JP3424359B2 - 光磁気記録用摺動型磁気ヘッド - Google Patents

光磁気記録用摺動型磁気ヘッド

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JP3424359B2
JP3424359B2 JP30302194A JP30302194A JP3424359B2 JP 3424359 B2 JP3424359 B2 JP 3424359B2 JP 30302194 A JP30302194 A JP 30302194A JP 30302194 A JP30302194 A JP 30302194A JP 3424359 B2 JP3424359 B2 JP 3424359B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光磁気記録媒体に対し
て接触摺動して光磁気記録を行う光磁気記録用摺動型磁
気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】光ビームを用いて情報の書込み、消去及
び読出しを行うことができる所謂書込み可能の光ディス
クの一つに、光磁気ディスクと称されるものがある。
【0003】この光磁気ディスク1は、図28に示すよ
うに透明基板2上にSiN保護膜8を介して垂直磁化膜
からなる光磁気記録層3が設けられ、この光磁気記録層
3上にSiN保護膜8を介して金属薄膜例えばAl薄膜
からなる反射膜4が積層され、更に、この反射膜4上に
紫外線硬化型樹脂等による保護膜5が形成されて構成さ
れる。
【0004】光磁気ディスクの記録方式としては、磁界
変調方式、光変調方式等が知られている。
【0005】磁界変調方式は、旧信号上に新信号を重ね
書きする所謂オーバーライトを可能にする。この磁界変
調方式の光磁気記録は、図27に示すように垂直磁化膜
による光磁気記録層を有する光磁気ディスク1を挟んで
一方(基板2側)にレーザ光6を照射する光ピックアッ
プを、他方(保護膜5側)にレーザスポットと同期して
移動する磁界発生手段、即ち磁気ヘッド7を配し、磁気
ヘッド7に流す電流の方向を変化させることによって磁
界方向を変化させる。
【0006】光磁気ディスク1はその中央部を回転中心
として所定の回転速度で回転される。
【0007】そして、記録信号に対応した磁界がレーザ
スポット6a付近に形成されることで、ディスク1の書
き換え希望部分1Aがレーザスポット6aによりキュリ
ー温度以上に加熱され消磁した後、レーザスポット6a
から移動してキュリー温度以下に低下したとき、上記磁
界方向に磁化させて記録するようにしている。
【0008】従来の光磁気ディスク1は非接触メディア
であり、従って磁気ヘッド7はディスク1から必要十分
な間隔d0 だけ離れて配される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本出願人は、先に超小
型光磁気ディスクによるデジタル記録、再生が可能な超
小型デジタル記録再生機を開発した。この記録再生機は
磁界変調型光磁気記録方式を採用し、オーバーライトを
可能にしている。
【0010】ところで、従来の光磁気ディスクは前述し
たように非接触で記録するため、光磁気記録用の磁気ヘ
ッド7はディスク1から離れた状態で回転時に発生され
るディスク1の面振れ(ディスク1の傾斜、厚みの不均
一等に起因する)に追従するように電磁サーボ機構が取
付けられている。このため、光磁気ディスクに対して非
接触方式をとる記録再生機では、消費電力の低減化、機
器の小型化(特に機器の厚さを小さくすること)等に限
界がある。
【0011】そこで、磁気ヘッドを光磁気ディスクに接
触摺動させる接触方式とすれば、磁気ヘッドの支持は単
純な支持のみで済み、従来の容積をとる電磁サーボ機構
を省略することができ、記録再生機の消費電力の低減
化、機器の小型化等に有利になる。
【0012】一方、接触方式をとった場合、ディスク1
の表面には突起(こぶ)等の形状変化があり、摺動面が
こぶの部分を通過すると、そのこぶの厚さ分だけ磁気ヘ
ッドがジャンプしてディスク面より遠ざかることにな
り、記録能力か落ちてしまう。従って、記録能力を維持
するためには、高出力ヘッドが必要となる。
【0013】また、このときの摺動型の磁気ヘッドの重
量に比例してディスクに対する衝撃も大きくなる。この
衝撃が大きければ、ディスクが振動することになり、光
学系のディフォーカスの原因になる。衝撃を小さくする
ためには、磁気ヘッドの質量を小さくし、従って、ヘッ
ド自体を小さくして軽くすることが考えられるが、小さ
くするとヘッド出力が低下し、上記の高出力ヘッドを使
用したいという目的に反することになる。
【0014】本発明は、上述の点に鑑み、ディスクの面
振れ(上下変動)、ディスク面の形状変化に十分追従
し、外部衝撃対策もでき、軽量、小型化を可能にし、さ
らに磁気ヘッドの姿勢安定性の向上を図った光磁気記録
用摺動型磁気ヘッドを提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の本発明による光磁
気記録用摺動型磁気ヘッドは、ヘッド素子の走行方向側
に隣接して位置して記録媒体と接触摺動する摺動部を有
し、摺動部を摺動面の長手方向が記録媒体の走行に沿う
