JP3430002B2 - 自動焦点合わせ方法及びその装置 - Google Patents

自動焦点合わせ方法及びその装置

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JP3430002B2
JP3430002B2 JP02636198A JP2636198A JP3430002B2 JP 3430002 B2 JP3430002 B2 JP 3430002B2 JP 02636198 A JP02636198 A JP 02636198A JP 2636198 A JP2636198 A JP 2636198A JP 3430002 B2 JP3430002 B2 JP 3430002B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像計測による寸
法測定や自動アライメント等を行う際に必要とされる、
対物レンズの合焦位置の自動設定作業に適用される自動
焦点合わせ方法に関し、特に、被撮像物をエンドミルや
ドリル等の捩じれ歯を有する棒状の回転工具としたとき
の自動焦点合わせ方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、顕微鏡を用いて画像計測を行うに
あたっては、顕微鏡の対物レンズを人為的に焦点合わせ
することにより被撮像物の映像を捉え、この映像に基づ
いた各種処理により被撮像物の寸法を測定する作業が行
われていた。しかし、この人為的な焦点合わせでは正確
に合焦位置を求めることは困難であり、寸法測定に大き
な誤差が生ずることを免れ得ないものとなっていた。そ
こで、レーザ光のスポットビームによるフォーカシング
や光路差分離によるフォーカシングを利用することによ
り、焦点合わせを自動的に行わせる方法が考え出され
た。しかし、前者においてはスポットビームの照射位置
によっては目標とする位置にフォーカスすることが難し
く、また後者においては被撮像物が光の反射率の低いも
のである場合には適用できないという問題があった。
【0003】そこで、これらの問題点を解消するものと
して、被撮像物の画像処理による映像信号からコントラ
ストのピーク値並びに当該ピーク値に対応する位置を求
め、これらの値に基づいて顕微鏡の対物レンズの位置を
自動的に設定する、所謂コントラスト検出による自動焦
点合わせ方法が開発された。このコントラスト検出によ
る自動焦点合わせ方法を用いた技術の一例としては、特
開平5−236315号で開示される方法がある。この
方法では、対物レンズを被撮像物から離間するZ軸方向
に原点より所定量ずつステップ移動させ、各ステップに
おけるテレビカメラにて撮影された被撮像物の撮影画像
からテレビ走査線上の映像信号を得ることにより各コン
トラスト値を求め、これらのコントラスト値のピーク値
近傍前後に位置するコントラスト値を重心演算し、その
演算値から対物レンズの焦点を合焦位置に自動設定する
際に必要なデータとしての、コントラスト値のピーク値
並びに当該ピーク値に対応する対物レンズの位置を割り
出すようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】当然のことながら自動
設定される合焦位置は対物レンズの焦点深度の範囲内に
あることになるが、この対物レンズの焦点深度の範囲内
では一般に被撮像物のコントラスト値はあまり変化せ
ず、しかも再現性が悪いことが知られている。ところ
が、前述の特開平5−236315号による方法では、
重心演算に使用するデータとして、再現性が悪いピーク
値近傍のコントラスト値も用いることになっており、結
局のところ、この再現性が悪いデータに基づいて得られ
たコントラスト値のピーク値並びに当該ピーク値に対応
する位置についても、正確さに欠き、しかも再現性が悪
いという問題を生ずることになる。
【0005】また、被撮像物を図7に示すボールエンド
ミルような棒状の回転工具とした場合、その形状・寸法
の測定には、従来、拡大投影器によって間接的に測定す
る方法や、回転工具をその回転軸回りに一定角度ずつ回
転させながら三次元測定器を用いて測定する方法が採ら
れてきた。しかし、これらの方法では、図7に示すボー
ルエンドミルように回転工具が捩じれ歯を有している場
合、その先端頂部にまで切れ刃リードがあるために、こ
の部分の測定が困難となるか、あるいは測定に長時間を
要することとなり、さらに作業者にはかなりの技能と労
力が必要とされるという問題がある。
【0006】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであり、捩じれ歯を有する棒状の回転工具を被
撮像物とし、この回転工具をその回転軸を中心に回転可
能にされたスピンドルに把持させることにより、回転工
具の形状・寸法を測定するようにした測定装置に関し
て、被撮像物としての回転工具の所定の領域における合
焦位置を正確に設定し、しかも再現性が良好に保たれる
ような自動焦点合わせ方法及びその装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1にかかる発明によれば、まず、回転工具
を把持させたスピンドルを予め設定されたサーチ開始位
置からサーチ終了位置まで予め設定された第1の回転速
度で回転させながら、予め定められたサンプリング間隔
(時間)毎に、テレビカメラにより回転工具の画像を撮
影し、この撮影画像から抽出画像として所定の領域を抽
出し、この抽出画像のコントラスト値を算出するととも
にスピンドルの回転位置を検出する。しかる後、算出さ
れたサンプリング間隔毎のコントラスト値の中からその
最大値である最大コントラスト値を検索し、この最大コ
ントラスト値に基づいてコントラスト値に関する第1及
