JPH065073U - 操縦杆式入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンパクトで操作性に優れた操縦杆式入力装
置を提供する。 【構成】 操作レバー５を支柱２を支点として揺動可能
かつ回転可能に支承し、ケーシング６から外部に突出す
る操作レバー５を任意方向に傾倒することにより第１プ
ッシュスイッチ３群を選択的に動作し、この操作レバー
５を正逆いずれかの方向に回転することによって第２プ
ッシュスイッチ４をオンさせるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、操作レバーの傾倒により入力を行う操縦杆式入力装置に係り、特に 、ディスプレイ上のカーソル位置等を制御するのに用いて好適な操縦杆式入力装 置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、車載用ナビゲーションコントロール装置において、ディスプレイに表 示された地図を任意方向へ移動させるポインティングデバイスとして、上述した 操縦杆式入力装置が使用されている。

【０００３】 この種の操縦杆式入力装置の従来例として、プリント基板上に９０度の等間隔 で搭載された４個のプッシュスイッチを、操作レバーの傾倒によって選択的に動 作させるものが提案されている（実開平２−３１０３８号公報参照）。このもの は、操作レバーをＸ軸またはＹ軸方向へ傾倒すると、その傾倒方向に位置するプ ッシュスイッチが操作レバーによって選択的に押圧されるようになっており、各 プッシュスイッチからのオン信号に基づいて、ディスプレイ上のカーソルを目標 とする座標位置まで移動することができ、地図の移動用として好適である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上述したナビゲーションコントロール装置には、ディスプレイに表 示された地図を移動するという機能の他に、ディスプレイ上の地図を拡大あるい は縮小するという機能が要求されている。このような場合、従来は、前者の地図 移動を操縦杆式入力装置に備えられる操作レバーの傾倒によって行い、この操縦 杆式入力装置とは別に設けた入力スイッチによって後者の地図拡大・縮小を行う ようにしていたが、入力スイッチの操作部を配置するスペースによってデザイン 上の制約を受けるばかりでなく、入力スイッチの操作部と操作レバーとを近接し て配置することが困難であるため操作性が悪いという問題があった。なお、かか る問題点は前述したナビゲーションコントロール装置に限らず、各種ディスプレ イ装置の座標入力や４チャンネルステレオのバランスコントロール等に操縦杆式 入力装置を用いる場合も同様である。

【０００５】 したがって、本考案の目的は、上述した従来技術の課題を解消し、コンパクト で操作性に優れた操縦杆式入力装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、ケーシングに内蔵された複数のプッシ ュスイッチと、前記ケーシング内の支点に揺動可能に支承された操作レバーとを 備え、この操作レバーの前記ケーシングから突出する部分を任意方向へ傾倒する ことによって、前記各プッシュスイッチが選択的に動作される操縦杆式入力装置 において、前記ケーシングの内部に検出スイッチを設け、前記操作レバーに該操 作レバーの回転によって前記検出スイッチを動作する駆動部を設けたことを特徴 とするものである。

【０００７】

【作用】

操作レバーを支点を中心に任意方向へ傾倒すると、複数のプッシュスイッチが 選択的に動作されて、例えばディスプレイ上のカーソルや表示画面が任意方向へ 移動される。一方、操作レバーを支点を中心に正・逆いずれかの方向へ回転する と、駆動部により検出スイッチが動作されて、例えばディスプレイ上の表示画面 の拡大や縮小が行われる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図に基づいて説明する。 図１は本考案の第１実施例に係る操縦杆式入力装置の断面図、図２は図１の要 部平面図である。これらの図において、１はプリント基板であり、該プリント基 板１には支柱２が立設されている。また、前記プリント基板１上には、前記支柱 ２を中心として４個の第１プッシュスイッチ３が９０度の等間隔で搭載されると 共に、これら第１プッシュスイッチ３とは別に２個の第２プッシュスイッチ４が 対向した状態で搭載されている。各プッシュスイッチ３，４はそれぞれのステム ３ａ，４ａを押圧することにより、内蔵された可動接点が固定接点（いずれも図 示せず）に接触してスイッチングが行われる公知のものであるが、第１プッシュ スイッチ３はステム３ａが上方を向いたバーチカルタイプのものであるのに対し 、第２プッシュスイッチ４はステム４ａが横を向いたホリゾンタルタイプのもの である。

