JP3422435B2 - 結晶性ケイ素膜の製造方法、結晶性ケイ素膜、半導体装置およびアクティブマトリクス基板 - Google Patents

結晶性ケイ素膜の製造方法、結晶性ケイ素膜、半導体装置およびアクティブマトリクス基板

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JP3422435B2
JP3422435B2 JP15501394A JP15501394A JP3422435B2 JP 3422435 B2 JP3422435 B2 JP 3422435B2 JP 15501394 A JP15501394 A JP 15501394A JP 15501394 A JP15501394 A JP 15501394A JP 3422435 B2 JP3422435 B2 JP 3422435B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばガラス等の絶縁
基板上に薄膜トランジスタが形成されたアクティブマト
リクス型の液晶表示装置やイメージセンサーなどに利用
され、非晶質ケイ素膜を結晶化した結晶性ケイ素膜、並
びに、この結晶性ケイ素膜を備えた半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】上記アクティブマトリクス型液晶表示装
置やイメージセンサー等において使用される半導体装置
としては、ガラス等の絶縁基板上に薄膜トランジスタ
(TFT)が形成され、このTFTにより画素を駆動す
る構成のものが知られている。
【0003】上記TFTには、薄肉のケイ素半導体膜を
用いるのが一般的である。そのケイ素半導体膜として
は、非晶質ケイ素(a−Si)半導体からなるものと、
結晶性を有するケイ素半導体からなるものとの2つに大
別される。前者の非晶質ケイ素半導体は、作製温度が低
く、気相法で比較的容易に作製することが可能で量産性
に富むため、最も一般的に用いられているが、導電性等
の物性が結晶性を有するケイ素半導体に比べて劣る。こ
のため、今後、より高速特性を得るためには、後者の結
晶性を有するケイ素半導体からなるTFTの作製方法の
確立が強く求められていた。
【0004】ところで、結晶性を有するケイ素半導体と
しては、多結晶ケイ素、微結晶ケイ素、結晶成分を含む
非晶質ケイ素、結晶性と非晶質性の中間の状態を有する
セミアモルファスケイ素等を使用したものが知られてお
り、そのケイ素半導体を得る方法としては以下のものが
知られている。
【0005】(1)成膜時に結晶性を有する膜を直接成
膜する方法(第1の方法) (2)非晶質の半導体膜を成膜しておき、レーザー光の
エネルギーにより結晶性を有せしめる方法(第2の方
法) (3)非晶質の半導体膜を成膜しておき、熱エネルギー
を加えることにより結晶性を有せしめる方法(第3の方
法) しかしながら、第1の方法では、成膜工程と同時に結晶
化が進行するので、大粒径の結晶性ケイ素を得るにはケ
イ素膜の厚膜化が不可欠であり、良好な半導体物性を有
する膜を基板上に全面に渡って均一に成膜することが技
術上困難である。また、成膜温度が600℃以上と高い
ので、安価なガラス基板が使用できずコストが上昇する
という問題があった。
【0006】また、第2の方法では、溶融固化過程の結
晶化現象を利用するため、小粒径ながら粒界を良好な状
態に処理でき、高品質な結晶性ケイ素膜を得ることがで
きる。しかし、現在最も一般的に使用されているエキシ
マレーザーを例にとると、レーザー光の照射面積が小さ
いためスループットが低いという問題がまず有り、また
大面積基板の全面を均一に処理するにはレーザーの安定
性が充分ではなく、次世代の技術という感が強い。
【0007】第3の方法は、第1、第2の方法と比較す
ると大面積に対応できるという利点はあるが、結晶化に
際して600℃以上の高温にて数十時間にわたる加熱処
理が必要である。すなわち、安価なガラス基板の使用と
スループットの向上を考えると、加熱温度を下げ、さら
に短時間で結晶化させるという相反する問題点を同時に
解決する必要がある。また、この方法では、固相結晶化
現象を利用するため、成長した結晶粒同士がぶつかり合
って結晶粒界が形成され、その粒界はキャリアに対する
トラップ準位として働く。したがって、その結晶粒径が
小さい場合には、TFTの移動度を低下させ、さらに特
性をばらつかせる大きな原因となっている。
【0008】そこで、結晶粒界を大粒径化させる特開平
4−245482の方法(第4の方法)および特開平5
−243575の方法(第5の方法)が提案されてい
る。具体的には、第4の方法では、結晶性ケイ素膜の平
均粒径を、その結晶性ケイ素膜の膜厚の1/2倍〜4倍
となるようにすることにより、高移動度TFTを得てい
る。一方、第5の方法では、TFTのチャネル領域を多
結晶ケイ素膜にて形成すると共に、その多結晶ケイ素膜
の結晶粒径を、TFTのチャネル長の1/5以上、且つ
TFTのチャネル幅の1/3以上の大きさにすることに
より、高移動度、低リーク電流のTFTを得ている。
【0009】また、結晶粒界によるTFT特性のばらつ
きを低減する方法としては、特開平3−291972で
提案されている方法(第6の方法)が最も一般的であ
る。この方法は、TFTのチャネル領域を0.5〜5μ
mの結晶粒径を持つ多結晶ケイ素膜により構成すると共
に、チャネル幅より結晶粒径を小さくし、すべてのTF
Tのチャネル部に結晶粒界を存在させることにより、T
FT素子のばらつきを小さくする方法である。
【0010】また、結晶粒界のTFTに及ぼす影響を抑
制すべく、結晶粒界を人為的に制御する第7の方法が提
案されている(特開平5−136048)。この方法で
は、非晶質ケイ素膜の上に注入窓を有するマスク等を形
成し、その注入窓を通して結晶成長の核となる異物を選
択的に非晶質ケイ素膜中に導入し、加熱することによ
り、注入窓を中心として成長させた単一の結晶粒を得、
さらにその単一の結晶粒の上にTFT素子を形成する方
法である。これにより、結晶粒界の影響を受けない半導
体装置が作製されることとなる。なお、上記異物として
は、粒径10〜100nmのSi粒子を用い、このSi
粒子を高圧の窒素ガスとともに非晶質ケイ素膜に吹きつ
けて成長核を形成している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したア
クティブマトリクス基板やイメージセンサーなどでは、
大面積基板の全面にわたって均一な特性を有する高性能
TFTが求められ、そのためには、基板全面にわたって
均一で良好な結晶性を有する半導体薄膜を簡便なプロセ
スで形成する技術が不可欠である。
【0012】しかしながら、上述の従来方法では、この
ような半導体薄膜を得ることは困難であった。以下にそ
の理由を具体的に説明する。
【0013】現状では、大面積基板対応を考えると、得
られた結晶性が基板内である程度安定している上記第3
の方法である固相結晶化法を用いるのが最も好ましい。