び第2の閾値を設定する。そして、算出されたサンプリ
ング間隔毎のコントラスト値の中から第1の閾値以上で
かつ第2の閾値以下のものを抽出し、この抽出されたコ
ントラスト値を所定の関数により近似することによって
サンプリング間隔毎のコントラスト値全体のピーク位置
を算出する。最後に、このコントラスト値のピーク位置
に基づいて対物レンズの合焦位置を算出し、この合焦位
置にスピンドルの回転位置を自動的に設定するようにし
た。
【0008】ここで、上記請求項1にかかる発明の構成
について補足説明する。被撮像物である捩じれ歯を有す
る棒状の回転工具としては、例えばエンドミルやドリル
が挙げられるが、これに限定されるものではない。サン
プリング間隔は画像データを取得するタイミングを規定
する時間間隔であり、テレビカメラのフレーム間隔(時
間)の正数倍に設定される数値である。サンプリング間
隔を小さく設定するほど、一般に得られるデータの量は
多くなる。スピンドルの第1の回転速度は任意でよい
が、この第1の回転速度を大きく設定すると得られるデ
ータの量が少なくなるので精度は低下するが処理は速く
なり、逆に第1の回転速度を小さく設定すると得られる
データの量が多くなるので精度は高くなるが処理に時間
がかかるようになる。このように得られるデータの量は
サンプリング間隔とスピンドルの回転速度に依存するこ
とになる。コントラスト値のピーク位置に基づいて対物
レンズの合焦位置を算出する点については、単純に算出
されたコントラスト値のピーク位置を対物レンズの合焦
位置としてもよいが、請求項7に記載のようにオフセッ
ト値を加算することにより補正を加えるようにしてもよ
い。
【0009】コントラスト値に関する第1及び第2の閾
値については、これらの閾値は、対物レンズの合焦位置
を求める際に必要なコントラスト値のピーク位置を算出
するためのデータとして、サンプリング間隔毎に得られ
たコントラスト値の中から必要とするコントラスト値を
抽出する際に使用する閾値であり、第2の閾値は第1の
閾値よりも大きく設定するものである。そして、この第
1及び第2の閾値はサンプリング間隔毎のコントラスト
値の中から検索された最大コントラスト値を基準にした
ときの比率を基に表されるものである。例えば、最大コ
ントラスト値の基準値を1としたときの第1の閾値の比
率を0.7、第2の閾値の比率を0.8とした場合に
は、実際の最大コントラスト値が200であったとすれ
ば、第1の閾値は140(200×0.7)、第2の閾
値は160(200×0.8)となる。
【0010】一般に、被撮像物の画像処理による映像信
号から得られたコントラスト値の分布は、図3に示すよ
うに正規分布に類似した山形状を呈するものとなる。こ
のような正規分布に類似した分布において、そのピーク
位置を算出するものとして最も一般的に使用されている
方法は、ピーク位置近傍にある複数のコントラスト値の
データを抽出し、この抽出データを二次関数やガウス関
数などの近似関数により近似することによって、コント
ラスト値の分布全体のピーク位置を算出するというもの
である。ところが、前述したように、対物レンズの焦点
深度の範囲内では被撮像物のコントラスト値はあまり変
化しないので、コントラスト値の分布は図3の実線で示
すように焦点深度の範囲内ではほぼ平坦な山形状とな
り、その結果ピーク位置近傍にある複数のコントラスト
値のデータを基にコントラスト値の分布全体のピーク位
置算出するようにすると、算出されたピーク位置の再現
精度が悪くなり、最終的にこのピーク位置より決定され
る合焦位置の精度についても悪くなるという問題を生じ
ていた。
【0011】この対物レンズの焦点深度に起因するピー
ク位置の再現性の悪化に対処するために、本発明では、
上記の構成とすることにより、映像信号から得られたコ
ントラスト値の中から、ピーク位置近傍の両側すなわち
図3の斜線部に示す領域のデータを抽出し、この抽出デ
ータを二次関数やガウス関数などの所定の関数により近
似することによって、コントラスト値の分布全体のピー
ク位置を算出するようにした。
【0012】サーチ開始位置及びサーチ終了位置とによ
り規定されるサーチ範囲は、請求項1に記載の一連の処
理を行わせる前に予め設定しておく必要がある。前述し
たように、コントラスト値のピーク位置を算出する際に
は最大コントラスト値に基づいて設定された2つの閾値
の範囲内にあるコントラスト値のデータが必要となるの
で、スピンドルの回転中に得られたコントラスト値のデ
ータにはこの2つの閾値の範囲内にあるコントラスト値
が含まれるようにするとともに対物レンズの焦点深度の
範囲がその中央部を占めるように、サーチ範囲すなわち
サーチ開始位置及びサーチ終了位置が設定されなければ
ならない。このサーチ開始位置及びサーチ終了位置の設
定は、請求項1に記載の一連の処理の前に自動的に行わ
せることもできる。
【0013】すなわち、請求項2にかかる発明によれ
ば、請求項1にかかる発明において、サーチ開始位置及
びサーチ終了位置の設定に関し、スピンドルを予め設定
された回転範囲について予め設定された第2の回転速度
で回転させながら、予め定められたサンプリング間隔毎
に、テレビカメラにより回転工具の画像を撮影し、この
撮影画像から抽出画像として所定の領域を抽出し、この
抽出画像のコントラスト値を算出するとともにスピンド
ルの回転位置を検出し、サンプリング間隔毎のコントラ
スト値の中からその最大値である最大コントラスト値を
検索し、この最大コントラスト値に基づいてコントラス
ト値に関する第3の閾値を設定し、コントラスト値の漸
増時における第3の閾値に最も近傍のコントラスト値に
基づいてサーチ開始位置を設定するとともに、コントラ
スト値の漸減時における第3の閾値に最も近傍のコント
ラスト値に基づいてサーチ終了位置を設定するようにし
