JP3427390B2 - ラインプリンタ - Google Patents
ラインプリンタInfo
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- JP3427390B2 JP3427390B2 JP05302892A JP5302892A JP3427390B2 JP 3427390 B2 JP3427390 B2 JP 3427390B2 JP 05302892 A JP05302892 A JP 05302892A JP 5302892 A JP5302892 A JP 5302892A JP 3427390 B2 JP3427390 B2 JP 3427390B2
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- motor
- constant speed
- coil
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- Control Of Linear Motors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤードット式ライ
ンプリンタのシャトル駆動用等に使用されるリニアモー
タ駆動回路に係り、特に反転時に生じる逆起電力を吸収
させることができるモータ駆動回路に関するものであ
る。 【0002】近来、ワイヤードット式ラインプリンタの
シャトル駆動に定速度モータを備えたリニアモータが用
いられているが、定速度モータの駆動反転時に生じる起
電力が、定速度モータの発生トルクとは反対のトルクの
発生で定速性が損なわれて速度が変動するので、この起
電力を吸収する方法が望まれている。 【0003】 【従来の技術】ワイヤードット式ラインプリンタを図6
を参照して説明する。図6に示すように、複数(例えば
14個) の印字ヘッド1a,1b,─が等間隔に整列して磁性材
で板状に形成されたキャリア2に搭載されている。キャ
リア2は両端の軸3a,3b が軸受30a,30b によってスラス
ト方向に摺動自在に支持されている。 【0004】印字ヘッド1a,1b,─は図示していないが夫
々印字マグネットで駆動するワイヤーを備え、プラテン
4にセットされる印字用紙5に間隙を介して対向し、キ
ャリア2がリニアモータ6によって所定距離 (例えば30
mm) を矢印A,B方向に往復移動して、1ライン分のド
ット印字を印字ヘッド1a,1b,─で分担して印字し、図示
省略した移送機構によって印字用紙6を移送しながら印
字が継続される。 【0005】リニアモータ6は図中2点鎖線で示すよう
に、定速度モータ7aと反転モータ7bとから成り、キャリ
ア2の図において下面左右端に定速度モータのコイル8
a,8bが固定され、中央部に反転モータのコイル8cが固定
されている。 【0006】コイル8a,8b に間隙を介して定速度モータ
7aの永久磁石9aが配置され、コイル8cに間隙を介して反
転モータ7bの永久磁石9bが配置されている。また図7
(a) 及び(b) はリニアモータ6の定速度モータ7a及び反
転モータ7bの駆動回路を示す。図において、10a〜10e
はトランジスタ、11a〜11eはフライバックエネルギー
吸収用のダイオード、12a,12b は電源電圧(V) を示す。 【0007】このような構成を有するので、リニアモー
タ6の駆動を説明すると、図8(a)に示すように、左右
方向に定速度で駆動し、左右端で方向を反転する。定速
度モータ7aが動作している間は、反転モータ7bは動作し
ない。 【0008】まず、図7(a) の定速度モータ7aの右方向
駆動端子aに電圧を加えると、コイル8a,8b に矢印C方
向に電流が流れて、キャリア2は矢印A方向に定速駆動
し、左方向駆動端子bに電圧を加えると、コイル8a,8b
に矢印D方向に電流が流れて、キャリア2は矢印B方向
に定速駆動する。 【0009】この左右定速駆動の方向を反転させる時
に、図7(b)の反転モータ7bの反転駆動端子cに電圧を
加えると、コイル8cに矢印E方向に電流が流れて、キャ
リア2の移動が反転される。 【0010】図8(b) のタイムチャートにより駆動シー
ケンスを更に詳しく説明する。 (b)(1) に示すように、
右方向駆動端子aに電圧を印加して駆動が開始される
と、図示省略した速度センサによって定速駆動の速度が
