JP3428149B2 - デジタル信号処理装置 - Google Patents

デジタル信号処理装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のデジタル入力信
号に対してクロスフェード出力を可能とするデジタル信
号処理装置に関するものである
【0002】
【従来の技術】CDプレーヤ、ミニディスクプレーヤ、
テーププレーヤなどからの再生音声信号やAM/FMラ
ジオ受信音声信号など、各種の供給される音声信号を切
り換えてスピーカ等で楽しむようなシステムが一般化し
ており、システムステレオやいわゆるラジカセ型の機器
などとして普及している。
【0003】例えばこのように複数の音声信号ソースが
存在する場合において、出力する音声信号の選択(いわ
ゆる入力ファンクション切換)は、アナログ音声信号段
階でマルチプレクサなどを用いて行なっていた。
【0004】ところで、入力ファンクション切換の際
に、単に音声信号ソースを切り換えるのみでなく、例え
ば図6(a)に示すように今迄選択していたソースから
の音声信号S1 をFO期間で示すようにフェイドアウト
させ、次にFI期間として示すように新たに選択したソ
ースからの音声信号S2 をフェイドインさせるという切
換方式がある。
【0005】このためには例えば図5のような回路構成
をとる。即ち、或るソースからの音声信号S1 と他のソ
ースからの音声信号S2 はセレクタ50で選択されると
ともに、そのセレクタ50の出力は信号処理部51で処
理されて出力される。ここで、図6(a)のt0 時点ま
ではセレクタ50で音声信号S1 が選択され信号処理部
51を介して出力されていたところ、t0 時点に音声信
号S2 への切換の操作がなされたとする。すると、FO
期間中はセレクタ50は切換動作を実行せず、信号処理
部51では信号レベルを徐々に低下させていく。そして
1 時点でセレクタ50が音声信号S2 の選択状態に切
り換えられ、このt1 時点からFI期間の間、信号処理
部51は徐々に信号レベルを上げていく。このような処
理によっていわゆるフェイドアウト/フェイドインによ
る入力ファンクション切換が実現される。
【0006】ここで、さらに音声信号S1 と音声信号S
2 を、図6(b)のようにクロスフェードさせながら切
り換えることを考える。即ち、切換を実行するタイミン
グで、クロスフェード期間Tcrs を設け、このとき音声
信号S1 の出力レベルを徐々に低下させていき、同時に
音声信号S2 の出力レベルを徐々に上げていくようにす
る。このようにすることで、音声信号ソースを音声出力
がとぎれることなく切り換えることができ、音楽再生機
器などで楽しみ方を広げることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来このよ
うなクロスフェードを実現できる機器は特殊な構成で、
ある限定された用途に用いられていた。つまり、クロス
フェードを行なうには複数の入力音声信号に対してこれ
を混合回路で混合して出力できるようにしなければなら
ないとともに、各入力音声信号に対して混合回路より前
段で個別に音量調整を行なうことができるような構成を
とらなければならない。そして、各入力音声信号に対す
る音量調整は手動又は自動制御により実行されるように
し、図6(b)のような音量可変制御が行なわれるよう
にするものとなる。
【0008】このような構成が必要になるため部品点数
の増加や製造コストの増大を招くことになり、クロスフ
ェードを実行できるようにする必要のあるオーディオミ
キサー等の特殊な機器のみしか採用されていない。もち
ろん一般のオーディオ機器においては部品点数の増加や
製造コストの増大は大きな問題となるため、クロスフェ
ード機能の採用は殆ど実現されていなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点に鑑みて、簡易なデジタル演算処理でクロスフェード
を実現できるようにし、一般のオーディオ機器にも容易
にクロスフェード機能を搭載できるようにすることを目
的とする。
【0010】このためにデジタル信号処理装置として、
