JP3425454B2 - 感熱孔版原紙用薄葉紙 - Google Patents

感熱孔版原紙用薄葉紙

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱孔版印刷用原紙にも
ちいる薄葉紙に関し、更に詳しくは感熱孔版印刷におけ
る印刷仕上がり性の改良ならびに原紙の印刷耐久性、す
なわち耐刷性を高度化することを可能にする薄葉紙を提
供するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱孔版原紙にもちいられている薄葉紙
としては、こうぞ、みつまた、マニラ麻などの天然繊維
から抄造したいわゆる和紙やレーヨン、ビニロン、ポリ
エステル、ナイロンなどの再生繊維や合成繊維を紙状に
抄造したもの、あるいは天然繊維と再生繊維、合成繊維
とを混合して抄造した混抄紙がある。本用途向け薄葉紙
は高い透気性とろ水性が要求されるため、通常坪量5〜
20g/m2 、密度0.2〜0.5g/cm3 のものが
もちいられ、かつ温度あるいは湿度の変化による寸法変
化や機能低下を押さえるため樹脂加工が施される。樹脂
加工にもちいられる合成樹脂としては、たとえば、特公
昭55−47997では比較的低分子量のポリ酢酸ビニ
ル樹脂、酢酸ビニルとアクリル酸エステルあるいはエチ
レンとの共重合体、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポ
リビニルブチラール樹脂、塩化ビニリデンと塩化ビニル
あるいはアクリロニトリルとの共重合体樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、SBR、NBR等の合成ゴムが、特開昭61−
254396にはエポキシ化ポリアミドポリアミン樹
脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムア
ルデヒド樹脂が、特開平1−271293にはウレタン
樹脂、エポキシ樹脂を使用することが開示されている。
さらに、特開平5−112084には活性水素基を持つ
水分散型合成樹脂とアジリジン化合物との組合せが開示
されている。
【0003】そして、このような薄葉紙に接着剤を介し
て2〜3ミクロン程度の熱可塑性あるいは熱収縮性のフ
ィルム、たとえばポリエステルフィルムなどがラミネー
トされて感熱孔版原紙が製造される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】感熱孔版原紙に求めら
れる性能の中で特に重要な課題となっているのが、印刷
耐久性の向上と初期印刷仕上がり性である。印刷耐久性
は一枚の原紙で印刷可能な枚数を尺度とするが、それが
多いほど効率的で、低コストとなる。また、初期印刷仕
上がり性は、印刷ドラムに製版された原稿を巻き付け、
印刷開始した1枚目から数枚目までの被印刷物の仕上が
り具合いを尺度とするが、それが1枚目から良いほど印
刷の効率化、コストダウンにつながる。
【0005】感熱孔版印刷では水性インキを使用し繰り
返し印刷されるため、原紙の印刷耐久性は原紙に用いら
れている薄葉紙の湿潤引張り強さに大きく依存すること
が明らかにされている。また、印刷仕上がり性を向上さ
せるためには、原紙に用いられている薄葉紙の水性イン
キに対する濡れ性が良いことが好ましい。薄葉紙の湿潤
引張り強さはもちいる合成樹脂の付着量とその性質に依
存する。合成樹脂付着量を高めて湿潤引張り強さを向上
させることは可能であるが、その場合に薄葉紙の透気度
やろ水性を著しく損ない、そのことは印刷品質を大きく
低下させることになる。印刷品質を低下させない樹脂付
着量は薄葉紙重量の20%以下、好ましくは15%以下
であるが、従来の樹脂加工では上記の二律背反の要求を
満たすことができなかった。また、薄葉紙の水性インキ
に対する濡れ性は、薄葉紙に含有させる樹脂の親水性に
影響されると推定された。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、検討を重
ねた結果、特定の水分散型合成樹脂と特定の化合物の配
合物をもちいることで従来の感熱孔版原紙にもちいる薄
葉紙の性能を向上させることができることを見いだし、
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は;薄葉