しかし、上述のように結晶粒界の問題がいまなお残って
おり、上記半導体薄膜を得ることに用いるのは好ましく
ない。また、第4の方法や第5の方法では、大粒径の結
晶性ケイ素膜を用いるためTFTの特性は向上するが、
逆にTFTのチャネル内の存在する粒界数が低減するた
めに粒界数の違いによるTFT素子のばらつきが非常に
顕著になる。また、第6の方法では、結晶粒径を小さく
し、それぞれの素子が均等に粒界の影響を受けることで
特性の均一化を図るものであるが、そこで記載されてい
る結晶性ケイ素膜は実際には5μm以下の様々な大きさ
の結晶粒が混在した結晶性ケイ素膜であり、それぞれの
素子内の粒界数は大きくばらつき、素子の均一性は改善
されない。
【0014】加えて、上記第4、第5および第6の方法
の場合には、次の問題がある。その大きな原因は、固相
結晶化現象そのものにある。すなわち、上記各方法にあ
っては、それらに記載されている実施例で述べられてい
るように、減圧化学気相成長(LPCVD)法によって
成膜された非晶質ケイ素膜を600℃程度で長時間の加
熱処理をし、固相状態で結晶化する手法を用いている。
この手法は、ごく一般的な結晶性ケイ素膜の作製方法で
ある。このような固相結晶化法では、加熱処理の直後か
ら結晶核の発生は起こらず、一定の潜伏期間、例えば6
00℃で4時間程度を経て結晶核の発生が始まる。その
後、一定の核発生速度で、結晶核の発生が継続する。し
たがって、先に発生した核は大きく成長するが、後で発
生した核は先に形成された結晶粒とぶつかって成長でき
ず、小さな結晶粒となって残る。よって、結果として得
られる結晶性ケイ素膜の結晶粒径は、大きな拡がりをも
って分布し、0〜5μmの間の大きさの結晶粒が混在し
た膜となってしまう。
【0015】以上述べたような理由から、上述した固相
結晶化法を用いる第4、第5および第6の方法で得られ
る結晶性ケイ素膜でTFTを作製した場合、結晶粒界の
数のばらつきによるTFT素子のばらつきを防ぐことは
不可能であると考えられる。
【0016】また、第7の方法では、注入窓を通して選
択的にSi粒子を非晶質ケイ素膜中に導入して結晶成長
の核を形成するが、その注入窓の内部での結晶核の発生
は一つではなく、多数の結晶核が発生し、そこから結晶
成長が起こる。したがって、実際には、特開平5−13
6048に記載されているようなSi粒子の注入窓を中
心とした単一の結晶粒はできず、注入窓内に発生した多
数の核により結晶粒界が形成される。よって、この提案
方法では実際に結晶粒界を制御することは不可能であ
り、その上に作製されるTFTは結晶粒界の影響を受
け、安定した特性のものを得るのは難しい。さらに、結
晶核となるSi粒子を選択導入する際に注入マスクが必
要であることから、本来の半導体装置の製造プロセスに
は直接関係のない余分な工程が増えることになる。よっ
て、生産性の面でのデメリットが大きく、結果として製
品の高コスト化につながる。
【0017】さらに、以上述べた第4、第5、第6およ
び第7の方法のどれにおいても、結晶化のための加熱処
理工程における問題は解決できない。これらの方法によ
る場合には、温度600℃で数十時間以上の加熱処理が
必要である。ゆえに、SOI基板やSOS基板には有効
な技術であるが、安価なガラス基板に結晶性ケイ素膜を
作製しTFT素子を形成することは困難である。例え
ば、アクティブマトリクス型の液晶表示装置に用いられ
るコーニング7059ガラスはガラス歪点が593℃で
あり、基板の大面積化を考慮した場合、600℃以上の
加熱には問題がある。
【0018】以上述べたように、従来の各方法による場
合には、基板全面にわたって均一で良好な結晶性を有す
る半導体薄膜を形成することが不可能であった。それ故
に、液晶表示装置のアクティブマトリクス基板のように
一つの基板上に数十万個も形成されるTFTを、高性能
に、しかも均一性かつ生産性よく作製することは、上記
の各方法では困難であった。
【0019】加えて、半導体装置の低コスト化、大面積
化の要望にしたがい、400mm角以上のガラス基板に
対応できるほど均一性に優れた良好な結晶性を有する半
導体薄膜、そして均一性、安定性に優れた半導体装置お
よびその製造方法が要求されている。
【0020】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、600℃以下の熱処理に
より作製が可能であり、しかも大面積基板に対応可能と
すべく基板全面にわたり均一な結晶性を有する状態にで
きる半導体薄膜、およびそのような半導体薄膜を備えた
半導体装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の結晶性ケイ素膜
の製造方法は、絶縁表面を有する基板上に形成される非
晶質ケイ素膜の上面または下面に1×1011〜1×1
14atoms/cmの面密度で結晶化を助長する
触媒元素を添加する工程と、触媒元素が添加された非晶
質ケイ素膜を加熱処理することにより該非晶質ケイ素膜
中に触媒元素を拡散させ、拡散した触媒元素が集団しク
ラスターとなることにより、それぞれ隣接する結晶核間
がほぼ一定の距離となるように結晶核を発生させ、新た
な結晶核の発生を防止した状態で、前記結晶核に基づい
て結晶成長させる工程と、を含み、そのことにより上記
目的が達成される。
【0022】前記非晶質ケイ素膜の膜厚が25〜100
nmである。
【0023】
【0024】本発明の結晶性ケイ素膜において、結晶粒
径の大きさのばらつきが±20%以下である構成とする
ことができる。
【0025】本発明の結晶性ケイ素膜において、前記非
晶質ケイ素膜を結晶化させる加熱温度を580℃以下と
して得られた構成とすることができる。
【0026】本発明の半導体装置は、前記結晶性ケイ素
膜を活性領域として用いており、そのことにより上記目
的が達成される。
【0027】本発明の半導体装置は、絶縁表面を有する
基板上に結晶性を有するケイ素膜を利用してチャネル領
域が構成された薄膜トランジスタを複数個有する半導体
装置であって、該チャネル領域内のチャネル方向を横切
る結晶粒界の個数が、それぞれの薄膜トランジスタ間で
±20%以内のばらつきであるので、そのことにより上
記目的が達成される。
【0028】本発明の半導体装置は、絶縁表面を有する
基板上に結晶性を有するケイ素膜を利用してチャネル領
域が構成された薄膜トランジスタを複数個有する半導体
装置であって、該チャネル領域内のチャネル方向を横切
る結晶粒界の個数が、それぞれの薄膜トランジスタ間で
±1個以内のばらつきであるので、そのことにより上記
目的が達成される。
【0029】本発明の半導体装置は、絶縁表面を有する
基板上に結晶性を有するケイ素膜を利用してチャネル領
域が構成された薄膜トランジスタを複数個有する半導体
装置であって、該チャネル領域内のチャネル方向を横切
る結晶粒界の個数が、該基板上に形成された全薄膜トラ
ンジスタの70%以上において同数であるので、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【作用】本願発明者らは、非晶質ケイ素膜に、結晶化を
