JP3424332B2 - 摺動性の改良された熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
摺動性の改良された熱可塑性樹脂組成物の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂とポリアミド樹脂からなる摺動性の改良された
熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関する。
ル系樹脂とポリアミド樹脂からなる摺動性の改良された
熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PPE樹脂は機械的性質、耐熱性、寸法
安定性などの諸特性に優れた熱可塑性樹脂である。しか
し、PPE樹脂単独では衝撃特性、耐溶剤性が著しく悪
く、また、その溶融粘度が高いため加工性が悪い。一
方、ポリアミド樹脂(以下「ナイロン樹脂」とも言う)
は、優れた機械特性、耐溶剤性、加工性などに特長を持
つ熱可塑性樹脂であるが、耐衝撃性、耐熱性などが不良
で、さらに吸水性が大きいことにより寸法安定性が著し
く悪く、また吸水による機械的特性の低下も激しい。こ
れらの樹脂の欠点をおぎなうため両者をブレンドする提
案がなされている。しかし、単純なブレンドのみでは、
双方の持っている良好な機械特性が失われる。そこで、
PPE樹脂とナイロン樹脂のブレンド時に、種々の相容
化剤を添加して、分散性を改良し、機械的性質の向上を
達成する工夫がなされている。こうした手法は、特公昭
60−11966号、特公昭61−10494号、特開
昭59−66452号、特開昭56−49753号など
の各公報に開示されている。こうして得られたPPE/
ナイロン系樹脂組成物は、機械的特性、耐熱性、耐溶剤
性、加工性、寸法安定性、吸湿特性に優れた材料とし
て、電気・電子分野、自動車分野に適用されつつある。
これらの特長を利用して、摺動部品への適用も進められ
ているが、摺動時の限界PV値がナイロンに比べて優れ
ているにもかかわらず、摩擦係数や摩耗量がナイロンに
比べて大きいためその応用範囲が限定されていた。
安定性などの諸特性に優れた熱可塑性樹脂である。しか
し、PPE樹脂単独では衝撃特性、耐溶剤性が著しく悪
く、また、その溶融粘度が高いため加工性が悪い。一
方、ポリアミド樹脂(以下「ナイロン樹脂」とも言う)
は、優れた機械特性、耐溶剤性、加工性などに特長を持
つ熱可塑性樹脂であるが、耐衝撃性、耐熱性などが不良
で、さらに吸水性が大きいことにより寸法安定性が著し
く悪く、また吸水による機械的特性の低下も激しい。こ
れらの樹脂の欠点をおぎなうため両者をブレンドする提
案がなされている。しかし、単純なブレンドのみでは、
双方の持っている良好な機械特性が失われる。そこで、
PPE樹脂とナイロン樹脂のブレンド時に、種々の相容
化剤を添加して、分散性を改良し、機械的性質の向上を
達成する工夫がなされている。こうした手法は、特公昭
60−11966号、特公昭61−10494号、特開
昭59−66452号、特開昭56−49753号など
の各公報に開示されている。こうして得られたPPE/
ナイロン系樹脂組成物は、機械的特性、耐熱性、耐溶剤
性、加工性、寸法安定性、吸湿特性に優れた材料とし
て、電気・電子分野、自動車分野に適用されつつある。
これらの特長を利用して、摺動部品への適用も進められ
ているが、摺動時の限界PV値がナイロンに比べて優れ
ているにもかかわらず、摩擦係数や摩耗量がナイロンに
比べて大きいためその応用範囲が限定されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る問題を解決し、耐熱性、耐衝撃性、流動性等に極めて
優れ、かつ摺動特性全般に優れたポリフェニレンエーテ
ル系樹脂とポリアミド樹脂から成る熱可塑性樹脂組成物
の製造方法を提供することにある。
る問題を解決し、耐熱性、耐衝撃性、流動性等に極めて
優れ、かつ摺動特性全般に優れたポリフェニレンエーテ
ル系樹脂とポリアミド樹脂から成る熱可塑性樹脂組成物
の製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記のよ
うな事情に鑑み鋭意検討した結果、ポリフェニレンエー
テル系樹脂とポリアミド樹脂にフッ素系樹脂組成物を添
加して樹脂組成物を製造するにあたり、フッ素樹脂を特
定の添加順序で溶融混合したとき、上記物性がさらに改
良されることを見出し、本発明に至った。
うな事情に鑑み鋭意検討した結果、ポリフェニレンエー
テル系樹脂とポリアミド樹脂にフッ素系樹脂組成物を添
加して樹脂組成物を製造するにあたり、フッ素樹脂を特
定の添加順序で溶融混合したとき、上記物性がさらに改
良されることを見出し、本発明に至った。
【0005】
【0006】本発明は、
(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂 10〜90重量
部、および (B)ポリアミド樹脂 90〜10重量部の合計100
重量部に対し、 (C)フッ素樹脂 1〜100重量部、 (D)相容化剤 0〜30重量部、 (E)ゴム様物質 0〜100重量部 からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機によって製造
する方法であって、(A)ポリフェニレンエーテル系樹
脂に、必要により(D)相容化剤及び(E)ゴム様物質
を配合し、予め第1回目の溶融混練を行った後、(B)
ポリアミド樹脂、(C)フッ素樹脂、必要により(E)
ゴム様物質を添加して第2回目の溶融混練を行うことを
特徴とする摺動性の改良された熱可塑性樹脂組成物の製
造方法に関するものである。
部、および (B)ポリアミド樹脂 90〜10重量部の合計100
重量部に対し、 (C)フッ素樹脂 1〜100重量部、 (D)相容化剤 0〜30重量部、 (E)ゴム様物質 0〜100重量部 からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機によって製造
する方法であって、(A)ポリフェニレンエーテル系樹
脂に、必要により(D)相容化剤及び(E)ゴム様物質
を配合し、予め第1回目の溶融混練を行った後、(B)
ポリアミド樹脂、(C)フッ素樹脂、必要により(E)
ゴム様物質を添加して第2回目の溶融混練を行うことを
特徴とする摺動性の改良された熱可塑性樹脂組成物の製
造方法に関するものである。
【0007】さらに、本発明は、(A)ポリフェニレン
エーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)ポリ
アミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部に対
し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)相容
化剤 0〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜100
重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機によっ
て製造する方法であって、(A)ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂に、必要により(D)相容化剤及び(E)ゴム
様物質を配合し、予め第1回目の溶融混練を行った後、
(B)ポリアミド樹脂、必要により(E)ゴム様物質を
添加して第2回目の溶融混練を行い(C)フッ素樹脂、
必要により(E)ゴム様物質を添加して第3回目の溶融
混練を行うことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑
性樹脂組成物の製造方法に関するものである。
エーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)ポリ
アミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部に対
し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)相容
化剤 0〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜100
重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機によっ
て製造する方法であって、(A)ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂に、必要により(D)相容化剤及び(E)ゴム
様物質を配合し、予め第1回目の溶融混練を行った後、
(B)ポリアミド樹脂、必要により(E)ゴム様物質を
添加して第2回目の溶融混練を行い(C)フッ素樹脂、
必要により(E)ゴム様物質を添加して第3回目の溶融
混練を行うことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑
性樹脂組成物の製造方法に関するものである。
【0008】また、本発明は、(A)ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)ポリア
ミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部に対
し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)相容
化剤 0〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜100
重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機によっ
て製造する方法であって、(A)ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂に、(C)フッ素樹脂、必要により(D)相容
化剤及び(E)ゴム様物質を配合し、予め第1回目の溶
融混練を行った後、(B)ポリアミド樹脂、必要により
(E)ゴム様物質を添加して第2回目の溶融混練を行う
ことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑性樹脂組成
物の製造方法に関するものである。
ーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)ポリア
ミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部に対
し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)相容
化剤 0〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜100
重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機によっ
て製造する方法であって、(A)ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂に、(C)フッ素樹脂、必要により(D)相容
化剤及び(E)ゴム様物質を配合し、予め第1回目の溶
融混練を行った後、(B)ポリアミド樹脂、必要により
(E)ゴム様物質を添加して第2回目の溶融混練を行う
ことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑性樹脂組成
物の製造方法に関するものである。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられる(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂とは、
一般式(1)(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR
5 は水素、ハロゲン原子、炭化水素基もしくは置換炭化
水素基から選ばれたものであり、そのうち、必ず1個は
水素原子である。)で示されるフェノール化合物の一種
または二種以上を酸化カップリング触媒を用い、酸素ま
たは酸素含有ガスで酸化重合せしめて得られる重合体で
ある。
用いられる(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂とは、
一般式(1)(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR
5 は水素、ハロゲン原子、炭化水素基もしくは置換炭化
水素基から選ばれたものであり、そのうち、必ず1個は
水素原子である。)で示されるフェノール化合物の一種
または二種以上を酸化カップリング触媒を用い、酸素ま
たは酸素含有ガスで酸化重合せしめて得られる重合体で
ある。
【0010】
【0011】上記一般式(1)に於けるR1 、R2 、R
3 、R4 およびR5 の具体例としては、水素、塩素、臭
素、フッ素、ヨウ素、メチル、エチル、n−またはis
o−プロピル、pri−、sec−またはt−ブチル、
クロロエチル、ヒドロキシエチル、フェニルエチル、ベ
ンジル、ヒドロキシメチル、カルボキシエチル、メトキ
シカルボニルエチル、シアノエチル、フェニル、クロロ
フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、エチル
フェニル、アリルなどが挙げられる。
3 、R4 およびR5 の具体例としては、水素、塩素、臭
素、フッ素、ヨウ素、メチル、エチル、n−またはis
o−プロピル、pri−、sec−またはt−ブチル、
クロロエチル、ヒドロキシエチル、フェニルエチル、ベ
ンジル、ヒドロキシメチル、カルボキシエチル、メトキ
シカルボニルエチル、シアノエチル、フェニル、クロロ
フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、エチル
フェニル、アリルなどが挙げられる。
【0012】上記一般式(1)の化合物の具体例として
は、フェノール、o−,m−,またはp−クレゾール、
2,6−、2,5−、2,4−または3,5−ジメチル
フェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、
2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジエチルフェ
ノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,3,
5−、2,3,6−または2,4,6−トリメチルフェ
ノール、3−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモ
ール、2−メチル−6−アリルフェノールなどが挙げら
れる。
は、フェノール、o−,m−,またはp−クレゾール、
2,6−、2,5−、2,4−または3,5−ジメチル
フェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、
2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジエチルフェ
ノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,3,
5−、2,3,6−または2,4,6−トリメチルフェ
ノール、3−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモ
ール、2−メチル−6−アリルフェノールなどが挙げら
れる。
【0013】ポリフェニレンエーテル系樹脂は、上記一
般式(1)のフェノール化合物の少なくとも一種を酸化
重合して得ることができるが、上記一般式(I)のフェ
ノール化合物をそれ以外のフェノール化合物、例えば、
ビスフェノール−A、テトラブロモビスフェノール−
A、レゾルシン、ハイドロキノン、ノボラック樹脂のよ
うな多価ヒドロキシ芳香族化合物と共重合して得ること
もできる。
般式(1)のフェノール化合物の少なくとも一種を酸化
重合して得ることができるが、上記一般式(I)のフェ
ノール化合物をそれ以外のフェノール化合物、例えば、
ビスフェノール−A、テトラブロモビスフェノール−
A、レゾルシン、ハイドロキノン、ノボラック樹脂のよ
うな多価ヒドロキシ芳香族化合物と共重合して得ること
もできる。
【0014】ポリフェニレンエーテル系樹脂の中で好ま
しいものとしては、2,6−ジメチルフェノールまたは
2,6−ジフェニルフェノールの単独重合体および大量
部の2,6−ジメチルフェノールと小量部の3−メチル
−6−t−ブチルフェノールまたは2,3,6−トリメ
チルフェノールの共重合体が挙げられる。
しいものとしては、2,6−ジメチルフェノールまたは
2,6−ジフェニルフェノールの単独重合体および大量
部の2,6−ジメチルフェノールと小量部の3−メチル
−6−t−ブチルフェノールまたは2,3,6−トリメ
チルフェノールの共重合体が挙げられる。
【0015】フェノール化合物を酸化重合せしめる際に
用いられる酸化カップリング触媒は、特に限定されるも
のではなく、重合能を有する如何なる触媒でも使用し得
る。かかるポリフェニレンエーテル系樹脂の製造法は、
例えば、米国特許第3306874号、同第33068
75号、同第3257357号各明細書並びに特公昭5
2−17880号、特開昭50−51197号および特
開平1−304119号公報等に記載されている。
用いられる酸化カップリング触媒は、特に限定されるも
のではなく、重合能を有する如何なる触媒でも使用し得
る。かかるポリフェニレンエーテル系樹脂の製造法は、
例えば、米国特許第3306874号、同第33068
75号、同第3257357号各明細書並びに特公昭5
2−17880号、特開昭50−51197号および特
開平1−304119号公報等に記載されている。
【0016】本発明における(A)ポリフェニレンエー
テル系樹脂の具体例としては、ポリ(2,6−ジメチル
−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエ
チル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチ
ル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエー
テル)、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレ
ンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,
4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ブチル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジプロ
ペニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6
−ジラウリル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレン
エーテル)、ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4−フェ
ニレンエーテル)、ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ
−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−
6−ステアリルオキシ−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェ
ニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−1,4−フェニ
レンエーテル)、ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニ
レンエーテル)、ポリ(2−クロロ−1,4−フェニレ
ンエーテル)、ポリ(3−メチル−6−t−ブチル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロ
ロ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,5−ジ
ブロモ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6
−ジベンジル−1,4−フェニレンエーテル)およびこ
れらの重合体を構成する繰り返し単位の複数種を含む各
種共重合体を挙げることができる。共重合体の中には
2,3,6−トリメチルフェノール、2,3,5,6−
テトラメチルフェノール等の多置換フェノールと2,6
−ジメチルフェノールとの共重合体等も含む。
テル系樹脂の具体例としては、ポリ(2,6−ジメチル
−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエ
チル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチ
ル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエー
テル)、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレ
ンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,
4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ブチル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジプロ
ペニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6
−ジラウリル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレン
エーテル)、ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4−フェ
ニレンエーテル)、ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ
−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−
6−ステアリルオキシ−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェ
ニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−1,4−フェニ
レンエーテル)、ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニ
