JP3233794B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置およびその
製造方法に関し、さらに詳しく言えば、非晶質ケイ素膜
を結晶化した結晶性ケイ素膜を活性領域とする半導体装
置およびその製造方法に関する。特に、本発明は、絶縁
基板上に設けられたTFT(薄膜トランジスタ)を有す
る半導体装置に有効であり、アクティブマトリクス型の
液晶表示装置、密着型イメージセンサー、三次元ICな
どに適用できるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大型で高解像度の液晶表示装置、
高速で高解像度の密着型イメージセンサー、三次元IC
などへの実現に向けて、ガラス等の絶縁基板上や、絶縁
膜上に高性能な半導体素子を形成する試みがなされてい
る。これらの装置に用いられる半導体素子には、薄膜状
のケイ素半導体層を用いるのが一般的である。
【0003】この薄膜状のケイ素半導体層としては、非
晶質ケイ素半導体(a−Si)からなるものと、結晶性
を有するケイ素半導体からなるものの2つに大別され
る。非晶質ケイ素半導体は作製温度が低く、気相法で比
較的容易に作製することが可能で量産性に富むため、最
も一般的に用いられているが、導電性等の物性が結晶性
を有するケイ素半導体に比べて劣る。このため今後より
高速特性を得るためには、結晶性を有するケイ素半導体
からなる半導体装置の作製方法の確立が強く求められて
いる。なお、結晶性を有するケイ素半導体としては、多
結晶ケイ素、微結晶ケイ素、結晶成分を含む非晶質ケイ
素、結晶性と非晶質の中間の状態を有するセミアモルフ
ァスケイ素等が知られている。
【0004】これら結晶性を有する薄膜状のケイ素半導
体層を得る方法としては、(1)半導体膜の成膜を、該
半導体膜に結晶性を持たせつつ行う、(2)非晶質の半
導体膜を成膜し、その後レーザー光のエネルギーによ
り、該半導体膜を結晶性を有するものにする、(3)非
晶質の半導体膜を成膜し、その後熱エネルギーを加える
ことにより、該半導体膜を結晶性を有するものとする、
といった方法が知られている。
【0005】しかしながら、(1)の方法では、成膜工
程と同時に結晶化が進行するので、大粒径の結晶性ケイ
素を得るにはケイ素膜の厚膜化が不可欠であり、良好な
半導体物性を有する膜を基板上に全面に渡って均一に成
膜することが技術上困難である。またこの方法では成膜
温度が600℃以上と高いので、安価なガラス基板が使
用できないというコスト面での問題があった。
【0006】また、(2)の方法では、溶融固化過程の
結晶化現象を利用するため、小粒径ながら粒界が良好に
処理され、高品質な結晶性ケイ素膜が得られるが、現在
レーザーとして最も一般的に使用されているエキシマレ
ーザーを例にとると、レーザー光の照射面積が小さくス
ループットが低いという問題がまず有る。またレーザー
光による結晶化処理は、大面積基板の全面を均一に処理
するにはレーザーの安定性が充分ではなく、次世代の技
術という感が強い。
【0007】(3)の方法は、(1)、(2)の方法と
比較すると大面積に対応できるという利点はあるが、結
晶化に際し600℃以上の高温にて数十時間にわたる加
熱処理が必要である。一方、安価なガラス基板の使用と
スループットの向上を考えると、加熱温度を下げ、さら
に短時間で結晶化させなければならない。このため
(3)の方法では、上記のような相反する問題点を同時
に解決する必要がある。
【0008】また、(3)の方法では、固相結晶化現象
を利用するため、結晶粒は基板面に平行に拡がり数μm
の粒径を持つものさえ現れるが、成長した結晶粒同士が
ぶつかり合って粒界が形成されるため、その粒界がキャ
リアに対するトラップ準位として働き、TFTの移動度
を低下させる大きな原因となってしまう。
【0009】上記(3)の方法を利用して、前述の結晶
粒界の問題点を解決する方法が、特開平5−55142
号公報あるいは特開平5−136048号公報で提案さ
れている。これらの方法では、結晶成長の核となる異物
を非晶質ケイ素膜中に導入して、その後熱処理をするこ
とで、その異物を核とした大粒径の結晶性ケイ素膜を得
ている。
【0010】前者では、シリコン(Si+)をイオン注
入法によって非晶質ケイ素膜に導入し、その後熱処理に
より粒径数μmの結晶粒をもつ多結晶ケイ素膜を得る。
後者では、粒径10〜100nmのSi粒子を高圧の窒
素ガスとともに非晶質ケイ素膜に吹きつけて成長核を形
成している。両者とも非晶質ケイ素膜に選択的に異物を
導入し、それを核として結晶成長させた高品質な結晶性
ケイ素膜を利用して半導体素子を形成しているのは同様
である。
【0011】しかしながら、特開平5−55142号公
報あるいは特開平5−136048号公報で提案されて
いるこれらの技術では、導入された異物は成長核として
のみ作用する訳であり、結晶成長の際の核発生や結晶成
長方向の制御には有効であるが、結晶化のための加熱処
理工程における上述の問題はなお残る。
【0012】特開平5−55142号公報では、温度6
00℃で40時間の加熱処理により結晶化を行ってい
る。また、特開平5−136048号公報では、加熱温
度650℃以上の熱処理を行っている。ゆえに、これら
の技術はSOI(Silicon-On-Insulator)基板やSOS
(Silicon-On-Sapphire)基板には有効な技術である
が、これらの技術を用いて安価なガラス基板に結晶性ケ
イ素膜を作製し半導体素子を形成することは困難であ
る。例えば、アクティブマトリクス型の液晶表示装置に
用いられるコーニング7059(コーニング社商品名)
ガラスはガラス歪点が593℃であり、基板の大面積化
を考慮した場合、600℃以上の加熱には問題がある。
【0013】そこで、本発明者らは、上述のような様々
な問題を解決するために、結晶化に必要な温度の低温化
と処理時間の短縮を両立し、さらには粒界の影響を最小
限に留めた結晶性ケイ素薄膜の作製方法を見いだした。
【0014】本発明者らの研究によれば、非晶質ケイ素
膜の表面にニッケルやパラジウム、さらには鉛等の金属
元素を微量に導入させ、しかる後に加熱することで、5
50℃、4時間程度の処理時間で結晶化を行えることが
判明している。このメカニズムは、まず金属元素を核と
した結晶核発生が加熱処理の早期に起こり、その後その
金属元素が触媒となって結晶成長を助長し、結晶化が急
激に進行すると理解される。そういった意味で以後これ
らの金属元素を触媒元素と呼ぶ。これらの触媒元素によ
り結晶化が助長されて結晶成長した結晶性ケイ素膜は、
通常の固相成長法で結晶化した非晶質ケイ素膜が双晶構
造であるのに対して、何本もの針状結晶あるいは柱状結
晶で構成されており、それぞれの針状結晶あるいは柱状
結晶内部は理想的な単結晶状態となっている。
【0015】このような結晶性ケイ素膜を活性領域に用
いてTFTを作製すると、通常の固相成長法で形成した
結晶性ケイ素膜を用いた場合に比べ、電界効果移動度が
1.2倍程度向上する。また、上記触媒元素を用いた結
晶化処理の後、レーザー光あるいは強光を照射し、その
結晶性を助長することで、その電界効果移動度の差はさ
らに顕著になる。
【0016】すなわち、結晶性ケイ素膜にレーザー光あ
るいは強光を照射した場合、結晶性ケイ素膜と非晶質ケ
イ素膜との融点の相違から結晶粒界部が集中的に処理さ
れる訳であるが、通常の固相成長法で形成した結晶性ケ
イ素膜では、結晶構造が双晶状態であるため、レーザー
光照射後も結晶粒界内部は双晶欠陥として残る。それに
比べ、触媒元素を導入し結晶化した結晶性ケイ素膜は、
針状結晶あるいは柱状結晶で形成されており、その内部
は単結晶状態であるため、レーザー光あるいは強光の照
射により結晶粒界部が処理されると、基板全面にわたっ
て単結晶状態に近い良質の結晶性ケイ素膜が得られる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な触媒元素を微量に導入するには、プラズマ処理やイオ
ン注入、さらには触媒元素を含む溶液を塗布する方法を
利用すればよい。ここでプラズマ処理とは、プラズマC
VD装置において、電極として触媒元素を含んだ材料を
用い、窒素または水素等の雰囲気でプラズマを生じさせ
ることによって非晶質ケイ素膜に触媒元素の添加を行う
方法である。
【0018】しかしながら、上記のような元素が半導体
中に多量に存在していることは、これら半導体を用いた
装置の信頼性や電気的安定性を阻害するものであり、好
ましいことでない。
【0019】即ち、上述のニッケル等の結晶化を助長す
る触媒元素は、非晶質ケイ素領域を結晶化させる際には
