JP3429151B2 - 作業車の走行制御装置 - Google Patents

作業車の走行制御装置

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JP3429151B2
JP3429151B2 JP04762997A JP4762997A JP3429151B2 JP 3429151 B2 JP3429151 B2 JP 3429151B2 JP 04762997 A JP04762997 A JP 04762997A JP 4762997 A JP4762997 A JP 4762997A JP 3429151 B2 JP3429151 B2 JP 3429151B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業車が走行車体
に備えた所定作業幅の作業部にて作業しながら、その走
行順序に従って順次隣接する状態で並ぶ複数の作業経路
の夫々に沿って自動走行するように制御する走行制御手
段が設けられた作業車の走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば肥料用の薬剤を散布する薬剤散布
装置を備えた作業車を圃場等の作業地内で自動走行させ
る場合には、従来は、対象作業地内において薬剤散布装
置の作業幅(薬剤散布幅)に対応する経路幅の複数の作
業経路が隣接して並ぶように作業経路を設定して、例え
ば、作業幅の中心が経路横幅方向の中心線上を通過する
ように操向操作して各作業経路に沿って自動走行させて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来では、作
業地を平面視状態で見て経路設定を行っているので、作
業地内で高低差が無く水平状態とみなせる場合には問題
はないが、例えば、作業地が全体として傾斜していた
り、あるいは、部分的に傾斜している(凹凸箇所があ
る)場合には、図11に示すように、実際の作業地表面
に沿っての作業経路の幅SHが平面視での経路幅hより
も長くなるので、実際に傾斜した作業経路に対して作業
するときに、作業部SBの作業幅hが実際に作業すべき
作業経路の幅SHよりも短い状態で作業することがあ
り、その結果、隣接する作業経路同士の境界部分に未作
業領域が生じるおそれがあった。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、上記従来技術の不具合を解消さ
せるべく、全体としてあるいは部分的に傾斜した作業地
内において隣接して並ぶ複数の作業経路に沿って作業車
が作業走行する場合にも、例えば隣接する作業経路の境
界付近に未作業領域を生じさせない状態で適正な作業が
できるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1では、走行順序
に従って順次隣接する状態で並ぶ複数の作業経路の夫々
を作業車が自動走行するときに、走行車体に備えた作業
部の車体横幅方向における次回走行予定の作業経路側に
位置する端部位置の3次元位置を時系列的に検出して、
現在走行している作業経路での作業端部位置データとし
て記憶し、同時に、前回走行した作業経路側に位置する
作業部の端部位置が、その前回走行した作業経路での走
行時に検出して記憶した時系列的な端部位置データで示
される各位置に沿うように、走行車体を車体横幅方向に
操向操作するように制御される。
【0006】従って、例えば作業地が傾斜していて、前
回の作業経路走行時の作業部の端部位置つまり作業済領
域の端が経路横幅方向に変動しても、その位置変動する
作業済領域の端位置に沿うように、隣接する作業経路に
対する次回走行時の作業部の端部位置が制御されるの
で、従来のように単純に平面視状態の作業地内に作業部
の作業幅に基づいて各作業経路を設定して、傾斜した作
業地表面での長さが平面視での長さよりも長くなる点を
考慮しない場合には、作業地上で作業すべき幅に対して
実際の作業幅が短くなり、その結果、隣接する作業経路
の境界部分に対して例えば未作業領域が生じるという不
都合を的確に防止して適正な作業を行うことができる。
【0007】請求項2によれば、請求項1において、前
回走行した作業経路での端部位置データで示される各位
置に沿い且つその各位置よりも前回走行した作業経路側