検出され、遅い時は電圧印加を継続して加速する。 【0011】速過ぎの時は右方向駆動の電圧印加を停止
し、(b)(2)に示すように、左方向駆動端子bに電圧を印
加して、ブレーキを掛けて速度を抑え、速度が遅くなる
と再び右方向駆動の電圧印加を開始する。これを繰り返
して定速度に制御する。 【0012】左右方向駆動の反転位置にくると、(b)(3)
に示すように、左右方向駆動の動作が停止し、反転駆動
端子cに電圧を印加して、方向が反転する。以後は左方
向駆動端子bに電圧を印加して定速駆動が開始され、反
転前とは逆の方法で同様に速度制御される。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】上記従来方法によれ
ば、定速度モータでキャリアが移動することにより、動
作していない反転モータにフレミングの右手法則によ
り、中心に戻る方向に電磁誘導による起電力が発生す
る。これは定速度モータの力の発生方向とは逆であり、
定速度モータの効率を低下させて定速度駆動を妨げると
いう問題点がある。 【0014】即ち、図8(c) に示すように、横軸を定速
度モータの駆動によるキャリアの移動位置とし、縦軸を
反転モータのコイルに発生する起電力を電流Iとする
と、逆起電力にく電流Iは中心位置から直線的に増加す
る。これは定速度が大きい程大きく、また反転モータの
トルクが大きい程大きくなる。従って、発生する起電力
を吸収する方法が望まれている。 【0015】本発明は、定速駆動時の速度を安定させる
ことができるモータ駆動回路を提供するとを目的として
いる。 【0016】 【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理構
成図である。図において、12は電源、10はスイッチ
ング部、8はコイル、13はコイル8に並列或いは直列
に接続した起電力吸収手段である。また、本願発明のラ
インプリンタは、印字ヘッドを搭載する磁性材のキャリ
アを、キャリアに固定されている定速度でキャリアを移
動させるための定速度モータのコイルと、キャリアに固
定されている所定の反転位置でキャリアの移動方向を反
転させるための反転モータのコイルと、各コイル対応に
配置された永久磁石とを有するリニアモータによって往
復運動させて、印字を行うラインプリンタであって、定
速度モータによるキャリアの移動により反転モータのコ
イルに電磁誘導により発生する起電力を吸収する起電力
吸収手段と、キャリアの定速移動中に反転モータのコイ
ルが、反転モータのコイル対応に配置された永久磁石を
通過するときに、反転モータのコイルに起電力吸収手段
を接続し、キャリアが反転位置に到達したときに、反転
モータのコイルと起電力吸収手段とを切り離す接続切断
制御手段とを備えた構成である。 【0017】 【作用】コイル8に並列或いは直列に接続した起電力吸
収手段13を備えているので、コイル8に発生する起電力
を吸収することができ、起電力による悪影響を防止する
ことができる。即ち、定速度モータの駆動の影響で反転
モータのコイル8に電磁誘導される起電力を吸収して、
定速度モータの定速度を損なうことを防止することがで
きる。 【0018】 【実施例】図2〜図5により従来例で説明したラインプ
リンタのリニアモータに本発明を適用した一実施例を説
明する。全図を通じて同一符号は同一対象物を示す。 【0019】図2の電源電圧(V)12c及び抵抗器13aは、
図1の電源12及び起電力吸収手段13に夫々対応してい
る。図2はリニアモータ6aの反転モータ7Bの回路図を示
す。リニアモータ6aの定速度モータは、従来例の図7
(a) で説明した定速度モータ7aであるので図示省略し
た。 【0020】図において、コイル8cに並列に接続した抵
抗器13aが設けられている。また10f,10g はトランジス
タ (請求項2の切換手段に対応)、13bはトランジスタ
10fのコレクタを流れる電流の大きさを規制する抵抗器
である。 【0021】従って抵抗ON/OFF端子dに電圧を印
加すると、トランジスタ10f,10g のスイッチングにより
抵抗器13aの両端がショートされる。図3はリニアモー
タ6aの制御ブロック図で、MPU14は、プログラムRO
M15の制御プログラム及び印字情報中のモータ駆動指令
に従って、I/Oポート16を介して、定速度モータ7a及