ように、ヘッド素子に対して上記記録媒体の内周側に
定の傾斜角ψを有して構成する。
【0016】第2の本発明による光磁気記録用摺動型磁
気ヘッドは、第1の発明の光磁気記録用摺動型磁気ヘッ
ドにおいて、記録媒体と接触摺動する摺動部を有するヘ
ッド本体が板ばね材に支持され、ヘッド本体の支持位置
が板ばね材の中心線よりずれた位置にあり、板ばね材の
ヘッド本体を挟む両側のばね部の幅を非対称にした構成
とする。即ちヘッド本体の取付位置が記録媒体の内周側
にずれたとき、その内周側のばね部の幅を外周側のばね
部の幅より大にする。
【0017】
【作用】第1の本発明による光磁気記録用摺動型磁気ヘ
ッドにおいては、ヘッド素子の走行方向側に隣接して位
置して記録媒体と接触摺動する摺動部を有する構成であ
るので、磁気ヘッドの小型、軽量化が図れる。そして、
摺動部をヘッド素子より記録媒体の内周側に配し、且つ
摺動面の長手方向が記録媒体の走行に沿うようにヘッド
子に対して上記記録媒体の内周側に所定の傾斜角ψを
もって形成することにより、記録媒体面の形状変化、例
えばこぶ等の障害物が摺動部に衝突する確率が小さくな
る。同時に、衝突時の衝撃力の摺動部長手方向と垂直方
向の成分が小さくなり、磁気ヘッドの位置ずれ量が小さ
くなると共に、磁気ヘッドにおける姿勢安定性がよくな
る。
【0018】第2の本発明による光磁気記録用摺動型磁
気ヘッドにおいては、第1の発明の光磁気記録用摺動型
磁気ヘッドにおいて、記録媒体と接触摺動する摺動部を
有するヘッド本体が板ばね材に支持されるとにより、磁
気ヘッドの小型、軽量化が図られると共に、記録媒体の
面振れ、記録媒体面の形状変化に対応し、外部衝撃に耐
えられる。そしてこの磁気ヘッドでは、ヘッド本体の支
持位置が板ばね材の中心線よりずれた位置にあるとき、
板ばね材のヘッド本体を挟む両側のばね部の幅を非対称
にすることにより、ヘッド本体を記録媒体に接触させた
ときに左右のばね部のばね圧のバランスが補償され安定
した姿勢で記録媒体に接触摺動させることができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明による光磁気記
録用摺動型磁気ヘッドの実施例を説明する。
【0020】図7〜図23は、本発明の理解を容易にす
るための参考例である。 図7及び図8は、本発明の基礎
になる磁気ヘッドの参考例を示す。この磁気ヘッド21
においては、ヘッド本体22と、その摺動部29をディ
スク面1aに加圧する薄い板ばね材23と、この板ばね
材23を取付けた固定体(即ちヘッドアーム)24を有
し、板ばね材23の一端を固定体24に取付けて固定
し、他端側にヘッド本体22を取付けて構成される。
【0021】ヘッド本体22は、図10及び図11に示
すように、中心磁極コア25Aと側磁極コア25Bから
なる略E字状のフェライト磁性コア25の該中心磁極コ
ア25Aに、コイル26を巻装したボビン41を装着し
てなる磁気ヘッド素子27を形成し、この磁気ヘッド素
子27を摺動体28の直接磁気ディスク1に接触摺動す
る摺動部29の一側に一体に取付けて形成される。
【0022】ボビン41は、例えば液晶ポリマ等よりな
る上下両端にフランジ部42A,42Bを有し、両フラ
ンジ部42A及び42Bを貫通してE字状の磁性コア2
5の中心磁性コア25Aが挿入する貫通孔43が設けら
れると共に、上フランジ部42A上の片側に之と一体に
貫通孔43を挟んで1対の例えば洋白よりなる端子ピン
44を導出した端子導出部45を設けて構成される。
【0023】摺動体28は、例えば図12A、図12B
に示すように、低摩擦係数の樹脂による射出成形で成形
され、摺動部29とその一側に磁気ヘッド素子27の装
着凹部30が設けられた装着部31を一体に有し、摺動
部29は厚さt1がヘッド素子27の装着部31側の厚
さt2より薄く形成され、且つ装着部31側のヘッド素
子27が臨む面が摺動部29の摺動面より微小間隔d2
だけ後退するように形成されて成る。
【0024】摺動部29は、横断面方向からみたとき、
その下面が円弧面をなし、縦断面(図12Bの断面)方
向からみたとき、下面が平坦面33と之を挟む両側にア
ールを付した面34を有するような摺動面が形成され
る。従って、摺動部29がディスク1の面に接触した状
態では線接触となる。
【0025】この摺動部29の一側に位置する装着凹部
30は一部上面がヘッド素子27の磁性コア25の背面
が臨み、且つボビン41の端子ピン44が臨むように略
十字形の開口46が設けられている。
【0026】そして、この摺動体28の装着凹部30内
に磁気ヘッド素子27を装着してヘッド本体22が構成
される。
【0027】摺動体28に用いる材料としては、摺動性
が良いこと、帯電しないこと、軽量であること等が要求
されるので、特に高分子ポリエチレン等、又はこれにカ
ーボンを含有(例えば8重量%含有)されたもの、その
他、後述するプラスチック材料等を用いることができ
る。
【0028】なお、磁性コア25の背面の両端には段差
部47を設け、且つ装着凹部30の上面の磁性コアが臨
む開口46の長さL10を磁性コア25の長さL11より段
差分短くなるように形成することにより、磁気ヘッド素
子27の装着の位置決めが容易に行え、摺動体28の外
面と磁性コア25の背面とを面一とすることができる。