助長する触媒元素を導入して結晶化させることにより、
以下の知見を得た。即ち、 非晶質ケイ素膜を加熱処理により結晶化させる際、加
熱処理の初期であって、結晶核の発生がある期間におい
てのみ、結晶核の発生が集中的に発生すること その後に結晶成長させた結晶性ケイ素膜において、あ
るいは非晶質ケイ素膜を結晶化させる過程において、結
晶核の発生が、それぞれの隣接する結晶核間で、ほぼ一
定の距離をおいて行われること 得られた結晶性ケイ素膜を用いることにより、従来の
固相結晶化法で作製される結晶性ケイ素膜に比べ、結晶
の均一性が飛躍的に向上して結晶粒径がほぼ一定の大き
さに揃った高品質な結晶性ケイ素膜が得られること。
【0034】図4に非晶質ケイ素膜を加熱処理(アニー
ル)により結晶化する場合の核発生速度(縦軸)とアニ
ール時間(横軸)との関係を示す。図中の破線402は
従来の固相結晶化法を用いた場合の関係を示しており、
図中の実線401は本発明による場合の関係を表してい
る。
【0035】この図より理解されるように、破線402
に示す従来の固相結晶化法を用いた場合には、核発生速
度0の潜伏期間を経て核発生が始まり、その後、結晶化
が終了するまで一定の速度で核発生が継続する。これに
対して、実線401に示す本発明により半導体薄膜を形
成する場合には、結晶成長初期のある期間においてのみ
集中的に核発生が起こることで、一時的に非常に大きな
核発生速度を示すが、その後、結晶核の発生は停止し、
核発生速度はほぼ0となる。この時点で結晶化は終了し
ておらず、さらにそれらの核を中心として結晶成長が継
続する。
【0036】図5は、作製される結晶性ケイ素膜におけ
る結晶粒径の分布を、横軸に結晶粒径、縦軸に頻度をと
って示している。図中の破線502は従来の固相結晶化
法を用いた場合の分布を示しており、図中の実線501
は本発明による場合の分布を表している。
【0037】この図5より理解されるように、破線50
2にて示す従来の固相結晶化法で得られる結晶性ケイ素
膜では、その結晶粒径が0から数μmの間で大きな拡が
りをもって分布する。これに対して、実線501にて示
す本発明の結晶性ケイ素膜では、ある大きさにほぼ揃っ
て結晶粒径が分布する。以上のことより、結晶粒径の大
きさは、集中的に核発生が起こる際の核発生密度に依存
することがわかる。
【0038】したがって、結晶核の発生が起こる初期の
ある期間においてのみ結晶核の発生を集中的に発生さ
せ、その後結晶成長させることにより、結晶粒径がほぼ
揃っている結晶性ケイ素膜を得ることが可能となる。ま
た、基板上に複数形成される半導体素子にその結晶性ケ
イ素膜を用いるようにすることにより、均一性および安
定性の非常に優れた半導体装置が得られることになる。
【0039】図6は、非晶質ケイ素膜が結晶成長する過
程の結晶核発生におけるそれぞれの隣接する結晶核間の
距離の分布を、横軸に結晶核の隣接間距離、縦軸に頻度
をとって示している。図中の破線602は従来の固相結
晶化法を用いた場合の分布を示しており、図中の実線6
01は本発明による場合の分布を表している。
【0040】この図より理解されるように、破線602
に示す従来の固相結晶化法により結晶化する場合には、
全くランダムに結晶核の発生が起こり、隣接して発生す
る結晶核間の距離は、大きな拡がりをもって分布する。
これに対し、実線601に示す本発明による場合には、
隣接して発生する結晶核間の距離はほぼ一定の大きさに
まとまっている。
【0041】以上のことより、結晶成長の過程におい
て、それぞれ成長した結晶粒同士がぶつかり合って結晶
粒径が決定され、結晶成長が終了するものと考えられ
る。また、隣接する結晶核間の距離は大きな意味をもっ
ており、その値が大きくばらつくと結果として結晶粒径
も大きくばらつくこととなる。
【0042】したがって、非晶質ケイ素膜を結晶成長さ
せる過程における結晶核の発生を、それぞれの隣接する
結晶核間でほぼ一定の距離をおいて行わせて結晶性ケイ
素膜を得る。そして、この結晶性ケイ素膜を用いること
で、基板上に複数の半導体素子を有する半導体装置とし
ては、非常に均一性、安定性に優れた半導体装置が得ら
れる。
【0043】また、本発明の結晶性ケイ素膜を使用する
ことにより、条件のシビアな液晶表示装置のアクティブ
マトリクス基板にも適応できるものとなる。以下にその
理由を説明する。
【0044】基板上に複数個の半導体素子を有する半導
体装置の中でも、液晶表示装置のアクティブマトリクス
基板は、一基板上に数十万個以上の素子を有し、それぞ
れの半導体素子の特性がばらつくとそれが表示むらとな
って表面に現れるため、非常に素子の均一性が要求され
る。換言すると、アクティブマトリクス基板に要求され
る均一性を満たすことで、他の半導体装置においても、
それらに要求される基準以上の良好な均一性が得られ
る。現在、一般的に液晶表示装置のアクティブマトリク
ス基板で要求されている半導体素子の特性の均一性は、
その電界効果移動度、S値で±20%以内であり、それ
以上の値で素子の特性がばらつくと、画面を見ている人
の目には表示むらとなって現れることが判明している。
したがって、現在、液晶表示装置のアクティブマトリク
ス基板では、主に特性のばらつきの少ないa−SiTF
Tが一般に用いられている。その理由は、従来の結晶性
ケイ素膜を用いた場合には、単体TFTとしては素子の
性能が向上するが、結晶粒界の大きなばらつきのため素
子の特性がばらつき、上記の条件を満たすことはできな
いからである。
【0045】しかし、本発明の結晶性ケイ素膜の中でも
特に、結晶性ケイ素膜における結晶粒径の大きさのばら
つきが±20%以内のものである場合には、上記のよう
なアクティブマトリクス基板に要求される厳しい基準を
クリアーできることがわかった。さらに、この半導体薄
膜を用いることで周辺駆動回路も同一基板上に形成で
き、装置の高性能化、コンパクト化、低コスト化が同時
に行える。
【0046】また、本発明は、非晶質ケイ素膜の結晶化
への加熱温度を580℃以下とすることができるので、
安価なガラス基板上に良好な結晶性ケイ素膜を作製する
ことができるものとなる。その理由は、コーニング70
59ガラスのガラス歪点593℃より小さく、またガラ
スの収縮を考慮した場合でも、それより20℃程低い温
度であるからである。
【0047】本発明では、基板上に結晶性を有するケイ
素膜を利用してチャネル領域が構成されたTFTを複数
個有する半導体装置において、TFTのチャネル長Lと
平均の結晶粒径Rとの関係がL>5Rのときには、チャ
ネル領域内のチャネル方向を横切る結晶粒界の個数のば
らつきを、それぞれのTFT間で±20%以内とする。
これにより、TFTサイズと結晶粒径との関係によっ
て、それぞれのTFTに含まれる結晶粒界の個数が変わ
っても、TFT特性はそのチャネル領域においてチャネ
ル方向(キャリアの移動方向)を横切る結晶粒界の個数
で大きく左右されることがなくなる。故に、上記のアク