た。
【0014】ここで、上記請求項2にかかる発明の構成
について補足説明する。スピンドルの回転範囲について
は、予想されるサーチ範囲をすべてカバーできるもので
あればよく、極端に言えばスピンドルの1周分(360
°)を設定してもよいが、現実的にはサーチ範囲をある
程度推定した上で設定することが好ましい。コントラス
ト値に関する第3の閾値については、この閾値は、サー
チ範囲を規定するサーチ開始位置及びサーチ終了位置を
求める際に必要なコントラスト値を算出するためのデー
タとして、サンプリング間隔毎に得られたコントラスト
値の中から必要とするコントラスト値を抽出する際に使
用する閾値であり、第1の閾値よりも小さく設定する。
【0015】この第3の閾値からサーチ開始位置及びサ
ーチ終了位置を求める方法について図5を参照して説明
すると、コントラスト値の分布はスピンドルの回転開始
位置からピーク位置までは漸増し、一方、ピーク位置か
らスピンドルの回転終了位置までは漸減しているので、
サーチ開始位置はコントラスト値の漸増時における第3
の閾値に最も近傍のコントラスト値に対応するスピンド
ルの回転位置とし、一方、サーチ終了位置はコントラス
ト値の漸減時における第3の閾値に最も近傍のコントラ
スト値に対応するスピンドルの回転位置とする。この第
3の閾値についても、前記第1及び第2の閾値と同様
に、サンプリング間隔毎のコントラスト値の中から検索
された最大コントラスト値を基準にしたときの比率を基
に表される。例えば、最大コントラスト値の基準値を1
としたときの第3の閾値の比率を0.5とした場合に
は、実際の最大コントラスト値が200であったとすれ
ば、第3の閾値は100(200×0.5)となる。
【0016】この請求項2にかかる発明により、サーチ
範囲を規定するサーチ開始位置及びサーチ終了位置につ
いても自動的に算出できるので、種類の異なる回転工具
がランダムに流れてくるようなラインにおいても、回転
工具の種類毎に事前にサーチ範囲を設定する必要性はな
くなる。なお、このサーチ範囲を設定する処理において
はコントラスト値のデータを必要以上に多く取得する必
要性はないので、請求項2で規定する第2の回転速度は
請求項1で規定する第1の回転速度よりも大きく設定し
ても構わない。ただし、取得データの信頼性を確保する
ために、対物レンズの焦点深度の範囲内で少なくとも2
点以上のデータを取得できる必要がある。
【0017】請求項3にかかる発明によれば、請求項2
にかかる発明において、第2の回転速度にサンプリング
間隔を乗じた値をオフセット値として算出し、このオフ
セット値を補正値として請求項2において算出されたサ
ーチ開始位置及びサーチ終了位置のそれぞれを補正する
ようにした。本発明ではコントラスト値はスピンドルの
回転途中にサンプリング間隔毎に得るようにしているか
ら、得られたコントラスト値のデータはスピンドルの回
転速度の影響を受けることになる。この影響を加味する
ためには、請求項2に記載のスピンドルの第2の回転速
度にサンプリング間隔を乗じた値をオフセット値とし、
このオフセット値を補正値として、算出されたサーチ開
始位置及びサーチ終了位置のそれぞれに加算するように
すればよい。
【0018】請求項4にかかる発明によれば、請求項1
乃至3のいずれかにかかる発明において、サンプリング
間隔はテレビカメラのフレーム間隔と同一とするように
した。一般に、サンプリング間隔はテレビカメラのフレ
ーム間隔の正数倍となるようにすればよいが、サンプリ
ング間隔をテレビカメラのフレーム間隔と同一とするよ
うに設定すれば、得られるコントラスト値が多くなるの
で、コントラスト値のピーク位置をより正確に算出する
ことができるようになるばかりでなく、サンプリング間
隔をテレビカメラのフレーム間隔と同期させることによ
り、演算装置内の処理が簡素化される。
【0019】請求項5にかかる発明によれば、請求項1
乃至4のいずれかにかかる発明において、算出されたサ
ンプリング間隔毎のコントラスト値は抽出画像の標準偏
差より求めるようにした。一般に標準偏差は領域全体の
特徴を示す指標として用いられているので、抽出画像の
標準偏差よりコントラスト値を求めるようにすれば、コ
ントラスト値のピーク位置を算出する際には不要な要素
であるゴミやほこり等の局所的な影響を排除したコント
ラスト値を得ることができる。
【0020】請求項6にかかる発明によれば、請求項1
乃至4のいずれかにかかる発明において、算出されたサ
ンプリング間隔毎のコントラスト値は抽出画像を微分処
理した後の画像中の濃度上位部分の平均値より求めるよ
うにした。これにより、濃度上位部分の範囲を抽出画像
に応じて適切に選択することにより、請求項5にかかる
発明と同様に、コントラスト値のピーク位置を算出する
際には不要な要素であるゴミやほこり等の局所的な影響
を排除したコントラスト値を得ることができる。
【0021】請求項7にかかる発明によれば、請求項1
乃至6のいずれかにかかる発明において、請求項1に記
載のスピンドルの第1の回転速度にサンプリング間隔を
乗じた値をオフセット値として算出し、このオフセット
値をコントラスト値のピーク位置に加算した値を対物レ
ンズの合焦位置とするようにした。理論的には算出され
たコントラスト値のピーク位置を対物レンズの合焦位置
とすればよいわけであるが、実際には、前述の請求項3
にかかる発明と同様に、スピンドルの回転速度の影響を
加味した方がよい。すなわち、この影響を加味するため
には、請求項1に記載のスピンドルの第1の回転速度に
サンプリング間隔を乗じた値をオフセット値とし、この
オフセット値を算出されたコントラスト値のピーク位置
に加算することにより、対物レンズの合焦位置を正確に
算出するようにすればよい。