【０００９】 ５は操作レバーを示し、該操作レバー５は、前記各第１プッシュスイッチ３の ステム３ａを覆う平板状の押圧部５ａと、この押圧部５ａの中央にドーム状に隆 起した球面部５ｂと、この球面部５ｂの中央から上方へ伸びるスティック部５ｃ 、および前記押圧部５ａから側方へ延びる駆動部５ｄとを備えている。６は操縦 杆式入力装置の外殻を形成するケーシングであり、該ケーシング６には逆円錐状 の開口６ａが穿設されており、さらに、ケーシング６の裏面には前記球面部５ｂ の球面に摺接するガイド面６ｂが形成されている。

【００１０】 前記操作レバー５の球面部５ｂ下面は前記支柱２に揺動可能かつ回転可能に載 置され、スティック部５ｃは開口６ａを挿通してケーシング６の外部に突出して おり、また、駆動部５ｄは前記両第２プッシュスイッチ４のステム４ａ間に達し ている。そして、非操作状態では、押圧部５ａが各第１プッシュスイッチ３に内 蔵した復帰ばね（図示せず）から均等の力を受けることにより、スティック部５ ｃは鉛直方向に起立している。

【００１１】 このように構成された操縦杆式入力装置において、オペレータが操作レバー５ のスティック部５ｃを任意方向へ傾倒すると、その傾倒方向に位置する第１プッ シュスイッチ３のステム３ａが押圧部５ａに押圧されてオン状態となる。したが って、スティック部５ｃの傾倒方向を選択することにより、各第１プッシュスイ ッチ３の１または２個を選択的にオンすることができ、このオン信号に基づいて 、例えば図示せぬディスプレイ上の地図がスティック部５ｃの傾倒方向に移動さ れる。また、前述したスティック部５ｃに対する傾倒力を除去すると、オン動作 された第１プッシュスイッチ３の図示せぬ復帰ばねによって押圧部５ａが図１に 示す水平状態に戻るため、スティック部５ｃも鉛直状態に復帰する。

【００１２】 一方、オペレータが操作レバー５を時計あるいは反時計方向へ回転すると、駆 動部５ｄは操作レバー５に連動して同方向へ回転する。これにより、両第２プッ シュスイッチ４のステム４ａのいずれか一方が駆動部５ｄに押圧されてオン状態 となり、このオン信号に基づいて、前記ディスプレイ上の地図が拡大あるいは縮 小される。また、操作レバー５に対する上記回転力を除去すると、オン動作され た第２プッシュスイッチ４の図示せぬ復帰ばねによって、操作レバー５は中立位 置に復帰する。

【００１３】 このように構成された実施例にあっては、オペレータが直接操作する操作レバ ー５の傾倒動作と回転動作とによって、ディスプレイ上の地図を移動する座標入 力操作と、ディスプレイ上の地図を拡大あるいは縮小するスイッチング操作とを 行うことができため、スペースの小型化が図れると共に、これらの両操作を片手 で連続的に行うことができるため、操作性も向上する。また、各第１プッシュス イッチ３と第２プッシュスイッチ４とを同一のプリント基板１上に実装できるた め、構造の簡略化が図れ、組立作業性も高まる。

【００１４】 図３は本考案の第２実施例に係る操縦杆式入力装置の要部平面図であり、図１ ，図２に対応する部分には同一符号を付してある。本実施例が前述した第１実施 例と異なる点は、操作レバー５の押圧部５ａに板ばね等の弾性体７を固着し、該 弾性体７の自由端をプリント基板１やケーシング６等に設けたストッパ８に係止 させたことにあり、その余の構成は同じである。