に位置する直線を近似して求め、次回の作業経路を作業
車が自動走行するときに、前回走行した作業経路側に位
置する作業部の端部位置を上記求めた近似直線に沿わせ
るように、走行車体を車体横幅方向に操向操作する。
【0008】従って、例えば、前回走行した経路での作
業端部の各位置ごとに操向ずれを検出して操向操作する
と、制御が複雑になるのに対して、近似直線に沿う直線
走行状態で安定に自動走行させることができ、同時に、
隣接する作業経路の境界部分を重複作業して、未作業領
域が生じることを確実に防止させることができ、もっ
て、上記請求項1の好適な手段が得られる。
【0009】請求項3によれば、請求項1又は2におい
て、複数の作業経路の夫々を走行するときに、走行車体
の3次元位置と3次元姿勢とを検出し、その両検出情報
と、作業部の走行車体に対する位置関係の記憶情報の各
情報に基づいて作業部の端部位置を平面視位置として求
めて、現在走行している作業経路での端部位置データと
して記憶する。
【0010】従って、例えば、作業部の端部位置に位置
検出手段を設置すると、作業に伴う振動や塵等の影響を
直接受けるため、誤検出が生じたり、あるいは、検出装
置の構造を丈夫で耐久性のあるものにする必要があるの
に対して、検出手段を車体側に設置して、上記振動や塵
等の悪影響を極力受けない状態で、作業部の端部位置に
ついて適切な位置検出を行うことができ、もって、上記
請求項1又は2の好適な手段が得られる。
【0011】請求項4によれば、請求項3において、地
上側の基準位置において、GPS衛星からの搬送波信号
がGPS基準局で受信され、そのGPS基準局での搬送
波位相情報が基準側通信手段から車体側に向けて送信さ
れる一方、走行車体において、GPS移動局が受信した
GPS衛星からの搬送波信号及び上記基準側通信手段の
送信情報を受信した車体側通信手段が受信したGPS基
準局での搬送波位相情報から求めた二重位相差情報に基
づいて、走行車体の3次元位置が時系列的な位置データ
として求められる。
【0012】従って、GPS衛星からの搬送波信号の二
重位相差情報に基づく正確な位置の検出によって、走行
車体の3次元位置を時系列的な位置データとして正確に
求め、この位置データを用いて、作業部の端部位置をよ
り的確に検出することができ、もって、上記請求項3の
好適な手段が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、薬剤散布用の作業車Vが、所定範囲の作業地(圃場
F)内を自動走行しながら肥料である薬剤の散布作業を
行う場合について図面に基づいて説明する。
【0014】図2に示すように、例えばその地点の重力
方向に対して水平方向を東西及び南北方向で表した局地
水平座標系E(東方向),N(北方向),H(地球中心
からの高さ方向)において高精度に位置(上記座標系
E,N,Hでの座標値)が判っている地上側の基準位置
に設置されて、少なくとも4個のGPS衛星2からのス
ペクトラム拡散変調された搬送波信号を受信するGPS
基準局R(以後、単に基準局Rともいう)用のアンテナ
19aと、そのアンテナ19aの受信信号を処理して搬
送波の位相情報を得るGPS受信機19と、そのGPS
受信機19からのGPS基準局での搬送波位相情報を送
信する送信アンテナ20aを備えた地上側のデータ送受
信機20とが設けられている。
【0015】一方、作業車Vには、GPS衛星2からの
搬送波信号を受信するGPS受信アンテナ17aと、そ
のGPS受信アンテナ17aの受信信号を処理して搬送
波位相情報を得るGPS受信機17と、地上側の送受信
機20の送信情報(基準局Rでの搬送波位相情報)を受
信するデータ受信アンテナ18aを備えたデータ送受信
機18とが設けられて、GPS移動局I(以後、単に移
動局Iともいう)が構成されている。
【0016】前記基準局R及び移動局Iの各GPS受信
機19,17は、図4に示すように、ほぼ同様の構成に
なるものであって、夫々のGPS受信アンテナ19a,
17aで受信した電波信号は、先ず高周波信号処理部3
0,40に入力して低周波数に変換される。その低周波
数変換された信号は、C/Aコード解析部31,41に
て衛星番号等が解読されるとともに、搬送波位相計測部
33,43において、上記衛星番号に応じて作成される
C/Aコードと相関をとって搬送波が再生され、さらに
