必要が出てく
る。
【0010】このようなデジタル式ジョイスティックユ
ニットとアナログ式ジョイスティックユニットとの接続
変更は、使用者にとっては、大変手間である。また、か
かる2種類のジョイスティックユニットを必要とする使
用者にとっては、2つの別体のジョイスティックユニッ
トが存在することによって、ジョイスティックユニット
の設置場所や格納場所を確保する必要がある。また、業
務用ゲーム装置と同様に、1つのゲームソフト使用中に
おいても、ゲーム場面(ステージ)ごとや、所定の動き
をさせる操作段階ごとに、デジタル式ジョイスティック
ユニットとアナログ式ジョイスティックユニットとを瞬
時に切り換えて使用できれば、ゲーム内容の高度化に都
合がよい。
【0011】本発明の主たる目的は、デジタル式ジョイ
スティックユニットとアナログ式ジョイスティックユニ
ットとをコンパクトに一体化し、また、1アクションま
たは2アクション等の少ないアクションでデジタル式と
アナログ式との切り換えを可能とし、更に、特にアナロ
グ式の場合には、操作部材の傾動範囲をも可変可能とす
るこによって、ゲームの高度化・高速化・多様化に対応
して多様な操作が可能なジョイスティックユニットを提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明に係るジョイスティックユニットは、周囲方
向に傾動操作される操作部材と、操作部材の中間部を傾
動自在に軸支する台座部と、台座部の一方側の面上に操
作部材の中間部を囲むように位置変位可能に各々配設さ
れた第1の検出部群を有しており且つ操作部材の中間部
が第1の検出部の外部可動部に接触したときには操作部
材が初期位置から所定方向に傾動したとして当該第1の
検出部からオン・オフ信号が出力されるデジタル検出機
構と、操作部材の後端部に連結されており且つ操作部材
の傾動操作状況をアナログ的に検出する第2の検出部を
有したアナログ検出機構と、第1の検出部群の位置を台
座部の一方側の面上において変位させる検出部移動機構
とを具備しており、検出部移動機構は、基端部には操作
部材が挿通される穴が形成されており且つ基端部が台座
部の他方側の面上で操作部材を中心として回動自在にさ
れている操作レバー片と、操作レバー片の基端部に操作
部材の中間部を囲むように各々設けられており且つ台座
部の面上に形成された穴に各々挿通される複数の突起部
とを有し、操作レバー片の先端部を水平方向にスライド
させると、前記突起部が第1の検出部群に接触した状態
で台座部に対して回動し、これに伴って第1の検出部群
の位置が操作部材の傾動領域内から傾動領域外にかけて
同時に変位する構成となっていることを特徴としてい
る。
【0013】よって、この本発明に係るジョイスティッ
クユニットの場合には、操作部材の傾動操作状況をデジ
タル式に検出するデジタル検出機構と、操作部材の傾動
操作状況をアナログ式に検出するアナログ検出機構とが
1つのユニット内に設けられている。
【0014】尚、デジタル検出機構は、複数の第1の検
出部を有し、この第1の検出部がそれぞれ、操作部材の
初期位置方向(一般的には略垂線方向)からの一定以上
の傾動動作の有無をオン・オフ信号として検出する。つ
まり、デジタル検出機構は、操作部材の傾動方向を少な
くともデジタル式に検出するようになっている。一方、
アナログ検出機構は、1個以上の第2の検出部を有し、
この第2の検出部が、操作部材の傾動操作状況を、それ
ぞれアナログ的(アナログ式)に検出する。この第2の
検出部が例えば2個の場合には、操作部材の傾動操作状
況を、2次元で検出可能であり、第2の検出部を1個だ
けとすると、操作部材の傾動操作状況を1次元(リニ
ア)で検出する状態となる。
【0015】したがって、この本発明に係るジョイステ
ィックユニットの場合には、1つのジョイスティックユ
ニットで、デジタル式でも、アナログ式でも、操作部材
の傾動操作状況を検出できる。
【0016】また、この本発明に係るジョイスティック
ユニットの場合には、通常、デジタル検出機構の複数の
第1の検出部には、マイクロスイッチ等のスイッチ類が
使用される。かかるスイッチ類は、カチッと言う動作音
がする。そのため、本発明に係るジョイスティックユニ
ットの場合のようにデジタル式でも、アナログ式でも、
操作部材の傾動操作状況を検出できるものの場合には、
アナログ式として使用するときに、(スイッチ類が使用
された)第1の検出部は、検出部移動機構によって、操
作部材の傾動範囲外にされるとして、無用な音を発生さ
せないようにする。また、この検出部移動機構を使用す
ることによって、アナログ式とデジタル式との切り換え
が1アクションでも可能となる。
【0017】本発明に係る上記ジョイスティックユニッ
トは、より好ましくは、前記操作部材の傾動範囲を可変
するための傾動範囲可変機構を具備することが望まし
【0018】よって、この本発明に係るジョイスティッ
クユニットの場合には、必要に応じて傾動範囲可変機構
を使用して、操作部材の傾動範囲を可変することができ
【0019】また、この本発明に係るジョイスティック
ユニットの場合には、1つのジョイスティックユニット
で、デジタル式でも、アナログ式でも、操作部材の傾動
操作状況を検出できるが、特に、アナログ式で使用する
場合に傾動範囲可変機構を使用すると、ゲーム画面上で
対応させる動作対象物の動作の微細制御範囲を大きくし
たり小さくしたりできる。
【0020】
【0021】
【0022】本発明に係るジョイスティックユニット
は、より好ましくは、前記検出部移動機構は、前記傾動
範囲可変機構と連動することが望ましい
【0023】よって、この本発明に係るジョイスティッ
クユニットの場合には、上述以外に、例えば、デジタル
式からアナログ式に切り換える動作で、傾動範囲可変機
構も働かせて、操作部材の傾動範囲(つまり、ゲーム画
面上で対応させる動作対象物の動作の微細制御範囲)を
広くすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
に係るジョイスティックユニットを図1〜図11を参照
しつつ説明する。
【0025】図1は本発明の第1の実施の形態に係るジ
ョイスティックユニットを示す概略的分解斜視図、図2
は本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティックユ
ニットに用いられる操作部材の軸部を示す正面図、図3
は本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティックユ
ニットに用いられる角度止め部を示す図で、同図(A)
は平面図、同図(B)は正面図、同図(C)は底面図、
図4は本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティッ
クユニットに用いられる軸受け部を示す図で、同図
(A)は正面図、同図(B)は底面図、図5は本発明の
第1の実施の形態に係るジョイスティックユニットに用
いられるストッパー部を示す図で、同図(A)は平面
図、同図(B)は断面図、同図(C)は底面図、図6は
本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティックユニ
ットに用いられる台座部を示す図で、同図(A)は平面
図、同図(B)は一部破断した側面図、同図(C)は底
面図である。
【0026】また、図7は本発明の第1の実施の形態に
係るジョイスティックユニットに用いられる検出部移動
機構を説明するための底面側からの透視説明図であっ
て、デジタル検出機構を使用可能な状態の図、図8は本
発明の第1の実施の形態に係るジョイスティックユニッ
トに用いられる検出部移動機構を説明するための底面側
からの透視説明図であって、デジタル検出機構を使用範
囲外とした状態の図、図9は本発明の第1の実施の形態
に係るジョイスティックユニットに用いられる傾動範囲
可変機構を説明するための傾動範囲の狭い状態を示す図
であって、同図(A)は一部破断した側面図、同図
(B)は底面図、図10は本発明の第1の実施の形態に
係るジョイスティックユニットに用いられる傾動範囲可
変機構を説明するための傾動範囲の広い状態を示す図で
あって、同図(A)は一部破断した側面図、同図(B)
は底面図、図11は本発明の第1の実施の形態に係るジ
ョイスティックユニットを示す一部透視した側面視断面
図である。
【0027】本発明の第1の実施の形態に係るジョイス
ティックユニットは、図1に示されるように、周囲方向
に傾動操作される操作部材100を有したジョイスティ
ックユニットであって、前記操作部材100が傾動操作
されると、この操作部材の初期位置方向(垂線方向)か
らの一定以上の傾動動作の有無をオン・オフ信号として
検出する4つの第1の検出部500を有したデジタル検
出機構と、前記操作部材100が傾動操作されると、こ
の操作部材100の傾動操作状況を連動部材として機能
する2つのスライダー部600を介してアナログ的に検
出する2つの第2の検出部700を有したアナログ検出
機構と、操作部材100の傾動範囲を可変するための傾
動範囲可変機構とを備えていることを特徴としている。
【0028】また、本発明の第1の実施の形態に係るジ
ョイスティックユニットは、前記アナログ検出機構を使
用する段階と、前記デジタル検出機構を使用する段階と
において、前記デジタル検出機構の4つの第1の検出部
500を、それぞれ前記操作部材100の傾動範囲外
と、傾動範囲内とに択一的に移動させる検出部移動機構
が備えられたことも特徴としている。更に、本発明の第
1の実施の形態に係るジョイスティックユニットは、こ
の検出部移動機構は、前記傾動範囲可変機構と連動する
ことも特徴としている。
【0029】尚、上記に関連した主要部分の概略的配置
は以下の通りである。操作部材100の後述する軸受け
部130は、傾動範囲可変機構の一方側を構成する角度
止め部200と、この角度止め部200を支持する台座
部400との間に納まる。この角度止め部200の上部
側には、傾動範囲可変機構の他方側を構成するストッパ
ー部300(クレーム上の操作レバー片に相当する)
が、覆い被さるように配置される。このストッパー部3
00の上面側には、上板900が配置される。
【0030】一方、台座部400の下部側には、4つの
第1の検出部500が配置される。この4つの第1の検
出部500の下部側には、底板920が配置される。底
板920の下部側には、台座部400と係合するように
スライダー部600、600が配置される。このスライ
ダー部600、600の側面に形成されている後述のギ
ア部601、601が前記2つの第2の検出部700と
関わり合う位置に配置される。この2つの第2の検出部
700は、基板800に配置されて台座部400の側面
側に配置される。ところで、前記ストッパー部300
は、傾動範囲可変機構と検出部移動機構とを兼ねてい
る。よって、検出部移動機構は、傾動範囲可変機構と連
動するようになっている。
【0031】操作部材100は、図1に示されるよう
に、略円柱状の軸部120と、この軸部120の先端側
に設けられているネジ部121に取付けられる略球状の
操作トップ部110と、この軸部120の垂線方向略中
央付近に設けられているリング状の鍔部122(図2も
参照)の下端とこの軸部120の下端側に設けられてい
る溝部123(図2も参照)に嵌め込まれるEリング1
70の上面との間の下部側軸部124(図2も参照)の
周囲に嵌め込まれる軸受部130とスペーサ140とコ
イルスプリング150とスプリングホルダー160とを
有している。
【0032】操作トップ部110は、その下端側に、前
記軸部120の先端側に設けられているネジ部121に
ネジ込み固定するためのネジ溝111が形成されてい
る。
【0033】軸受部130は、図4に示されるように、
略半球の垂線方向中央部に、下部側軸部124を圧入可
能(または嵌入可能)な透孔131を形成し、この略半
球の下端側を水平に切断して水平底部132を形成し、
この略半球の上部側縁部に平面視略8角形状の鍔部13
3を延設したような形状に形成されている。したがっ
て、軸受部130の底側側面部134は、球面の一部か
らなる。また、鍔部133は、その外周部133aが断
面視略半円となるように形成されている。それによっ
て、軸受部130が、後述の角度止め部200(図1参
照)と台座部400(図1参照)との間にセットされた
ときに、この球面の一部からなる底側側面部134と断
面視略半円となるように形成されている鍔部133の外
周部133aとによって、滑らかに揺動可能となってい
る。
【0034】スペーサ140は、図1に示されるよう
に、円筒の上端外縁部に鍔部142を延設したものであ
る。この円筒部分の中心の透孔141は、下部側軸部1
24が摺動可能な大きさに形成されている。鍔部142
は、その外縁側の部分が、後述の台座部400に形成さ
れている透孔401よりも大きく形成されている。鍔部
142の外縁側の上面は、透孔401の下部側の周縁部
に当接可能となっている。スペーサ140には、鍔部1
42の下部側であって、前記円筒の部分の外側にコイル
スプリング150が嵌め込まれるようになっている。
【0035】スプリングホルダー160は、図1に示さ
れるように、大きさの異なる筒を2つ上下に繋ぎ合わせ
たような形状に形成されている。スプリングホルダー1
60は、その上部側の大きめの筒の内側にコイルスプリ
ング150の下部側が摺動可能に納められるように形成