【0022】請求項8に係る発明によれば、対物レンズ
を備える顕微鏡に搭載されたテレビカメラにより撮影さ
れた被撮像物の撮影画像からコントラスト値を求めるこ
とにより、対物レンズの焦点を合焦位置に自動的に設定
するようにした自動焦点合わせ装置において、被撮像物
としての捩じれ歯を有する棒状の回転工具の回転軸を中
心にこの回転工具を回転可能にしたスピンドルと、この
スピンドルを予め設定されたサーチ開始位置からサーチ
終了位置まで予め設定された回転速度で回転駆動させる
駆動モータと、この駆動モータの回転駆動中に予め定め
られたサンプリング間隔毎に回転工具の画像を撮影する
テレビカメラと、前記サンプリング間隔毎にスピンドル
の回転位置を検出するエンコーダと、前記サンプリング
間隔毎にテレビカメラが取得した撮影画像に関して、こ
の撮影画像から抽出画像として所定の領域を抽出し、こ
の抽出画像のコントラスト値を算出し、このコントラス
ト値の中からその最大値である最大コントラスト値を検
索し、この最大コントラスト値に基づいてコントラスト
値に関する第1及び第2の閾値を設定し、前記抽出画像
のコントラスト値の中から前記第1の閾値以上でかつ第
2の閾値以下のものを抽出し、この抽出されたコントラ
スト値を所定の関数により近似することによって前記抽
出画像のコントラスト値全体のピーク位置を算出し、こ
のピーク位置に基づいて対物レンズの合焦位置を算出す
る演算制御装置と、を有し、この演算制御装置により算
出された前記合焦位置にスピンドルの回転位置を自動的
に設定するようにしたことを特徴とする自動焦点合わせ
装置を提供した。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図2は本発明の自動焦点合
わせ方法が適用される自動焦点合わせ装置の概略図を示
したものである。1は図示しない対物レンズを有する顕
微鏡、2は顕微鏡1に連結装備されたテレビカメラ2で
ある。Wは被撮像物としての捩じれ歯を有する棒状の回
転工具であり、図7にその一例としてのボールエンドミ
ルを示す。回転工具Wはその切削回転軸を中心に回転可
能にされたスピンドル3に把持されている。スピンドル
3は駆動モータ4により駆動されるが、本発明ではスピ
ンドル3の回転位置を高精度に位置決め制御する必要が
あるため、駆動モータ4としてはサーボモータを使用し
ている。5は、駆動モータ4によりスピンドル3の回転
位置を検出するためのエンコーダである。フレームメモ
リ6はテレビカメラ2により撮影された回転工具Wの画
像を記憶するためのメモリであり、このフレームメモリ
6に接続されたモニタテレビ8により撮影画像をモニタ
できるようにされている。
【0024】演算制御装置7は本発明の自動焦点合わせ
方法の処理を統括する装置であり、フレームメモリ6に
記憶された撮影画像やエンコーダ5により検出されたス
ピンドル3の回転位置に基づいて後述する自動焦点合わ
せ方法の処理を行ったり、駆動モータ4に対してスピン
ドル3を回転動作させるための回転指令を出力したりす
る。演算制御装置7に接続されたワークメモリ9は演算
制御装置7により算出されたデータ、例えばコントラス
ト値やスピンドル3の回転位置などを一時的に記憶して
おくためのメモリである。
【0025】なお、図2には示していないが、顕微鏡1
とスピンドル3との相対位置を変更可能にするための駆
動機構が、顕微鏡1またはスピンドル3を保持する図示
しないステージに具備されている。この駆動機構によ
り、顕微鏡1とスピンドル3との相対位置は垂直方向
(紙面の上下方向)及び水平方向(紙面の左右方向)に
変更可能にされるので、被撮像物としての回転工具W上
のあらゆる測定点について形状・寸法測定が可能にな
る。また、図6は、顕微鏡1とスピンドル3に把持され
た回転工具Wとの位置関係を回転工具Wの先端から見た
場合を示している。図6に示すように、顕微鏡1と回転
工具Wの刃部との距離は、駆動モータ4によりスピンド
ル3を正逆いずれかの方向に回転させることによって調
整することができる。
【0026】次に、演算制御装置7にて統括制御される
本発明の自動焦点合わせ方法の一実施形態について、図
1に示すフローチャート、及び図3に示すコントラスト
値の分布の一例を示すグラフに基づいて説明する。
【0027】ステップ11:スピンドル3をサーチ開始
位置に位置決めする。 図3に示すサーチ開始位置とサーチ終了位置とにより規
定されるサーチ範囲は、コントラスト値のデータを得る
ためのスピンドル3の回転動作範囲を示すものである。
本発明では、前述したように、コントラスト値のピーク
位置を算出する際には最大コントラスト値に基づいて設
定された2つの閾値の範囲内にあるコントラスト値のデ
ータが必要となるので、スピンドル3の回転中に得られ
たコントラスト値のデータにはこの2つの閾値の範囲内
にあるコントラスト値が含まれるようにするとともに対
物レンズの焦点深度の範囲がその中央部を占めるよう
に、サーチ範囲すなわちサーチ開始位置及びサーチ終了
位置が設定されなければならない。このサーチ範囲は、
図1に示す一連の処理を行わせる前に予め設定しておけ
ばよいが、後述するように別途設けた処理フローにより
自動的に設定するようにしてもよい。
【0028】ステップ12:スピンドル3の回転を開始
する。 スピンドル3をサーチ終了位置へ向けて、予め設定され
た回転速度にて回転させる。スピンドル3の回転は、駆
動モータ4を正逆いずれかの方向に回転させることによ
ってなされる。この場合のスピンドル3の回転速度すな
わち第1の回転速度は予め任意に設定することができ
る。サンプリング間隔の設定値にも影響されるが、一般
に、回転速度を大きく設定すると得られるデータの量が
少なくなるので精度は低下するが処理は速くなり、逆に
回転速度を小さく設定すると得られるデータの量が多く
