JP3428645B2 - ポータブル式車椅子傾斜台 - Google Patents

ポータブル式車椅子傾斜台

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は改良された車椅子傾斜台に係るものであり、
更に具体的に言えば簡単に折りたたんで、軽量であり、
そして扱い易い傾斜台である。
背景技術 多くのビルディングや公共施設は車椅子の使用者が利
用する傾斜台をその構造に取り込んでいるが、車椅子の
通過を妨げる多くのビルディング内の場所、車道と歩道
との境の溝、階段、下水溝等がある。
車椅子の利用者が大きな問題とする別の箇所は車の乗
り降りであり、特に電車、バスそして自動車の乗り降り
である。バスやタクシーによっては車椅子に座ったまま
で、車椅子を収容するようになっているものもあるが、
その車まで近づかなければならない。電車や汽車の駅の
プラットホームには健全な人にとっては問題のない昇降
段が設計されているが、車椅子の使用者はこの昇降段を
利用して電車に乗り降りすることはできない。
英国特許1,572,466のポータブル式車椅子傾斜台は、
折りたためる回動式のリンク機構によって相互に接続さ
れた２つの間隔を開けた、平行トラック部材を備えてお
り、傾斜台を使用しない時には運んだり、しまっておけ
るように折りたたんでトラック部材を隣り合わせにする
ようになっている。このような傾斜台は役に立つが、欠
点としては車椅子の車輪をトラック部材と揃えなければ
ならず、そして状況によっては望ましいとされることの
ある角度にした傾斜台に沿って車椅子が動くことができ
ないということがある。車椅子の使用者が傾斜台をどう
にか使えるように手伝いながら介護者が傾斜台の上を歩
けるようにはなっていない。傾斜台は折りたためるけれ
ども、２つのトラック部材間でトグルリンク機構を畳む
ため畳んだときのしまう長さが増大する。
オーストラリア特許591302の車椅子傾斜台は畳んで、
運ぶことができ、そして使用する時下方の縁から上方の
縁へ延びるある程度の柔軟性を有する。しかし、この傾
斜台は製作費用が比較的高価で、ある期間使用すると蝶
番取り付けの保守が必要である。この傾斜台はピアノの
蝶番のような連続蝶番によって接続された３つの比較的
広い部分を有し、そして不均一な表面や不平行な表面上
で使用できるようある程度の柔軟性を与えるため、３つ
の部分のそれぞれにその部分の対角線上に延びる作動制
限のしなやかな蝶番を設けている。これが傾斜台の製作
費用を増加させ、そして畳んでしまう時３つの部分が幅
広い一つのユニットになる。
本発明の目的は従来技術の傾斜台の一つもしくはそれ
以上の不都合を解決する車椅子の傾斜台を提供すること
である。
本発明の別の目的は製作が簡単で、保守を殆どもしく
は全く必要とせず、比較的軽量で、そして使用時に設置
し易い車椅子の傾斜台を提供することである。
本発明の別の目的は畳んで取り扱ったり、しまえたり
でき、傾斜台の縁から車椅子が落っこちないようにする
安全縁を有する傾斜台を提供することである。
発明の簡単な説明 本発明のポータブル式車椅子傾斜台は、蝶番で接続さ
れた少なくとも２枚のリーフを有し、蝶番の線は車椅子
の意図する通路方向に延びていて、蝶番はそれぞれの隣
接リーフへ取り付けられ、それらの隣接リーフの間を延
びる織物の条片により形成されていることを特徴として
いる。
別の本発明のポータブル式車椅子傾斜台は、しなやか
な織物の蝶番によって取り付けられている４枚の縦リー
フを含み、２枚の外側のリーフの外縁は直立の出張りも
しくはフランジをそれぞれ有しており、リーフがお互い
の上に畳まれるようにリーフの幅の大きさを決めている
ことを特徴としている。
図面の簡単な説明 本発明を十分に説明するため添付図を参照する。
図１は広げた状態での本発明の一実施例を示す。
図２はしまっておいたり、運んだりするため畳んだ状
態での傾斜台を示す。
図３は本発明の別の実施例の平面図である。
図４は図３の傾斜台の側面図である。
図５は図４の傾斜台の端面図である。
図６は畳んだ状態での傾斜台の端面図である。