されている。スプリングホルダー160は、その下部側
の小さめの筒の内側の大きさが、下部側軸部124を圧
入可能(または嵌入可能)なように形成されている。
【0036】尚、操作部材100を組み立てたときに
は、図11に示されるように、スプリングホルダー16
0にコイルスプリング150を嵌め込みつつその上に載
置したスペーサ140の下端部は、スプリングホルダー
160の上面よりも下側にくるようになっている。ま
た、スペーサ140の鍔部142の外縁側の上面が、コ
イルスプリング150の働きによって、台座部400の
透孔401の下部側の周縁部に付勢されている状態とな
るように、コイルスプリング150の弾性能力は設定さ
れている。一方、軸受部130も、鍔部122方向にコ
イルスプリング150の働きによって付勢されているの
で、本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティック
ユニットを組み立てた際には、後述の台座部400に形
成されている透孔401の上部側縁部方向に、この軸受
部130の底面側が付勢されている状態となる。
【0037】上板900は、図1に示されるように、1
段高く折り曲げ形成した板状体であって、その中央部分
には後述の角度止め部200の上部側(後述の上部体部
210の外部側)が係止される形状の透孔901が形成
されている。上板900の上段部には、その周縁側に、
後述の台座部400にこの上板900を固定するための
4つのネジ用透孔902が設けられている。尚、上板9
00には、図示しないが、ジョイスティックユニットを
最終製品に組み込む際に組み込み向きを誤らないための
刻印(例えば+Yという文字)が刻まれているか、また
は文字シールが貼られている。
【0038】角度止め部200は、図3に示されるよう
に、上部側であって平面視略8角形に形成された上部体
部210と、この上部体部210に略円筒状に延設され
ている下部体部220とからなる。角度止め部200
は、その下部側から上部体部210の内部の上部側に至
る位置まで平面視略8角形状の穴部230が形成されて
いる。この穴部230は、軸受部130が揺動自在に嵌
まり込むように形成されている。ただし、軸受部130
の鍔部133も平面視略8角形状に形成しているので、
軸受部130(究極的には操作部材100)は、この角
度止め部200の穴部230の内で、平面視前後左右お
よびその中間の4方向を合わせた8方向に揺動自在とな
っている。
【0039】上部体部210の上部には、穴部230の
平面視幅寸法よりは小さく、且つ、軸部120の鍔部1
22よりも大きめの透孔211が開口されている。この
透孔211の上部側には、テーパ部211aが設けられ
ている。このテーパ部211aによって、操作部材10
0の軸部120の鍔部122よりも上の部分の傾動の自
由度を上げている。
【0040】下部体部220の外周部には、下端側から
段差部225が延設されている。段差部225は、図3
(B)等に示されるように、下部体部220の下端より
も1段高い第1の段部225aと、この第1の段部22
5aよりも更に1段高い第2の段部225bとを有して
いる。第1の段部225aと第2の段部225bとは、
周方向に所定の同じ幅寸法毎に交互に複数設けられてい
る。第1の段部225aと第2の段部225bとの2ヵ
所の段差部分は、それぞれ一方側は垂線方向に接続形成
されているが、それぞれ他方側は傾斜して接続形成され
ている。尚、下部体部220であって、段差部225が
設けられていない上部側の部分は、円筒部227となっ
ている。
【0041】下部体部220の下端部分には、4つのコ
イルスプリング250(図1、図9等参照)の先端側を
それぞれ保持し、且つ、圧縮した状態のコイルスプリン
グ250を格納可能な穴226を設けている。尚、コイ
ルスプリング250の自由長は、穴226の深さ寸法よ
りも長い。
【0042】ストッパー部300は、図5に示されるよ
うに、矩形に近い略リング状の略リング状部310と、
この略リング状部310に略矩形状に延設されている略
矩形状部330とを有する。略リング状部310には、
平面視90度毎に4か所の突出部311が設けられてい
る。この突出部311には、それぞれ下方側に、後述の
透孔320の中心と同心円上に検出部移動機構用の外側
突起部311a(クレーム上の突起部に相当する)が設
けられている。この外側突起部311aは、第1の検出
部500を操作部材100の傾動範囲外から傾動範囲内
に移動させる(つまり、デジタル式として機能するよう
に移動させる)ために使用される部分である。また、外
側突起部311aは、第1の検出部500を傾動範囲外
の所定の位置(図8参照)と、傾動範囲内の所定の位置
(図7参照)とに保持するためにも使用される部分であ
る。
【0043】略リング状部310は、その中央部分に透
孔320を有する。透孔320の内周部分の大きさは、
角度止め部200の下部体部220の円筒部227の外
周部分が摺動可能に挿入される寸法に形成されている。
透孔320の下部側の縁部には、前記段差部225と摺
接する段差部325が設けられている。
【0044】段差部325は、図5(B)等に示される
ように、略リング状部310の透孔320の上端よりも
1段低い第1の段部325aと、この第1の段部325
aよりも更に1段低い第2の段部325bとを有してい
る。第1の段部325aと第2の段部325bとは、周
方向に所定の同じ幅寸法毎に交互に複数設けられてい
る。第1の段部325aと第2の段部325bとの2ヵ
所の段差部分は、それぞれ一方側は垂線方向に接続形成
されているが、それぞれ他方側は傾斜して接続形成され
ている。
【0045】このストッパー部300に、角度止め部2
00をセットした段階では、この第2の段部325bと
角度止め部200の第2の段部225bとが当接する第
1の当接状態(図9参照)と、この第2の段部325b
と角度止め部200の第1の段部225aとが当接(嵌
合)する第2の当接状態(図10参照)とが、角度止め
部200に対してストッパー部300を回動しつつ、角
度止め部200がコイルスプリング250によってスト
ッパー部300の下面側に付勢されていることによって
発生するようになっている。
【0046】尚、図9および図10に示されるように、
角度止め部200とストッパー部300との間に軸受部
130が納まる空間の高さ方向の寸法から軸受部130
の高さ寸法を差し引いた軸受部揺動可能寸法u、wは、
この第1の当接状態と第2の当接状態とを相互に作りだ
すことによって、相互に変化させることができる。つま
り、軸受部130(究極的には操作部材100)の揺動
可能角度(傾斜可能角度)は、第1の当接状態と第2の
当接状態とを作りだすことによって変化させることがで
きる。この揺動可能角度(傾斜可能角度)の拡張・縮小
調整範囲は、角度止め部200の第1の段部225aと
第2の段部225bとの間隔寸法s、または第1の段部
325aと第2の段部325bとの間隔寸法t(ただし
一般的にはt=sである。)によって決定される。ここ
で、w−u=s=tの関係が成り立っている。
【0047】ところで、段差部325の周囲には、透孔
320の中心と同心円上であって、平面視90度毎に4
か所の検出部移動機構用の内側突起部327(クレーム
上の突起部に相当する)が設けられている。この内側突
起部327は、前記外側突起部311aの配置角度と所
定の角度だけずらして配置されている。内側突起部32
7と外側突起部311aとの高さ方向寸法は、同じに形
成されており、内側突起部327と外側突起部311a
との先端側が、第1の検出部500の側面に当接する長
さである。この内側突起部327は、第1の検出部50
0を、操作部材100の傾動範囲内から傾動範囲外へ移
動させる(つまり、デジタル式として機能しないように
移動させる)ために使用される部分である。また、内側
突起部327は、傾動範囲内の所定の位置(図7参照)
にある第1の検出部500において、後述の可動片部5
20がピンプランジャー部530(クレーム上の外部可
動部に相当する)を押下しない状態と、押下する状態と
の2つの状態をとれるように保持するためにも使用され
る。更に、内側突起部327は、傾動範囲外の所定の位
置(図8参照)にある第1の検出部500において、後
述の可動片部520がピンプランジャー部530を押下
した状態に保持するためにも使用される。
【0048】略リング状部310の略矩形状部330側
であって、透孔320の中心と同心円上の位置に、相互
に隣接する2つのクリック感用透孔315が設けられて
いる。このクリック感用透孔315は、その下部側で、
スチールボール490(図1参照)が当接されてクリッ
ク感が与えられるようになっている。尚、クリック感用
透孔315と315との間の距離は、かかるクリック感
用透孔315、315が設けられているストッパー部3
00の同心円上での回動可能距離となるようにしてい
る。
【0049】略矩形状部330の下端側には、ストッパ
ー部300を手動で、透孔320を中心として回動する
ためのツマミ部331が突設されている。また、略矩形
状部330には、クリック感用透孔315、315と隣
接した位置に略矩形状の透孔332が開口されている。
この透孔332は、後述のスライダー部600の上部側
が、略矩形状部330に接触しないために設けられてお
り、その大きさは、スライダー部600が揺動しても透
孔332の縁部に接触しない寸法である。
【0050】台座部400は、図6に示されるように、
平面視略矩形状の本体部400Aと、この本体部400
Aの一端側に平面視略矩形状に突設された矩形突設部4
00Bと、基板800を固定するために、下部側に突設
された突出部495をそれぞれ有した延設部400C、
400D、400Eとからなる。
【0051】本体部400Aは、その中心に、透孔40
1が開口されている。この透孔401の大きさは、軸部
120の下部側軸部124の水平断面よりも大きく、且
つ、軸受け部130の底側側面部134がこの透孔40
1の縁部に当接するサイズであり、また、スペーサ14
0の鍔部142の外縁部の大きさよりも小さい。透孔4
01の上部側の縁部にはテーパ401aが設けられてい
る。
【0052】このテーパ401aが設けられている平面
視リング状の内周壁部401Aは、その上端部が、本体
部400Aの上部側第1段面400aよりも下部側とな
るように形成されている。この内周壁部401Aの周囲
には、この内周壁部401Aの上端部よりも1段低くな
るように平面視リング状の内部上段部410が形成され
ている。この内部上段部410には、角度止め部200
が4つのコイルスプリング250(図1参照)を伴って
載置される。
【0053】内部上段部410の周囲には、この内部上
段部410よりも1段低くなるように平面視リング状の
内部下段部420が形成されている。この内部下段部4
20には、ストッパー部300の4つの内側突起部32
7が挿入され且つ所定の回動がされうる4つの長孔状透
孔421が開口されている。この長孔状透孔421の長
手方向の大きさは、図7および図8に示されるように、
内側突起部327が回動されることによって移動する範
囲である。
【0054】本体部400Aの縁部側には、ストッパー
部300の外側突起部311aが挿入され且つ所定の回
動がされうる4つの長孔状透孔430が開口されてい
る。この長孔状透孔430の長手方向の大きさは、図7
および図8に示されるように、外側突起部311aが回
動されることによって移動する範囲である。
【0055】本体部400Aには、平面視で上下左右端
部のそれぞれ中心部に、前記上部側第1段面400aよ
りも1段高い突出部440が設けられている。この4つ
の突出部440には、外側と上部とが開口された凹部4
41が形成されている。この凹部441には、後述のス
ライダー部600の揺動用凸部602が嵌合される。こ
れによって、スライダー部600、600の下部側部分
が台座部400の下部側で揺動自在となっている。
【0056】本体部400Aには、その四隅にそれぞれ
ネジ穴445が設けられている。このネジ穴445が設
けられている所は、前記上部側第1段面400aよりも
1段高い突出部440の上面と同じ高さに突出された段
部445Aとなっている。この段部445Aの上部側に
は、位置決めピン446が突設されている。この位置決
めピン446は、上板900の下部に設けられている位
置決めピン挿入用穴(図示省略)に挿入されるものであ
る。
【0057】本体部400Aに、スライダー部600、
600をセットし、上板900を被せ、ネジ穴445へ
ネジ(図示省略)をねじ込むと、本体部400Aに上板
900が固定されるとともに、スライダー部600、6
00は上部側に抜けないようになっている。
【0058】この際に、前記突出部440と段部445
Aとの上面よりも下部側に、ストッパー部300等もセ
ットされるが、このストッパー部300が回動されると
きの回動両端部におけるクリック感を与えるために、前
記スチールボール490(図1参照)が使用される。そ
してこのスチールボール490が挿入される穴部480
が本体部400Aの上面側であって、ストッパー部30
0が初期位置の際にクリック感用透孔315と係合する
位置に設けられている。この穴部480には、コイルス
プリング491(図1参照)を挿入した上でスチールボ
ール490が載置される。
【0059】本体部400Aの下面側には、4つの第1
の検出部500をそれぞれ回動自在に支持するための4