内蔵した時計34,44にて設定時間間隔で搬送波の位
相が計測される。同時に、C/Aコード解析部31,4
1からの情報に基づいて、航路メッセージ解読部32,
42にて衛星位置情報等が判別される。そして、上記各
部からの情報は、夫々の制御用のコンピュータ35,4
5に入力されて各基準局R及び移動局Iにおける搬送波
位相情報が求められる。
【0017】さらに、基準局R側コンピュータ35から
出力された基準局Rでの搬送波位相情報が、地上側の送
受信機20を経て送信アンテナ20aから送信されて作
業車V側のアンテナ18aで受信され、送受信機18を
経て移動局I側のコンピュータ45に入力される。そし
て、その移動局I側コンピュータ45によって、移動局
Iでの搬送波位相情報及び上記受信した基準局Rでの搬
送波位相情報から二重位相差情報を求め、その二重位相
差情報に基づいて、基準局Rに対する移動局Iつまり作
業車Vの走行車体5の3次元位置を所定時間間隔の時系
列的な位置データとして求める位置データ算出手段45
が構成されている。
【0018】ここで、二重位相差情報について概略を説
明すると、異なる2つの衛星2からの各搬送波信号を2
つの受信局(基準局R及び移動局I)夫々で受信して、
各衛星2ごとに対応する2つの位相差を求め、さらにこ
れら2つの位相差の差分をとったものを二重位相差と呼
ぶ。これによって各衛星2での送信信号の位相乱れの影
響が除去されるとともに、各受信局の位相計測用の時計
の同期ずれの影響が除去され、最終的に、衛星側及び受
信局側での誤差の影響を少なくした精度のよい位相差情
報が得られる。尚、基準局Rに対する移動局Iの位置ベ
クトルr(図5参照)を求めるために、実際は、異なる
4つの衛星2からの各搬送波信号に基づいて、独立した
3つの二重位相差が求められることになる。
【0019】前記3つの二重位相差情報に基づく走行車
体5の位置検出について具体的に説明する。先ず最初
に、作業車Vを局地水平座標系E,N,Hにおいて高精
度に位置が判っている地点に位置させ、移動局I側及び
基準局R側の各GPS受信機17,19の受信情報から
3つの二重位相差を計算し、基準局R及び作業車V間の
相対位置が判っていることから上記二重位相差情報に含
まれる搬送波波長の整数倍の不確定(整数値バイアス)
を確定させる。次に、図5に示すように、作業車Vを圃
場F内の未知の点に移動させたときの3つの二重位相差
情報より、基準局Rから作業車Vへの位置ベクトルrが
求まり、この位置ベクトルrと基準局Rの位置とから、
走行車体5の3次元位置(x,y,z)(具体的には、
受信アンテナ17aの位置)が判別される。
【0020】以上より、走行車体5の3次元位置を検出
する位置検出手段102が、前記GPS基準局Rと、そ
のGPS基準局Rでの搬送波位相情報を送信する基準側
通信手段としてのデータ送受信機20とが、地上側の基
準位置に設置されるとともに、前記GPS移動局I、前
記地上側のデータ送受信機20の送信情報を受信する車
体側通信手段としてのデータ送受信機18と、前記位置
データ算出手段45とが、走行車体5に備えられて構成
されることになる。
【0021】次に、作業車Vの装置構成を、図1〜図3
に基づいて説明する。左右一対の前輪3及び後輪4を備
えた走行車体5の後部に、作業部としての薬剤散布装置
6と、この薬剤散布装置6に対して薬剤を加圧供給する
供給タンク21とが設置されている。薬剤散布装置6
は、車体横幅方向において所定作業幅で圃場面に向けて
薬剤を噴射するために、細かいピッチで配列した多数の
噴射ノズル6aを備えている。薬剤散布装置6の車体左
右両側の各端部位置は、GPS受信アンテナ17aの位
置に対して、車体後方側に距離b、車体横幅方向に車体
中心から左右に各距離aに位置し、上下方向には距離c
下方に位置している。これより、薬剤散布装置6の車体
横幅方向での作業幅は2aになる。そして、この薬剤散
布装置6の走行車体5(受信アンテナ17aの位置)に
対する位置関係の情報を記憶する対車体作業部位置記憶
手段103が、後述の制御装置16を利用して構成され
ている。
【0022】前輪3及び後輪4は、左右を一対として各
別に操向操作自在に構成され、操向用の油圧シリンダ
7,8と、これに対する電磁操作式の制御弁9,10と
が設けられている。そして、切換スイッチ13によっ