レンエーテル)、ポリ(2−クロロ−1,4−フェニレ
ンエーテル)、ポリ(3−メチル−6−t−ブチル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロ
ロ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,5−ジ
ブロモ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6
−ジベンジル−1,4−フェニレンエーテル)およびこ
れらの重合体を構成する繰り返し単位の複数種を含む各
種共重合体を挙げることができる。共重合体の中には
2,3,6−トリメチルフェノール、2,3,5,6−
テトラメチルフェノール等の多置換フェノールと2,6
−ジメチルフェノールとの共重合体等も含む。
【0017】これらポリフェニレンエーテル系樹脂のう
ちで好ましいものはポリ(2,6−ジメチル−1,4−
フェニレンエーテル)および2,6−ジメチルフェノー
ルと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体で
ある。
ちで好ましいものはポリ(2,6−ジメチル−1,4−
フェニレンエーテル)および2,6−ジメチルフェノー
ルと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体で
ある。
【0018】本発明に使用することができるポリフェニ
レンエーテル系樹脂の分子量は、目的によってその好適
な範囲が異なるため一概にその範囲は定められないが、
一般に30℃のクロロホルム中で測定した極限粘度で表
わして0.1〜0.8dl/g、より好ましくは0.2
〜0.6dl/gである。
レンエーテル系樹脂の分子量は、目的によってその好適
な範囲が異なるため一概にその範囲は定められないが、
一般に30℃のクロロホルム中で測定した極限粘度で表
わして0.1〜0.8dl/g、より好ましくは0.2
〜0.6dl/gである。
【0019】なお、本発明において言うポリフェニレン
エーテル系樹脂には上記重合体、共重合体に対し、スチ
レン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマーをグ
ラフト変性したもの等も含む。また、該スチレン系モノ
マーを含有するスチレン系樹脂との混合物も含む。
エーテル系樹脂には上記重合体、共重合体に対し、スチ
レン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマーをグ
ラフト変性したもの等も含む。また、該スチレン系モノ
マーを含有するスチレン系樹脂との混合物も含む。
【0020】スチレン系樹脂のグラフト量あるいは混合
量は、ポリフェニレンエーテル100重量部に対して、
500重量部以下が望ましい。スチレン系樹脂のグラフ
ト量あるいは混合量が500重量部より大きくなると、
該熱可塑性樹脂組成物の耐熱性が著しく低下し好ましく
ない。
量は、ポリフェニレンエーテル100重量部に対して、
500重量部以下が望ましい。スチレン系樹脂のグラフ
ト量あるいは混合量が500重量部より大きくなると、
該熱可塑性樹脂組成物の耐熱性が著しく低下し好ましく
ない。
【0021】本発明で用いられる(B)ポリアミド樹脂
は、ラクタムあるいはアミノカルボン酸の重合およびジ
アミンとジカルボン酸の重縮合によって得られるホモポ
リアミドおよびコポリアミド等から選ばれた1種または
2種以上のポリアミド樹脂またはこれらの混合物であ
る。具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン
46、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン12、メ
タキシリレンジアミンとアジピン酸の共重合体であるナ
イロンMXD6、ナイロン66/6共重合体、パラアミ
ノメチル安息香酸とε−カプロラクタムとの共重合ポリ
アミド(ナイロンAHBA/6)、2,2,4−/2,
4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン・テレフタ
ル酸塩を主成分とするポリアミド(ナイロンTHDT、
THDT/6I)等が挙げられるが、これらに限定され
ない。
は、ラクタムあるいはアミノカルボン酸の重合およびジ
アミンとジカルボン酸の重縮合によって得られるホモポ
リアミドおよびコポリアミド等から選ばれた1種または
2種以上のポリアミド樹脂またはこれらの混合物であ
る。具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン
46、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン12、メ
タキシリレンジアミンとアジピン酸の共重合体であるナ
イロンMXD6、ナイロン66/6共重合体、パラアミ
ノメチル安息香酸とε−カプロラクタムとの共重合ポリ
アミド(ナイロンAHBA/6)、2,2,4−/2,
4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン・テレフタ
ル酸塩を主成分とするポリアミド(ナイロンTHDT、
THDT/6I)等が挙げられるが、これらに限定され
ない。
【0022】本発明における(A)ポリフェニレンエー
テル系樹脂と(B)ポリアミド樹脂の配合比は、ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂 10〜90重量部に対し、ポ
リアミド樹脂 90〜10重量部の範囲である。好まし
くは、前者が20〜80重量部に対し、後者が80〜2
0重量部、さらに好ましくは、前者が25〜60重量部
に対し、後者が75〜40重量部の範囲である。
テル系樹脂と(B)ポリアミド樹脂の配合比は、ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂 10〜90重量部に対し、ポ
リアミド樹脂 90〜10重量部の範囲である。好まし
くは、前者が20〜80重量部に対し、後者が80〜2
0重量部、さらに好ましくは、前者が25〜60重量部
に対し、後者が75〜40重量部の範囲である。
【0023】本発明でいう(C)フッ素樹脂とは、分子
中にフッ素原子(F)を含有する合成高分子のことであ
り、一般に他の合成樹脂と比較して耐熱性、耐薬品性、
電気特性(特に高周波特性)に優れ、また特有の低摩擦
特性、非粘着性を備えている。例えば代表的な例として
次のような示性構造式からなるものがあげられ、少なく
ともこれらの1種または2種以上の混合物が用いられ
る。
中にフッ素原子(F)を含有する合成高分子のことであ
り、一般に他の合成樹脂と比較して耐熱性、耐薬品性、
電気特性(特に高周波特性)に優れ、また特有の低摩擦
特性、非粘着性を備えている。例えば代表的な例として
次のような示性構造式からなるものがあげられ、少なく
ともこれらの1種または2種以上の混合物が用いられ
る。
【0024】(1)〔CF2 CF2 〕n :四フッ化エチ
レン樹脂(PTFE) (2)〔CF2 CF2 CF(CF3 )CF2 〕n :四フ
ッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP) (3)〔(CF2 CF2 )n (CF(OR)CF2 )〕
p :四フッ化エチレン−パーフロロアルキルビニルエー
テル共重合体(PFA) (4)〔CF2 CF2 −CF(CF3 )CF2 −CH
(OR)CF2 〕n :四フッ化エチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体(EPE)(ただし、Rはフッ化アルキル基Cn
F2n+1を示す。) (5)〔CH2 CH2 CF2 CF2 〕n :四フッ化エチ
レン−エチレン共重合樹脂(ETFE) (6)〔CH2 CH2 CFClCF2 〕n :三フッ化塩化
エチレン樹脂(ECTFE) (7)〔CF2 CH2 〕n :フッ化ビニリデン樹脂(P
VDF) (8)〔CFClCF2 〕n :ポリクロロトリフルオロエ
チレン(PCTFE) (9)〔CH2 CHF〕n :ポリビニルフルオライド
(PVF) 上記したフッ素樹脂の中でも完全にフッ素化されてい
る、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)はこれらの性質
が特に優れ本発明では最も好ましく用いられる。
レン樹脂(PTFE) (2)〔CF2 CF2 CF(CF3 )CF2 〕n :四フ
ッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP) (3)〔(CF2 CF2 )n (CF(OR)CF2 )〕
p :四フッ化エチレン−パーフロロアルキルビニルエー
テル共重合体(PFA) (4)〔CF2 CF2 −CF(CF3 )CF2 −CH
(OR)CF2 〕n :四フッ化エチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体(EPE)(ただし、Rはフッ化アルキル基Cn
F2n+1を示す。) (5)〔CH2 CH2 CF2 CF2 〕n :四フッ化エチ
レン−エチレン共重合樹脂(ETFE) (6)〔CH2 CH2 CFClCF2 〕n :三フッ化塩化
エチレン樹脂(ECTFE) (7)〔CF2 CH2 〕n :フッ化ビニリデン樹脂(P
VDF) (8)〔CFClCF2 〕n :ポリクロロトリフルオロエ
チレン(PCTFE) (9)〔CH2 CHF〕n :ポリビニルフルオライド
(PVF) 上記したフッ素樹脂の中でも完全にフッ素化されてい
る、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)はこれらの性質
が特に優れ本発明では最も好ましく用いられる。
【0025】本発明におけるこれらの(C)フッ素樹脂
の配合量は、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂 1
0〜90重量部、および(B)ポリアミド樹脂 90〜
10重量部の合計100重量部に対し、1〜100重量
部の範囲である。(C)フッ素樹脂が1重量部より少な
い場合は、得られる樹脂組成物の摺動特性の改善が十分
でなく好ましくない。また、(C)フッ素樹脂の配合量
が100重量部より多い場合は、樹脂組成物の機械特
性、成形加工性が悪くなり好ましくない。好ましい添加
量は2〜60重量部でありさらに好ましくは5〜50重
量部である。
の配合量は、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂 1
0〜90重量部、および(B)ポリアミド樹脂 90〜
10重量部の合計100重量部に対し、1〜100重量
部の範囲である。(C)フッ素樹脂が1重量部より少な
い場合は、得られる樹脂組成物の摺動特性の改善が十分
でなく好ましくない。また、(C)フッ素樹脂の配合量
が100重量部より多い場合は、樹脂組成物の機械特
性、成形加工性が悪くなり好ましくない。好ましい添加
量は2〜60重量部でありさらに好ましくは5〜50重
量部である。
【0026】次に、本発明でいう(D)相容化剤とは、
(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(B)ポリアミ
ド樹脂の親和性を改良して、両者の相容性を向上させる
