JP3426625B2 - コンバインの扱深さ調節装置 - Google Patents

コンバインの扱深さ調節装置

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JP3426625B2 JP30481992A JP30481992A JP3426625B2 JP 3426625 B2 JP3426625 B2 JP 3426625B2 JP 30481992 A JP30481992 A JP 30481992A JP 30481992 A JP30481992 A JP 30481992A JP 3426625 B2 JP3426625 B2 JP 3426625B2
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文男 竹村
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、脱穀部の前方がわに刈
取搬送部を設け、この刈取搬送部の縦搬送チエンによっ
て挟持搬送される穀稈の株元がわをフィ−ドチエンに受
継がせ扱室内を横送させて脱穀処理するコンバインの扱
深さ調節装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】このように、脱穀部の前方がわに刈取搬
送部を設け、この刈取搬送部の縦搬送チエンによって挟
持搬送される穀稈の株元がわをフィ−ドチエンに受継が
せ扱室内を横送させて脱穀処理するもので、その縦搬送
チエンの姿勢変更によって扱室内での扱深さを調節する
従来構成のものは、縦搬送チエンを姿勢変更させるのに
リンク等の作動によって行わせるという手段を採用して
いるからその姿勢変更が変更伝達経路における遊びの重
複により作動の正確性を欠ぎ扱深さ調節が適正なものに
ならず、また、その姿勢変更は始端部を支点がわにして
作動させるので縦搬送チエン終端部のフィ−ドチエン始
端部に対する位置関係が大きく変動し穀稈の受継作用が
円滑に行われない欠点を有している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上述
せる従来構成のものにおける欠点を除去するべく縦搬送
チエンの姿勢変更のための作動を正確なものにして扱深
さ調節が適正で迅速に行え、その扱深さ調節時及び刈り
高さの調節の際に他の部材との干渉のおそれもなくし
て、縦搬送チエンの終端部からフィ−ドチエン始端部へ
の穀稈の受継ぎを円滑なものにするとともに、その姿勢
変更手段を簡素化して部品点数を減らし重量軽減とコス
トダウンをはかるを目的として創作されたものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】この発明は前項に記載す
る目的を達成するために、脱穀部の前方がわに設ける刈
取搬送部の縦搬送チエン終端部から穀稈の株元がわをフ
ィ−ドチエンの始端部に受継がせて脱穀処理するものに
おいて、以下に記載するところの手段を講じたのであ
る。即ち、刈取搬送部の最後部に、前傾し下部がわを軸
にして前傾度を変更する刈取入力ケ−スを設け、その刈
取入力ケ−スの上部がわから該刈取入力ケ−ス内の動力
を受継いで刈取搬送部の各部に供給する刈取主ケ−スを
前下方に向け延設し、該刈取主ケ−スの上方部である後
部がわ上に、該刈取主ケ−スと略々平行に回動螺軸を架
設し、前記縦搬送チエンを終端部を支点がわにし始端部
を上下動させて稈身の挟持位置を変更するとともに、終
端部における縦搬送チエンの支持杆体の基部がわと前記
回動螺軸に螺合し軸方向に移動する調節体を連動杆によ
り連結して、扱深さを調節する構成のものにしたのであ
る。 【0005】 【作用】このように構成したので、刈取主ケ−スの上方
部である後部がわ上に架設する回動螺軸の回転により調
節体は軸方向に移動するのであって、例えば、調節体が
回動螺軸にそって後がわ即ち上向きに移動すると連動杆
を押し上げ支持杆体を介して縦搬送チエンは終端部を支
点がわにし始端部が上動するようになって刈取穀稈の稈
身に対する挟持位置を上位に変更して扱深さを浅扱きが
わにし、また、回動螺軸を逆転させると調節体は前がわ
即ち下向きに移動して連動杆を引き下げ縦搬送チエンの
始端部は下動するようになり稈身の挟持位置は下位に変
