JP3424795B2 - ドアハーネスの配索構造 - Google Patents

ドアハーネスの配索構造

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JP3424795B2 JP19694197A JP19694197A JP3424795B2 JP 3424795 B2 JP3424795 B2 JP 3424795B2 JP 19694197 A JP19694197 A JP 19694197A JP 19694197 A JP19694197 A JP 19694197A JP 3424795 B2 JP3424795 B2 JP 3424795B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のド
アから車体側にかけてプロテクタを介してワイヤハーネ
スを配索するドアハーネスの配索構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図5は、実開平2−97830号公報に
記載された従来のドアハーネスの配索構造を示すもので
ある。この構造は、自動車の観音開き式のバックドア等
に適用され、ワイヤハーネス30を車体31側からヒン
ジ部32内を通してドア33側に配索したものである。
【0003】ヒンジ部32は上側の筒状部34と下側の
筒状部35とを備え、上側の筒状部34はアーム36を
介して車体31側に連結し、下側の筒状部35はアーム
37を介してドア33側に連結している。上下の筒状部
34,35は軸38で回動自在に連結されている。
【0004】各アーム36,37にはワイヤハーネス挿
通用の樋状プロテクタ39,40が設けられ、一方のプ
ロテクタ39から筒状部34,35内を経て他方のプロ
テクタ40へワイヤハーネス30が挿通されている。筒
状部34,35もプロテクタとして作用する。筒状部3
4,35内でワイヤハーネス30はコイル状に屈曲され
て、ドア33の開閉に伴うワイヤハーネス30の引張を
吸収可能としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構造にあっては、プロテクタ39,40,35内部
に雨水等が溜り、その水が車体31やドア33の内部に
流入してショート等の原因となるという懸念があった。
また、ワイヤハーネス30の引張力を吸収するために、
筒状部34,35内にコイル状にワイヤハーネス30を
配索することで、カールコード等の特殊な回路体が必要
となったり、配索に手間がかかったりするという問題も
あった。
【0006】本発明は、上記した点に鑑み、プロテクタ
からドアや車体内への水の浸入を防止すると共に、特殊
な回路体が不要で配索も容易なドアハーネスの配索構造
を提供することを特徴とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ドア端部の基板からドアヒンジにかけて
樋状プロテクタを設け、該ドアヒンジに筒状プロテクタ
を回動自在に設け、ワイヤハーネスをドアから該基板と
該樋状プロテクタと該筒状プロテクタとを経て車体側へ
配索するドアハーネスの配索構造において、前記樋状プ
ロテクタが、前記基板から下向きに傾斜して該基板より
も低く延びる傾斜部と、該傾斜部から屈曲して前記筒状
プロテクタに続く水平部とで構成され、該傾斜部の底壁
と該水平部の底壁とに水抜き孔が設けられ、該筒状プロ
テクタが該水平部よりも高く突出し、前記ワイヤハーネ
スが該水平部から該筒状プロテクタ内の回動中心軸に沿
って上向きに真直に配索されたことを特徴とする(請求
項1)。前記筒状プロテクタの上部にキャップが前記車
体とは独立して回動自在に設けられ、前記ワイヤハーネ
スが該キャップから導出され、且つ該キャップに固定さ
れることも有効である(請求項2)。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の一例
を図面を用いて詳細に説明する。図1の如く、ドア(回
転体)1側にワイヤハーネス2が水平に配索(配線)さ
れ、ドア1の端部1aでほぼ直角な基板3に続いてい
る。基板3には樋状(断面凹字状)のプロテクタ4が斜
め下向きに傾斜して設けられている(図3参照)。この
樋状プロテクタ4は中間部でほぼ直角に屈曲してドアヒ
ンジ7の上側の筒状プロテクタ8に続いている。
【0009】図2の如く、前記樋状プロテクタ4の傾斜
部4a及び水平部4bの底壁9には水抜き孔10が複数
設けられている。水抜き孔10はプロテクタ4の長手方
向に沿って細長矩形状に形成されている。プロテクタ4
内に浸入した水11(図3)は、傾斜部4aに沿って下
向きに流れつつ、水抜き孔10から外部に落下するよう
になっている。傾斜部4aによりドア1内部への水の浸
入が防止され、且つ水抜き孔10により、筒状プロテク
タ8内すなわち車体12側(本体側)への水の浸入が防
止されている。
【0010】図1においてドアヒンジ7はドア側ヒンジ
5と車体側ヒンジ6とで構成され、車体側ヒンジ6の軸
13の延長部(中心軸)14に筒状プロテクタ8が回動
自在に支持されている(図4参照)。中心軸14はヒン
ジ7の軸13と同心であり、その中心軸14を中心とし
て前記樋状プロテクタ4が揺動するから、ドア1の開閉
に際して樋状プロテクタ4やプロテクタ4内のワイヤハ
ーネス2aに何ら無理な力が加わることがない。
【0011】筒状プロテクタ8の上部には筒状のキャッ
プ15が回動自在に設けられている。キャップ15の中
央のボス部16(図4)と筒状プロテクタ8の中央の筒
状軸受17とに前記中心軸14が挿通されている。軸受
17は筒状プロテクタ8に一体に設けられている。