【0029】又、装着凹部30は図12Aに示すように
その中心軸X1が摺動体28の中心軸X2よりずれるよう
に形成するを可とする。この理由は後述で明らかにす
る。
【0030】摺動部29の上面には、ヘッド本体22を
板ばね材23の先端側に取付けるための取付部48が一
体に設けられる。この取付部48は、板ばね材23の先
端側の面と対接する台座50上に突出形成される。
【0031】本例のヘッド本体22は、摺動部29をデ
ィスク1に接触した状態でヘッド素子27の磁性コア2
5の端面がディスク面より微小間隔d2だけ離れるよう
になる。
【0032】一方、板ばね材23は、例えばSUS30
4、BeCu又は之等のテンションアニール材等の薄板
より形成され、図13及び図14に示すように、固定体
24への取付部52と、之より所定角度θ1傾斜するよ
うに延長してディスク1の面振れに追従し、且つ全体の
加重を与えるための第1のばね系(ばね性付与部)53
と、この第1のばね系53より所定角度θ2傾斜するよ
うに延長する傾斜部54と、この傾斜部54より延長し
てこぶ等のディスク1の表面形状の変化に追従するため
の第2のばね系(ばね性付与部)55と、第2のばね系
55より逆側即ち取付部52側に延長するジンバル機能
を有する第3のばね系56と、第2のばね系55の先端
より略直角又は之に近い角度をもって上方に折曲延長
し、さらに遊端を略直角又は之に近い角度で外側へ折曲
した係止部57を一体に有して形成される。なお、図示
せざるも後述の図6の開口部160と同様に、軽量化の
ために係止部57の垂直方向に折曲した部分にも開口部
が設けられる。
【0033】板ばね23の取付部52は複数の位置決め
孔52aを有した平面状に形成される。第1のばね系5
3は平板状体で中央に開口58を形成し、その両側板部
52A,53Bでばね性を持たせるようにし、全体とし
て彎曲状に形成される。
【0034】傾斜部54はその両側に直角に折曲してな
るリブ60が形成されて成る。第2のばね系55は、傾
斜部54との境にくびれ部61を介して傾斜部54の両
側より夫々延長するように、即ち同一面内で空間63を
挟んで平行する1対の平板状のばね部55A,55Bを
有して形成される。さらに、第3のばね系56は第2の
ばね系55の先端内側より両ばね部55A,55B間の
空間63内に延長して形成され、その端部にヘッド本体
22の取付部48に嵌合する位置決め用孔62が設けら
れる。
【0035】この板ばね材23では、面振れ用の第1の
ばね系53と、こぶ用の第2のばね系55が互にリブ6
0で補強された傾斜部54により、動作的に分離され、
また、第2のばね系55と第3のばね系56が互に動作
的に分離され、夫々独立に動作できる。
【0036】固定体24は、図15及び図16に示すよ
うに、例えば鉄、スチール、SUS304、Al等の金
属よりなり、板ばね材23の取付部52を固定するため
の取付部70と、之より非対称で延長するストッパ部7
3とを有して成る。即ち、後述で明らかとなるように、
ディスク1の内周側に対応した一側より延長し、所定長
さ即ち上述の板ばね材23の取付部52から傾斜部54
の途中に至る長さと略同じ長さから所定の傾斜角θ3
もって板ばね材23の係止部57に至る長さに亘って傾
斜するアーム部71と、このアーム71の先端より取付
部70と対向するように直角に折曲してなるストッパ片
72とを一体に有して形成される。このアーム部71と
ストッパ片72によってストッパ部73が構成される。
【0037】この場合、固定体24の傾斜角θ3は、板
ばね材23の傾斜角θ1,θ2より小(θ3<θ2<θ1
に設定される。
【0038】固定体24は、上記金属材による打抜プレ
ス加工にて形成することができる。また固定体24は、
射出成形で形成することができ、この場合の材料として
は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアセ
タール(POM)、ポリアリレート(PAR)、アクリ
ロニトリル・ブタジェンスチレン共重合体(ABS)
等、または之等にカーボンを含有させたもの、等を用い
ることができる。
【0039】板ばね材23の取付部52は、その位置決
め孔52aを固定体25の位置決め突起70aに係合し
た状態で例えばレーザ溶接、スポット溶接等の手段で固
定体24の取付部70に固定される。
【0040】この状態で板ばね材23の第2のばね系5
5の先端より折曲延長する係止部57が固定体24のア
ーム先端のストッパ片72に引っ掛けられるようにして
係止される。これにより、板ばね材23の傾斜角θ1
θ2と固定体24のアーム71の傾斜角θ3の違いから板
ばね材23はその第1及び第2のばね系53及び55に
所定の復元力を残すようにしてストッパ片72に係止さ
れる。即ち、第1及び第2のばね系53及び55には所
定のばね圧がプリチャージされることになる。
【0041】次いで、板ばね材23の第3のばね系56
の位置決め用の孔62にヘッド本体22の取付部48を
挿入し、取付部48を溶着してヘッド本体22が板ばね
材23に取付けられる。孔62に複数のスリット62a
を設けておくことにより、溶着が確実になる。
【0042】ここで、ヘッド本体22は摺動部29、特
に直接ディスクに接触する位置と、ヘッド素子27、特