複数のデジタル信号入力手段と、上記複数のデジタル信
号入力手段のうちの1つから入力されたデジタル信号に
対して、指示された減衰量で信号減衰処理を行う第1の
減衰手段と、上記複数のデジタル信号入力手段のうちの
1つから入力されたデジタル信号に対して、指示された
減衰量で信号減衰処理を行う第2の減衰手段と、上記第
1の減衰手段と上記第2の減衰手段との出力を加算する
加算手段と、上記第1及び第2の減衰手段のそれぞれに
対して減衰量を指示する処理係数を転送する制御手段と
を備え、上記制御手段が、或る期間内において、上記処
理係数を変化させていくことにより、上記第1の減衰手
段及び上記第2の減衰手段の一方に対して段階的に減衰
量が大きくなるように減衰量を指示するとともに、他方
の減衰手段に対して段階的に減衰量が小さくなるように
減衰量を指示することで、上記第1の減衰手段に入力さ
れたデジタル信号と上記第2の減衰手段に入力されたデ
ジタル信号とが、上記加算手段からクロスフェード出力
されるように制御するようにする。
【0011】また、制御手段は、クロスフェード期間内
において、加算手段の出力レベルが所定レベルをこえな
いように、第1及び第2の減衰手段のそれぞれに対する
減衰量の指示を行なうようにする。
【0012】
【作用】音声信号ソースとしては大別してアナログ信号
ソースとデジタル信号ソースが存在し、これらの内から
複数の音声信号ソースを備えた機器、又は複数の音声信
号ソースからの信号が入力される機器では、ソースの全
てがデジタル信号ソースである場合と、ソースの全てが
アナログ信号ソースである場合と、デジタル信号ソース
/アナログ信号ソースが混在している場合がある。これ
らの状況に対して、アナログ信号ソースが存在する場合
は、その音声信号をデジタルデータ化するようにし、各
ソースを一括してデジタル信号処理を行なうようにする
ことにより、デジタル演算処理により各信号に対して個
別な、また複合的な各種処理動作が可能となる。
【0013】このようにした場合、上記構成のデジタル
信号処理装置を例えばDSP(デジタルシグナルプロセ
ッサ)などで実現することにより、音声信号ソース切換
を行なう際に、簡易な演算処理で、しかも構成部品を増
加させずにクロスフェード機能の搭載を実現できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明のデジタル信号処理装置の実施
例について図1〜図4で説明する。図2は実施例のデジ
タル信号処理装置を搭載したオーディオ機器の要部のブ
ロック図である。この図において、IN1 〜INn は各
種音声信号ソースからのデジタル音声信号(DS1 〜D
n )の入力端子である。各種音声信号ソースとはCD
プレーヤ部、ミニディスクプレーヤ部、カセットテープ
プレーヤ部、ラジオチューナ部等が相当し、これらはこ
の図2のオーディオ機器内に一体的に備えられているも
のであっても、また外部機器として接続されて音声信号
が供給される形態であってもよい。
【0015】これらの音声信号ソースとしてはデジタル
データとして音声信号を供給できるものと、アナログ音
声信号ソースとされるものがある。例えばCDプレーヤ
部、ミニディスクプレーヤ部などでは再生信号をデジタ
ルデータ形態で出力できるため、それが入力端子IN1
〜INn のいづれかに供給される。また、カセットテー
ププレーヤやラジオチューナなどのアナログ音声信号ソ
ースからの音声信号は、そのソースから出力されたアナ
ログ音声信号がA/D変換器によってデジタルデータ形
態に変換された後、入力端子IN1 〜INn のいづれか
に供給されることになる。
【0016】入力端子IN1 〜INn の前後におけるデ
ジタルデータの転送方式としては、いわゆる3線式の転
送方式やデジタルオーディオインターフェースの転送方
式など各種形態があるが、いづれであってもよい。3線
式の転送方式の場合は、LRCKといわれるサンプリン
グ周波数fS の周期を持つ信号と、BCKといわれる
32〜64)×fS の周期を持つ信号と、実際の音声
データとが伝送されることになる。
【0017】1,2はセレクタであり、いづれも入力端
子IN1 〜INn に供給されるデジタル音声信号(DS