なるので精度は高くなるが処理に時間がかかるようにな
る。したがって、この第1の回転速度の設定に際して
は、精度と処理時間の釣り合いを考慮する必要がある。
なお、以下のステップ13〜15の処理は、スピンドル
3の回転中に行われるものである。
【0029】ステップ13:サンプリング間隔毎に回転
工具Wの画像を撮影する。 テレビカメラ2にて回転工具Wの画像を撮影し、撮影画
像を得る。サンプリング間隔は画像データを取得するタ
イミングを規定する時間間隔であり、テレビカメラのフ
レーム間隔(時間)の正数倍に設定される数値である。
サンプリング間隔をテレビカメラのフレーム間隔と同一
とするように設定すれば、得られるコントラスト値が多
くなるので、コントラスト値のピーク位置をより正確に
算出することができるようになる。また、サンプリング
間隔をテレビカメラのフレーム間隔と同期させることに
より、演算装置内の処理が簡素化されるという利点もあ
る。
【0030】ステップ14:サンプリング間隔毎に撮影
画像から抽出画像を得る。 ステップ13において得られた撮影画像の中の所定の領
域の画像データを抽出し、これを抽出画像としてフレー
ムメモリ6に記憶する。抽出領域は任意に設定してよい
が、抽出領域内に回転工具Wの輪郭が含まれるようにす
ることにより、図3に示すコントラスト値の分布の山形
状が急峻となり、コントラスト値のピーク位置の算出精
度が高くなる。
【0031】ステップ15:サンプリング間隔毎に抽出
画像のコントラスト値を算出するとともに、スピンドル
3の回転位置を検出する。 演算制御装置7はフレームメモリ6に記憶された抽出画
像のデータを読み込み、コントラスト値を算出する。コ
ントラスト値の算出にはいくつかの方法があるが、この
うち抽出画像の標準偏差により算出する方法を用いれ
ば、コントラスト値のピーク位置を算出する際には不要
な要素であるゴミやほこり等の局所的な影響を排除した
コントラスト値を得ることができる。また、別の方法と
して、抽出画像を微分処理した後の画像中の濃度上位部
分の平均値よりコントラスト値を算出する方法を用いれ
ば、濃度上位部分の範囲を抽出画像に応じて適切に選択
することにより、標準偏差を用いる場合と同様な効果が
得られる。一方、演算制御装置7はエンコーダ5により
このサンプリング点におけるスピンドル3の回転位置を
検出する。具体的には、駆動モータとしてのサーボモー
タには一般に位置検出器としてのエンコーダが付属され
ており、このエンコーダによりサーボモータの回転位置
を検出することにより、スピンドル3の回転位置を検出
することができる。なお、スピンドル3の回転位置の検
出は、図1のフローチャートのステップ13〜16のル
ープ内であればよく、例えばステップ13やステップ1
4において行わせるようにしてもよい。求められたコン
トラスト値及び検出されたスピンドル3の回転位置はワ
ークメモリ9内に一時的に記憶される。
【0032】ステップ16:スピンドル3がサーチ終了
位置に到達したか?。 スピンドル3がサーチ終了位置に到達していない場合
(ステップ16N)は、再度ステップ13以降の処理を
繰り返す。一方、スピンドル3がサーチ終了位置に到達
していた場合(ステップ16Y)は、ステップ17以降
の処理を行う。
【0033】ステップ17:最大コントラスト値を検索
する。 ワークメモリ9内に記憶されたコントラスト値の中か
ら、その最大値としての最大コントラスト値を検索す
る。
【0034】ステップ18:最大コントラスト値を基準
にして第1及び第2の閾値を設定する。 コントラスト値に関する第1及び第2の閾値について
は、これらの閾値は、対物レンズの合焦位置を求める際
に必要なコントラスト値のピーク位置を算出するための
データとして、サンプリング間隔毎に得られたコントラ
スト値の中から必要とするコントラスト値を抽出する際
に使用する閾値であり、第2の閾値は第1の閾値よりも
大きく設定するものである。そして、この第1及び第2
の閾値はステップ17において検索された最大コントラ
スト値を基準にしたときの比率を基にして自動的に設定
される。例えば、最大コントラスト値の基準値を1とし
たときの第1の閾値の比率を0.7、第2の閾値の比率
を0.8とそれぞれした場合には、実際の最大コントラ
スト値が200であったとすれば、第1の閾値は140
(200×0.7)、第2の閾値は160(200×
0.8)となる。
【0035】ステップ19:第1の閾値以上でかつ第2
の閾値以下のコントラスト値を抽出する。 ワークメモリ9内に記憶されたコントラスト値の中か
ら、ステップ18において設定された2つの閾値の範囲
内すなわち第1の閾値以上でかつ第2の閾値以下のコン
トラスト値を抽出する。具体的には、図3の斜線部で示
す領域に含まれるコントラスト値が抽出されることにな
る。
【0036】ステップ20:抽出されたコントラスト値
よりピーク位置を算出する。 ステップ19において抽出されたコントラスト値より、
ステップ15において算出されたコントラスト値全体の
ピーク位置を算出する。このピーク位置の算出にあたっ
ては、一般によく知られている二次関数やガウス関数な
どの近似関数を用いればよい。すなわち、図3の斜線部
で示す2つの領域に含まれるコントラスト値に対して二
次関数やガウス関数などの近似関数を適用することによ
り、ピーク位置を推定することができる。
【0037】ステップ21:ピーク位置を基にして対物
レンズの合焦位置を設定する。 ステップ20において算出されたコントラスト値のピー
ク位置に基づいて対物レンズの合焦位置を算出し、この
合焦位置にスピンドル3の回転位置を自動的に設定する
ようにする。ここで、算出されたコントラスト値のピー
ク位置に基づいて対物レンズの合焦位置を算出する点に
ついて詳述すると、単純に、算出されたコントラスト値
