JP2990814B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP2990814B2
JP2990814B2 JP3024819A JP2481991A JP2990814B2 JP 2990814 B2 JP2990814 B2 JP 2990814B2 JP 3024819 A JP3024819 A JP 3024819A JP 2481991 A JP2481991 A JP 2481991A JP 2990814 B2 JP2990814 B2 JP 2990814B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変性ポリフェニレンエ
ーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリーレンスルフィ
ド樹脂、同一分子内に複数のエポキシ基を有する化合
物、及び熱可塑性エラストマーより成る、剛性、耐衝撃
性、耐溶剤性、耐熱性、寸法安定性、成形加工性等に優
れた樹脂組成物に関するものであり、本発明による樹脂
組成物は、自動車部品を始めとする多くの分野に使用さ
れる。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリフェニレンエーテル樹脂は熱
的性質、機械的性質、電気的性質、寸法安定性、耐水性
などに優れた樹脂であることが知られており、特にポリ
スチレン系樹脂とブレンドした変性物は、成形加工性に
優れ、かつ比較的安価であることから、汎用五大エンジ
ニアリングプラスチックの1つとして幅広く利用されて
いる。しかしながら、該ポリフェニレンエーテル樹脂や
その変性物は耐溶剤性に劣るために、前記のような優れ
た特性を有するものの、用途の制限を免れないという欠
点を有している。
【0003】このようなポリフェニレンエーテル樹脂の
欠点を補うべく、同樹脂を耐溶剤性の優れた結晶性樹脂
とブレンドすることが試みられ、種々の組成物が提案さ
れている。例えば、特公昭59−33614号公報、特
公平1−44739号公報、特公昭60−11966号
公報、特表昭61−502195号公報等に開示され
た、種々の相溶化の手法を用いたポリアミド樹脂とのブ
レンド、特表昭63−500387号公報等に開示され
た芳香族ポリカーボネート樹脂を併用したポリ(アルキ
レンジカルボキシレート)樹脂とのブレンド、特開昭6
2−223217号公報等に開示されたポリオレフィン
樹脂とのブレンド、特公昭56−34032号公報、特
公昭60−11063号公報、特開昭64−31862
号公報、特開平1−213361号公報、特開示2−3
6261号公報、特開平2−49023号公報等に開示
されたポリアリーレンスルフィド樹脂とのブレンド等が
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらのブレンド系の
うち、ポリアミド樹脂とのブレンドは、ポリフェニレン
エーテル樹脂の耐熱性、特に高い荷重たわみ温度に示さ
れる高温剛性と、ポリアミド樹脂の耐溶剤性、強靱性と
をバランス良く結びつけたものとして知られているが、
ある種の用途、例えば自動車の外板材料とての使用にお
いて、剛性が不足する場合がある。ポリフェニレンエー
テル樹脂とポリ(アルキレンジカルボキシレート)樹脂
とのブレンドでは、芳香族ポリカーボネートの併用で相
溶性が改善され延性等の機械的物性が向上するが、耐溶
剤性の改善効果が不十分であり問題を残している。
【0005】ポリフェニレンエーテル樹脂とポリオレフ
ィン樹脂とのブレンドは、ポリフェニレンエーテル樹脂
の特徴である耐熱性の低下が大きい上、十分な相溶性を
得る手法は未だ開発されていないのが現状である。ポリ
フェニレンエーテル樹脂とポリアリーレンスルフィド樹
脂とのブレンドは、前者の高温剛性、後者の常温剛性の
2つの優れた特徴が反映されるが、後者の靱性不足のた
めにブレンド物自身も靱性や可撓性に乏しいのが欠点で
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリフェニレ
ンエーテル樹脂の耐熱性を生かし、耐溶剤性を改良する
手段として従来提案されていた結晶性樹脂とのブレンド
において、未だ達成されていなかった巾広い温度範囲に
おける高剛性と高靱性の両立の問題を解決し、なおか
つ、耐衝撃性、成形外観、成形加工性に優れた樹脂組成
物を提供することを目的としてなされたものである。本
発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討を重ね
た結果、ポリアミド樹脂への溶融混合分散性の改善され
た変性ポリフェニレンエーテル樹脂に対して、高靱性を
特徴とするポリアミド樹脂と、常温における高剛性を特
徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂とを、同一分子
内に複数のエポキシ基を有する化合物の共存下にブレン
ドすることにより、巾広い温度範囲において高剛性を示