び反転モータ7Bを制御して、キャリア2の往復移動を遂
行する。 【0022】I/Oポート16は、定速度モータ7aの右方
向駆動端子a及び左方向駆動端子bに接続し、また反転
モータ7Bの反転駆動端子c及び抵抗ON/OFF端子d
に接続されている。また図示していない速度センサから
の検出信号はI/Oポート16に入力する。 【0023】このような構成及び機能を有するので、次
に図4のタイムチャートを参照して作用を説明する。 まず、I/Oポート16からのモータ駆動指令により、
例えば定速度モータ7aの右方向駆動端子aに電圧が印加
されて、抵抗ON/OFF端子dがON状態(即ち、電
圧印加)で、キャリア2は定速度駆動を開始する。定速
度駆動中の速度制御は従来例で説明したとおりである。 【0024】キャリア2の中心、即ち、コイル8cの中
心が永久磁石9bの中心を通過するタイミングで抵抗ON
/OFF端子dがOFF(電圧印加停止)に切り換えら
れ、トランジスタ10f,10g のスイッチングがOFFにな
る。 【0025】この時、反転モータ7Bのコイル8cに電磁
誘導による起電力が発生するが、トランジスタ10gがO
FFになっているので、抵抗器13aによって起電力が吸
収される。従って定速度モータ7aの定速駆動に反転モー
タ7Bに発生した起電力の影響はなくなる。 【0026】やがて反転位置にきて、右方向駆動端子
aの電圧印加が停止されて、反転駆動端子cに電圧が印
加され、同時に抵抗ON/OFF端子dがONに切り換
えられ、トランジスタ10f,10g のスイッチングがONに
なり、反転モータ7Bが駆動する。 【0027】この時、抵抗器13aの両端がショートさ
れているので、反転モータ7Bの起電力に影響しない。 次いで反転が終了すると、反転駆動端子cの電圧印加
が停止され、左方向駆動端子bに電圧が印加されると、
キャリア2は定速度駆動を開始する。 【0028】再びコイル8cの中心が永久磁石9bの中心
を通過するタイミングで抵抗ON/OFF端子dがOF
Fに切り換えられ、トランジスタ10f,10g のスイッチン
グがOFFになる。 【0029】この時、右方向駆動時と同様に反転モー
タ7Bに電磁誘導による起電力が発生するが、トランジス
タ10gがOFFになっているので、抵抗器13aによって
起電力が吸収される。 【0030】このようにして、定速度モータ7aを駆動さ
せる時は、反転モータ7Bのコイル8cに発生する起電力が
抵抗器13aによって消費されるので、図5に示すよう
に、定速度モータ7aに駆動トルクに影響する起電力を、
従来例で説明した図8(c) との対比で明らかなように、
著しく低減させることができる。従って定速モータ7aの
効率低下を防止でき、定速度駆動を安定させることがで
きる。 【0031】また反転モータ7Bを駆動させる時は、抵抗
器13aの両端をショートさせて、反転モータ7Bによる起
電力に影響しないようにすることができ、反転モータ7B
の駆動トルクを有効に使用することができる。 【0032】上記例では、抵抗器13aをコイル8cと並列
に接続した場合を説明したが、直列に接続しても良い。
また抵抗器13aに接続及び切断の切換手段としてトラン
ジスタ10gを設けた場合を説明したが、切換手段を設け
ない方法としても良く、この場合には反転モータ7Bを駆
動させた時に若干の駆動トルクのロスが生じるので、こ
れを見込んだ駆動トルクを設定すれば良い。 【0033】また上記例では、起電力吸収手段として抵
抗器13aを使用した場合を説明したが、他の起電力吸収
手段としても良く、例えばトランスを使用しても良い。
この場合には、発熱を少なくすることができる。 【0034】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、請
求項1では、電源とスイッチング部とモータコイルとが
直列に接続されたモータ駆動回路であって、モータコイ
ルに並列若しくは直列に接続された起電力吸収手段を備
えることにより、モータコイルに発生する起電力を吸収
することができ、起電力による悪影響を防止することが
できる。例えばリニアモータにおいて、定速度モータの
駆動の影響で反転モータのモータコイルに電磁誘導され
る起電力を吸収して、定速度モータの定速度を損なうこ
とを防止することができる。 【0035】請求項2では、モータコイルと起電力吸収
