JP3422691B2 - ポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

ポジ型感光性樹脂組成物

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JP3422691B2 JP20615898A JP20615898A JP3422691B2 JP 3422691 B2 JP3422691 B2 JP 3422691B2 JP 20615898 A JP20615898 A JP 20615898A JP 20615898 A JP20615898 A JP 20615898A JP 3422691 B2 JP3422691 B2 JP 3422691B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高感度で高残膜率
のパターンを得ることができ、封止樹脂及び基板との密
着性に優れるポジ型感光性樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶
縁膜には耐熱性が優れ、又卓越した電気特性、機械的特
性等を有するポリイミド樹脂が用いられているが、近年
半導体素子の高集積化、大型化、封止樹脂パッケージの
薄型化、小型化、半田リフローによる表面実装への移行
等により耐熱サイクル性、耐熱ショック性等の著しい向
上の要求があり、更に高性能のポリイミド樹脂が必要と
されるようになってきた。一方、ポリイミド樹脂自身に
感光性を付与する技術が最近注目を集めてきており、例
えば感光性ポリイミド樹脂として、下記式(13)等が
ある。
【0003】
【化13】
【0004】これを用いるとパターン作成工程の一部が
簡略化でき、工程短縮の効果はあるが、現像の際にN−
メチル−2−ピロリドン等の溶剤が必要となるため、安
全、取扱いにおいて問題がある。そこで最近では、アル
カリ水溶液で現像ができるポジ型の感光性樹脂が開発さ
れている。例えば、特公平1−46862号公報におい
てはポリベンゾオキサゾール樹脂とジアゾキノン化合物
又はポリベンゾオキサゾール前駆体とジアゾキノン化合
物より構成されるポジ型感光性樹脂が開示されている。
これは高い耐熱性、優れた電気特性、微細加工性を有
し、ウェハーコート用のみならず層間絶縁用樹脂として
の可能性も有している。
【0005】このポジ型の感光性樹脂の現像メカニズム
は、未露光部のジアゾキノン化合物がアルカリ性水溶液
に不溶であり、露光することによりジアゾキノン化合物
が化学変化を起こし、アルカリ性水溶液に可溶となる。
この露光部と未露光部での溶解性の差を利用し、未露光
部のみの塗膜パターンの作成が可能となる。これら感光
性樹脂を実際に使用する場合、特に問題となるのは感光
性樹脂の感度である。低感度であると、ウェハー1枚当
たりの露光時間が長くなり、スループットが低下する。
そこで感光性樹脂の感度を向上させようとして、例えば
ベース樹脂のポリベンゾオキサゾール樹脂の分子量を小
さくすると、非露光部の現像時の膜減りが大きくなり、
パターン形状が悪くなるといった問題が生じる。又感光
性樹脂と封止樹脂との密着性が悪く、その界面で剥離が
発生し、実用性に問題があり、より封止樹脂との密着性
に優れた感光性樹脂が強く求められるようになってい
る。
【0006】さらに、このポジ型の感光性樹脂は、ビァ
ホール部の除去をアルカリ性水溶液を用いて行うため、
従来の他の感光性ポリイミド樹脂のように有機溶剤を必
要とせず作業の安全性は更に向上している。しかし、こ
の感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体は、基板、特に
シリコンウェハーとの密着性に劣り、硬化後の高温吸湿
処理によって樹脂が基板から剥離するという重大な欠陥
をも有している。
【0007】密着性を改良するために密着成分をワニス
に添加することが行われてきた。有機ケイ素化合物をポ
ジ型感光性樹脂に添加する例としては例えば特願平8−
145527号に示されている。このような有機ケイ素
化合物をγ−ブチロラクトンを溶媒とする樹脂組成物に
添加すると有機ケイ素化合物が縮合反応を起こし、析出
してしまうという欠点を有していた。
【0008】また、近年半導体回路の微細化が進むにつ
れ、レジストも化学増幅型のレジストが用いられるよう
になった。この化学増幅型レジストは光を照射すること
により酸が発生し、発生した酸がポリマーを分解してア
ルカリ可溶性にし、アルカリ現像ができるというメカニ
ズムであるが、雰囲気中に含まれる化学物質により特性
に大きな影響を受ける。例えば半導体クリーンルーム内
に存在する微量の塩基性物質がレジスト中に発生した酸
と反応し現像性が大きく変わってしまう。従来の半導体
コート用樹脂は溶媒にN−メチル−2−ピロリドン(N
MP)という塩基性溶媒を使用していたためプリベーク
によりNMPがクリーンルーム内に拡散し、レジスト特