し、かつ高靱性を有する樹脂組成物を与えること、及
び、必要に応じ本系になじみの良い熱可塑性エラストマ
ーを添加することにより、耐衝撃性をも付与可能である
ことを見出し、この知見に基いて本発明を完成するに至
った。
【0007】すなわち、本発明は,(a)ポリアミド樹
脂への溶融混合分散性の改善された変性ポリフェニレン
エーテル樹脂:95〜20重量%、及び (b)ポリアミド樹脂:5〜80重量% の合計((a)+(b))100重量部に対し、 (c)ポリアリーレンスルフィド樹脂:5〜900重量
部、及び (d)同一分子内に複数のエポキシ基を有する化合物:
0.01〜10重量部、及び (e)熱可塑性エラストマー:0〜25重量部を加えて
成る樹脂組成物、特に、
【0008】上記成分(a)が、同一分子内に(イ)炭
素−炭素二重結合、炭素−炭素三重結合、メルカプト
基、一般式(A)で定義される酸ハロゲン化物基、一般
式(B)で定義されるカルボニル基及びそのα−炭素に
結合する水酸基又はアミノ基からなる化学構造、並びに
一般式(C)で定義されるハロゲン原子で置換されたオ
ルトフェニレン基からなる群から選ばれる少なくとも一
つの化学構造と、(ロ)カルボキシル基、酸無水物基、
エポキシ基より構成される群から選ばれる少なくとも一
つの官能基とを同時に有する化合物により変性されたポ
リフェニレンエーテル樹脂である樹脂組成物、に存す
る。
【化2】 (但し、Xはハロゲン原子を、Yは水酸基又はアミノ基
を、R1 ,R2 ,R3 ,R4 は独立にハロゲン原子又は
水素原子を、それぞれ表わす。但し、R1 〜R4 のうち
少くとも1つはハロゲン原子である。)
【0009】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明の樹脂組成物において、(a)成分であるポリアミ
ド樹脂への溶融混合分散性の改善された変性ポリフェニ
レンエーテル樹脂の原料として用いられるポリフェニレ
ンエーテル樹脂は、フェノール類又ははその反応性誘導
体から製造される。該ポリフェニレンエーテル樹脂の製
造に適したフェノール類としては、一般式
【化3】 (式中のR5 、R6 、R7 、R8 及びR9 は、それぞれ
水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素
基であり、それらは同一であってもよいし、たがいに異
なっていてもよいが、少なくとも1つは水素である)で
示される化合物を挙げることができる。
【0010】このようなフェノール類としては、例えば
フェノール、o−、m−またはp−クレゾール、2,6
−、2,5−、2,4または3,5−ジメチルフェノー
ル、2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−ジ
フェニルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2
−メチル−6−エチルフェノール、2,3,5−、2,
3,6−または2,4,6−トリメチルフェノールなど
が挙げられる。これらのフェノール類は、それぞれ単独
で用いてもよいし、コポリマーを所望する場合は2種以
上を組み合わせて用いてもよく、また、前記一般式
(I)で示される化合物以外のフェノール類、例えばビ
スフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、レゾ
ルシノール、ヒドロキノンなどの中から選ばれた少なく
とも1種の二価フェノールと組み合わせて用いてもよ
い。
【0011】適切なポリフェニレンエーテル樹脂の例と
しては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−メチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(3−メチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェ
ニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−アリル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロ
ロメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,
3,6−トリメチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2,3,5,6−テトラメチルフェニレン)エー
テル、ポリ(2,6−ジクロロー1,4−フェニレン)
エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニ
レン)エーテル、ポリ(2,5−ジメチル−1,4−フ
ェニレン)エーテルなどが挙げられ、また2種以上の単
量体単位を含むコポリマーも使用することができるし、
これらの樹脂2種以上を含む混合物を使用することもで
きる。
【0012】このポリフェニレンエーテル樹脂の製造方