ティブマトリクス基板に要求される均一性を達成でき、
均一性の面で優れた半導体装置が得られる。
【0048】更に、TFTのチャネル長Lと平均の結晶
粒径Rとの関係がL<5Rのときには、チャネル領域内
のチャネル方向を横切る結晶粒界の個数のばらつきを、
それぞれのTFT間で±1個以内とする。これにより、
上記のアクティブマトリクス基板に要求される均一性を
達成でき、均一性の面で優れた高性能な半導体装置が得
られる。
【0049】さらに、TFTのチャネル長Lと平均の結
晶粒径Rとの関係がL≦Rのときには、チャネル領域内
のチャネル方向を横切る結晶粒界の個数が、基板内の7
0%以上のTFTにおいて同数とする。これにより、上
記のアクティブマトリクス基板に要求される均一性を達
成でき、非常に高性能で均一性の面でも優れた半導体装
置が得られる。従来より知られている結晶性ケイ素膜で
は、上記のような条件で基板上に複数個のTFTを有す
る半導体装置を設けることは不可能であったが、本発明
の結晶性ケイ素膜を利用して初めて可能となった。
【0050】また、上述したように本発明の結晶性ケイ
素膜を作製する方法は、非晶質ケイ素膜にその結晶化を
助長する触媒元素を導入し、加熱によって結晶化させる
方法であり、最も効率的かつ簡便な方法である。この方
法において、本願発明者らの研究によれば、非晶質ケイ
素膜の表面にニッケルやパラジウム等の金属元素を微量
に導入させ、しかる後に加熱することにより、550
℃、4時間程度の処理時間で結晶化を行えることが判明
している。このメカニズムは、まず金属元素を核とした
結晶核発生が早期に起こり、その後その金属元素が触媒
となって結晶成長を助長し、結晶化が急激に進行するこ
とで理解される。そういった意味で、本願明細書におい
て、これらの金属元素を触媒元素と呼ぶ。
【0051】このような触媒元素により結晶化が助長さ
れて結晶成長した結晶性ケイ素膜の結晶粒内は、通常の
固相成長法により一つの結晶核から成長させた結晶粒が
双晶構造であるのに対して、何本もの針状結晶あるいは
柱状結晶が入り込んだ構成となっており、それぞれの針
状結晶あるいは柱状結晶内部は理想的な単結晶状態とな
っている。この場合における結晶核の発生密度は、導入
される触媒元素の量で決まっており、結晶核がある一定
の期間においてのみ集中的に発生することから、触媒元
素の量を変えることで結晶粒径の大きさを調製できる。
また、そのとき発生する結晶核の隣接間距離は、ほぼ一
定寸法に揃っている。この理由は、核発生の前段階とし
てa−Si膜中を触媒元素が拡散し、ある程度の集団
(クラスター)となって初めて核となるのではないかと
考えられる。さらに、その後、レーザー光あるいは強光
を照射することで、その結晶粒内の結晶性がさらに助長
され、結晶粒界部も処理されて、基板全面にわたって良
好な結晶性を示す結晶性ケイ素膜が得られる。
【0052】また、結晶粒径の大きさを調製し、結晶核
の隣接間距離をほぼ一定寸法に揃えるには、触媒元素の
導入量の調整だけでなく、結晶核の発生量を調整するこ
とによっても可能である。例えば、図4に示したアニー
ル時間と核発生速度との関係を示す実線401に基づ
き、結晶核が集中的に発生する一定時間Tの一部におい
て、つまり途中までの時間において、結晶核を発生さ
せ、その後、結晶核の発生を防止した状態で結晶成長さ
せる方法を採用できる。この方法においては、結晶核を
発生させる時間(<T)を調整すれば、結晶核の発生量
や結晶核の一定な隣接間距離を調節できる。また、その
後に結晶成長させるので、結晶粒径も調節できる。な
お、上述した触媒元素の導入量により結晶核の発生量や
結晶核の一定な隣接間距離、更には結晶粒径の調整を行
うのは、上記一定時間Tの全部が経過した後である。但
し、この触媒元素の導入量による調整は、上述した一定
時間Tの途中までで結晶核の発生を終了させる方法にも
適用させてもよい。
【0053】更には、触媒元素を導入しない、図4の破
線402の関係に基づき、結晶核が発生する時間の一部
または全部において結晶核を発生させ、その後に結晶核
の発生を防止した状態で結晶成長させる方法も採用でき
る。なお、結晶成長させる際に、結晶核の発生を防止す
るのは、余分な結晶核の発生により結晶粒径の大きさの
調整を行えなくなるのを防ぐためである。このような状
態で結晶成長させる手法については、結晶核が発生しな
い温度まで加熱温度を下げて結晶成長させることなどが
該当する。
【0054】このような核発生や結晶成長を行うことに
より、上述したL>5R、L<5RまたはL≦Rの場合
に必要とされるような結晶粒界の個数の調整が可能とな
る。
【0055】本発明においては、触媒元素としてNiを
用いた場合に最も顕著な効果を得ることができるが、そ
の他利用できる触媒元素の種類としては、Co、Pd、
Pt、Cu、Ag、Au、In、Sn、P、As、Sb
を利用することができる。これらから選ばれた一種また
は複数種類の元素であれば、微量(膜中濃度1×1016
cmー2以上)で結晶化助長の効果があるため、TFTな
どの半導体素子への影響は問題はない。
【0056】さらに、本願発明者らは、液晶表示装置の
アクティブマトリクス基板やイメージセンサー、三次元
ICなどの半導体装置を構成する半導体薄膜に、本発明
を適用することで、TFTなどの素子の特性の均一性が
大きく向上でき、さらに高性能な半導体装置が得られる
ことを確認した。
【0057】
【実施例】以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
【0058】〔第1実施例〕本発明の第1実施例につい
て説明する。本実施例では、ガラス基板上にN型TFT
を作製する際の工程において、本発明を利用した場合に
ついてである。
【0059】図1は、本実施例におけるTFTの作製工
程の概要を示す断面図である。この作製工程において
は、(A)→(D)の順にしたがって順次進行する。
【0060】まず、図1(A)に示すように、ガラス基
板101上に、例えばスパッタリング法によって厚さ2
00nm程度の酸化ケイ素からなる下地膜102を形成
する。この下地膜102は、ガラス基板101からの不
純物の拡散を防ぐために設けられる。
【0061】次に、減圧CVD法あるいはプラズマCV
D法によって、厚さ25〜100nm、例えば80nm
の真性(I型)の非晶質ケイ素膜(a−Si膜)103
を成膜する。
【0062】次に、真空蒸着法によって、ニッケルの極
薄膜104を成膜する。この際のニッケルの基板上の面
密度は、1×1011〜1×1014atoms/cm2
例えば1×1013atoms/cm2となるようにし
た。そして、これを水素還元雰囲気下または不活性雰囲
気下、加熱温度520〜580℃で数時間から数十時
間、例えば550℃で4時間アニールして結晶化させ
る。この際、表面に蒸着されたニッケルの極薄膜104
中のニッケルが核となり、加熱直後から15分の間まで
で結晶核発生が終了する。このとき(加熱15分後)の