性に大きな影響を与えてきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高感度で高
残膜率のパターンを得ることができ、封止樹脂及び基板
との密着性に優れるポジ型感光性樹脂、及び封止樹脂と
の密着性に優れるポジ型感光性樹脂を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(1)
で示されるポリアミド(A)100重量部、感光性ジア
ゾキノン化合物(B)1〜100重量部、一般式(2)
及び/又は(3)で表わされるフェノール化合物(C)
1〜50重量部、一般式(4)及び/又は(5)で表さ
れる有機ケイ素化合物(D)1〜20重量部及び溶剤か
らなることを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物であ
る。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】式(1)のポリアミドは、Xの構造を有す
るビスアミノフェノール、Yの構造を有するジカルボン
酸およびZの構造を有するジアミンからなり、このポリ
アミドを約300〜400℃で加熱すると閉環し、ポリ
ベンゾオキサゾールという耐熱性樹脂に変化する。本発
明のポリアミド(1)のXは、例えば、
【0017】
【化14】
【0018】等であるがこれらに限定されるものではな
い。この中で特に高感度であるものとしては、一般式
(10)より選ばれるものである。
【0019】
【化10】
【0020】又式(1)のYは、例えば、
【0021】
【化15】
【0022】等であるがこれらに限定されるものではな
い。これらの中で特に高感度のものとしては、一般式
(11)より選ばれるものである。
【0023】
【化11】
【0024】更に、式(1)のZは、例えば
【0025】
【化16】
【0026】等であるがこれらに限定されるものではな
い。式(1)のZは、例えば、シリコンウェハーのよう
な基板に対して、特に密着性が必要な場合に用いるが、
その使用割合bについては最大40.0モル%まで使用
することができる。40.0モル%を越えると樹脂の溶
解性が極めて低下し、スカムが発生し、パターン加工が
できない。なお、これらX、Y、Zの使用にあたって
は、それぞれ1種類であっても2種類以上の混合物であ
っても構わない。また、式(1)のポリアミドにおい
て、b=0である式(17)のポリアミドが好ましく用
いられる。
【0027】
【化17】
【0028】本発明で用いる感光性ジアゾキノン化合物
は、1,2−ベンゾキノンジアジドあるいは1,2−ナ
フトキノンジアジド構造を有する化合物であり、米国特
許明細書第2,772,972号、第2,797,21
3号、第3,669,658号により公知の物質であ
る。例えば、下記のものが挙げられる。
【0029】
【化18】
【0030】
【化19】
【0031】これらの中で特に高残膜率の点から好まし
いものとしては下記のものがある。
【0032】
【化20】
【0033】感光性ジアジドキノン化合物(B)のポリ
アミド(A)への配合量は、ポリアミド100重量部に
対し、1〜100重量部で、配合量が1重量部未満だと
樹脂のパターニング性が不良であり、逆に100重量部
を越えるとフィルムの引張り伸び率が著しく低下する。
引張り伸び率がの小さい被膜が素子表面に塗布されてい
る半導体装置では、熱ストレス等の応力によって信頼性
が低下するので好ましくない。
【0034】本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、必
要により感光特性を高めるためにジヒドロピリジン誘導
体を加えることができる。ジヒドロキシピリジン誘導体
としては、例えば2,6−ジメチル−3,5−ジアセチ
ル−4−(2′−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロ
ピリジン、4−(2′−ニトロフェニル)−2,6−ジ
メチル−3,5−ジカルボエトキシ−1,4−ジヒドロ
ピリジン、4−(2′,4′−ジニトロフェニル)−
2,6−ジメチル−3,5−カルボメトキシ−1,4−
ジヒドロピリジン等を挙げることができる。
【0035】本発明のポジ型感光性樹脂組成物において
は、前記の成分(A),(B)に加えて更に一般式
(2)及び/又は(3)で表わされるフェノール化合物
を含有させることが重要である。
【0036】フェノール化合物をポジ型レジスト組成物
に添加する技術としては、例えば、特開平3−2002
51号公報、特開平3−200252号公報、特開平3
−200253号公報、特開平3−200254号公
報、特開平4−1650号公報、特開平4−1651号
公報、特開平4−11260号公報、特開平4−123
56号公報、特開平4−12357号公報に示されてい
る。しかし、これらに示されているようなフェノール化
合物は、本発明におけるポリアミドをベース樹脂とした
ポジ型感光性樹脂に用いても感度向上の効果は小さい。