法については特に制限はなく、従来公知の方法、例えば
前記フェノール類を酸化カップリング触媒を用い、酸素
又は酸素含有ガスで酸化重合する方法などが一般式に用
いられる。該酸化重合触媒の種類については特に制限は
なく、従来公知の酸化触媒の中から任意のものを選択し
て用いることができる。該触媒の典型例としては、塩化
第一銅とトリメチルアミン及びジブチルアミンとの組合
わせ、酢酸第一銅とトリエチルアミンとの組合せ、塩化
第一銅とピリジンとの組合せなどの第一銅塩と第三級ア
ミン及び/又は第二級アミンとから成る触媒、塩化第二
銅とピリジンと水酸化カリウムとの組合せなどの第二銅
塩と第三級アミンとアルカリ金属水酸化物とから成る触
媒、塩化マンガンとエタノールアミンとの組合せ、酢酸
マンガンとエチレンジアミンとの組合せなどのマンガン
塩と第一級アミンとから成る触媒、塩化マンガンとナト
リウムメチラートとの組合せ、塩化マンガンとナトリウ
ムフェノラートとの組合せなどのマンガン塩とアルコラ
ート又はフェノラートとから成る触媒、コバルト塩と第
三級アミンとから成る触媒などを挙げることができる。
【0013】本発明で用いるポリフェニレンエーテル樹
脂は、310℃における剪断速度103 /秒の溶融粘度
が3000〜30,000ポイズ、好ましくは6000
〜20,000ポイズのものが好適である。本発明の樹
脂組成物において、(a)成分として用いられる、ポリ
アミド樹脂への溶融混合分散性の改善された変性ポリフ
ェニレンエーテル樹脂とは、溶融混合、溶液反応又は気
相反応等手段を問わず、ポリフェニレンエーテル樹脂へ
の反応性を有し、かつポリアミド樹脂との反応点をも有
する化合物を反応させたポリフェニレンエーテル樹脂、
及び/又はポリフェニレンエーテル樹脂への反応性或い
はポリフェニレンエーテル樹脂と相溶性のある化学構造
単位とポリアミド樹脂との反応点とを同時に有する化合
物を混合したポリフェニレンエーテル樹脂を意味する。
【0014】ここで意味する変性手段の具体例として、
ポリフェニレンエーテル樹脂とポリアミド樹脂との組成
物の製造法として開示されているものの中に示されてい
る全ての技術か含まれる。例えば特公昭59−3361
4号公報に示されたスチレン系化合物とα,β−不飽和
ジカルボン酸無水物とを成分として含有する共重合体、
より具体的にはスチレン−無水マレイン酸共重合体等を
用いる方法;特公平1−44739号公報に示されたス
チレン系化合物とα,β−不飽和ジカルボン酸のイミド
化合物とを成分として含有する共重合体、より具体的に
はスチレン−マレイミド共重合体等を用いる方法;
【0015】特公昭60−11966号公報に示された
分子内に(a)炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重
結合および(b)カルボン酸基、酸無水物基、酸アミド
基、イミド基、カルボン酸エステル基、エポキシ基、ア
ミノ基又は水酸基を同時に有する化合物、より具体的に
は無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、マレイミ
ド、マレイン酸ヒドラジド又は無水マレイン酸とジアミ
ンとの反応物たとえば、
【化4】 (但し、Rは脂肪族、芳香族基を示す。)などで示され
る構造を有するもの、
【0016】無水メチルナジック酸、無水ジクロロマイ
レン酸、マレイン酸アミド、大豆油、キリ油、ヒマシ
油、アマニ油、麻実油、綿実油、ゴマ油、菜種油、落花
生油、椿油、オリーブ油、ヤシ油、イワシ油などの天然
油脂類、エポキシ化大豆油などのエポキシ化天然油脂
類、アクリル酸、ブテン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、
メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸、チブリン
酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、α−エチルアク
リル酸、β−メチルクロトン酸、4−ペンテン酸、2−
ヘキセン酸、2−メチル−2−ペンテン酸、3−メチル
−2−ペンテン酸、α−エチルクロトン酸、2・2−ジ
メチル−3−ブテン酸、2−ヘプテン酸、2−オクテン
酸、4−デセン酸、9−ウンデセン酸、10−ウンデセ
ン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、4−テトラデ
セン酸、9−テトラデセン酸、9−ヘキサデセン酸、2
−オクタデセン酸、9−オクタデセン酸、アイコセン
酸、ドコセン酸、エルカ酸、テトラコセン酸、マイコリ
ペン酸、2・4−ぺンタジエン酸、2・4−ヘキサジエ
ン酸、ジアリル酢酸、ゲラニウム酸、2・4−デカジエ
ン酸、2・4−ドデカジエン酸、9・12−ヘキサデカ
ジエン酸、9・12−オクタデカジエン酸、ヘキサデカ
トリエン酸、リノール酸、リノレン酸、オクタデカトリ
エン酸、アイコサジエン酸、アイコサトリエン酸、アイ
コサテトラエン酸、リシノール酸、エレオステアリン