ために配合する化合物である。該相容化剤の例として
は、下記〜等があるがこれに限定されること無く、
PPEとポリアミド樹脂の相容性が改良される化合物で
あれば何でもよい。また、これらの相容化剤は、PPE
とポリアミド樹脂を混合するときに添加してもよいし、
PPEまたはポリアミド樹脂の各々の重合時にあらかじ
め混合したり反応させておいてもよい。
(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(B)ポリアミ
ド樹脂の親和性を改良して、両者の相容性を向上させる
ために配合する化合物である。該相容化剤の例として
は、下記〜等があるがこれに限定されること無く、
PPEとポリアミド樹脂の相容性が改良される化合物で
あれば何でもよい。また、これらの相容化剤は、PPE
とポリアミド樹脂を混合するときに添加してもよいし、
PPEまたはポリアミド樹脂の各々の重合時にあらかじ
め混合したり反応させておいてもよい。
【0027】 エチレン性またはアセチレン性不飽和
結合を持たないエポキシ化合物。 同一分子内に、(i)少なくとも一種の不飽和基す
なわち炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合と
(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物。 酸化ポリオレフィンワックス。
結合を持たないエポキシ化合物。 同一分子内に、(i)少なくとも一種の不飽和基す
なわち炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合と
(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物。 酸化ポリオレフィンワックス。
【0028】 分子構造中に、(i)酸素の架橋を介
して炭素原子、及び(ii)少なくともエチレン性炭素
−炭素二重結合もしくは炭素−炭素三重結合及び/また
はアミノ基及びメルカプト基から選ばれる官能基、の両
方を有し、前記官能基がケイ素原子に直接結合されてい
ないシラン化合物。 同一分子内に(i)(OR)(ここでRは水素また
はアルキル、アリール、アシルまたはカルボニルジオキ
シ基)および(ii)カルボン酸、酸ハライド、酸無水
物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミド、イミ
ド、アミノおよびこれらの塩から選ばれた少なくとも二
つの同一または相異なる官能基を併せ持つ化合物。
して炭素原子、及び(ii)少なくともエチレン性炭素
−炭素二重結合もしくは炭素−炭素三重結合及び/また
はアミノ基及びメルカプト基から選ばれる官能基、の両
方を有し、前記官能基がケイ素原子に直接結合されてい
ないシラン化合物。 同一分子内に(i)(OR)(ここでRは水素また
はアルキル、アリール、アシルまたはカルボニルジオキ
シ基)および(ii)カルボン酸、酸ハライド、酸無水
物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミド、イミ
ド、アミノおよびこれらの塩から選ばれた少なくとも二
つの同一または相異なる官能基を併せ持つ化合物。
【0029】 同一分子内に(i)酸ハライド基と
(ii)少なくとも一種のカルボン酸、カルボン酸無水
物、酸エステルまたは、酸アミド基を併せ持つ化合物。 ビニル芳香族化合物の単位及びα、β−不飽和ジカ
ルボン酸もしくはジカルボン酸無水物の単位を有する共
重合体、またはビニル芳香族化合物の単位及びα、β−
不飽和ジカルボン酸のイミド化合物の単位を有する共重
合体。 〜および〜の群の中から選ばれた少なくと
も一種の相容化剤で官能化されたポリフェニレンエーテ
ル。 〜群の中から選ばれた少なくとも一種の相容化
剤で官能化されたポリフェニレンエーテルと少量部のポ
リアミドを溶融混練して得られた組成物。
(ii)少なくとも一種のカルボン酸、カルボン酸無水
物、酸エステルまたは、酸アミド基を併せ持つ化合物。 ビニル芳香族化合物の単位及びα、β−不飽和ジカ
ルボン酸もしくはジカルボン酸無水物の単位を有する共
重合体、またはビニル芳香族化合物の単位及びα、β−
不飽和ジカルボン酸のイミド化合物の単位を有する共重
合体。 〜および〜の群の中から選ばれた少なくと
も一種の相容化剤で官能化されたポリフェニレンエーテ
ル。 〜群の中から選ばれた少なくとも一種の相容化
剤で官能化されたポリフェニレンエーテルと少量部のポ
リアミドを溶融混練して得られた組成物。
【0030】本発明に用いられるグループの相容化剤
としては、(1)ポリヒドリックフェノール(例えばビ
スフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、レゾ
ルシン等)とエピクロルヒドリンの縮合体、および
(2)ポリヒドリックアルコール(例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル等)とエピクドルヒドリンの縮合体が挙げられる。
としては、(1)ポリヒドリックフェノール(例えばビ
スフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、レゾ
ルシン等)とエピクロルヒドリンの縮合体、および
(2)ポリヒドリックアルコール(例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル等)とエピクドルヒドリンの縮合体が挙げられる。
【0031】本発明に用いられるグループの相容化剤
としては、不飽和基すなわち炭素−炭素二重結合または
炭素−炭素三重結合と、極性基すなわちポリアミド樹脂
中に含まれるアミド結合、連鎖末端に存在するカルボキ
シル基、アミノ基と親和性や、化学反応性を示す官能基
を同一分子内に併せ持つ化合物である。かかる官能基と
しては、カルボン酸基、カルボン酸より誘導される基す
なわちカルボキシル基の水素原子あるいは水酸基が置換
した各種の塩やエステル、酸アミド、酸無水物、イミ
ド、酸アジド、酸ハロゲン化物、あるいはオキサゾリ
ン、ニトリル等の官能基、エポキシ基、アミノ基、水酸
基、または、イソシアン酸エステル基等が挙げられ、不
飽和基と極性基を併せ持つ化合物すなわち、不飽和カル
ボン酸、不飽和カルボン酸誘導体、不飽和エポキシ化合
物、不飽和アルコール、不飽和アミン、不飽和イソシア
ン酸エステルが用いられる。
としては、不飽和基すなわち炭素−炭素二重結合または
炭素−炭素三重結合と、極性基すなわちポリアミド樹脂
中に含まれるアミド結合、連鎖末端に存在するカルボキ
シル基、アミノ基と親和性や、化学反応性を示す官能基
を同一分子内に併せ持つ化合物である。かかる官能基と
しては、カルボン酸基、カルボン酸より誘導される基す
なわちカルボキシル基の水素原子あるいは水酸基が置換
した各種の塩やエステル、酸アミド、酸無水物、イミ
ド、酸アジド、酸ハロゲン化物、あるいはオキサゾリ
ン、ニトリル等の官能基、エポキシ基、アミノ基、水酸
基、または、イソシアン酸エステル基等が挙げられ、不
飽和基と極性基を併せ持つ化合物すなわち、不飽和カル
ボン酸、不飽和カルボン酸誘導体、不飽和エポキシ化合
物、不飽和アルコール、不飽和アミン、不飽和イソシア
ン酸エステルが用いられる。
【0032】具体的には、マレイン酸、無水マレイン
酸、フマール酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジド、
無水マレイン酸とジアミンの反応物、例えば、一般式
(2)あるいは(3)で示される構造(但し、Rは脂肪
族基、芳香族基を示す。)を有するものが挙げられる。
酸、フマール酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジド、
無水マレイン酸とジアミンの反応物、例えば、一般式
(2)あるいは(3)で示される構造(但し、Rは脂肪
族基、芳香族基を示す。)を有するものが挙げられる。
【0033】
【0034】また、無水メチルナジック酸、無水ジクロ
ロマレイン酸、マレイン酸アミド、イタコン酸、無水イ
タコン酸、大豆油、キリ油、ヒマシ油、アマニ油、麻実
油、綿実油、ゴマ油、菜種油、落花生油 、椿油、オリ
ーブ油、ヤシ油、イワシ油などの天然油脂類、エポキシ
化天然油脂類、アクリル酸、ブテン酸、クロトン酸、ビ
ニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸、
チグリン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、α−エ
チルアクリル酸、β−メチルクロトン酸、4−ペンテン
酸、2−ヘキセン、2−メチル−2−ペンテン酸、3−
メチル−2−ペンテン酸、α−エチルクロトン酸、2,
2−ジメチル−3−ブテン酸、2−ヘプテン酸、2−オ
クテン酸、4−デセン酸、9−ウンデセン酸、10−ウ
ンデセン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、4−テ
トラデセン酸、9−テトラデセン酸、9−ヘキサデセン
酸、2−オクタデセン酸、9−オクタデセン酸、アイコ
セン酸、ドコセン酸、エルカ酸、テトラコセン酸、ミコ
リペン酸、2,4−ヘキサジエン酸、ジアリル酢酸、ゲ
ラニウム酸、2,4−デカジエン酸、2,4−ドデカジ
エン酸、9,12−ヘキサデカジエン酸、9,12−オ
クタデカジエン酸、ヘキサデカトリエン酸、アイコサジ
エン酸、アイコサトリエン酸、アイコサテトラエン酸、
リシノール酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、アイ
コサペンタエン酸、エルシン酸、ドコサジエン酸、ドコ
サトリエン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサペンタエン
酸、テトラコセン酸、ヘキサコセン酸、ヘキサコジエン
酸、オクタコセン酸などの不飽和カルボン酸あるいはこ
れらの不飽和カルボン酸のエステル、酸アミド、酸無水
物が挙げられる。
ロマレイン酸、マレイン酸アミド、イタコン酸、無水イ
タコン酸、大豆油、キリ油、ヒマシ油、アマニ油、麻実
油、綿実油、ゴマ油、菜種油、落花生油 、椿油、オリ
ーブ油、ヤシ油、イワシ油などの天然油脂類、エポキシ
化天然油脂類、アクリル酸、ブテン酸、クロトン酸、ビ
ニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸、
チグリン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、α−エ
チルアクリル酸、β−メチルクロトン酸、4−ペンテン
酸、2−ヘキセン、2−メチル−2−ペンテン酸、3−
メチル−2−ペンテン酸、α−エチルクロトン酸、2,
2−ジメチル−3−ブテン酸、2−ヘプテン酸、2−オ
クテン酸、4−デセン酸、9−ウンデセン酸、10−ウ
ンデセン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、4−テ
トラデセン酸、9−テトラデセン酸、9−ヘキサデセン
酸、2−オクタデセン酸、9−オクタデセン酸、アイコ
セン酸、ドコセン酸、エルカ酸、テトラコセン酸、ミコ
リペン酸、2,4−ヘキサジエン酸、ジアリル酢酸、ゲ
ラニウム酸、2,4−デカジエン酸、2,4−ドデカジ
エン酸、9,12−ヘキサデカジエン酸、9,12−オ
クタデカジエン酸、ヘキサデカトリエン酸、アイコサジ
