JP3421754B2 - ポリオレフィン系合成樹脂成形品の接着方法 - Google Patents

ポリオレフィン系合成樹脂成形品の接着方法

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JP3421754B2 JP26302392A JP26302392A JP3421754B2 JP 3421754 B2 JP3421754 B2 JP 3421754B2 JP 26302392 A JP26302392 A JP 26302392A JP 26302392 A JP26302392 A JP 26302392A JP 3421754 B2 JP3421754 B2 JP 3421754B2
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    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィン系合成
樹脂成形品の接着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】ポリプロピレン等のポ
リオレフィン系合成樹脂は、分子鎖が飽和炭化水素型の
化学構造であり、かつ結晶化度が比較的高いので成形品
の表面が不活性であり、接着剤による接合が困難であ
る。このようなポリオレフィン系合成樹脂の成形品に
は、射出成形品、中空成形品、圧縮成形品、押出成形品
(フィルム、シート、パイプ、異形押出品、押出被覆
品)等が包含されるが、これらの成形品を接着する場合
は適切な前処理が必要であり、従来はサンドブラスト処
理、クロム酸混液処理、火炎処理、コロナ放電処理、プ
ラズマ処理、表面官能基付与処理、表面光グラフト化処
理などが用いられあるいは検討されているが、いずれも
満足できる方法でない。
【0003】サンドブラスト処理は、粒状研削材を高速
度で成形品表面に衝突させ粗面化する方法である。この
方法では、粒状研削材により作業環境や製品が汚れるの
で処理後に水洗する必要がある上、処理により表面が荒
れ、成形品の価値を低下させるという問題を含む。クロ
ム酸混液処理は、クロム酸混液(重クロム酸カリウム7
5部、水120部、濃硫酸1500部)を100℃位に
加熱し、これに成形品を浸漬して処理するものである
が、処理廃液の無害化に要する負担が大きい。火炎処理
は、過剰空気を混入したガスの酸化炎で成形品の表面を
処理するものであるが、熱による変形、溶融が起こるこ
とがある。コロナ放電処理は、電極と金属ロールの間隙
にフィルム状の成形品を通し、高電圧をかけて処理する
方法であるが、フィルム以外の成形品の処理ができな
い。プラズマ処理は、電離したガスで成形品表面に化学
変化を起こさせるものであるが、真空にするため時間が
かかり、また設備に要する費用が高い。
【0004】表面官能基付与処理には、塩素ガス中で紫
外線照射してからアルカリで処理する方法などがある。
しかし極めて危険な塩素ガスを使うのが問題である。表
面光グラフト化処理には、低活性高分子にベンゾフェノ
ン等を練り込んだ成形品を酸素が遮断された雰囲気でア
クリルアミド等を光重合する方法などがあるが、処理工
程が極めて複雑で経済性に難点がある。このような表面
活性化方法の他に、ポリオレフィン自体を化学的に変性
し接着性を持たせる試みがある。その代表的なものはポ
リオレフィンを無水マレイン酸のようなカルボン酸(無
水物)で変性し接着性をもたせようとするものである
が、このような変性ポリオレフィンは、前記の用途分野
に利用するにはその接着力は未だ十分ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、実用上充分
な接着力を有し、非常に簡便にしてコスト的に有利であ
り、かつ安全で公害問題のないポリオレフィン系合成樹
脂成形品の接着方法を提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究した結果、本発明を完成するに到
った。すなわち、本発明の請求項1は、(A)ポリオレ
フィン系合成樹脂100重量部に対して、(B)シラン
系化合物、チタネート系化合物およびアルミニウム系化
合物の中から選ばれる少なくとも1種の有機金属化合物
0.05〜5.0重量部を配合してなる樹脂組成物の成
形品を、相互にあるいは他の物質と接着するに際し、該
成形品の表面に300nm以下の波長を主な波長成分と
する紫外線を照射し、硬化型接着剤により接着すること
を特徴とするポリオレフィン系合成樹脂成形品の接着方
法を提供するものである。
【0007】本発明の請求項2は、(A)ポリオレフィ
ン系合成樹脂100重量部に対して、(B)シラン系化
合物0.05〜5.0重量部を配合してなる樹脂組成物
の成形品を、相互にあるいは他の物質と接着するに際