核発生密度は6〜8×107個/cm2であり、それぞれ
の結晶核の隣接間距離は1〜1.5μmであった。その
後の加熱処理では新たに結晶核は発生せず、加熱処理後
15分間の間に起こった核発生のみで結晶成長が行われ
る。結果として得られる結晶粒径は1〜1.5μmで、
このときの結晶粒径のばらつきは±15%以内であっ
た。
【0063】次に、図1(B)に示すように、不要な部
分の結晶性ケイ素膜103を除去して素子間分離を行
い、後にTFTの活性領域(ソース/ドレイン領域、チ
ャネル領域)となる島状の結晶性ケイ素膜103nを形
成する。
【0064】次に、図1(C)に示すように、上記結晶
性ケイ素膜103nを覆うようにして、厚さ20〜15
0nm、ここでは100nmの酸化ケイ素膜をゲート絶
縁膜105として成膜する。酸化ケイ素膜の形成には、
ここではTEOSを原料とし、酸素とともに基板温度1
50〜600℃、好ましくは300〜450℃で、RF
プラズマCVD法で分解・堆積した。あるいは、TEO
Sを原料としてオゾンガスとともに減圧CVD法もしく
は常圧CVD法によって、基板温度を350〜600
℃、好ましくは400〜550℃として形成してもよ
い。
【0065】次に、成膜後、ゲート絶縁膜自身のバルク
特性および結晶性ケイ素膜/ゲート絶縁膜の界面特性を
向上するために、不活性ガス雰囲気下で400〜600
℃で30〜60分アニールを行った。
【0066】次に、スパッタリング法によって、厚さ4
00〜800nm、例えば600nmのアルミニウムを
成膜する。そして、アルミニウム膜をパターニングし
て、ゲート電極106を形成する。
【0067】次に、このアルミニウムの電極の表面を陽
極酸化して、表面に酸化物層107を形成する。陽極酸
化は、酒石酸が1〜5%含まれたエチレングリコール溶
液中で行い、最初一定電流で220Vまで電圧を上げ、
その状態で1時間保持して終了させる。得られた酸化物
層107の厚さは200nmである。なお、この酸化物
層107は、後のイオンドーピング工程において、オフ
セットゲート領域を形成する厚さとなるので、オフセッ
トゲート領域の長さを上記陽極酸化工程で決めることが
できる。
【0068】次に、イオンドーピング法によって、ゲー
ト電極106とその周囲の酸化物層107をマスクとし
て活性領域に不純物(リン)を注入する。ドーピングガ
スとして、フォスフィン(PH3)を用い、加速電圧を
60〜90kV、例えば80kV、ドーズ量を1×10
15〜8×1015cmー2、例えば2×1015cmー2とす
る。この工程により、不純物が注入された領域109と
110は後にTFTのソース/ドレイン領域となり、ゲ
ート電極106およびその周囲の酸化層107にマスク
され不純物が注入されない領域108は、後にTFTの
チャネル領域となる。このときのチャネル長Lが10μ
mとなるように設計すると、チャネル領域内でチャネル
方向を横切る結晶粒界数は7〜10となり、それぞれの
TFT間で±20%以内のばらつき内に収まる。
【0069】次に、レーザー光の照射によってアニール
を行い、イオン注入した不純物の活性化を行うと同時
に、上記の不純物導入工程で結晶性が劣化した部分の結
晶性を改善させる。この際、使用するレーザーとしては
XeClエキシマレーザー(波長308nm、パルス幅
40nsec)を用い、エネルギー密度150〜400
mJ/cm2、好ましくは200〜250mJ/cm2
照射を行った。こうして形成されたN型不純物(リン)
領域109、110のシート抵抗は、200〜800Ω
/□であった。
【0070】次に、図1(D)に示すように、厚さ60
0nm程度の酸化ケイ素膜あるいは窒化ケイ素膜を層間
絶縁膜111として形成する。酸化ケイ素膜を用いる場
合には、TEOSを原料として、これと酸素とのプラズ
マCVD法、もしくはオゾンとの減圧CVD法あるいは
常圧CVD法によって形成すれば、段差被覆性に優れた
良好な層間絶縁膜が得られる。また、SiH4とNH3
原料ガスとしてプラズマCVD法で成膜された窒化ケイ
素膜を用いれば、活性領域/ゲート絶縁膜の界面へ水素
原子を供給し、TFT特性を劣化させる不対結合手を低
減する効果がある。
【0071】次に、層間絶縁膜111にコンタクトホー
ルを形成して、金属材料、例えば窒化チタン膜とアルミ
ニウム膜との多層膜によってTFTの電極・配線11
2、113を形成する。
【0072】最後に、1気圧の水素雰囲気で350℃、
30分のアニールを行い、TFTを完成させる。
【0073】本TFTを、画素電極のスイッチング素子
として用いる場合には、電極・配線112または113
をITOなど透明導電膜からなる画素電極に接続し、も
う一方の電極より信号を入力する。また、本TFTを薄
膜集積回路に用いる場合には、ゲート電極106上にも
コンタクトホールを形成し、必要とする配線を施せばよ
い。
【0074】以上の実施例にしたがって実際に作製した
NTFTは、電界効果移動度は50〜70cm2/V
s、S値は0.8〜1.0V/桁、閾値電圧2〜3Vと
いう良好な特性を示した。基板内におけるTFT特性の
ばらつきは、電界効果移動度で±12%、閾値電圧で±
8%以内であった。
【0075】本実施例のTFTはアクティブマトリクス
型の液晶表示装置のドライバー回路や画素部分は勿論、
同一基板上にCPUを構成する素子としても用いること
ができる。なお、TFTの応用範囲としては、液晶表示
装置のみではなく、一般に言われる薄膜集積回路に利用
できることは言うまでもない。このことは、以下の各実
施例においても同様である。
【0076】〔第2実施例〕本発明の第2実施例につい
て説明する。本実施例では、ガラス基板上にP型TFT
を作製する際の工程において、本発明を利用した場合で
ある。
【0077】図2は、本実施例にかかるTFTの作製工
程を示す断面図である。この作製工程は、(A)→
(D)の順にしたがって順次進行する。
【0078】まず、図2(A)に示すように、ガラス基
板201上に、例えばスパッタリング法により厚さ20
0nm程度の酸化ケイ素からなる下地膜202を形成す
る。
【0079】次に、プラズマCVD法によって、厚さ2
5〜100nm、例えば50nmの真性(I型)の非晶
質ケイ素膜(a−Si膜)203を成膜する。
【0080】次に、例えば酢酸ニッケルあるいは硝酸ニ
ッケル等のニッケル塩の水溶液204を基板全面に塗布
し、その後スピンナーにて均一に乾燥させる。この際の
水溶液中のニッケル濃度は5〜100ppmが適当で、
ここでは25ppmとした。そして、これを水素還元雰
囲気下または不活性雰囲気下、加熱温度520〜580
℃で数時間から数十時間、例えば550℃で4時間アニ
ールして結晶化させる。この際、表面に析出したニッケ
ルイオンが核となり、加熱直後から15分の間までで結
晶核発生が終了する。このとき(加熱15分後)の核発
生密度は8×106〜2×107個/cm2であり、それ
ぞれの結晶核の隣接間距離は2〜3μmであった。その
後の加熱処理では新たに結晶核は発生せず、加熱処理後