1 〜DSn )のうちから1つを選択して出力することが
できるようになされている。セレクタ1の出力は信号I
1 としてDSP3に入力される。またセレクタ2の出力
は信号I2 としてDSP3に入力される。なお、この実
施例の場合、DSP3は信号I1 ,I2 として2系統の
入力が可能とされているものとする。
【0018】信号I1 ,I2 の両方又は一方はDSP3
で所定の信号処理が施され、D/A変換器4に出力され
る。D/A変換器4はDSP3の出力をアナログ化す
る。このアナログ音声信号はパワーアンプ5に供給され
て増幅されスピーカ6から音声出力される。
【0019】7はマイクロコンピュータにより構成され
るコントローラである。このコントローラ7はセレクタ
1,2の切換制御やDSP3で実行される各種処理の制
御を行なう。
【0020】例えばこのような構成を有するオーディオ
機器における本実施例のデジタル信号処理装置としての
構成部位は図1に示される。即ちデジタル信号処理装置
は実質的にはDSP3における演算処理とコントローラ
7の制御により実現されるものである。図1において3
1,32はDSP3の入力部であり上述したように2系
統の信号I1 ,I2 が入力される。なお、DSP3の入
力は、説明上2系統としているもので、3系統以上の入
力が可能とされるものであってもよい。
【0021】33はアッテネータであり、信号I1 に対
して減衰処理を行なうことができる。また34は信号I
2 に対して減衰処理を行なうことのできるアッテネータ
である。
【0022】35は加算器であり、アッテネータ33,
34の出力を加算して出力する。加算器35の出力はス
イッチ36に供給される。37はデジタル信号処理部で
あり、このデジタル信号処理部37は入力された音声信
号データに対してリバーブ,エコー,イコライジングな
どの音響効果処理を施す部位であり、これらの音響効果
処理を実行する場合はスイッチ36がデジタル信号処理
部37側に接続されて加算器35の出力が供給される。
【0023】そして、デジタル信号処理部37の出力は
増幅部38を介して加算器40に供給され、加算器40
の出力として出力端子41に供給される。出力端子41
の出力は図2のD/A変換器4に供給されることにな
る。また、音響効果処理を実行しない場合は、加算器3
5の出力はスイッチ36によって増幅部39に供給され
る。そして増幅部39から加算器40を介して出力端子
41に供給されることになる。つまりデジタル信号処理
部37がバイパスされる。
【0024】42は係数RAM、43はレジスタであ
る。係数RAM42はアッテネータ33及び34におけ
る処理係数、即ち減衰量に相当する係数が記憶されてお
り、アッテネータ33及び34が信号減衰処理のための
演算を行なうときは随時係数RAM42を参照すること
になる。この係数RAM42に記憶されるアッテネータ
33の処理係数及びアッテネータ34の処理係数はコン
トローラ7によって書き換え可能とされているものであ
る。即ち、コントローラ7から処理係数データが転送さ
れると、これがレジスタ43に取り込まれ、所定の処理
タイミングで係数RAM42上の処理係数が書き換えら
れるように構成されている。
【0025】本実施例では、コントローラ7が処理係数
を書き換えていく動作を行なうことで、信号I1 ,I2
をクロスフェードさせながら切り換えることができるも
のである。以下、このクロスフェード動作について説明
する。
【0026】ここで、DSP3から信号I1 のみを出力
させたい場合には、アッテネータ33の処理係数が
『1』、アッテネータ34の処理係数が『0』とされる
とする。また、逆にDSP3から信号I2 のみを出力さ
せたい場合には、アッテネータ33の処理係数が
『0』、アッテネータ34の処理係数が『1』とされる
とする。つまり、処理係数『1』の場合はアッテネータ
を介した信号出力レベルは最高値となり、処理係数
『0』の場合はアッテネータを介した信号出力レベルは
ゼロとなると仮定する。
【0027】今、図3のt0 時点より前の時点では、信
号I1 が選択されているとする。つまりこの期間は、ア
ッテネータ33の処理係数が『1』、アッテネータ34