酸、オレイン酸、アイコサペンタエン酸、エルシン酸、
ドコサジエン酸、ドコサトリエン酸、ドコサテトラエン
酸、ドコサペンタエン酸、テトラコセン酸、ヘキサコセ
ン酸、ヘキサコジエン酸、オクタコセン酸、トラアコン
テン酸などの不飽和カルボン酸、あるいはこれら不飽和
カルボン酸のエステル、酸アミド、無水物、あるいはア
リルアルコール、クロチルアルコール、メチルビニルカ
ルビノール、アリルカルビノール、メチルプロペニルカ
ルビノール、4−ペンテン−1−オール、10−ウンデ
セン−1−オール、プロパルギルアルコール、1・4−
ペンタジエン−3−オール、1・4−ヘキサジエン−3
−オール、3・5−ヘキサジエン−2−オール、2・4
−ヘキサジエン−1−オール、一般式Cn 2n-5OH、
n 2n-7OH、Cn 2n-9OH(但し、nは正の整
数)で示されるアルコール、3−ブテン−1・2−ジオ
ール、2・5−ジメチル−3−ヘキセン−2・5−ジオ
ール、1・5−ヘキサジエン−3・4−ジオール、2・
6−オクタジエン−4・5−ジオールなどの不飽和アル
コール、あるいはこのような不飽和アルコールのOH基
が、−NH2 基に置き換った不飽和アミン、あるいはブ
タジエン、イソプレンなどの低重合体(たとえば平均分
子量が500から10000ぐらいのもの)あるいは高
分子量体(たとえば平均分子量が10000以上のも
の)無水マレイン酸、フェノール類を付加したもの、あ
るいはアミノ基、カルボン酸基、水酸基、エポキシ基な
どを導入したもの等を用いる方法;
【0017】特表昭61−502195号公報に示され
た、一般式(D) (RI O)m R(COORIIn (CONRIII IVS (D) 〔式中Rは炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の
直鎖または分岐鎖飽和脂肪族炭化水素であり、RI は水
素または炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6、最も
好ましくは1〜4のアルキル基、アリール基、アシル
基、またはカルボニルジオキシ基からなる群から選択
し、特に好ましいのは水素であり、各RIIは水素または
炭素原子類1〜20、好ましくは1〜10のアルキル基
またはアリール基からなる群から独立に選択し、各R
III 及びRIVは水素または炭素原子数1〜10、好まし
くは1〜6、最も好ましくは1〜4のアルキル基または
アリール基から本質的になる群から独立に選択し、mは
1に等しく、(n+s)は2より大かまたは2に等し
く、好ましくは2または3に等しい。nおよびsはそれ
ぞれ0より大か0に等しく、(ORI )はカルボニル基
に対しαまたはβにあり、少なくとも二つのカルボニル
基は2〜6個の炭素原子によって分離されている〕によ
って表わされる脂肪族ポリカルボン酸およびその誘導
体、より具体的には、くえん酸、りんご酸、アガリシン
酸等を用いる方法;
【0018】特表昭62−500456号公報に示され
た、分子中に(i)一般式(A)、
【化5】 (式中XはF、Cl、Br、I、OH、OR、または−
O−CO−R−であり、RはHまたはアルキル基または
アリール基である)を有する少なくとも一つの基、およ
び(I)カルボン酸基、酸無水物基、酸アミド酸、イミ
ド基、カルボン酸エステル基、アミノ酸またはヒドロキ
シ基の少なくとも一つである基の両者を含有し、基
(i)と(ii)は2価炭化水素基である結合Zを介して
共有的に結合している一般式(E) (i)−Z−(ii)(E) を有する化合物、より具体的には、無水トリメリット酸
クロリド、アスパラギン酸、グルタミン酸等を用いる方
法;
【0019】特開平1−141947号公報に示され
た、式C−X又は−COX(Xはハロゲ原子)で表わさ
れる構造を1ないし複数有し、かつ酸無水物基もしくは
それが開環したジカルボン酸、アミノ基、エポキシ基、
イミド基、酸アミド基、カルボン酸基のうち1つ以上を
同時に有する化合物、より具体的には、テトラクロロ無
水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸等を用いる方法
等が全て含まれる。又、同一分子内に(イ)メルカプト
基、および(ロ)カルボキシル基、酸無水物基、酸アミ
ド基、イミド基、カルボン酸エステル基、エポキシ基、
アミノ基、水酸基より構成される群より選択される少く
とも一種の官能基を同時に有する化合物、より具体的に
は、チオりんご酸、チオくえん酸等を用いる方法も有効
である。これらの方法のうち本発明の目的のひとつであ
る高剛性達成の観点から、同一分子内に(イ)炭素−炭
素二重結合、炭素−炭素三重結合、メルトカプト基、一
般式(A)で定義される酸ハロゲン化物基、一般式
(B)で定義されるカルボニル基及びそのα−炭素に結
合する水酸基又はアミノ基からなる化学構造、並びに一
般式(C)で定義されるハロゲン原子で置換されたオル
トフェニレン基からなる群から選ばれる少なくとも一つ
の化学構造と、(ロ)カルボキシル基、酸無水物基、エ