にその中心磁性コア25Aとの中間に重心Pが存するよ
うに形成される(図8参照)。
【0043】ヘッド本体22は、第3のばね系56の端
部に取付けられた状態でそのヘッド素子27側がこぶ対
応の第2のばね系55の両ばね部55A,55B間の空
間63内に存するようになる。そして、使用状態におい
て、こぶ対応の第2のばね系55のばね部55A,55
Bがヘッド本体22の重心を貫く軸線Y1(即ちこぶ1
6に衝突したときのヘッド本体22の回転中心軸に相当
する)、またはその近傍を通るようにしてヘッド本体2
2を支持するのが望ましい。従って、ヘッド本体22
は、ばね部55A,55Bで形成される面を境に上下に
跨るように支持されることになる。
【0044】一方、板ばね材23を含めたヘッド本体2
2の固有振動の周波数を、ディスク1の摺動時における
ディスク表面のこぶの等価周波数及びディスク自体の固
有振動の周波数から夫々外すように即ち、之等の周波数
より低くなるように構成する。
【0045】これが為、例えば板ばね材23の独立した
3つのばね系53,55及び56の共振周波数を上記の
条件を満足するように設定する。
【0046】ここで、こぶの等価周波数とは、使用する
線速度で移動するディスク1の高さの変化を周波数で表
わすとき、こぶにより生ずる最大振幅周波数成分と定義
する。
【0047】コイル端末を導出するためのフレキシブル
配線ケーブル81は、図9に示すように、例えばその2
本の配線(図示せず)の各一端の接続部(即ちラウンド
部)を摺動体28の上面に突出したボビン端子ピン44
に挿入して接続する。フレキシブル配線ケーブル81は
固定体24のアーム71上に這わせて、アーム71の基
部側の係止部82にフレキシブル配線アーム81に設け
られた係止用孔が挿入されて位置決めされる。
【0048】次に、かかる磁気ヘッド21の作用効果を
説明する。
【0049】磁気ヘッド21は、ディスク面に当接しな
いフリーの状態では、図17Aに示すように第3のばね
系56が第2のばね系55より下方に存するようにヘッ
ド本体22が保持される。次いで、ヘッド本体22がデ
ィスク面1aに接触される状態では、第3のばね系56
が追従してヘッド本体22の摺動部29がディスク面1
aに当接し、ディスク面に平行に当接したのち、板ばね
材23の係止部57が固定体24のストッパ片72から
離れてヘッド本体22が所定の加重をもってディスク面
1aに摺接される(図17B参照)。
【0050】ヘッド本体22は、板ばね材23の第1の
ばね系53によって、ディスク1の面振れの許容範囲内
(例えば64mmの超小型光磁気ディスクの場合、面振
れの許容範囲は±0.7mm)で動き、第2のばね系5
5によってディスク面1aのこぶ16(図18参照)に
対応し、さらに第3のばね系56が所謂ジンバルと同様
の機能をもつことによってディスク1の面振れに追従す
る。
【0051】そして、予め板ばね材23は、固定体24
から延長するストッパ片72により所定のばね圧が付与
された状態にあるので、ディスク1の面振れによってヘ
ッド本体22が上下に変化してもヘッド本体22のディ
スク面1aに対する加圧力の変動は少なく、面振れの許
容範囲内でほぼ一定の加圧力とすることができる。
【0052】そして、本磁気ヘッド21では、ヘッド素
子27は摺動部29の摺動面より間隔d2だけ後退して
いるので、ディスク面1aにこぶ16などの形状変化が
あった場合にも、こぶ16はヘッド素子27とディスク
1間の間隙を通過する。
【0053】また、図18に示すように、ヘッド本体2
2の重心Pがヘッド素子27と摺動部29の間に存する
ので、ディスク面1aにこぶ16等の形状変化があった
場合、こぶ16がヘッド素子27とディスク面1aとの
間を通過して摺動部29の端部に当たると、重心Pを中
心に図18において時計方向に回動することになり、ヘ
ッド素子27はディスク面1aに近づくことになる。従
って記録能力は上がる。
【0054】同時に、摺動時、こぶ16からみたヘッド
本体22の等価重量は小さくなり、ディスク1に対する
衝撃が弱まり、その分光学ピックアップ系への悪影響を
小さくすることができる。
【0055】また上記のように、ディスク面1aの形状
変化に対しても、ヘッド素子27がジャンプすることな
く、逆にディスク面に近づくようになるので、記録能力
の高い大型の磁気ヘッドを必要とせず、磁気ヘッドの質
量を小さくし、軽く形成することがてきる。従って、外
部衝撃を受けてもディスク1に対する衝撃を小さくする
ことができ、所謂外部衝撃に十分耐えられるものであ
る。本実施例ではヘッド本体の重量を後述するように約
30mg〜40mgの軽量とすることができ、また、1
0G(重力)の外部衝撃に耐えることかできる。
【0056】板ばね材の3つのばね系53,55及び5
6を含めたヘッド本体22の固有振動の周波数を、ディ
スク1の摺動時におけるディスク表面のこぶ16の等価
周波数及びディスク自体の固有振動の周波数から夫々外
すように構成するので、ヘッド本体22が共振を起こす
ことなく、安定して磁気ヘッドを駆動させることができ
る。
【0057】ディスク1の保護膜5はスピンコートで形
成されるが、周辺部で盛り上がる部が生じる。記録密度
を上げるためには、ディスク1の周端ぎりぎりまで記録
することが望まれる。
【0058】本磁気ヘッド21では、図12に示すよう
