JP3425460B2 - アキシャル型電子部品挿入装置 - Google Patents

アキシャル型電子部品挿入装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リード線を有する電子
部品を基板の部品穴に自動的に挿入する電子部品自動挿
入機における電子部品の挿入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のアキシャル型電子部品挿入装置
は、次のように構成されている。図6〜図8に示すよう
に、挿入する電子部品1のリード線径に応じて電子部品
のリード線2の延出方向(A1 ,A2 )に移動する保持
レバー3と、保持レバー3を取りつけるためのブロック
4と、保持レバー3にピッチ方向に広くなる方向(A1
方向)に力を加えているばね5と、保持レバー3により
保持された電子部品1のリード線2を成形時に規制しか
つ基板6の部品穴7までリード線2をガイドする溝8を
有する挿入ガイド9と、基板6の部品穴7に電子部品1
のリード線2を挿入するプッシャー10を有する構成と
なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電子部品1のリード線
2を成形する際には、図9の(a)のようにプッシャー
10と保持レバー3でリード線2を保持された状態で図
10の(a)に示すように成形動作が行われる。しか
し、従来の装置ではプッシャー10と保持レバー3の隙
間Xが一定であって、隙間Xをリード線2の太いリード
線径に設定した場合、太いリード線径の電子部品1の場
合には、リード線2がプッシャー10と保持レバー3の
間にしっかりと保持された状態で成形動作を行えるが、
細いリード線径の際には、図10の(a)のようにプッ
シャー10と保持レバー3の隙間でリード線2が保持さ
れず、成形動作時にリード線2が上方向Bに逃げてしま
い図10の(b)のような成形状態になってしまう。
【0004】また、保持レバー3は、通常、ピッチ方向
に広くなる方向(A1 方向)にばね力が働いており、太
い線径を成形する際は図9の(b)のように成形による
力でリード線2自身が保持レバー3をばね力に反して内
側方向(A2 方向)に動作させるため、リード線2が挿
入ガイド9と保持レバー3の間でしごかれてリード線2
を傷つけることがあった。
【0005】本発明は、リード線径の異なる電子部品に
対して一定した成形ができるアキシャル型電子部品挿入
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のアキシャル型電
子部品挿入装置は、電子部品本体から延出する一対のリ
ード線(12,12)を有するアキシャル型電子部品
(11)を、基板(14)の部品穴(15,15)に挿
入する装置であって、前記部品穴(15,15)のピッ
に応じた間隔に配置された一対の挿入ガイド(17)
と、前記一対の挿入ガイド(17)の内側に配設され先
端の上面が前記アキシャル型電子部品(11)の一対の
リード線(12,12)を下方から支持する一対の保持
レバー(13,13)と、前記一対の挿入ガイド(1
7,17)の内側に配設され先端と前記一対の保持レバ
ー(13,13)の前記上面とでアキシャル型電子部品
(11)の前記一対のリード線(12,12)を挟持す
るプッシャー(18)とからなり、一対の保持レバー
(13,13)の前記上面とプッシャー(18)の前記
先端との間隔が広がるに従って保持レバー(13,1
3)の相互間の間隔が小さくなるように揺動可能に一対
の前記保持レバー(13,13)の基端部を支持すると
ともに、ばね(21)によって一対の前記保持レバー
(13,13)を、前記プッシャー(18)の先端との
間隔が小さくなり保持レバー(13,13)の相互間の
間隔が大きくなる方向に付勢し、前記保持レバー(1
3,13)とでアキシャル型電子部品(11)の前記リ
ード線(12,12)を挟持した前記プッシャー(1
8)に対して前記挿入ガイド(17,17)を前記基板
(14)の側に摺動させ、前記ばね(21)の付勢に抗
して保持レバー(13,13)の前記先端を移動させて
前記電子部品のリード線を成形し、さらに、電子部品の
前記リード線を挟持している状態の前記保持レバー(1