つの支点軸部450が突設されている。また、本体部4
00Aの下面側には、底板920(図1参照)を、所定
の寸法(第1の検出部500の厚み寸法)分だけ下側で
固定するための4つの突出部460が突設されている。
この突出部460は、その中心にネジ穴461が設けら
れている。また、突出部460の先端側には、段差部4
62が設けられている。後述の底板920の固定用透孔
921にその段差部462が挿入され、図示しないネジ
がネジ穴461にねじ込まれて底板920が本体部40
0Aに固定されるようになっている。
【0060】矩形突設部400Bには、2つの略矩形状
の透孔470、475が開口されている。透孔470
は、ストッパー部300のツマミ部331が操作される
範囲に設けられている。透孔475は、スライダー部6
00の上部側が揺動する際に接触しないように開口され
たものである。
【0061】第1の検出部500は、例えば、図1、図
7および図8に示されるように、一般的なマイクロスイ
ッチである。第1の検出部500は、スイッチ本体部5
10と、このスイッチ本体部510の内側から突設され
ている可動片部520と、この可動片部520が外部か
らの力を受けて内側に付勢されたときにスイッチ本体部
510内部のスイッチを働かせるピンプランジャー部5
30と、スイッチ本体部510の内側から突設されてい
る一対の端子部540とを有している。
【0062】スイッチ本体部510には、一般的には固
定用に使用されるために開口されている透孔511、5
11が設けられている。ただし、この透孔511、51
1は、図7および図8に示されるように、一方の透孔5
11のみが使用され、且つ、単純な固定用でなく回動支
点となる支点軸部450が挿入されるために使用され
る。端子部540には、ファストン端子551にリード
線552が取り付けられた出力取り出し用線550が、
それぞれ接続されるようになっている。
【0063】底板920は、図1に示されるように、そ
の中央に透孔922が開口されている。また、この透孔
922よりも外側には、4つの固定用透孔921が開口
されている。透孔922は、操作部材100の下部側
(スプリングホルダー160の外側面)が、操作部材1
00の最大傾動(傾動範囲可変機構が傾動範囲を拡大す
る状態)の際に当接しない程度の大きさに形成されてい
る。尚、透孔922は、前記最大傾動の際に、操作部材
100の下部側が当接する大きさに形成してもよい。
【0064】スライダー部600、600は、図1に示
されるように、相互に略同形状に形成されている。スラ
イダー部600、600は、操作部材100の傾動運動
を、xとyの2方向の回転運動に分解して2つの第2の
検出部700に伝えるためのものである。スライダー部
600は以下のように形成されているが、スライダー部
600、600のうち、一方側のスライダー部600が
他方側のスライダー部600の下部側に相互に摺接可能
に配置されるために、スライダー部600と600と
は、類似形状ではあるが多少の寸法上の相違がある。
【0065】スライダー部600は、全体が略コ字状に
形成されており、その中央部分を下方側に湾曲させて形
成されている湾曲部610と、この湾曲部610から両
側へ略L字状に延設してなる略L字部620、620と
を有している。上部側に配置されるスライダー部600
の湾曲部610下面の曲率半径は、下部側に配置される
スライダー部600の湾曲部610上面の曲率半径と略
等しく形成されている。
【0066】湾曲部610には、平面視略長円状の透孔
611が開口されている。この透孔611には、操作部
材100の下端側が挿入される。透孔611の長手方向
の大きさは、操作部材100の下端側が最大傾動する状
態(傾動範囲可変機構が傾動範囲を拡大する状態)にお
いて透孔611の縁部に操作部材100の下端側が当接
しない程度である。
【0067】略L字部620には、その側板部分の内側
上端部分に、スライダー部600が台座部400の凹部
441において揺動可能にセットされるための揺動用凸
部602が突設されている。スライダー部600の一方
側の略L字部620の側板部分外面側上部には、側面視
略逆L字状であって正面視略扇状のギア部601が突設
されている。
【0068】ギア部601の正面視略扇状の部分の下端
側はギア溝部601aとなっている。このギア溝部60
1aは、スライダー部600が台座部400にセットさ
れて揺動した際に、第2の検出部700の後述するギア
722と常時噛み合うように形成されている。尚、略L
字部620の側板部分の高さ寸法は、上部側に配置され
るスライダー部600のものに対して下部側に配置され
るスライダー部600のものの方が必然的に大きくなっ
ている。
【0069】第2の検出部700は、図1に示されるよ
うに、例えば一般的な光学式のロータリーエンコーダー
であり、平面視略コ字状のエンコーダ機能付フォトイン
タラプタ710と、ディスク部720とを有している。
ディスク部720は、ディスク720aと、このディス
ク720aの中心に取り付けられた中心軸721と、デ
ィスク720aの一側面側の中心軸721に取り付けら
れたギア722とを有している。
【0070】ディスク720aは、例えば、非透明な円
板に、周方向に所定のピッチでスリットを設けたもので
ある。エンコーダ機能付フォトインタラプタ710は、
例えばデジタル出力型のエンコーダ機能付フォトインタ
ラプタであるが、一般化しているので詳述しないが、少
なくともA相とB相との2相出力がされるものである。
【0071】基板800は、図1に示されるように、略
L字状に形成されたプリント配線板である。この基板8
00には、2つのエンコーダ機能付フォトインタラプタ
710が、所定の位置(ディスク720aが後述の所定
の位置に配置されたときに、ディスク720aがエンコ
ーダ機能付フォトインタラプタ710のギャップ間の所
定位置に挿入された状態となる位置)にそれぞれ載置さ
れ配線・固定されている。また、この固定されたエンコ
ーダ機能付フォトインタラプタ710の対向する位置に
は、ディスク部720を回動自在に保持する平面視略コ
字状のシャフトホルダー部810が、図示しないネジに
よって固定されている。
【0072】基板800には、基板800に固定された
平面視略コ字状のシャフトホルダー部810のギャップ
部分と、平面視略コ字状のエンコーダ機能付フォトイン
タラプタ710のギャップ部分との下面側および両ギャ
ップ部分を連絡する部分に、ディスク720aが挿入さ
れる透孔801が開口されている。
【0073】基板800には、エンコーダ機能付フォト
インタラプタ710からの出力を取り出すためのコネク
タ付き配線850が接続されている。基板800には、
図示しない固定用透孔が、台座部400の突出部495
と係合する位置に設けられている。
【0074】尚、シャフトホルダー部810には、ディ
スク部720の中心軸722が圧入される溝部811が
形成されている。溝部811には、図示しない突起が設
けられており、その突起を乗り越えるように中心軸72
2を圧入すると、ディスク部720が回動自在に保持さ
れるとともに、ディスク部720がシャフトホルダー部
810の上部側に抜けないようになっている。
【0075】次に、このように構成された本発明の第1
の実施の形態に係るジョイスティックユニットの各部分
の組み立て方法を図1を参照しつつ説明する。
【0076】操作トップ部110に軸部120をねじ込
み固定する。この軸部120をその下部側から上板90
0の透孔901に挿入する。透孔901の下部側に引っ
張り出された軸部120の下部側をストッパー部300
の透孔320に挿入し、更に、角度止め部200の透孔
211にも挿入する。この際、角度止め部200には、
4つの穴226にそれぞれコイルスプリング250が装
着されている。
【0077】続いて、軸部120の下部側を、軸受部1
30の透孔131に圧入するが、その圧入位置は、鍔部
122の下端面までである。更に軸部120の下部側
を、台座部400の透孔401に挿入する。その際、図
1、図5、図6および図7に示されるように、ストッパ
ー部300の4つの外側突起部311aと4つの内側突
起部327とを、それぞれ、台座部400の4つの長孔
状透孔430と421とにも挿入する。
【0078】台座部400の下部側では、4つの支点軸
部450を、それぞれ4つの第1の検出部500の所定
の一方側の透孔511に挿入する。この際に、第1の検
出部500は、図7に示されるように、外側突起部31
1aと内側突起部327との間に納まるように配置す
る。また、第1の検出部500の端子部540には、出
力取り出し用線550を接続しておく。
【0079】続いて、軸部120の下部側を、底板92
0の透孔922に挿入する。その際、底板920の4つ
の固定用透孔921に対して、台座部400の4つの突
出部460を位置合わせしつつ、この突出部460のネ
ジ穴461にネジをねじ込むことによって、4つの第1
の検出部500を、台座部400の底部と底板920と
の間に回動可能に保持していることとなる。
【0080】続いて、軸部120の下部側を、スペーサ
140の透孔141とコイルスプリング150の中心と
スプリングホルダー160の透孔とに挿入していく。そ
して、軸部120の上部側方向にスプリングホルダー1
60を付勢しつつ、軸部120の溝部123にEリング
170を嵌め込む。この状態で、操作部材100の組み
立てが完了する。
【0081】操作部材100の下端側を2つのスライダ
ー部600の透孔611に挿入する。そして上部側に配
置されるスライダー部600の略L字部620、620
を押し広げつつ、台座部400の対向する所定の2つの
凹部441に、スライダー部600の2つの揺動用凸部
602を嵌め込む。同様に前記スライダー部600の下
部側に配置されるスライダー部600も、台座部400
の対向する所定の2つの凹部441に、スライダー部6
00の2つの揺動用凸部602を嵌め込む。
【0082】一方、台座部400の上面に上板900を
固定するが、この際に、台座部400の穴部480に
は、コイルスプリング491を挿入した上でスチールボ
ール490も載置しておく。上板900を台座部400
に載置し、上板900の4つのネジ用透孔902経由で
台座部400の4つのネジ穴445に、図示しないネジ
をねじ込むことによって台座部400よりも上面側のす
べての固定を終了する。
【0083】基板800のシャフトホルダー部810
に、ディスク部720を所定の方向に向けて圧入して、
ディスク部720を回動自在に保持させる。この状態の
基板800を台座部400の突出部495に図示しない
ネジで固定する。以上によって組み立て完成した状態が
図11に示されている。
【0084】このように組み立てられた本発明の第1の
実施の形態に係るジョイスティックユニットは、以下の
ように動作・使用・機能する。
【0085】検出部移動機構は、ストッパー部300に
よって機能する。具体的には、角度止め部200(この
角度止め部200は、上板900の透孔901に、回動
しないように保持されている。)に対してストッパー部
300のツマミ部331をスライドさせるかさせないか
で、ストッパー部300の内側突起部327と外側突起
部311aとが第1の検出部500を、第1の検出部5
00が機能する位置(図7参照)〔第1の検出部500
が操作部材100の傾動範囲内となる位置〕と機能しな
い位置(図8参照)〔第1の検出部500が操作部材1
00の傾動範囲外となる位置〕とに、支点軸部450を
回転中心として付勢移動させることによって機能する。
【0086】尚、第1の検出部500が機能しない位置
(図8参照)では、内側突起部327が、第1の検出部
500の可動片部520を付勢して、ピンプランジャー
部530を押下状態で保持している。つまり、第1の検
出部500はスイッチが働いている状態に保持されてい
るので、スイッチが入ったり切れたりする際のカチカチ
音が発生することはない。
【0087】傾動範囲可変機構は、角度止め部200と
ストッパー部300とで機能する。角度止め部200に
対してストッパー部300のツマミ部331をスライド
させるかさせないかで、ストッパー部300の第2の段
部325bと、角度止め部200の第2の段部225b
とが当接する第1の当接状態(図9参照)と、ストッパ
ー部300の第2の段部325bと、角度止め部200
の第1の段部225aとが当接する第2の当接状態(図
10参照。この際、角度止め部200は、コイルスプリ
ング250によって上昇させられて、第2の当接状態が
発生している。)とを切り換えることができる。
【0088】図9(第1の当接状態)および図10(第
2の当接状態)に示されるように、軸受部揺動可能寸法
u、wは、この第1の当接状態と第2の当接状態とを相
互に作りだすことによって、相互に変化させることがで
きる。つまり、軸受部130(究極的には操作部材10
0)の揺動可能角度(傾斜可能角度)は、第1の当接状
態と第2の当接状態とを作りだすことによって変化させ
ることができる。尚、ストッパー部は傾動範囲可変機構
と検出部移動機構とを兼ねているので、傾動範囲可変機
構と検出部移動機構とは連動して働く。
【0089】次に、本発明の第1の実施の形態に係るジ
ョイスティックユニットをデジタル式として使用すると
きと、アナログ式として使用するときとの切り換え方法
という観点から説明する。
【0090】デジタル式として使用する際は、図7に示
されるように、検出部移動機構は働かせない(つまり、