に、ヘッド素子27をその中心線x1が摺動体の中心線
2より片側にずれるように配したことにより、ヘッド
素子27がディスク周辺の盛り上がり部に近接しても、
摺動部29は盛り上がり部より離れた平坦面を線接触摺
動することになる。従って、高密度記録が可能になる。
【0059】こぶ16対応用の第2のばね系55を、面
振れ用の第1のばね系53とは独立に作用するように設
けるので、こぶ16に衝突したときに、ディスク1に与
える影響を小さくすることができる。
【0060】こぶ対応用の第2のばね系55をヘッド本
体22の重心Pが貫く軸線Y1又はその近傍を通るよう
に配することにより、ヘッド本体22がこぶ16に衝突
したときに重心Pを中心として回転する回転軸線(即ち
重心を貫く軸線)Y1とばねの動作支軸とを一致させる
ことができ、理想的な動作を実現できる。
【0061】こぶ対応用の第2のばね系55と傾斜部5
4との間にくびれ部61を設けることにより、このくび
れ部61に応力を集中させ、動作時における板ばね材2
3特有の鳴きを防止できる。
【0062】さらに、本磁気ヘッド21では、先の特願
平4−23964号で提案した光磁気記録用摺動型磁気
ヘッドに比較して次のような作用効果を有する。
【0063】先に提案した磁気ヘッド83は図19Aに
示すように構成される。87は板ばね材で、第1のばね
系84と之より所定角度で傾斜して延長するリブを有す
る傾斜部85と、傾斜部85より延長する第2のばね系
86を有して成る。この板ばね材87がその一端を固定
体88に固着され、固定体88よりのストッパ89が第
1のばね系84に所定のばね圧がプリチャージされるよ
うに傾斜部85に当接される。そして、第2のばね系8
6の先端にジンバルを介してヘッド本体22が支持され
る。この磁気ヘッド83では、第1のばね系84がディ
スク1の面振れの許容範囲内で追従し、且つ全体の加重
を与えるものであり、第2のばね系86がこぶ16等の
ディスク1の表面形状の変化に対応する。
【0064】図19Bは本磁気ヘッド21である。両磁
気ヘッド21及び83を比較すると、まず、本磁気ヘッ
ド21の方がディスクを収納したカートリッジの機器本
体に対する挿脱時(いわゆるイジェクト時)に例えば固
定体24の基部を回動させる等してヘッド本体22をカ
ートリッジから離す、即ち使用状態の位置から不使用状
態の位置まで離す距離寸法、いわゆる跳ね上げ寸法が小
さくなる。
【0065】即ち、図19Aの磁気ヘッド83の場合に
は、第1のばね系84のみで所定のばね圧をプリチャー
ジしており、第2のばね系86はフリー状態であるた
め、使用時にヘッド本体22の摺動部29をディスク1
に接触してから使用状態での加圧力を得るべくヘッド本
体22を押し込んで第2のばね系86がストッパ部89
から離れる瞬間までの距離が本磁気ヘッド21に比して
大きい、ヘッド本体22を押し込んでいったとき、板ば
ね材87、即ちその傾斜部85がストッハ部89から離
れるまでは徐々にばね圧が増大して、ストッパ部89か
ら離れた後は押し込み量を増してもばね圧の変化量が少
なく微増した状態で増えて行く。
【0066】之に対して、本磁気ヘッド21では、第1
のばね系53と共に第2のばね系55もばね圧がプリチ
ャージされることによって、使用時にヘッド本体22の
摺動部29をディスク1に接触してから、ヘッド本体2
2を押し込んで第2のばね系55がストッパ片72から
離れた瞬間までの距離(使用状態での加圧力が得られる
ヘッド本体の押し込み量)は小さくなる。この結果、ヘ
ッド跳ね上げ寸法が小さくなる。
【0067】図20は不使用時の本磁気ヘッド21の高
さ位置と、先に提案した図19Aの磁気ヘッド83の高
さ位置を比較した図で、両者の間でΔhの高さの差が生
ずる。前述の超小型デジタル記録再生機に応用した場
合、本磁気ヘッド21と先に提案した図19Aの磁気ヘ
ッド83との高さの差Δhは1mm程度となり、その
分、機器の薄型化が図れる。
【0068】次に、図19Aの磁気ヘッド83では第1
のばね系84のみのプリチャージであったため、跳ね上
げ時に第2のばね系86に固定されていたヘッド本体2
2にふらつきが生じる懼れがあった。このふらつき分だ
け、余裕をもって更に跳ね上げ寸法を大きくしなければ
ならない。しかし、本磁気ヘッド21では、ヘッド本体
22が支持されている近傍のいわゆる第2のばね系55
の先端が係止部57を介してストッパ片72に係止され
ているので、ヘッド本体22のふらつきを抑制すること
ができる。ふらつき分の跳ね上げ寸法のマージンを取る
必要がなく、跳ね上げる寸法を小さく抑えることができ
る。
【0069】更に、図19Aの磁気ヘッド83では、使
用時、ヘッド本体22をディスク1に接触させ押し込ん
でいったとき、ヘッド本体22を支持しているジンバル
部において、第2のばね系86のジンバル脇の角度に倣
らおおとしてジンバル部の第2のばね系86との取付け
部付近では図21Aの矢印方向の回転モーメントm1
作用し、ヘッド本体22のディスク1に対する応力集中
ポイントQ1が摺動部29のヘッド素子側になる。従っ
て、ディスク1の進行方向Aに対してヘッド本体22の
摺動部29はディスク1表面に対して、突かかるように
なる。
【0070】之に対して、本磁気ヘッド21では第3の