し、該成形品の表面に300nm以下の波長を主な波長
成分とする紫外線を照射し、硬化型接着剤により接着す
ることを特徴とするポリオレフィン系合成樹脂成形品の
接着方法を提供するものである。
【0008】本発明の請求項3は、(A)ポリオレフィ
ン系合成樹脂100重量部に対して、(B)チタネート
系化合物0.05〜5.0重量部を配合してなる樹脂組
成物の成形品を、相互にあるいは他の物質と接着するに
際し、該成形品の表面に300nm以下の波長を主な波
長成分とする紫外線を照射し、硬化型接着剤により接着
することを特徴とするポリオレフィン系合成樹脂成形品
の接着方法を提供するものである。
【0009】本発明の請求項4は、(A)ポリオレフィ
ン系合成樹脂100重量部に対して、(B)アルミニウ
ム系化合物0.05〜5.0重量部を配合してなる樹脂
組成物の成形品を、相互にあるいは他の物質と接着する
に際し、該成形品の表面に300nm以下の波長を主な
波長成分とする紫外線を照射し、硬化型接着剤により接
着することを特徴とするポリオレフィン系合成樹脂成形
品の接着方法を提供するものである。
【0010】本発明において用いられる(A)ポリオレ
フィン系合成樹脂としては、以下のものが例示される。 (1)プロピレンのホモポリマー;プロピレンと、たと
えばエチレン、ブテン−1などのα−オレフィンとのブ
ロックまたはランダム共重合体;高・中・低密度ポリエ
チレン;直鎖状低密度ポリエチレン;超低密度ポリエチ
レン;エチレン−アクリル酸エチル共重合体等のエチレ
ン−α,β・不飽和カルボン酸またはその誘導体との共
重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレン−
ビニルエステル共重合体等のエチレン系重合体;ポリブ
テン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン。 (2)上記ポリオレフィン同士、あるいは他の高分子、
例えばポリアミド、ポリエステル、ポリスチレン、AB
S、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート等の少
なくとも1種のエンジニアリングプラスチックとのアロ
イ、ブレンド物。
【0011】また、これらの樹脂には、必要に応じて、
酸化防止剤、耐候剤、滑剤、造核剤、可塑剤、帯電防止
剤、難燃剤等の添加剤を加えてもよい。
【0012】本発明に用いられる(B)有機金属化合物
は、シラン系化合物、チタネート系化合物およびアルミ
ニウム系化合物の中から選ばれる有機金属化合物であ
る。ここで、シラン系化合物としては、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリク
ロルシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシランなど
が挙げられる。チタネート系化合物としては、イソプロ
ピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルト
リス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イ
ソプロピルトリ(N−アミノエチル)チタネート、テト
ラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネー
ト、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチ
ル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビ
ス(ジオクチルパイロホスフェートチタネート、ビス
(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネー
ト、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプ
ロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソ
プロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、
イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、
イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネー
ト、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テト
ライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネ
ートなどが挙げられる。アルミニウム系化合物として