の処理係数が『0』であるため、加算器35にはアッテ
ネータ33の出力のみが供給され、アッテネータ33の
出力である信号I1 がデジタル信号処理部37で音響効
果処理を施され、もしくはデジタル信号処理部37をバ
イパスされてDSP3から出力されている。従って、信
号I1 としてセレクタ1でCDプレーヤ部からのデジタ
ル音声信号が供給されている場合は、スピーカ6からC
D再生音声が出力されている。
【0028】このとき、セレクタ2で例えばカセットテ
ーププレーヤ部から再生されデジタル化された信号が選
択されて、信号I2 としてDSP3に供給されていて
も、その音声は出力されない。アッテネータ33,34
からの出力信号のイメージは図3(c)(d)に示され
る。
【0029】ここでt0 時点でクロスフェード動作によ
りソース切換を実行すべき操作がなされたとする。する
と、t0 〜t1 の期間、即ちクロスフェード期間Tcrs
においてコントローラ7はアッテネータ33に対する処
理係数を、図3(a)に示すように『1』から『0』に
向かって順次変化させる。つまり徐々に減衰量を大きく
していき、図3(c)のようにt1 時点でアッテネータ
33からの信号I1 の出力をゼロレベルとする。
【0030】一方、同時にコントローラ7はアッテネー
タ34に対する処理係数を、図3(b)に示すように
『0』から『1』に向かって順次変化させる。つまり徐
々に減衰量を小さくしていき、図3(d)のようにアッ
テネータ34からの信号I2 の出力レベルを徐々に上げ
ていく。
【0031】そして、t1 時点以降はアッテネータ33
からの信号I1 の出力はゼロとなり、アッテネータ34
からの信号I2 の出力は最大レベルとなる。従って、ア
ッテネータ33,34の出力を加算する加算器35の出
力としては、クロスフェード期間Tcrs には信号I1
成分が徐々に低レベルになっていき、これに重なって信
号I2 の成分が徐々に高レベルになっていく。つまりス
ピーカ6からの音声出力としてはCD再生音声が徐々に
消えていくとともにテーププレーヤ部の再生音声が徐々
に大きくなっていくというクロスフェードが行なわれる
ことになる。そしてt1 時点で音声信号ソースの切換が
完了される。
【0032】このように、本実施例ではコントローラ7
がアッテネータ33,34の処理係数を変化させていく
という非常に簡単な処理でクロスフェード動作を伴う音
声信号ソース切換が実現される。
【0033】図4にコントローラ7によるアッテネータ
33,34の処理係数可変処理を詳しく示した。この図
においてTS はコントローラ7からのデータ転送周期で
あり、このデータ転送周期でアッテネータ33及び34
に対する各1つの処理係数データが転送される。また、
Taは転送されたアッテネータ33に対する処理係数デ
ータが係数RAM42に書き込まれてから、アッテネー
タ34に対する処理係数データが係数RAM42に書き
込まれるまでの期間を示し、Tbはアッテネータ34に
対する処理係数データが係数RAM42に書き込まれて
から、次に転送されたアッテネータ33に対する処理係
数データが係数RAM42に書き込まれるまでの期間を
示す。
【0034】さらにSTは1回の係数データの変化量を
示す。処理係数が『0』から『1』まで変化(つまり変
化量=1)されるためにN回のステップが実行されると
すると、1=N・ST+αとなる。ただし、α=1−N
・STであり、0<α<STとなる。
【0035】また、処理係数データの変更は通常サンプ
リング周波数fS 周期に1回行なわれるため、このよう
な場合、Ta>1/fS 、Tb>1/fS という条件が
付加される。
【0036】例えば出力を信号I1 から信号I2 に切り
換える際のクロスフェード期間Tcr s には、図4からわ
かるように、まず最初のデータ転送周期TS でアッテネ
ータ33の処理係数がST分だけ書き換えられ、信号I
1 の出力レベルがST分だけ減衰される。続いてTa期
間後アッテネータ34の処理係数がST分だけ書き換え
られ、信号I2 の出力レベルがST分だけ上げられる。
このような動作がクロスフェード期間Tcrs にNステッ
プ実行されていくことで、図3(a)(b)に示したよ