て、前輪3又は後輪4の一方のみを操向する2輪ステア
リング形式、前後輪3,4を逆位相で且つ同角度に操向
する4輪ステアリング形式、前後輪3,4を同位相で且
つ同角度に操向する平行ステアリング形式の3種類のス
テアリング形式を選択できる。尚、後述の走行ルートL
の直進走行時は、前輪3のみを操向する2輪ステアリン
グ形式で行う。
【0023】作業車Vには、エンジンE、エンジンEか
らの出力を変速して前後輪3,4の夫々を同時に駆動す
る油圧式無段変速装置11、その変速操作用の電動モー
タ12、前記供給タンク21から各ノズル6aへの薬剤
供給を断続する制御弁14が設けられている。16は作
業車Vの走行等を制御するマイクロコンピュータ利用の
制御装置であって、各種センサの検出情報及び予め記憶
された作業データに基づいて、変速用モータ12、各制
御弁9,10,14等を作動させる。
【0024】作業車Vに装備されるセンサ類について説
明すれば、図1に示すように、前後輪3,4夫々の操向
角を検出するポテンショメータ利用の操向角検出センサ
R1,R2と、変速装置11の変速状態に基づいて間接
的に前後進状態及び車速を検出するポテンショメータ利
用の車速センサR3と、変速装置11の出力軸の回転数
を計数して走行距離を検出するエンコーダS3と、車体
方位を検出する地磁気方位センサS4と、車体横幅方向
への車体傾斜角及び車体前後方向への車体傾斜角を検出
する重錘式の傾斜センサS5とが設けられている。ここ
で、地磁気方位センサS4と傾斜センサS5とによっ
て、走行車体5の3次元姿勢を検出する姿勢検出手段S
4,S5が構成されている。
【0025】図5に示すように、作業車Vは、矩形状の
圃場Fの一隅のスタート地点Stから走行開始して、圃
場長手方向に沿って走行しながら作業対象領域Fsに対
して薬剤散布し、圃場端部に達すると180度旋回して
前回走行した作業済領域(図5の斜線部分)に隣接する
状態で逆方向に走行することを繰り返して、圃場Fの全
体を走行するように走行ルートLが設定されている。つ
まり、作業車Vは、走行車体5に備えた薬剤散布装置6
にて作業しながら、その走行順序に従って順次隣接する
状態で並ぶ複数の作業経路(上記走行ルートLにおける
圃場長手方向に沿う直線状部分)の夫々に沿って自動走
行する。そして、制御装置16を利用して、作業車Vが
上記走行ルートLの複数の作業経路の夫々に沿って自動
走行するように制御する走行制御手段100が構成され
ている。
【0026】又、前記制御装置16を利用して、作業車
Vが上記走行ルートLにおける複数の作業経路の夫々を
走行するときに、車体横幅方向における次回走行予定の
作業経路側に位置する薬剤散布装置6の端部位置の3次
元位置を時系列的に検出して、現在走行している作業経
路での作業端部位置データとして記憶する作業端部位置
データ記憶手段101が構成されている。
【0027】この作業端部位置データ記憶手段101
は、前記位置検出手段102、前記姿勢検出手段S4,
S5及び前記対車体作業部位置記憶手段103の各情報
に基づいて、薬剤散布装置6の端部位置を平面視位置と
して求める。具体的には、薬剤散布装置6の薬剤散布幅
2aの左側端部位置(x1,y1)又は右側端部位置
(x2,y2)を求めることになり、図5では左側端部
位置(x1,y1)、図6では右側端部位置(x2,y
2)が、夫々次回走行予定の作業経路側に位置する薬剤
散布装置6の端部位置になる。
【0028】そして、前記走行制御手段100は、前記
作業端部位置データ記憶手段101の記憶情報に基づい
て、前回走行した作業経路側に位置する薬剤散布装置6
の端部位置が、その前回走行した作業経路での時系列的
な端部位置データで示される各位置に沿うように、走行
車体5を車体横幅方向に操向操作する。具体的には、図
6に対応する操向制御の場合について図7に示すが、前
回走行した作業経路での端部位置データで示される各位
置に沿い且つその各位置よりも前回走行した作業経路側
(図7では、右側)に位置する直線Kを近似して求め
て、前回走行した作業経路側に位置する薬剤散布装置6
の端部位置(右側端部位置(x2,y2))をその近似
直線Kに沿わせるように制御する。尚、最初の作業経路
の走行時は、図5に示す基準線Ksを圃場長辺に沿って
設定して、この基準線Ks上を薬剤散布装置6の右端部
