JP3426256B2 - ポリエステル繊維の染色法 - Google Patents
ポリエステル繊維の染色法Info
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- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B67/00—Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
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- C09B67/0041—Blends of pigments; Mixtured crystals; Solid solutions mixtures containing one azo dye
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステル繊維の染色
法に関するものであり、詳しくは、ポリエステル繊維を
水性媒体中アルカリ性域において吸尽染色する場合、分
散染料の分散安定性を向上し、染色時の再現性を向上さ
せる染色法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ポリエステル繊維の染色加工は一般に水
性媒体中酢酸又は酢酸/酢酸ソーダ等の緩衝剤等を用い
て弱酸性(pH5程度)で実施されている。しかしなが
ら、近年、省エネルギー,省力化の追求,弱酸性域の染
色におけるポリエステルオリゴマー析出に起因するトラ
ブル(ターリング,粉ふき)の防止,紡糸,紡績,織布
等の工程で使用される油剤,糊剤に起因する染色加工へ
の弊害を無くすためのアリカリ性での精練処理を染色加
工と同浴で行う等の観点から、染色加工を水性媒体中ア
ルカリ性域(pH8〜pH10程度)で行う方法が提案
され(例えば、特開平2−229283号)実用化され
てきている。 【0003】しかし、アルカリ性域で染色加工を行う場
合には従来の弱酸性域の染色加工では考えられなかった
新たなトラブルが生じてきた。具体的には、高い分散安
定性を必要とするチーズ染色機やビーム染色機等で染色
加工する際、酸性条件での染色に比べて染料の分散性が
劣り、不均染等のトラブルの発生があり、染色の再現性
が不十分である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 本発明はポリエステ
ルオリゴマー析出に起因するトラブルを回避し、精練と
染色を同浴で行う等のアルカリ染色の特徴を維持したま
ま、従来の弱酸性域での染色と同等の優れた分散安定性
を実現する方法を提供するものである。本発明者等は上
記事情に鑑み、ポリエステル繊維のみを分散染料を用い
て水性媒体中、アルカリ性域で吸尽染色する際の染料の
分散安定性を改良し、再現性良く染色を行う方法につい
て鋭意検討した結果、染浴中に硫酸ナトリウムを2〜3
0g/L存在させることにより良好な結果が得られるこ
とを見出し、本発明に到達した。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ポリエ
ステル繊維のみを分散染料を用いて水性媒体中、アルカ
リ性域で吸尽染色するに当たり、染浴中に硫酸ナトリウ
ムを2〜30g/L存在させることを特徴とするポリエ
ステル繊維のみの染色法に存する。以下、本発明を更に
詳細に説明する。 【0006】本発明は染料として分散染料だけを用いる
染色法を対象とするもので、この分散染料としては、特
に限定されないが、特にアルカリの作用により分解しや
すいモノアゾ系、ジスアゾ系等のアゾ系分散染料及び染
料構造中にアルカリ性雰囲気で加水分解を受けやすい置
換基、例えばアセチルアミノ基、芳香環に置換したシア
ノ基及び−OCO−R基(但しRはC1 - 3 のアルキル
基又はフェニル基)等を有するアントラキノン、フタロ
シアニン、銅ホルマザン、キノフタロン等の分散染料が
挙げられ、特に、アゾ系染料が有利に使用される。かか
る染料としては、例えば次の(a)〜(d)の染料が挙