は、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート
が挙げられる。(B)有機金属化合物の配合量は、
(A)ポリオレフィン系合成樹脂100重量部に対し
て、0.05〜5.0重量部の任意の割合である。その
配合量が0.05重量部未満では接着力の向上効果が充
分でなく、5.0重量部を超える場合は(A)ポリオレ
フィン系合成樹脂からにじみでて接着力の低下が著しい
ので好ましくない。
【0013】上記(B)有機金属化合物を(A)ポリオ
レフィン系合成樹脂に配合する方法には特に制限はな
く、直接(A)ポリオレフィン系合成樹脂に配合しても
よく、適当な溶剤に希釈して使用してもよい。
【0014】本発明のポリオレフィン系合成樹脂組成物
を製造する方法には特別の制限はなく、通常の公知の方
法を用いることができる。工業的見地から、一般的に
は、(A)ポリオレフィン系合成樹脂に(B)有機金属
化合物を均一に配合し、溶融状態で混練する方法がとら
れる。溶融混練には一般に使用されているバンバリーミ
キサー、押出機、ロール、各種のニーダー等の混練装置
を用いることができる。配合に際しては、(A)ポリオ
レフィン系合成樹脂はいずれも粉末ないしはペレットの
状態であり、(B)有機金属化合物は液体の状態である
のでタンブラーもしくはヘンシルミキサーのような装置
で均一に混合することが好ましい。
【0015】本発明で使用される接着剤は、基本的には
硬化型の接着剤であり、特にエポキシ系、ポリウレタン
系および反応型アクリル系の接着剤が好ましい。エポキ
シ系接着剤は、エポキシ樹脂と硬化剤、好ましくはアミ
ン系化合物とを主成分とするものである。エポキシ樹脂
としては、1分子中に2個以上のエポキシ基をもつもの
であれば特に制限はなく、例えばビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹
脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルア
ミン系エポキシ樹脂、含ブロムエポキシ樹脂、水添ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、プロピレングリコールグ
リシジルエーテルやペンタエリスリトールポリグリシジ
ルエーテルなどの脂肪族系エポキシ樹脂、ウレタン変性
エポキシ樹脂等が挙げられ、これらエポキシ樹脂は2種
以上混合して用いてもよい。
【0016】また、必要に応じて、粘度低下のためにブ
チルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテ
ル、クレシルグリシジルエーテル、脂肪族アルコールの
グリシジルエーテルなどのようなモノエポキシ化合物を
配合してもよい。
【0017】本発明で、エポキシ樹脂に使用される好ま
しい硬化剤であるアミン化合物としては、例えば、ジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチル
アミノプロピルアミンのような脂肪族アミン;メンセン
ジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−
3−メチルシクロヘキシル)メタン、N−アミノエチル
ピペラジンのような脂環式ポリアミン;メタキシレンジ
アミンのような芳香環を含む脂肪族ポリアミン;第1、
第2、第3級アミン窒素を1分子中に有するポリエチレ
ンイミン;メタフェニレンジアミン、メチレンジアニリ
ン、ジアミノジフェニルスルフォンのような芳香族ポリ
アミン;上記脂肪族ポリアミンや、芳香環を含む脂肪族
ポリアミン、芳香族ポリアミンなどのポリアミン化合物
を公知の変性方法、例えば、エポキシ化合物との付加反
応、アクリロニトリル、アクリル酸エステルなどとのマ
イケル付加反応、メチロール化合物とのマンニッヒ反応
等で変性して得られる変性ポリアミン;2−メチルイミ
ダゾール、2−エチル−4メチルイミダゾール、1−シ
アノエチル−2メチルイミダゾールのようなイミダゾー
ル系化合物;トリスジメチルアミノメチルフェノールの
ような第3級アミン;トリスジメチルアミノメチルフェ
ノールのトリ−2−エチルヘキシル酸塩等が挙げられ
る。
【0018】また、主としてダイマー酸とポリアミンの
縮合反応により生成する市販のバーサミド(ヘンケン白
水製)やトーマイド(富士化業工業製)、サンマイド
(三和化学工業製)、ラッカマイド(大日本インキ化業
工業製)等の商品名で知られるポリアミドポリアミンが
挙げられる。さらに、70〜80℃で硬化可能なもの、
例えば特開昭60−4524号、特開昭62−2652
3号、特開平1−254731号に示される潜在性硬化
剤を用いることもできる。エポキシ樹脂に対しては、以
上の主成分の他に、必要に応じて、無機系充填剤、例え
ば、シリカ、石英ガラス、マイカ、炭酸カルシウム、ア