15分間の間に起こった核発生のみで結晶成長が行われ
る。結果として得られる結晶粒径は2〜3μmで、この
ときの結晶粒径のばらつきは±15%以内であった。
【0081】次に、図2(B)に示すように、不要な部
分の結晶性ケイ素膜203を除去して素子間分離を行
い、後にTFTの活性領域(ソース/ドレイン領域、チ
ャネル領域)となる島状の結晶性ケイ素膜203pを形
成する。
【0082】次に、上記の活性領域となる結晶性ケイ素
膜を覆うように厚さ20〜150nm、ここでは100
nmの酸化ケイ素膜をゲート絶縁膜205として成膜す
る。本実施例では、ゲート絶縁膜205の成膜方法とし
てスパッタリング法を用いた。スパッタリングには、タ
ーゲットとして酸化ケイ素を用い、スパッタリング時の
基板温度は200〜400℃、例えば350℃、スパッ
タリング雰囲気は酸素とアルゴンで、アルゴン/酸素=
0〜0.5、例えば0.1以下とした。
【0083】次に、図2(C)に示すように、スパッタ
リング法によって、厚さ400nmのアルミニウムを成
膜し、そのアルミニウム膜をパターニングしてゲート電
極206を形成した。
【0084】次に、イオンドーピング法によって、ゲー
ト電極206をマスクとして活性領域に不純物(ホウ
素)を注入する。ドーピングガスとして、ジボラン(B
26)を用い、加速電圧を40kV〜80kV、例えば
65kVとし、ドーズ量は1×1015〜8×1015cm
ー2、例えば5×1015cmー2とする。この工程により、
不純物が注入された領域209と210は、後にTFT
のソース/ドレイン領域となり、ゲート電極206にマ
スクされ不純物が注入されない領域208は、後にTF
Tのチャネル領域となる。このときのチャネル長Lが、
例えば10μmとなるように設計すると、チャネル領域
内でチャネル方向を横切る結晶粒界数は3〜5となり、
それぞれのTFT間で±1個以内のばらつき内に収ま
る。
【0085】次に、レーザー光の照射によってアニール
を行い、イオン注入した不純物の活性化を行うと同時
に、上記の不純物導入工程で結晶性が劣化した部分の結
晶性を改善させる。この際、使用するレーザーとしては
KrFエキシマレーザー(波長248nm、パルス幅2
0nsec)を用い、エネルギー密度150〜400m
J/cm2、好ましくは200〜250mJ/cm2で照
射を行った。こうして形成されたP型不純物(ホウ素)
領域209、210のシート抵抗は、500〜900Ω
/□であった。
【0086】次に、図2(D)に示すように、厚さ60
0nm程度の酸化ケイ素膜を層間絶縁膜211として形
成する。酸化ケイ素膜を用いる場合には、TEOSを原
料として、これと酸素とのプラズマCVD法、もしくは
オゾンとの減圧CVD法あるいは常圧CVD法によって
形成すれば、段差被覆性に優れた良好な層間絶縁膜が得
られる。
【0087】次に、層間絶縁膜211にコンタクトホー
ルを形成して、金属材料、例えば窒化チタン膜とアルミ
ニウム膜との多層膜によってTFTの電極・配線21
2、213を形成する。
【0088】最後に、水素のプラズマ雰囲気で350
℃、30分のアニールを行い、TFTを完成させる。
【0089】本TFTを、画素電極をスイッチングする
素子として用いる場合には、電極・配線212または2
13をITOなど透明導電膜からなる画素電極に接続
し、もう一方の電極より信号を入力する。また、本TF
Tを薄膜集積回路に用いる場合には、ゲート電極206
上にもコンタクトホールを形成し、必要とする配線を施
せばよい。
【0090】以上の実施例にしたがって作製したPTF
Tは、電界効果移動度40〜50cm2/Vs、S値
1.0〜1.2V/桁、閾値電圧−6〜−7Vという良
好な特性を示した。基板内におけるTFT特性のばらつ
きは、電界効果移動度で±10%、閾値電圧でほぼ±5
%以内であった。
【0091】〔第3実施例〕本発明の第3実施例につい
て説明する。本実施例では、アクティブマトリクス型の
液晶表示装置の周辺駆動回路や、一般の薄膜集積回路を
形成するNTFTとPTFTを相補型に構成したCMO
S構造の回路をガラス基板上に作製する場合である。
【0092】図3は、本実施例にかかるTFTの作製工
程を示す断面図である。作製工程は、(A)→(D)の
順にしたがって順次進行する。
【0093】まず、図3(A)に示すように、ガラス基
板301上に、例えばスパッタリング法により厚さ10
0nm程度の酸化ケイ素からなる下地膜302を形成す
る。
【0094】次に、プラズマCVD法によって、厚さ2
5〜100nm、例えば50nmの真性(I型)の非晶
質ケイ素膜(a−Si膜)303を成膜する。
【0095】次に、例えば酢酸ニッケルあるいは硝酸ニ
ッケル等のニッケル塩の水溶液304を基板全面に塗布
し、その後スピンナーにて均一に乾燥させる。この際の
水溶液中のニッケル濃度は10ppmとした。そして、
これを水素還元雰囲気下または不活性雰囲気下、加熱温
度520〜580℃で数時間から数十時間、例えば55
0℃で4時間アニールして結晶化させる。この際、表面
に析出したニッケルイオンが核となり、加熱直後から1
5分の間までで結晶核発生が終了する。このとき(加熱
15分後)の核発生密度は1〜2×106個/cm2であ
り、それぞれの結晶核の隣接間距離は8〜12μmであ
った。その後の加熱処理では新たに結晶核は発生せず、
加熱処理後15分間の間に起こった核発生のみで結晶成
長が行われる。結果として得られる結晶粒径は8〜12
μmで、このときの結晶粒径のばらつきは±20%以内
であった。
【0096】次に、レーザー光を照射することで結晶性
ケイ素膜303の結晶性を助長する。このときのレーザ
ー光としては、XeClエキシマレーザー(波長308
nm、パルス幅40nsec)を用いた。レーザー光の
照射条件は、照射時に基板を200〜450℃、例えば
400℃に加熱し、エネルギー密度200〜400mJ
/cm2、例えば300mJ/cm2で照射した。
【0097】その後、図3(B)に示すように、後にT
FTの活性領域(素子領域)303n、303pとなる
結晶性ケイ素膜を残し、それ以外の領域をエッチング除
去して素子間分離を行う。
【0098】次に、図3(C)に示すように、上記結晶
性ケイ素膜303nおよび303pを覆うように厚さ1
00nmの酸化ケイ素膜をゲート絶縁膜305として成
膜する。本実施例では、ゲート絶縁膜305の成膜方法
としてTEOSを原料とし、酸素とともに基板温度35
0℃で、RFプラズマCVD法で分解・堆積した。
【0099】次に、スパッタリング法によって厚さ40
0〜800nm、例えば500nmのアルミニウム
(0.1〜2%のシリコンを含む)を成膜し、アルミニ
ウム膜をパターニングして、ゲート電極306、307
を形成する。
【0100】次に、イオンドーピング法によって、活性
領域303n、303pにゲート電極306、307を
マスクとして不純物(リン、およびホウ素)を注入す
る。ドーピングガスとして、フォスフィン(PH3)お
よびジボラン(B26)を用い、前者の場合は、加速電