げられる。 (a)下記式〔I〕に於てX1 及びX3 がCl,X2 が
NO2 ,Y1 及びY2 がH,R1 がC2 H4 CN,R2
がC2 H4 OCOCH3 である染料(オレンジ) (b)下記式〔I〕に於てX1 がCN,X2 がNO2 ,
X3 ,Y1 及びY2 がH,R1 がC2 H5 ,R2 がC2
H4 CNである染料(ルビン) (c)下記式〔I〕に於てX1 及びX2 がNO2 ,X3
がBr,Y1 がOC2 H 5 ,Y2 がNHCOCH3 ,R
1 及びR2 がC2 H5 である染料(ネービーブルー) 【0007】 【化1】 【0008】 【化2】 【0009】染色法としては、水性媒体からの吸尽染色
法であり、本発明では染色浴のpHがアルカリ性域であ
ることが前提であり、そのpH条件としては、8〜1
0.5の範囲が適している。すなわち、通常の分散染料
を用いる染色法は弱酸性域で実施することが常識である
が、本発明においてはアルカリ性域での染色のみを対象
とするものである。 【0010】pHの調整用薬剤については特に限定され
ないが、例えば、苛性ソーダ、苛性カリ、ソーダ灰、重
曹等の無機アルカリやトリエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン等の有機アルカリが用いられる。本発明で
は、かかるアルカリ性域でポリエステル繊維のみを吸尽
染色するに当たり、染浴に硫酸ナトリウムを2〜30g
/l存在させることを必須の要件とする。 【0011】 【0012】 硫酸ナトリウムを染浴に積極的に添加し
ない通常のポリエステル繊維の染色に於ても、多量に分
散染料を使用した場合には染料の合成に起因する若干量
の硫酸ナトリウム等の無機塩が染料に混入することがあ
るが、この場合、染浴中の無機塩濃度は著しく小さく、
例えば、分散染料を多量に使用した場合に到達する様な
例えば0.1g/l程度(染料20%o.w.f、浴比
1:10,染料中の無機塩5%の場合)では、無機塩が
全て硫酸ナトリウムであるとしても染料の分散性が良好
でない。又、100g/l以上の場合は、更に、効果の
向上が認められず、むしろ取扱いに際し量が多く作業性
を低下させることになる。 【0013】尚、本発明の染色に当っては、通常、公知
の分散剤及び均染剤を使用するが、その種類並びに使用
量は一般的な染色法の場合と変ることはない。また、本
発明では、例えば、グリシン、アラニン、グルタミン酸
及びこれらの誘導体などのアルカリ染色安定剤を併用す
るのが好ましい。この使用量は、通常、染色浴当り0.
02〜4g/l程度である。 【0014】本発明染色法は、ポリエステル繊維のみを
対象とするものであり、ポリエステル繊維からなる糸、
編物、織物等に適用できる。染色条件としては、前述の
如く、アルカリ性域で通常、ポリエステル繊維の染色に
適用できる加圧下温度120〜140℃が採用できる。
ポリエステル繊維の染色をアルカリ性域で行った場合、
染料の分散性が低下しトラブルが発生するが、本発明に
よれば染色浴に硫酸ナトリウムを2〜30g/l存在さ
せた場合には分散染料の分散性低下が起こらず、良好に
染色することができる。 【0015】かかる硫酸ナトリウムの作用についての詳
細は不明であるが酸性域に比べアルカリ性域では染色初
期段階での分散染料の水への可溶化量が大きい為染料の
単分子化状態での凝集が起き易く分散性低下につながる
と推定されるが、硫酸ナトリウムを使用することにより
分散染料の水への可溶化を防ぎ分散性低下を防止してい
るものと考えられる。 【0016】 【実施例】 以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例により何等限定される
ものではない。 実施例1〜3、比較例1〜6及び参考例 前記式〔I〕 に於てX1,X3,Y1及びY2が、H、X2
がNO2、R1がC2H4CN,R2がC2H4OCO−ph
(phはフェニル)である染料〔A〕、 前記式〔I〕
に於て、X1及びX3が、Cl、X2がNO2、Y1及びY2
がH、R1がC2H5、R2がC2H4CNである染料