手段を接続及び切断する切換手段を備えたことにより、
起電力吸収手段をモータコイルに接続したり切断したり
することができ、例えばリニアモータにおいて、定速度
モータを定速駆動させる時には反転モータのコイルに起
電力吸収手段を接続すれば、請求項1と同様の効果が得
られ、反転モータを駆動させる時には、反転モータのコ
イルから起電力吸収手段を切断することにより、反転モ
ータの起電力を有効に使用することができる。 【0036】請求項3では、起電力吸収手段を抵抗器で
構成することにより、コストの安い部品により請求項1
或いは請求項2の効果を得ることができる。という効果
がある。
ンプリンタのシャトル駆動用等に使用されるリニアモー
タ駆動回路に係り、特に反転時に生じる逆起電力を吸収
させることができるモータ駆動回路に関するものであ
る。 【0002】近来、ワイヤードット式ラインプリンタの
シャトル駆動に定速度モータを備えたリニアモータが用
いられているが、定速度モータの駆動反転時に生じる起
電力が、定速度モータの発生トルクとは反対のトルクの
発生で定速性が損なわれて速度が変動するので、この起
電力を吸収する方法が望まれている。 【0003】 【従来の技術】ワイヤードット式ラインプリンタを図6
を参照して説明する。図6に示すように、複数(例えば
14個) の印字ヘッド1a,1b,─が等間隔に整列して磁性材
で板状に形成されたキャリア2に搭載されている。キャ
リア2は両端の軸3a,3b が軸受30a,30b によってスラス
ト方向に摺動自在に支持されている。 【0004】印字ヘッド1a,1b,─は図示していないが夫
々印字マグネットで駆動するワイヤーを備え、プラテン
4にセットされる印字用紙5に間隙を介して対向し、キ
ャリア2がリニアモータ6によって所定距離 (例えば30
mm) を矢印A,B方向に往復移動して、1ライン分のド
ット印字を印字ヘッド1a,1b,─で分担して印字し、図示
省略した移送機構によって印字用紙6を移送しながら印
字が継続される。 【0005】リニアモータ6は図中2点鎖線で示すよう
に、定速度モータ7aと反転モータ7bとから成り、キャリ
ア2の図において下面左右端に定速度モータのコイル8
a,8bが固定され、中央部に反転モータのコイル8cが固定
されている。 【0006】コイル8a,8b に間隙を介して定速度モータ
7aの永久磁石9aが配置され、コイル8cに間隙を介して反
転モータ7bの永久磁石9bが配置されている。また図7
(a) 及び(b) はリニアモータ6の定速度モータ7a及び反
転モータ7bの駆動回路を示す。図において、10a〜10e
はトランジスタ、11a〜11eはフライバックエネルギー
吸収用のダイオード、12a,12b は電源電圧(V) を示す。 【0007】このような構成を有するので、リニアモー
タ6の駆動を説明すると、図8(a)に示すように、左右
方向に定速度で駆動し、左右端で方向を反転する。定速
度モータ7aが動作している間は、反転モータ7bは動作し
ない。 【0008】まず、図7(a) の定速度モータ7aの右方向
駆動端子aに電圧を加えると、コイル8a,8b に矢印C方
向に電流が流れて、キャリア2は矢印A方向に定速駆動
し、左方向駆動端子bに電圧を加えると、コイル8a,8b
に矢印D方向に電流が流れて、キャリア2は矢印B方向
に定速駆動する。 【0009】この左右定速駆動の方向を反転させる時
に、図7(b)の反転モータ7bの反転駆動端子cに電圧を
加えると、コイル8cに矢印E方向に電流が流れて、キャ
リア2の移動が反転される。 【0010】図8(b) のタイムチャートにより駆動シー
ケンスを更に詳しく説明する。 (b)(1) に示すように、
右方向駆動端子aに電圧を印加して駆動が開始される
と、図示省略した速度センサによって定速駆動の速度が
検出され、遅い時は電圧印加を継続して加速する。 【0011】速過ぎの時は右方向駆動の電圧印加を停止
し、(b)(2)に示すように、左方向駆動端子bに電圧を印
加して、ブレーキを掛けて速度を抑え、速度が遅くなる
と再び右方向駆動の電圧印加を開始する。これを繰り返
して定速度に制御する。 【0012】左右方向駆動の反転位置にくると、(b)(3)
に示すように、左右方向駆動の動作が停止し、反転駆動
端子cに電圧を印加して、方向が反転する。以後は左方
向駆動端子bに電圧を印加して定速駆動が開始され、反
