JP3426113B2 - 往復動ピストン機構 - Google Patents

往復動ピストン機構

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JP3426113B2
JP3426113B2 JP20706697A JP20706697A JP3426113B2 JP 3426113 B2 JP3426113 B2 JP 3426113B2 JP 20706697 A JP20706697 A JP 20706697A JP 20706697 A JP20706697 A JP 20706697A JP 3426113 B2 JP3426113 B2 JP 3426113B2
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速美 真下
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株式会社日本ソフトウエア・アプローチ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、往復動ピストン内
燃機関、コンプレッサ、ポンプ等に利用可能な往復動ピ
ストン機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】往復動ピストン内燃機関は一般に、シリ
ンダ内を直線的に往復動するピストンと、ピストンピン
を介して一端がピストンに回動自在に取り付けられるコ
ンロッド(コネクティングロッド)と、コンロッドの他
端に回動自在に取り付けられるクランクシャフトとによ
ってすべり子クランク機構として構成され、コンロッド
を介して伝わるピストンの直線的な往復運動を回転運動
に変換する。
【0003】この従来の往復動ピストン内燃機関の場合
は、ピストンを上下動させるに際しコンロッドがピスト
ンの往復動方向に対し揺動傾斜するため、ピストンに燃
焼圧縮力、慣性力等による不均一な側圧がかかり、これ
が機械的振動及び騒音の大きな要因となっている。ま
た、回転軸(出力軸)に加わる荷重及び偶力が釣り合っ
ていないことが、騒音発生の一因となっているだけでな
く、摩擦損失が大きくなって、機械効率を悪化させる原
因となっている。
【0004】これらの振動及び騒音、機械効率の悪さ等
の問題は、内燃機関と入出力軸が逆となるコンプレッ
サ、ポンプ等の装置においても起こることである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の往復動ピストン
内燃機関、コンプレッサ、ポンプ等には上述したような
欠点があったので、本発明はそのような欠点のない、即
ち、振動及び機械的騒音がほとんど発生せず、摩擦損失
が少なくて機械効率がよく、しかもコンパクトに構成で
きる往復動ピストン内燃機関、コンプレッサ、ポンプ等
に利用可能な往復動ピストン機構を提供することを課題
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、相関的に逆方
向に円弧状に移動する少なくとも一対のピストンの動作
を、質量及び揺動回転半径の等しい左右部分を有する揺
動ア−ムを介して揺動型回転運動に変換した後、前記揺
動型回転運動の回転動力を二手に均等に分けてリンク機
構に伝達し、前記リンク機構に組み込まれた回転軸の回
転に変換して出力することを特徴とする往復動ピストン
機構、を以て上記課題を解決した。
【0007】上記手段においては、ピストン側圧が全く
発生しないので、振動及び機械的騒音がほとんど発生し
ない。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
依拠して説明する。先ず、図1乃至図3に示された実施
形態について説明する。この実施形態はピストンの動き
が円弧軌道をなすことを特徴とするものである。図中4
1、41aが円弧ピストンで、円弧状のシリンダ−4
2、42a内を円弧状に往復動する。円弧ピストン4
1、41aは、質量及び揺動半径が等しくなるようにさ
れる。円弧ピストン41、41aには円弧状に湾曲する
コンロッド43、43aが固定され、コンロッド43、
43aの下端部は、それぞれ揺動ア−ム45の端部に固
定される。
【0009】揺動ア−ム45は左右対称形で、その中心
部に設置された揺動回転軸46に軸支され、円弧ピスト
ン41、41aの動きに従って往復型回転運動をする揺
動ア−ム45の左右部分の質量及び揺動半径は等しくな
るようにされる。揺動ア−ム45の動きはそのまま揺動
回転軸46に伝達される。なお、図示した例では円弧ピ
ストンは2対設置されているが(図2参照)、これに限
られる訳ではなく、更に多数対にしたり、あるいは、1
対とする場合もある。
【0010】第1揺動回転軸46にはリンク機構が取り
付けられ、そのリンク機構を介して第1揺動回転軸46
の回転動力が均等に振り分けられる。即ち、第1揺動回
転軸46にコンロッド等の動力振分手段53、54が設
置され、第1揺動回転軸46を挾んで第2揺動回転軸4
9及び第3揺動回転軸50が対設され、以て第1揺動回
転軸46の揺動回転動作が、第2揺動回転軸49及び第
3揺動回転軸50に振り分け伝達される。
【0011】第2揺動回転軸49には1又は複数の第1
揺動ア−ム55が設置され、第1揺動ア−ム55の端部
に第1連結材56が回動自在に取り付けられる。そし
て、第1連結材56の他端部は、回転軸(出力軸)57
に設けた回転軸クランクア−ム57aに偏心的に回動自
在に取り付けられる。
【0012】一方、第3揺動回転軸50にも1又は複数
の揺動ア−ム58が設置され、揺動ア−ム58の端部に
第2連結材59が回動自在に取り付けられる。そして、
第2連結材59の他端部は、回転軸57の回転軸クラン
クア−ム57aに、第1連結材56の取付位置と対称的
配置にて回動自在に取り付けられる。
【0013】この構成において、左右の円弧ピストン4
1、41a及び揺動ア−ム45の質量及び揺動半径の長
さを等しくし、且つ、重心を揺動軸の中心とすることに
より、円弧ピストン41、41aが往復円弧運動を行う
に伴って、揺動回転軸46に揺動運動が得られる。その
場合、揺動ア−ム58の左右で発生する燃焼圧縮力、慣
性力、遠心力による揺動軸荷重は発生しない。
【0014】次いで、揺動回転軸46の揺動運動が回転
軸57の回転運動に変換される。即ち、揺動回転軸46
の揺動回転動力は、動力振分手段53、54を介して第
2揺動回転軸49と第3揺動回転軸50とに振り分け伝
達され、第1連結材56及び第2連結材59を介して回
転軸57の回転運動に変換される。その際、回転軸57
の左右で発生する回転軸荷重と回転軸偶力とを完全に釣
り合わせることができる(図3参照、図3においてCは
回転軸荷重、Fは揺動トルク、Rはコンロッドに加わる
力、Tは回転軸トルク、Kは揺動軸荷重である。)。
【0015】図4乃至図6に示す実施形態は上記実施形
態を更にコンパクト(特に上下方向)な構成としたもの
で、そこにおいては、上記実施形態同様の円弧ピストン
41、41a、コンロッド43、43a及び揺動ア−ム
45が配備され(図示した例では2組)、揺動ア−ム4
5の揺動軸の中程に、揺動支持ア−ム61が1又は複数
(図示した例では2)固定状態に取り付けられる。揺動
支持ア−ム61の両端部には、それぞれコンロッド6
2、62aが回動自在に取り付けられる。
【0016】コンロッド62、62aの他端は、それぞ
れ円板クランク63、63aに偏心的に連結され、以て
揺動ア−ム45の揺動軸を軸に四節機構が対称的に構成
される。円板クランク63、63aの回転軸にはそれぞ
れ駆動ギア64、64aが取り付けられ、各駆動ギア6
4、64aは出力軸たる回転軸65に設置された被動ギ
ア66に噛合し、これを回転駆動する。
【0017】この構成の場合、揺動ア−ム45の揺動軸
に生ずる揺動回転動力は、揺動支持ア−ム61を介して
コンロッド62側とコンロッド62a側とに振り分け伝
達され、それぞれ円板クランク63、63aの回転運動
に変換される。そして、円板クランク63、63aの回
転運動は直接駆動ギア64、64aに伝達され、合成さ
れて被動ギア66並びにこれと一体となった回転軸65
を回転駆動する。
【0018】この構成の場合も左右で発生する燃焼圧縮
力、慣性力、遠心力による揺動軸荷重は発生せず、ま
た、左右で発生する回転軸荷重と回転軸偶力を完全に釣
り合わせることが可能となる(図6参照、図6における
符号は図3の場合と同じ。)。
【0019】上記いずれの実施形態においても、出力軸
たる回転軸を入力軸として回転動力を反対に伝達するこ
ととすることにより、種々の圧縮機関やポンプ等に利用
することが可能となる。
【0020】
【発明の効果】本発明は上述した通りであって、本発明
に係る往復動ピストン機構によれば、ピストン側圧が無
くなるためにピストン部における振動、騒音、摩擦損失
を大幅に減少させて機械効率を高めることができ、燃
料、電力、潤滑オイルの消費を少なくすることが可能と
なり、また、燃焼圧縮力、慣性力を釣り合わせているの
で、燃焼圧縮力振動、慣性力振動を抑制して、低振動・
低騒音機関を実現することができ、更に往復直線運動を
直接に回転運動に変換しないので、回転軸クランク部に
発生するトルクが均一になり、回転軸クランク部にねじ
り振動が発生しないという効果がある。
【0021】また、円弧ピストン等の往復質量を従来の
40パ−セント以下に設計することが可能となり、以て
出力性能を大幅に向上させることが可能となる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の一例を示す正面図であ
る。
【図2】 本発明の実施形態の一例を示す平面図であ
る。
【図3】 本発明の実施形態の一例におけるクランク部
の動作図である。
【図4】 本発明の実施形態の第2の例を示す正面図で
ある。
【図5】 本発明の実施形態の第2の例を示す平面図で
ある。
【図6】 本発明の実施形態の第2の例におけるクラン
ク部の動作図である。
【符号の説明】
41 円弧ピストン 41a 円弧ピストン 45 揺動ア−ム 46 揺動回転軸 47 リンク機構 61 揺動支持アーム 62 コンロッド 62a コンロッド 63 円板クランク 63a 円板クランク 64 駆動ギア 64a 駆動ギア