ストッパー部300のツマミ部331はスライドさせな
い)。尚、この際には、傾動範囲可変機構も働いていな
いので、図9(第1の当接状態)で示されるように、軸
受部130(究極的には操作部材100)の揺動可能角
度(傾斜可能角度)は、狭く設定されている。つまり、
必要以上に軸受部130(究極的には操作部材100)
が傾動されなくても第1の検出部500はスイッチ動作
する。デジタル式の場合には、傾動角が小さくてもスイ
ッチ動作する方が、ジョイスティックユニットとして都
合がよいからである。
【0091】ところで、デジタル式として使用する際に
も、アナログ式側の第2の検出部700も機能している
ので、制御部(図示省略)側でこの第2の検出部700
から出力される信号をキャンセルする必要がある。その
キャンセルの方法としては、例えば、デジタル式として
使用する際に、3つ以上の第1の検出部500がスイッ
チオン状態となることがなく、また、後述するようにア
ナログ式として使用する際に第1の検出部500を4つ
ともスイッチオン状態としていることから、第1の検出
部500が4つともスイッチオン状態となっていないと
きに制御部(図示省略)のマイクロコンピュータ等の判
断部が第2の検出部700から出力される信号をキャン
セルする。つまり、デジタル式として使用する際には、
4つの第1の検出部500を有したデジタル検出機構側
のみが有効に機能し、一方、2つの第2の検出部700
を有したアナログ検出機構側は機構動作はするものの、
その出力信号はキャンセルされて使用されないように構
成されている。
【0092】アナログ式として使用する際は、図8に示
されるように、検出部移動機構を働かせる(つまり、ス
トッパー部300のツマミ部331はスライドさせ
る)。尚、この際には、傾動範囲可変機構も働くので、
図10(第2の当接状態)で示されるように、軸受部1
30(究極的には操作部材100)の揺動可能角度(傾
斜可能角度)は、広く設定されている。アナログ式の場
合には、傾動可能範囲が広い方が微細な制御を広い範囲
で行うことができるのでジョイスティックユニットとし
て都合がよいからである。
【0093】尚、この際には、第1の検出部500を4
つともスイッチオン状態としていることから、デジタル
式としては機能していない。よって、アナログ式として
使用する際は、制御部(図示省略)側では、第2の検出
部700から出力される信号のみを受けるようになって
いる。つまり、アナログ式として使用する際には、2つ
の第2の検出部700を有したアナログ検出機構側のみ
が有効に機能し、一方、4つの第1の検出部500を有
したデジタル検出機構側は機構動作もしないように構成
されている。
【0094】次に、上記以外の基本動作も念のために簡
単に説明する。操作部材100は、外部から操作されな
い限り、初期位置方向である垂線方向になっている。ま
た、外部から操作されている最中も初期位置方向である
垂線方向に復帰する力が働くようになっている。これ
は、スペーサ140の鍔部142の外縁側の上面が、台
座部400の透孔401の下部側の周縁部に付勢されて
いる状態となるように、コイルスプリング150が働く
ためである。つまり、操作部材100が外部から操作さ
れて傾斜すると、スペーサ140の鍔部142の部分も
連動して傾斜し、台座部400の透孔401の下部側の
周縁部に対して鍔部142の一部のみが当接する。この
際、コイルスプリング150は縮んだ状態となるため、
この当接した箇所に、鍔部142の一部がより強い力で
付勢される。必然的にこの付勢に対する反作用が発生す
るのであるが、その反作用は操作部材100が初期方向
である垂線方向に復帰する方向に常時働いている。よっ
て、外部からの力がなくなると、操作部材100は初期
位置方向である垂線方向に自動復帰する。
【0095】第2の検出部700とスライダー部600
との動作を簡単に説明する。第2の検出部700のエン
コーダ機能付フォトインタラプタ710のギャップ空間
でディスク720aが回動されると、制御部(図示省
略)において、エンコーダ機能付フォトインタラプタ7
10から出力される信号のA相とB相とのそれぞれの矩
形波の立ち上がりパルスを検出して、どららの相が先行
しているかで、ディスク720aの回動方向が判定され
る。
【0096】また、A相またはB相の矩形波の立ち上が
りパルスの数(回動時にエンコーダ機能付フォトインタ
ラプタ710の光センサ部分を通過したスリット数と一
致)を、制御部(図示省略)においてカウントすること
で、ディスク720aの回動角つまり、ギア722とギ
ア溝部601aを介してスライダー部600が回動され
る状態、究極的には、操作部材100の傾動操作角度が
判定される。制御部(図示省略)においては、xとyの
2方向用の2つのエンコーダ機能付フォトインタラプタ
710からの出力を受けて判定するため、操作部材10
0がどの方向にどの程度の角度分回動されたか分かるわ
けである。
【0097】尚、例えば、ディスク720aのスリット
数が100であって、ギア溝部601aの最大揺動(傾
動範囲可変機構は働いて揺動可能角度が最大側となって
いる状態)でギア722が1回転すると仮定して考える
と、操作部材100の左右または上下方向の最大傾動に
対して100の分解能で検出する状態となっている。つ
まり、初期位置方向からの最大傾動に対しては、その半
分の50の分解能で検出する状態となっている。このと
きの最大傾動角が初期位置方向から20°であったと仮
定すると、1°当たり 2.5分解能ということになる。
【0098】一方、傾動範囲可変機構が設けられていな
いと仮定し、その際の最大傾動角が初期位置方向から1
0 °であったと仮定すると、この10°当たりの分解能
は50の半分となるので、1°当たりの分解能はやはり
2.5となる。つまり、傾動範囲可変機構が働くことによ
って、同じ微細な分解能のままで、ゲーム画面上での動
作対象物の操作範囲を広げることができる。
【0099】ところで、上述では、ディスク720a
は、例えば、非透明な円板に、周方向に所定のピッチで
スリット(透孔)を設けたものであるとしたが、分解能
を上げたいときには、透明な円板に、その表面を非透明
加工し、周方向に所定のピッチでエッチング等による加
工でスリット状の透明部を微細ピッチで形成する方法を
利用してもよいことは言うまでもない。
【0100】また、エンコーダ機能付フォトインタラプ
タ710からの出力信号の利用の仕方として、A相また
はB相の矩形波の立ち上がりパルスの数を、制御部(図
示省略)においてカウントする方法で説明したが、A相
およびB相の矩形波の立ち上がりパルスの数をカウント
する分解能2倍化手段や、A相およびB相の矩形波の立
ち上がりパルスの数およびA相およびB相の矩形波の立
ち下がりパルスの数をカウントする分解能4倍化手段を
用いてもよいことは言うまでもない。
【0101】ただし、このようなディスク720aのス
リット数を増加させて分解能を上げる手段・分解能2倍
化手段・分解能4倍化手段を利用して1°当たりの分解
能を増加させていくと、操作部材100の操作でゲーム
画面上での動作対象物の操作可能となる範囲を広くする
ことはできるが、一方でわずかな操作部材100の傾動
でゲーム画面上での動作対象物の動作が大きく変化して
しまうことになる。そのため、ゲーム画面上での動作対
象物の動作を微細制御でき且つゲーム画面上での動作対
象物の操作範囲を広げるには、傾動範囲可変機構が有効
であると言える。
【0102】本発明の第1の実施の形態に係るジョイス
ティックユニットにおいて、角度止め部200の穴部2
30は、その下部側から上部体部210の内部の上部側
に至る位置まで平面視略8角形状でなく平面視円形でも
よい。もちろんこの際には、軸受部130の鍔部133
も平面視円形とする。これによって、軸受部130(究
極的には操作部材100)は、この角度止め部200の
穴部230の内で、全方向に揺動自在となり、一方、第
2の検出部700は全方向の軸受部130(究極的には
操作部材100)の傾動を検出することができる。
【0103】本発明の第1の実施の形態に係るジョイス
ティックユニットにおいて、角度止め部200の段差部
225とストッパー部300の段差部325との段差の
数は2段階でなく3段階以上としてもよい。
【0104】本発明の第1の実施の形態に係るジョイス
ティックユニットにおいて、第1の検出部500は、マ
イクロスイッチでなく同等機能のスイッチ類でもよい。
【0105】本発明の第1の実施の形態に係るジョイス
ティックユニットにおいて、第1の検出部500は、第
1の検出部500に適用するスイッチ類の大きさやジョ
イスティックユニット全体の(平面視の)大きさによっ
ては、4つでなく、例えば8つ等、使用数を増加させて
もよい。その増加によって、デジタル式での検出方向を
増加させることができる。
【0106】本発明の第1の実施の形態に係るジョイス
ティックユニットにおいて、第2の検出部700は、回
動動作をアナログ的に検出できればよいので、もちろん
アナログ出力型のロータリーエンコーダーを使用しても
よい。また、光学式のロータリーエンコーダーの代わり
に磁気式のロータリーエンコーダーや光センサ、磁気セ
ンサ等を利用した同等機能の回動検出可能センサユニッ
トでもよい。また、回動動作を可変抵抗等で検出しても
よい。
【0107】上述してきたように、本発明の第1の実施
の形態に係るジョイスティックユニットにおいて、傾動
範囲可変機構と検出部移動機構とは設けられている方が
好ましいが、傾動範囲可変機構または/および検出部移
動機構は設けられていない構造としてもよい。また、傾
動範囲可変機構と検出部移動機構とが連動する方が好ま
しいが、連動しない構造としてもよい。
【0108】本発明の第1の実施の形態に係るジョイス
ティックユニットにおいては、操作部材の傾動動作を回
動動作に変換する型式であるが、x方向のみと言った直
線移動型のものにも適用可能である。この際は、例え
ば、第2の検出部700は1個のみとなる。
【0109】次に、上述の本発明の第1の実施の形態に
係るジョイスティックユニットにおける傾動範囲可変機
構を別の手段で実施した場合について、本発明の第2の
実施の形態に係るジョイスティックユニットとして、図
12〜図24を参照しつつ説明する。
【0110】尚、この本発明の第2の実施の形態に係る
ジョイスティックユニットにおいても、検出部移動機構
と傾動範囲可変機構とが連動する。つまり、検出部移動
機構によるデジタル式とアナログ式との切り換えと、傾
動範囲可変機構による傾動範囲の変更とは同時に行われ
るようになっている。この本発明の第2の実施の形態に
係るジョイスティックユニットの場合には、この切り換
えを後述のように下部側において行うように構成した。
【0111】デジタル式とアナログ式との切り換え(傾
動範囲の変更を含む。)は、後述するように、デジタル
式からアナログ式への切り換えが1アクションで、アナ
ログ式からデジタル式への切り換えが2アクションで可
能である。ただし、ゲームの実施途中で、デジタル式と
アナログ式との相互切り換えを行うことは実際上はまだ
まだ実施されることは少ないと思われるため、この本発
明の第2の実施の形態に係るジョイスティックユニット
においては、原則として、ゲームの内容が変更されたと
きに切り換え操作可能とした構造のものを示した。
【0112】図12は本発明の第2の実施の形態に係る
ジョイスティックユニットを示す概略的分解斜視図、図
13は本発明の第2の実施の形態に係るジョイスティッ
クユニットに用いられる第1の目隠し板を示す図で、同
図(A)は平面図、同図(B)は正面図、図14は本発
明の第2の実施の形態に係るジョイスティックユニット
に用いられる第2の目隠し板を示す図で、同図(A)は
平面図、同図(B)は同図(A)のA−A線での断面
図、図15は本発明の第2の実施の形態に係るジョイス
ティックユニットに用いられる上板を示す図で、同図
(A)は平面図、同図(B)は側面図、図16は本発明
の第2の実施の形態に係るジョイスティックユニットに
用いられる軸受け部を示す図で、同図(A)は平面図、
同図(B)は正面図、図17は本発明の第2の実施の形
態に係るジョイスティックユニットに用いられるストッ
パー部を示す図で、同図(A)は平面図、同図(B)は
側面図、同図(C)は同図(A)のA−A線での断面
図、同図(D)は底面図、図18は本発明の第2の実施
の形態に係るジョイスティックユニットに用いられる台
座部を示す図で、同図(A)は平面図、同図(B)は側
面図、図19は本発明の第2の実施の形態に係るジョイ
スティックユニットに用いられる台座部を示す図(図1
8の関連図)で、同図(A)は図18(A)のA−A線
での断面図、同図(B)は底面図である。
【0113】また、図20は本発明の第2の実施の形態
に係るジョイスティックユニットに用いられるスペーサ
を示す図で、同図(A)は平面図、同図(B)は正面
図、図21は本発明の第2の実施の形態に係るジョイス
ティックユニットに用いられる第1の角度止め部を示す
図で、同図(A)は平面図、同図(B)は同図(A)の
A−A線での断面図、同図(C)は底面図、同図(D)
は同図(C)の側面図、図22は本発明の第2の実施の
形態に係るジョイスティックユニットに用いられる第2
の角度止め部を示す図で、同図(A)は平面図、同図
(B)は同図(D)のA−A線での断面図、同図(C)
は側面図、同図(D)は底面図、図23は本発明の第2
の実施の形態に係るジョイスティックユニットに用いら