3,13)と前記プッシャー(18)を一対の前記挿入
ガイド(17,17)に対して前記基板(14)の側に
摺動させて電子部品の前記リード線を基板(14)の部
品穴(15,15)に挿入するよう構成したことを特徴
とする。
【0007】
【作用】本発明は、上記したアキシャル型電子部品挿入
装置によって、リード線径の異なる電子部品に対しても
一定の形状に成形を行うことが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明のアキシャル型電子部品挿入装
置の一実施例を図1〜図5に基づいて説明する。
【0009】図1〜図3は本発明の電子部品挿入装置を
示す。電子部品11のリード線12を成形時に下から保
持しかつ電子部品11のリード線12の径に応じて電子
部品11のリード線延出方向(C方向)および挿入動作
方向(D方向)の合成方向(E方向)に移動する保持レ
バー13は、基端部13aが、E方向に沿ってブロック
19に形成されている凹部19aに挿入されて、ブロッ
ク19の孔19bと保持レバー13の孔13bとブロッ
ク19の孔19cとにわたってピン20を差し込んで、
保持レバー13は図2の(a)(b)に示すようにピン
20を揺動支点としてE方向に自在である。
【0010】なお、保持レバー13の穴13cとブロッ
ク19の穴19dの間には、圧縮ばね21が介装されて
おり、保持レバー13は圧縮ばね21によってE方向と
逆方向に力を付勢されている。17は挿入ガイドで、保
持レバー13により保持された電子部品11のリード線
12を成形時に規制しかつ基板14の部品穴15までリ
ード線12をガイドする溝16を有している。18はプ
ッシャーで、成形された電子部品11を押し出して基板
14の部品穴15に電子部品11のリード線12を挿入
する。
【0011】このように構成したため、リード線径が細
い場合と太い場合は、それぞれ次のようにして成形され
る。なお、通常アキシャル型電子部品のリード線径はφ
0.4mm〜φ0.8mmであるため、ここでは細い線
径をφ0.4mm、太い線径をφ0.8mmとして説明
する。
【0012】図4はリード線径が細い場合(φ0.4m
m)を表している。図4の(a)(b)は、電子部品1
1のリード線12を成形する前の状態を示したものであ
る。ここで、図4(b)のように保持レバー13とプッ
シャー18との隙間は0.4mmであり、φ0.4mm
のリード線12がちょうどしっかりと保持される隙間と
なっている。次に挿入ガイド17がD方向に摺動するこ
とによって電子部品11のリード線12が図4の(c)
に示すように成形される。このとき挿入ガイド17の溝
16の深さは0.4mmとし、保持レバー13は圧縮ば
ね21により付勢されているため、この保持レバー13
はピン20を支点に揺動はせず、リード線12はちょう
ど直角に成形されることになる。
【0013】リード線径が太い場合(φ0.8mm)
は、次のようにして成形される。図5の(a)(b)
は、電子部品11のリード線12を成形する前の状態を
示したものである。プッシャー18の位置は先に説明し
た図4(a)(b)と同じであるが、線径が太くなった
分(φ0.8mm−φ0.4mm=0.4mm)だけ保
持レバー13の位置がピン20を支点に揺動し、保持レ
バー13は挿入動作方向(D方向)に0.4mm移動し
たことになる。すると保持レバー13は電子部品11の
リード線延出方向(C方向)にも0.4mm移動したこ
とになる。次に挿入ガイド17がD方向に摺動すること
によって電子部品11のリード線12が図5の(c)の
ように成形される。ここで保持レバー13は先に説明し
た線径φ0.4mmのときより線径の増加分だけリード
線12の延出方向(C方向)に移動した後で成形された
ことになるため、リード線12を挿入ガイド17と保持
レバー13の間でしごいて傷つけることもなく、細い線
径のときと同様にリード線12はちょうど直角に成形さ
れることになる。
【0014】上記の実施例では、保持レバー13の基端
部をブロック19の凹部19aによって両側から挟み込
んでピン20で枢支したが、ブロック19に設けた凸部
を保持レバー13の基端部に形成された前記凹部19a
と同様の凹部によって挟み込んでピン20で枢支し、保