好ましい実施例の説明 図１、図２に示す例では傾斜台１は３枚のリーフ２、
３、４を備え、これらのリーフは軽量の強固な材料から
形成されている。本発明では、これらのリーフは強化フ
ァイバーグラス材料で覆われた剛性の発泡材料から形成
されている。これは強固で、軽量の材料をつくり、強化
ファイバーグラスの被覆はリーフへ耐久力のある、堅
い、雨風に耐える表面をつくる。
しなやかな織物のような材料のストラップによりこれ
らのリーフは蝶番結合される。本発明では蝶番５は非常
にしなやかなシート・ベルトの帯紐から形成されてい
て、反復して曲げても疲労することがなく、しかも引っ
張り強度は大きい。各蝶番は一対のストラップから成
り、これらのストラップは一つのリーフの一側へ取り付
けられ、それから２枚の隣接リーフ間を通り、そしてそ
の隣のリーフの反対側へ取り付けられる。こうして、図
１に示すように、リーフ４とリーフ３との間の各蝶番点
においてストラップ６はリーフ４の上表面（表の面）へ
取り付けられ、それからリーフとリーフとの間を通り、
そしてリーフ３の下表面（裏の面）へ取り付けられる。
ストラップ７はリーフ４の下表面（裏の面）へ取り付け
られ、それからリーフ３とリーフ４との間を通り、そし
てリーフ３の上表面（表の面）へ取り付けられる。こう
して２つのストラップ６、７は結合して蝶番を形成し、
これらのストラップは相互に隣接して配置され、隣接す
るリーフとリーフとの間を通る所ではストラップは非常
に近接しており、殆ど相互に接触している。
図１に示すように、ある程度の柔軟性をリーフへ与え
るのが望ましいのであれば、各リーフに縦溝25をつけ
る。この溝は各リーフの一端から延び他端から離れた所
で終わっている。こうして、各溝は各リーフの全長の3/
4ないし4/5となって、各リーフはある程度柔軟となる。
所望の柔軟性を与えながらも一体としてリーフを縛りつ
けるには蝶番ストラップは各リーフを横断するが、そう
するとき、これらの溝を通ってストラップは各リーフの
一側から他側へ通るようになる。
このように、各ストラップが傾斜台の一側から他側へ
連続しているのが好ましい。また、グラスファイバーが
塗布される前にストラップが正しい位置に配置されてい
るのが好ましく、そうであればガラスファイバーがスト
ラップをリーフへ固着し、そしてまたストラップへ保護
被覆を与えるからである。
各リーフの一端はテーパ８となっていて、そのため傾
斜台はその下表面を下にすると、その下表面から傾斜台
への段はとても小さくなる。リーフの他端には浅い湾曲
面９を設け、この湾曲面９の先端10は傾斜台をその上表
面を下にして位置決めするのを助ける。
図３〜図６が示す本発明の別の実施例ではリーフには
縦溝はつけられてはいない。傾斜台11は４枚のリーフ1
2、13、14、15を備え、これらは上に述べたようにして
蝶番線16、17、18に沿って一緒に蝶番付けされるが、あ
る程度の柔軟性を与えるための中心溝はない。こうして
この場合には、ストラップは各リーフの一側の全幅にわ
たって連続し、それから隣合うリーフとリーフとの間を
通り、前のリーフとは反対の側で隣のリーフの全幅を通
る。
この実施例ではリーフ12の外縁には安全出張り19、リ
ーフ15の外縁には安全出張り20がそれぞれ設けられてい
る。これらの出張りは、車椅子が傾斜台の縁から落っこ
ちないようにする安全障壁として作用するガイド兼バリ
アーとなっている。
この実施例では２枚の中心リーフ13、14は同じ幅を有
し、そしてこれらのリーフが畳まれ、外側のリーフと組
み合うには一枚の外側リーフ例えばリーフ12の幅は大き
い。また、リーフ12を畳み、組み合わせれるようにする
にはリーフ15はリーフ12よりも幅が大きく、そして図６
に見るように２つの出張りは畳まれたリーフの方へ、内
方へ延び、出張り19は出張り20の内側を通る。
こうして、本発明が小型軽量のポータブル式傾斜台を
提供するものであることを理解されよう。傾斜台は適当
な長さとされ、そして車椅子のキャリヤー内に、もしく
は車椅子にて運ばれるように小さくできる。車椅子の人