ポキシ基より構成される群から選ばれる少なくとも一つ
の官能基とを同時に有する化合物を用いることが好まし
い。
【化6】 (但し、Xはハロゲン原子を、Yは水酸基又はアミノ基
を、R1 ,R2 ,R3 4 は独立にハロゲン原子又は水
素原子を、それぞれ表わす。但し、R1 〜R4 のうち少
なくとも1つはハロゲン原子である。)そのうち、
(イ)としては、炭素−炭素二重結合、メルカプト基、
又は一般式(B)で定義される化学構造(ロ)としては
カルボキシル基又は酸無水物基、が好適である。中で
も、無水マレイン酸、フマル酸、りんご酸、くえん酸、
チオりんご酸を用いる方法がこれら変性剤の有効性及び
入手容易性から特に好ましい。
【0020】本発明の樹脂組成物においては、(b)成
分として用いられるポリアミド樹脂は、ポリマー主鎖に
−CO−NH−結合を有するものであって、加熱溶融で
きるものであれば、いずれも使用することができる。こ
のポリアミド樹脂は、ジアミンとジカルボン酸、ジアミ
ンとジカルボン酸とラクタム、又はラクタン単独から製
造することができる。該ジアミンとしては、一般式
(F) H2 N−L−NH2 (F) (式中のLは二価の脂肪族基、二価の脂環式基又は二価
の芳香族基であって、これらの基は置換基を有していて
もよい)で示されている化合物が用いられる。このよう
なジアミンとしては、例えばトリメチレンジアミン、テ
トラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、オク
タメチレンジアミン、フェニレンジアミン類、キシリレ
ンジアミン類、2,2,4−又は2,4,4−トリメチ
ルヘキサメチレンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘ
キシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロ
ヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げ
られる。これらのジアミンは1種用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】また、該ジカルボン酸としては、一般式
(G) HOOC−M−COOH(G) (式中のMは二価の脂肪族基、二価の脂環式基又は二価
の芳香族基であって、これらの基は置換基を有していて
もよい)で示される化合物が用いられる。このようなジ
カルボン酸としては、例えばイソフタル酸やテレフタン
酸などの芳香族ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4
及び1,3−ジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、
セバシン酸、オクタデカンニ酸、スベリン酸、グルタル
酸、ピメリン酸、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン
酸、二量体化脂肪酸等が挙げられる。
【0022】二量体化脂肪酸成分は、脂肪酸、例えば炭
素数8〜24の飽和、エチレン系不飽和、アセチレン系
不飽和、天然または合成−塩基性脂肪酸を重合して得た
重合脂肪酸により形成される成分である。このような脂
肪酸としては、具体的にはリノレン酸の二量体等が挙げ
られる。市販されている重合脂肪酸は通常二量体化脂肪
酸を主成分とし、他に原料の単量体酸や三量体化脂肪酸
を含有するが、二量体化脂肪酸含有が70重量%以上で
あるものが好ましい。これらのジカルボン酸は1種用い
てもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】さらにラクタムとしては、例えばブチルラ
クタム、ピバロラクタム、カプロラクタム、カプリルラ
クタム、エナントラクタム、ウンデカノカクタム、ドデ
カラクタムなどが挙げられ、これらのラクタムは1種用
いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
代表的なポリアミド樹脂としては、ポリテトラメチレン
アジパミド(ナイロン46)、ポリカプロラクタム(ナ
イロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン
66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン61
0)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン61
2)、ポリウンデカラクタム(ナイロン11)、ポリド
デカラクタム(ナイロン12)、テレフタル酸とヘキサ
メチレンジアミンとから得られるポリアミド、アドピン
酸とメタキシレンジアミンとから得られるポリアミド、
テレフタル酸とアジピン酸とヘキサメチレンジアミンと
か得られる半芳香族ポリアミド、共重合成分として二量
体化脂肪酸を含む共重合ポリアミド、これらの少なくと
も2つの異なったポリアミド基を含むポリアミド共重合