ルミナ、タルク、クレー、黒鉛、カーボンブラックなど
の粉末も添加できる。さらに、硬化性を向上させるため
に、フェノール、ノニルフェノール、サルチル酸、トリ
フェニルフォスファイトなどの公知の硬化促進剤を用い
ることもできる。
【0019】本発明で用いるポリウレタン系接着剤は、
イソシアネート成分とポリオール成分を基本成分として
含むもので、必要に応じ、触媒、安定化剤、顔料、充填
剤、粘着付与剤等の補助成分が配合される。イソシアネ
ート成分には、脂肪族系イソシアネート、脂環族系イソ
シアネートおよび芳香族イソシアネートの他、それらの
変性体が包含される。脂肪族系イソシアネートとして
は、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートが挙げら
れ、脂環族系イソシアネートとしては、例えば、イソホ
ロンジイソシアネートが挙げられる。芳香族系イソシア
ネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソ
シアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシア
ネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリ
ス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等が挙
げられる。イソシアネート変性体としては、例えば、ウ
レタンプレポリマー、ヘキサメチレンジイソシアネート
ビューレット、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリ
マー、イソホロンジイソシアネートトリマー等が挙げら
れる。
【0020】ポリオール成分としては、例えば、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、トリメチロールプロパン等の低分子量ポリオ
ール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキシ
ド/プロピレンオキシド共重合体等のポリエーテルポリ
オール;ポリカプロラクトン、ポリβ−メチル−δ−ブ
チロラクトン、ジオールと二塩基酸からのポリエステル
等が挙げられる。その他、水酸基含有液状ポリブタジエ
ン、ヒマシ油、ポリカーボネートジオール、アクリルポ
リオール等が挙げられる。
【0021】補助成分としては、シランカップリング
剤、チタンカップリング剤等のカップリング剤;テルペ
ン樹脂、フェノール樹脂、テルペン、ロジン樹脂、キシ
レン樹脂等の粘着付与剤;炭酸カネシウム、クレー、酸
化チタン、カーボンブラック、アエロジル等の充填剤や
揺変剤;紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐加
水分解安定剤等の安定剤等が挙げられる。
【0022】本発明において、ウレタン系接着剤は、一
液型および二液型のいずれの態様においても用いること
ができる。また、その硬化タイプには、二液混合による
反応型、湿気硬化型および熱硬化型が包含される。
【0023】本発明で用いる反応型アクリル系接着剤
は、アクリル系モノマーまたはオリゴマーを主成分とす
る液状の接着剤で、接着に際し、アニオン重合やラジカ
ル重合、レドックス重合によって硬化するものである。
このような反応型アクリル系接着剤としては、従来各種
のものが知られており、例えば、2−シアノアクリル酸
エステルを主成分とするアニオン重合型の瞬間接着剤
や、メタクリル酸エステルを主成分とするレドックス重
合型のアクリル系接着剤(SGA)、多官能アクリル酸
エステルや多官能メタクリル酸エステルを主成分とする
紫外線射によるラジカル重合型の紫外線硬化型接着剤等
が挙げられる。
【0024】本発明では、接着作業に先立ち、ポリオレ
フィン系合成樹脂成形品(以下、単に成形品とも言う)
の表面に紫外線を照射するが、この場合、照射する光
は、300nm以下の領域に照射波長を持つ特殊な紫外
線である。ポリオレフィン系樹脂成形品に対する紫外線
の作用は波長により異なり、短波長の方がより効果的で
ある。従って、300nm以下、好ましくは254nm
より短波長の光エネルギーが全エネルギーの85%以上
占めることが望ましく、さらには、185nm近辺を作
用波長とする紫外線が好ましい。従って、紫外線照射ラ
ンプの材質は短波長の紫外線の透過率の高いものが好ま
しく、天然産石英ガラスよりも純度の高い合成石英ガラ
スが好ましい。
【0025】成形品の表面に紫外線を照射する場合、成
形品とランプとの距離は、1〜50cm程度で、さらに
好ましくは5〜30cmの範囲が好ましい。照射距離が
1cm以下では過度に照射されて、成形品の表面が化学
的に劣化する場合がある。また、この距離が50cm以