れる第1の角度止め部と第2の角度止め部との組み合わ
せ状態を説明するための説明図であって、同図(A)は
組み合わせ前の状態、同図(B)は第1の角度止め部に
対して第2の角度止め部を組み合わせた後の1つの状態
であって、ジョイスティックユニットを組み立てたとき
の、第1の角度止め部に対する第2の角度止め部の右側
回動限界状態も示す図、同図(C)は同図(B)の状態
から第1の角度止め部に対して第2の角度止め部を押し
上げつつ左回動させたときの左側回動限界状態を示す
図、図24は本発明の第2の実施の形態に係るジョイス
ティックユニットを示す一部破断側面図である。
【0114】尚、本発明の第1の実施の形態のジョイス
ティックユニットのときと同等構造・同等機能部分は同
じ番号を付し、類似構造・類似機能部分は同じ番号にダ
ッシュ(′)を付し、新たに追加した構造物(構造部
分)には別の番号にダブルダッシュ(″)を付した。
【0115】本発明の第2の実施の形態に係るジョイス
ティックユニットは、本発明の第1の実施の形態に係る
ジョイスティックユニットと比較して、主として下記の
ように変更されている。
【0116】傾動範囲可変機構は、角度止め部200
(図1参照)とストッパー部300(図1参照)とから
なるのではなく、スライダー部600(図1および図1
2参照)よりも下部側に新たに設けた第1の角度止め部
1100″〔第1の角度止め部1100″に組み込まれ
る大型コイルスプリング1150″を含む。〕(図12
参照)と第2の角度止め部1200″(図12参照)と
からなる。
【0117】角度止め部200(図1参照)と4つの
コイルスプリング250(図1参照)とは、の変更に
より不要となる。また、ストッパー部300(図1参
照)の段差部325もの変更により不要となる。
【0118】第1の角度止め部1100″(図12参
照)と第2の角度止め部1200″(図12参照)と
を、スライダー部600(図1および図12参照)より
も下部側に設けるために、台座部400(図1参照)の
下部側に突出部460よりも長い4つの突出部496″
を設けて台座部400′(図18および図19参照)と
する。第1の角度止め部1100″(図12参照)は、
この突出部496″に対して、新たに設けた下部側底板
1000″(図12参照)を介して固定される。第2の
角度止め部1200″(図12参照)は、この第1の角
度止め部1100″に対して、所定範囲内での回動かつ
上下動可能に装着される。
【0119】軸受け部130(図1および図4参照)
は、角度止め部200(図1参照)がなくなったため、
後述するように軸受け部130′に仕様変更した。ま
た、上板900の構造も、角度止め部200(図1参
照)がなくなったため等により、後述するように上板9
00′に仕様変更した。
【0120】上部側の目隠しとしても機能していた角
度止め部200(図1参照)がなくなったため、上板9
00′の上面側に、第2の目隠し板1400″を設け
た。また、上板900′の上部側に、更に天板50″
(図12参照)と第1の目隠し板1300″とを設け
た。
【0121】尚、上記〜以外に、本発明の第1の実
施の形態のジョイスティックユニットにおける構造に対
して、機能上同等以上となる構造変更を主としてのよ
うに施した。 台座部400′(図18および図19参照)には、本
発明の第1の実施の形態のジョイスティックユニットに
おいて基板800に設けられていたシャフトホルダー部
810が移設されている。また、スペーサ140(図1
参照)を、後述するようにスペーサ140′に仕様変更
した。
【0122】以下に、上述の〜について、各部分ご
とに変更点の構造を詳述する。尚、本発明の第1の実施
の形態のジョイスティックユニットのときと共通の部分
については、その説明をここでは省略した。
【0123】天板50″(図12参照、ただし破断し一
部のみ図示した。)は、上板900′の上部側に設けら
れた化粧板であって、業務用ゲーム装置において通常設
けるものの実施の形態として示した。天板50″には、
操作部材100の上部側が突出可能となるように、透孔
51″が設けられている。
【0124】第1の目隠し板1300″は、図13に示
されるように、その中央部に、透孔1310″を有した
略リング状体である。この透孔1310″は、その周囲
側に、基端部側よりも先端部側が狭い突出部1311″
を有しており、その大きさが最も狭くなっている先端部
1311a″の内部において、操作部材100の軸部1
20の上部側が多少余裕をもって挿入され、且つ傾動に
支障がないように、操作部材100の軸部120の上部
側の大きさよりも若干大きめに形成されている。また、
操作部材100の軸部120が最大傾動したときにも、
その傾動に支障がないように透孔1310″の基端部側
の大きさが大きめに形成されている。
【0125】このような第1の目隠し板1300″は、
天板50″の透孔51″の周囲上縁部に配置され、操作
部材100の最大傾斜の際にも、この透孔51″が露出
しないような大きさに形成されている。
【0126】第2の目隠し板1400″は、図14に示
されるように、その中央部に、透孔1410″を有した
略リング状体である。この透孔1410″も、操作部材
100の軸部120の上部側(ただし、第1の目隠し板
1300″の透孔1310″が接する可能性のある部分
よりは下側である。)が多少余裕をもって挿入され、且
つ傾動に支障がないように、操作部材100の軸部12
0の上部側の大きさよりも若干大きめに形成されてい
る。
【0127】この透孔1410″は、その下部側に、後
述の上板900′の透孔901′と同様の大きさまで拡
張された拡張凹部1420″を有している。上板90
0′の上面側に、この第2の目隠し板1400″が設置
され、透孔1410″に操作部材100の軸部120が
セットされ、軸部120が最大傾斜となった際にも、軸
部120は、拡張凹部1420″の外周部1420a″
に接触しない。また、軸部120が最大傾斜となった際
に、軸部120に取り付けられた後述の軸受け部13
0′の上面側が、この拡張凹部1420″の天井面14
20b″に接触しないようになっている。
【0128】上板900′は、図15に示されるよう
に、略矩形状の板体であって、その中央部に、透孔90
1′を有している。この透孔901′の大きさは、後述
の軸受け部130′の大きさよりも大きく、軸部120
が最大傾斜となった際にもこの透孔901′の外周縁部
に接触しない程度に形成されている。
【0129】この上板900′の周囲側には、台座部4
00′の位置決めピン446(台座部400の位置決め
ピン446と同じ。)と係合する4つの透孔903″が
設けられている。この上板900′を台座部400′に
固定するための4つのネジ用透孔902(台座部400
のネジ用透孔902と同じ。)も設けられている。この
ネジ用透孔902よりも外側には、この上板900′を
図示しない下部側固定材に固定するための4つのネジ用
透孔904″が設けられている。
【0130】また、上板900′の周囲側には、台座部
400′の4つの凹部441(台座部400の凹部44
1と同じ。)にスライダー部600、600をセット
し、この上板900′もセットした際に、スライダー部
600、600の略L字部620の外側面上端部の直外
側の位置に、上板900′を下部側へ凹ませて形成した
4つの凸部905″が設けられている。この凸部90
5″によって、スライダー部600、600の横側への
抜けが防止される。また、この際、スライダー部600
の揺動用凸部602は、上板900′の下面によって抜
け防止されている。尚、上板900′には、図示しない
が、ジョイスティックユニットを最終製品(業務用ゲー
ム装置)に組み込む際に組み込み向きを誤らないための
刻印(例えば+Yという文字)が刻まれているか、また
は文字シールが貼られている。
【0131】軸受け部130′は、図16に示されるよ
うに、軸受け部130(図4参照)の上部側に設けられ
ていた平面視略8角形状の鍔部133を取り除き、上面
側にテーパ面135″を設けている。その他は軸受け部
130と同じである。テーパ面135″は、軸受け部1
30′が最大傾動した際に、第2の目隠し板1400″
の拡張凹部1420″の天井面1420b″に接触しな
いように設けられている。
【0132】ストッパー部300′は、図17に示され
るように、ストッパー部300(図1および図5参照)
の段差部325を取り除き、この取り除かれた段差部3
25の周辺を以下のように変更した他は、ストッパー部
300と略同じである。尚、ストッパー部300′の軽
量化・低コスト化のために、肉盗み用凹部322″が設
けられている。段差部325を取り除き且つ角度止め部
200も介在しないように構成変更したため、透孔32
0(図5参照)は、透孔320′に変更されている。こ
の透孔320′は、その下部側を拡張した拡張凹部32
1″を有している。
【0133】透孔320′の内周壁面320a″の下部
側は、台座部400′の内周壁部401A(台座部40
0の内周壁部401Aと同じ。)の外周面と摺接可能と
なっている。拡張凹部321″の天井面321a″は、
台座部400′の内部上段部410(台座部400の内
部上段部410と同じ。)の上面と摺接可能となってい
る。拡張凹部321″の下部側周囲の底面323″は、
台座部400′の内部下段部420(台座部400の内
部下段部420と同じ。)の上面と摺接可能となってい
る。
【0134】透孔320′の厚み寸法(この寸法には拡
張凹部321″の部分も含む。)は、台座部400′の
上面側内部でストッパー部300′を回動可能とするた
めに、台座部400′の内部下段部420の上面から段
部445A(台座部400の段部445Aと同じ。)の
面までの寸法よりも僅かに小さく設定されている。
【0135】尚、ストッパー部300(図5参照)のツ
マミ部331は、ストッパー部300を、透孔320を
中心として台座部400上で回動させるためのものであ
ったが、ストッパー部300′においては、ストッパー
部300′を、透孔320′を中心として台座部40
0′上で回動させるとともに、第2の角度止め部120
0″を連動して回動させるための連動用凸部331′と
して形成されている。この連動用凸部331′の長さ寸
法は、連動用凸部331′の先端側が台座部400′の
透孔470(台座部400の透孔470と同じ。)を経
由して後述の第2の角度止め部1200″の穴部129
0″の内部に常時納まるように設定されている。
【0136】台座部400′は、図18および図19に
示されるように、台座部400(図6参照)の本体部4
00Aと主たる構成を同じとする本体部400A′と、
台座部400の矩形突設部400Bと主たる構成を同じ
とする矩形突設部400B′と、本体部400A′の側
面側であって、台座部400の延設部400C、400
D、400Eの代わりに形成した略コ字状の延設部40
0F″、400G″とを有している。
【0137】本体部400A′は、本体部400A(図
6参照)に対して、その底面側に下部側底板1000″
を固定するための4つの突出部496″と、第1の検出
部500の回動を規制するための4つの凸部497″
と、その上面側に4つの補強用凸稜部435″と3つの
肉盗み用凹部436″とを新たに設けただけの違いであ
る。
【0138】突出部496″は、その先端部に2つの位
置決めピン496a″を有している。この2つの位置決
めピン496a″の間には、下部側底板1000″を固
定するためのネジ穴496b″が設けられている。
【0139】凸部497″は、第1の検出部500が使
用されない位置(図8の状態)に回動された際に、第1
の検出部500の端部が当接する位置に設けられて、第
1の検出部500の回動の規制を補強する役目を果たし
ている。
【0140】矩形突設部400B′は、矩形突設部40
0B(図6参照)に対して、2つの肉盗み用凹部47
1″を新たに設けただけの違いである。尚、透孔470
は、上述の連動用凸部331′が回動する範囲に設けら
れている。
【0141】延設部400F″と400G″とは、基本
的に同じ略コ字状に形成されたフレームである。この延
設部400F″と400G″との下面側には、第1の実
施の形態において、基板800に設けられていた平面視
略コ字状のシャフトホルダー部810がそれぞれ移設さ
れている。
【0142】また、延設部400F″と400G″とに
は、延設部400C等に設けられていた突出部495が
移設されている。したがって、延設部400F″と40
0G″との突出部495の下面側には、基板800から
シャフトホルダー部810を取り去った状態の基板80
0′が固定されることとなる。尚、延設部400F″と
400G″とには、複数の肉盗み用凹部409″が設け
られている。
【0143】スペーサ140′は、図20に示されるよ
うに、スペーサ140(図1参照)と略同形状である。
その違いは、スペーサ140′の鍔部142′には、ス
ペーサ140(図1参照)の鍔部142の上面に対して
テーパ面143″が新たに設けられた点のみである。こ
のテーパ面143″が新たに設けられたため、スペーサ
140′の傾動、すなわち操作部材100の傾動が滑ら
かになる。尚、上述で説明した、操作部材100が初期
位置方向である垂線方向に自動復帰する機能は、このテ
ーパ面143″によって失われることはない。
【0144】下部側底板1000″は、図12に示され
るように、その中央部に開口された透孔1010″と、