位置(x2,y2)が移動するように操向制御される。
【0029】次に、図8〜図10に示すフローチャート
に基づいて、制御装置16の制御作動について説明す
る。メインフロー(図8)では、先ず、矩形状の圃場F
の4隅位置の3次元位置データを入力して、圃場Fの区
画条件を設定する。次に、初期走行経路(作業経路)、
薬剤散布装置6の作業幅2a及び位置関係のデータを入
力すると、前記走行ルートLを予定の走行経路として決
定して、無人作業走行処理を実行する。
【0030】無人作業走行処理(図9)では、スタート
地点Stから、2輪ステアリングで各作業経路に沿って
自動走行を開始する。そして、経路始端側の作業対象領
域Fsに達すると薬剤散布装置6を駆動して薬剤散布作
業を開始して、各作業経路に沿わせるための操向制御を
行うとともに、作業端部位置検出データ(次行程の倣い
操向用のデータ)のサンプリングとそのデータの記憶処
理、及び、その位置データに基づく前記近似直線Kの計
算処理を行う。作業対象領域Fsの経路終端側端部に達
すると薬剤散布装置6の駆動を停止して薬剤散布作業を
停止するが、作業対象領域Fsの全体に対する作業が終
了していれば走行終了と判断して走行停止してメインフ
ローに戻る。
【0031】一方、走行終了でない場合は、その地点か
ら所定距離直進した後、ステアリングを2輪から4輪に
切り換えて、隣接する次の作業経路の始端部に向けて車
体の向きを180度換えながら旋回動作する。旋回後
は、ステアリングを2輪に戻して次の作業経路を反対向
きに走行するとともに、上記と同様に、作業対象領域F
sに対して薬剤散布装置6による薬剤散布作業を行う。
【0032】操向制御処理(図10)では、時系列のG
PS位置データを取り込んで、現時点での車体5の位置
(x,y,z)を算出するとともに、車体方位データ
(φ)、車体横幅方向及び前後方向の傾斜データを取り
込み、その各データと、車体5に対する薬剤散布装置6
の位置情報と、上記算出した車体位置情報とから現時点
での薬剤散布装置6の左右両側の端部位置(x1,y
1),(x2,y2)を算出する。尚、この薬剤散布装
置6の左右両側の端部位置データのうちで、次回走行す
る経路側の端部位置データは、前述の作業端部位置デー
タ検出・記憶処理におけるデータとして使用される。
【0033】そして、上記左右両側の端部位置データの
うちで、前回走行した経路側の端部位置データと前回走
行時に記憶したその作業経路の端部位置データとの車体
横幅方向で差dが、操向位置のずれとして求められ、こ
の位置ずれdの情報と、車体方位φの情報と、前輪3の
操舵角θの情報(これは操向角検出センサR1にて検出
される)とに基づいて下式のように、前輪3に対する目
標操舵角θfを演算する。尚、k1,k2,k3は所定
のゲイン係数である。そして、この目標操舵角θfにな
るように、前輪3がステアリング操作される。
【0034】
【数1】θf=k1・d+k2・φ+k3・θ
【0035】〔別実施形態〕上記実施例では、圃場に対
して薬剤を散布する薬剤散布装置6を作業部として備え
た作業車Vについて説明したが、これ以外の農作業用及
びその他の用途の各種作業車に適用できる。
【0036】上記実施例では、走行順序に従って順次隣
接する状態で並ぶ複数の作業経路を平行状態の直線状の
経路Lに形成したが、これ以外に、各作業経路が曲線状
に曲がった状態で隣接して並ぶように形成してもよい。
【0037】上記実施例では、走行時に検出した作業部
端部位置データに基づいて次回走行用の近似直線Kを求
めたが、これに限るものではなく、前回走行した経路で
の作業端部のサンプリングした各位置ごとに操向ずれを
検出して操向操作するようにしてもよい。
【0038】位置検出手段102は、上記実施例に示し
たGPS受信データに基づくものに限らない。例えば、
地上側にて光利用の追尾式3次元位置検出装置にて作業
車Vの位置を計測して、その位置データを作業車側に送
るようにしてもよい。
【0039】姿勢検出手段S4,S5は、上記実施例に
示した車体の方位検出及び傾斜検出手段にて構成するも
のに限らない。例えば、車体の前後、左右、上下の3軸
方向周りでの角速度を検出するジャイロ装置の出力を積
分処理等して求めることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】作業車の制御構成を示すブロック図