必要であるが、結晶化したケイ素領域中には極力含まれ
ないようにすることが好ましい。この目的を達成するた
めには、触媒元素として結晶性ケイ素領域中で不活性な
傾向が強いものを選ぶと同時に、結晶化に必要な触媒元
素の量を極力少なくし、最低限の量で結晶化を行う必要
がある。そしてそのためには、上記触媒元素の添加量を
精密に制御して導入する必要があり、さらにその際の処
理法における触媒元素の添加量の基板内の均一性、及び
基板間の安定性(再現性)、つまり処理の対象となる基
板間でばらつきが小さいことを確保することが不可決で
ある。
【0020】また、ニッケルを触媒元素とする場合につ
いて、非晶質ケイ素膜を成膜し、ニッケル添加をプラズ
マ処理法によって行って結晶性ケイ素膜を作製するプロ
セスにおける結晶化過程を詳細に検討したところ以下の
事項が判明した。
【0021】(1)プラズマ処理によってニッケルを非
晶質ケイ素膜上に導入した場合、熱処理を行う以前に既
に、ニッケルは非晶質ケイ素膜中のかなりの深さの部分
まで侵入している。
【0022】(2)結晶の初期核は、ニッケルを導入し
た領域の表面から発生している。
【0023】(3)プラズマ処理によってニッケルを非
晶質ケイ素膜上に導入し結晶化した結晶性ケイ素膜にレ
ーザー光を照射した場合、結晶性ケイ素膜表面に過剰の
ニッケルが析出する。
【0024】これらの事項から、プラズマ処理によって
導入されたニッケルが全て効果的に機能していないとい
うことが結論される。すなわち、多量のニッケルが導入
されても十分に機能していないニッケルが存在している
と考えられる。このことから、ニッケルとケイ素が接し
ている接点部分あるいは接触面部分が低温結晶化の際に
機能していると考えられる。そして、可能な限りニッケ
ルは微細に原子状に分散していることが必要であること
が結論される。すなわち、「必要なのは非晶質ケイ素膜
の表面近傍に、低温結晶化が可能な範囲内でかつ可能な
限り低濃度のニッケルが原子状で分散して導入されれば
よい。」ということが結論される。
【0025】以上の理由により、非晶質ケイ素膜の膜中
深くに触媒元素が入り込むような方法は不適当であり、
スパッタリング法による薄膜形成やイオン注入による触
媒元素導入法もプラズマ処理と同様に問題がある。触媒
元素を薄膜として形成する方法で非晶質ケイ素膜表面近
傍のみに導入される方法としては、真空蒸着法やメッキ
法があるが、この際に非晶質ケイ素膜の結晶化に必要な
触媒元素量としては肉眼では見えない程の極薄膜(厚さ
1nm以下)であり、非晶質ケイ素膜に導入される触媒
元素量の低濃度制御は非常に困難である。
【0026】さて、非晶質ケイ素膜の表面近傍のみに効
率的に極微量のニッケルを導入する方法、言い換えるな
らば、非晶質ケイ素膜の表面近傍のみ結晶化を助長する
触媒元素を極微量導入する方法としては、非晶質ケイ素
膜表面に触媒元素を溶かせた溶媒をスピナーにより塗布
する方法がある。この方法では、その溶液中のニッケル
濃度を制御することで、容易に非晶質ケイ素膜中に導入
されるニッケル量の管理が容易で、結晶化に必要最小限
の量の触媒元素の添加が可能となる。またこの方法を用
いて結晶化した結晶性ケイ素膜にレーザー光を照射した
場合には、ニッケルの析出は起こらず、高品質な結晶性
ケイ素膜が得られる。
【0027】しかしながら、上記の非晶質ケイ素膜に触
媒元素を溶かせた溶媒をスピナーにより塗布する方法で
は、基板内の均一性がよくないという問題点が存在す
る。この理由を以下に記す。この方法では、触媒元素が
例えばニッケルの場合は硝酸ニッケルや酢酸ニッケルな
どのニッケル塩を溶質として用い、それを溶かす溶媒と
しては水やエタノールなどを用いている。この溶液を非
晶質ケイ素膜表面にスピンコートする訳であるが、実際
にはスピンコートではなくスピンによる乾燥工程で触媒
元素が非晶質ケイ素膜表面に析出しているのである。し
たがって、この方法では塗布というイメージではなく、
非晶質ケイ素膜表面にイオン状であった触媒元素を析出
させて置いていくというイメージの方が正しい。よっ
て、この方法では溶液の乾燥むらが、そのまま触媒元素
導入量、さらには加熱により得られる結晶性ケイ素膜の
結晶性の不均一性に現れる。ここで言う不均一性は、ス
ピナーの影響によるマクロ的な不均一性と、乾燥工程の
際の微小な(μmオーダー)水滴残りによるミクロ的な
不均一性の両方を含んでいる。特に後者のミクロ的な不
均一性は、触媒元素を選択導入する際などパターン段差
がある基板に対してより顕著に現れる。また、この方法
では、非晶質ケイ素膜表面に滴下された触媒元素を含む
溶液が、スピナーによりどれほど均一に表面に接したま
ま乾燥されたかが最大のポイントとなるため、非晶質ケ
イ素膜表面に対するその溶液の濡れ性が重要になる。よ
って、濡れ性向上のために非晶質ケイ素膜表面を薄膜酸
化するなどの工程が必要となり、余分な工程が増えるだ
けでなく、触媒元素導入量を支配するパラメータがさら
に増えるため、処理法自体の安定性も低くなる。この方
法を用いた場合の実際の触媒元素添加量のマクロ的なば
らつきは、127mm角基板において±10〜20%で
あった。
【0028】触媒元素添加量の基板内の不均一性が大き
いと、局所的に触媒元素量不足で結晶成長が起こらない
領域や、触媒元素が半導体素子に影響を及ぼすほど多量
に入った領域が出現する。したがって、液晶表示装置の
アクティブマトリクス基板の製造プロセスのように一つ
の基板上に数十万個のTFTを均一性よく作製すること
は、上記の方法では困難であった。現在、さらに装置の
低コスト化、大面積化の要望にしたがい、400mm角
以上のガラス基板に対応できるほど均一性、安定性に優
れた半導体装置およびその製造方法が要求されている
が、特にスピナーを用いた上記の方法ではその要求を満
たすことは困難であった。
【0029】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、必要とされる最小限の量の触媒元素を、
その添加量を精密に制御して、かつ基板面内での均一性
及び基板間での再現性よく非晶質ケイ素膜に導入するこ
とができ、しかも通常の熱処理により得られる結晶性よ
りさらに高い結晶性を有する結晶性ケイ素膜を、生産性
よく、かつ600℃以下の低温熱処理により形成するこ
とができる半導体装置及びその製造方法を得ることが本
発明の目的である。
【0030】
【課題を解決するための手段】(1)この発明に係る半
導体装置は、絶縁性表面を有する基板と、該基板の絶縁
性表面上に形成され、非晶質ケイ素膜を加熱処理により
結晶化してなる活性領域とを備えている。該活性領域
は、非晶質ケイ素膜の結晶化を助長する触媒元素を含む
ものであり、該活性領域に含まれる触媒元素は、該非晶
質ケイ素膜あるいはその下地膜を、該触媒元素を含むア
ルカリ性溶液に浸した後に水洗いして乾燥させることに
より、該非晶質ケイ素膜に導入したものである。そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0031】(2)この発明に係る半導体装置は、絶縁
性表面を有する基板と、該基板の絶縁性表面上に形成さ
れ、非晶質ケイ素膜を加熱処理により結晶化してなる活
性領域とを備えている。該活性領域は、加熱処理によ
り、その近傍の結晶化領域から基板表面に対して平行な
方向に結晶成長が進んで形成された、その結晶粒がほぼ
単結晶状態である横方向結晶成長領域の一部である。該
結晶化領域は、非晶質ケイ素膜の結晶化を助長する触媒
元素を含むものである。該活性領域に含まれる触媒元素
は、該非晶質ケイ素膜あるいはその下地膜を、該触媒元
素を含むアルカリ性溶液に部分的に所定時間にわたって
浸した後に水洗いして加熱処理することにより、該非晶
質ケイ素膜に選択的に導入したものである。そのことに
より上記目的が達成される。
【0032】(3)この発明において、前記活性領域
は、前記非晶質ケイ素膜の加熱処理により得られた結晶
化領域に、レーザー光あるいは強光の照射処理を施して
その結晶を処理したものであることが好ましい。
【0033】(4)この発明において、前記非晶質ケイ
素膜の結晶化を助長する触媒元素は、イオン状態で該非
晶質ケイ素膜に表面吸着されるものであることが好まし
い。
【0034】(5)この発明において、前記触媒元素を
溶かすアルカリ性溶媒は、8〜14の範囲内のpH値を
有するものであることが好ましい。
【0035】(6)この発明において、前記触媒元素を
溶かすアルカリ性溶媒は、9〜12の範囲内のpH値を
有するものであることが好ましい。
【0036】(7)この発明において、前記触媒元素を