紙に、活性水素基含有水分散型アクリル系ポリマー成分
と、活性水素基含有水分散型ウレタン系ポリマー成分と
の合計量100重量部(固形分)に対し、エポキシ化合
物0.5〜20重量部が添加された混合物が、前記薄葉
紙重量に対して5〜15重量パーセントの割合で含有さ
れてなる感熱孔版原紙用薄葉紙に関するものである。
【0007】本発明に用いられる薄葉紙の坪量は坪量5
〜15g/m2 の範囲のものが好ましい。坪量が5g/
2 より軽いと、印刷耐久性が低く好ましくなく、また
坪量が15g/m2 より重いと、インキの通過を著しく
損ない画像性が悪くなるので好ましくない。さらに好ま
しくは、坪量8〜13.5g/m2 であり、かつ密度
(坪量÷厚さ)が0.25〜0.40g/cm3 であ
る。この範囲では、画像性は鮮明で優れている。紙の抄
造にあたっては、通常使用される分散剤や粘剤、消泡
剤、剥離剤、紙力増強剤、サイズ剤、帯電防止剤等の配
合をしても良い。
【0008】本発明における活性水素基含有水分散型ア
クリル系ポリマー成分と、活性水素基含有水分散型ウレ
タン系ポリマー成分は、それぞれのポリマーの水分散型
合成樹脂、すなわちラテックスを常法に従って調製して
から所定の割合で混合した水分散型合成樹脂とすること
が好便であるが、水分散型ウレタン系ポリマー存在下で
アクリル系ポリマーを合成したり、あるいは水分散型ア
クリル系ポリマー存在下でウレタン系ポリマーを合成す
ることによって調整してもよい。
【0009】本発明に用いられる活性水素基含有アクリ
ル系ラテックスとして代表的なものとしては、エチレン
系不飽和単量体あるいは共役ジオレフィン系単量体から
乳化重合によって合成されたものがある。エチレン系不
飽和単量体の例としては、メチル−、エチル−、n−プ
ロピル−、イソプロピル−、n−ブチル−、イソブチル
−、tert−ブチル、n−アミル−、イソアミル−、
ヘキシル−、シクロヘキシル−、オクチル−、2−エチ
ルヘキシル−、ノニル−、デシル−、ラウリル−などの
アルキル基をもつ各種(メタ)アクリル酸エステル類、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、らく酸ビニル、バー
サティック酸ビニルなどの各種ビニルエステル類、メチ
ルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビ
ニルエーテルなどの各種ビニルエーテル類、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリルなどの各種シアン化ビニル
類、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、クロルスチレン、ビニルトルエンなどの各種芳香族
ビニル単量体類、ジビニルベンゼン、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレー
トなどの各種多官能単量体類、グリシジル(メタ)アク
リレート、アリルグリシジルエーテルなどの各種グリシ
ジル基含有単量体類およびエチレン、塩化ビニル、塩化
ビニリデンなどを挙げることができ、また共役ジオレフ
ィン系単量体の例としては、ブタジエン、イソプレン、
2−クロル−1、3−ブタジエン、クロロプレンなどを
挙げることができる。
【0010】これらエチレン系単量体および/または共
役ジオレフィン単量体から水分散型アクリル系ポリマー
を製造する方法は通常の乳化重合、すなわち界面活性剤
と重合開始剤の存在下に単量体をラジカル重合させるこ
とによるもので、もちいられる界面活性剤や重合開始
剤、その他の各種重合調整剤ならびに重合方法について
は当技術分野では周知のことである。なお、乳化重合に
おいては使用する界面活性剤の量をできるだけ少なくす
ることが薄葉紙の湿潤引張り強さを向上させる上で好ま
しい。しかし、界面活性剤の使用を少なくすることはし
ばしば乳化重合安定性を損なうことが多く、その問題を
回避する方法としては、通常の界面活性剤に代えてスル
ホン酸塩基やポリオキシエチレン基のような親水基と
(メタ)アクリロイル基やアリル基のようなエチレン性
二重結合を併せもつ化合物、いわゆる反応性界面活性剤
をもちいる方法、あるいはメタクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチルなどのような比較的親水