【図2】作業車及びGPS基準局を示す概略側面図
【図3】作業車の平面図
【図4】GPS受信局の構成を示すブロック図
【図5】作業車の走行ルートを示す概略平面図
【図6】操向制御を説明するための平面図
【図7】操向制御用の走行基準線の算出を説明するため
の平面図
【図8】制御作動のフローチャート
【図9】制御作動のフローチャート
【図10】制御作動のフローチャート
【図11】傾斜作業地に対する作業部位置を説明する図
【符号の説明】 5 走行車体 6 作業部 18 車体側通信手段 20 基準側通信手段 45 位置データ算出手段 100 走行制御手段 101 作業端部位置データ記憶手段 102 位置検出手段 103 対車体作業部位置記憶手段 S4,S5 姿勢検出手段 I GPS移動局 R GPS基準局 V 作業車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−149371(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01B 69/00 303 G05D 1/02 A01M 7/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業車が走行車体に備えた所定作業幅の
    作業部にて作業しながら、その走行順序に従って順次隣
    接する状態で並ぶ複数の作業経路の夫々に沿って自動走
    行するように制御する走行制御手段が設けられた作業車
    の走行制御装置であって、 前記作業車が前記作業経路の夫々を走行するときに、車
    体横幅方向における次回走行予定の作業経路側に位置す
    る前記作業部の端部位置の3次元位置を時系列的に検出
    して、現在走行している作業経路での作業端部位置デー
    タとして記憶する作業端部位置データ記憶手段が設けら
    れ、 前記走行制御手段は、前記作業端部位置データ記憶手段
    の記憶情報に基づいて、前回走行した作業経路側に位置
    する前記作業部の端部位置が、その前回走行した作業経
    路での時系列的な端部位置データで示される各位置に沿
    うように、前記走行車体を車体横幅方向に操向操作する
    ように構成されている作業車の走行制御装置。
  2. 【請求項2】 前記走行制御手段は、前回走行した作業
    経路での端部位置データで示される各位置に沿い且つそ
    の各位置よりも前回走行した作業経路側に位置する直線
    を近似して求めて、前回走行した作業経路側に位置する
    前記作業部の端部位置を前記近似直線に沿わせるように
    構成されている請求項1記載の作業車の走行制御装置。
  3. 【請求項3】 前記走行車体の3次元位置を検出する位
    置検出手段と、 前記走行車体の3次元姿勢を検出する姿勢検出手段と、 前記作業部の前記走行車体に対する位置関係の情報を記
    憶する対車体作業部位置記憶手段とが設けられ、 前記作業端部位置データ記憶手段は、前記位置検出手
    段、前記姿勢検出手段及び前記対車体作業部位置記憶手
    段の各情報に基づいて、前記作業部の端部位置を平面視
    位置として求めるように構成されている請求項1又は2
    記載の作業車の走行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記位置検出手段は、 GPS衛星からの搬送波信号を受信するGPS基準局
    と、そのGPS基準局での搬送波位相情報を送信する基
    準側通信手段とが、地上側の基準位置に設置されるとと
    もに、 前記GPS衛星からの搬送波信号を受信するGPS移動
    局と、 前記基準側通信手段の送信情報を受信する車体側通信手
    段と、 前記GPS移動局での搬送波位相情報及び前記車体側通
    信手段が受信した前記GPS基準局での搬送波位相情報
    から求めた二重位相差情報に基づいて、前記走行車体の
    3次元位置を時系列的な位置データとして求める位置デ
    ータ算出手段とが、前記走行車体に備えられて構成され
    ている請求項3記載の作業車の走行制御装置。
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