この透孔1010″の周囲側に設けられた4つのネジ溝
つき透孔1020″と、4つの長孔状の透孔1030″
とを有している。透孔1010″の大きさは、スライダ
ー部600、600が揺動しても接触しないように設定
されている。
【0145】ネジ溝つき透孔1020″は、第1の角度
止め部1100″を固定するためのもので、後述の第1
の角度止め部1100″の4つのネジ用透孔1121″
と係合する位置に設けられている。長孔状の透孔103
0″は、下部側底板1000″を台座部400′に固定
するためのもので、台座部400′の4つの突出部49
6″のそれぞれに2つ設けられている位置決めピン49
6a″と係合する位置に設けられている。
【0146】第1の角度止め部1100″は、図21に
示されるように、略円筒状の筒部1110″と、その筒
部1110″の上部側の主として外側に延設された略8
角形の鍔部1120″とを有している。
【0147】鍔部1120″から筒部1110″にかけ
ての中央に開口されている透孔1101″には、鍔部1
120″がその内側にやや突出するように形成されてい
る8角形状の内側鍔部1122″が設けられている。こ
の内側鍔部1122″の内側面は、アナログ式(つま
り、傾動範囲可変機構が傾動範囲を拡大する状態)の際
であって、操作部材100がその最大傾動のときに操作
部材100の下部側が当接するように形成されている。
【0148】鍔部1120″は、低い筒状凸部112
3″を有している。この筒状凸部1123″の高さ寸法
は、下部側底板1000″の厚み寸法と同じとなるよう
に形成されている。この筒状凸部1123″は、その外
周面に、下部側底板1000″の透孔1010″が係合
されるように形成されている。鍔部1120″には、4
つの透孔1124″が設けられている。この透孔112
4″は、後述の筒部1110″の外周面の階段状凹部1
111″を形成するのに必要な成形金型の一方側を挿入
するためのものである。
【0149】筒部1110″は、後述の第2の角度止め
部1200″の穴部1210″に、所定の範囲で回動お
よび上下動可能に挿入される部分である。筒部111
0″には、その外周面に所定の寸法間隔毎に合計4か所
の階段状凹部1111″が形成されている。この階段状
凹部1111″に対して、後述の第2の角度止め部12
00″の穴部1210″に形成されている略逆L字状突
出部1211″(図22および図23参照)が階段状に
移動しつつ嵌まり込むことによって、傾動範囲可変機構
が後述のように機能することとなる。
【0150】したがって、階段状凹部1111″の形状
は、図23に示されるように、略逆L字状突出部121
1″が、この階段状凹部1111″の面に沿って階段状
に移動可能となるように略階段状に形成されている。
尚、図23においては、説明を簡単にするため、4つの
略逆L字状突出部1211″の内の1つのみを図示し
た。略逆L字状突出部1211″と階段状凹部111
1″との寸法関係は、以下のようになっている。
【0151】後述の略逆L字状突出部1211″は矩形
状本体部1211b″と、矩形状本体部1211b″の
上部左端側に延設された矩形状の突出部1211a″と
からなる。この突出部1211a″の高さ方向寸法を
a、突出部1211a″の内面側・幅方向曲面沿い寸法
をb、矩形状本体部1211b″の高さ方向寸法をc、
矩形状本体部1211b″の内面側・幅方向曲面沿い寸
法をdとする。
【0152】一方、階段状凹部1111″は、右側段差
部1111a″と左側段差部1111b″とを有してい
る。右側段差部1111a″の第1段部1111a1
から筒部1110″の底面までの高さ方向寸法をe、左
側段差部1111b″の第1段部1111b1 ″から第
1段部1111a1 ″までの高さ方向寸法をf、第1段
部1111b1 ″から左側段差部1111b″の第2段
部1111b2 ″までの高さ方向寸法をg、第2段部1
111b2 ″から筒部1110″の上部端部までの高さ
方向寸法をh、第2段部1111b2 ″の内面側・幅方
向曲面沿い寸法(尚、階段状凹部1111″における
「内面側」とは、筒部1110″の表面側であって、階
段状凹部1111″の基端側を指す。)をk、第1段部
1111b1 ″の内面側・幅方向曲面沿い寸法をm、第
1段部1111b1 ″の右側端部から第1段部1111
1 ″の左側端部までの内面側・幅方向曲面沿い寸法を
n、第1段部1111b1″の右側端部から第1段部1
111a1 ″の右側端部までの内面側・幅方向曲面沿い
寸法をpとする。
【0153】以上の寸法に対して、例えば以下のような
寸法関係がある。寸法pは、寸法b+dよりも若干大き
い。寸法fは、寸法aよりも若干大きい。寸法m+n
は、寸法b+dよりも若干大きい。寸法hは、寸法aと
略等しく、寸法hの隙間に対して突出部1211a″が
圧入に近い状態で嵌まり込める大きさである。寸法k
は、寸法bよりも若干大きい。寸法mは、寸法bよりも
若干大きい。寸法gは、寸法c−aよりも若干大きい。
寸法nは、寸法dと略等しく、寸法nの隙間方向に対し
て矩形状本体部1211b″を押し上げることが可能な
大きさである。
【0154】ここで、寸法mの領域は、後述のように第
2の実施の形態に係るジョイスティックユニットが組み
立てられた後に、略逆L字状突出部1211″の矩形状
本体部1211b″の左端部が回動可能となっている範
囲(つまり、第2の角度止め部1200″と連動するス
トッパー部300′の外側突起部311aと内側突起部
327とが台座部400′の長孔状透孔430、421
によって規制されている範囲)と対応している。
【0155】尚、筒部1110″には、図21に示され
るように、下面側から円形状に凹部1112″が形成さ
れている。この凹部1112″には、大型コイルスプリ
ング1150″(図12参照)が嵌め込まれる。大型コ
イルスプリング1150″の自由長は、凹部1112″
の深さ寸法と前記寸法gとの和の寸法よりも長い。
【0156】この大型コイルスプリング1150″は、
第1の角度止め部1100″と第2の角度止め部120
0″とが、図23に示されるように組み合わされて、第
1の角度止め部1100″に対して第2の角度止め部1
200″が回動かつ上下動される際に、後述するよう
に、図23(C)の状態から図23(B)の状態に1ア
クションで切り換えられるようにするために設けられて
いる。
【0157】それと共に、図23(C)の状態から図2
3(B)の状態に切り換える際に、第1の角度止め部1
100″に対して第2の角度止め部1200″を、前記
寸法g分だけ確実に下方向に移動させるために設けられ
ている。これは、後述の第2の角度止め部1200″の
内側鍔部1220″の内縁部1221a″に対して、操
作部材100の下端側が当接するか、または当接しない
かの2つの状態を確実に設定できる寸法が、前記寸法g
とされているからである。つまり、この大型コイルスプ
リング1150″は、傾動範囲可変機構を確実に機能さ
せるためにも設けられている。
【0158】第2の角度止め部1200″は、図22に
示されるように、平面視略円形状の本体部1200A″
と、この本体部1200A″から突設された第1の把手
部1200B″と、第1の把手部1200B″と略反対
側に、本体部1200A″から突設された第2の把手部
1200C″とを有している。
【0159】本体部1200A″は、円形溝状体部12
01A″と、この円形溝状体部1201A″の上部内縁
側に延設された内側鍔部1220″とを有している。円
形溝状体部1201A″の上部側の穴部1210″は、
第1の角度止め部1100″の略円筒状の筒部111
0″を係合するための部分である。円形溝状体部120
1A″の外側壁部1202A″には、その内側であっ
て、外側壁部1202A″の上端から下部側にかけて、
筒部1110″の階段状凹部1111″と係合する略逆
L字状突出部1211″が、所定の寸法間隔(この間隔
は階段状凹部1111″の所定の寸法間隔と同じ。)毎
に合計4か所、突設されている。
【0160】円形溝状体部1201A″の穴部121
0″の内周壁面には、垂線方向を長手方向とした凸稜部
1201A1 ″が、90°ごとに4か所突設されてい
る。この凸稜部1201A1 ″は、第1の角度止め部1
100″の略円筒状の筒部1110″の回動をスムーズ
にするために設けられている。円形溝状体部1201
A″の下面側には、4つの透孔1215″が設けられて
いる。この透孔1215″は、略逆L字状突出部121
1″を形成するのに必要な成形金型の一方側を挿入する
ためのものである。
【0161】内側鍔部1220″の中央に開口された透
孔1221″は、平面視略方形状のものである。第2の
実施の形態に係るジョイスティックユニットを組み立て
た際に、第2の角度止め部1200″を第1の角度止め
部1100″に対して図23(C)の状態〔寸法hの隙
間に対して突出部1211a″が圧入に近い状態で嵌ま
り込んで、内側鍔部1220″が図23(B)のときよ
りも上部側に配置された状態〕としたときに、この透孔
1221″の内縁部1221a″には、操作部材100
の下端側が当接する。
【0162】一方、第2の角度止め部1200″を第1
の角度止め部1100″に対して図23(B)の状態
(突出部1211a″が第1段部1111b1 ″の上部
に載置された状態)としたときに、この透孔1221″
の内縁部1221a″には、操作部材100の下端側が
当接しない。
【0163】つまり、内側鍔部1220″の透孔122
1″の内縁部1221a″に操作部材100の下端側が
当接するか、または、当接しないかで、傾動範囲可変機
構が機能するようになっている。
【0164】第1の把手部1200B″は、その先端側
を上部側に延設した筒状部1201B″を有している。
筒状部1201B″の上面側から設けられている穴部1
290″は、ストッパー部300′の連動用凸部33
1′の先端側を少なくとも常時保持可能になっている。
つまり、第2の角度止め部1200″を第1の角度止め
部1100″に対して図23(B)の状態(突出部12
11a″が第1段部1111b1 ″の上部に載置された
状態)としたときでも、連動用凸部331′の先端側
は、穴部1290″の内部に保持されるように、筒状部
1201B″の高さ方向寸法が設定されている。図中に
おいて、複数の1250″は、肉盗み部である。
【0165】第1の把手部1200B″と第2の把手部
1200C″とは、第2の角度止め部1200″を第1
の角度止め部1100″に対して、右側回動させた後に
下げるとき〔図23(C)の状態から同図(B)の状態
にするとき〕、またはその逆に押上げた後に左側回動さ
せるとき〔図23(B)の状態から同図(C)の状態に
するとき〕に指で掴むのに使用する部分である。
【0166】次に、第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットの組み立て方法について図12等を参照
しつつ説明する。
【0167】事前に基板800′は台座部400′の突
出部495(図19参照)に図示しないネジで固定して
おく。また、台座部400′のシャフトホルダー部81
0(図18参照)に、ディスク部720を所定の方向に
向けて圧入して、ディスク部720を回動自在に保持さ
せておく。
【0168】軸部120の下部側を、軸受部130′の
透孔131に圧入するが、その圧入位置は、鍔部122
の下端面までである。軸部120の下部側をストッパー
部300′の透孔320′に挿入する。更に軸部120
の下部側を、台座部400′の透孔401に挿入する。
その際、図12、図17、図18および図19に示され
るように、ストッパー部300′の4つの外側突起部3
11aと4つの内側突起部327とを、それぞれ、台座
部400′の4つの長孔状透孔430と421とにも挿
入する。尚、この際、必然的に、ストッパー部300′
の連動用凸部331′は、台座部400′の透孔470
に嵌まり込んでいる。
【0169】台座部400′の下部側では、4つの支点
軸部450を、それぞれ4つの第1の検出部500の所
定の一方側の透孔511に挿入する。この際に、第1の
検出部500は、図7に示されるように、外側突起部3
11aと内側突起部327との間に納まるように配置す
る。また、第1の検出部500の端子部540には、出
力取り出し用線550を接続しておく。
【0170】軸部120の下部側を、底板920の透孔
922に挿入する。その際、底板920の4つの固定用
透孔921に対して、台座部400′の4つの突出部4
60を位置合わせしつつ、この突出部460のネジ穴4
61にネジをねじ込むことによって、4つの第1の検出
部500を、台座部400′の底部と底板920との間
に回動可能に保持していることとなる。
【0171】軸部120の下部側を、スペーサ140′
の透孔141とコイルスプリング150の中心とスプリ
ングホルダー160の透孔とに挿入していく。そして、
軸部120の上部側方向にスプリングホルダー160を
付勢しつつ、軸部120の溝部123にEリング170
を嵌め込む。
【0172】軸部120の下端側を2つのスライダー部
600の透孔611に挿入する。そして上部側に配置さ
れるスライダー部600の略L字部620、620を押
し広げつつ、台座部400′の対向する所定の2つの凹
部441に、スライダー部600の2つの揺動用凸部6
02を嵌め込む。
【0173】同様に前記スライダー部600の下部側に
配置されるスライダー部600も、台座部400の対向