性の単量体にカルボキシル基含有単量体を4〜10重量
%程度含ませ、かつメルカプタン類などの連鎖移動剤に
よって比較的低分子量としたラテックスを性能を低下さ
せない範囲の界面活性剤をもちいて調製した後、加熱下
でアンモニアやジメチルエタノールアミンのような有機
アミン類をもちいて粒子を細分散化させる、いわゆるコ
ロイダルディスパージョン法などが有用である。
【0011】上記水分散型ポリマーを製造するに当たっ
て、その成分に活性水素基含有成分を含ませることが本
発明の目的を達成するために必須である。活性水素基と
しては、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、アミド基
などが代表的であり、これらの活性水素基を含有する成
分としての単量体は例えば、(メタ)アクリル酸、イタ
コン酸、フマール酸、マレイン酸などの各種カルボキシ
ル基含有単量体、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの各種水酸基
含有単量体、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレートのアミン付加物な
どの各種アミン基含有単量体、(メタ)アクリルアミ
ド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、N−メチロ
ール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミドなどの各種アミド基含有単量体があ
る。これらの中でも特にカルボキシル基と水酸基を含有
する単量体が水分散体としての安定性が良好なものを得
ることができ、もっとも好ましくもちいられる。
【0012】これら活性水素基含有成分のポリマー中へ
の導入は、前記した活性水素基含有成分としての単量体
をエチレン系単量体および/または共役ジオレフィン系
単量体とともに重合することによっておこなわれ、その
仕込み単量体としては全単量体に対して1〜15重量%
含ませることが必要で、1重量%未満では所望の湿潤引
張り強さを発揮させることができず、また15重量%を
超えた場合には、合成樹脂水分散体としての粘度が高く
なり過ぎ、樹脂加工操作ができなくなる問題を発生す
る。その好ましい量としては2〜10重量%である。
【0013】一方、活性水素基含有ウレタン系ラテック
スとして代表的なものとしては、ポリエーテル系、ポリ
エステル系、ポリカーボネート系などの各種ウレタンラ
テックスでジメチロールプロピオン酸のような活性水素
基含有成分を導入したものが用いられる。本発明に於い
ては、アクリル系ポリマー成分とウレタン系ポリマー成
分とを併用することが重要である。アクリル系ポリマー
を加熱架橋して得られた樹脂は一般に靭性が高く、比較
的疎水性であるため、湿潤時の引っ張り強さが割合高
い。一方、ウレタン系ポリマーを加熱架橋して得られた
樹脂は一般に剛性が高く、比較的親水性である。従っ
て、本発明の目的を達成せんとするためには、アクリル
系ポリマー成分とウレタン系ポリマー成分の両者の特徴
を効果的に発揮させることがポイントである。好ましい
態様としては、アクリル系ポリマー成分とウレタン系ポ
リマー成分とをあらかじめ所定の割合で混合したものが
用いられる。
【0014】アクリル系ポリマー成分とウレタン系ポリ
マー成分との混合比率は、各々のポリマー単独の特性
(強度、親水性等)に応じて適宣選択すればよいが、湿
潤引っ張り強さを大きくするために比較的アクリル系ポ
リマー成分の割合が多い方が好ましい。好適に用いられ
るアクリル系ポリマー成分とウレタン系ポリマー成分と
の混合比率は、90/10(固形分重量比)〜51/4
9であり、特に好ましいのは80/20〜60/40の
混合比である。ブレンド比が、90/10<アクリル/
ウレタン≦100/0の場合は親水性が比較的低いため
に、初期印刷仕上がり性に劣る。また、ブレンド比が0
/100≦アクリル/ウレタン<51/49の場合は湿
潤引っ張り強さが低下し、その結果耐刷性が劣る。
【0015】次に本発明の目的を達成するためには、前
記アクリル系ポリマー成分とウレタン系ポリマー成分の
合計量100重量部(固形分)に対しエポキシ化合物
0.5〜20重量部を混合させることが必要である。そ
の量が0.5重量部未満では性能を発揮することは不可
能であり、20重量部を越えて混合した場合はポリマー