エン酸、アイコサトリエン酸、アイコサテトラエン酸、
リシノール酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、アイ
コサペンタエン酸、エルシン酸、ドコサジエン酸、ドコ
サトリエン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサペンタエン
酸、テトラコセン酸、ヘキサコセン酸、ヘキサコジエン
酸、オクタコセン酸などの不飽和カルボン酸あるいはこ
れらの不飽和カルボン酸のエステル、酸アミド、酸無水
物が挙げられる。
【0035】さらにアリルアルコール、クロチルアルコ
ール、メチルビニルカルビノール、アリルカルビノー
ル、メチルプロピペニルカルビノール、4−ペンテン−
1−オール、10−ウンデセン−1−オール、プロパル
ギルアルコール、1・4−ペンタジエン−3−オール、
1・4−ヘキサジエン−3−オール、3・5−ヘキサジ
エン−2−オール、2・4−ヘキサジエン−1−オー
ル、一般式Cn H2n-5OH、Cn H2n-7OH、Cn H
2n-9OH(但し、nは正の整数)で示されるアルコー
ル、3−ブテン−1・2−ジオール、2・5−ジメチル
−3−ヘキセン−2・5−ジオール、1・5−ヘキサジ
エン−3・4−ジオール、2・6−オクタジエン−4・
5−ジオールなどの不飽和アルコール、あるいはこのよ
うな不飽和アルコールのOH基が、−NH2 基に置き換
わった不飽和アミン、あるいはグリシジル(メタ)アク
リレート、アリルグリシジルエーテルなどが挙げられ
る。
ール、メチルビニルカルビノール、アリルカルビノー
ル、メチルプロピペニルカルビノール、4−ペンテン−
1−オール、10−ウンデセン−1−オール、プロパル
ギルアルコール、1・4−ペンタジエン−3−オール、
1・4−ヘキサジエン−3−オール、3・5−ヘキサジ
エン−2−オール、2・4−ヘキサジエン−1−オー
ル、一般式Cn H2n-5OH、Cn H2n-7OH、Cn H
2n-9OH(但し、nは正の整数)で示されるアルコー
ル、3−ブテン−1・2−ジオール、2・5−ジメチル
−3−ヘキセン−2・5−ジオール、1・5−ヘキサジ
エン−3・4−ジオール、2・6−オクタジエン−4・
5−ジオールなどの不飽和アルコール、あるいはこのよ
うな不飽和アルコールのOH基が、−NH2 基に置き換
わった不飽和アミン、あるいはグリシジル(メタ)アク
リレート、アリルグリシジルエーテルなどが挙げられ
る。
【0036】ブタジエン、イソプレンなどの低重合体
(例えば平均分子量が500から10000ぐらいのも
の)あるいは高分子量体(たとえば平均分子量が100
00以上のもの)に無水マレイン酸、フェノール類を付
加したもの、あるいはアミノ基、カルボン酸基、水酸
基、エポキシ基などを導入したもの、イソシアン酸アリ
ルなども挙げられる。
(例えば平均分子量が500から10000ぐらいのも
の)あるいは高分子量体(たとえば平均分子量が100
00以上のもの)に無水マレイン酸、フェノール類を付
加したもの、あるいはアミノ基、カルボン酸基、水酸
基、エポキシ基などを導入したもの、イソシアン酸アリ
ルなども挙げられる。
【0037】本発明における同一分子内に不飽和基と極
性基を併せ持つ化合物の定義には、不飽和基を2個以
上、極性基を2個以上(同種または異種)含んだ化合物
も含まれることは、いうまでもなく、また、2種以上の
特定化合物を使うことも可能である。これらの化合物の
詳細は、特開昭56−26913号公報、特開昭56−
49753号公報等に記載されている。これらの内で、
好ましくは無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、
無水イタコン酸、イタコン酸、グリシジル(メタ)アク
リレートが、より好ましくは無水マレイン酸、フマール
酸が用いられる。
性基を併せ持つ化合物の定義には、不飽和基を2個以
上、極性基を2個以上(同種または異種)含んだ化合物
も含まれることは、いうまでもなく、また、2種以上の
特定化合物を使うことも可能である。これらの化合物の
詳細は、特開昭56−26913号公報、特開昭56−
49753号公報等に記載されている。これらの内で、
好ましくは無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、
無水イタコン酸、イタコン酸、グリシジル(メタ)アク
リレートが、より好ましくは無水マレイン酸、フマール
酸が用いられる。
【0038】本発明に用いられるグループの相容化剤
は通常空気中または懸濁液中におけるポリオレフィンワ
ックスの酸化によって調製されるものであり、ポリエチ
レンワックス等が好適である。
は通常空気中または懸濁液中におけるポリオレフィンワ
ックスの酸化によって調製されるものであり、ポリエチ
レンワックス等が好適である。
【0039】本発明に用いられるグループの相容化剤
とは、分子構造中に、(i)酸素の架橋を介して炭素原
子に結合された少なくとも1つのケイ素原子、及び(i
i)少なくともエチレン性炭素−炭素二重結合もしくは
炭素−炭素三重結合及び/またはアミノ基及びメルカプ
ト基から選ばれる官能基の両方を有し、前記官能基がケ
イ素原子に結合されていない、シラン化合物であり、具
体的には、ガンマアミノプロピトリエトキシシラン、2
−(3−シクロヘキシル)エチルトリメキシシラン等が
挙げられる。
とは、分子構造中に、(i)酸素の架橋を介して炭素原
子に結合された少なくとも1つのケイ素原子、及び(i
i)少なくともエチレン性炭素−炭素二重結合もしくは
炭素−炭素三重結合及び/またはアミノ基及びメルカプ
ト基から選ばれる官能基の両方を有し、前記官能基がケ
イ素原子に結合されていない、シラン化合物であり、具
体的には、ガンマアミノプロピトリエトキシシラン、2
−(3−シクロヘキシル)エチルトリメキシシラン等が
挙げられる。
【0040】本発明に用いられるグループの相容化剤
とは、アリファティックポリカルボン酸、酸エステルま
たは酸アミドであり、一般式 (R1 O)m R(COOR2 )n (CONR3 R4 )l 〔ここで、R:線状または分岐状飽和アリファティック
炭化水素であって2〜20個、好ましくは2〜10個の
炭素原子を有するもの、R1 :水素、アルキル基、アリ
ール基、アシル基、またはカルボニルジオキシ基で特に
好ましくは水素、R2 :水素、アルキル基、またはアリ
ール基で炭素数1〜20、好ましくは1〜10、R3 及
びR4 :水素、アルキル基、またはアリール基で炭素数
1〜10、好ましくは1〜6、さらに好ましくは1〜
4、m=1、(n+l):2以上の整数、好ましくは2
または3、n:0以上の整数、l :0以上の整数、
(R1 O)はカルボニル基のα位またはβ位に位置し、
少なくとも2つのカルボニル基の間には、2〜6個の炭
素が存在する。〕によってあらわされる飽和脂肪族ポリ
カルボン酸およびその誘導体化合物である。
とは、アリファティックポリカルボン酸、酸エステルま
たは酸アミドであり、一般式 (R1 O)m R(COOR2 )n (CONR3 R4 )l 〔ここで、R:線状または分岐状飽和アリファティック
炭化水素であって2〜20個、好ましくは2〜10個の
炭素原子を有するもの、R1 :水素、アルキル基、アリ
ール基、アシル基、またはカルボニルジオキシ基で特に
好ましくは水素、R2 :水素、アルキル基、またはアリ
ール基で炭素数1〜20、好ましくは1〜10、R3 及
びR4 :水素、アルキル基、またはアリール基で炭素数
1〜10、好ましくは1〜6、さらに好ましくは1〜
4、m=1、(n+l):2以上の整数、好ましくは2
または3、n:0以上の整数、l :0以上の整数、
(R1 O)はカルボニル基のα位またはβ位に位置し、
少なくとも2つのカルボニル基の間には、2〜6個の炭
素が存在する。〕によってあらわされる飽和脂肪族ポリ
カルボン酸およびその誘導体化合物である。
【0041】具体的には、飽和脂肪族ポリカルボン酸の
エステル化合物、アミド化合物、無水物、水加物及び塩
などが挙げられる。飽和脂肪族ポリカルボン酸として、
クエン酸、リンゴ酸、アガリシン酸等がある。これらの
化合物の詳細は、特表昭61−502195号公報に開
示されている。
エステル化合物、アミド化合物、無水物、水加物及び塩
などが挙げられる。飽和脂肪族ポリカルボン酸として、
クエン酸、リンゴ酸、アガリシン酸等がある。これらの
化合物の詳細は、特表昭61−502195号公報に開
示されている。
【0042】本発明に用いられるグループの相容化剤
とは、一般式 (I)−Z−(II) 〔式中、(I)は、少なくとも式:(X−CO)−(式
中Xは、F,Cl,B,I,OH,OR,または−O−
CO−Rで、RはH、アルキル基またはアリール基であ
る)の基、(II)は少なくともカルボン酸、酸無水物
基、酸アミド基、イミド基、カルボン酸エステル基、ア
ミノ基またはヒドロキシル基であり、(I)及び(I
I)の基は、2価炭化水素である結合Zを介して共有結
合している。〕で表される化合物である。
とは、一般式 (I)−Z−(II) 〔式中、(I)は、少なくとも式:(X−CO)−(式
中Xは、F,Cl,B,I,OH,OR,または−O−
CO−Rで、RはH、アルキル基またはアリール基であ
る)の基、(II)は少なくともカルボン酸、酸無水物
基、酸アミド基、イミド基、カルボン酸エステル基、ア
ミノ基またはヒドロキシル基であり、(I)及び(I
I)の基は、2価炭化水素である結合Zを介して共有結
合している。〕で表される化合物である。
【0043】具体的には、クロロホルミルこはく酸無水
物、クロロエタノイルこはく酸無水物、トリメリット酸
無水物酸クロライド、トリメリット酸無水物酢酸無水
物、テレフタル酸酸クロライド等があげられる。
物、クロロエタノイルこはく酸無水物、トリメリット酸
無水物酸クロライド、トリメリット酸無水物酢酸無水
物、テレフタル酸酸クロライド等があげられる。
【0044】本発明に用いられるグループの相容化剤
の具体例としては、例えば、スチレン−無水マレイン酸
共重合体樹脂等を挙げることができる。
の具体例としては、例えば、スチレン−無水マレイン酸
共重合体樹脂等を挙げることができる。
【0045】本発明における(D)相容化剤は、ここに
例示した〜のグループのものに限定されず、(A)
ポリフェニレンエーテル系樹脂と(B)ポリアミド樹脂
の相容性を改良する目的で使用されるものであればよ
く、単独または複数の相容化剤を同時に使用してもよ
い。本発明において、これら相容化剤のうち、無水マレ
イン酸が最も好ましい。
例示した〜のグループのものに限定されず、(A)
ポリフェニレンエーテル系樹脂と(B)ポリアミド樹脂
の相容性を改良する目的で使用されるものであればよ
く、単独または複数の相容化剤を同時に使用してもよ
い。本発明において、これら相容化剤のうち、無水マレ
イン酸が最も好ましい。
【0046】(D)相容化剤の配合量は、(A)ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂と(B)ポリアミド樹脂の合計
100重量部に対し、0〜30重量部、好ましくは0.
01〜30重量部である。30重量部を越えると耐熱性
の低下や分解などによる著しい強度低下などが起こるた
め好ましくない。より好ましい配合量は、0.05重量
部〜25重量部である。また、この相容化剤を配合する
とき、ラジカル開始剤を併用してもよい。
ェニレンエーテル系樹脂と(B)ポリアミド樹脂の合計
100重量部に対し、0〜30重量部、好ましくは0.