上で照射強度が不充分で充分な接着力が得られないこと
がある。照射時間については任意であるが、これが短か
すぎると充分な接着力が得られない場合があり、逆に時
間が長すぎると(特に照射距離が短い場合)過度に照射
されて樹脂の劣化現象をおこすことがあるので、20秒
〜5分程度が現実的な処理時間である。
【0026】本発明で成形品に接着剤を塗布する方法は
限定されず、従来公知の各種の方法が成形品の形状に応
じて適切に選択される。このような塗布方法としては、
ハケ塗り法、スプレー法、浸漬法、ロールコート法等が
挙げられる。
【0027】
【発明の効果】上述のように、本発明は、ポリオレフィ
ン系合成樹脂成形品を特殊な紫外線を用いて表面処理
し、硬化型の接着剤により接着する方法であり、従来接
着困難とされていた表面活性の低いポリオレフィン系合
成樹脂成形品に対し、簡便かつ安全で、公害問題を惹起
せず、安いコストでかつ強固な接着力で各種材料を接着
させることができ、工業的に有効な接着法を与えるもの
である。本発明の対象となるポリオレフィン系合成樹脂
には、射出成形品、中空成形品、圧縮成形品、押出成形
品(フィルム、シート、パイプ、異形押出品、押出被覆
品)等が包含され、その成形品は、自動車部品、電気部
品等の工業材料をはじめ、建築材料、包装材料、家庭用
品、事務用品等広範囲に使用される。また、本発明にお
いて、ポリオレフィン系合成樹脂成形品に対する相手側
の材料は、同種のポリオレフィン系合成樹脂であること
ができる他、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレ
ン、ポリウレタン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、
ポリイミド、フェノール樹脂、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエ
ーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエーテルスルホン、ABS樹脂、ポ
リアセタール等の合成樹脂、アルミニウム、銅、鉄、ス
テンレススチール、亜鉛等の金属または合金のフィルム
や板体もしくはその加工品、あるいは成形品;各種セラ
ミックス成形品、クロス、繊維、紙、木材等が挙げられ
る。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。なお、以下において示す部および%はいずれも重量
基準である。
【0029】実施例1〜14 (A)ポリオレフィン合成樹脂、(B)有機金属化合物
を表1に示すように配合し、混練押出機(中谷機械株式
会社製、NVC−50)を用いて組成物を得た。この組
成物について、射出成形機(東芝機械株式会社、IS−
100)を用い、厚さ3mmの板を成形した。
【0030】つぎにこの成形板を10mm幅にカット
し、低圧水銀ランプ(セン特殊光源株式会社製、SUV
−110)の下に置き、光源と成形板表面との距離を5
cmに保ち、空気雰囲気中で2分間照射した。ただし、
ここで使用した低圧水銀ランプは、185nmの波長に
置ける光の透過率が85%以上である合成石英を用いて
作成されたものである。
【0031】つぎにこの照射済み成形板に、下記の接着
剤(C1〜C3)を塗布し、アセトンでワイピングした
軟鋼板(JIS G3141、125×25×1.6m
m)を、オーバーラップ7mmで貼合わせ、クリップに
て圧着し、80℃で1時間加熱処理した。このようにし
て得られた試験片の25℃における引張せん断接着強さ
を測定し、その結果を表1に示した。なお、引張せん断
接着強さの測定は、インストロン万能試験機を用いて、
クロスヘッドスピード5mm/minの条件で行った。
【0032】比較例1〜4 表1に示したポリオレフィン樹脂成形板に前記実施例と
同じ方法で紫外線を照射、接着し、得られた試験片のそ
の引張せん断接着強さを測定した。その結果を表1に示
す。
【0033】比較例5〜6 表1に示したポリオレフィン系樹脂成形板について、紫
外線を照射せずに接着した場合の試験片の引張せん断強
さを表1に示す。なお、本実施例および比較例で用いた
ポリオレフィン合成樹脂、有機金属化合物、および接着
剤の内容を以下に示す。 (A)ポリオレフィン合成樹脂 (A1)PP:「エチレン・プロピレンブロック共重合
体」(MFR=8g/10min)(日本石油化学株式
会社製) (A2)PE:「高密度ポリエチレン」(密度=0.9
63、MFR=5g/10min)(日本石油化学株式
会社製) (B)有機金属化合物 (B1)シラン系化合物:「ビニルトリメトキシシラ
ン」「商品名:KBM1003(信越化学工業株式会社
製) (B2)シラン系化合物:「β−(3,4エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン」「商品名:K