体及びこれらの混合物などが挙げられる。
【0024】これらのうち、溶融粘度と熱安定性の点か
らはポリカプロラクタム(ナイロン6)が、ポリアリー
レンスルフィド樹脂との相溶性と耐衝撃性の点からは共
重合成分とて二量体化脂肪酸を含む共重合ポリアミドが
特に好ましい。共重合成分として二量体化脂肪酸を含む
共重合ポリアミドを使用する場合、共重合ポリアミド中
の二量体化脂肪酸成分の含有量は、0.1〜45重量
%、好ましく0.5〜40重合%である。含有量が少な
過ぎると、ポリアリーレンスルフィド樹脂との相溶性が
悪化し、逆に多過ぎると、弾性率が低くなりすぎ、好ま
しくない。本発明で使用される該共重合ポリアミドとし
ては、240℃、剪断速度100/秒における溶融粘度
2000〜30,000ポイズ、好ましくは5000〜
15,000ポイズのものが好適である。
【0025】本発明の樹脂組成物において、(c)成分
として用いられるポリアリーレンスルフィド樹脂とは、
下記一般式(H)て示される繰返し単体からなる重合体
である。
【化7】 (Rは炭素数1〜5のアルキル基または水素原子を表わ
し、nは0〜4の整数を表わす。)このうち好ましいポ
リマーとしては、
【化8】 で示される繰返し単位からなる重合体、すなわち、ポリ
(p−フェニレンスルフィド)(以下、PPSと略す)
が挙げられる。
【0026】PPSは一般に、特公昭45−3368号
公報で代表される製造法により得られる比較的分子量の
小さい重合体と特公昭52−12240号公報で代表さ
れる製造法により得られる本質的に直鎖状で比較的高分
子量の重合体等があり、前記の重合体においては、重合
後酸素雰囲気下においては加熱することにより、あるい
は過酸化物等の架橋剤を添加して加熱することにより高
重合度化して用いることも可能であり、本発明において
はいかなる方法により得られたPPSを用いることも可
能であるが、PPS自体の靱性の面では、前記特公昭5
2−12240号公報で代表される製造法により得られ
る本質的に直鎖状の重合体が、より好ましく用いられ得
る。
【0027】また、PPSはその繰返し単位の30モル
%未満を下記の構造式を有する繰返し単位等で構成する
ことが可能である。
【化9】
【0028】本発明で用いられるPPSの溶融粘度は、
成形品を得ることが可能であれば特に制限はないが、P
PS単身の23℃における曲げ弾性率が33000kgf
/cm 2 未満となる場合は、本発明の目的に沿わなくなる
ため好ましくない。本発明に用いるポリアリーレンスル
フィド樹脂は、靱性の面から310℃、剪断速度102
/秒における溶融粘度(μ310 )が5000ポイズ以上
の直鎖状PPSである事が好ましく、更にμ310 が90
00ポイズ以上の直鎖状PPSである事が特に好まし
い。
【0029】本発明の樹脂組成物において(d)成分と
して用いられる同一分子内に複数のエポキシ基を有する
化合物は、組成物の靱性を向上あるいは安定させる目的
で添加される。一分子内のエポキシ基の数は2個である
事が好ましく、3個以上のエポキシ基が存在する場合に
は、組成物の望ましくない増粘が起こる場合があるが、
添加量を調節すれば使用可能である。好ましくは、ビス
フェノール化合物のジグリシジルエーテル、特に好まし
くは、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルが用い
られる。
【0030】本発明の樹脂組成物において(e)成分と
して用いられる熱可塑性エラストマーとは、組成物の耐
衝撃性改善の目的で必要に応じ添加される、23℃にお
ける曲げ弾性率が10000kg・f /cm2 以下の重合体
であり、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリアリーレンスルフィド樹脂のいずれかとの相溶
性の良いものが好ましく用いられる。特に、酸変性され
たオレフィン重合体、具体的には、イソプレン重合体、
イソブチレン重合体、エチレン重合体、プロピレン重合
体、ブタジエン重合体、イソプレン−イソブチレン共重
合体、トソブチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチ
レン−プロピレン−ブタジエン共重合体、エチレン−ブ
タジエン共重合体等のオレフィン重合体に無水マレイン
酸、フマル酸、アスパラギン酸等のグラフト反応性カル
ボン酸誘導体を反応させ酸変性したもの、及び/又は、
酸変性されていてもよいスチレン連鎖を有する熱可塑性
エラストマー、具体的には、ブタジエン系ゴム変性ポリ
スチレン(SBS)、ブタジエン系ゴム変性スチレン−
アクリロニトリル共重合体、アクリルゴム変性ポリスチ
レン、アクリルゴム変性スチレン−アクリロニトリル共
重合体、エチレン−プロピレン共重合体変性ポリスチレ
ン(SEP)、エチレン−ブチレン共重合体変性ポリス
チレン(SEBS)、イソプレンゴム変性ポリスチレ
ン、エチレン−メチルメタクリレート共重合体変性ポリ
スチレン等のスチレン系熱可塑性エラストマー、又はこ
れらを酸変性したものが挙げられる。これらのうち特に