する所定の2つの凹部441に、スライダー部600の
2つの揺動用凸部602を嵌め込む。
【0174】一方、台座部400′の上面に上板90
0′を固定するが、この際に、台座部400′の穴部4
80には、コイルスプリング491を挿入した上でスチ
ールボール490も載置しておく。上板900′を台座
部400′に載置し、上板900′の4つのネジ用透孔
902経由で台座部400′の4つのネジ穴445に、
図示しないネジをねじ込むことによって固定する。
【0175】台座部400′の突出部496″の位置決
めピン496a″を下部側底板1000″の長孔状の透
孔1030″に嵌め込み位置決め後、ネジ穴496b″
に対して図示しないネジをねじ込むことによって、台座
部400′に下部側底板1000″を固定する。
【0176】一方、第1の角度止め部1100″(図2
1参照)の凹部1112″に、大型コイルスプリング1
150″を嵌め込む。第1の角度止め部1100″の筒
部1110″に対して、第2の角度止め部1200″の
穴部1210″を、図23(A)のように、階段状凹部
1111″の寸法pの隙間部分と略逆L字状突出部12
11″とを位置合わせしつつ、押し上げ嵌め込む。続い
て同図(B)のように第2の角度止め部1200″(の
略逆L字状突出部1211″)を、略逆L字状突出部1
211″の矩形状本体部1211b″の左側側面が第1
段部1111b1 ″の右側側面に当接するまで左回動さ
せる。その後に第2の角度止め部1200″を押し上
げ、更に左回動させる〔この左回動後の状態が図23
(C)である。〕。
【0177】このように、第1の角度止め部1100″
に対して、第2の角度止め部1200″を保持させた後
に、第1の角度止め部1100″を、下部側底板100
0″に固定する。即ち、第1の角度止め部1100″の
ネジ用透孔1121″と下部側底板1000″のネジ溝
つき透孔1020″とを位置合わせし、図示しないネジ
で固定する。
【0178】この際、ストッパー部300′の連動用凸
部331′の先端側が、第2の角度止め部1200″の
穴部1290″に嵌まり込むこととなる。ここまでで、
上板900′よりも下部側の組み立てが完了しているこ
ととなる。
【0179】この状態のものを、図示しない下部側固定
材に対して固定するが、それは上板900′のネジ用透
孔904″に図示しないネジをねじ込むことによって行
う。尚、この状態においては、上板900′の透孔90
1′から、軸部120の上部側が突出している。この軸
部120の上部側に対して、第2の目隠し板1400″
を嵌める。つまり、第2の目隠し板1400″は、上板
900′上に載置される。
【0180】この後、軸部120の上部側に対して、天
板50″の透孔51″を嵌め込み、天板50″を図示し
ない下部側固定材に対して固定する。天板50″の透孔
51″よりも上に突出している軸部120の上部側部分
に対して、第1の目隠し板1300″を嵌める。つま
り、第1の目隠し板1300″は、天板50″上に載置
される。
【0181】最後に、操作トップ部110を軸部120
の先端部にねじ込み固定することによって、第2の実施
の形態に係るジョイスティックユニットの組み立てが完
了する。以上によって組み立て完了した状態が図24に
示されている。尚、この状態において、第2の角度止め
部1200″よりも下側に、第2の角度止め部120
0″を手で掴んで操作できるだけのスペースを確保して
いることは言うまでもない。
【0182】次に、第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットにおける傾動範囲可変機構と、この傾動
範囲可変機構と連動する検出部移動機構とを説明する。
【0183】第2の実施の形態に係るジョイスティック
ユニットにおける検出部移動機構は、第1の実施の形態
に係るジョイスティックユニットにおける検出部移動機
構と基本的に同じである。唯一の相違点は、第2の実施
の形態に係るジョイスティックユニットにおいては、第
1の角度止め部1100″に対して第2の角度止め部1
200″を上述のように上下動かつ回動させることによ
って操作されるようになっただけである。
【0184】つまり、この上下動かつ回動によって、第
2の角度止め部1200″の穴部1290″に嵌まり込
んでいるストッパー部300′の連動用凸部331′も
連動して回動される。即ちストッパー部300′の内側
突起部327および外側突起部311aも連動して回動
される。
【0185】そのため、図23(C)のように第2の角
度止め部1200″が第1の角度止め部1100″寄り
に押し上げられ係止されているときは、図7に相当する
ように第1の検出部500が操作部材100の傾動範囲
内にある状態(デジタル式として使用される状態)とな
る。一方、図23(B)のように第2の角度止め部12
00″が第1の角度止め部1100″と離れる方向に下
がって係合されているときは、図8に相当するように第
1の検出部500が操作部材100の傾動範囲外に移動
させられた状態(デジタル式として使用されない状態、
つまり第2の検出部700のみ機能する状態=アナログ
式として使用される状態)となる。
【0186】傾動範囲可変機構は、第1の角度止め部1
100″に対して第2の角度止め部1200″を上述の
ように上下動かつ回動させることによって機能する。
【0187】図23(C)のように第2の角度止め部1
200″が第1の角度止め部1100″寄りに押し上げ
られ係止されているときは、図24において示されるよ
うに、第2の角度止め部1200″の透孔1221″の
内縁部1221a″に、操作部材100の下端側が当接
して、操作部材100の傾動が規制される。この状態
は、次に述べる状態よりも操作部材100の傾動可能角
度が狭い状態となっている。
【0188】図23(B)のように第2の角度止め部1
200″が第1の角度止め部1100″と離れる方向に
下がって係合されているときは、図24において破線で
示されるように、第2の角度止め部1200″の透孔1
221″の内縁部1221a″に、操作部材100の下
端側が当接しないので、操作部材100の傾動は、第1
の角度止め部1100″の内側鍔部1122″の内側面
によって規制されることとなる。つまり、操作部材10
0の傾動可能角度が広い状態となる。
【0189】よって、検出部移動機構と傾動範囲可変機
構との説明を合わせて簡略化して説明すると、図23
(C)のように第2の角度止め部1200″が第1の角
度止め部1100″寄りに押し上げられ係止されている
状態としたときは、操作部材100の傾動可能角度が狭
い状態となり、このように傾動可能角度が狭い状態の方
が好ましいデジタル式として第2の実施の形態に係るジ
ョイスティックユニットが機能することとなる。
【0190】一方、図23(B)のように第2の角度止
め部1200″が第1の角度止め部1100″と離れる
方向に下がって係合されている状態としたときは、操作
部材100の傾動可能角度が広い状態となり、このよう
に傾動可能角度が広い方が好ましいアナログ式として第
2の実施の形態に係るジョイスティックユニットが機能
することとなる。尚、連動用凸部331′と筒状部12
01B″とが、検出部移動機構と傾動範囲可変機構との
連動を司る部分となっている。
【0191】また、デジタル式からアナログ式への切り
換え、つまり、図23(C)の状態から同図(B)の状
態への切り換えは、大型コイルスプリング1150″の
下側への付勢力も機能するので、第2の角度止め部12
00″を第1の角度止め部1100″に対して右回動さ
せる1アクションで可能となる。
【0192】一方、アナログ式からデジタル式への切り
換え、つまり、図23(B)の状態から同図(C)の状
態への切り換えは、第2の角度止め部1200″を第1
の角度止め部1100″に対して押し上げ後、その押し
上げた力を略維持しつつ左回動するという2アクション
で可能となる。このように、第2の実施の形態に係るジ
ョイスティックユニットは、第1の実施の形態に係るジ
ョイスティックユニットと比較して、アナログ式とデジ
タル式との切り換えアクション数ではやや劣るものの、
略同様に機能する。
【0193】尚、第2の実施の形態に係るジョイスティ
ックユニットが組み立てられた後は、第2の角度止め部
1200″が第1の角度止め部1100″から抜け落ち
る心配のないことを、念のため説明する。
【0194】第2の実施の形態に係るジョイスティック
ユニットを組み立てた後は、図23(B)のような略逆
L字状突出部1211″の矩形状本体部1211b″の
左側側面部が、第1段部1111b1 ″の右側面部と略
当接している状態よりも、略逆L字状突出部1211″
が右側に回動しないようになっている。
【0195】これは、略逆L字状突出部1211″が設
けられている第2の角度止め部1200″とストッパー
部300′とは、第2の角度止め部1200″の穴部1
290″に嵌まり込んでいるストッパー部300′の連
動用凸部331′によって連動されていること、およ
び、その連動先のストッパー部300′の4つの外側突
起部311aと4つの内側突起部327とがそれぞれ長
孔状透孔430、421によって回動が規制されるこ
と、並びに、この回動が規制されている範囲と、略逆L
字状突出部1211″の矩形状本体部1211b″の左
側側面部の移動可能範囲である寸法mの領域とが基本的
に一致するように、第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニット(特に、階段状凹部1111″と略逆L
字状突出部1211″との寸法関係)が形成されている
ためである。
【0196】更に、連動用凸部331′が、台座部40
0′の透孔470によって、前述のストッパー部30
0′の4つの外側突起部311aと4つの内側突起部3
27とがそれぞれ長孔状透孔430、421によって回
動が規制されるのと同じ規制を受けることもあり、略逆
L字状突出部1211″の矩形状本体部1211b″の
左側側面部が、第1段部1111b1 ″の右側面部と略
当接している状態よりも、略逆L字状突出部1211″
が右側に回動することはない。
【0197】したがって、第2の実施の形態に係るジョ
イスティックユニットを組み立てた後には、略逆L字状
突出部1211″の突出部1211a″は、第1段部1
111b1 ″の上部に略完全に載置された状態か、また
は、第2段部1111b2 ″の上部に載置された状態し
か取りえない。よって、第2の実施の形態に係るジョイ
スティックユニットが組み立てられた後は、第2の角度
止め部1200″が第1の角度止め部1100″から抜
け落ちる心配がない。
【0198】第2の実施の形態に係るジョイスティック
ユニットにおいて、傾動範囲可変機構は、第1の角度止
め部1100″(図12参照)と第2の角度止め部12
00″(図12参照)との相互の接触部分に対して、階
段状凹部1111″と略逆L字状突出部1211″の代
わりに、ネジ溝を設けることによって実現してもよい。
【0199】ただし、その際には、第2の角度止め部1
200″の透孔1221″の内縁部1221a″に、操
作部材100の下端側が当接する状態と当接しない状態
との2つの状態を作り出すために、第1の角度止め部1
100″に対する第2の角度止め部1200″の回動を
十分大きくする必要があるため、連動用凸部331′と
筒状部1201B″の穴部1290″とによる検出部移
動機構と傾動範囲可変機構との連動手段を用いることは
一般的に困難となる。
【0200】よって、この場合には、筒状部1201
B″を取り去り、検出部移動機構と傾動範囲可変機構と
は、それぞれ独立して操作するようになる。尚、この際
に、例えばアナログ式とデジタル式との切り換えの際に
傾動範囲可変機構をあえて働かせる必要がないとしたと
きは、検出部移動機構が1アクションで働く。つまり、
アナログ式とデジタル式との切り換えが、双方向とも1
アクションで可能である。
【0201】本発明に係るジョイスティックユニットに
おいては、アナログ式ジョイスティックユニットとデジ
タル式ジョイスティックユニットとをコンパクトに一体
化等するのが主目的であるが、上述の傾動範囲可変機構
は、アナログ式ジョイスティックユニットまたはデジタ
ル式ジョイスティックユニットのいずれかに適用しても
よい。つまり、第1または第2の実施の形態に係るジョ
イスティックユニットにおいて、第1の検出部500ま
たは第2の検出部700のいずれか、および検出部移動
機構、並びにそれらに関する部分を省いたものとしても
よい。ただし、デジタル式ジョイスティックユニットに
傾動範囲可変機構を設ける必要性は、一般的に低いと考
える。
【0202】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るジョ
イスティックユニットは、周囲方向に傾動操作される操
作部材と、操作部材の中間部を傾動自在に軸支する台座
部と、台座部の一方側の面上に操作部材の中間部を囲む
ように位置変位可能に各々配設された第1の検出部群を
有しており且つ操作部材の中間部が第1の検出部の外部
可動部に接触したときには操作部材が初期位置から所定
方向に傾動したとして当該第1の検出部からオン・オフ
信号が出力されるデジタル検出機構と、操作部材の後端
部に連結されており且つ操作部材の傾動操作状況をアナ
ログ的に検出する第2の検出部を有したアナログ検出機
構と、第1の検出部群の位置を台座部の一方側の面上に
おいて変位させる検出部移動機構とを具備しており、
