JP3428904B2 - ハーネス製造装置 - Google Patents

ハーネス製造装置

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コネクタに電線を
接続する電線接続ステーションを有するハーネス製造装
置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、複数のコネクタがコネクタの供給
方向に整列して移送され、電線接続ステーションで複数
のコネクタに電線を一括して接続することは一般に行わ
れている。例えば、特開平7−296933号公報に開
示された圧接ハーネス製造装置(以下、単に装置とい
う)を図11に示す。この装置100は、コネクタテー
ブル104の溝状の通路102に供給された複数のコネ
クタ106が、テーブル104の移動により所定の位置
に移送され、コネクタ106に対応した複数の電線10
8が供給され、圧接ブレード110により圧接接続され
る。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前述の従来例において
は、コネクタは通常通路内で、供給方向に直交する方向
に僅かに寸法の裕度を有して配置されるので、複数のコ
ネクタを列状に密接させて供給する場合、隣接するコネ
クタが相対的に位置ずれを生じる虞がある。その結果、
コネクタ内の端子のピッチが位置ずれし、電線の接続の
際、端子を変形させ電気的接続が適切に行われないとい
う問題が生じる。 【0004】本発明は、以上の点に鑑みてなされたもの
であり、列状に供給される複数のコネクタが、電線接続
ステーションで互いの相対的位置関係を保ったまま正確
に位置決め、及び保持されて電線が接続されるハーネス
製造装置を提供することを目的とする。 【0005】本発明の他の目的は、コネクタの外形の寸
法公差に拘わらず、複数のコネクタを正確に、且つ個別
に押圧保持する保持手段を設けたハーネス製造装置を提
供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明のハーネス製造装
置は、通路の一側に対し複数のコネクタを供給方向に直
交する方向に個別に保持する保持手段を有し、前記通路
に沿って列状に隣接して供給された複数の前記コネクタ
に、電線を一括して接続するハーネス製造装置におい
て、前記保持手段は、前記通路を構成するガイドレール
に対向するガイドプレートの上部の段部内に前記通路に
沿って配置された複数のピンと、前記ガイドプレートに
固定され前記ピンを支持するストッパプレートと、前記
ガイドプレートに固定され前記ピンを前記ガイドレール
側に付勢する板ばねとからなり、前記ピンは、円筒状の
本体と、前記コネクタの側面を前記ガイドレール側へ押
圧する円板状の押圧部と、前記本体及び前記押圧部間に
位置する縮径部とを有し、前記ストッパプレートは、そ
の湾曲した凹部により前記複数のピンの前記縮径部をそ
れぞれ独立して支持することを特徴とする。 【0007】 【0008】 【0009】ピンのピッチは接続すべき端子と等しい
か、或は整数倍であることが望ましい。 【0010】 【0011】 【発明の実施の形態】以下に本発明の好適な実施の形態
について添付図を参照して詳細に説明する。図1は本発
明のハーネス製造装置の電線接続ステーション2を、コ
ネクタ10の供給装置50と共に示す概略斜視図であ
る。 【0012】図1を参照すると、供給装置50はエアシ
リンダ52、エアシリンダ52の駆動軸54に連結され
た金属製の基体56、及びこの基体56に連結された1
対の金属製のフィードバー(供給棹)58を有する。フ
ィードバー58は、本実施形態では平行に2本取付けら
れており、2箇所の電線接続ステーション2で電線90
が接続できる様構成されているが、同様な構成である
為、ここでは1箇所について説明する。フィードバー5
8には、複数のコネクタ10が載置されている。フィー
ドバー58の凹部62にはラッチ爪4が設けられ、コネ
クタ10の列を給送するようになっている。フィードバ
ー58には3つの群、即ち第1位置12、第2位置1
4、第3位置16に分かれたコネクタ10群が示され