更され深扱きがわに調節されるのである。 【0006】 【実施例】以下、本発明によるコンバインの扱深さ調節
装置に関して実施例図に従って説明すると、先ず「図
6」において、(9)は走行装置(10)上に載設する
搭載台、(A)はフィ−ドチエン(2)を左側に張設し
扱胴(11)・処理胴(12)・揺動選別体(13)等
を内蔵して搭載台(9)の左側に載置する脱穀部、
(B)は分草体(14)・引起しケ−ス(15)・刈刃
(16)・スタ−形ホイル(17)・掻込ベルト(1
8)・株元搬送チエン(19)・縦搬送チエン(1)・
穂先搬送タイン(20)などからなり脱穀部(A)の前
方がわに設けられた刈取搬送部、(C)はフィ−ドチエ
ン(2)の終端部から脱穀済の藁稈を後方に搬出する排
藁チエン(21)の終端部をのぞませる排藁処理部、
(22)は操縦部、(23)は脱穀部(A)からの穀粒
を揚穀筒(24)を介して貯溜する穀粒タンクであって
操縦部(22)と穀粒タンク(23)は搭載台(9)の
右側に位置し、連続的に植立穀稈を刈取りその刈取穀稈
を株元搬送チエン(19)から縦搬送チエン(1)と穂
先搬送タイン(20)によって脱穀部(A)がわに搬送
しフィ−ドチエン(2)により挟持し扱室内を横送させ
て脱穀処理し、穀粒を穀粒タンク(23)に貯留しなが
ら脱穀済の藁稈を排藁チエン(21)により搬出して排
藁処理部(C)で処理するようになっている。なお、
(25)は穀粒タンク(23)内に貯留された穀粒を機
外適所に取出す排出オ−ガである。 【0007】また、前記の刈取搬送部(B)は「図4」
にも示すように、この刈取搬送部(B)の最後部には前
傾した刈取入力ケ−ス(3)の上部がわから前下方に向
けて刈取主ケ−ス(4)が延設され、この刈取主ケ−ス
(4)の前方がわ下端部に横出力ケ−ス(26)がT字
形に連結するとともに横出力ケ−ス(26)に刈取フレ
−ム(27)が一体的に取付けられて、刈取入力ケ−ス
(3)の下部がわ内に内蔵されたエンジン(E)から伝
動される入力軸(28)を軸にして操縦部(22)に設
ける刈取昇降レバ−(29)の操作により油圧シリンダ
−装置(図示省略)によって刈取入力ケ−ス(3)の前
傾度の変更と共に対地高さが高低変位するようになり刈
高さの調節や機体の旋回あるいは路上走行を可能にして
いる。そして、(30)(31)は前記入力軸(28)
を同一軸芯にして刈取入力ケ−ス(3)の両側部から左
側に長く右側に短く突設して受部材(32)(33)に
よって所定の位置に位置決めされた支持パイプであり、
前記刈取入力ケ−ス(3)はこの支持パイプ(30)
(31)によって支持されて前傾度が変更するのであ
る。 【0008】そして、刈取搬送部(B)の各部への動力
の供給について述べると、前記刈取入力ケ−ス(3)内
には入力軸(28)の他に中間軸(34)と出力軸(3
5)が平行に横架され平ギヤ(36)(37)(38)
によって所定回転のものが出力されて、この出力軸(3
5)から刈取主ケ−ス(4)内に内装の伝動軸(39)
に一対のベベルギヤ(40)を介して伝達され、その伝
動軸(39)から前記の引起しケ−ス(15)内を上昇
下降する引起しタイン(41)・刈刃(16)・スタ−
形ホイル(17)・掻込ベルト(18)・株元搬送チエ
ン(19)等に動力が供給されるのであるが、縦搬送チ
エン(1)と穂先搬送タイン(20)には前記の出力軸
(35)を左側方に延出し、この延出部(35a)にス
プライン嵌合する軸(42)からベベルギヤ(43)に
より回転する縦方向の駆動軸(44)の下端部で前記縦
搬送チエン(1)を回動させ、上端部で穂先搬送タイン
(20)を回行させているのである。なお、(O)は刈
取搬送部(B)の回転部分に注油するための注油タンク
で、機体の右側(操縦部がわ)の刈取側面カバ−の内が
わに予備タンクとともに2個のものが着脱自在に取付け
られ、その注油口を外側にむけて前方視で斜めの状態に
なっている。 【0009】また、「図3」と「図4」及び「図5」に
よって前記縦搬送チエン(1)と穂先搬送タイン(2
0)の支持構成について記載する。(45)は伝動ボッ
クスで、このボックス(45)内には前記軸(42)と
ベベルギヤ(43)と駆動軸(44)が内装され、駆動
軸(44)の上下端部は伝動ボックス(45)から突出