BM303」(信越化学工業株式会社製) (B3)シラン系化合物:「N−β(アミノエチル)γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン」「商品名:KB
M603」(信越化学工業株式会社製) (B4)チタネート系化合物:「トリプロピルトリイソ
ステアロイルチタネート」「商品名:KRTTS」(味
の素株式会社製) (B5)アルミニウム系化合物:「アセトアルコキシア
ルミニウムジイソプロピレート」「商品名:AL−M」
(味の素株式会社製) (C)接着剤 (C1)エポキシ系接着剤:ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、商品名「アラルダイトAW106」100重量
部および硬化剤、商品名「ハードナーHV953U」8
0重量部(いずれも長瀬チバ株式会社製)の混合物。両
者は塗布の直前に混合した。 (C2)ウレタン系接着剤:商品名「URALANE5
772A(主剤)」、「URALANE5772B(硬
化剤)」、主剤と硬化剤の混合比=100/23(重量
比)、(FURANE PRODUCTSCO.製) (C3)反応型アクリル系接着剤:商品名「ハードロッ
クE−510K−07」(電気化学工業株式会社製)
【0034】
【表1】
【0035】表1の結果からわかるように、本発明によ
れば、ポリオレフィン系樹脂成形品を強い接着力で接着
させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29K 23:00 B29K 23:00 (56)参考文献 特開 平3−172330(JP,A) 特開 昭63−196631(JP,A) 特開 昭64−75078(JP,A) 特開 昭64−75079(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 65/00 - 65/82 C08J 7/00 304 C09J 5/00 - 5/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリオレフィン系合成樹脂100
    重量部に対して、(B)シラン系化合物、チタネート系
    化合物およびアルミニウム系化合物の中から選ばれる少
    なくとも1種の有機金属化合物0.05〜5.0重量部
    を配合してなる樹脂組成物の成形品を、相互にあるいは
    他の物質と接着するに際し、該成形品の表面に300n
    m以下の波長を主な波長成分とする紫外線を照射し、硬
    化型接着剤により接着することを特徴とするポリオレフ
    ィン系合成樹脂成形品の接着方法。
  2. 【請求項2】 (A)ポリオレフィン系合成樹脂100
    重量部に対して、(B)シラン系化合物0.05〜5.
    0重量部を配合してなる樹脂組成物の成形品を、相互に
    あるいは他の物質と接着するに際し、該成形品の表面に
    300nm以下の波長を主な波長成分とする紫外線を照
    射し、硬化型接着剤により接着することを特徴とするポ
    リオレフィン系合成樹脂成形品の接着方法。
  3. 【請求項3】 (A)ポリオレフィン系合成樹脂100
    重量部に対して、(B)チタネート系化合物0.05〜
    5.0重量部を配合してなる樹脂組成物の成形品を、相
    互にあるいは他の物質と接着するに際し、該成形品の表
    面に300nm以下の波長を主な波長成分とする紫外線
    を照射し、硬化型接着剤により接着することを特徴とす
    るポリオレフィン系合成樹脂成形品の接着方法。
  4. 【請求項4】 (A)ポリオレフィン系合成樹脂100
    重量部に対して、(B)アルミニウム系化合物0.05
    〜5.0重量部を配合してなる樹脂組成物の成形品を、
    相互にあるいは他の物質と接着するに際し、該成形品の
    表面に300nm以下の波長を主な波長成分とする紫外
    線を照射し、硬化型接着剤により接着することを特徴と
    するポリオレフィン系合成樹脂成形品の接着方法。
  5. 【請求項5】 硬化型接着剤が、エポキシ系接着剤、ポ
    リウレタン系接着剤、および反応型アクリル系接着剤の
    中より選ばれた少なくとも1種である請求項1〜4のい
    ずれかに記載のポリオレフィン系合成樹脂成形品の接着
    方法。
  6. 【請求項6】 紫外線が184.9nmの波長を主な波
    長成分とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリオレ
    フィン系合成樹脂成形品の接着方法。
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