転前とは逆の方法で同様に速度制御される。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】上記従来方法によれ
ば、定速度モータでキャリアが移動することにより、動
作していない反転モータにフレミングの右手法則によ
り、中心に戻る方向に電磁誘導による起電力が発生す
る。これは定速度モータの力の発生方向とは逆であり、
定速度モータの効率を低下させて定速度駆動を妨げると
いう問題点がある。 【0014】即ち、図8(c) に示すように、横軸を定速
度モータの駆動によるキャリアの移動位置とし、縦軸を
反転モータのコイルに発生する起電力を電流Iとする
と、逆起電力にく電流Iは中心位置から直線的に増加す
る。これは定速度が大きい程大きく、また反転モータの
トルクが大きい程大きくなる。従って、発生する起電力
を吸収する方法が望まれている。 【0015】本発明は、定速駆動時の速度を安定させる
ことができるモータ駆動回路を提供するとを目的として
いる。 【0016】 【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理構
成図である。図において、12は電源、10はスイッチ
ング部、8はコイル、13はコイル8に並列或いは直列
に接続した起電力吸収手段である。また、本願発明のラ
インプリンタは、印字ヘッドを搭載する磁性材のキャリ
アを、キャリアに固定されている定速度でキャリアを移
動させるための定速度モータのコイルと、キャリアに固
定されている所定の反転位置でキャリアの移動方向を反
転させるための反転モータのコイルと、各コイル対応に
配置された永久磁石とを有するリニアモータによって往
復運動させて、印字を行うラインプリンタであって、定
速度モータによるキャリアの移動により反転モータのコ
イルに電磁誘導により発生する起電力を吸収する起電力
吸収手段と、キャリアの定速移動中に反転モータのコイ
ルが、反転モータのコイル対応に配置された永久磁石を
通過するときに、反転モータのコイルに起電力吸収手段
を接続し、キャリアが反転位置に到達したときに、反転
モータのコイルと起電力吸収手段とを切り離す接続切断
制御手段とを備えた構成である。 【0017】 【作用】コイル8に並列或いは直列に接続した起電力吸
収手段13を備えているので、コイル8に発生する起電力
を吸収することができ、起電力による悪影響を防止する
ことができる。即ち、定速度モータの駆動の影響で反転
モータのコイル8に電磁誘導される起電力を吸収して、
定速度モータの定速度を損なうことを防止することがで
きる。 【0018】 【実施例】図2〜図5により従来例で説明したラインプ
リンタのリニアモータに本発明を適用した一実施例を説
明する。全図を通じて同一符号は同一対象物を示す。 【0019】図2の電源電圧(V)12c及び抵抗器13aは、
図1の電源12及び起電力吸収手段13に夫々対応してい
る。図2はリニアモータ6aの反転モータ7Bの回路図を示
す。リニアモータ6aの定速度モータは、従来例の図7
(a) で説明した定速度モータ7aであるので図示省略し
た。 【0020】図において、コイル8cに並列に接続した抵
抗器13aが設けられている。また10f,10g はトランジス
タ (請求項2の切換手段に対応)、13bはトランジスタ
10fのコレクタを流れる電流の大きさを規制する抵抗器
である。 【0021】従って抵抗ON/OFF端子dに電圧を印
加すると、トランジスタ10f,10g のスイッチングにより
抵抗器13aの両端がショートされる。図3はリニアモー
タ6aの制御ブロック図で、MPU14は、プログラムRO
M15の制御プログラム及び印字情報中のモータ駆動指令
に従って、I/Oポート16を介して、定速度モータ7a及
び反転モータ7Bを制御して、キャリア2の往復移動を遂
行する。 【0022】I/Oポート16は、定速度モータ7aの右方
向駆動端子a及び左方向駆動端子bに接続し、また反転
モータ7Bの反転駆動端子c及び抵抗ON/OFF端子d
に接続されている。また図示していない速度センサから
の検出信号はI/Oポート16に入力する。 【0023】このような構成及び機能を有するので、次
に図4のタイムチャートを参照して作用を説明する。 まず、I/Oポート16からのモータ駆動指令により、
例えば定速度モータ7aの右方向駆動端子aに電圧が印加