溶かせるアルカリ性溶媒は、アンモニア水を主成分とす
るものであることが好ましい。
【0037】(8)この発明において、前記触媒元素を
溶かせるアルカリ性溶媒は、アンモニア水と過酸化水素
水の混合液であることが好ましい。
【0038】(9)この発明において、前記触媒元素と
して、Ni、Co、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、I
n、Sn、Al、P、As、Sbから選ばれた一種また
は複数種類の元素が用いられていることが好ましい。
【0039】(10)この発明において、前記活性層領
域中における触媒元素の濃度が、1×1015atoms
/cm3〜1×1019atoms/cm3であることが好
ましい。
【0040】(11)この発明に係る半導体装置の製造
方法は、基板上に非晶質ケイ素膜を形成する工程と、該
非晶質ケイ素膜の結晶化を助長する触媒元素を溶解ある
いは分散させたアルカリ性溶液に、該非晶質ケイ素膜あ
るいはその下地膜を浸した後に水洗いする工程と、その
後の加熱処理により、該触媒元素を該非晶質ケイ素膜に
導入するとともに、該非晶質ケイ素膜の結晶化を行う工
程とを含むものであり、そのことにより上記目的が達成
される。
【0041】(12)この発明に係る半導体装置の製造
方法は、基板上に非晶質ケイ素膜を形成する工程と、該
非晶質ケイ素膜の結晶化を助長する触媒元素を溶解ある
いは分散させたアルカリ性溶液に、該非晶質ケイ素膜あ
るいはその下地膜を部分的に所定時間にわたって浸した
後に水洗いする工程と、その後の加熱処理により、該非
晶質ケイ素膜あるいはその下地膜の、アルカリ性溶液に
浸された領域から該非晶質ケイ素膜に該触媒元素を選択
的に導入して、該非晶質ケイ素膜を選択的に結晶化させ
る工程と、続く加熱処理により、この結晶化した部分か
ら基板表面に対しほぼ平行な方向へ結晶成長を行って、
該非晶質ケイ素膜中に横方向結晶成長領域を形成する工
程とを含むものであり、そのことにより上記目的が達成
される。
【0042】(13)この発明において、加熱処理によ
り前記非晶質ケイ素膜を結晶化させた後、該非晶質ケイ
素膜にレーザー光あるいは強光を照射して、その結晶を
処理する工程を含むことが好ましい。
【0043】
【0044】
【0045】
【作用】この発明の半導体装置においては、基板の絶縁
性表面に形成された活性領域を、非晶質ケイ素膜の加熱
による結晶化を助長する触媒元素を含む構造としたか
ら、非晶質ケイ素膜の結晶化により得られる、上記活性
領域を構成する結晶性ケイ素膜を、通常の固相成長法で
得られる結晶性よりさらに高い結晶性を有するものとで
きる。
【0046】また、非晶質ケイ素膜の加熱による結晶化
は、触媒元素により助長されるため、高品質な結晶性ケ
イ素膜を生産性よく形成できる。しかもこの際、結晶化
に要する加熱温度が600℃以下に抑えられるため、安
価なガラス基板を使用可能となる。
【0047】また、上記活性領域における触媒元素の膜
中濃度を、1×1015atoms/cm3〜1×1019
atoms/cm3としているため、非晶質ケイ素膜の
結晶化の際、この触媒元素を効果的に機能させることが
できる。
【0048】この発明の半導体装置の製造方法において
は、非晶質ケイ素膜の結晶化を助長する触媒元素を含む
アルカリ性溶媒に、非晶質ケイ素膜あるいはその下地膜
を晒して、上記触媒元素を非晶質ケイ素膜に導入するの
で、基板面内での触媒元素の添加量のばらつきを小さく
することができ、また、触媒元素の添加量を少ない量に
制御できる。
【0049】この発明の半導体装置の製造方法において
は、加熱処理により、触媒元素を含むアルカリ性溶液に
非晶質ケイ素膜あるいはその下地膜を選択的に晒して、
触媒元素を選択的に非晶質ケイ素膜に拡散させるととも
に、該非晶質ケイ素を選択的に結晶化させ、続く加熱処
理により、この結晶化した部分から基板表面に対しほぼ
平行な方向へ結晶成長を行って、該非晶質ケイ素膜中に
横方向結晶成長領域を形成するので、触媒元素を導入し
た領域に比べると格段に結晶性が良好な結晶化領域を得
ることができる。
【0050】
【実施例】以下、本発明の基本原理について説明する。
【0051】本発明では、非晶質ケイ素膜の結晶化を助
長する触媒元素の導入方法として、非晶質ケイ素膜に接
するように触媒元素をアルカリ性溶媒に溶かして保持さ
せる方法を用いる。
【0052】本発明者らは、溶液を用いた触媒元素導入
法として、スピナーによる塗布法とは異なり乾燥工程に
全く依存しない方法を探求した。その結果、上記のよう
な方法を用いることで、触媒元素を均一に且つ低濃度で
非晶質ケイ素膜に導入できることを見い出した。本発明
を用いた場合の基板内の触媒元素添加量のばらつきは、
本発明者らの実験では127mm角基板で±5%以内に
収まっていた。
【0053】本発明では、触媒元素の導入処理中に非晶
質ケイ素膜表面に触媒元素がイオン状態で吸着されてい
るため、その後純水による表面洗浄を行っても必要な量
の触媒元素は除去されず、結果として後の乾燥工程には
依存しない。よって、スピナーを用いることなく、単に
非晶質ケイ素膜が形成された基板を触媒元素を溶かせた
アルカリ性溶液中に浸す方法(ディッピング法)が利用
でき、400mm角を越える大面積基板への対応が容易
となり、プロセス的にも簡便化でき低コスト化が可能と
なる。また、吸着作用を利用するため、原理的には非晶
質ケイ素膜表面に単原子層に近い状態で触媒元素が存在
し、スピンコート法の際に見られるミクロ的なばらつき
もほぼ無くすことができる。
【0054】また、本発明では、非晶質ケイ素膜表面に
吸着させた触媒原子のみが結晶成長に寄与するため、非
晶質ケイ素膜へ導入される触媒元素は全て効率的に機能
する。したがって、本発明を用いることにより、触媒元
素を非晶質ケイ素膜へ導入する際の全ての問題点が解決
され、基板全面にわたって均一に、且つ必要最小限の量
で触媒元素を導入することが可能となる。よって、本発
明を用いた場合、加熱による結晶化の後レーザー光ある
いは強光の照射を行っても触媒元素の析出は起こらず、
大面積基板に均一性、安定性に優れた高性能半導体装置
が実現できる。
【0055】本発明のメカニズムに関しては、アルカリ
性溶液に触媒元素を溶かせた場合と、中性溶液に触媒元
素を溶かせた場合とで溶液中の触媒元素のイオン状態が
大きく異なることが原因していると思われる。つまり、
触媒元素をアルカリ性溶液に溶かせた場合には、該触媒
元素がOH基が配位した不安定な錯イオン状態になって
いると推測される。この状態が非晶質ケイ素膜表面に吸
着されやすい状態であり、Si表面のOやOHと電気的
に結合しているものと推測される。よって、触媒元素導
入量は溶液のpH値に大きく依存しており、本発明では
触媒元素を溶かせるアルカリ性溶媒のpHが8〜14、
さらに好ましくは9〜12の時に最も良好な効果を得る
ことができる。
【0056】図6に、触媒元素を溶かせる溶媒のpH値
に対する触媒元素の非晶質ケイ素膜への添加量の相関関
係を示す。図6のグラフは、ニッケル塩を溶かせたニッ
ケル濃度25ppmの溶液に非晶質ケイ素基板を10分
間ディッピングし、その後純水洗浄を行った際のもので
ある。図6から、溶媒のpH値が8以上となったときに
触媒原子添加量が増大しはじめ、後の純水洗浄工程で除
去されないような吸着作用が生じていることがわかる。
よって、本発明の効果を得るためには8以上のpHの値
のアルカリ性溶液が必要である。さらに、溶媒のpH値
が9〜12の範囲では、図6の測定点にけるエラーバー
が示すように基板内での触媒元素添加量のばらつきが±
5%以内となっている。アクティブマトリクス基板など
のように基板上に複数の半導体素子を作製する際には、
半導体素子の不均一性がむらとなって現れるため、触媒
元素添加量の不均一性を±5%以内に抑えることが好ま
しい。また、pH値が9〜12の範囲でばらつきが小さ
くなっていることは、十分な吸着作用が起こっている証
拠であり、安定した処理が可能であることを意味してい
る。よって、触媒元素を溶かせるアルカリ性溶媒のpH
値としては9〜12の範囲であることがさらに好まし
い。
【0057】本発明で用いられるアルカリ性溶媒として
は、pH値が上記の範囲内であればどのような液でもほ
ぼ問題ないが、半導体への影響を考慮した場合、無機ア
ルカリ、特にアンモニア水を用いることが望ましい。ま
た、アルカリ性溶液は非晶質ケイ素膜に対しエッチング
作用を示すため、非晶質ケイ素膜を所望の膜厚より予め
エッチングされる分を見越して厚く形成しておく必要が
ある。非晶質ケイ素膜のエッチングを防止するために
は、アンモニア水と過酸化水素水の混合液を用いるのが