る。これらのコネクタ10の移送方法について以下に述
べる。 【0013】図のエアシリンダ52の駆動軸54は、最
も後退した状態を示している。この時第1位置12のコ
ネクタ10は、フィードバー58の側方から矢印Aで示
す方向へ図示しない供給手段で供給され、ラッチ爪4の
前方のフィードバー58上に載置される。しかる後、エ
アシリンダ52が駆動されて駆動軸54が延びると、基
体56が前方、即ち矢印Bで示す方向へ移動して第1位
置のコネクタ10は、ラッチ爪4で押圧されて電線接続
ステーション2の位置に移動する。即ち、コネクタ10
は第2位置14に位置することになり、保持機構(保持
手段)20により所定の位置に保持される。コネクタ1
0は、保持機構20が有する複数の円筒形のピン22に
より、保持機構20の逆側(一側)に供給方向に直交す
る方向に押圧されて保持される。保持機構20の詳細に
ついては後述する。 【0014】しかる後、駆動軸54が後退し、フィード
バー58もそれに伴って後退するが、第2位置14のコ
ネクタ10は押圧保持されているのでその位置に残る。
そして、第2位置14のコネクタ10には電線90が矢
印F方向から供給され、上方から圧接刃6が降下し電線
90を複数のコネクタ10に一括して圧接接続する。空
になった第1位置12には別の複数のコネクタ10が供
給される。次にエアシリンダ52は再び駆動され、第1
位置12の新たなコネクタ10と、第2位置14の電線
90を成端されたコネクタ10は前方に夫々移動され、
第1位置12のコネクタは第2位置14へ位置し、第2
位置14の成端されたコネクタ10は第3位置16に位
置する。 【0015】第3位置16に移動されたコネクタ10
は、本実施形態では電線90の両側に圧接接続されてワ
イヤハーネス8を構成している。このワイヤハーネス8
は第3位置16にくると、排出されて他の場所にストッ
クされる。そしてエアシリンダ52が駆動されて駆動軸
54が後退すると、第2位置14のコネクタ10がその
場に留まってフィードバー58のみ後退する。其の際第
3位置16の爪4は、第2位置14のコネクタ10群に
当接すると下方に回転されてコネクタ10の下面を通過
する。通過後は再び第2位置で上向きに復帰する。この
繰り返しによりコネクタ10は供給され、成端され、排
出される。 【0016】次に図2を参照して保持機構20の詳細に
ついて説明する。図2は図1に示す保持機構20の2−
2線に沿う詳細な断面図である。前述のフィードバー5
8はコネクタ10の金属製のガイドレール26と同様に
金属製のアプリケータベース24の間を摺動する様構成
される。フィードバー58の凹部62には、爪4がボル
ト66により回動可能に保持されている。この図では爪
4が起立した状態を示し、爪4の先端部4aはガイドレ
ール26の案内溝(通路)72の底面72aから突出し
ている。コネクタ10はガイドレール26とガイドプレ
ート30により案内される。ガイドプレート30はボル
ト32によりアプリケータベース24に固定される。ガ
イドプレート30の、上部には段部34が形成され、こ
こに複数の円筒状のピン22が配置される。ピン22は
一体の金属製であり、球面状の底部36を有する円筒状
の本体38、この本体38から縮径部42を経て上部に
位置する円板状の押圧部44を有する。 【0017】押圧部44と本体38の直径は略等しい寸
法とされる。ピン22はガイドプレート30の凹部76
に配置された金属の板ばね60により側面を押圧され、
図において右側に付勢されている。板ばね60の外側に
は金属板のスペーサ46を挟んで、ストッパプレート
(停止板)70がボルト48により板ばね60と共にガ
イドプレート30に固定されている。ストッパプレート
70は上端がピン22の縮径部42の方に折曲げられて
支持部74が構成され、この支持部74が縮径部42を
保持している。支持部74の構成の詳細については後述
する。ガイドプレート30は上部にコネクタ10を案内
する案内段部(通路)64を有し、中間部はボルト66
を受容する様、溝67が形成されている。案内段部64
は案内溝72と協働してコネクタ10の通路を構成す
る。溝67の下側にはアプリケータベース24と組合う