【0012】筒状プロテクタ8には、樋状プロテクタ4
(図2)に続く電線挿通用のスリット18が垂直方向に
設けられている。また、キャップ15の周壁19には電
線導出用の開口20が設けられ、開口20から電線固定
板21が突設され、電線固定板21にテープ巻き部22
が切欠形成されている。
【0013】図1の如くドア側のワイヤハーネス2は集
束された状態(2a)で樋状プロテクタ4内に挿通さ
れ、スリット18から筒状プロテクタ8内に挿通され、
キャップ15の開口20(図2)から車体12側へ導出
される。
【0014】図4の如く樋状プロテクタ8の中空部23
内でワイヤハーネス2aは中心軸14(軸受17)に沿
って直線的に配索されている。従来例のような特殊な回
路体は用いず、通常の電線によるワイヤハーネス2aを
使用可能である。また、電線導出用の開口20が筒状プ
ロテクタ8の上部に位置しているから、前記樋状プロテ
クタ4の水平部4bから水がワイヤハーネス2aに沿っ
て車体12側に浸入することは不可能である。
【0015】開口20から導出されたワイヤハーネス2
bは電線固定板21にテープ巻きで固定される。ワイヤ
ハーネス2bは車体12側でコネクタ接続されて固定さ
れる。
【0016】ドア1の開閉に伴って、略L字状の樋状プ
ロテクタ4は軸14を中心として筒状プロテクタ8と一
体に回動する。この際、筒状プロテクタ8内で垂直方向
に真直に延びたワイヤハーネス2aは回動方向に捩じら
れる。それによりワイヤハーネス2aの引張力が吸収さ
れる。上部キャップ15は車体12側のワイヤハーネス
2bによってほぼ定位置に保持されている。なお、車体
側のコネクタ(図示せず)を回動式とした場合には、キ
ャップ15は筒状プロテクタ8の回動に伴って従動す
る。
【0017】このワイヤハーネス2aの捩り作用と、キ
ャップ15が車体12とは独立して回動することとによ
り、ワイヤハーネス2aに引張等の無理な力がかから
ず、従来のような特殊な回路体が不要となる。
【0018】上記ワイヤハーネスの配索構造は自動車の
バックドアのみならず、前席及び後席側のドアにおいて
も適用可能であり、さらには自動車以外でも防水用にド
アを用いる構造においては広く適用可能である。
【0019】
【発明の効果】以上の如くに、請求項1記載の発明によ
れば、樋状プロテクタの傾斜に沿って水が流れ落ち、且
つ水抜き孔から外部に落下するから、ドア側や車体側
の水の浸入が確実に防止される。また、万一、樋状プロ
テクタの傾斜部で落ちきらずに加速された水が水平部で
減速され、水平部の水抜き孔から確実に落下するから、
水の浸入が一層確実に防止される。また、筒状プロテク
タ内でワイヤハーネスを真直に配索すればよいから、配
索作業が容易化する。また、筒状プロテクタの上部から
ワイヤハーネスが導出されるから、万一筒状プロテクタ
内に水が浸入した場合でも、水がワイヤハーネスに沿っ
車体側に浸入することがない。また、請求項2記載の
発明によれば、キャップが車体とは独立して回動するか
ら、ワイヤハーネスに引張等の無理な力がかからず、そ
れにより特殊な回路体を用いる必要がなく、コスト的に
も有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドアハーネスの配索構造の一実施
例を示す斜視図である。
【図2】同じく要部を拡大した斜視図である。
【図3】同じく要部を示す側面図である。
【図4】筒状プロテクタ内にワイヤハーネスを配索した
状態を示す縦断面図である。
【図5】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ドア 2,2a,2b ワイヤハーネス 4 樋状プロテクタ 4a 傾斜部 4b 水平部 7 ドアヒンジ 8 筒状プロテクタ 10 水抜き孔 12 車体(本体) 14 回動中心軸 15 キャップ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−276643(JP,A) 実開 平4−11751(JP,U) 実開 平2−96229(JP,U) 実開 平2−97830(JP,U) 実開 平2−79126(JP,U) 実開 平5−25926(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 16/02 620 H02G 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドア端部の基板からドアヒンジにかけて
    樋状プロテクタを設け、該ドアヒンジに筒状プロテクタ
    を回動自在に設け、ワイヤハーネスをドアから該基板と
    該樋状プロテクタと該筒状プロテクタとを経て車体側へ
    配索するドアハーネスの配索構造において、前記樋状プロテクタが、前記基板から下向きに傾斜して
    該基板よりも低く延びる傾斜部と、該傾斜部から屈曲し
    て前記筒状プロテクタに続く水平部とで構成され、該傾
    斜部の底壁と該水平部の底壁とに水抜き孔が設けられ、
    該筒状プロテクタが該水平部よりも高く突出し、前記ワ
    イヤハーネスが該水平部から該筒状プロテクタ内の回動
    中心軸に沿って上向きに真直に配索された ことを特徴と
    するドアハーネスの配索構造。
  2. 【請求項2】 前記筒状プロテクタの上部にキャップが
    前記車体とは独立して回動自在に設けられ、前記ワイヤ
    ハーネスが該キャップから導出され、且つ該キャップに
    固定されることを特徴とする請求項1記載のドアハーネ
    スの配索構造。
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