有効である。この場合、過酸化水素水がケイ素膜表面を
酸化するため、アルカリ性溶液によるエッチング反応を
防ぐことが可能となる。
【0058】さて、本発明の応用例として、非晶質ケイ
素膜の一部に選択的に触媒元素を導入し加熱すること
で、その導入領域から横方向(基板と平行な方向)に結
晶成長させる方法がある。この内部では、成長方向が一
方向に揃った針状結晶、柱状化粧がひしめき合ってお
り、触媒元素が直接導入されランダムに結晶角の発生が
起こった領域に比べて、格段に結晶性が良好な領域とな
っている。この横方向結晶成長領域にレーザー光あるい
は強光を照射すると、針状結晶あるいは柱状結晶間の結
晶粒界が処理され、ほぼ単結晶に近い結晶性ケイ素膜が
得られる。この際にも、触媒原子の導入方法として本発
明を用いることで、効率よく横方向結晶成長が行われ
る、結晶化に寄与する触媒元素は針状結晶、柱状結晶の
先端、つまり結晶成長の先端部に存在している。すなわ
ち、触媒元素が結晶化に効率よく機能していれば、触媒
元素は結晶化が行われる結晶成長先端部のみに存在し、
すでに結晶化された横方向結晶成長領域には触媒元素は
ほぼ存在しないことになる。実際、触媒元素としてニッ
ケルを用いた場合のこの横方向結晶成長領域のニッケル
濃度は、プラズマ処理法が1×1018〜5×1018at
oms/cm3であったのに対し、本発明を用いた場合
には1×1016〜5×1016atoms/cm3と約二
桁も小さな値であった。また、この場合には非晶質ケイ
素膜に触媒元素を選択導入するためのマスク膜のパター
ン形成後、触媒元素添加処理を行う必要があるが、本発
明ではスピン塗布法で見られたようなパターン段差によ
る影響は皆無で、パターン形成後の基板に対しても均一
で安定した処理が可能であった。
【0059】非晶質ケイ素膜に導入する触媒元素の濃度
としては、低ければ低いほど良いが、あまりに低いと非
晶質ケイ素膜の結晶化を助長するように機能しない。本
発明者らが調べた結果、結晶化が起こる触媒元素の最低
濃度は1×1015atoms/cm3であり、これ以下
の濃度では触媒元素による結晶成長は起こらない。
【0060】また、触媒元素の濃度が高いと素子への影
響が問題となる。触媒元素の濃度が高い場合に起こる現
象としては、主にTFTのオフ領域でのリーク電流の増
大がある。これは、触媒元素がケイ素膜中で形成する不
純物準位が影響しており、その準位を介したトンネル電
流によるものと理解される。本発明者らが調べた結果、
素子への影響を抑えることが可能な程度の触媒元素の最
高濃度は1×1019atoms/cm3である。よっ
て、触媒元素の膜中濃度として1×1015〜5×1019
atoms/cm3であれば、最も効果的に触媒元素が
機能することになる。
【0061】本発明においては、触媒元素としてNiを
用いた場合に最も顕著な効果を得ることができるが、そ
の他利用できる触媒元素の種類としては、Co、Pd、
Pt、Cu、Ag、Au、In、Sn、Al、P、A
s、Sbを利用することができる。これらから選ばれた
一種または複数種類の元素であれば、微量で結晶化助長
の効果があるため、半導体素子への影響はあまりない。
【0062】〔実施例1〕図1は本発明の第1の実施例
による薄膜トランジスタ及びその製造方法を説明するた
めの断面図であり、図1(a)ないし図1(e)は、本
実施例のTFTの製造方法を工程順に示している。
【0063】図において、100はN型薄膜トランジス
タ(TFT)10を有する半導体装置で、該TFT10
は、ガラス基板101上に酸化ケイ素膜等の絶縁性下地
膜102を介して形成されている。該絶縁性下地膜10
2上には、上記TFTを構成する島状の結晶性ケイ素膜
103iが形成されている。この結晶性ケイ素膜103
iの中央部分は、チャネル領域110となっており、そ
の両側部分は、ソース,ドレイン領域111,112と
なっている。上記チャネル領域110上には、ゲート絶
縁膜107を介してアルミニウムゲート電極108が設
けられている。このゲート電極108の表面は酸化物層
109により被覆されている。上記TFT10はその全
面が層間絶縁膜113により覆われており、該層間絶縁
膜113の、ソース,ドレイン領域111,112に対
応する部分には、コンタクトホール113aが形成され
ている。上記ソース,ドレイン領域111,112はこ
のコンタクトホール113aを介して電極配線114,
115に接続されている。
【0064】そしてこの実施例では、上記結晶性ケイ素
膜103iは、非晶質ケイ素膜の加熱処理による結晶化
を助長する触媒元素(Ni)を含み、この膜中の結晶粒
がほぼ単結晶状態の針状結晶あるいは柱状結晶からなっ
ているものである。
【0065】この実施例のTFT10は、アクティブマ
トリクス型の液晶表示装置のドライバー回路や画素部分
を構成する素子として用いることができることは勿論、
これらの回路や画素部分と同一基板上に搭載したCPU
を構成する素子としても用いることができる。なお、T
FTの応用範囲としては、液晶表示装置のみではなく、
一般に言われる薄膜集積回路に利用できることは言うま
でもない。
【0066】次に製造方法について説明する。まず、ガ
ラス基板101上に例えばスパッタリング法によって厚
さ200nm程度の酸化ケイ素からなる下地膜102を
形成する。この酸化ケイ素膜は、ガラス基板からの不純
物の拡散を防ぐために設けられる。次に減圧CVD法あ
るいはプラズマCVD法によって、厚さ25〜100n
m、例えば80nmの真性(I型)の非晶質ケイ素膜
(a−Si膜)103を成膜する。
【0067】次に図1(a)に示すように、a−Si膜
103が形成された基板101を例えばニッケル塩を溶
かせたアンモニア水と過酸化水素水の混合液105に例
えば10分間ディッピングし、その後純水によるオーバ
ーフロー洗浄を行い、スピン乾燥を行う。この際のニッ
ケル塩としては、酢酸ニッケルを用い、溶液中のニッケ
ル濃度は10ppmとなるようにした。また、溶液10
5のpH値は10程度となるように調整した。このとき
のa−Si膜103表面に添加されたニッケルの面密度
は3×1012atoms/cm2程度であった。
【0068】そして、これを水素還元雰囲気下または不
活性雰囲気下、加熱温度520〜580℃で数時間から
数十時間、550℃で8時間アニールして結晶化させ
る。この際、表面に添加されたニッケルが核となり、基
板101に対して垂直方向に非晶質ケイ素膜103の結
晶化が起こる。この結晶化と同時に膜中にニッケルが拡
散する。この結果、結晶性ケイ素膜103a中のニッケ
ル濃度は5×1017atoms/cm3程度になってい
る。
【0069】引き続いて、図1(b)に示すようにレー
ザー光を照射することで結晶性ケイ素膜103aの結晶
性を助長する。このときのレーザー光としては、XeC
lエキシマレーザー(波長308nm、パルス幅40n
sec)を用いた。レーザー光の照射は、照射時に基板
が200〜450℃、例えば400℃に加熱されるよう
に保持し、エネルギー密度200〜400mj/c
2、例えば300mj/cm2で行った。
【0070】次に、図1(c)に示すように、不要な部
分の結晶性ケイ素膜103aを除去して素子間分離を行
い、後にTFTの活性領域(ソース/ドレイン領域、チ
ャネル領域)となる島状の結晶性ケイ素膜103iを形
成する。
【0071】次に、上記の活性領域となる結晶性ケイ素
膜103iを覆うように厚さ20〜150nm、ここで
は100nmの酸化ケイ素膜をゲート絶縁膜107とし
て成膜する。酸化ケイ素膜の形成には、ここではTEO
S(Tetra Ethoxy Ortho Sili
cate)を原料とし、酸素とともに基板温度150〜
600℃、好ましくは300〜450℃で、RFプラズ
マCVD法で分解,堆積した。なお、上記酸化ケイ素膜
は、TEOSを原料としてオゾンガスとともに減圧CV
D法もしくは常圧CVD法によって、基板温度を350
〜650℃、好ましくは400〜550℃として形成し
てもよい。この成膜後、ゲート絶縁膜自身のバルク特性
および結晶性ケイ素膜/ゲート絶縁膜の界面特性を向上
するために、不活性ガス雰囲気下で400〜600℃で
30〜60分アニールを行った。
【0072】引き続いて、スパッタリング法によって、
厚さ400〜800nm、例えば600nmのアルミニ
ウムを成膜する。そして、アルミニウム膜をパターニン
グして、ゲート電極108を形成する。さらに、このア
ルミニウムの電極の表面を陽極酸化して、表面に酸化物
層109を形成する(図1(d))。ここで陽極酸化
は、酒石酸が1〜5%含まれたエチレングリコール溶液