のピーク位置を対物レンズの合焦位置としてもよいが、
スピンドル3の回転速度による影響を考慮し、スピンド
ル3の回転速度にサンプリング間隔を乗じた値をオフセ
ット値とし、このオフセット値を算出されたコントラス
ト値のピーク位置に加算することにより、スピンドル3
の回転速度による影響を排除した合焦位置を算出するよ
うにすれば、より精度が高くなる。
【0038】次に、本発明の自動焦点合わせ方法におけ
る、サーチ範囲を自動的に算出するための一実施形態に
ついて、図4に示すフローチャート、及び図5に示すサ
ーチ範囲を説明するためのコントラスト値の分布を示す
グラフに基づいて説明する。
【0039】ステップ31:スピンドル3を回転開始位
置に位置決めする。 回転開始位置及び回転終了位置で規定される回転範囲に
ついては、予想されるサーチ範囲をすべてカバーできる
ものであればよく、極端に言えばスピンドル3の回転可
能な全範囲を設定してもよいが、現実的にはサーチ範囲
をある程度推定した上で設定することが好ましい。
【0040】ステップ32:スピンドル3の回転を開始
する。 スピンドル3を回転終了位置へ向けて、予め設定された
回転速度にて回転させる。このサーチ範囲を設定する処
理においては、前述の図1に示したピーク位置を算出す
る処理と比してコントラスト値のデータを必要以上に多
く取得する必要性はないので、スピンドル3の回転速度
すなわち第2の回転速度は、前述のピーク位置の算出処
理過程における第1の回転速度よりも大きく設定しても
構わない。ただし、得られたデータの信頼性を確保する
ために、対物レンズの焦点深度の範囲内で少なくとも2
点以上のデータを取得できるようにする。なお、以下の
ステップ33〜35の処理は、スピンドル3の回転中に
行われるものである。
【0041】ステップ33:サンプリング間隔毎に回転
工具Wの画像を撮影する。 テレビカメラ2にて回転工具Wの画像を撮影し、撮影画
像を得る。サンプリング間隔はテレビカメラのフレーム
間隔(時間)の正数倍に設定する。サンプリング間隔を
テレビカメラのフレーム間隔と同一とするように設定す
れば、得られるコントラスト値が多くなるので、サーチ
範囲をより正確に算出することができるようになる。
【0042】ステップ34:サンプリング間隔毎に撮影
画像から抽出画像を得る。 ステップ33において得られた撮影画像の中の所定の領
域の画像データを抽出し、これを抽出画像としてフレー
ムメモリ6に記憶する。抽出領域は任意に設定してよい
が、抽出領域内に回転工具Wの輪郭が含まれるようにす
る。
【0043】ステップ35:サンプリング間隔毎に抽出
画像のコントラスト値を算出するとともに、スピンドル
3の回転位置を検出する。 演算制御装置7はフレームメモリ6に記憶された抽出画
像のデータを読み込み、コントラスト値を算出する。こ
の場合も前述の図1に示したピーク位置を算出する処理
と同様に、抽出画像の標準偏差を求める方法や抽出画像
を微分処理した後の画像中の濃度上位部分の平均値を求
める方法によりコントラスト値を算出する。一方、演算
制御装置7はエンコーダ5によりこのサンプリング点に
おけるスピンドル3の回転位置を検出する。なお、スピ
ンドル3の回転位置の検出は、図4のフローチャートの
ステップ33〜36のループ内であればよく、例えばス
テップ33やステップ34において行わせるようにして
もよい。求められたコントラスト値及び検出されたスピ
ンドル3の回転位置はワークメモリ9内に一時的に記憶
される。
【0044】ステップ36:スピンドル3が回転終了位
置に到達したか?。 スピンドル3が回転終了位置に到達していない場合(ス
テップ36N)は、再度ステップ33以降の処理を繰り
返す。一方、スピンドル3が回転終了位置に到達してい
た場合(ステップ36Y)は、ステップ37以降の処理
を行う。
【0045】ステップ37:最大コントラスト値を検索
する。 ワークメモリ9内に記憶されたコントラスト値の中か
ら、その最大値としての最大コントラスト値を検索す
る。
【0046】ステップ38:最大コントラスト値を基準
にして第3の閾値を設定する。 第3の閾値は、サーチ範囲を規定するサーチ開始位置及
びサーチ終了位置を求める際に必要なコントラスト値を
算出するためのデータとして、サンプリング間隔毎に得
られたコントラスト値の中から必要とするコントラスト
値を抽出する際に使用する閾値であり、第1の閾値より
も小さく設定する。この第3の閾値についても、前記第
1及び第2の閾値と同様に、サンプリング間隔毎のコン
トラスト値の中から検索された最大コントラスト値を基
準にしたときの比率を基にして自動的に設定される。例
えば、最大コントラスト値の基準値を1としたときの第
3の閾値の比率を0.5とした場合には、実際の最大コ
ントラスト値が200であったとすれば、第3の閾値は
100(200×0.5)となる。
【0047】ステップ39:コントラス値の漸増時と漸
減時のそれぞれにおいて、第3の閾値に最も近傍のコン
トラス値を抽出する。 ワークメモリ9内に記憶されたコントラスト値の中か
ら、ステップ38において設定された第3の閾値に最も
近傍のコントラス値を抽出する。詳しくは、図5に示す
ように、回転開始位置からピーク位置までのコントラス
ト値の漸増時における第3の閾値に最も近傍のコントラ
ス値(P1 )、及びピーク位置から回転終了位置までの
コントラスト値の漸減時における第3の閾値に最も近傍
のコントラス値(P2 )をそれぞれ抽出する。
【0048】ステップ40:抽出されたコントラスト値
よりサーチ範囲を設定する。 ステップ39において抽出された漸増時におけるコント
ラスト値(P1 )に対応するスピンドル3の回転位置を
サーチ開始位置とし、一方、漸減時におけるコントラス