しかし、本発明における一般式(2)又は(3)で表わ
されるフェノール化合物を用いた場合、露光部における
溶解速度が増し、感度が向上する。又分子量を小さくし
感度を上げた場合に見られるような未露光部の膜減りも
非常に小さく良好である。又本発明においては、一般式
(2)で表わされるフェノール化合物を添加することに
よる新たな特性として、封止樹脂との密着性が向上した
ポジ型感光性樹脂組成物が得られ、これを素子表面に塗
布した半導体装置の信頼性が向上することが判明した。
一般式(2)に示される化合物としては下記のもの等を
挙げることができるがこれらに限定されない。
【0037】
【化21】
【0038】
【化22】
【0039】
【化23】
【0040】
【化24】
【0041】これらの中で特に、感度及び残膜率の点で
好ましいものとしては、化学式(8)又は(9)であ
り、化学式(8)又は(9)で表わされる化合物は単
独、又は混合物の形で全フェノール化合物(C)中に5
0重量%以上含まれるものである。一般式(2)で示さ
れるフェノールは低温での溶解性が低いため、例えば一
般式(2)のフェノールを含む組成物を非常に低い温度
で保存したりする場合、まれに一般式(2)のフェノー
ル化合物の析出が見られる場合がある。そのような場
合、一般式(2)の一部を一般式(3)で示されるフェ
ノール化合物に置き換えると、低温での保存性が向上す
る。一般式(3)に示される化合物としては下記のもの
等を挙げることができるがこれらに限定されない。
【0042】
【化25】
【0043】
【化26】
【0044】
【化27】
【0045】フェノール化合物(C)の添加量として
は、ポリアミド(A)100重量部に対して1〜50重
量部が好ましい。添加量が1重量部未満だと感度向上の
効果が得られず、又添加量が50重量部を越えると残膜
率の低下が大きくなったり、又冷凍保存中において析出
が起こり実用性に欠ける。一般式(4)、(5)で示さ
れる本発明の有機ケイ素化合物は、感光性樹脂と封止樹
脂との接着性を向上させるために用いられるものであ
る。1種又は2種以上混合して用いてもよいが、添加量
はポリアミド100重量部に対して1〜20重量部であ
ることが好ましい。1重量部未満では接着性向上効果が
得られないので好ましくなく、20重量部を越えると、
半導体素子上に形成されるポリベンゾオキサゾール皮膜
の機械的強度が低下して応力緩和効果が薄れるので好ま
しくない。
【0046】本発明におけるポジ型感光性樹脂組成物に
は、必要によりレベリング剤等の添加剤を添加すること
ができる。本発明においてはこれらの成分を溶剤に溶解
し、ワニス状にして使用する。溶剤としては、γ−ブチ
ロラクトン、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチル
エーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコール
アセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメ
チルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、
メチル−3−メトキシプロピオネート、シクロペンタノ
ン、シクロヘキサノン等を単独でも混合して用いてもよ
い。これらの溶剤は分子内に窒素原子がなく塩基性とし
て作用しないため、化学増幅型レジストにも影響を与え
ない。
【0047】本発明のポジ型感光性樹脂組成物の使用方
法は、まず該組成物を適当な支持体、例えば、シリコン
ウェハー、セラミック、アルミ基板等に塗布する。塗布
方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレー
コーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーテ
ィング等がある。次に、60〜120℃でプリベークし
て塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射す
る。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線
等が使用できるが、200〜500nmの波長のものが
好ましい。次に照射部を現像液で溶解除去することによ
りレリーフパターンを得る。現像液としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナ
トリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無
機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の
第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミ
ン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチ
ルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルア
ンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等の
アルカリ類の水溶液、及びこれにメタノール、エタノー
ルのごときアルコール類等の水溶性有機溶媒や界面活性
剤を適当量添加した水溶液を好適に使用することができ
る。現像方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音
波等の方式が可能である。次に、現像によって形成した
レリーフパターンをリンスする。リンス液としては、蒸
留水を使用する。次に加熱処理を行い、オキサゾール環
を形成し、耐熱性に富む最終パターンを得る。
【0048】本発明によるポジ型感光性樹脂組成物は、
半導体用途のみならず、多層回路の層間絶縁やフレキシ
ブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶
配向膜等としても有用である。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 《実施例1》 *ポリアミドの合成 2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)
ヘキサフルオロプロパン36.6重量部(0.100モ
ル)をγ−ブチロラクトン150重量部及びピリジン3
3.2(0.420モル)重量部に溶解した。次にシク
ロヘキサノン100重量部に溶解したテレフタル酸クロ
リド17.0重量部(0.084モル)とイソフタル酸
クロリド4.3重量部(0.021モル)を−10〜−
15℃で30分かけて滴下し、その後室温で4時間撹拌
し反応を終了した。反応混合物を濾過した後、溶液を水
中に投入し目的の一般式(1)で示され、Xが下記式X
−1、Yが下記式Y−1及びY−2の混合で、a=10
0、b=0からなるポリアミド(A1)を沈殿させた。
沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下80℃で1
昼夜乾燥させた。
【0050】*ポジ型感光性樹脂組成物の作製 合成したポリアミド(A1)100重量部、下記式の構
造を有するジアゾキノン(Q1)25重量部、下記式の
構造を有するフェノール化合物(P−1)15重量部、
下記構造を有する有機ケイ素化合物(S−1)10重量
部をγ−ブチロラクトン200重量部に溶解した後、
0.2μmのテフロンフィルターで濾過し感光性樹脂組
成物を得た。
【0051】*特性評価 このポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上にス
ピンコーターを用いて塗布した後、オーブン中70℃で
1時間乾燥し、膜厚約3μmの塗膜を得た。この塗膜に
g線ステッパー露光機NSR−1505G3A(ニコン
(株)製)によりレチクル(Reticle)を通して50mJ
/cm2から10mJ/cm2づつ増やして540mJ/
cm2まで露光を行った。
【0052】次に0.79%のテトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド水溶液に30秒浸漬することによって露
光部を溶解除去した後、純水で30秒間リンスした。そ
の結果、露光量200mJ/cm2の照射した部分より
パターンが成形されていることが確認できた(即ち、感
度は200mJ/cm2であった)。この時の残膜率
(現像後の膜厚/現像前の膜厚)は91.3%と非常に
高い値を示した。又、別にポジ型感光性樹脂組成物を同
様にシリコンウエハー上に塗布し、プリベークした後、
オーブン中30分/150℃、30分/250℃、30
分/300℃の順で加熱、樹脂を硬化させた。
【0053】更に硬化膜の上に半導体封止用エポキシ樹
脂組成物(住友ベークライト(株)製、EME−6300
H)を2×2×2mm(横×縦×高さ)の大きさに成形
した。テンシロンを用いて、ポリベンゾオキサゾール樹
脂硬化膜上に成形した封止用エポキシ樹脂組成物を引き
剥がし、剪断強度を測定した結果、3.2kg/mm2
であった。
【0054】また、別に感光性ワニスを同様にシリコン
ウェハー上に塗布し、プリベークした後、オーブン中3
0分/150℃、30分/250℃、30分/350℃
の順序で加熱し、樹脂を硬化させた。得られた塗膜1m
m角に100個基盤目にカットし、セロハンテープを貼
りつけ、引き剥がして、塗膜をシリコンウェハー上より
剥がそうとしたが、剥がれた塗膜の数(これを「硬化後
剥がれ数」と称する)は0であり、硬化膜のウェハーへ
の密着性も優れていることが確認された。更にこのシリ
コンウェハーを125℃、2.3atmのプレシャーク
ッカー(PCT)処理100時間を施した後、同様にセ
ロハンテープを貼り付け、引き剥がして評価したとこ
ろ、剥がれた塗膜の数(これを「高温高湿処理後剥がれ
数」と称する)は0であり、高温湿度処理後の密着性も