出部移動機構は、基端部には操作部材が挿通される穴が
形成されており且つ基端部が台座部の他方側の面上で操
作部材を中心として回動自在にされている操作レバー片
と、操作レバー片の基端部に操作部材の中間部を囲むよ
うに各々設けられており且つ台座部の面上に形成された
穴に各々挿通される複数の突起部とを有し、操作レバー
片の先端部を水平方向にスライドさせると、前記突起部
が第1の検出部群に接触した状態で台座部に対して回動
し、これに伴って第1の検出部群の位置が操作部材の傾
動領域内から傾動領域外にかけて同時に変位する構成と
なっている
【0203】よって、この本発明に係るジョイスティッ
クユニットの場合には、操作部材の傾動操作状況をデジ
タル式に検出するデジタル検出機構と、操作部材の傾動
操作状況をアナログ式に検出するアナログ検出機構とが
1つのユニット内にコンパクトに設けられている。
【0204】尚、デジタル検出機構は、複数の第1の検
出部を有し、この第1の検出部がそれぞれ、操作部材の
初期位置方向(一般的には略垂線方向)からの一定以上
の傾動動作の有無をオン・オフ信号として検出する。つ
まり、デジタル検出機構は、操作部材の傾動方向を少な
くともデジタル式に検出するようになっている。一方、
アナログ検出機構は、第2の検出部を有し、この第2の
検出部が、操作部材の傾動操作状況を、それぞれアナロ
グ的(アナログ式)に検出する。
【0205】したがって、この本発明に係るジョイステ
ィックユニットの場合には、1つのジョイスティックユ
ニットで、デジタル式でも、アナログ式でも、操作部材
の傾動操作状況を検出できる。そのため、この本発明に
係るジョイスティックユニットは、さまざまなゲームソ
フトの操作にこの1つのユニットだけで対応可能となっ
ている。また、本発明に係るジョイスティックユニット
の場合には、上述したように大きさ的に小型化できるの
で置き場所を取らない。更に、本発明に係るジョイステ
ィックユニットの場合には、部品の共有化が図れるの
で、デジタル式ジョイスティックユニットとアナログ式
ジョイスティックユニットとを別々に製作するよりも低
コストで製品化できる。
【0206】また、この本発明に係るジョイスティック
ユニットの場合には、通常、デジタル検出機構の複数の
第1の検出部には、マイクロスイッチ等のスイッチ類が
使用される。かかるスイッチ類は、カチッと言う動作音
がする。そのため、本発明に係るジョイスティックユニ
ットの場合のようにデジタル式でも、アナログ式でも、
操作部材の傾動操作状況を検出できるものの場合には、
アナログ式として使用するときに、(スイッチ類が使用
された)第1の検出部は、検出部移動機構によって、操
作部材の傾動範囲外にされるとして、無用な音を発生さ
せないようにできる。
【0207】また、この検出部移動機構を使用すること
によって、アナログ式とデジタル式との切り換えが1ア
クションでも可能となり、ゲーム操作上非常に好ましい
ジョイスティックユニットを実現できる。
【0208】本発明に係るジョイスティックユニット
は、前記操作部材の傾動範囲を可変するための傾動範囲
可変機構を備えたことを特徴としている
【0209】よって、この本発明に係るジョイスティッ
クユニットの場合には、必要に応じて傾動範囲可変機構
を使用して、操作部材の傾動範囲を可変することができ
る。そのため、この本発明に係るジョイスティックユニ
ットの場合には、特にアナログ式の際に、傾動範囲を広
く変更することもできるので、ゲーム画面上で微細な制
御が広範囲で行え、ゲームの高度化・高速化・多様化に
対応できる。
【0210】また、この本発明に係るジョイスティック
ユニットの場合には、1つのジョイスティックユニット
で、デジタル式でも、アナログ式でも、操作部材の傾動
操作状況を検出できるが、特に、アナログ式で使用する
場合に傾動範囲可変機構を使用すると、ゲーム画面上で
対応させる動作対象物の動作の微細制御範囲を大きくし
たり小さくしたりできる。
【0211】
【0212】
【0213】本発明に係るジョイスティックユニット
は、前記検出部移動機構は、前記傾動範囲可変機構と連
動することを特徴とする。
【0214】よって、この本発明に係るジョイスティッ
クユニットの場合には、上述以外に、例えば、デジタル
式からアナログ式に切り換える動作で、傾動範囲可変機
構も働かせて、操作部材の傾動範囲(つまり、ゲーム画
面上で対応させる動作対象物の動作の微細制御範囲)を
広くすることができるので、ゲーム操作上非常に好まし
いジョイスティックユニットを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティ
ックユニットを示す概略的分解斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティ
ックユニットに用いられる操作部材の軸部を示す正面図
である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティ
ックユニットに用いられる角度止め部を示す図で、同図
(A)は平面図、同図(B)は正面図、同図(C)は底
面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティ
ックユニットに用いられる軸受け部を示す図で、同図
(A)は正面図、同図(B)は底面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティ
ックユニットに用いられるストッパー部を示す図で、同
図(A)は平面図、同図(B)は断面図、同図(C)は
底面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティ
ックユニットに用いられる台座部を示す図で、同図
(A)は平面図、同図(B)は一部破断した側面図、同
図(C)は底面図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティ
ックユニットに用いられる検出部移動機構を説明するた
めの底面側からの透視説明図であって、デジタル検出機
構を使用可能な状態の図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティ
ックユニットに用いられる検出部移動機構を説明するた
めの底面側からの透視説明図であって、デジタル検出機
構を使用範囲外とした状態の図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係るジョイスティ
ックユニットに用いられる傾動範囲可変機構を説明する
ための傾動範囲の狭い状態を示す図であって、同図
(A)は一部破断した側面図、同図(B)は底面図であ
る。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットに用いられる傾動範囲可変機構を説明す
るための傾動範囲の広い状態を示す図であって、同図
(A)は一部破断した側面図、同図(B)は底面図であ
る。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットを示す一部透視した側面視断面図であ
る。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットを示す概略的分解斜視図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットに用いられる第1の目隠し板を示す図
で、同図(A)は平面図、同図(B)は正面図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットに用いられる第2の目隠し板を示す図
で、同図(A)は平面図、同図(B)は同図(A)のA
−A線での断面図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットに用いられる上板を示す図で、同図
(A)は平面図、同図(B)は側面図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットに用いられる軸受け部を示す図で、同図
(A)は平面図、同図(B)は正面図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットに用いられるストッパー部を示す図で、
同図(A)は平面図、同図(B)は側面図、同図(C)
は同図(A)のA−A線での断面図、同図(D)は底面
図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットに用いられる台座部を示す図で、同図
(A)は平面図、同図(B)は側面図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットに用いられる台座部を示す図(図18の
関連図)で、同図(A)は図18(A)のA−A線での
断面図、同図(B)は底面図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットに用いられるスペーサを示す図で、同図
(A)は平面図、同図(B)は正面図である。
【図21】本発明の第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットに用いられる第1の角度止め部を示す図
で、同図(A)は平面図、同図(B)は同図(A)のA
−A線での断面図、同図(C)は底面図、同図(D)は
同図(C)の側面図である。
【図22】本発明の第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットに用いられる第2の角度止め部を示す図
で、同図(A)は平面図、同図(B)は同図(D)のA
−A線での断面図、同図(C)は側面図、同図(D)は
底面図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットに用いられる第1の角度止め部と第2の
角度止め部との組み合わせ状態を説明するための説明図
であって、同図(A)は組み合わせ前の状態、同図
(B)は第1の角度止め部に対して第2の角度止め部を
組み合わせた後の1つの状態であって、ジョイスティッ
クユニットを組み立てたときの、第1の角度止め部に対
する第2の角度止め部の右側回動限界状態も示す図、同
図(C)は同図(B)の状態から第1の角度止め部に対
して第2の角度止め部を押し上げつつ左回動させたとき
の左側回動限界状態を示す図である。
【図24】本発明の第2の実施の形態に係るジョイステ
ィックユニットを示す一部破断側面図である。
【符号の説明】
100 操作部材 200 角度止め部(傾動範囲可変機構の一方側) 300 ストッパー部(傾動範囲可変機構の他方側、
兼、検出部移動機構) 400 台座部 500 第1の検出部 700 第2の検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−12099(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 25/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲方向に傾動操作される操作部材と、
    操作部材の中間部を傾動自在に軸支する台座部と、台座
    部の一方側の面上に操作部材の中間部を囲むように位置
    変位可能に各々配設された第1の検出部群を有しており
    且つ操作部材の中間部が第1の検出部の外部可動部に接
    触したときには操作部材が初期位置から所定方向に傾動
    したとして当該第1の検出部からオン・オフ信号が出力
    されるデジタル検出機構と、操作部材の後端部に連結さ
    れており且つ操作部材の傾動操作状況をアナログ的に検
    出する第2の検出部を有したアナログ検出機構と、第1
    の検出部群の位置を台座部の一方側の面上において変位
    させる検出部移動機構とを具備しており、検出部移動機
    構は、基端部には操作部材が挿通される穴が形成されて
    おり且つ基端部が台座部の他方側の面上で操作部材を中
    心として回動自在にされている操作レバー片と、操作レ
    バー片の基端部に操作部材の中間部を囲むように各々設
    けられており且つ台座部の面上に形成された穴に各々挿
    通される複数の突起部とを有し、操作レバー片の先端部
    を水平方向にスライドさせると、前記突起部が第1の検
    出部群に接触した状態で台座部に対して回動し、これに
    伴って第1の検出部群の位置が操作部材の傾動領域内か
    ら傾動領域外にかけて同時に変位する構成となっている
    ことを特徴とするジョイスティックユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のジョイスティックユニッ
    トにおいて、前記操作部材の傾動範囲を可変するための
    傾動範囲可変機構を具備したことを特徴とするジョイス
    ティックユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のジョイスティック
    ユニットにおいて、前記検出部移動機構は、前記傾動範
    囲可変機構と連動することを特徴とするジョイスティッ
    クユニット。
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