ト値(P2 )に対応するスピンドル3の回転位置をサー
チ終了位置とする。
【0049】なお、第2の回転速度にサンプリング間隔
を乗じた値をオフセット値として算出し、このオフセッ
ト値を補正値として、ステップ40において算出された
サーチ開始位置及びサーチ終了位置のそれぞれを補正す
るようにしてもよい。これにより、スピンドル3の回転
速度の影響を加味したサーチ開始位置及びサーチ終了位
置を求めることができる。
【0050】
【発明の効果】請求項1及び8にかかる発明によれば、
対物レンズの焦点深度に起因するピーク位置の再現性の
悪化に対処するために、撮影画像から得られたコントラ
スト値の中から、対物レンズの焦点深度内に位置するデ
ータを除く、ピーク位置近傍の両側のデータを抽出し、
この抽出データを二次関数やガウス関数などの所定の関
数により近似することによって、コントラスト値の分布
全体のピーク位置を算出するようにしたので、ピーク位
置近傍のデータを利用する方法に比して、コントラスト
値のピーク位置すなわち対物レンズの合焦位置の精度及
び再現性が向上するものとなった。そのため、対物レン
ズと被撮像物である回転工具の刃部輪郭との合焦位置の
自動設定を良好に行うことが可能な自動焦点合わせ方法
及びその装置を提供できるものとなった。
【0051】請求項2にかかる発明によれば、請求項1
にかかる発明において、コントラスト値のデータを得る
ためのスピンドルのサーチ範囲を自動的に設定するよう
にしたので、種類の異なる回転工具がランダムに流れて
くるようなラインにおいても、回転工具の種類毎に事前
にサーチ範囲を設定する必要性はなくなった。
【0052】請求項3にかかる発明によれば、請求項2
にかかる発明において、スピンドルの回転速度にサンプ
リング間隔を乗じた値をオフセット値とし、このオフセ
ット値を補正値として算出されたサーチ開始位置及びサ
ーチ終了位置のそれぞれに加算するようにした。そのた
め、スピンドルの回転速度による影響が排除された、よ
り正確なサーチ開始位置及びサーチ終了位置が算出され
るものとなった。
【0053】請求項4にかかる発明によれば、請求項1
乃至3のいずれかにかかる発明において、サンプリング
間隔はテレビカメラのフレーム間隔と同一とするように
した。そのため、得られるコントラスト値の数について
はサンプリング間隔をテレビカメラのフレーム間隔の正
数倍としたときよりも多くなるので、コントラスト値の
ピーク位置をより正確に算出することができるようにな
るばかりでなく、サンプリング間隔をテレビカメラのフ
レーム間隔と同期させることにより、演算装置内の処理
が簡素化されるものとなった。
【0054】請求項5にかかる発明によれば、請求項1
乃至4のいずれかにかかる発明において、コントラスト
値は抽出画像の標準偏差より求めるようにした。そのた
め、コントラスト値のピーク位置を算出する際には不要
な要素であるゴミやほこり等の局所的な影響を排除した
コントラスト値を得ることができるものとなった。
【0055】請求項6にかかる発明によれば、請求項1
乃至4のいずれかにかかる発明において、コントラスト
値は抽出画像を微分処理した後の画像中の濃度上位部分
の平均値より求めるようにした。そのため、濃度上位部
分の範囲を抽出画像に応じて適切に選択することによ
り、請求項5にかかる発明と同様に、コントラスト値の
ピーク位置を算出する際には不要な要素であるゴミやほ
こり等の局所的な影響を排除したコントラスト値を得る
ことができるものとなった。
【0056】請求項7にかかる発明によれば、請求項1
乃至6のいずれかにかかる発明において、スピンドルの
回転速度にサンプリング間隔を乗じた値をオフセット値
として算出し、このオフセット値をコントラスト値のピ
ーク位置に加算した値を対物レンズの合焦位置とするよ
うにした。そのため、コントラスト値を得る際のスピン
ドルの回転速度による影響が排除された、より正確な合
焦位置が算出されるものとなった。
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動焦点合わせ方法の一実施形態を示
すフローチャートである。
【図2】本発明の自動焦点合わせ方法が適用される自動
焦点合わせ装置の一例を示す概略図である。
【図3】コントラスト値の分布の一例を示すグラフであ
る。
【図4】本発明の自動焦点合わせ方法における、サーチ
範囲を自動的に算出するための一実施形態を示すフロー
チャートである。
【図5】サーチ範囲を説明するための、コントラスト値
の分布を示すグラフである。
【図6】顕微鏡1とスピンドル3に把持された回転工具
Wとの位置関係を回転工具Wの先端から見た図である。
【図7】本発明における被撮像物である捩じれ歯を有す
る棒状の回転工具の一例としてのボールエンドミルを示
す図である。
【符号の説明】
1 顕微鏡 2 テレビカメラ 3 スピンドル 4 駆動モータ 5 エンコーダ 6 フレームメモリ 7 演算制御装置 8 モニタテレビ 9 ワークメモリ W 回転工具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/232 G02B 7/36

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対物レンズを備える顕微鏡に搭載されたテ
    レビカメラにより撮影された被撮像物の撮影画像からコ
    ントラスト値を求めることにより、前記対物レンズの焦
    点を合焦位置に自動的に設定するようにした自動焦点合
    わせ方法において、 被撮像物としての捩じれ歯を有する棒状の回転工具を該
    回転工具の回転軸を中心に回転可能にされたスピンドル
    に把持させ、 該スピンドルを予め設定されたサーチ開始位置からサー