中で行い、最初一定電流で220Vまで電圧を上げ、そ
の状態で1時間保持して処理を終了させる。得られた酸
化物層109の厚さは200nmである。なお、この酸
化物層109の膜厚は、後のイオンドーピング工程にお
いて、オフセットゲート領域を規定する長さとなるの
で、オフセットゲート領域の長さを上記陽極酸化工程で
決めることができる。
【0073】次に、イオンドーピング法によって、ゲー
ト電極108とその周囲の酸化物層109をマスクとし
て活性領域に不純物(リン)を注入する。ドーピングガ
スとして、フォスフィン(PH3)を用い、加速電圧を
60〜90kV、例えば80kV、ドーズ量を1×10
15〜8×1015cm-2、例えば2×1015cm-2とす
る。この工程により、不純物が注入された領域111と
112は後にTFTのソース,ドレイン領域となり、ゲ
ート電極108およびその周囲の酸化層109にマスク
され不純物が注入されない領域110は、後にTFTの
チャネル領域となる。
【0074】その後、図1(d)に示すように、レーザ
ー光の照射によってアニールを行い、イオン注入した不
純物の活性化を行うと同時に、上記の不純物導入工程で
結晶性が劣化した部分の結晶性を改善させる。この際、
使用するレーザーとしてはXeClエキシマレーザー
(波長308nm、パルス幅40nsec)を用い、エ
ネルギー密度150〜400mj/cm2、好ましくは
200〜250mj/cm2で照射を行う。こうして形
成されたN型不純物(リン)領域111、112のシー
ト抵抗は、200〜800Ω/□である。
【0075】続いて、厚さ600nm程度の酸化ケイ素
膜あるいは窒化ケイ素膜を層間絶縁膜113として形成
する。酸化ケイ素膜を用いる場合には、TEOSを原料
として、これと酸素とのプラズマCVD法、もしくはこ
れとオゾンとの減圧CVD法あるいは常圧CVD法によ
って形成すれば、段差被覆性に優れた良好な層間絶縁膜
が得られる。また、SiH4とNH3を原料ガスとしてプ
ラズマCVD法で成膜された窒化ケイ素膜を用いれば、
活性領域/ゲート絶縁膜の界面へ水素原子を供給し、T
FT特性を劣化させる不対結合手を低減する効果があ
る。
【0076】次に、層間絶縁膜113にコンタクトホー
ル113aを形成して、金属材料、例えば、窒化チタン
とアルミニウムの二層膜によってTFTの電極配線11
4、115を形成する。この際、窒化チタン膜は、アル
ミニウムが半導体層に拡散するのを防止する目的のバリ
ア膜として設けられる。そして最後に、1気圧の水素雰
囲気で350℃、30分のアニールを行い、図1(e)
に示すTFT10を完成させる。
【0077】本TFTを、画素電極をスイッチングする
素子として用いる場合には電極114または115をI
TOなど透明導電膜からなる画素電極に接続し、もう一
方の電極より信号を入力する。また、本TFTを薄膜集
積回路に用いる場合には、ゲート電極108上にもコン
タクトホールを形成し、必要とする配線を施せばよい。
【0078】以上の実施例にしたがって作製したNTF
Tは、電界効果移動度は120〜150cm2/Vs、
S値は0.2〜0.4V/桁、閾値電圧2〜3Vという
良好な特性を示した。ここでS値は、TFTのサブスレ
ッシュ領域での立ち上がり係数であり、ゲート電圧とド
レイン電流との関係を示すグラフにおいて、ドレイン電
流が急峻に立ち上がる地点でのグラフの傾きを、該ドレ
イン電流が1桁増大したときのゲート電圧の変化で示し
ている。また基板内におけるTFT特性のばらつきは、
電界効果移動度で±12%、閾値電圧で±8%以内であ
った。
【0079】このように本実施例では、基板の絶縁性表
面に形成された活性領域103iを、非晶質ケイ素膜1
03の加熱による結晶化を助長する触媒元素を含む構造
としたので、非晶質ケイ素膜103の結晶化により得ら
れる、上記活性領域を構成する結晶性ケイ素膜103a
を、通常の固相成長法で得られる結晶性よりさらに高い
結晶性を有するものとできる。
【0080】また、非晶質ケイ素膜103の加熱による
結晶化は、触媒元素により助長されるため、高品質な結
晶性ケイ素膜103aを生産性よく形成できる。しかも
この際、結晶化に要する加熱温度が600℃以下に抑え
られるため、安価なガラス基板を使用可能となる。
【0081】また、上記活性領域における触媒元素の膜
中濃度を、1×1015atoms/cm3〜1×1019
atoms/cm3としているため、非晶質ケイ素膜1
03の結晶化の際、この触媒元素を効果的に機能させる
ことができる。
【0082】また、この実施例では、非晶質ケイ素膜1
03の結晶化を助長する触媒元素を含むアルカリ性溶媒
105に、非晶質ケイ素膜103を晒して、その後加熱
処理により、該非晶質ケイ素膜103に吸着した触媒元
素を非晶質ケイ素膜に導入するので、基板面内での触媒
元素の添加量のばらつきを小さくすることができ、ま
た、触媒元素の添加量を少ない量に制御できる。
【0083】〔実施例2〕図2(a),(b)は本発明
の第2の実施例による薄膜トランジスタ及びその製造方
法を説明するための平面図、図3は図2(a)のA−
A’線部分に対応する断面図であり、図3(a)ないし
図3(f)は、本実施例のTFTの製造方法を工程順に
示している。
【0084】図において、200はP型薄膜トランジス
タ(TFT)20を有する半導体装置で、該TFT20
は、陽極酸化膜を有していない点以外は、上記第1の実
施例の半導体装置におけるN型TFT10と同一の断面
構造を有している。なお、図2及び図3中、200番台
の符号を付した本実施例の構成要素は、窒化ケイ素膜等
からなるマスク204を除いては、図1に示す第1の実
施例における100番台の符号を付した構成要素に対応
するものである。但し、この実施例では、上記結晶性ケ
イ素膜203iは、その近傍の結晶化ケイ素領域203
aから基板表面に対して平行な方向に結晶成長が進んで
形成された横方向結晶領域203bの一部である。該結
晶化ケイ素領域203a及び横方向結晶領域203b
は、非晶質ケイ素膜の加熱処理による結晶化を助長する
触媒元素(Ni)を含み、この膜中の結晶粒がほぼ単結
晶状態の針状結晶あるいは柱状結晶からなっているもの
である。
【0085】次に製造方法について説明する。まず、ガ
ラス基板201上に例えばスパッタリング法によって厚
さ200nm程度の酸化ケイ素からなる下地膜202を
形成する。次に減圧CVD法あるいはプラズマCVD法
によって、厚さ25〜100nm、例えば50nmの真
性(I型)の非晶質ケイ素膜(a−Si膜)203を成
膜する。
【0086】次に、該非晶質ケイ素膜203上に、酸化
ケイ素膜または窒化ケイ素膜等からなる、所定位置にマ
スク開口204aを有するマスク層204を形成する。
このマスク204の開口204a内には、スリット状に
a−Si膜203が露呈する。即ち、図3(a)の状態
を上面から見ると、a−Si膜203が領域200aで
スリット状に露呈しており、他の部分はマスクされてい
る状態となっている。ここでは、図2(a)のように、
ソース,ドレイン領域211,212が横方向結晶成長
の方向206に並ぶ配置でTFT20を作製するが、図
2(b)のように、ソース,ドレイン領域211,21
2が上記方向206に垂直な方向に並ぶ配置でも同様の
方法で全く問題なくTFTを作製できる。
【0087】上記マスク204を形成した後、図3
(b)に示すように、a−Si膜203表面が露呈して
いる領域200aにニッケルを溶かせたアルカリ性溶液
205が接するように基板201を保持する。本実施例
では、アルカリ性溶媒としてpH値12程度のアンモニ
ア水を用い、溶質としては硝酸ニッケルを用いた。溶液
中のニッケル濃度は50ppmとし、基板201を5分
間溶液205にディッピングすることによりニッケル微
量添加を行った。この工程により領域200aで露呈し
ている部分のa−Si膜203はエッチングされて膜厚
が40nm程度に減少するが、本実施例では領域200
aのa−Si膜203は素子領域として使用せず、また
後の工程で除去されるため特に問題はない。そして、こ
れを不活性雰囲気下、例えば加熱温度550℃で16時
間アニールして結晶化させる。
【0088】この際、領域200aにおいては、a−S
i膜表面に添加されたニッケルを核として基板201に
対して垂直方向にケイ素膜203の結晶化が起こり、結
晶性ケイ素膜203aが形成される。この結晶化と同時
に膜中にニッケルが拡散する。この結果、結晶性ケイ素
膜203aの中のニッケル濃度は5×1018atoms
/cm3程度となる。このとき、領域200a以外の部
分ではマスク膜204に阻まれ、ニッケルは下層のa−
Si膜203に到達することはできない。そして、領域