優れていることが確認された。また別に化学増幅型レジ
ストPEK−101(住友化学(株)製)をシリコンウ
エハ上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプ
レート上90℃で2分間乾燥し、膜厚約1μmの塗布を
得た。この塗膜にi線ステッパー露光機NSR−220
5i11C(ニコン(株)製)によりレチクルを通して
400mJ/cm2で露光を行った。
【0055】このウエハをγ−ブチルラクトン蒸気に曝
し、ホットプレート上110℃で1分間ポストエクスポ
ージャーベーク(PEB)を行い、次に2.38%のテ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に20秒浸
漬することによって露光部を溶解除去した後、純水で3
0秒間リンスした。その結果、0.30μmの解像度を
有していることが確認できた。即ち、化学増幅型レジス
トはγ−ブチルラクトン蒸気に曝されても、特に影響を
受けないことが判った。
【0056】《実施例2》実施例1におけるフェノール
化合物を下記式P−2に替えて試作及び評価を行った。
【0057】《実施例3》実施例1におけるフェノール
化合物を下記式P−3に替え、有機ケイ素化合物(S−
1)の添加量を15重量部に替えて試作及び評価を行っ
た。
【0058】《実施例4》実施例1におけるフェノール
化合物(P−1)の添加量を5重量部にして、有機ケイ
素化合物を(S−2)に替えて試作及び評価を行った。
【0059】《実施例5》実施例1におけるポリアミド
の合成において、テレフタル酸クロリド、イソフタル酸
クロリドの替わりにジフェニルエーテル−4,4′−ジ
カルボン酸クロリドに替え、一般式(I)で示され、X
が下記式X−1、Yが下記式Y−3で、a=100、b
=0からなるポリアミド(A2)を合成し、その他は実
施例1と同様の試作及び評価を行った。
【0060】《実施例6》実施例1におけるポリアミド
の合成において、テレフタル酸クロリド、イソフタル酸
クロリドの替わりに、ジフェニルエーテル−4,4′−
ジカルボン酸クロリドを用い、また、2,2−ビス(3
−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパンの替わりに、3,3′−ジアミノ−4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホンを用いて、一般式(I)
で示され、Xが下記式X−2、Yが下記式Y−3で、a
=100、b=0からなるポリアミド(A3)の合成を
し、その他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
【0061】《実施例7》実施例1におけるポリアミド
の合成において、テレフタル酸クロリド、イソフタル酸
クロリドの替わりに、ジフェニルエーテル−4,4′−
ジカルボン酸クロリドを用い、又2,2−ビス(3−ア
ミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ンの替わりに、3,3′−ジアミノ−4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルエーテルを用いて、一般式(I)で示
され、Xが下記式X−3、Yが下記式Y−3で、a=1
00、b=0からなるポリアミド(A4)の合成をし、
更にジアゾキノンとして下記式構造のジアゾキノン(Q
2)を使用し、感光性樹脂組成物を得、その他は実施例
1と同様の試作及び評価を行った。
【0062】《実施例8》実施例1におけるポリアミド
の合成において2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパンを34.8重量
部(0.095モル)に減らし、替わりに1,3−ビス
(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサン1.24重量部(0.005モル)を加
え、一般式(I)で示され、Xが下記式X−1、Yが下
記式Y−1及びY−2の混合、Zが下記式Z−1で、a
=95、b=5からなるポリアミド(A5)を合成し、
その他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
【0063】《比較例1》実施例1においてフェノール
化合物を添加しないで試作及び評価を行った。
【0064】《比較例2》実施例5においてフェノール
化合物を添加しないで試作及び評価を行った。
【0065】《比較例3》実施例6においてフェノール
化合物を添加しないで試作及び評価を行った。
【0066】《比較例4》実施例1においてのフェノー
ル化合物の添加量を0.5重量部に減らして試作及び評
価を行った。
【0067】《比較例5》実施例1におけるフェノール
化合物の添加量を60重量部に増して試作及び評価を行
った。
【0068】《比較例6》実施例1におけるフェノール
化合物をP−4に替えて試作及び評価を行った。