が汽車に乗り降りできるように傾斜台を迅速に正しい位
置に置くことができるようにする場合、汽車の客車のよ
うな車で他のユニットを運ぶことができる。
傾斜台はどちら側からでも畳めることができ、そして
その畳むことによってリーフは一方を他方の上にして組
合わさり、出張りも組合わさって便利に、容易に扱える
ユニットとなる。
図４に示すように、使用する時上端となる傾斜台の端
の窪み部分21の上端へグリップもしくは他の耐磨耗位置
決め部材22を設ける。傾斜台の他端の下側にテーパ23を
つけ、そしてこれにもグリップ兼耐磨耗部材24を設け
る。傾斜台のこの部分について２つの例を示した。
側縁付きの傾斜台は簡単に畳んで扱うことができ、適
当な長さに形成することができ、側縁の出張りは傾斜台
の縁から車椅子が落っこちるのを防いで、使用者の安全
を講じている。
本発明の様々な実施例をやや詳細に説明したが、本発
明はこれらの実施例に限定されるべきものではなく、本
発明の思想とその範囲に含まれる変形、改変は含まれる
ものとする。
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭56−155074（ＪＰ，Ｕ) 実公 平３−21655（ＪＰ，Ｙ２) 米国特許3936898（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) E04G 27/00 A61G 5/00 504 E04F 11/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】傾斜台が、車椅子の通路方向に延びてい
    る、折れ目の線を形成する少なくとも２つの蝶番で接続
    された少なくとも２枚のリーフを有し、前記蝶番はそれ
    ぞれの隣接リーフへ取り付けられ、そしてそれぞれの隣
    接リーフの間に延びる織物のストラップにより形成され
    ているポータブル式車椅子傾斜台であって、前記ストラ
    ップには、互いに隣接して配置され前記蝶番を形成する
    第１のストラップおよび第２のストラップが含まれ、該
    第１のストラップは第１のリーフの上表面へ取り付けら
    れ、第１のリーフと第２のリーフ間に延び、そして第２
    のリーフの下表面へ取り付けられており、該第２のスト
    ラップは第１のリーフの下表面へ取り付けられ、隣接の
    リーフ間に延び、そして第２のリーフの上表面へ取り付
    けられ、各々のリーフは、前記ストラップと交差する方
    向に延びる縦溝を備えており、その縦溝は各々のリーフ
    の長手方向の一方の端に開いており、もう一方の端の近
    傍で終わっていることを特徴とする前記車椅子傾斜台。
  2. 【請求項２】各ストラップは傾斜台の一方のリーフの上
    表面から他方の下表面へ連続的に延びていて、それぞれ
    のリーフの前記上表面と下表面のうち互いに異なる面を
    交互にそれぞれ通っている請求項１に記載のポータブル
    式車椅子傾斜台。
  3. 【請求項３】それぞれの蝶番を形成している各ストラッ
    プは各リーフの前記縦溝を通過している請求項１に記載
    のポータブル式車椅子傾斜台。
  4. 【請求項４】各外側のリーフの外縁には直立出張りを設
    けた請求項１〜３のいずれかに記載のポータブル式車椅
    子傾斜台。
  5. 【請求項５】リーフが畳まれた状態では組み合わされる
    ようにリーフのそれぞれの幅が決められている請求項１
    〜４のいずれかに記載のポータブル式車椅子傾斜台。
  6. 【請求項６】傾斜台がしなやかな織物の蝶番によって取
    り付けられている４枚の縦リーフを含み、２枚の外側の
    リーフの外縁は直立の出張りもしくはフランジをそれぞ
    れ有しており、前記４枚のリーフがお互いの上に畳まれ
    るようにリーフの幅の大きさを決めている請求項１に記
    載のポータブル式車椅子傾斜台。
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