200aの周辺領域では、図3(c)において、矢印2
06で示すように、領域200aから横方向(基板と平
行な方向)に結晶成長が行われ、横方向結晶成長した結
晶性ケイ素膜203bが形成される、それ以外の非晶質
ケイ素膜203の領域は、そのまま非晶質ケイ素膜領域
203cとして残る。この横方向結晶成長した結晶性ケ
イ素膜203b中のニッケル濃度は5×1016atom
s/cm3程度であり、そのシード領域とも言える直接
ニッケルを添加し結晶成長した結晶性ケイ素膜203a
に比べ、一桁以上小さな値となっている。なお、上記結
晶成長に際し、矢印206で示される基板と平行な方向
の結晶成長の距離は、80μm程度である。
【0089】その後、マスク204を除去し、不要な部
分のケイ素膜203を除去して素子間分離を行う。以上
の工程で、後にTFTの活性領域(ソース/ドレイン領
域、チャネル領域)となる島状の結晶性ケイ素膜203
iが形成される(図3(d))。
【0090】次に、上記の活性領域となる結晶性ケイ素
膜203iを覆うように厚さ20〜150nm、ここで
は100nmの酸化ケイ素膜をゲート絶縁膜207とし
て成膜する。本実施例では、ゲート絶縁膜207の成膜
方法としてスパッタリング法を用いる。スパッタリング
には、ターゲットとして酸化ケイ素を用い、スパッタリ
ング時の基板温度は200〜400℃、例えば350
℃、スパッタリング雰囲気は酸素とアルゴンで、アルゴ
ン/酸素は0〜0.5、例えば0.1以下とする。
【0091】引き続いて、スパッタリング法によって、
厚さ400nmのアルミニウムを成膜する。そして、ア
ルミニウム膜をパターニングしてゲート電極208を形
成した後、イオンドーピング法によって、ゲート電極2
08をマスクとして活性領域に不純物(ホウ素)を注入
する。ドーピングガスとして、ジボラン(B26)を用
い、加速電圧を40kV〜80kV、例えば65kVと
し、ドーズ量は1×1015〜8×1015cm-2、例えば
5×1015cm-2とする。この工程により、不純物が注
入された領域211と212は、後にTFTのソース,
ドレイン領域となり、ゲート電極208にマスクされ不
純物が注入されない領域210は、後にTFTのチャネ
ル領域となる。
【0092】その後、図3(e)に示すように、レーザ
ー光の照射によってアニールを行い、イオン注入した不
純物の活性化を行うと同時に、上記の不純物導入工程で
結晶性が劣化した部分の結晶性を改善させる。この際、
使用するレーザーとしてはKrFエキシマレーザー(波
長248nm、パルス幅20nsec)を用い、エネル
ギー密度150〜400mj/cm2、好ましくは20
0〜250mj/cm2で照射を行った。こうして形成
されたP型不純物(ホウ素)領域211、212のシー
ト抵抗は、500〜900Ω/□であった。
【0093】続いて、厚さ600nm程度の酸化ケイ素
膜を層間絶縁膜213として形成する。酸化ケイ素膜を
用いる場合には、TEOSを原料として、これと酸素と
のプラズマCVD法、もしくはこれとオゾンとの減圧C
VD法あるいは常圧CVD法によって形成すれば、段差
被覆性に優れた良好な層間絶縁膜が得られる。
【0094】次に、層間絶縁膜213にコンタクトホー
ル213aを形成して、金属材料、例えば、窒化チタン
とアルミニウムの二層膜によってTFTの電極配線21
4、215を形成する。そして最後に、水素のプラズマ
雰囲気で350℃、30分のアニールを行い、図3
(f)に示すTFT20を完成させる。
【0095】本TFTを、画素電極をスイッチングする
素子として用いる場合には電極214または215をI
TOなど透明導電膜からなる画素電極に接続し、もう一
方の電極より信号を入力する。また、本TFTを薄膜集
積回路に用いる場合には、ゲート電極208上にもコン
タクトホールを形成し、必要とする配線を施せばよい。
【0096】以上の実施例にしたがって作製したPTF
T20は、電界効果移動度35〜50cm2/Vs、S
値0.9〜1.2V/桁、閾値電圧−5〜−6Vという
良好な特性を示した。基板内におけるTFT特性のばら
つきは、電界効果移動度で±10%、閾値電圧でほぼ±
5%以内であった。
【0097】この実施例では、上記実施例の効果に加え
て、加熱処理により、触媒元素を含むアルカリ性溶液2
05に非晶質ケイ素膜203を選択的に晒して、触媒元
素を選択的に非晶質ケイ素膜203に拡散させるととも
に、該非晶質ケイ素203を選択的に結晶化させ、続く
加熱処理により、この結晶化した部分から基板表面に対
しほぼ平行な方向へ結晶成長を行って、該非晶質ケイ素
膜中に横方向結晶成長領域203bを形成するので、触
媒元素を導入した領域に比べると格段に結晶性が良好な
結晶化領域を得ることができる。
【0098】〔実施例3〕図4は本発明の第3の実施例
による薄膜トランジスタ及びその製造方法を説明するた
めの平面図、図5は図4のB−B’線部分に対応する断
面図であり、図5(a)ないし図5(e)は、本実施例
のTFTの製造方法を工程順に示している。
【0099】図において、300は本実施例の半導体装
置で、アクティブマトリクス型の液晶表示装置の周辺駆
動回路や、一般の薄膜集積回路を構成するCMOS構成
の回路30を有している。このCMOS構成の回路は、
N型TFT31とP型TFT32とをこれらが相補的な
動作を行うよう接続したもので、ガラス基板301上に
構成されている。
【0100】該N型TFT31とP型TFT32とはそ
れぞれガラス基板301上に酸化ケイ素膜等の絶縁性下
地膜302を介して形成されている。該絶縁性下地膜3
02上には、上記各TFT31,32を構成する島状の
結晶性ケイ素膜303n,303pが隣接して形成され
ている。この結晶性ケイ素膜303n,303pの中央
部分は、それぞれNチャネル領域310,Pチャネル領
域311となっている。上記結晶性ケイ素膜303nの
両側部分はN型TFTのN型ソース,ドレイン領域31
2,313、上記結晶性ケイ素膜303pの両側部分は
P型TFTのP型ソース,ドレイン領域314,315
となっている。
【0101】上記Nチャネル領域310及びPチャネル
領域311上には、ゲート絶縁膜307を介してアルミ
ニウムゲート電極308及び309が配設されている。
また上記TFT31及び32は全面が層間絶縁膜316
により覆われており、該層間絶縁膜316の、N型TF
T31のソース,ドレイン領域312,313に対応す
る部分にはコンタクトホール316nが、また該層間絶
縁膜316の、P型TFT32のソース,ドレイン領域
314,315に対応する部分には、コンタクトホール
316pが形成されている。そして上記N型TFT31
のソース,ドレイン領域312,313はこのコンタク
トホール316nを介して電極配線317,318に接
続されている。また上記P型TFT32のソース,ドレ
イン領域314,315は上記コンタクトホール316
pを介して電極配線318,319に接続されている。
【0102】そして本実施例では、上記結晶性ケイ素膜
303n,303pは、1つの触媒元素添加領域303
aから横方向結晶成長した、その両側の横成長結晶性ケ
イ素膜303bの一部である。
【0103】次に製造方法について説明する。まず、ガ
ラス基板301上に例えばスパッタリング法によって厚
さ100nm程度の酸化ケイ素からなる下地膜302を
形成する。次に減圧CVD法によって、厚さ25〜10
0nm、例えば50nmの真性(I型)の非晶質ケイ素
膜(a−Si膜)303を成膜する。
【0104】次に厚さ100nm程度の酸化ケイ素膜ま
たは窒化ケイ素膜等によって形成されたマスク304を
形成する。このマスク304を選択的に除去し、触媒元
素の注入用開口304aを開ける。
【0105】この開口304a内には、a−Si膜30
3がスリット状に露呈する。即ち、図5(a)の状態を
上面から見ると、a−Si膜303が領域300aでス
リット状に露呈しており、他の部分はマスクされている
状態となっている。
【0106】上記マスク304を形成した後、図5
(b)に示すように、a−Si膜303表面が露呈して
いる領域300aにニッケルを溶かせたアルカリ性溶液
305が接するように基板301を保持する。本実施例
では、アルカリ性溶媒としてpH値10程度のアンモニ
ア水を用い、溶質としては酢酸ニッケルを用いた。溶液
中のニッケル濃度は20ppmとし、基板301を5分
間溶液305にディッピングすることによりニッケル微
量添加を行った。この工程により領域300aで露呈し
ている部分のa−Si膜303はエッチングされて膜厚
が45nm程度に減少するが、本実施例では領域300