持レバー13とブロック19の間に同様に圧縮ばねを介
装して構成することもできる。
【0015】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、部品穴の
ピッチと同一ピッチに電子部品のリード線を成形する挿
入ガイドと、電子部品のリード線を成形時に下から保持
する保持レバーと、成形後に電子部品のリード線を部品
穴に押し込むプッシャーとからなり、成形するリード線
の線径に応じて保持レバーが電子部品のリード線延出方
向および挿入動作方向に移動し、リード線径の異なる電
子部品に対しても一定した形状の成形を行うことが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアキシャル型電子部品挿入装置の一実
施例の要部の分解斜視図である。
【図2】同実施例の保持レバーの支持構造と保持レバー
の移動の様子を表す分解斜視図である。
【図3】図1のG−G′矢視図である。
【図4】同実施例における線径φ0.4mm時の成形前
後の説明図である。
【図5】同実施例における線径φ0.8mm時の成形前
後の説明図である。
【図6】従来の電子部品挿入装置の成形前の状態図であ
る。
【図7】図6のH−H′矢視図である。
【図8】同従来例の電子部品挿入装置の成形後の状態図
である。
【図9】同従来例の電子部品挿入装置でリード線径が太
い電子部品の成形後の状態図である。
【図10】同従来例の電子部品挿入装置でリード線径が
細い電子部品の成形後の状態図である。
【符号の説明】
11 電子部品 12 リード線 13 保持レバー 14 基板 15 部品穴 16 溝 17 挿入ガイド 18 プッシャー 19 ブロック 20 ピン 21 圧縮ばね C 電子部品のリード線延出方向 D 電子部品の挿入動作方向 E リード線延出方向Cと挿入動作方向Dとの合成
方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−47900(JP,A) 特開 昭63−261800(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 13/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子部品本体から延出する一対のリード線
    を有するアキシャル型電子部品を、基板の部品穴に挿入
    する装置であって、 前記部品穴のピッチに応じた間隔に配置された一対の挿
    入ガイドと、 前記一対の挿入ガイドの内側に配設され先端の上面が前
    記アキシャル型電子部品の一対のリード線を下方から支
    持する一対の保持レバーと、 前記一対の挿入ガイドの内側に配設され先端と前記一対
    の保持レバーの前記上面とでアキシャル型電子部品の前
    記一対のリード線を挟持するプッシャーとからなり、 一対の保持レバーの前記上面とプッシャーの前記先端と
    の間隔が広がるに従って保持レバーの相互間の間隔が小
    さくなるように揺動可能に一対の前記保持レバーの基端
    部を支持するとともに、ばねによって一対の前記保持レ
    バーを、前記プッシャーの先端との間隔が小さくなり保
    持レバーの相互間の間隔が大きくなる方向に付勢し、 前記保持レバーとでアキシャル型電子部品の前記リード
    線を挟持した前記プッシャーに対して前記挿入ガイドを
    前記基板の側に摺動させ、前記ばねの付勢に抗して保持
    レバーの前記先端を移動させて前記電子部品のリード線
    を成形し、 さらに、電子部品の前記リード線を挟持している状態の
    前記保持レバーと前記プッシャーを一対の前記挿入ガイ
    ドに対して前記基板の側に摺動させて電子部品の前記リ
    ード線を基板の部品穴に挿入するよう構成した アキシャ
    ル型電子部品挿入装置。
  2. 【請求項2】前記保持レバーが、前記挿入ガイドの前記
    基板の側への摺動によって、電子部品のリード線延出方
    向と挿入方向との合成方向に移動するように構成した請
    求項1記載のアキシャル型電子部品挿入装置。
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