圧を60〜90kV、例えば80kV、後者の場合は、
40kVから80kV、例えば65kVとし、ドーズ量
は1×1015〜8×1015cmー2、例えばリンを2×1
15cmー2、ホウ素を5×1015cmー2とする。この工
程により、ゲート電極306、307にマスクされ不純
物が注入されない領域は後にTFTのチャネル領域30
8、309となる。このときのチャネル長Lが例えば1
0μmとなるように設計すると、チャネル領域内でチャ
ネル方向を横切る結晶粒界数は80%以上のTFTにお
いて1個であり、残りのTFTでは0個あるいは2個と
なる。よって、全てのTFTにおけるチャネル領域内で
チャネル方向を横切る結晶粒界の個数は±1個以内のば
らつき内に収まる。また、ドーピングに際しては、ドー
ピングが不要な領域をフォトレジストで覆うことによっ
て、それぞれの元素を選択的にドーピングを行う。この
結果、N型の不純物領域310と311、P型の不純物
領域312と313が形成され、図3に示すようにNチ
ャネル型TFT(NTFT)とPチャネル型TFT(P
TFT)とを形成することができる。
【0101】次に、レーザー光の照射によってアニール
を行い、イオン注入した不純物の活性化を行う。レーザ
ー光としては、XeClエキシマレーザー(波長308
nm、パルス幅40nsec)を用い、レーザー光の照
射条件としては、エネルギー密度250mJ/cm2
1か所につき2ショット照射した。
【0102】次に、図3(D)に示すように、厚さ60
0nmの酸化ケイ素膜を層間絶縁膜314としてプラズ
マCVD法によって形成し、これにコンタクトホールを
形成して、金属材料、例えば窒化チタン膜とアルミニウ
ム膜との多層膜によってTFTの電極・配線315、3
16、317を形成する。
【0103】最後に、1気圧の水素雰囲気下で350
℃、30分のアニールを行い、TFTを完成させる。
【0104】以上の実施例にしたがって作製したCMO
S構造回路において、それぞれのTFTの電界効果移動
度はNTFTで100〜130cm2/Vs、PTFT
で80〜100cm2/Vsと高く、閾値電圧はNTF
Tで1.5〜2V、PTFTで−2〜−3Vと非常に良
好な特性を示す。基板内におけるTFTの電界効果移動
度のばらつきは、NTFTで±15%、PTFTで±1
0%以内であった。
【0105】尚、本実施例では結晶性ケイ素膜の結晶性
を助長する手段として、パルスレーザーであるエキシマ
レーザー照射による加熱法を用いたが、それ以外のレー
ザー(例えば連続発振Arレーザーなど)でも同様の処
理が可能である。また、レーザー光の代わりに赤外光、
フラッシュランプを使用して短時間に1000〜120
0℃(シリコンモニターの温度)まで上昇させ試料を加
熱する、いわゆるRTA(ラピッド・サーマル・アニー
ル)(RTP、ラピッド・サーマル・プロセスともい
う)などのいわゆるレーザー光と同等の強光を用いても
よい。
【0106】また、前述の第1〜第3実施例において
は、ニッケルを導入する方法として、非晶質ケイ素膜表
面にニッケル塩水溶液を塗布、あるいはニッケル薄膜
(極めて薄いので膜として観察することは困難である)
を蒸着することによりニッケル微量添加を行い、その後
加熱処理により結晶成長を行わす方法を採用した。しか
し、非晶質ケイ素膜成膜前に、下地膜表面にニッケル微
量添加を行う方法でもよい。即ち、結晶成長は非晶質ケ
イ素膜の上面側から行ってもよいし、下面側から行って
もよい。また、ニッケルの添加方法としては、イオンド
ーピング法を用いて、ニッケルイオンを非晶質ケイ素膜
に選択的に注入する方法を採用してもよい。この場合
は、ニッケル元素の濃度を制御することができるという
特徴を有する。また、ニッケルの薄膜を成膜する代わり
にNi電極を用いてプラズマ処理により、ニッケル微量
添加を行うのでもよい。さらに、結晶化を助長する不純
物金属元素としては、ニッケル以外にコバルト、パラジ
ウム、白金、銅、銀、金、インジウム、スズ、リン、ヒ
素、アンチモンを用いても同様の効果が得られる。
【0107】なお、上記第1〜第3実施例においては結
晶核の発生が終了する時間(15分)まで結晶核を発生
させているが、本発明はこれに限らず、15分より前で
結晶核発生を止め、その後は結晶核の発生を防止した状
態で結晶成長させるようにしてもよい。
【0108】また、上記第1〜第3実施例においては、
結晶核の発生が終了する時間(15分)まで結晶核を発
生させているので、結晶核発生の際の温度と同一温度で
結晶成長させているが、結晶成長させる温度は異ならせ
てもよい。
【0109】〔第4実施例〕本発明の第4実施例につい
て説明する。本実施例では、前述の第1〜第3実施例で
説明したような触媒元素を用いないで、本発明の半導体
薄膜を基板上に作製する場合である。
【0110】まず、基板上に減圧CVD法によって、厚
さ80〜300nm、例えば150nmの真性(I型)
の非晶質ケイ素膜(a−Si膜)を成膜する。このとき
の成膜条件としては、材料ガスとしてジシラン(Si2
6)ガスを用い、基板温度を450℃、成膜速度を3
nm/min.とした。
【0111】次に、不活性ガス雰囲気下にて600℃で
アニールを行う。この際、上記条件で形成されたa−S
i膜は、4時間程度の潜伏期間を経て結晶核の発生が始
まる。よって、加熱処理開始から4時間後に加熱温度を
600℃から580℃〜550℃に降温し、そのまま加
熱処理を継続することで新たな核発生が抑えられ、60
0℃で発生した結晶核を中心として結晶成長が起こる。
核発生までの潜伏期間は、a−Si膜の成膜方法および
成膜条件により決まっており、本実施例の半導体薄膜の
核発生率は、核発生のためのアニール時間により決定さ
れる。
【0112】以上のような工程では、600℃の加熱処
理が必要であり、その際に発生した結晶核間の隣接間距
離は等間隔には揃っていないが、このようにして作製さ
れた結晶性ケイ素膜は結晶核の発生がある期間において
のみ集中的に行われた膜となる。したがって、以上の実
施例で作製した結晶性ケイ素膜を用いて半導体装置を形
成することで、素子の均一性に優れた半導体装置が実現
できる。
【0113】〔第5実施例〕本発明の第5実施例につい
て説明する。本実施例では、第4実施例と同様、触媒元
素を用いないで、本発明の半導体薄膜を基板上に作製す
る場合である。
【0114】まず、基板上に減圧CVD法によって、厚
さ30〜100nm、例えば50nmの真性(I型)の
非晶質ケイ素膜(a−Si膜)を成膜する。このときの
成膜温度は480℃以下に設定する。
【0115】次に、a−Si膜にイオン注入法によりシ
リコン(Si+)を導入する。このときのドーズ量は1
×1012〜1×1014atoms/cm2、例えば1×
101 3atoms/cm2とする。
【0116】次に、不活性ガス雰囲気下にて580℃〜
600℃でアニールを行う。この際、導入されたSi+
が結晶核となり、発生した結晶核を中心として結晶成長
が進む。但し、Si+は結晶成長を助長する触媒として