01〜30重量部である。30重量部を越えると耐熱性
の低下や分解などによる著しい強度低下などが起こるた
め好ましくない。より好ましい配合量は、0.05重量
部〜25重量部である。また、この相容化剤を配合する
とき、ラジカル開始剤を併用してもよい。
【0047】本発明における(E)ゴム様物質は、室温
で弾性体である天然及び合成の重合体材料をいい、衝撃
特性を改良するために使用される。具体的には、エチレ
ン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−
非共役ジエン共重合体ゴム、エチレン−ブテン−1共重
合体ゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴ
ム、部分水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体
ゴム、部分水添スチレン−イソプレンブロック共重合体
ゴム、ポリウレタンゴム、スチレングラフト−エチレン
−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム、スチレング
ラフト−エチレン−プロピレン共重合体ゴム、スチレン
/アクリロニトリルグラフト−エチレン−プロピレン−
非共役ジエン共重合体ゴム、スチレン/アクリロニトリ
ルグラフト−エチレン−プロピレン共重合体ゴム等、あ
るいはこれらの混合物が用いられる。また、他の酸もし
くはエポキシなどをふくむ官能性単量体により変性した
変性ゴムを用いてもよい。
で弾性体である天然及び合成の重合体材料をいい、衝撃
特性を改良するために使用される。具体的には、エチレ
ン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−
非共役ジエン共重合体ゴム、エチレン−ブテン−1共重
合体ゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴ
ム、部分水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体
ゴム、部分水添スチレン−イソプレンブロック共重合体
ゴム、ポリウレタンゴム、スチレングラフト−エチレン
−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム、スチレング
ラフト−エチレン−プロピレン共重合体ゴム、スチレン
/アクリロニトリルグラフト−エチレン−プロピレン−
非共役ジエン共重合体ゴム、スチレン/アクリロニトリ
ルグラフト−エチレン−プロピレン共重合体ゴム等、あ
るいはこれらの混合物が用いられる。また、他の酸もし
くはエポキシなどをふくむ官能性単量体により変性した
変性ゴムを用いてもよい。
【0048】(E)ゴム様物質の配合量は、(A)ポリ
フェニレンエーテル系樹脂と(B)ポリアミド樹脂の合
計100重量部に対し、0〜100重量部、好ましく
は、5〜100重量部である。該ゴム様物質の配合量が
100重量部を越えると、該樹脂組成物の剛性の低下が
著しく好ましくない。
フェニレンエーテル系樹脂と(B)ポリアミド樹脂の合
計100重量部に対し、0〜100重量部、好ましく
は、5〜100重量部である。該ゴム様物質の配合量が
100重量部を越えると、該樹脂組成物の剛性の低下が
著しく好ましくない。
【0049】本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造法とし
ては溶液ブレンド、溶融混練等、各種の方法が採用可能
であるが溶融混練が好ましい。溶融混練の方法としては
上記各成分をヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、
リボンブレンダー、Vブレンダー等の樹脂同士あるいは
樹脂と液体または固体の添加物とを混合するために用い
る混合手段により、均一な混合物となした後、該混合物
をバンバリーミキサー、プラストミル、ブラベンダープ
ラストグラフ、一軸または二軸の押出機等の混練手段を
用いて混練する方法等を例示することができる。混練に
際して、温度は150〜400℃、好ましくは200〜
350℃の範囲で選ばれる。
ては溶液ブレンド、溶融混練等、各種の方法が採用可能
であるが溶融混練が好ましい。溶融混練の方法としては
上記各成分をヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、
リボンブレンダー、Vブレンダー等の樹脂同士あるいは
樹脂と液体または固体の添加物とを混合するために用い
る混合手段により、均一な混合物となした後、該混合物
をバンバリーミキサー、プラストミル、ブラベンダープ
ラストグラフ、一軸または二軸の押出機等の混練手段を
用いて混練する方法等を例示することができる。混練に
際して、温度は150〜400℃、好ましくは200〜
350℃の範囲で選ばれる。
【0050】
【0051】具体的には、本発明は、(A)ポリフェニ
レンエーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)
ポリアミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部
に対し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)
相容化剤 0〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜1
00重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機に
よって製造する方法であって、(A)ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂に、必要により(D)相容化剤及び(E)
ゴム様物質を配合し、予め第1回目の溶融混練を行った
後、(B)ポリアミド樹脂、(C)フッ素樹脂、必要に
より(E)ゴム様物質を添加して第2回目の溶融混練を
行うことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑性樹脂
組成物の製造方法が好ましい。
レンエーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)
ポリアミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部
に対し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)
相容化剤 0〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜1
00重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機に
よって製造する方法であって、(A)ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂に、必要により(D)相容化剤及び(E)
ゴム様物質を配合し、予め第1回目の溶融混練を行った
後、(B)ポリアミド樹脂、(C)フッ素樹脂、必要に
より(E)ゴム様物質を添加して第2回目の溶融混練を
行うことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑性樹脂
組成物の製造方法が好ましい。
【0052】また、本発明は、(A)ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)ポリア
ミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部に対
し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)相容
化剤 0〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜100
重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機によっ
て製造する方法であって、(A)ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂に、必要により(D)相容化剤及び(E)ゴム
様物質を配合し、予め第1回目の溶融混練を行った後、
(B)ポリアミド樹脂、必要により(E)ゴム様物質を
添加して第2回目の溶融混練を行い(C)フッ素樹脂、
必要により(E)ゴム様物質を添加して第3回目の溶融
混練を行うことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑
性樹脂組成物の製造方法が好ましい。
ーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)ポリア
ミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部に対
し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)相容
化剤 0〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜100
重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機によっ
て製造する方法であって、(A)ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂に、必要により(D)相容化剤及び(E)ゴム
様物質を配合し、予め第1回目の溶融混練を行った後、
(B)ポリアミド樹脂、必要により(E)ゴム様物質を
添加して第2回目の溶融混練を行い(C)フッ素樹脂、
必要により(E)ゴム様物質を添加して第3回目の溶融
混練を行うことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑
性樹脂組成物の製造方法が好ましい。
【0053】さらに、本発明は、(A)ポリフェニレン
エーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)ポリ
アミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部に対
し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)相容
化剤 0〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜100
重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機によっ
て製造する方法であって、(A)ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂に、(C)フッ素樹脂、必要により(D)相容
化剤及び(E)ゴム様物質を配合し、予め第1回目の溶
融混練を行った後、(B)ポリアミド樹脂、必要により
(E)ゴム様物質を添加して第2回目の溶融混練を行う
ことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑性樹脂組成
物の製造方法が好ましい。
エーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)ポリ
アミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部に対
し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)相容
化剤 0〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜100
重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機によっ
て製造する方法であって、(A)ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂に、(C)フッ素樹脂、必要により(D)相容
化剤及び(E)ゴム様物質を配合し、予め第1回目の溶
融混練を行った後、(B)ポリアミド樹脂、必要により
(E)ゴム様物質を添加して第2回目の溶融混練を行う
ことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑性樹脂組成
物の製造方法が好ましい。
【0054】より好ましい混練順序は、少なくとも
(B)ポリアミド樹脂が混練される以前に(A)ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂と(D)相容化剤が混練されて
いることが望ましい。