段部68が形成されている。 【0018】ガイドレール26の案内溝72は、案内段
部64と位置合わせされて形成される。この案内溝72
と案内段部64の間にコネクタ10が配置される。電線
90が成端されたコネクタ10は、図では仮想線で示
す。コネクタ10はピン22の押圧部44により押圧さ
れて案内段部64の案内面64aとコネクタ10の被案
内面10aとの間にギャップ(間隙)が生じていること
に注目されたい。この状態ではピン22はコネクタ10
を押圧する仮想線で示す位置にある。なお、ガイドレー
ルの上縁は鋭いエッジとなっているが、これは電線90
を圧接接続する際、圧接刃6と協働して電線90を切断
する切断刃73である。 【0019】次に図1に示すガイドプレート30、及び
ストッパプレート70を有する保持機構20を図2中の
矢印C方向から見た正面図を図3に示す。アプリケータ
ベース24にボルト32により固定されたガイドプレー
ト30は、その長手方向の略中央に上面78に開口する
矩形の凹部76を有する。ストッパプレート70はこの
凹部76内に配置されており前述の如くボルト48によ
りガイドプレート30に固定されている。ストッパプレ
ート70の長手方向の略全幅に亘り、ピン22が複数個
配列されているのが見える。ピン22の列は図中一部省
略して示す。 【0020】次に図3の矢印Dから見た平面図を図4に
示す。コネクタ10は案内段部64上に複数個が一列に
配置されている。各ピン22は独立してコネクタ10を
E方向に押圧するようになっている。図において右側の
3個のピン22は縮径部42で断面された形状を示す。
ピン22はコネクタ10の側面、即ち被押圧面10aを
押圧するように配置することが必要である。その理由
は、ピン22が常にコネクタ10の被押圧面10aに押
圧されるようにし、隣接するコネクタ10との間にピン
22が位置しない様にする為である。仮にピン22がコ
ネクタ間に位置すると、隣接するコネクタ10を離隔さ
せるように押圧して複数個並んだコネクタ10の端子の
ピッチを適切に維持することが困難となる。本実施形態
では図示しない端子のピッチに等しいか、或はその整数
倍であることが望ましい。このようにコネクタ10は個
別に押圧されるので、コネクタの外形の寸法公差に拘わ
らず、どのコネクタも正確に一側、即ち案内溝72側に
寄せられて位置決めされる。これによってコネクタ10
は電線90の長手方向に対し正確に位置決めされる。ス
トッパプレート70の支持部74は湾曲した凹部74a
によって縮径部42を支持しているのが理解できよう。
支持部74の詳細な形状については後述する。 【0021】次に図5乃至図7にガイドプレート30の
詳細を示す。図5はガイドプレート30の平面図であ
り、図6は正面図、図7は図6の7−7線に沿う断面図
である。以下、図5乃至図7を参照して説明する。ガイ
ドプレート30の凹部76にはピン22を所定の間隔に
位置決めする為の凹溝80を有する。各凹溝80は、受
容するピン22の外形形状に合わせて断面が円の一部と
なる様湾曲しており、ガイドプレート30の長手方向と
直交する方向に延びる。段部34にはピン22が配置さ
れ、凹部76には前述の如く板ばね60、スペーサ4
6、ストッパプレート70が配置されて固定されるよう
構成される。図中32’、48’は夫々ボルト32、4
8が螺合される穴、及びねじ穴を示す。 【0022】次に図8に、ガイドプレート30の凹部7
6に配置される板ばね60の正面図を示す。板ばね60
は先端部に複数のスロット60aが形成されることによ
り舌片82が成形される。各舌片82は対応する1個の
ピン22を押圧して付勢する様構成される。図中48''
はボルト48が挿通される穴である。 【0023】次に図9乃至図10を参照して、ストッパ
プレート70について説明する。図9はストッパプレー
ト70の平面図、図10は正面図を夫々示す。支持部7
4の凹部74aは各々ピン22の縮径部42に合わせた
湾曲形状を有し、ピン22を1個づつ受容するようにな
っている。凹部74aは前述のガイドプレート30の凹
溝80と位置合わせされるようにストッパプレート70
が配置される。これにより、ピン22はストッパプレー