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相関的に逆方向に円弧状に移動する少な
    くとも一対のピストンの動作を、質量及び揺動回転半径
    の等しい左右部分を有する揺動ア−ムを介して揺動型回
    転運動に変換した後、前記揺動型回転運動の回転動力
    振分手段によって二手に均等に分けてリンク機構に伝達
    し、前記リンク機構に組み込まれた回転軸の回転に変換
    して出力することを特徴とする往復動ピストン機構。
  2. 【請求項2】前記振分手段が、前記揺動アームの揺動軸
    に固定された少なくとも一対のコンロッドである請求項
    1に記載の往復動ピストン機構。
  3. 【請求項3】前記振分手段が、前記揺動アームの揺動軸
    に固定され、両端にコンロッドが取り付けられた1又は
    複数の揺動支持アームである請求項1に記載の往復動ピ
    ストン機構。
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JP20706697A JP3426113B2 (ja) 1996-07-18 1997-07-16 往復動ピストン機構
US09/081,075 US6334423B1 (en) 1997-07-16 1998-05-19 Reciprocating piston engine and its link mechanism

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JP21900096 1996-07-18
JP8-219000 1996-07-18
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JPH1089002A JPH1089002A (ja) 1998-04-07
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KR100863067B1 (ko) 2006-09-30 2008-10-13 박영복 동력변환전달장치
KR101527916B1 (ko) * 2014-09-23 2015-06-16 김수호 진동하는 진동축과 회전하는 크랭크축이 서로 연결되어 작동되는 내연기관
CN105443694A (zh) * 2015-12-19 2016-03-30 重庆泽田汽车部件有限责任公司 单侧驻留往复传动机构

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