するとともに、そのボックス(45)の軸(42)がわ
にはこの軸(42)と同一軸芯の円筒体(46)の一側
がわが回動自在に嵌合し、刈取入力ケ−ス(3)がわに
は出力軸(35)の延出部(35a)を内蔵するところ
の同じ軸芯の孔部(47)を有する支持部(48)が突
設されて、この孔部(47)に前記円筒体(46)の他
側がわが挿脱自在となり、セットボルト(49)により
円筒体(46)が支持部(48)に固定され、伝動ボッ
クス(45)は円筒体(46)の周りに回動可能になっ
ている。 【0010】また、(6)は基部がわを右側方に向けた
のち上向きで前傾状態に折曲し、さらに左側方に向け戻
すとともにその先端部を基部よりも前方に位置させるよ
うに形成し、さらに、基部がわから縦搬送チエン(1)
と穂先搬送タイン(20)の上下の間における縦搬送チ
エン(1)の始端部と終端部の中途部に向けて延設して
構成するパイプ状の支持杆体であって、その基部は溶着
した取付金(50)を介して前記伝動ボックス(45)
にボルト(51)で連結され、一方の先端部には縦搬送
チエン(1)の搬送作用がわに対設する挟扼レ−ル(5
2)の支持部材(53)を取着し他方の先端部に連結板
(6c)が溶着されて、その連結板(6c)の上端面に
穂先搬送タイン(20)の回行を支持案内するケ−ス体
(54)の裏面を固着し、下端面に縦搬送チエン(1)
の回動を支持案内するガイド体(55)の上面を固着し
て、縦搬送チエン(1)とこれに対設する挟扼レ−ル
(52)および穂先搬送タイン(20)は伝動ボックス
(45)と支持杆体(6)とともに円筒体(46)の軸
芯を軸にして回動可能となって、縦搬送チエン(1)と
穂先搬送タイン(20)はその終端部を支点がわにして
始端部が上下動するのである。 【0011】そして、「図1」と「図2」に示すよう
に、前記刈取主ケ−ス(4)上で左側に偏した位置に取
付台(56)が固設され、この取付台(56)に刈取主
ケ−ス(4)と略々平行にワイパ−モ−タ(M)に連結
する回動螺軸(5)が架設され、この回動螺軸(5)に
は調節体(7)が螺合するとともに調節体(7)から垂
設する規制体(7a)が前記取付台(56)に回動螺軸
(5)の方向に穿設された長穴(57)に挿通して回動
螺軸(5)の回転により調節体(7)が軸方向に移動可
能になっている。(58)と(59)は調節体(7)の
移動時規制体(7a)の接触によってワイパ−モ−タ
(M)の回転を停止する上動リミットスイッチと下動リ
ミットスイッチである。なお、ワイパ−モ−タ(M)は
扱室入口に装備する長短稈検出センサ−(図示省略)の
検出によって起動するようになっている。 【0012】また、前記の支持杆体(6)の基部がわに
は連結金(6a)を介して一体化したア−ム(6b)が
形成されていて、このア−ム(6b)と前記調節体
(7)が連動杆(8)により連動連結されることによっ
てワイパ−モ−タ(M)の起動による回動螺軸(5)の
回転で移動する調節体(7)の動作により前記のように
縦搬送チエン(1)と穂先搬送タイン(20)は一緒に
上下動し縦搬送チエン(1)は株元搬送チエン(19)
によって後送されてくる穀稈の稈身に対する挟持位置を
変更し扱深さを調節するようになっている。 【0013】これによって、例えば、長短稈検出センサ
−が長稈であることを検出するとその検出によってワイ
パ−モ−タ(M)は起動して回動螺軸(5)により調節
体(7)は回動螺軸(5)にそい上向きの仮想線(イ)
に示すように移動して連動杆(8)を押し上げ支持杆体
(6)と伝動ボックス(45)を円筒体(46)の軸芯
を軸にして回動させるようになり、縦搬送チエン(1)
と穂先搬送タイン(20)は終端部を支点がわにし始端
部が上動するようになって縦搬送チエン(1)の刈取穀
稈の稈身に対する挟持位置を上位に変更しフィ−ドチエ
ン(2)の始端部に受継がせて扱深さを浅扱きがわに
し、また、長短稈検出センサ−が短稈であることを検出
することによってワイパ−モ−タ(M)は逆転し調節体
(7)は下向きに移動して連動杆(8)を引き下げ縦搬
送チエン(1)と穂先搬送タイン(20)の始端部は下
動するようになり稈身の挟持位置は下位に変更され深扱
きがわに調節される。 【0014】 【発明の効果】本発明による扱深さ調節装置は以上詳述
したように、脱穀部(A)の前方がわに設ける刈取搬送