されて、抵抗ON/OFF端子dがON状態(即ち、電
圧印加)で、キャリア2は定速度駆動を開始する。定速
度駆動中の速度制御は従来例で説明したとおりである。 【0024】キャリア2の中心、即ち、コイル8cの中
心が永久磁石9bの中心を通過するタイミングで抵抗ON
/OFF端子dがOFF(電圧印加停止)に切り換えら
れ、トランジスタ10f,10g のスイッチングがOFFにな
る。 【0025】この時、反転モータ7Bのコイル8cに電磁
誘導による起電力が発生するが、トランジスタ10gがO
FFになっているので、抵抗器13aによって起電力が吸
収される。従って定速度モータ7aの定速駆動に反転モー
タ7Bに発生した起電力の影響はなくなる。 【0026】やがて反転位置にきて、右方向駆動端子
aの電圧印加が停止されて、反転駆動端子cに電圧が印
加され、同時に抵抗ON/OFF端子dがONに切り換
えられ、トランジスタ10f,10g のスイッチングがONに
なり、反転モータ7Bが駆動する。 【0027】この時、抵抗器13aの両端がショートさ
れているので、反転モータ7Bの起電力に影響しない。 次いで反転が終了すると、反転駆動端子cの電圧印加
が停止され、左方向駆動端子bに電圧が印加されると、
キャリア2は定速度駆動を開始する。 【0028】再びコイル8cの中心が永久磁石9bの中心
を通過するタイミングで抵抗ON/OFF端子dがOF
Fに切り換えられ、トランジスタ10f,10g のスイッチン
グがOFFになる。 【0029】この時、右方向駆動時と同様に反転モー
タ7Bに電磁誘導による起電力が発生するが、トランジス
タ10gがOFFになっているので、抵抗器13aによって
起電力が吸収される。 【0030】このようにして、定速度モータ7aを駆動さ
せる時は、反転モータ7Bのコイル8cに発生する起電力が
抵抗器13aによって消費されるので、図5に示すよう
に、定速度モータ7aに駆動トルクに影響する起電力を、
従来例で説明した図8(c) との対比で明らかなように、
著しく低減させることができる。従って定速モータ7aの
効率低下を防止でき、定速度駆動を安定させることがで
きる。 【0031】また反転モータ7Bを駆動させる時は、抵抗
器13aの両端をショートさせて、反転モータ7Bによる起
電力に影響しないようにすることができ、反転モータ7B
の駆動トルクを有効に使用することができる。 【0032】上記例では、抵抗器13aをコイル8cと並列
に接続した場合を説明したが、直列に接続しても良い。
また抵抗器13aに接続及び切断の切換手段としてトラン
ジスタ10gを設けた場合を説明したが、切換手段を設け
ない方法としても良く、この場合には反転モータ7Bを駆
動させた時に若干の駆動トルクのロスが生じるので、こ
れを見込んだ駆動トルクを設定すれば良い。 【0033】また上記例では、起電力吸収手段として抵
抗器13aを使用した場合を説明したが、他の起電力吸収
手段としても良く、例えばトランスを使用しても良い。
この場合には、発熱を少なくすることができる。 【0034】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、請
求項1では、電源とスイッチング部とモータコイルとが
直列に接続されたモータ駆動回路であって、モータコイ
ルに並列若しくは直列に接続された起電力吸収手段を備
えることにより、モータコイルに発生する起電力を吸収
することができ、起電力による悪影響を防止することが
できる。例えばリニアモータにおいて、定速度モータの
駆動の影響で反転モータのモータコイルに電磁誘導され
る起電力を吸収して、定速度モータの定速度を損なうこ
とを防止することができる。 【0035】請求項2では、モータコイルと起電力吸収
手段を接続及び切断する切換手段を備えたことにより、
起電力吸収手段をモータコイルに接続したり切断したり
することができ、例えばリニアモータにおいて、定速度
モータを定速駆動させる時には反転モータのコイルに起
電力吸収手段を接続すれば、請求項1と同様の効果が得
られ、反転モータを駆動させる時には、反転モータのコ
イルから起電力吸収手段を切断することにより、反転モ
ータの起電力を有効に使用することができる。 【0036】請求項3では、起電力吸収手段を抵抗器で
構成することにより、コストの安い部品により請求項1