好ましいのは、組成物の高温剛性確保の点から、ポリフ
ェニレンエーテル樹脂に相溶性を持つ、SBS、SEP
又はSEBSである。
【0031】本発明の樹脂組成物においては、前記の
(a)ポリアミド樹脂への溶融混合分散性の改善された
変性ポリフェニレンエーテル樹脂(以下変性ポリフェニ
レンエーテル樹脂と略す)と(b)ポリアミド樹脂と
を、重量比20:80ないし95:5、好ましくは4
5:55ないし80:20の割合で用いることが必要で
ある。該変性ポリフェニレンエーテル樹脂の割合が前記
範囲より少ないと組成物の高温特に120℃以上におけ
る剛性が不十分になるし、前記範囲より多いと組成物の
靱性が非常に低下するため、いずれも本発明の目的を達
し得ない。
【0032】更に、本発明の樹脂組成物におていは、前
記割合の変性ポリフェニレンエーテル樹脂とポリアミド
樹脂との合計100重合部に対し、(c)ポリアリーレ
ンスルフィド樹脂5〜900重量部、好ましくは20〜
700重量部、特に好ましくは50〜200重量部を混
合する必要がある。該ポリアリーレンスルフィド樹脂の
割合が前記範囲より少ないと組成物の常温付近、より具
体的には80℃以下における剛性向上効果が不十分にな
るし、前記範囲より多いと組成物の靱性、並びに120
℃以上の高温における剛性が不十分となり、いずれも本
発明の目的を達し得ない。
【0033】本発明の樹脂組成物においては、前記
(d)成分である同一分子内に複数のエポキシ基を有す
る化合物を、前記割合の変性ポリフェニレンエーテル樹
脂とポリアミド樹脂との合計100重量部に対し、0.
01〜10重量部混合することが必要である。該(d)
成分が前記範囲より少ないと組成物の靱性が不足し、前
記範囲より多いと組成物の溶融粘度が大きくなり過ぎて
成形加工性が悪くなる。本発明の樹脂組成物において、
熱可塑性エラストマー(e)は、前記割合の変性ポリフ
ェニレンエーテル樹脂とホリアミド樹脂との合計100
重量部に対し、耐衝撃性付与の必要に応じて0〜25重
量部添加されるが、25重量部より多く添加すると、樹
脂組成物の剛性が低下するので、本発明の目的において
は好ましくない。
【0034】本発明の樹脂組成物の調整方法については
特に制限はなく、従来樹脂同士の混合や樹脂と充填剤と
の混合の際に慣用されている方法の中から、任意の方法
を選び用いることができる。例えば粉末状又はペレット
状の各成分をヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、
リボンブレンダーなどにより均一に混合し、次いでこれ
を二軸押出機、一軸押出機、ロール、バンバリーミキサ
ー、プラベンダープラストグラフなどの溶融混練機にて
通常240〜350℃の範囲の温度において溶融混練す
ることにより、本発明の樹脂組成物が得られる。本発明
の樹脂組成物を製造する際の、各成分の配合順序につい
ては、ポリフェニレンエーテル樹脂を変性する工程を先
に行ない変性ポリフェニレンエーテル樹脂を得る他に
は、特に制限はない。但し、(d)成分であるエポキシ
化合物は、(b)成分であるポリアミド樹脂と(c)成
分であるポリアリーレンスルフィド樹脂とが溶融混合さ
れる際に同時に添加されるのが靱性付与の点で好まし
い。本発明の樹脂組成物に、所望に応じ未変性のポリフ
ェニレンエーテル樹脂や各種添加成分、例えばカーボン
ブラック、シリカ、酸化チタンなどの無機充填剤や有機
充填剤、ガラス繊維、炭素繊維などの強化剤、さらには
可塑剤、安定剤、難燃剤、着色剤などを添加することも
できる。
【0035】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの例に
よってなんら限定されるものではない。なお、ポリフェ
ニレンエーテル樹脂として、0.6g/dl濃度のクロロ
ホルム溶液の温度25℃における比粘度ηspが0.31
のポリ(p−フェニレンエーテル)(以下PPEと略)
を使用した。PPEの変性及び構成成分(a)〜(d)
他の溶融混合は、全て東芝機械(株)製TEM35B二
軸押出機を使用した。得られた樹脂組成物は、東芝機械
(株)製IS−45P射出成形機により、バレル温度設
定310℃、全型温度140℃でASTM規格の試験片
に成形し、真空中120℃で24時間アニーリング後、
23℃、50%RHの条件で48時間調湿して評価サン
プルとした。評価は、引張破断伸度(ASTMD−63
8に準拠)、曲げ弾性率(23℃)及び曲げ破断変位量
(ASTMD−790に準拠)、135℃における曲げ
弾性率(ASTMD−790に準拠)、ノッチなしIz
od衝撃値(ASTMD−256(method
E)、1/2インチ厚)の測定によって行なった。
【0036】尚、本実施例で用いた各成分は、以下の通
りである。変性PPE (MPPEと略) PPE100重量部と変性剤(無水マレイン酸又はチオ
りんご酸)1.0重量部とを、バレル設定300℃で溶
融混合してMPPEを得た。ポリアミド樹脂 ポリアミド樹脂として三菱化成(株)製ナイロン6(ノ