部(B)の縦搬送チエン(1)終端部から穀稈の株元が
わをフィ−ドチエン(2)の始端部に受継がせて脱穀処
理するものにおいて、前記刈取搬送部(B)の最後部
、前傾し下部がわを軸にして前傾度を変更する刈取入
力ケ−ス(3)を設け、その刈取入力ケ−ス(3)の上
部がわから該刈取入力ケ−ス(3)内の動力を受継いで
刈取搬送部(B)の各部に供給する刈取主ケ−ス(4)
を前下方に向け延設し、該刈取主ケ−ス(4)の上方部
である後部がわ上に、該刈取主ケ−ス(4)と略々平行
に回動螺軸(5)を架設し、前記縦搬送チエン(1)を
終端部を支点がわにし始端部を上下動させて稈身の挟持
位置を変更するとともに、終端部における縦搬送チエン
(1)の支持杆体(6)の基部がわと前記回動螺軸
(5)に螺合し軸方向に移動する調節体(7)を連動杆
(8)により連結して、扱深さを調節する構成にしたこ
とを特徴とするものであるから、縦搬送チエン(1)は
終端部を支点がわにして始端部が上下動し扱深さの調節
がなされるから、縦搬送チエン(1)の終端部とフィ−
ドチエン(2)始端部との位置関係の変動が少なく穀稈
の受継作用が円滑になるばかりでなく、刈取主ケ−ス
(4)の後部がわ上に架設した回動螺軸(5)に螺合す
る調節体(7)の軸方向の移動に連動する連動杆(8)
によって縦搬送チエン(1)は終端部を支点がわにして
始端部を上下動させ扱深さを調節するので、縦搬送チエ
ン(1)の姿勢変更のための作動は正確になって扱深さ
の調節が適正に行われるとともに、調節体(7)の移動
量が小で大幅な調節ができて調節が迅速となり、その姿
勢変更手段は簡素化されて部品点数は減少し重量の軽減
とともにコストダウンされる。しかも、前傾し下部がわ
を軸にして前傾度を変更する刈取入力ケ−ス(3)の上
部がわから前下方に向け延設した刈取主ケ−ス(4)の
後部がわ上に架設する回動螺軸(5)によって調節がな
されるから、扱深さ調節時及び刈り高さの調節の際に他
の部材との干渉のおそれもない。
【図面の簡単な説明】 【図1】扱深さ調節装置の側面図である。 【図2】同装置の平面図である。 【図3】「図6」の矢印P方向からの図である。 【図4】刈取搬送部の刈取入力ケ−ス周辺内部構造図で
ある。 【図5】縦搬送チエン部分の平面図である。 【図6】コンバイン全体を示す側面図である。 【符号の説明】 A 脱穀部 B 刈取搬送部 1 縦搬送チエン 2 フィ−ドチエン 3 刈取入力ケ−ス 4 刈取主ケ−ス 5 回動螺軸 6 支持杆体 7 調節体 8 連動杆
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−207707(JP,A) 特開 平2−100613(JP,A) 実開 平4−24418(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01D 61/00 A01D 67/00 A01D 34/24

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 脱穀部(A)の前方がわに設ける刈取搬
    送部(B)の縦搬送チエン(1)終端部から穀稈の株元
    がわをフィ−ドチエン(2)の始端部に受継がせて脱穀
    処理するものにおいて、前記刈取搬送部(B)の最後部
    、前傾し下部がわを軸にして前傾度を変更する刈取入
    力ケ−ス(3)を設け、その刈取入力ケ−ス(3)の上
    部がわから該刈取入力ケ−ス(3)内の動力を受継いで
    刈取搬送部(B)の各部に供給する刈取主ケ−ス(4)
    を前下方に向け延設し、該刈取主ケ−ス(4)の上方部
    である後部がわ上に、該刈取主ケ−ス(4)と略々平行
    に回動螺軸(5)を架設し、前記縦搬送チエン(1)を
    終端部を支点がわにし始端部を上下動させて稈身の挟持
    位置を変更するとともに、終端部における縦搬送チエン
    (1)の支持杆体(6)の基部がわと前記回動螺軸
    (5)に螺合し軸方向に移動する調節体(7)を連動杆
    (8)により連結して、扱深さを調節する構成にしたこ
    とを特徴とするコンバインの扱深さ調節装置。
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