    チ終了位置まで予め設定された第1の回転速度で回転さ
    せながら、予め定められたサンプリング間隔毎に、前記
    テレビカメラにより前記回転工具の画像を撮影し、該撮
    影画像から抽出画像として所定の領域を抽出し、該抽出
    画像のコントラスト値を算出するとともにスピンドルの
    回転位置を検出し、 該サンプリング間隔毎のコントラスト値の中からその最
    大値である最大コントラスト値を検索し、 該最大コントラスト値に基づいてコントラスト値に関す
    る第1及び第2の閾値を設定し、 前記サンプリング間隔毎のコントラスト値の中から前記
    第1の閾値以上でかつ第2の閾値以下のものを抽出し、 該抽出されたコントラスト値を所定の関数により近似す
    ることによって前サンプリング間隔毎のコントラスト値
    全体のピーク位置を算出し、 該コントラスト値のピーク位置に基づいて前記対物レン
    ズの合焦位置を算出し、 該合焦位置に前記スピンドルの回転位置を自動的に設定
    するようにしたことを特徴とする自動焦点合わせ方法。
  2. 【請求項2】前記サーチ開始位置及びサーチ終了位置の
    設定に関し、 前記スピンドルを予め設定された回転範囲について予め
    設定された第2の回転速度で回転させながら、予め定め
    られたサンプリング間隔毎に、前記テレビカメラにより
    前記回転工具の画像を撮影し、該撮影画像から抽出画像
    として所定の領域を抽出し、該抽出画像のコントラスト
    値を算出するとともにスピンドルの回転位置を検出し、 該サンプリング間隔毎のコントラスト値の中からその最
    大値である最大コントラスト値を検索し、 該最大コントラスト値に基づいてコントラスト値に関す
    る第3の閾値を設定し、 前記コントラスト値の漸増時における前記第3の閾値に
    最も近傍のコントラスト値に基づいて前記サーチ開始位
    置を設定するとともに、前記コントラスト値の漸減時に
    おける前記第3の閾値に最も近傍のコントラスト値に基
    づいて前記サーチ終了位置を設定するようにしたことを
    特徴とする請求項1に記載の自動焦点合わせ方法。
  3. 【請求項3】前記第2の回転速度に前記サンプリング間
    隔を乗じた値をオフセット値として算出し、該オフセッ
    ト値を補正値として請求項2において算出されたサーチ
    開始位置及びサーチ終了位置のそれぞれを補正するよう
    にしたことを特徴とする請求項2に記載の自動焦点合わ
    せ方法。
  4. 【請求項4】前記サンプリング間隔は前記テレビカメラ
    のフレーム間隔と同一とするようにしたことを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の自動焦点合わせ方
    法。
  5. 【請求項5】前記サンプリング間隔毎のコントラスト値
    は前記抽出画像の標準偏差より求めるようにしたことを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の自動焦点
    合わせ方法。
  6. 【請求項6】前記サンプリング間隔毎のコントラスト値
    は前記抽出画像を微分処理した後の画像の濃度上位部分
    の平均値より求めるようにしたことを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載の自動焦点合わせ方法。
  7. 【請求項7】前記第1の回転速度に前記サンプリング間
    隔を乗じた値をオフセット値として算出し、該オフセッ
    ト値を前記コントラスト値のピーク位置に加算した値を
    前記対物レンズの合焦位置とするようにしたことを特徴
    とする請求項1乃至6のいずれかに記載の自動焦点合わ
    せ方法。
  8. 【請求項8】対物レンズを備える顕微鏡に搭載されたテ
    レビカメラにより撮影された被撮像物の撮影画像からコ
    ントラスト値を求めることにより、前記対物レンズの焦
    点を合焦位置に自動的に設定するようにした自動焦点合
    わせ装置において、 被撮像物としての捩じれ歯を有する棒状の回転工具の回
    転軸を中心に該回転工具を回転可能にしたスピンドル
    と、該スピンドルを予め設定されたサーチ開始位置からサー
    チ終了位置まで予め設定された回転速度で回転駆動させ
    る駆動モータと、 該駆動モータの回転駆動中に予め定められたサンプリン
    グ間隔毎に前記回転工具の画像を撮影するテレビカメラ
    と、 前記サンプリング間隔毎に前記スピンドルの回転位置を
    検出するエンコーダと、 前記サンプリング間隔毎に前記テレビカメラが取得した
    撮影画像に関して、該撮影画像から抽出画像として所定
    の領域を抽出し、該抽出画像のコントラスト値を算出
    し、該コントラスト値の中からその最大値である最大コ
    ントラスト値を検索し、該最大コントラスト値に基づい
    てコントラスト値に関する第1及び第2の閾値を設定
    し、前記抽出画像のコントラスト値の中から前記第1の
    閾値以上でかつ第2の閾値以下のものを抽出し、該抽出
    されたコントラスト値を所定の関数により近似すること
    によって前記抽出画像のコントラスト値全体のピーク位
    置を算出し、該ピーク位置に基づいて前記対物レンズの
    合焦位置を算出する演算制御装置と、 を有し、 該演算制御装置により算出された前記合焦位置に前記ス
    ピンドルの回転位置を自動的に設定するようにしたこと
    を特徴とする自動焦点合わせ装置。
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