ばね系56を設けたことにより、ヘッド本体22を押し
込んで行ったときに、図21Bに示すように、応力集中
ポイントQ2が摺動部29の先端にくるようになり、逆
方向の回転モーメントm2が作用することになる。ヘッ
ド本体22はこのため、ディスク1の進行方向Aに対
し、ヘッド前方が浮き上がるような感じになり、スティ
ックスリップを防止することができる。
【0071】一方、この種の接触摺動型磁気ヘッドは
22及び図23に示すカートリッジ91の窓92を通じ
て収納されている光磁気ディスク1に接触されるように
なる。従って、磁気ヘッドはカートリッジ91に当たら
ないようにしなければならない。前述の64mmの光磁
気ディスク1の場合、カートリッジ91の窓92内でヘ
ッド本体22は半径方向に14.5mm〜31.0mm
まで移動する。ヘッドコア中心とカートリッジの窓92
との余裕(マージン)寸法は外周側でx1=2.5m
m、内周側でx2=4.0mmとなる。そして、内周側
では窓縁が段差94を有しているので磁気ヘッドのアー
ム71の余裕寸法x3 が5.5mmとれる。上述の本磁
気ヘッド21によれば、磁気ヘッド21の一側(即ちデ
ィスク1の内周側)にのみアーム71を配する構成とし
たので、カートリッジの窓92内に無理なく配置して半
径方向に14.5mm〜31.0mmまで移動させるこ
とができる。
【0072】また、フレキシブル配線ケーブル81をア
ーム71上に這わせるようにすることにより、板ばね材
23のばね特性に変化を生ぜしめることがない。
【0073】ところで、光磁気記録用摺動型磁気ヘッド
においては、その姿勢安定性の意味から摺動部29がヘ
ッド素子27の走行方向側に隣接して位置し、かつ摺動
部29がヘッド走行方向と近い方向に長手方向を有する
所謂線接触型あるいは接触点が同一方向に並んだ複数点
接触型をなすことが望まれる。
【0074】この場合、ヘッド素子27がディスク1の
半径上に位置しなければならないため、摺動部29はデ
ィスク1の半径上から若干ずれて配される。ここで摺動
部29の長手方向がヘッド素子27の走行方向と同一方
向にある場合、摺動時にディスク1の回転による摩擦力
及びディスク1上の障害物によるヘッド本体22への衝
撃力は、摺動部29の長手方向と横切る方向の成分が大
きくなる。従って、次のような問題が生ずる。
【0075】(1)ディスク1面上のこぶ16等の障害
物がヘッド本体22に衝突する確率が大きくなる。 (2)特に、衝突時の衝撃力は摺動部29の長手方向と
垂直方向の成分が大きくなり、姿勢安定性に対する上記
磁気ヘッドの有意性が小さくなる。 (3)摺動部29に常時作用する摩擦力も摺動部29の
長手方向と垂直方向の成分が大きくなり、ヘッド本体2
2に対してねじれ方向の力が大きくなる。これはヘッド
素子27の位置決め上不利となる。
【0076】更に、この点について、図面を参照して説
明する。図24は、ヘッド素子27の走行方向A(これ
はディスク回転方向の接線方向)の側にディスク1と接
触摺動するための摺動部29が隣接してなるヘッド本体
22の概略を示す。摺動部29は実際にディスク1に接
触する実接触摺動部101を有する線接触型あるいは接
触点が一方向に並んだ複数点接触型、本例では線接触型
をなしており、その長手方向と半径上に存するヘッド素
子27の走行方向とは一致する。
【0077】図25は、このヘッド本体22のヘッド素
子27がディスク1上の半径rの位置を摺動した場合、
実接触摺動部101が摺動するディスク1上の半径方向
の接触範囲dを示す。dは実接触摺動部101の両端と
回転中心Oからの距離の差、即ちr2−r1に等しくな
る。
【0078】ここで、摺動部29に影響を与えるディス
ク1上の障害物の密度が一様であれば、dの幅が大きい
程、摺動部29が障害物の影響を受ける確率が大きくな
ることは明らかである。
【0079】また、実接触摺動部101の長手方向と、
実摺動方向102のずれ角θ10はヘッド素子中心からの
実接触摺動部101の距離Lにより、θ10=tan-1(L
/r)に従い、図26の如く変化する。
【0080】図26は、超小型光磁気ディスク1の実使
用半径rを16mmから31mmとして、その両端にお
けるθ10とLの関係を示す。曲線Iはrが16mmの場
合、曲線IIはrが31mmの場合である。
【0081】Lの取り得る寸法は、前述の図22に示し
た如く、ディスク1のカートリッジ91の窓92の大き
さW/2により規定され、W/2が8.5mm以上とは
なり得ない。一方、Lの下限値は、図24に示すよう
に、摺動部29がヘッド素子27に対して走行方向に隣
接するため、およそ1.5mm以下にはなり得ない。
【0082】ここで、上記障害物による衝撃力あるいは
常時作用する摩擦力は、共にずれ角θ10に対してsinθ
10分が摺動部長手方向とは直角方向に作用する。これら
の力はヘッド本体22全体の姿勢安定性上好ましくない
力であるが、θ10が大きい程、大きくなる。
【0083】図1は、かかる問題点を改善した本発明に
係る磁気ヘッド特にそのヘッド本体22の実施例を示す
概略図である。
【0084】本実施例のヘッド本体22は、図24のヘ
ッド本体22と同様にディスク1の半径上に位置するヘ
ッド素子27の走行方向A側に隣接して位置してディス
ク1と接触摺動する摺動部29を有してなる。そして本