(B)ポリアミド樹脂が混練される以前に(A)ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂と(D)相容化剤が混練されて
いることが望ましい。
【0055】具体的には、本発明は、(A)ポリフェニ
レンエーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)
ポリアミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部
に対し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)
相容化剤 0.01〜30重量部、(E)ゴム様物質
0〜100重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混
練機によって製造する方法であって、(A)ポリフェニ
レンエーテル系樹脂に、(D)相容化剤、必要により
(E)ゴム様物質を配合し、予め第1回目の溶融混練を
行った後、(B)ポリアミド樹脂、(C)フッ素樹脂、
必要により(E)ゴム様物質を添加して第2回目の溶融
混練を行うことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑
性樹脂組成物の製造方法がより好ましい。
レンエーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)
ポリアミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部
に対し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)
相容化剤 0.01〜30重量部、(E)ゴム様物質
0〜100重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混
練機によって製造する方法であって、(A)ポリフェニ
レンエーテル系樹脂に、(D)相容化剤、必要により
(E)ゴム様物質を配合し、予め第1回目の溶融混練を
行った後、(B)ポリアミド樹脂、(C)フッ素樹脂、
必要により(E)ゴム様物質を添加して第2回目の溶融
混練を行うことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑
性樹脂組成物の製造方法がより好ましい。
【0056】また、本発明は、(A)ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)ポリア
ミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部に対
し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)相容
化剤 0.01〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜
100重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機
によって製造する方法であって、(A)ポリフェニレン
エーテル系樹脂に、(D)相容化剤、必要により(E)
ゴム様物質を配合し、予め第1回目の溶融混練を行った
後、(B)ポリアミド樹脂、必要により(E)ゴム様物
質を添加して第2回目の溶融混練を行い(C)フッ素樹
脂、必要により(E)ゴム様物質を添加して第3回目の
溶融混練を行うことを特徴とする摺動性の改良された熱
可塑性樹脂組成物の製造方法がより好ましい。
ーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)ポリア
ミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部に対
し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)相容
化剤 0.01〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜
100重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機
によって製造する方法であって、(A)ポリフェニレン
エーテル系樹脂に、(D)相容化剤、必要により(E)
ゴム様物質を配合し、予め第1回目の溶融混練を行った
後、(B)ポリアミド樹脂、必要により(E)ゴム様物
質を添加して第2回目の溶融混練を行い(C)フッ素樹
脂、必要により(E)ゴム様物質を添加して第3回目の
溶融混練を行うことを特徴とする摺動性の改良された熱
可塑性樹脂組成物の製造方法がより好ましい。
【0057】さらに、本発明は、(A)ポリフェニレン
エーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)ポリ
アミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部に対
し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)相容
化剤 0.01〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜
100重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機
によって製造する方法であって、(A)ポリフェニレン
エーテル系樹脂に、(C)フッ素樹脂、(D)相容化
剤、必要により(E)ゴム様物質を配合し、予め第1回
目の溶融混練を行った後、(B)ポリアミド樹脂、必要
により(E)ゴム様物質を添加して第2回目の溶融混練
を行うことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑性樹
脂組成物の製造方法がより好ましい。
エーテル系樹脂 10〜90重量部、および(B)ポリ
アミド樹脂 90〜10重量部の合計100重量部に対
し、(C)フッ素樹脂 1〜100重量部、(D)相容
化剤 0.01〜30重量部、(E)ゴム様物質 0〜
100重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機
によって製造する方法であって、(A)ポリフェニレン
エーテル系樹脂に、(C)フッ素樹脂、(D)相容化
剤、必要により(E)ゴム様物質を配合し、予め第1回
目の溶融混練を行った後、(B)ポリアミド樹脂、必要
により(E)ゴム様物質を添加して第2回目の溶融混練
を行うことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑性樹
脂組成物の製造方法がより好ましい。
【0058】この際、本発明の混練の順番に従って溶融
混練の度に、混練した樹脂を溶融混練機から取り出し、
次の混練時に新たに添加する樹脂等と混合した後再度混
練機に投入して溶融混練して樹脂組成物を得てもよい
し、各溶融混練された樹脂を混練機から取り出すことな
く、さらに次の樹脂を添加して次の溶融混練を連続的に
行ってもよい。例えば、押出機を用いて溶融混練する場
合、一つの押出機において複数のフィード口を設けシリ
ンダーに沿って該混練順に従い、各樹脂成分を順次フィ
ードしてもよい。
混練の度に、混練した樹脂を溶融混練機から取り出し、
次の混練時に新たに添加する樹脂等と混合した後再度混
練機に投入して溶融混練して樹脂組成物を得てもよい
し、各溶融混練された樹脂を混練機から取り出すことな
く、さらに次の樹脂を添加して次の溶融混練を連続的に
行ってもよい。例えば、押出機を用いて溶融混練する場
合、一つの押出機において複数のフィード口を設けシリ
ンダーに沿って該混練順に従い、各樹脂成分を順次フィ
ードしてもよい。
【0059】本発明の樹脂組成物は所望により上記以外
の他の物質を広くこれを含むことができる。かかる他の
物質の例としては剛性の改良や硬度の改良などを目的に
した無機充填材や有機充填材、さらに難燃剤、安定剤、
可塑剤、滑剤等が挙げられる。
の他の物質を広くこれを含むことができる。かかる他の
物質の例としては剛性の改良や硬度の改良などを目的に
した無機充填材や有機充填材、さらに難燃剤、安定剤、
可塑剤、滑剤等が挙げられる。
【0060】好ましい無機充填剤または有機充填材とし
て、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、
ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カル
シウム、ケイ酸、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸ア
ルミニウム、マイカ、鉱物繊維、ゾノトライト、チタン
酸カリウム・ウイスカ、マグネシウムオキシサルフェー
ト、ガラスバルン、ガラス繊維、ガラスビーズ、カーボ
ン繊維、ステンレス繊維等の無機繊維、アラミド繊維、
カーボンブラック等があるが、これらの充填剤を一種以
上配合することが可能である。また、配合する充填剤
は、これらに限定されない。
て、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、
ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カル
シウム、ケイ酸、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸ア
ルミニウム、マイカ、鉱物繊維、ゾノトライト、チタン
酸カリウム・ウイスカ、マグネシウムオキシサルフェー
ト、ガラスバルン、ガラス繊維、ガラスビーズ、カーボ
ン繊維、ステンレス繊維等の無機繊維、アラミド繊維、
カーボンブラック等があるが、これらの充填剤を一種以
上配合することが可能である。また、配合する充填剤
は、これらに限定されない。
【0061】難燃剤の例としてはトリフェニルホスフェ
ート、トリクレジルホスフェート、イソプロピルフェノ
ールとフェノールの混合物より得られるホスフェート、
ベンゾヒドロキノンあるいはビスフェノールAのような
二官能性フェノールと他のアルコール類あるいはフェノ
ール類との混合物から得られるホスフェート等で例示さ
れるリン酸エステル類;赤燐;アンチモン化合物;デカ
ブロモビフェニル、ペンタブロモトルエン、デカブロモ
ジフェニルエーテル、ヘキサブロモベンゼン、ブロム化
ポリスチレン、ブロム化エポキシ樹脂等で例示される臭
素化化合物;メラミン、メラミントリイソシヌレート等
の含窒素化合物等を挙げることができる。これらの難燃
剤を単独で使用してもよいし、2種以上の混合系で使用
してもよい。
ート、トリクレジルホスフェート、イソプロピルフェノ
ールとフェノールの混合物より得られるホスフェート、
ベンゾヒドロキノンあるいはビスフェノールAのような
二官能性フェノールと他のアルコール類あるいはフェノ
ール類との混合物から得られるホスフェート等で例示さ
れるリン酸エステル類;赤燐;アンチモン化合物;デカ
ブロモビフェニル、ペンタブロモトルエン、デカブロモ
ジフェニルエーテル、ヘキサブロモベンゼン、ブロム化
ポリスチレン、ブロム化エポキシ樹脂等で例示される臭
素化化合物;メラミン、メラミントリイソシヌレート等
の含窒素化合物等を挙げることができる。これらの難燃
剤を単独で使用してもよいし、2種以上の混合系で使用
してもよい。
【0062】その他、安定剤の具体例としては立体障害
性フェノール類、有機ホスファイト類、シュウ酸ジアジ
ド類、立体障害性アミン類等を、および滑剤の具体例と
してはポリエチレンワックス、パラフィン等をそれぞれ
挙げることができる。上記他の物質は目的に応じて任意
にその配合割合を選択できるのであるが、それらを使用
する場合の一般的な目安を示すならば、ポリフェニレン
エーテル系樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)の合計量
100重量部に対して、難燃剤は50重量部以下、好ま
しくは1〜20重量部、安定剤は20重量部以下、好ま
しくは0.001〜10重量部、滑剤は2重量部以下等
である。
性フェノール類、有機ホスファイト類、シュウ酸ジアジ
ド類、立体障害性アミン類等を、および滑剤の具体例と
してはポリエチレンワックス、パラフィン等をそれぞれ
挙げることができる。上記他の物質は目的に応じて任意
にその配合割合を選択できるのであるが、それらを使用
する場合の一般的な目安を示すならば、ポリフェニレン
エーテル系樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)の合計量
100重量部に対して、難燃剤は50重量部以下、好ま
しくは1〜20重量部、安定剤は20重量部以下、好ま
しくは0.001〜10重量部、滑剤は2重量部以下等
である。
【0063】本発明による摺動性の改良された熱可塑性
樹脂組成物の用途の例としては種々の部品の中でも摺動