混合液の安定性に悪影響を及ぼし、かつコスト高であ
る。
【0016】エポキシ化合物は、通常市販の水溶性ある
いは水分散型のものが使用できる。エポキシ化合物の種
類としては、ソルビタン系、グリセリン系、ビスフェノ
ール系等のグリシジル化合物が使用できるが、水分散型
合成樹脂が含有する活性水素基との反応性、架橋反応後
の樹脂特性から考えて、ソルビタン系のポリグリシジル
エーテルが好適に用いられる。
【0017】薄葉紙の樹脂加工は、薄葉紙に前記水分散
型合成樹脂とエポキシ化合物とからなる混合物を含浸あ
るいはグラビアロール等で塗布するのが好ましい。樹脂
の薄葉紙に対する付着量は薄葉紙重量に対して5〜15
重量%が好ましく、5重量%未満では所定の引っ張り強
さが得られず、また15重量%を越えると、薄葉紙の開
口部に樹脂皮膜が多数形成し、インキの通過を著しく損
ない印刷仕上がり性を低下させる。
【0018】樹脂を塗布した後は、常法に従い、熱風乾
燥機あるいは熱ロールで乾燥させる。乾燥温度は、90
〜200℃が好適である。
【0019】
【実施例】つぎに実施例と比較例により本発明の効果を
具体的に説明するが、本発明の適用範囲が以下の実用例
のみに限定されるものではない。例中の部および%は重
量基準である。なお、各例で調製した薄葉紙の引張り強
さ、親水性の評価、初期印刷仕上がり性の評価は以下の
方法で行った。
【0020】薄葉紙の引張り破断強さ(JIS P−8
113及びP−8135)の評価;抄紙方向(縦)の強
度で、乾燥条件および湿潤条件で測定した。乾燥条件
は、試験片を恒温(22℃)恒湿(相対湿度66%)で
24時間静置したものであり、湿潤条件はさらにその条
件で静置後試験片を15℃の水中に20分浸漬したもの
である。単位:Kg/15mm幅 親水性の評価;接触角計(協和界面科学社製:CA−D
型)を使用し、薄葉紙に水滴を滴下した時の水滴の、図
1におけるr(底辺の1/2の長さ)とh(液滴の高
さ)を測定し、ついでtanθ1 を算出し、接触角θ=
2θ1 より接触角を求めた。同様にして3ヶ所測定し、
その平均を値とした。
【0021】初期印刷仕上がり評価;薄葉紙を印刷機
(リコー社製:VT−3300)の印刷ドラムに巻き付
けて固定した後、通常の印刷方法と同様の方法で20枚
印刷を行った。各々の被印刷物に印刷された黒ベタ部の
所定の場所5ヶ所について、カラー濃度計(大日本スク
リーン社製:DM−400)を使用してOD値を測定
し、平均値を算出した。
【0022】実施例および比較例で使用する「薄葉紙の
調製」;マニラ麻をアルカリ蒸解し、水洗後、水で濃度
3%に希釈して、ビーターにて濾水度18゜SR(JI
SP−8121)に叩解して得られたもの80部と、ポ
リエステル繊維(2デニール、繊維長さ:3mm)20
部と配合し、均一に混合し、これにエポキシ化ポリアミ
ドポリアミン樹脂を繊維に対して2%となるように水溶
液にしてさらに均一に混合し、これを紙料として円網式
抄紙機にて湿式抄紙法により坪量9.5g/m2 、厚さ
32μm、密度0.297g/cm3 の薄葉紙を抄造し
た。これを使用して、以下の樹脂加工試験に供した。
【0023】実施例及び比較例で使用する「塗工液の調
製」;以下の方法によってアクリル系ポリマー成分とし
てのアクリル系ラテックスを調製した。かくはん機、原
料添加装置、温度計を取り付けた耐圧反応容器に、水1
200部、「エレミノールJS−2」(アルキルアリル
スルホコハク酸ソーダの39%水溶液;三洋化成(株)
製品)15部、「エマルゲン920」(ポリオキシエチ
レンフェニルエーテル;花王(株)製品)の25%水溶
液20部、水酸化ナトリウムの10%水溶液2.5部お
よび表1に示した組成の単量体混合物200部を入れ昇
温した。80℃になった時点で過硫酸アンモニウムの2
%水溶液40部を添加し、1時間保持した。つぎに同一
組成の単量体混合物800部と、「エレミノールJS−
2」15.8部、「エマルゲン920」の25%水溶液
20部、水酸化ナトリウムの10%水溶液5部および過
硫酸アンモニウムの2%水溶液110部の混合水溶液と
を一定流量で2時間かけて添加した。その後さらに1時
間80℃に保って重合を完成させた。40℃に冷却後、
25%のアンモニア水を添加してpHを8.5に調整し
た後、325#(メッシュ)の金網でろ過し、さらに合
成樹脂濃度が40%になるように水希釈した。かくして