aのa−Si膜303は素子領域として使用せず、また
後の工程で除去されるため特に問題はない。そして、こ
れを不活性雰囲気下、例えば加熱温度550℃で16時
間アニールして結晶化させる。
【0107】この際、領域300aにおいては、a−S
i膜303表面に添加されたニッケルを核として基板3
01に対して垂直方向にケイ素膜303の結晶化が起こ
り、結晶性ケイ素膜303aが形成される。この結晶化
と同時に膜中にニッケルが拡散する。この結果、結晶性
ケイ素膜303aの中のニッケル濃度は8×1017at
oms/cm3程度となる。このとき、領域300a以
外の部分ではマスク膜304に阻まれ、ニッケル306
は下層のa−Si膜303に到達することはできない。
そして、領域300aの周辺領域では、図5(b)にお
いて矢印306で示すように、領域300aから横方向
(基板と平行な方向)に結晶成長が行われ、横方向結晶
成長した結晶性ケイ素膜303bが形成される、それ以
外の非晶質ケイ素膜303の領域は、そのまま非晶質ケ
イ素膜領域303cとして残る。この横方向結晶成長し
た結晶性ケイ素膜303b中のニッケル濃度は3×10
16atoms/cm3程度であり、そのシード領域とも
言える直接ニッケルを添加し結晶成長した結晶性ケイ素
膜303aに比べ、やはり一桁以上小さな値となってい
る。なお、上記結晶成長に際し、矢印306で示される
基板と平行な方向の結晶成長の距離は、80μm程度で
ある。
【0108】引き続いて、マスク304を除去し、レー
ザー光を照射することで結晶性ケイ素膜303bの結晶
性を助長する。このときのレーザー光としては、XeC
lエキシマレーザー(波長308nm、パルス幅40n
sec)を用いた。レーザー光の照射は、照射時に基板
が200〜450℃、例えば400℃に加熱されるよう
に保持し、エネルギー密度200〜400mj/c
2、例えば300mj/cm2で行った。
【0109】その後、図5(c)に示すように、後にT
FTの活性領域(素子領域)303n、303pとなる
結晶性ケイ素膜を残し、それ以外の領域をエッチング除
去して素子間分離を行う。
【0110】次に、上記の活性領域となる結晶性ケイ素
膜303nおよび303pを覆うように厚さ100nm
の酸化ケイ素膜をゲート絶縁膜307として成膜する。
本実施例では、ゲート絶縁膜307の成膜方法としてT
EOSを原料とし、酸素とともに基板温度350℃で、
RFプラズマCVD法で分解,堆積している。
【0111】引き続いて、図5(d)に示すように、ス
パッタリング法によって厚さ400〜800nm、例え
ば500nmのアルミニウム(0.1〜2%のシリコン
を含む)を成膜し、アルミニウム膜をパターニングし
て、ゲート電極308、309を形成する。
【0112】次に、イオンドーピング法によって、活性
領域303n、303pにゲート電極308、309を
マスクとして不純物(リン、およびホウ素)を注入す
る。ドーピングガスとして、フォスフィン(PH3)お
よびジボラン(B26)を用い、前者の場合は、加速電
圧を60〜90kV、例えば80kV、後者の場合は、
40kV〜80kV、例えば65kVとし、ドーズ量は
1×1015〜8×1015cm-2、例えばリンを2×10
15cm-2、ホウ素を5×1015cm-2とする。この工程
により、ゲート電極308、309にマスクされ不純物
が注入されない領域は後にTFTのチャネル領域31
0、311となる。ドーピングに際しては、ドーピング
が不要な領域をフォトレジストで覆うことによって、そ
れぞれの元素の選択的なドーピングを行う。この結果、
N型の不純物領域312と313、P型の不純物領域3
14と315が形成され、図5(d)に示すようにNチ
ャネル型TFT(NTFT)とPチャネル型TFT(P
TFT)とを形成することができる。
【0113】その後、図5(d)に示すように、レーザ
ー光の照射によってアニールを行い、イオン注入した不
純物の活性化を行う。レーザー光としては、XeClエ
キシマレーザー(波長308nm、パルス幅40nse
c)を用い、レーザー光の照射条件としては、エネルギ
ー密度250mj/cm2で一か所につき2ショット照
射するものとした。
【0114】続いて、図5(e)に示すように、厚さ6
00nmの酸化ケイ素膜を層間絶縁膜316としてプラ
ズマCVD法によって形成し、これにコンタクトホール
316n,316pを形成して、金属材料、例えば、窒
化チタンとアルミニウムの二層膜によってTFTの電極
配線317、318、319を形成する。そして最後
に、1気圧の水素雰囲気下で350℃、30分のアニー
ルを行い、TFT31,32を完成させる。
【0115】以上の実施例にしたがって作製したCMO
S構造回路において、それぞれのTFTの電界効果移動
度はNTFTで150〜180cm2/Vs、PTFT
で100〜120cm2/Vsと高く、閾値電圧はNT
FTで1.5〜2V、PTFTで−2〜−3Vと非常に
良好な特性を示す。
【0116】このような構成の第3の実施例において
も、上記第2の実施例と同様の効果がある。
【0117】以上、本発明に基づく実施例3例につき具
体的に説明したが、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形
が可能である。
【0118】例えば、前述の3例の実施例においては、
ニッケルを導入する方法として、非晶質ケイ素膜表面を
ニッケル塩を溶かせたアルカリ性溶液に浸すことによ
り、ニッケル微量添加を行い、結晶成長を行わす方法を
採用した。しかし、非晶質ケイ素膜成膜前に、下地膜表
面をニッケル塩を溶かせたアルカリ性溶液に浸すことに
より、下層よりニッケルを拡散させ結晶成長を行わせる
方法でもよい。即ち、結晶成長は非晶質ケイ素膜の上面
側から行ってもよいし、下面側から行ってもよい。さら
に、結晶化を助長する不純物金属元素としては、ニッケ
ル以外にコバルト、パラジウム、白金、銅、銀、金、イ
ンジウム、スズ、アルミニウム、リン、ヒ素、アンチモ
ンを用いても同様の効果が得られる。
【0119】また、本実施例では結晶性ケイ素膜の結晶
性を助長する手段として、パルスレーザーであるエキシ
マレーザー照射による加熱法を用いたが、それ以外のレ
ーザー(例えば連続発振Arレーザーなど)でも同様の
処理が可能である。また、レーザー光の代わりに赤外
光、フラッシュランプからの出射光(いわゆる強光)を
使用して短時間に1000〜1200℃(シリコンモニ
ターの温度)まで上昇させ試料を加熱する、いわゆるR
TA(ラピッド・サーマル・アニール)、あるいはRT
P(ラピッド・サーマル・プロセス)とも言われる加熱
処理を用いてもよい。
【0120】さらに、本発明の応用としては、液晶表示
用のアクティブマトリクス型基板以外に、例えば、密着
型イメージセンサー、ドライバー内蔵型のサーマルヘッ
ド、有機系EL(Electroluminescence)素子等を発光
素子としたドライバー内蔵型の光書き込み素子や表示素
子、三次元IC等が考えられる。ここで、有機系EL素
子は、有機材料を発光素材とした電界発光素子である。
そして本発明を用いることで、これらの素子の高速、高
解像度化等の高性能化が実現できる。
【0121】またさらに本発明は、上述の実施例で説明
したMOS型トランジスタに限らず、結晶性半導体を素
子材としたバイポーラトランジスタや静電誘導トランジ
スタをはじめとする素子の半導体プロセス全般に幅広く
応用することができる。
【0122】
【発明の効果】以上のようにこの発明に係る半導体装置
によれば、基板の絶縁性表面に形成された活性領域を、
非晶質ケイ素膜の加熱による結晶化を助長する触媒元素
を含む構造としたので、非晶質ケイ素膜の結晶化により
得られる、上記活性領域を構成する結晶性ケイ素膜を、
通常の固相成長法で得られる結晶性よりさらに高い結晶
性を有するものとできる。
【0123】また、非晶質ケイ素膜の加熱による結晶化
は、触媒元素により助長されるため、高品質な結晶性ケ
イ素膜を生産性よく形成できる。しかもこの際、結晶化
に要する加熱温度が600℃以下に抑えられるため、安
価なガラス基板を使用可能となる。
【0124】また、上記活性領域における触媒元素の膜
中濃度を、1×1015atoms/cm3〜1×1019
atoms/cm3としているため、非晶質ケイ素膜の
結晶化の際、この触媒元素を効果的に機能させることが
できる。
【0125】この発明に係る半導体装置の製造方法によ
れば、非晶質ケイ素膜の結晶化を助長する触媒元素を含
むアルカリ性溶媒に、非晶質ケイ素膜あるいはその下地
膜を晒して、上記触媒元素を非晶質ケイ素膜に導入する