うな各アッテネータ33,34に対する処理係数制御が
実現される。なお、信号I2 から信号I1 に切り換える
際には、アッテネータ33,34についての処理係数の
増減が逆になることはいうまでもない。
【0037】また、この図4から、クロスフェード期間
crs は、 Tcrs =N・TS と表わすことができると理解される。従って、コントロ
ーラ7がデータ転送周期TS と1回の係数データの変化
量STの一方又は両方を可変設定することにより、クロ
スフェード期間Tcrs の長さを自由に可変設定できるこ
とになる。
【0038】ところで、図4からも分かるようにクロス
フェード期間Tcrs を含めた全ての期間において、 (アッテネータ33の処理係数)+(アッテネータ34
の処理係数)≦1 とされている。ただし、上記のように0≦(処理係数)
≦1とする。
【0039】このように処理係数の合計値が1をこえな
いようにすることは、即ち加算器35の出力がクロスフ
ェード時にも所定のレベルをこえてデジタル演算におけ
るオーバーフローを起こさないようにすることを意味す
る。また、スピーカ6の出力としても、クロスフェード
時にも通常時と比べて聴感上の音量感(音圧感)を一定
に保ち、クロスフェードが違和感なく実行されるように
するためでもある。
【0040】もし、一方のアッテネータの処理係数が
『1』、他方のアッテネータの処理係数が『0』とされ
て信号I1 もしくは信号I2 に対して通常の出力がなさ
れていた後、ソース切換に伴ってクロスフェードが行な
われるときに、処理係数の加算値が『1』を越えてしま
うと、それは加算器35のレベルが上げられてしまうこ
とになり、オーバーフローの可能性が生じ、またスピー
カ出力についてはクロスフェード時に音量がアップした
ような違和感を感じることになるが、上記のように処理
係数の合計値が1をこえないようにすることで、これら
を回避できる。
【0041】なお上述したように、ここでいう処理係数
『1』とはアッテネータ出力レベルが最高値となる値と
して説明上使用している値である。例えばアッテネータ
の処理を単純に(信号値)×(処理係数)と想定した場
合であり、処理係数『1』の場合は信号(I1 ,I2
が減衰されずに出力され、処理係数『0』の場合は信号
(I1 ,I2 )がゼロレベルまで減衰されるものであ
る。従って、アッテネーション演算方式が異なる場合は
処理係数の数値は異なるものになる場合もあり、その場
合は処理係数の合計値が上記『1』に相当する或る演算
処理係数値をこえないようにするものである。
【0042】なお、以上実施例について説明してきた
が、本発明のデジタル信号処理装置は各種多様な変形例
や使用例が考えられる。実施例ではDSP3は2系統の
入力としたが、3系統以上の入力を可能とし、その中で
2系統についてクロスフェードさせることができるよう
にすることもできる。
【0043】また例えば同一ソースからの音声信号とし
て、その音声信号に音響エフェクト等を施したエフェク
ト音声信号と、エフェクトを行なっていない元のノーマ
ル音声信号を上記信号I1 ,I2 に相当するように2系
統で入力し、クロスフェード切換が行なわれるようにし
てもよい。この場合、出力をエフェクト音声信号とノー
マル音声信号との間で切換時に切換ノイズを発生させる
ことを防止できることになる。
【0044】また、同一ソースからの信号を2系統で取
り込み、例えば曲と曲の間でクロスフェードさせること
もできる。例えばCDプレーヤやミニディスクプレーヤ
で見られるように、ディスクから高速レートで読み出し
た信号を一旦バッファRAMに記憶し、バッファRAM
をから通常レートで読み出して再生音声を得るような方
式の場合、例えばバッファRAMを2系統設けてること
により、異なる絶対時間の再生データを同時的に出力で
きる。従って、或る曲のデータの終了間際で次の曲のデ
ータの供給を別系統で開始させるようにし、これらを本
発明のデジタル信号処理装置に入力すれば、その2系統
の信号でクロスフェードが可能となる。
【0045】また本発明のデジタル信号処理装置に対す
る入力信号は全てデジタルデータとするものであるた
め、各ソースからの信号を個々に処理するだけでなく一