得られたアクリル系ラテックスを以下の試験に供した。
【0024】
【実施例1〜2】前記の「塗工液の調製」で得た表1ア
クリルAに、表2に示した種類と量のウレタン系ポリマ
ー成分、エポキシ化合物を均一に混合した後、濃度12
%になるように水希釈した塗工液を調製した。この塗工
液をグラビアコーターを用いて前記の「薄葉紙の調製」
で調製した薄葉紙を樹脂加工した。樹脂付着量は薄葉紙
に対して10%一定になるように塗工条件を調製した。
なお、乾燥は、140℃×2秒の条件で行った。以上の
条件は後述する比較例の場合も同様である。
【0025】かくして得た薄葉紙の強度、親水性、初期
印刷仕上がり性の結果を表3に示す。強度、初期印刷仕
上がり性ともに目標水準を達成した。
【0026】
【実施例3】アクリルAにかえて表1アクリルBを用い
た以外は実施例1と同様にして感熱孔版原紙用薄葉紙を
得た。実施例1と同様にして評価した結果を表3に示
す。特に湿潤引っ張り強さは従来にない高い水準を示し
た。
【0027】
【実施例4】エポキシ架橋剤Cにかえて架橋剤Dを使用
した以外は実施例1と同様にして薄葉紙を得た。実施例
1と同様にして評価した結果を表3に示す。強度、初期
印刷仕上がり性ともに目標水準を達成した。
【0028】
【比較例1】表1のアクリルA、ウレタンHおよびエポ
キシ架橋剤Cとを80/20/0の割合で混合し、濃度
12%になるように水希釈した塗工液を調製した。この
塗工液をグラビアコーターを使用して、前記の「薄葉紙
の調製」で調製した薄葉紙を樹脂加工した。樹脂付着量
は薄葉紙に対して10%一定になるように塗工条件を調
整した。なお、乾燥は140℃×2秒の条件で行った。
かくして得た薄葉紙の評価結果を表5に示す。
【0029】特に湿潤強度が小さく、目標水準の性能に
達しなかった。
【0030】
【比較例2〜4】表1のアクリルA、アクリルB、ウレ
タンHおよびエポキシ架橋剤Cを、それぞれ表4に示し
た量均一に混合した後、濃度12%になるように水希釈
した塗工液を調製した。この塗工液をグラビアコーター
を使用して、前記の「薄葉紙の調製」で調製した薄葉紙
を樹脂加工した。樹脂付着量は薄葉紙に対して10%一
定になるように塗工条件を調整した。なお、乾燥は14
0℃×2秒の条件で行った。かくして得た薄葉紙の評価
結果を表5に示す。架橋剤が少ないと、湿潤強度が小さ
く、目標水準の性能に達しなかった。また、アクリルラ
テックスの比率が90を越えると、初期印刷仕上がり性
が劣る。さらに、アクリルラテックスの比率が51を下
回ると、湿潤強度が小さく、目標水準に達成しなかっ
た。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【発明の効果】本発明により、これまでの合成樹脂では
得られなかった高い水準の湿潤引張り強さと初期印刷仕
上がり性とをもつ感熱孔版原紙用薄葉紙が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接触角の測定方法を示す図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 1/24 102

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄葉紙に、活性水素基含有水分散型アク
    リル系ポリマー成分と、活性水素基含有水分散型ウレタ
    ン系ポリマー成分とを併用し、活性水素基含有水分散型
    アクリル系ポリマー成分と、活性水素基含有水分散型ウ
    レタン系ポリマー成分との合計量100重量部(固形
    分)に対し、エポキシ化合物0.5〜20重量部が添加
    された混合物が、前記薄葉紙重量に対して5〜15重量
    パーセントの割合で含有されてなる感熱孔版原紙用薄葉
    紙。
  2. 【請求項2】 アクリル系ポリマー成分とウレタン系ポ
    リマー成分との混合比率が90/10(固形分重量比)
    から51/49までの範囲であることを特徴とする請
    求項1記載の感熱孔版原紙用薄葉紙。
  3. 【請求項3】 エポキシ化合物がソルビタンポリグリシ
    ジルエーテルであることを特徴とする請求項1記載の感
    熱孔版原紙用薄葉紙。
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