性を要求される用途。すなわち低摩擦係数または、良好
な耐摩耗性が要求される部品への適用である。
樹脂組成物の用途の例としては種々の部品の中でも摺動
性を要求される用途。すなわち低摩擦係数または、良好
な耐摩耗性が要求される部品への適用である。
【0064】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが本発明はかかる実施例によりその範囲を限定さ
れるものではない。以下の実施例および比較例に現れる
略号の意味を次に示す。 PPE:クロロホルム中30℃で測定した極限粘度が
0.46dl/gであるポリ(2,6−ジメチル−1,
4−フェニレンエーテル)。
明するが本発明はかかる実施例によりその範囲を限定さ
れるものではない。以下の実施例および比較例に現れる
略号の意味を次に示す。 PPE:クロロホルム中30℃で測定した極限粘度が
0.46dl/gであるポリ(2,6−ジメチル−1,
4−フェニレンエーテル)。
【0065】PA:ポリアミド−6(ユニチカ製:A1
030BRL) フッ素樹脂:PTFE(旭硝子製 :ルブロン169) SBS:スチレン−ブタジエン−スチレン・トリブロッ
クコポリマー(シェルケミカル社製のCARIFLEX
TR1101)。 MAH:相容化剤としての無水マレイン酸。
030BRL) フッ素樹脂:PTFE(旭硝子製 :ルブロン169) SBS:スチレン−ブタジエン−スチレン・トリブロッ
クコポリマー(シェルケミカル社製のCARIFLEX
TR1101)。 MAH:相容化剤としての無水マレイン酸。
【0066】摩擦摩耗性能測定法は次のとおりである。
試験機:鈴木式摩擦摩耗試験機
相手材:SUS55C
動摩擦係数測定条件:荷重 2.5 kg/cm2 、速度 3
0m/min 限界PV値測定条件:荷重 10 kg/cm2 、異常摩耗を
起こす直前の速度と圧力の積を限界PV値とした。
0m/min 限界PV値測定条件:荷重 10 kg/cm2 、異常摩耗を
起こす直前の速度と圧力の積を限界PV値とした。
【0067】機械的物性測定法は次のとおりである。
引張試験: ASTM D638準拠。
曲げ試験: ASTM D790準拠。
アイゾット(Izod)衝撃強度 (3.2 mmt): AST
M D256準拠。
M D256準拠。
【0068】実施例1
PPE 44重量部、フッ素樹脂11重量部およびMA
H 0.5重量部を連続二軸混練機(東芝機械製 TE
M−50型)の第1ホッパーより投入し溶融混練した後
さらに、第1ホッパーとベント孔の中間に設けた第2ホ
ッパーよりPA56重量部を重量フィーダーを用い投
入、溶融混練して造粒を行い熱可塑性樹脂組成物を得
た。この時、造粒条件はシリンダー温度を260℃に設
定、スクリュー回転数330rpmであった。得られた
組成物について、280℃で射出成形を行い摩耗テスト
用試験片(外径25.6 mm 、内径20 mm 、高さ15
mmの中空円筒)を作成し、摩擦摩耗性能測定を行っ
た。また同様に射出成形により機械的物性測定用試験片
を作成し、機械的物性を評価した。配合組成及び混練順
序を表1に、物性測定結果を表2にそれぞれ示す。
H 0.5重量部を連続二軸混練機(東芝機械製 TE
M−50型)の第1ホッパーより投入し溶融混練した後
さらに、第1ホッパーとベント孔の中間に設けた第2ホ
ッパーよりPA56重量部を重量フィーダーを用い投
入、溶融混練して造粒を行い熱可塑性樹脂組成物を得
た。この時、造粒条件はシリンダー温度を260℃に設
定、スクリュー回転数330rpmであった。得られた
組成物について、280℃で射出成形を行い摩耗テスト
用試験片(外径25.6 mm 、内径20 mm 、高さ15
mmの中空円筒)を作成し、摩擦摩耗性能測定を行っ
た。また同様に射出成形により機械的物性測定用試験片
を作成し、機械的物性を評価した。配合組成及び混練順
序を表1に、物性測定結果を表2にそれぞれ示す。
【0069】実施例2
実施例1において、第2ホッパーよりPA 56重量部
とさらにSBS 5重量部を投入する以外は実施例1と
同様に実施した。配合組成及び混練順序を表1に、物性
測定結果を表2にそれぞれ示す。
とさらにSBS 5重量部を投入する以外は実施例1と
同様に実施した。配合組成及び混練順序を表1に、物性
測定結果を表2にそれぞれ示す。
【0070】実施例3
実施例1において、第1ホッパーよりPPE 44重量
部およびMAH 0.5重量部を投入し、第2ホッパー
よりPA 56重量部およびフッ素樹脂 11重量部を
投入する以外は実施例1と同様に実施した。配合組成及
び混練順序を表1に、物性測定結果を表2にそれぞれ示
す。
部およびMAH 0.5重量部を投入し、第2ホッパー
よりPA 56重量部およびフッ素樹脂 11重量部を
投入する以外は実施例1と同様に実施した。配合組成及
び混練順序を表1に、物性測定結果を表2にそれぞれ示
す。
【0071】実施例4
実施例3において、第2ホッパーよりPA 56重量部
のみを投入する以外は実施例3と同様に実施して得たP
PEとPAの組成物をペレット化し、このペレット10
0.5重量部とフッ素樹脂11重量部を混合して再び連
続2軸混練機で同じ条件で溶融混練を行ない、最終組成
物を得、物性評価を行った。配合組成及び混練順序を表
1に、物性測定結果を表2にそれぞれ示す。
のみを投入する以外は実施例3と同様に実施して得たP
PEとPAの組成物をペレット化し、このペレット10
0.5重量部とフッ素樹脂11重量部を混合して再び連
続2軸混練機で同じ条件で溶融混練を行ない、最終組成
物を得、物性評価を行った。配合組成及び混練順序を表
1に、物性測定結果を表2にそれぞれ示す。
【0072】比較例1
実施例1において、フッ素樹脂を添加しなかった以外は
実施例1と同様に実施した。配合組成及び混練順序を表
1に、物性測定結果を表2にそれぞれ示す。
実施例1と同様に実施した。配合組成及び混練順序を表
1に、物性測定結果を表2にそれぞれ示す。
【0073】比較例2
実施例2において、フッ素樹脂を添加しなかった以外は
実施例2と同様に実施した。配合組成及び混練順序を表
1に、物性測定結果を表2にそれぞれ示す。
実施例2と同様に実施した。配合組成及び混練順序を表
1に、物性測定結果を表2にそれぞれ示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明の樹脂組成
物によれば、摩擦係数が低下し、限界PV値が飛躍的に
向上する。また、摺動性改良を目的にした同一組成物の
PPE/PA/フッ素樹脂のブレンド物において、本発
明に開示された混練順序によってさらに顕著に摺動特性
が改良される。
物によれば、摩擦係数が低下し、限界PV値が飛躍的に
向上する。また、摺動性改良を目的にした同一組成物の
PPE/PA/フッ素樹脂のブレンド物において、本発
明に開示された混練順序によってさらに顕著に摺動特性
が改良される。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平2−88661(JP,A)
特開 平2−202546(JP,A)
特開 平3−14868(JP,A)
特表 平8−501328(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08L 71/12
C08L 27/12 - 27/20
C08L 77/00 - 77/12
Claims (6)
- 【請求項1】(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂 1
0〜90重量部、および (B)ポリアミド樹脂 90〜10重量部の合計100
重量部に対し、 (C)フッ素樹脂 1〜100重量部、 (D)相容化剤 0〜30重量部、 (E)ゴム様物質 0〜100重量部 からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機によって製造
する方法であって、(A)ポリフェニレンエーテル系樹
脂に、必要により(D)相容化剤及び(E)ゴム様物質
を配合し、予め第1回目の溶融混練を行った後、(B)
ポリアミド樹脂、(C)フッ素樹脂、必要により(E)
ゴム様物質を添加して第2回目の溶融混練を行うことを
特徴とする摺動性の改良された熱可塑性樹脂組成物の製
造方法。 - 【請求項2】(D)相容化剤が、0.01〜30重量部
である請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂 1
0〜90重量部、および (B)ポリアミド樹脂 90〜10重量部の合計100
重量部に対し、 (C)フッ素樹脂 1〜100重量部、 (D)相容化剤 0〜30重量部、 (E)ゴム様物質 0〜100重量部 からなる熱可塑性樹脂組成物を溶融混練機によって製造
する方法であって、(A)ポリフェニレンエーテル系樹
脂に、必要により(D)相容化剤及び(E)ゴム様物質
を配合し、予め第1回目の溶融混練を行った後、(B)
ポリアミド樹脂、必要により(E)ゴム様物質を添加し
て第2回目の溶融混練を行い(C)フッ素樹脂、必要に
より(E)ゴム様物質を添加して第3回目の溶融混練を
行うことを特徴とする摺動性の改良された熱可塑性樹脂
組成物の製造方法。 - 【請求項4】(D)相容化剤が、0.01〜30重量部
である請求項3記載の製造方法。 - 【請求項5】(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂 1
0〜90重量部、および (B)ポリアミド樹脂 90〜10重量部の合計100
重量部に対し、 (C)フッ素樹脂 1〜100重量部、 (D)相容化剤 0〜30重量部、 (E)ゴム様物質 0〜100重量部からなる熱可塑性
樹脂組成物を溶融混練機によって製造する方法であっ
て、(A )ポリフェニレンエーテル系樹脂に、(C)フッ素樹
脂、必要により(D)相容化剤及び(E)ゴム様物質を
配合し、予め第1回目の溶融混練を行った後、(B)ポ
リアミド樹脂、必要により(E)ゴム様物質を添加して
第2回目の溶融混練を行うことを特徴とする摺動性の改
良された熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項6】(D)相容化剤が、0.01〜30重量部
である請求項5記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15605594A JP3424332B2 (ja) | 1993-09-08 | 1994-07-07 | 摺動性の改良された熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22363193 | 1993-09-08 | ||
JP5-223632 | 1993-09-08 | ||
JP22363293 | 1993-09-08 | ||
JP5-223631 | 1993-09-08 | ||
JP15605594A JP3424332B2 (ja) | 1993-09-08 | 1994-07-07 | 摺動性の改良された熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07126515A JPH07126515A (ja) | 1995-05-16 |
JP3424332B2 true JP3424332B2 (ja) | 2003-07-07 |
Family
ID=27320944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15605594A Expired - Fee Related JP3424332B2 (ja) | 1993-09-08 | 1994-07-07 | 摺動性の改良された熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3424332B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6476125B1 (en) * | 1995-08-24 | 2002-11-05 | Asahi Glass Company Ltd. | Fluorine-containing polymer alloy, and method for its preparation and method for its molding |
JP6181478B2 (ja) * | 2013-08-29 | 2017-08-16 | 旭化成株式会社 | 樹脂組成物 |
-
1994
- 1994-07-07 JP JP15605594A patent/JP3424332B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07126515A (ja) | 1995-05-16 |
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