ト70とガイドプレート30との協働によりピン22の
位置決めと、ピン22が上方に抜け出るのが防止され
る。即ちピン22は所定のピッチに保持される。なお図
中48'''はボルト48が挿通される穴を示す。 【0024】以上本発明について好適な実施形態を参照
して詳細に説明したが、実施形態はあくまでも例示的な
ものであり、これらに限定されるものではない。例え
ば、ピン22の押圧部44はピン22の本体38に対し
回転するように構成してもよい。エアシリンダ52は油
圧シリンダでもよく、或はシリンダの代わりにモータに
より駆動されるリンク機構でもよい。板ばね60のスロ
ット60aは、切れ目を形成したスリットでもよい。電
線接続ステーションは圧接接続、及び圧着接続のいずれ
での方式でもよい。 【0025】 【発明の効果】本発明のハーネス製造装置は、通路に沿
って列状に隣接して供給された複数のコネクタに、一括
して電線を接続するハーネス製造装置において、通路の
一側に対し複数のコネクタを供給方向に直交する方向に
個別に押圧保持する保持手段を設けるのでコネクタの外
形の寸法公差に拘わらず、確実にコネクタの位置決め、
即ち端子の位置決めを行うことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のハーネス製造装置の電線接続ステーシ
ョンを、コネクタの供給装置と共に示す概略斜視図であ
る。 【図2】図1に示す保持機構の2−2線に沿う詳細な断
面図である。 【図3】図1に示すガイドプレート、及びストッパプレ
ートを矢印C方向から見た正面図である。 【図4】図3中、矢印Dから見た保持機構の平面図を示
す。 【図5】保持機構に使用されるガイドプレートの平面図
である。 【図6】図5のガイドプレートの正面図である。 【図7】図6の7−7線に沿うガイドプレートの断面図
である。 【図8】保持機構に使用される板ばねの正面図である。 【図9】保持機構に使用されるストッパプレートの平面
図である。 【図10】図9のストッパプレートの正面図である。 【図11】従来例を示す斜視図である。 【符号の説明】 10 コネクタ 20 保持手段 64 案内段部 72 案内溝 90 電線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−290943(JP,A) 特開 平6−111909(JP,A) 特開 平10−208841(JP,A) 特開 平7−296933(JP,A) 特開 平10−154568(JP,A) 特開 平9−115640(JP,A) 特開 平8−250258(JP,A) 特開 平2−117082(JP,A) 特開 昭60−148078(JP,A) 特開 昭56−152180(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 13/00 513 H01R 43/01 H05K 13/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】通路の一側に対し複数のコネクタを供給方
    向に直交する方向に個別に保持する保持手段を有し、前
    通路に沿って列状に隣接して供給された複数の前記
    ネクタに、電線を一括して接続するハーネス製造装置に
    おいて、前記保持手段は、前記通路を構成するガイドレールに対
    向するガイドプレートの上部の段部内に前記通路に沿っ
    て配置された複数のピンと、前記ガイドプレートに固定
    され前記ピンを支持するストッパプレートと、前記ガイ
    ドプレートに固定され前記ピンを前記ガイドレール側に
    付勢する板ばねとからなり、 前記ピンは、円筒状の本体と、前記コネクタの側面を前
    記ガイドレール側へ押圧する円板状の押圧部と、前記本
    体及び前記押圧部間に位置する縮径部とを有し、 前記ストッパプレートは、その湾曲した凹部により前記
    複数のピンの前記縮径部をそれぞれ独立して支持する
    とを特徴とするハーネス製造装置。
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