括してエフェクト等の処理も行なうことができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明のデジタル信
号処理装置は、制御手段が、クロスフェード期間内にお
いて、第1及び第2の減衰手段の一方に対して段階的に
減衰量が大きくなるようにし、かつ他方に対して段階的
に減衰量が小さくなるように制御することで、第1の
衰手段に入力されたデジタル信号と第2の減衰手段に
力されたデジタル信号とが、加算手段からクロスフェー
ド出力されるように構成したため、簡易な演算処理で、
しかも構成部品を増加させずにクロスフェード切換を実
現できるという効果があり、一般的なオーディオ機器に
おいても容易にクロスフェード機能を搭載できることに
なる。
【0047】また、制御手段は、クロスフェード期間内
において、加算手段の出力レベルが所定レベルをこえな
いように第1及び第2の減衰手段のそれぞれに対する減
衰量の指示を行なうようにすることで、デジタルデータ
演算時のオーバーフローやスピーカ出力の聴感上の違和
感が発生することを解消できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタル信号処理装置の実施例のブロ
ック図である。
【図2】実施例のデジタル信号処理装置を搭載したオー
ディオ機器のブロック図である。
【図3】実施例のクロスフェード動作の説明図である。
【図4】実施例のクロスフェード動作における処理係数
制御の説明図である。
【図5】従来の入力切換方式の説明図である。
【図6】従来の入力切換方式の説明図である。
【符号の説明】
1,2 セレクタ 3 DSP 4 D/A変換器 6 スピーカ 7 コントローラ 31,32 入力端子 33,34 アッテネータ 35 加算器 37 デジタル信号処理部 41 出力端子 43 係数RAM 44 レジスタ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のデジタル信号入力手段と、 上記複数のデジタル信号入力手段のうちの1つから入力
    されたデジタル信号に対して、指示された減衰量で信号
    減衰処理を行う第1の減衰手段と、 上記複数のデジタル信号入力手段のうちの1つから入力
    されたデジタル信号に対して、指示された減衰量で信号
    減衰処理を行う第2の減衰手段と、 上記第1の減衰手段と上記第2の減衰手段との出力を加
    算する加算手段と、上記第1及び第2の減衰手段のそれぞれに対して減衰量
    を指示する処理係数を転送する制御手段とを備え、 上記制御手段が、或る期間内において、上記処理係数を
    変化させていくことにより、 上記第1の減衰手段及び上
    記第2の減衰手段の一方に対して段階的に減衰量が大き
    くなるように減衰量を指示するとともに、他方の減衰手
    段に対して段階的に減衰量が小さくなるように減衰量を
    指示することで、上記第1の減衰手段に入力されたデジ
    タル信号と上記第2の減衰手段に入力されたデジタル信
    号とが、上記加算手段からクロスフェード出力されるよ
    うに制御することを特徴とするデジタル信号処理装置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、上記期間内において、
    上記加算手段の出力レベルが所定レベルをこえないよう
    に、上記第1及び第2の減衰手段に転送する上記処理係
    数の和が1をこえないように上記第1及び第2の減衰手
    段のそれぞれに対する減衰量の指示を行なうことを特徴
    とする請求項1に記載のデジタル信号処理装置。
  3. 【請求項3】上記第1のデジタル信号入力手段から入力
    されたデジタル信号から上記第2のデジタル信号入力手
    段から入力されたデジタル信号に切り換える場合に、上
    記第1及び第2の減衰手段に転送する上記処理係数の増
    減を逆とすることを特徴とする請求項1記載のデジタル
    信号処理装置。
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