例においては、摺動部29が、実接触摺動部101を有
する線接触型あるいは接触点が一方向に並んだ複数点接
触型、本例では線接触型に形成されると共に、その長手
方向がヘッド素子27の走行方向Aに対して実摺動方向
104に沿うようにディスク1の内周側に角度ψだけ傾
斜して構成する。
【0085】図2は、本実施例の磁気ヘッド22がディ
スク1上の半径r′の位置を摺動した場合のディスク1
上の摺動半径の範囲d′を図25と対比して示したもの
である。本実施例においては、d′の幅が前述の図25
でのdの幅に比べて小さくなり得る。従って、ディスク
1上の障害物が摺動部29に影響を与える確率を小さく
し得る摺動部の傾斜角ψが存在することを示している。
【0086】一方、摺動部29を実摺動方向104に沿
うように角度ψだけ傾けることは、図26において縦軸
を角度ψだけ正方向にずらすことに他ならない。即ち、
摺動中に摺動部29に作用する障害物の衝撃力および常
時作用している摩擦力の摺動部長手方向の直角方向の成
分は、sin(θ10−ψ)を乗じた量で表わされる。常に正
の値をとる角度θ10に対し、適当な傾斜角ψを与える事
により、摺動部長手方向と垂直方向の力を小さくする事
が可能である。これは、磁気ヘッドの姿勢安定性上、有
利に作用する。
【0087】摺動部29の傾斜角ψの値は、超小型光磁
気ディスクの実使用半径及び摺動部29のヘッド素子中
心からの距離Lを前述のように16mm〜31mm、カ
ートリッジの窓の大きさW/2を1.5mm〜8.5m
mに考慮した場合、図26の斜線部あるいはθ10=tan
-1(L/r)より3度以上で28度以下とすることがで
きる。
【0088】このように、ヘッド素子27に対して摺動
部29を実摺動方向に沿うように傾ける事により、ディ
スク面上の障害物がヘッド本体22に衝突する確率を小
さくすることができる。また、衝突時の衝撃力の摺動部
長手方向と垂直方向の成分を小さくする事ができるた
め、ヘッド本体における姿勢安定性上の有意性を保つこ
とができる。さらに、摺動時の摩擦力の摺動部長手方向
と垂直方向の成分を小さくする事ができるため、ヘッド
本体22をねじろうとする力を抑えることができる。こ
れはヘッド素子27の位置ずれ量を小さくすることにつ
ながる。
【0089】図3〜図5は、上述のヘッド素子27に対
して摺動部29を実摺動方向に沿うように傾けたヘッド
本体22を用いた本発明の具体的な磁気ヘッドの実施例
を示す。なお、図7と対応する部分には同一符号を付し
て重複説明を省略する。
【0090】図5A及び図5Bは、ヘッド本体22を示
す。このヘッド本体22は、ヘッド素子27が装着され
る装着部31の一側に所定の傾斜角ψだけ傾いた摺動部
29を一体に有した摺動体113を設け、この装着部3
1に前述と同様の略E字状のフェライト磁気コアの中心
磁極コアにコイルを巻装してなる磁気ヘッド素子27を
装着して構成される。
【0091】このヘッド本体22の摺動部29はその長
手方向の両端2ヵ所にディスク1と接触摺動する接触面
112aを有したいわゆる複数点接触型に構成されてい
る。摺動部29の両接触面112a間は内方に平坦状に
凹むように形成される。両接触面112aは例えば円筒
面状、球面状に形成することができる。
【0092】そして、本例においては、図7及び図8
示すように、この摺動部29がψだけ傾斜したヘッド本
体22と、その摺動部29をディスク面に加圧する薄い
板ばね材23と、この板ばね材23を取付けた固定体2
4を有し、板ばね材23の一端を固定体24に取付けて
固定し、他端側にヘッド本体22を取付けて構成され
る。
【0093】板ばね材23及び固定体24は、前述の
7及び図8で説明したと同様に構成される。即ち、詳細
説明は省略するも、固定体24は、板ばね材23の取付
部52を固定するための取付部70と、非対称にその一
側より延長するアーム部71とこのアーム部71の先端
より取付部70と対向するように直角に折曲してなるス
トッパ片72を一体に有して形成される。
【0094】板ばね材23は第1のばね系53と、この
第1のばね系53より延長するリブを有した傾斜部54
と、之より延長する第2のばね系55と、第2のばね系
55より逆側即ち取付部52側に延長する第3のばね系
56と、第2のばね系55の先端より略垂直方向に折曲
延長する係止部57を一体に有してなる。この第3のば
ね系56にヘッド本体22がその取付部48を介して溶
着により支持される。そして、第2のばね系55の先端
の係止部57を板ばね材23のばね圧がプリチャージさ
れるように、ストッパ片72に引っかけるようにして係
止する。
【0095】図6は、本例で用いる板ばね材23の展開
図を示し、之より、鎖線で示す位置より折曲して図3及
び図4で示す板ばね材23に成形する。160,161
は開口部である。
【0096】ここで、ヘッド本体22の摺動部29がヘ
ッド素子27に対してψだけ傾いて形成されているの
で、空間63内にヘッド本体22を収めるためには、板
ばね材23の中心からヘッド本体22の摺動部29の位
置が図3で示すようにアーム71側にずれる。このた
め、摺動部29をディスク面に接触させたときに、第2
のばね系55のばね部55A,55Bに加わる力は摺動
部29に近い方のばね部55Bが強く、遠い方のばね部
55Aが弱くなり、結果としては、ばね部55A,55