ので、基板面内での触媒元素の添加量のばらつきを小さ
くすることができ、また、触媒元素の添加量を少ない量
に制御できる。
【0126】この発明に係る半導体装置の製造方法によ
れば、加熱処理により、触媒元素を含むアルカリ性溶液
に非晶質ケイ素膜あるいはその下地膜を選択的に晒し
て、触媒元素を選択的に非晶質ケイ素膜に拡散させると
ともに、該非晶質ケイ素を選択的に結晶化させ、続く加
熱処理により、この結晶化した部分から基板表面に対し
ほぼ平行な方向へ結晶成長を行って、該非晶質ケイ素膜
中に横方向結晶成長領域を形成するので、触媒元素を導
入した領域に比べると格段に結晶性が良好な結晶化領域
を得ることができる。
【0127】このように、本発明を用いることにより、
大面積基板にわたって均一で安定した特性の高性能薄膜
トランジスタを有する半導体装置が、簡便な製造プロセ
スにて得られる。特に液晶表示装置においては、アクテ
ィブマトリクス基板に要求される画素スイッチングTF
Tの特性の均一化、周辺駆動回路部を構成するTFTに
要求される高性能化を同時に満足し、同一基板上にアク
ティブマトリクス部と周辺駆動回路部を有するドライバ
モノリシック型アクティブマトリクス基板を実現でき、
モジュールのコンパクト化、高性能化、低コスト化を図
ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による半導体装置及びそ
の製造方法を説明するための断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例による半導体装置及びそ
の製造方法を説明するための平面図である。
【図3】上記第2の実施例の半導体装置の製造方法を工
程順に示す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例による半導体装置及びそ
の製造方法を説明するための平面図である。
【図5】上記第3の実施例の半導体装置の製造方法を工
程順に示す断面図である。
【図6】触媒元素を溶かせる溶媒のpH値に対する触媒
元素の非晶質ケイ素膜への添加量の相関関係を示す図で
ある。
【符号の説明】
10、20、31 N型TFT 30 CMOS回路 32 P型TFT 100、200、300 半導体装置 200a、300a ニッケル微量添加領域 101、201、301 ガラス基板 102、202、302 下地絶縁膜 103,203、303 非晶質ケイ素膜 103a,203a、303a 結晶性ケイ素膜 103i,203i、303n、303p 活性領域 105、205、305 アルカリ性溶液 206、306 結晶成長方向 107、207、307 ゲート絶縁膜 108、208、308、309 ゲート電極 109 陽極酸化層 110、210、310、311 チャネル領域 111、112、211、212、312、313、3
14、315 ソース,ドレイン領域 113、213、316 層間絶縁物 113a、213a、316n、316p コンタクト
ホール 114、115、214、215、317、318、3
19 電極配線 203b,303b 横方向結晶成長領域 204,304 マスク

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に非晶質ケイ素膜を形成する工程
    と、 該非晶質ケイ素膜の結晶化を助長する触媒元素を溶解あ
    るいは分散させたアンモニア水と過酸化水素水の混合液
    であるアルカリ性溶液に、該非晶質ケイ素膜あるいはそ
    の下地膜を浸した後に水洗いする工程と、 その後の加熱処理により、該触媒元素を該非晶質ケイ素
    膜に導入するとともに、該非晶質ケイ素膜の結晶化を行
    う工程とを含む半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板上に非晶質ケイ素膜を形成する工程
    と、 該非晶質ケイ素膜の結晶化を助長する触媒元素を溶解あ
    るいは分散させたアンモニア水と過酸化水素水の混合液
    であるアルカリ性溶液に、該非晶質ケイ素膜あるいはそ
    の下地膜を部分的に所定時間にわたって浸した後に水洗
    いする工程と、 その後の加熱処理により、該非晶質ケイ素膜あるいはそ
    の下地膜の、アルカリ性溶液に浸された領域から該非晶
    質ケイ素膜に該触媒元素を選択的に導入して、該非晶質
    ケイ素膜を選択的に結晶化させる工程と、 続く加熱処理により、この結晶化した部分から基板表面
    に対しほぼ平行な方向へ結晶成長を行って、該非晶質ケ
    イ素膜中に横方向結晶成長領域を形成する工程とを含む
    半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の半導体装置の
    製造方法において、加熱処理により前記非晶質ケイ素膜
    を結晶化させた後、該非晶質ケイ素膜にレーザー光ある
    いは強光を照射して、その結晶を処理する工程を含む半
    導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体
    装置の製造方法において、 前記触媒元素を溶かすアンモニア水と過酸化水素水の混
    合液であるアルカリ性溶媒は、8〜14の範囲内のpH
    値を有するものである半導体装置の製造方法
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の半導体
    装置の製造方法において、 前記触媒元素を溶かすアンモニア水と過酸化水素水の混
    合液であるアルカリ性溶媒は、9〜12の範囲内のpH
    値を有するものである半導体装置の製造方法
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の半導体
    装置の製造方法において、 前記触媒元素として、Ni、Co、Pd、Pt、Cu、
    Ag、Au、In、Sn、Al、P、As、Sbから選
    ばれた一種または複数種類の元素が用いられている半導
    体装置の製造方法
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の半導体
    装置の製造方法において、 前記活性領域中における触媒元素の濃度が、1×1015
    atoms/cm3〜1×1019atoms/cm3であ
    る半導体装置の製造方法
  8. 【請求項8】 絶縁性表面を有する基板と、 該基板の絶縁性表面上に形成され、非晶質ケイ素膜を加
    熱処理により結晶化してなる活性領域とを備え、 該活性領域は、非晶質ケイ素膜の結晶化を助長する触媒
    元素を含むものであり、 該活性領域に含まれる触媒元素は、該非晶質ケイ素膜あ
    るいはその下地膜を、該触媒元素を含むアンモニア水と
    過酸化水素水の混合液であるアルカリ性溶液に浸した後
    に水洗いして乾燥させることにより、該非晶質ケイ素膜
    に導入したものである半導体装置。
  9. 【請求項9】 絶縁性表面を有する基板と、 該基板の絶縁性表面上に形成され、非晶質ケイ素膜を加
    熱処理により結晶化してなる活性領域とを備え、 該活性領域は、加熱処理により、その近傍の結晶化領域
    から基板表面に対して平行な方向に結晶成長が進んで形
    成された、その結晶粒がほぼ単結晶状態である横方向結
    晶成長領域の一部であり、 該結晶化領域は、非晶質ケイ素膜の結晶化を助長する触
    媒元素を含むものであり、 該活性領域に含まれる触媒元素は、該非晶質ケイ素膜あ
    るいはその下地膜を、該触媒元素を含むアンモニア水と
    過酸化水素水の混合液であるアルカリ性溶液に部分的に
    所定時間にわたって浸した後に水洗いして加熱処理する
    ことにより、該非晶質ケイ素膜に選択的に導入したもの
    である半導体装置。
  10. 【請求項10】 請求項8または9に記載の半導体装置
    において、 前記活性領域は、前記非晶質ケイ素膜の加熱処理により
    得られた結晶化領域に、レーザー光あるいは強光の照射
    処理を施してその結晶を処理したものである半導体装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれかに記載の半
    導体装置において、 前記非晶質ケイ素膜の結晶化を助長する触媒元素は、イ
    オン状態で該非晶質ケイ素膜に表面吸着されるものであ
    る半導体装置。
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