バミッド1020J:ノバミッドは登録商標、PA6と
略)、デュポン社製ナイロン66(ザイテルFE342
1:ザイテルは登録商標、PA66と略)及び二量体化
脂肪酸を含む共重合ポリアミドとして、ε−カプロラク
タム、ヘキサメチレンジアミンおよびリノレン酸の二量
体(ダイマー酸)を原料とするポリアミド(PA6/6
・36と略)を使用した。組成比はε−カプロラクタム
/ヘキサメチレンジアミン・ダイマー酸=60/40
(重量比)、ダイマー酸の含有量は33.2重量%であ
った。このものの240℃における剪断速度100/秒
の溶融粘度は、6000ポイズであった。
【0037】ポリアリーレンスルフィド樹脂 東レ−フィリップス(株)製PPS樹脂2種(ライトン
M−1880、同E−0780)を用いた。310℃、
剪断速度102 /秒における溶融粘度μ310 を、島津製
作所(株)製フローテスタCFT−500A(ノズル直
径×長さ=1mm×10mm)で測定したところ、M−18
80はμ310 =4900ポイズ、E−0780はμ310
=12000ポイズであった。エポキシ化合物 アデカ・アーガス(株)製ビスフェノールAジグリシジ
ルエーテル(MarkEP−17)を使用した。熱可塑性エラストマー 酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体として、三菱
化成(株)製ノバテックAP−730T(ノバテックは
登録商標)を、SEBSゴムとしてシェル化学(株)製
クレイトンG1651及びG1650を使用した。 (比較例1〜10、実施例1〜10) 予め変性されたPPE及びその他表1に示す各成分を、
表1に示す種類及び配合比にて、上述の押出機を用い、
同時に一括溶融混合した。各種物性の評価結果を表2に
示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】以上実施例に示した様に、変性ポリフェ
ニレンエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、及びポリアリー
レンスルフィド樹脂を主成分とする本発明の樹脂組成物
は、23℃の曲げ弾性率において、従来技術である変性
ポリフェニレンエーテル樹脂とポリアミド樹脂との樹脂
組成物(比較例3)を浚駕しており、なおかつ135℃
の曲げ弾性率においても熱可塑性樹脂として高い水準に
ある。また引張破断伸度と曲げ破断変位量に示されたよ
うに、延性、靱性をも兼ね備えたものとなっている。更
に、適切な熱可塑性エラストマーの使用によって、耐衝
撃性をも付与可能性なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−20357(JP,A) 特開 平2−305854(JP,A) 特開 平2−127464(JP,A) 特開 平2−58564(JP,A) 特開 昭64−31862(JP,A) 特開 昭59−213758(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 71/00 - 71/14 C08L 77/00 - 77/12 C08L 81/00 - 81/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリアミド樹脂への溶融混合分散
    性の改善された変性ポリフェニレンエーテル樹脂:95
    〜20重量%、及び (b)ポリアミド樹脂:5〜80重量% の合計((a)+(b))100重量部に対し、 (c)ポリアリーレンスルフィド樹脂:5〜900重量
    部、及び (d)同一分子内に複数のエポキシ基を有する化合物:
    0.01〜10重量部、及び (e)熱可塑性エラストマー:0〜25重量部を加えて
    成る樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (a)変性ポリフェニレンエーテル樹脂
    が、同一分子内に(イ)炭素−炭素二重結合、炭素−炭
    素三重結合、メルカプト基、一般式(A)で定義される
    酸ハロゲン化物基、一般式(B)で定義されるカルボニ
    ル基及びそのα−炭素に結合する水酸基又はアミノ基か
    らなる化学構造、並びに一般式(C)で定義されるハロ
    ゲン原子で置換されたオルトフェニレン基、からなる群
    から選ばれる少なくとも一つの化学構造と、(ロ)カル
    ボキシル基、酸無水物基、エポキシ基より構成される群
    から選ばれる少なくとも一つの官能基とを同時に有する
    化合物により変性されたポリフェニレンエーテル樹脂で
    ある特許請求の範囲第1項記載の樹脂組成物。 【化1】 (但し、Xはハロゲン原子を、Yは水酸基又はアミノ基
    を、R1 ,R2 ,R3 ,R4 は独立にハロゲン原子又は
    水素原子を、それぞれ表わす。但し、R1 〜R4 のうち
    少なくとも1つはハロゲン原子である。)
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