〔B〕、下記構造式〔C〕の染料を、〔A〕:〔B〕:
〔C〕=3:5:2(重量比)で混合した分散染料混合
物(オレンジ)を被染物に対して4重量%となる様に使
用し、染色助剤としてアニオン系界面活性剤(Disp
ersogen P−liquid、ヘキスト社製、商
品名)2g/l、及び表1に記載の無機塩を表1に記載
の量使用し、又、表1に記載のpH調整剤を使用してp
Hを9.5に調整し、ポリエステルテトロントップ(東
レ株式会社製)を浴比1:25でダイオメーター試験機
(東洋理化工業(株)社製)を用いて染色し、分散性の
評価を行った。 【0017】 【化3】 【0018】又、分散性評価の参考として、従来一般に
ポリエステル繊維の染色に採用されている条件(酢酸及
び酢酸ナトリウムによりpH5.0に調整)とした以外
は上記と同様にして染浴を調整、染色し、分散性の評価
を行った。結果を表1に示す。 【0019】 【表1】 【0020】尚、評価は次の通りに行なった。ダイオメ
ーター試験機で染浴を80℃に昇温し、ここで内圧3k
g/cm2 、流量250ml/分に調整し、内圧を3k
g/cm2 に保ちながら2.5℃/分で昇温し、130
℃で25分染色を実施する。その間の最低流量及び染色
後のテトロントップの凝集・タールを各々評価し、結果
を下記基準に従って級数で表わした。級数の数字が大き
い程分散性が良好であることを示す。 <最低流量と評価> 250〜230ml/min:5級 230〜160 :4級 160〜100 :3級 100〜 40 :2級 40〜 0 :1級 <凝集・タールの評価> 全くなし :5級 僅か認められる:4級 少しあり :3級 多い :2級 著しく多い :1級 表1から明らかな様に無機塩を使用せず、アルカリ性で
染色した比較例1〜3では分散性が1級と不良であるの
に対し、実施例1〜8では無機塩を存在させることによ
りアルカリ性での染色であっても分散性が改善されてい
る。又、従来の通常のポリエステル繊維の染色条件であ
るpH5.0で染色した場合(参考例)と同等又はそれ
に近い分散性が得られている。 【0021】 【発明の効果】 本発明の染色法はアルカリ性域での染
色であることから、ポリエステルオリゴマー析出に起因
するトラブルを回避し、精練と染色を同浴で行うことが
可能である。しかも染色浴中に硫酸ナトリウムを2〜3
0g/l存在させることによりアルカリ性域で行われて
いるポリエステル繊維のみの染色を分散染料の分散不良
を防止し再現よく染色することができる。
法に関するものであり、詳しくは、ポリエステル繊維を
水性媒体中アルカリ性域において吸尽染色する場合、分
散染料の分散安定性を向上し、染色時の再現性を向上さ
せる染色法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ポリエステル繊維の染色加工は一般に水
性媒体中酢酸又は酢酸/酢酸ソーダ等の緩衝剤等を用い
て弱酸性(pH5程度)で実施されている。しかしなが
ら、近年、省エネルギー,省力化の追求,弱酸性域の染
色におけるポリエステルオリゴマー析出に起因するトラ
ブル(ターリング,粉ふき)の防止,紡糸,紡績,織布
等の工程で使用される油剤,糊剤に起因する染色加工へ
の弊害を無くすためのアリカリ性での精練処理を染色加
工と同浴で行う等の観点から、染色加工を水性媒体中ア
ルカリ性域(pH8〜pH10程度)で行う方法が提案
され(例えば、特開平2−229283号)実用化され
てきている。 【0003】しかし、アルカリ性域で染色加工を行う場
合には従来の弱酸性域の染色加工では考えられなかった
新たなトラブルが生じてきた。具体的には、高い分散安
定性を必要とするチーズ染色機やビーム染色機等で染色
加工する際、酸性条件での染色に比べて染料の分散性が
劣り、不均染等のトラブルの発生があり、染色の再現性
が不十分である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 本発明はポリエステ
ルオリゴマー析出に起因するトラブルを回避し、精練と