或いは請求項2の効果を得ることができる。という効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理構成図
【図2】 本発明の実施例を示す回路図
【図3】 実施例の制御ブロック図
【図4】 実施例のタイムチャート
【図5】 実施例の説明図
【図6】 ワイヤードット式ラインプリンタの概要を示
す平面図 【図7】 従来例を示すリニアモータの回路図 【図8】 従来例の説明図 【符号の説明】 8,8a 〜8cはコイル、 10はスイッチング部、10a〜
10gはトランジスタ、 12は電
源、12a〜12cは電源電圧(V) 、
13は起電力吸収手段、13a,13b は抵抗器、
す平面図 【図7】 従来例を示すリニアモータの回路図 【図8】 従来例の説明図 【符号の説明】 8,8a 〜8cはコイル、 10はスイッチング部、10a〜
10gはトランジスタ、 12は電
源、12a〜12cは電源電圧(V) 、
13は起電力吸収手段、13a,13b は抵抗器、
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H02P 7/00
B41J 2/515
B41J 19/30
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】印字ヘッドを搭載する磁性材のキャリア
を、キャリアに固定されている定速度でキャリアを移動
させるための定速度モータのコイルと、キャリアに固定
されている所定の反転位置でキャリアの移動方向を反転
させるための反転モータのコイルと、各コイル対応に配
置された永久磁石とを有するリニアモータによって往復
運動させて、印字を行うラインプリンタであって、 定速度モータによるキャリアの移動により反転モータの
コイルに電磁誘導により発生する起電力を吸収する起電
力吸収手段と、 キャリアの定速移動中に反転モータのコイルが、反転モ
ータのコイル対応に配置された永久磁石を通過するとき
に、反転モータのコイルに起電力吸収手段を接続し、キ
ャリアが反転位置に到達したときに、反転モータのコイ
ルと起電力吸収手段とを切り離す接続切断制御手段とを
備えたことを特徴とするラインプリンタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05302892A JP3427390B2 (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | ラインプリンタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05302892A JP3427390B2 (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | ラインプリンタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05260790A JPH05260790A (ja) | 1993-10-08 |
JP3427390B2 true JP3427390B2 (ja) | 2003-07-14 |
Family
ID=12931440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05302892A Expired - Lifetime JP3427390B2 (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | ラインプリンタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3427390B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5615490B2 (ja) * | 2008-09-26 | 2014-10-29 | 株式会社ミマキエンジニアリング | 印刷装置 |
-
1992
- 1992-03-12 JP JP05302892A patent/JP3427390B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05260790A (ja) | 1993-10-08 |
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