Bのバランスがくずれてヘッド本体22が傾く等の懼れ
が生ずる。
【0097】そこで、第2のばね系55においては、そ
の両ばね部55A及び55Bの夫々の幅MA,MBを異な
らす。すなわち、摺動部29が傾斜するディスク内周側
のばね部55Bの幅MBをディスク外周側のばね部55
Aの幅MAより大になるようにする。この構成によっ
て、摺動部29をディスク1に接触させたときに、第2
のばね系55の左右のばね部55A,55Bのばね圧の
バランスが補償され安定した姿勢でヘッド本体22をデ
ィスク1に接触摺動させることができる。
【0098】尚、上例では、超小型光磁気ディスク用に
適用したが、その他、通常の光磁気ディスク用の光磁気
記録用摺動型磁気ヘッドにも適用できる。
【0099】又、本発明の磁気ヘッドは磁界変調方式、
光変調方式に適用できる。
【0100】
【発明の効果】本発明によれば、記録媒体の面振れ、記
録媒体面の形状変化に十分追従し、外部衝撃に十分耐
え、小型、軽量化が図られ、しかも磁気ヘッドの姿勢安
定性が向上した光磁気記録用摺動型磁気ヘッドを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光磁気記録用摺動型磁気ヘッドの
例を示す概略図である。
【図2】図1の磁気ヘッドの動作説明図である。
【図3】本発明の光磁気記録用摺動型磁気ヘッドの具体
例を示す平面図である。
【図4】図3の磁気ヘッドの側面図である。
【図5】A 摺動体の平面図である。 B 摺動体の側面図である。
【図6】図3の磁気ヘッドにおける板ばね材の展開図で
ある。
【図7】本発明の基礎となる光磁気記録用摺動型磁気ヘ
ッドの参考例を示す平面図である。
【図8】本発明の基礎となる光磁気記録用摺動型磁気ヘ
ッドの参考例を示す側面図である。
【図9】本発明の基礎となる光磁気記録用摺動型磁気ヘ
ッドの参考例を示すフレキシブル配線ケーブルを備えた
平面図である。
【図10】ヘッド本体の斜視図である。
【図11】図10のヘッド本体の分解斜視図である。
【図12】A 摺動体の平面図である。 B 摺動体の断面図である。
【図13】板ばね材の平面図である。
【図14】板ばね材の側面図である。
【図15】固定体の平面図である。
【図16】固定体の側面図である。
【図17】参考例の磁気ヘッドの動作説明図である。
【図18】参考例の磁気ヘッドの動作説明図である。
【図19】A 磁気ヘッドの比較例を示す概略的構成図
である。 B 本発明の基礎となる磁気ヘッドの概略的構成図であ
る。
【図20】参考例に係る説明図である。
【図21】参考例と比較例の動作説明図である。
【図22】光磁気ディスクのカートリッジの平面図であ
る。
【図23】カートリッジの窓部の断面図である。
【図24】本発明の説明に供する磁気ヘッドの概略図で
ある。
【図25】図24の磁気ヘッドの動作説明図である。
【図26】本発明に係る説明図である。
【図27】磁界変調方式の説明図である。
【図28】光磁気ディスクの断面図である。
【符号の説明】
1 光磁気ディスク 22 ヘッド本体 23 板ばね材 24 固定体 27 ヘッド素子 28 摺動体 29 摺動部 44 端子ピン 53,55,56 ばね系 57 係止部 71 アーム 72 ストッパ片 73 ストッパ部 81 フレキシブル配線ケーブル 91 カートリッジ 92 窓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢沢 健児 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 麻田 和敏 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 田中 秀夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 武士 道明 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−248175(JP,A) 特開 平2−113457(JP,A) 特開 平4−318344(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 11/105 G11B 5/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッド素子の走行方向側に隣接して位置
    して記録媒体と接触摺動する摺動部を有し、該摺動部
    動面の長手方向が上記記録媒体の走行に沿うように、
    上記ヘッド素子に対して上記記録媒体の内周側に所定の
    傾斜角を有して成ることを特徴とする光磁気記録用摺動
    型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 記録媒体と接触摺動する摺動部を有する
    ヘッド本体が板ばね材に支持され、該ヘッド本体の支持
    位置が板ばね材の中心線よりずれた位置にあり、板ばね
    材のヘッド本体を挟む両側のばね部の幅が非対称である
    ことを特徴とする請求項1記載の光磁気記録用摺動型磁
    気ヘッド。
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