染色を同浴で行う等のアルカリ染色の特徴を維持したま
ま、従来の弱酸性域での染色と同等の優れた分散安定性
を実現する方法を提供するものである。本発明者等は上
記事情に鑑み、ポリエステル繊維のみを分散染料を用い
て水性媒体中、アルカリ性域で吸尽染色する際の染料の
分散安定性を改良し、再現性良く染色を行う方法につい
て鋭意検討した結果、染浴中に硫酸ナトリウムを2〜3
0g/L存在させることにより良好な結果が得られるこ
とを見出し、本発明に到達した。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ポリエ
ステル繊維のみを分散染料を用いて水性媒体中、アルカ
リ性域で吸尽染色するに当たり、染浴中に硫酸ナトリウ
ムを2〜30g/L存在させることを特徴とするポリエ
ステル繊維のみの染色法に存する。以下、本発明を更に
詳細に説明する。 【0006】本発明は染料として分散染料だけを用いる
染色法を対象とするもので、この分散染料としては、特
に限定されないが、特にアルカリの作用により分解しや
すいモノアゾ系、ジスアゾ系等のアゾ系分散染料及び染
料構造中にアルカリ性雰囲気で加水分解を受けやすい置
換基、例えばアセチルアミノ基、芳香環に置換したシア
ノ基及び−OCO−R基(但しRはC1 - 3 のアルキル
基又はフェニル基)等を有するアントラキノン、フタロ
シアニン、銅ホルマザン、キノフタロン等の分散染料が
挙げられ、特に、アゾ系染料が有利に使用される。かか
る染料としては、例えば次の(a)〜(d)の染料が挙
げられる。 (a)下記式〔I〕に於てX1 及びX3 がCl,X2 が
NO2 ,Y1 及びY2 がH,R1 がC2 H4 CN,R2
がC2 H4 OCOCH3 である染料(オレンジ) (b)下記式〔I〕に於てX1 がCN,X2 がNO2 ,
X3 ,Y1 及びY2 がH,R1 がC2 H5 ,R2 がC2
H4 CNである染料(ルビン) (c)下記式〔I〕に於てX1 及びX2 がNO2 ,X3
がBr,Y1 がOC2 H 5 ,Y2 がNHCOCH3 ,R
1 及びR2 がC2 H5 である染料(ネービーブルー) 【0007】 【化1】 【0008】 【化2】 【0009】染色法としては、水性媒体からの吸尽染色
法であり、本発明では染色浴のpHがアルカリ性域であ
ることが前提であり、そのpH条件としては、8〜1
0.5の範囲が適している。すなわち、通常の分散染料
を用いる染色法は弱酸性域で実施することが常識である
が、本発明においてはアルカリ性域での染色のみを対象
とするものである。 【0010】pHの調整用薬剤については特に限定され
ないが、例えば、苛性ソーダ、苛性カリ、ソーダ灰、重
曹等の無機アルカリやトリエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン等の有機アルカリが用いられる。本発明で
は、かかるアルカリ性域でポリエステル繊維のみを吸尽
染色するに当たり、染浴に硫酸ナトリウムを2〜30g
/l存在させることを必須の要件とする。 【0011】 【0012】 硫酸ナトリウムを染浴に積極的に添加し
ない通常のポリエステル繊維の染色に於ても、多量に分
散染料を使用した場合には染料の合成に起因する若干量
の硫酸ナトリウム等の無機塩が染料に混入することがあ
るが、この場合、染浴中の無機塩濃度は著しく小さく、
例えば、分散染料を多量に使用した場合に到達する様な
例えば0.1g/l程度(染料20%o.w.f、浴比
1:10,染料中の無機塩5%の場合)では、無機塩が
全て硫酸ナトリウムであるとしても染料の分散性が良好
でない。又、100g/l以上の場合は、更に、効果の
向上が認められず、むしろ取扱いに際し量が多く作業性
を低下させることになる。 【0013】尚、本発明の染色に当っては、通常、公知
の分散剤及び均染剤を使用するが、その種類並びに使用
量は一般的な染色法の場合と変ることはない。また、本
発明では、例えば、グリシン、アラニン、グルタミン酸
及びこれらの誘導体などのアルカリ染色安定剤を併用す
るのが好ましい。この使用量は、通常、染色浴当り0.