【００１５】 このように構成された第２実施例にあっては、駆動部５ｄが第２プッシュスイ ッチ４のステム４ａが押圧した後も弾性体８に抗して操作レバー５を回転させる ことができると共に、該弾性体８によって操作レバー５を自動復帰させることが でき、換言すると、操作レバー５の回転動作にオーバーストロークをもたせるこ とができるため、第１実施例の効果に加えて操作性をさらに高めることができる という効果を奏する。

【００１６】 図４は本考案の第３実施例に係る操縦杆式入力装置の断面図、図５は図４の要 部平面図であり、図１，図２に対応する部分には同一符号を付してある。本実施 例が前述した第１および第２実施例と異なる点は、地図を拡大あるいは縮小する 検出スイッチとして光学式スイッチ、具体的には、操作レバー５の押圧部５ａに 透孔９ａを有する遮光板９を設けると共に、プリント基板１に発光素子と受光素 子を組み込んだ受発光素子１０を搭載したことにあり、その余の構成は同じであ る。

【００１７】 このように構成された第３実施例にあっては、オペレータが操作レバー５を時 計あるいは反時計方向へ回転すると、遮光板９は操作レバー５に連動して同方向 へ回転し、遮光板９の透孔９ａが受発光素子１０から外れる。これにより、受発 光素子１０の発光素子から受光素子に至る光路が遮断され、この信号に基づいて 、前記ディスプレイ上の地図が拡大あるいは縮小される。

【００１８】 なお、上記第３実施例において、遮光板９を押圧部５ａから下方に向けて垂設 し、該遮光板９を介して対向する発光素子と受光素子をプリント基板１上に搭載 してもよい。また、操作レバー５の回転によって動作される光学式スイッチは光 透過型に限らず、光反射型の光学スイッチを用いることも可能である。

【００１９】 また、操作レバー５の回転によって動作される検出スイッチとして磁気式スイ ッチを用いることも可能であり、この場合、プリント基板１上にホール素子等の 磁気検出素子を実装し、操作レバー５の押圧部５ａにこの磁気検出素子に対向す る磁化パターンを設ければ良い。

【００２０】 さらに、上記各実施例では、本考案をナビゲーションコントロール装置に適用 した場合について説明したが、それ以外のディスプレイ操作等にも適用できるの はいうまでもない。

【００２１】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、操作レバーを傾倒あるいは回転するこ とによって座標入力と入力スイッチの切り換え動作とを行うことができるため、 コンパクトで操作性に優れた操縦杆式入力装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例に係る操縦杆式入力装置の
断面図である。

【図２】図１の要部平面図である。

【図３】本考案の第２実施例に係る操縦杆式入力装置の
要部平面図である。

【図４】本考案の第３実施例に係る操縦杆式入力装置の
断面図である。

【図５】図４の要部平面図である。

【符号の説明】

１ プリント基板 ２ 支柱（支点） ３ 第１プッシュスイッチ（プッシュスイッチ） ４ 第２プッシュスイッチ（検出スイッチ） ５ 操作レバー ５ａ 押圧部 ５ｂ 球面部 ５ｃ スティック部 ５ｄ 押圧部 ６ ケーシング ６ａ 開口 ６ｂ ガイド面 ７ 弾性体 ８ ストッパ ９ 遮光板 ９ａ 透孔 １０ 受発光素子（検出スイッチ）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 菅波 昭司 東京都大田区雪谷大塚町１番７号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーシングに内蔵された複数のプッシュ
   スイッチと、前記ケーシング内の支点に揺動可能に支承
   された操作レバーとを備え、この操作レバーの前記ケー
   シングから突出する部分を任意方向へ傾倒することによ
   って、前記各プッシュスイッチが選択的に動作される操
   縦杆式入力装置において、前記ケーシングの内部に検出
   スイッチを設け、前記操作レバーに該操作レバーの回転
   によって前記検出スイッチを動作する駆動部を設けたこ
   とを特徴とする操縦杆式入力装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記操作レバーに該
   操作レバーを回転中立位置に復帰する戻しばねを設けた
   ことを特徴とする操縦杆式入力装置。