【0069】《比較例7》実施例1におけるフェノール
化合物をP−5に替えて試作及び評価を行った。
【0070】《比較例8》実施例1におけるフェノール
化合物をP−6に替えて試作及び評価を行った。
【0071】《比較例9》実施例1における有機ケイ素
化合物の添加量を0.1重量部に減らして試作及び評価
を行った。
【0072】《比較例10》実施例1における有機ケイ
素化合物をS−3に替えて試作及び評価を行った。
【0073】《比較例11》実施例1における化学増幅
型レジストへの影響を調べる評価において、γ−ブチル
ラクトンをN−メチル−2−ピロリドンに替えて実験を
行った。その結果解像度が0.65μmに低下すること
が確認できた。以上実施例1〜8、比較例1〜11の評
価結果を表1に示す。
【0074】
【化28】
【0075】
【化29】
【0076】
【化30】
【0077】
【化31】
【0078】
【化32】
【0079】
【表1】
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、高感度で高残膜率なパ
ターンが得れ、封止樹脂及び基板との密着性に優れるポ
ジ型感光性樹脂組成物、及び封止樹脂との密着性に優れ
るポジ型感光性樹脂を用いて半導体素子上に高残膜率の
ポリベンゾオキサゾール樹脂のパターンが形成された高
信頼性の半導体装置を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 77/06 G03F 7/022 601 G03F 7/022 601 7/039 601 7/039 601 7/075 501 7/075 501 C08K 5/54 H01L 21/027 H01L 21/30 502R (56)参考文献 特開 平8−123034(JP,A) 特開 昭53−39115(JP,A) 特開 平9−152715(JP,A) 特開 平5−19153(JP,A) 特開 平7−297508(JP,A) 特開 平9−179293(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/18

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で示されるポリアミド
    (A)100重量部、感光性ジアゾキノン化合物(B)
    1〜100重量部、一般式(2)及び/又は(3)で表
    わされるフェノール化合物(C)1〜50重量部、一般
    式(4)及び/又は(5)で表される有機ケイ素化合物
    (D)1〜20重量部及び溶剤からなることを特徴とす
    るポジ型感光性樹脂組成物。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】
  2. 【請求項2】 フェノール化合物(C)が、一般式
    (6)及び/又は(7)で表わされるフェノール化合物
    である請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物。 【化6】 【化7】
  3. 【請求項3】 フェノール化合物(C)が、一般式
    (8)又は(9)で表わされる化合物を、単独又は混合
    物の形で、フェノール化合物(C)全体の50重量%以
    上含む請求項2記載のポジ型感光性樹脂組成物。 【化8】 【化9】
  4. 【請求項4】 一般式(1)のポリアミドにおけるX
    が、下記(10)より選ばれてなる請求項1〜3のいず
    れか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。 【化10】
  5. 【請求項5】 一般式(1)のポリアミドにおけるY
    が、下記(11)より選ばれてなる請求項1〜4のいず
    れか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。 【化11】
  6. 【請求項6】 感光性ジアゾキノン化合物(B)が、下
    記(12)より選ばれてなる請求項1〜5のいずれか1
    項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。 【化12】
  7. 【請求項7】 有機ケイ素化合物(D)が、γ−グリシ
    ドキシプロピルメトキシシラン及び/又はγ−メタクリ
    ロキシプロピルトリメトキシシランより選ばれてなる請
    求項1〜6のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組
    成物。
  8. 【請求項8】 有機溶剤がγ−ブチロラクトンである請
    求項1〜7のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組
    成物。
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