02〜4g/l程度である。 【0014】本発明染色法は、ポリエステル繊維のみを
対象とするものであり、ポリエステル繊維からなる糸、
編物、織物等に適用できる。染色条件としては、前述の
如く、アルカリ性域で通常、ポリエステル繊維の染色に
適用できる加圧下温度120〜140℃が採用できる。
ポリエステル繊維の染色をアルカリ性域で行った場合、
染料の分散性が低下しトラブルが発生するが、本発明に
よれば染色浴に硫酸ナトリウムを2〜30g/l存在さ
せた場合には分散染料の分散性低下が起こらず、良好に
染色することができる。 【0015】かかる硫酸ナトリウムの作用についての詳
細は不明であるが酸性域に比べアルカリ性域では染色初
期段階での分散染料の水への可溶化量が大きい為染料の
単分子化状態での凝集が起き易く分散性低下につながる
と推定されるが、硫酸ナトリウムを使用することにより
分散染料の水への可溶化を防ぎ分散性低下を防止してい
るものと考えられる。 【0016】 【実施例】 以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例により何等限定される
ものではない。 実施例1〜3、比較例1〜6及び参考例 前記式〔I〕 に於てX1,X3,Y1及びY2が、H、X2
がNO2、R1がC2H4CN,R2がC2H4OCO−ph
(phはフェニル)である染料〔A〕、 前記式〔I〕
に於て、X1及びX3が、Cl、X2がNO2、Y1及びY2
がH、R1がC2H5、R2がC2H4CNである染料
〔B〕、下記構造式〔C〕の染料を、〔A〕:〔B〕:
〔C〕=3:5:2(重量比)で混合した分散染料混合
物(オレンジ)を被染物に対して4重量%となる様に使
用し、染色助剤としてアニオン系界面活性剤(Disp
ersogen P−liquid、ヘキスト社製、商
品名)2g/l、及び表1に記載の無機塩を表1に記載
の量使用し、又、表1に記載のpH調整剤を使用してp
Hを9.5に調整し、ポリエステルテトロントップ(東
レ株式会社製)を浴比1:25でダイオメーター試験機
(東洋理化工業(株)社製)を用いて染色し、分散性の
評価を行った。 【0017】 【化3】 【0018】又、分散性評価の参考として、従来一般に
ポリエステル繊維の染色に採用されている条件(酢酸及
び酢酸ナトリウムによりpH5.0に調整)とした以外
は上記と同様にして染浴を調整、染色し、分散性の評価
を行った。結果を表1に示す。 【0019】 【表1】 【0020】尚、評価は次の通りに行なった。ダイオメ
ーター試験機で染浴を80℃に昇温し、ここで内圧3k
g/cm2 、流量250ml/分に調整し、内圧を3k
g/cm2 に保ちながら2.5℃/分で昇温し、130
℃で25分染色を実施する。その間の最低流量及び染色
後のテトロントップの凝集・タールを各々評価し、結果
を下記基準に従って級数で表わした。級数の数字が大き
い程分散性が良好であることを示す。 <最低流量と評価> 250〜230ml/min:5級 230〜160 :4級 160〜100 :3級 100〜 40 :2級 40〜 0 :1級 <凝集・タールの評価> 全くなし :5級 僅か認められる:4級 少しあり :3級 多い :2級 著しく多い :1級 表1から明らかな様に無機塩を使用せず、アルカリ性で
染色した比較例1〜3では分散性が1級と不良であるの
に対し、実施例1〜8では無機塩を存在させることによ
りアルカリ性での染色であっても分散性が改善されてい
る。又、従来の通常のポリエステル繊維の染色条件であ
るpH5.0で染色した場合(参考例)と同等又はそれ
に近い分散性が得られている。 【0021】 【発明の効果】 本発明の染色法はアルカリ性域での染
色であることから、ポリエステルオリゴマー析出に起因
するトラブルを回避し、精練と染色を同浴で行うことが
可能である。しかも染色浴中に硫酸ナトリウムを2〜3
0g/l存在させることによりアルカリ性域で行われて
いるポリエステル繊維のみの染色を分散染料の分散不良
を防止し再現よく染色することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭56−144277(JP,A)
特開 昭61−47887(JP,A)
特開 昭61−28084(JP,A)
特開 平1−118679(JP,A)
特開 平2−229283(JP,A)
特開 平1−192885(JP,A)
特開 昭63−264986(JP,A)
特公 昭48−42274(JP,B1)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
D06P 3/54
D06P 3/82
D06P 1/673
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ポリエステル繊維のみを分散染料を用い
て水性媒体中、アルカリ性域で吸尽染色するに当たり、
染浴中に硫酸ナトリウムを2〜30g/L存在させるこ
とを特徴とするポリエステル繊維のみの染色法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14354191A JP3426256B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | ポリエステル繊維の染色法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14354191A JP3426256B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | ポリエステル繊維の染色法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04370280A JPH04370280A (ja) | 1992-12-22 |
JP3426256B2 true JP3426256B2 (ja) | 2003-07-14 |
Family
ID=15341153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP14354191A Expired - Fee Related JP3426256B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | ポリエステル繊維の染色法 |
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---|---|---|---|---|
JP2004332148A (ja) * | 2003-05-07 | 2004-11-25 | Tango Orimono Kogyo Kumiai | ポリエステル系繊維製品の藍染め方法 |
-
1991
- 1991-06-14 JP JP14354191A patent/JP3426256B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH04370280A (ja) | 1992-12-22 |
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