の効果はもたないため、核発生のみに寄与し、その後の
核成長には影響を及ぼさない。したがって、この方法で
は、580℃以下の温度で短時間(4時間程度)での結
晶成長は不可能であるが、このようにして作製された結
晶性ケイ素膜は、結晶核の発生がある期間においてのみ
集中的に行われ、その際に発生した結晶核間の隣接間距
離はほぼ等間隔に揃った膜となる。したがって、以上の
実施例で作製した結晶性ケイ素膜を用いて半導体装置を
形成することで、素子の均一性に優れた半導体装置が実
現できる。
【0117】以上、本発明に基づく第5実施例につき具
体的に説明したが、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形
が可能である。
【0118】さらに、本発明の応用としては、液晶表示
用のアクティブマトリクス型基板以外に、例えば、密着
型イメージセンサー、ドライバー内蔵型のサーマルヘッ
ド、有機系EL等を発光素子としたドライバー内蔵型の
光書き込み素子や表示素子、三次元IC等が考えられ
る。本発明を用いることで、これらの素子の高速、高解
像度化等の高性能化が実現される。さらに本発明は、上
述の実施例で説明したMOS型トランジスタに限らず、
結晶性半導体を素子材としたバイポーラトランジスタや
静電誘導トランジスタをはじめとして幅広く半導体プロ
セス全般に応用することができる。
【0119】
【発明の効果】本発明を用いることにより、大面積基板
全面にわたって均一で良好な結晶性を有する半導体薄膜
が実現できる。さらにその半導体薄膜を利用して、基板
全面にわたって均一で安定した特性の高性能半導体素子
を有する半導体装置が、簡便な製造プロセスにて得られ
る。特に液晶表示装置においては、アクティブマトリク
ス基板に要求される画素スィッチングTFTの特性の均
一化、周辺駆動回路部を構成するTFTに要求される高
性能化を同時に満足し、同一基板上にアクティブマトリ
クス部と周辺駆動回路部を構成するドライバモノリシッ
ク型アクティブマトリクス基板が実現でき、モジュール
のコンパクト化、高性能化、低コスト化がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例におけるTFTの作製工程を示す図
である。
【図2】第2実施例におけるTFTの作製工程を示す図
である。
【図3】第3実施例におけるTFTの作製工程を示す図
である。
【図4】本発明の概要を示す図であり、アニール時間と
核発生速度との関係を示す図である。
【図5】本発明の概要を示す図であり、結晶粒径と頻度
との関係を示す図である。
【図6】本発明の概要を示す図であり、結晶核の隣接間
距離と頻度との関係を示す図である。
【符号の説明】
101、201、301 ガラス基板 102、202、302 下地膜 104、204、304 触媒元素(ニッケル) 105、205、305 ゲート絶縁膜 106、206、306、307 ゲート電極 107 陽極酸化層 108、208、308、309 チャネル領域 109、110、209、210 ソース/ドレイン領
域 310、311、312、313 ソース/ドレイン領
域 111、211、314 層間絶縁物 112、113、212、213 電極・配線 315、316、317 電極・配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−140915(JP,A) 特開 昭57−194518(JP,A) 特開 昭63−142807(JP,A) 特開 平5−67635(JP,A) 特開 平2−260524(JP,A) 米国特許5275851(US,A) Japan.J.Appl.Phy s.29[4],(1990−4).pp. 729〜738 J.Appl.Phys.73[12], (1993−6),pp.8279〜8289

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁表面を有する基板上に形成される非
    晶質ケイ素膜の上面または下面に1×1011〜1×1
    14atoms/cmの面密度で結晶化を助長する
    触媒元素を添加する工程と、 触媒元素が添加された非晶質ケイ素膜を加熱処理するこ
    とにより該非晶質ケイ素膜中に触媒元素を拡散させ、拡
    散した触媒元素が集団しクラスターとなることにより、
    それぞれ隣接する結晶核間がほぼ一定の距離となるよう
    に結晶核を発生させ、新たな結晶核の発生を防止した状
    態で、前記結晶核に基づいて結晶成長させる工程と、 を含む結晶性ケイ素膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記非晶質ケイ素膜の膜厚が25〜10
    0nmである請求項1記載の結晶性ケイ素膜の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の結晶性ケイ素
    膜の製造方法により得られた結晶性ケイ素膜。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の結晶性ケイ素膜を活性
    領域として用いた半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記結晶性ケイ素膜が絶縁表面を有する
    基板上に設けられて、該結晶性ケイ素膜を利用してチャ
    ネル領域が構成された薄膜トランジスタを複数個有して
    おり、 該チャネル領域内のチャネル方向を横切る結晶粒界の個
    数が、それぞれの薄膜トランジスタ間で±20%以内の
    ばらつきである請求項4に記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記結晶性ケイ素膜が絶縁表面を有する
    基板上に設けられて、該結晶性ケイ素膜を利用してチャ
    ネル領域が構成された薄膜トランジスタを複数個有して
    おり、 該チャネル領域内のチャネル方向を横切る結晶粒界の個
    数が、それぞれの薄膜トランジスタ間で±1個以内のば
    らつきである請求項4に記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記結晶性ケイ素膜が絶縁表面を有する
    基板上に設けられて、該結晶性ケイ素膜を利用してチャ
    ネル領域が構成された薄膜トランジスタを複数個有して
    おり、 該チャネル領域内のチャネル方向を横切る結晶粒界の個
    数が、該基板上に形成された全薄膜トランジスタの70
    %以上において同数である請求項4に記載の半導体装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至7のいずれかに記載の半導
    体装置により構成されたアクティブマトリクス基板。
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